JPH04363104A - 水処理用凝集剤及びその製造方法 - Google Patents

水処理用凝集剤及びその製造方法

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JPH04363104A
JPH04363104A JP3274881A JP27488191A JPH04363104A JP H04363104 A JPH04363104 A JP H04363104A JP 3274881 A JP3274881 A JP 3274881A JP 27488191 A JP27488191 A JP 27488191A JP H04363104 A JPH04363104 A JP H04363104A
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孝雄 長谷川
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鬼塚 卓也
Yasuhiro Ebara
江原 康浩
Katsuhiro Hashimoto
橋本 克紘
Hiroshi Akazawa
赤沢 寛
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水中から不純物を除去
するための水処理用凝集剤及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】本出願
人は、さきに特願昭61−276688号をもって、高
重合度のケイ酸溶液を用いた安全でかつ不純物除去能力
の高い水処理用凝集剤を提案した。高重合ケイ酸溶液を
用いた上記の水処理用凝集剤は、凝集剤中に含まれる有
効成分(ケイ酸及び水中において水酸化物を形成しうる
金属)の濃度をより高くし、又は極限粘度のより高い高
重合ケイ酸溶液を用いることによって、水中の不純物凝
集能力をさらに増大させることができる。また、凝集剤
は水溶液の状態で製造、運搬されるので、有効成分濃度
を高くすることができれば、製造コスト、輸送コストを
低減することができる。これらの事情を考慮すると、実
用上凝集剤の有効成分濃度は、ケイ酸濃度(SiO2換
算)において8%程度(重量比)以上、金属塩添加後の
全有効成分濃度(SiO2+金属酸化物換算)において
10%程度以上とすることが望ましい。
【0003】しかし、凝集剤溶液中におけるケイ酸や金
属の濃度を高くすると、ケイ酸溶液は極めてゲル化し易
くなることが屡々指摘されており、活性ケイ酸又は高重
合ケイ酸溶液の製造に際して、ケイ酸濃度(SiO2換
算)が8%程度以上になるように製造したり、これをそ
のまま保存、運搬したりする事例を見出すことはできな
い。 すなわち、ケイ酸濃度(SiO2換算)が8%程度以上
であるような活性ケイ酸や高重合ケイ酸溶液の製造保存
は、実際には不可能であると思われていた。
【0004】前記特願昭61−276688号の発明に
かかる高重合ケイ酸溶液についても、その凝集能力をさ
らに高めようとして単純にケイ酸濃度を高くすると、凝
集剤溶液の保存期間を短縮する結果となる。すなわち、
不純物凝集能力のより一層の増大化やコスト低減と安定
性の維持とが、両立し難い結果となるおそれがあった。
【0005】本発明は、高重合ケイ酸溶液を含む水処理
用凝集剤についての上記の問題を解決し、高い極限粘度
と高いケイ酸濃度を有して不純物凝集効果が高いと共に
、高濃度における有効保存期間が極めて長い水処理用凝
集剤及びその製造方法を提供することを目的とするもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明において
は、上記の問題点を解決するための手段として、約8%
以上のSiO2濃度と約0.2(100ml/g)以上
の極限粘度を有し、かつアルカリ金属濃度を著しく低減
した高重合ケイ酸溶液が用いられる。通常、活性ケイ酸
や高重合ケイ酸溶液の製造のためには、原料としてケイ
酸ナトリウム(水ガラス)、ケイ酸カリウム等のアルカ
リ金属ケイ酸塩が用いられ、これに、硫酸や炭酸ガス等
を添加することによって製造される。この場合、添加物
質による中和反応でNa2SO4やNaHCO3等の可
溶性の塩が生成し、このため、原料中のアルカリ金属(
Na.K等)の存在に起因するアルカリ度は低下するが
、溶液内におけるアルカリ金属濃度そのものは変らない
【0007】発明者等は種々研究の結果、脱アルカリ金
属処理を施してかつそれを高度に重合させ、それによっ
て、アルカリ金属濃度が著しく低減された高重合ケイ酸
溶液は、ケイ酸濃度や有効成分金属濃度が高い場合にお
いてもゲル化し難く、したがって、不純物凝集能力が高
いと共に保存性に富む凝集剤が得られることを知見した
【0008】例えば、水ガラスを陽イオン交換樹脂層内
を通過させるとNa量が著しく低減されたケイ酸溶液が
得られる。この溶液にアルカリ剤を加えてpHを中性付
近に調整すると、溶液はいったん急速にゲル化する。し
かしこのゲル状物をそのまま放置すると再び高粘度の溶
液状態(すなわち高重合状態のケイ酸溶液)に変化し、
この高粘度溶液は、ケイ酸濃度が高い状態のままで置い
ても最早ゲル化することはなく、しかも高度の凝集能力
を維持していることが分った。後記の実施例によっても
示されるとおり、Na量を0.08%程度としたケイ酸
溶液は、SiO2濃度が約8.7%である状態のままで
約1年6ケ月経過後においてもゲル化せず、しかも良好
な凝集能力を維持している。
【0009】なお、脱アルカリ金属処理後のケイ酸溶液
中のアルカリ金属の濃度は0.3%程度以下とすること
が望ましい。アルカリ金属濃度が高くなると、ゲル化し
たまま凝集剤として用いることができない現象を示す等
、本発明所期の効果を良好に得ることができないからで
ある。また、ケイ酸溶液の重合の程度は、凝集効果の観
点から、前記特願昭61−276688号の発明におけ
ると同じ程度、すなわち極限粘度数を約0.2(100
ml/g)以上(平均分子量において約200000(
g/mol)程度以上)とすることが望ましい。さらに
、ケイ酸濃度は、前記のとおり、凝集効果や保存輸送の
コスト低減の観点から、SiO2換算で8%程度以上と
することが望ましく、ロータリーエバポレータ等の濃縮
手段によって15%程度以上に濃縮することも可能であ
り、このように高度に濃縮したケイ酸溶液も、長期間の
保存に堪えることができる。
【0010】上記の高重合ケイ酸溶液と共に用いる、水
中において水酸化物を形成しうる可溶性の金属塩として
は、特願昭61−276688号の明細書に記載したよ
うに各種の金属の塩を用いることができるが、水中で第
二鉄イオンを生じる金属塩、例えば硝酸第二鉄、塩化第
二鉄、硫酸第二鉄等を用いることが望ましい。水中で第
二鉄イオンを生じる金属塩をケイ酸溶液に添加すると、
凝集能力を高めると共にケイ酸溶液のゲル化時間をさら
に延長しうることは、すでに本出願人の出願にかかる特
願昭63−113665号の明細書に記載したとおりで
あり、このことは、本出願にかかるアルカリ金属濃度の
低い高重合ケイ酸溶液についても適用される。また、こ
の目的のためには、硝酸第二鉄を用いると特に好適であ
ることが分った。
【0011】本発明の凝集剤の製造に際しては、まず、
前記のようなアルカリ金属ケイ酸塩(ケイ酸ナトリウム
、ケイ酸カリウム等)の溶液に脱アルカリ金属処理を施
して、アルカリ金属濃度を低減させる。通常、この脱ア
ルカリ金属処理は、上記のアルカリ金属ケイ酸塩溶液を
、イオン交換樹脂層中を通過させ、又はイオン交換樹脂
を添加攪拌した後にイオン交換樹脂を濾別することによ
って行う。これによって、ケイ酸溶液中のアルカリ金属
、例えば Na.K等が除去され、アルカリ金属濃度が
著しく低減された酸性のケイ酸溶液が得られる。次いで
、この酸性ケイ酸溶液に少量のアルカリ剤を添加してp
H値を中性付近に調整すると、溶液は急激に粘度を増し
ていったんゲル状態又は高粘稠状態のものとなるが、こ
のゲル状物又は高粘稠物は、時間の経過と共に再び流動
化して液状となるので、その極限粘度数を約0.2(1
00ml/g)以上のものに調整する。さらに、SiO
2濃度が例えば約8%以上の高濃度となるように調整し
、これに、前記の金属塩例えば硝酸第二鉄を加えて凝集
剤とする。
【0012】
【実施例】
(実施例1)H型陽イオン交換樹脂100gを入れたビ
ーカ中に、SiO2濃度を8.6%に調整した水ガラス
3号品の水溶液100gを注入し、マグネチックスター
ラで5分間攪拌した。攪拌終了後にイオン交換樹脂を濾
別して、濾液60gを100mlビーカに入れた。濾液
のナトリウム濃度は0.02%であった。これをマグネ
チックスターラで攪拌しながらpH調整のためにlN−
NaOHを2ml添加してpHを8.8とした。濾液は
lN−NaOH添加後に急激に粘度を増して約30秒後
に完全にゲル化したが、このゲルを60℃の恒温槽中に
24時間静置したところ再び液状化した。このようにし
て得られたケイ酸溶液のSiO2濃度は7.9%、ナト
リウム濃度は0.10%であった。また、その極限粘度
及び平均分子量を、ウベローデ粘度計及び限外濾過膜に
よる分子量分画法により測定したところ、極限粘度は0
.29(100ml/g)、平均分子量は約280,0
00(g/mol)であった。
【0013】(実施例2)H型陽イオン交換樹脂200
gを入れたビーカ中に、ケイ酸濃度を9.0%に調整し
た水ガラス3号品の水溶液100gを注入し、マグネチ
ックスターラで5分間攪拌した。攪拌終了後にイオン交
換樹脂をろ別して、SiO2濃度9.0%、ナトリウム
濃度0.01%のケイ酸溶液90gを得た。これをマグ
ネチックスターラで攪拌しながらpH調整のためにlN
−NaOHを3.0ml添加してpHを8.8とした。 ろ液はlN−NaOH添加後に急激に粘度を増して約3
0秒後に完全にゲル化したが、このゲルを60℃の恒温
槽中に24時間静置したところ再び液状化した。このよ
うにして調整した重合ケイ酸溶液を20℃の恒温槽中に
18ケ月間保存した。18ケ月保存後の重合ケイ酸溶液
はSiO2濃度8.7%、ナトリウム濃度0.084%
で、極限粘度数は0.27(100ml/g)、平均分
子量は270,000(g/mol)であった。
【0014】(実施例3)SiO2濃度を8.6%に調
整した水ガラス3号品の水溶液2kgとH型陽イオン交
換樹脂2kgとを5リットルビーカに同時に投入し、攪
拌機で5分間攪拌した。攪拌終了後にイオン交換樹脂を
濾別し、得られた濾液1.8kg(ナトリウム濃度0.
02%)を2リットルビーカに入れ、攪拌しつつlN−
NaOHを60ml添加した。 濾液は約30秒後に完全にゲル化したが、これを60℃
の恒温槽中に移して24時間置いたところ再び液状とな
った。 これをロータリーエバポレータで約2.5倍に濃縮した
。 (ロータリーエバポレータは、温度75℃、回転数40
rpm、圧力20〜150mmHgで操作した。)上記
のようにして得られた重合ケイ酸のSiO2濃度は18
.8%、ナトリウム濃度は0.26%であった。また、
ウベローデ粘度計による極限粘度は0.28(100m
l/g)、限外濾過膜法による平均分子量は約280,
000(g/mol)であった。
【0015】(実施例4)H型陽イオン交換樹脂500
gを内径5cmのアクリル製ろ過筒に充填した層高32
cmの樹脂層に、SiO2濃度を4.3%に調整した水
ガラス3号品の水溶液1kgをろ過速度2m/hrで通
過せしめ、SiO2濃度4.3%、ナトリウム濃度0.
004%のろ液900gを得た。このろ液をビーカに採
り、マグネチックスターラで攪拌しながらpH調整のた
めにlN−NaOHを8ml添加してpHを7.7とし
20℃で放置したところ、徐々に粘度が上昇し13時間
後にはゲル化した。このゲルを60℃の恒温槽中に24
時間静置したところ再び液状化した。この溶液をロータ
リーエバポレータで約2倍に濃縮した。(ロータリエバ
ポレータは、温度75℃、回転数40rpm、圧力20
〜150mmHgで操作した。)このようにして得られ
たケイ酸溶液のSiO2濃度は8.6%、ナトリウム濃
度は0.048%であった。また、その極限粘度数をU
bbelohde粘度計により測定した比粘度からHu
ggins式を用いて算出し、平均分子量を限外濾過膜
による分子量分画法により求めたところ、極限粘度は0
.23(100ml/g)、平均分子量は約260,0
00(g/mol)であった。
【0016】(実施例5)H型陽イオン交換樹脂500
gを入れたビーカに、SiO2濃度を8.6%に調整し
たケイ酸カリウム水溶液500gを加え、マグネチック
スターラで5分間攪拌した。攪拌終了後、イオン交換樹
脂を濾別し、得られた濾液420gをビーカに採り、攪
拌しながらlN−NaOHを14ml添加したところ、
急激に粘度を増して約30秒後に完全にゲル化した。こ
のゲルを60℃の恒温槽中に移して24時間置いたとこ
ろ再び液状となった。このケイ酸溶液(SiO2濃度8
.4%、カリウム濃度0.076%)の極限粘度は約0
.29(100ml/g)、平均分子量は280,00
0(g/mol)であった。(測定方法は前記各実施例
と同じである。)
【0017】(実施例6)実施例3で
調製した重合ケイ酸溶液に金属塩として塩化第二鉄、硝
酸第二鉄及び硫酸第二鉄の3種を用い、それぞれについ
て、Si:Feのモル比が3:1で、有効成分濃度( 
SiO2+Fe2O3) が 10.0%、12.5%
、15.0%及び17.5%の凝集剤を、次のように調
製した。まず、実施例3で得られた重合ケイ酸溶液を 
 36.9g、46.1g、55.3g及び64.6g
づつ分取した4個のビーカの各々に、塩化第二鉄 6.
23g、7.79g、 9.36g及び10.9gをそ
れぞれ添加し、これらに蒸留水を加えて100gとし、
4つの凝集剤を調製した。
【0018】同様にして、同じく実施例3で調製した重
合ケイ酸溶液を分取したこのビーカに、硝酸第二鉄を1
5.5g、19.4g、23.3g及び27.2gをそ
れぞれ添加し、蒸留水を加えて100gとした4つの凝
集剤と、実施例4で調製した重合ケイ酸を分取した4個
のビーカに硫酸第二鉄を10.7g、13.4g、16
.1g及び  18.8g添加し、蒸留水を加えて10
0gとした4つの凝集剤とを、それぞれ調製した。
【0019】(実施例7)実施例5で得られた重合ケイ
酸溶液を3個のビーカに82.5gづつ分取し、各々に
塩化第二鉄6.23g、硝酸第二鉄15.5g、硫酸第
二鉄10.7gをそれぞれ添加し、これに蒸留水を加え
て100gとし、Si:Feのモル比が3:1で、有効
成分濃度( SiO2+Fe2O3)が10.0%の3
種類の凝集剤を調製した。
【0020】(参考例)脱アルカリ金属を施さない高重
合ケイ酸溶液を用いて、次のとおり有効成分濃度を10
%とした凝集剤を調製した。すなわち、SiO2濃度を
11.0%(SiO2として)に調整した水ガラス3号
品の水溶液640gを 5.4N−HCl 160ml
中に攪拌しながら混入し、pH2.0、SiO2濃度8
.8%のケイ酸溶液800gを得た。このケイ酸溶液を
60℃の恒温槽中で30分間攪拌しながら重合し、極限
粘度0.30(100ml/g)、平均分子量350,
000(g/mol)の重合ケイ酸溶液を得た。この重
合ケイ酸溶液を3個のビーカに78.8gづつ分取し、
各々に塩化第二鉄6.23g、硝酸第二鉄15.5g、
硫酸第二鉄10.7g添加した。これらに蒸留水を加え
て100gとし、Si:Feのモル比が3:1で、有効
成分濃度(SiO2+Fe2O3) が 10.0%の
3種類の凝集剤を調製した。
【0021】(試験例)実施例6及び7、ならびに上記
参考例において調製した18種の凝集剤を、それぞれ6
0℃及び20℃の恒温槽中に保存してゲル化時間の測定
を行った。その結果を(表1)に示す。
【0022】
【表1】
【0023】(表1)によって明らかなとおり、脱アル
カリ金属処理を施さない高重合ケイ酸溶液を用いた凝集
剤は、有効成分濃度を10%に高めた場合におけるゲル
化時間が、常温において数時間ないし数十時間程度であ
るのに対し、脱アルカリ金属処理を施した高重合ケイ酸
溶液を用いた本発明による凝集剤は、有効成分濃度を1
0%程度以上とした場合においても極めて良好な保存安
定性を示した。特に、併用する金属塩として塩化第二鉄
又は硝酸第二鉄を用いた場合においては、有効成分濃度
が15.0〜17.5%という極めて高い領域において
も、常温において約1000時間ないし12000時間
もゲル化することなく、安定した状態で保存することが
できた。併用金属塩として硫酸第二鉄を用いたものも、
有効成分濃度10%程度であれば1000時間以上の保
存に堪えられることが分かる。
【0024】さらに、本発明による凝集剤の凝集効果を
確認するため、(表1)の試験番号1ないし15の凝集
剤についてジャーテストを実施した。すなわち、蒸留水
にカオリンおよび炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)
を加えて濁度100度、アルカリ度60mg/l(Ca
CO3として)、pH7.5に調整した濁水を試験対象
水とし、これに上記15種の凝集剤を注入攪拌した。凝
集剤注入率はFeとして2.0mg/lで、攪拌条件は
120rpm、3分の後、30rpm、7分とした。攪
拌開始からフロックが出現するまでの時間と形成フロッ
ク粒径および攪拌終了5分後の上澄水濁度を測定した。 結果を(表2)に示す。
【0025】
【表2】
【0026】(表2)によって明らかなとおり、本発明
の凝集剤は、フロック出現時間、フロック粒径及び上澄
水濁度のいずれかの観点からしても、極めて良好な凝集
能力を示すことが確認された。
【0027】(試験例2)実施例2で得られた、18ケ
月貯蔵後の重合ケイ酸を79.7g分取した100ml
ビーカーに塩化第二鉄(FeCl3・6H2O)を10
.4g添加し、蒸留水で100gとして、Si:Feの
モル比が3:1で、有効成分濃度(SiO2+Fe2O
3)が 10%の凝集剤を調製した。この凝集剤の凝集
効果をジャーテストにより検討した。蒸留水にカオリン
及び炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)を加えて濁度
100度、アルカリ度60mg/1(CaCo3として
)とし、pH7.5に調整した濁水を試験対象水とした
。凝集剤注入率はFeとして2.0mg/lで、攪拌条
件は120rpm、3分後、30rpm、7分とした。 攪拌開始からフロックが出現するまでの時間と形成フロ
ック粒径及び攪拌終了5分後の上澄濁度を測定した。結
果は次のとおりであった。 フロック出現時間・・・・30(sec)、フロック粒
径・・・・2.0〜5.0(mm)、上澄水濁度・・・
0.6(度)。 この凝集剤、すなわち18ケ月貯蔵保存したケイ酸溶液
を用いた凝集剤も、フロック出現時間、フロック粒径お
よび上澄水濁度のいずれかの観点からしても、極めて良
好な凝集効果を有することが確認できた。
【0028】(試験例3)高重合ケイ酸溶液調製過程に
おいて、pH調整のためにアルカリ剤を添加することな
く、脱アルカリ金属処理を行ったままの状態でゲル化及
び再溶液化を行ったものについての凝集効果を確認する
ため、次の試験を行った。H型陽イオン交換樹脂50g
を入れたビーカ中に、ケイ酸濃度を8.6%に調整した
水ガラス3号品の水溶液100gを注入し、マグネチッ
クスターラで5分間攪拌した。は0.14%(モル濃度
では0.061mol/l、モル比では0.042)、
pH9.3のケイ酸溶液90gを得た。 このケイ酸溶液は20℃の室温で約10分後にゲル化し
た。 このゲルを60℃の恒温槽中に移して24時間置いたと
ころ再び液状化した。このようにして調製した重合ケイ
酸溶液の極限粘度は約0.23(100ml/g)、平
均分子量は240,000(g/mol)であった。
【0029】この重合ケイ酸を80.6g分取した10
0mlビーカに、塩化第二鉄(FeCl3・6H2O)
を10.4g添加し、蒸留水で100gとして、Si:
Feのモル比が3:1で、有効成分濃度(SiO2+F
e2O3)が 10%の凝集剤を調製した。この凝集剤
の凝集効果をジャーテストにより検討した。蒸留水にカ
オリン及び炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)を加え
て濁度100度、アルカリ度60mg/1(CaCo3
として)とし、pH7.5に調整した濁水を試験対象水
とした。凝集剤注入率はFeとして2.0mg/lで、
攪拌条件は120rpm、3分後、30rpm、7分と
した。攪拌開始からフロックが出現するまでの時間と形
成フロック粒径及び攪拌終了5分後の上澄濁度を測定し
た。結果は次のとおりであった。 フロック出現時間・・・・30(sec)、フロック粒
径・・・・2.0〜5.0(mm)、上澄水濁度・・・
・0.8(度)。 前記のように調製した凝集剤も、フロック出現時間、フ
ロック粒径および上澄水濁度のいずれかの観点からして
も、極めて良好な凝集効果を有することが確認できた。
【0030】(試験例4)重合ケイ酸溶液中におけるア
ルカリ金属濃度の相違による溶液の性状変化を確認する
ため、次の試験を行った。SiO2濃度を9.0%に調
整した水ガラス3号品水溶液2kgをH型陽イオン交換
樹脂3kgを入れた5リットルビーカに注ぎ、攪拌器で
5分間攪拌して脱ナトリウム処理した後、イオン交換樹
脂をろ別して  SiO2 濃度9.0%、ナトリウム
 濃度0.01%のケイ酸溶液1.8Kgを得た。この
ケイ酸溶液150gずつを11個の200mlビーカに
分取し、それぞれに所定の水酸化ナトリウム溶液を加え
てNa濃度を調整し、そのpH、シリカ濃度及びナトリ
ウム濃度を測定した。これを室温(20℃)で放置し、
ゲル化したものをさらに60℃の恒温槽中に移して24
時間保持した。24時間経過後に溶液状になっているも
のの極限粘度数及び分子量を測定した。その結果を(表
3)に示す。
【0031】
【表3】
【0032】(表3)によっても分かるように、Na濃
度が0.3%程度を超えるものは、上記条件の本発明の
実施に必要な再溶液化を行うことができなかった。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、脱アルカリ金属処理を
施してアルカリ金属濃度が著しく低減され、かつSiO
2 濃度の高い高重合ケイ酸を用いることにより、高重
合ケイ酸溶液を用いる水処理用凝集剤の凝集能力、保存
安定性をさらに高めることができ、また、製造コストや
輸送コストを低減することができる。また、本発明の製
造方法によれば、上記のように凝集能力と保存安定性の
高い水処理用凝集剤を、通常の水ガラスやケイ酸カリウ
ムを原料として容易に製造することができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  脱アルカリ金属処理が施され、SiO
    2濃度が約8%以上でかつ約0.2(100ml/g)
    以上の極限粘度を有する高重合ケイ酸溶液を含むことを
    特徴とする、水処理用凝集剤。
  2. 【請求項2】  脱アルカリ金属処理が施され、SiO
    2濃度が約8%以上でかつ約0.2(100ml/g)
    以上の極限粘度を有する高重合ケイ酸溶液と、水中にお
    いて水酸化物を形成しうる金属の可溶性塩とを含むこと
    を特徴とする、水処理用凝集剤。
  3. 【請求項3】  高重合ケイ酸溶液中のアルカリ金属濃
    度が約0.3%以下であることを特徴とする、請求項1
    又は請求項2記載の水処理用凝集剤。
  4. 【請求項4】  水中において水酸化物を形成しうる金
    属の可溶性塩が、硝酸第二鉄、塩化第二鉄又は硫酸第二
    鉄であることを特徴とする、請求項1、請求項2、又は
    請求項3記載の水処理用凝集剤。
  5. 【請求項5】  アルカリ金属ケイ酸塩の水溶液に脱ア
    ルカリ金属処理を施し、これを重合処理によってゲル状
    態のものとした後に再び液状化させることによって、約
    0.2(100ml/g)以上の極限粘度を有する高重
    合ケイ酸溶液とすることを特徴とする、水処理用凝集剤
    の製造方法。
  6. 【請求項6】  請求項5記載の製造方法によって高重
    合ケイ酸溶液を得た後、これに、水中において水酸化物
    を形成しうる金属の可溶性塩を添加することを特徴とす
    る、水処理用凝集剤の製造方法。
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