JPH04361624A - 紡機のスピンドルカバー構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、機台の長手方向に沿っ
て配列された多数のスピンドルをこれに沿って走行する
無端ベルトに接触させて一斉に駆動する、いわゆるタン
ゼンシャルベルト駆動方式の精紡機において、ベルトに
沿ってスピンドル駆動手段を密閉・収容するスピンドル
カバーの構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】図４に示すように、タンゼンシャルベル
ト駆動方式の精紡機においては、各スピンドル２３は高
速走行する共通のタンゼンシャルベルト２５とそのワー
ブ２６において接触し、回転駆動される。更に、図５に
示すように、ベルト２５に沿って適宜箇所にコンタクト
ローラ２０が設けられ、ベルト２５をスピンドルワーブ
の方向に弾発的に押圧してベルトとスピンドルワーブと
の間に接圧を生じさせ、スピンドルの回転速度を一定に
維持している。

【０００３】こうしたベルト２５やコンタクトローラ２
０並びにスピンドルワーブ２６で構成されるスピンドル
駆動手段は、作業者の安全確保と騒音の漏洩防止のため
、並びにスピンドル駆動手段への風綿の付着防止のため
に、機台の長手方向に沿って設けられたスピンドルカバ
ー２７内に密閉して収納された構造となっている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】このスピンドルカバー
２７を構成する壁部材には継目があり、更に、その上壁
にはスピンドルを突出させるための孔が設けられている
ので、隙間の存在を皆無にすることは実際上不可能であ
る。従って、運転中にスピンドルやコンタクトローラの
回転によって生じる気流のために、精紡機の周囲に浮遊
している風綿や塵埃がこれらの隙間からカバー２７内に
吸い込まれることは避けられない。

【０００５】こうしてカバー２７内に侵入した風綿等は
前記運動部分の表面に付着して、相互間の円滑な動力伝
達を阻害し、スピンドルの回転むらを生じさせたり、部
品を損傷したりする恐れがある。本発明は、こうした従
来技術における問題点を解決し、不可避的にスピンドル
カバー内に侵入した風綿等を適時に掃除し得るスピンド
ルカバー構造を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この目的は、機台の長手
方向に多数のスピンドルを配列し、これに沿って無端ベ
ルトを走行させ、該ベルトとスピンドルワーブとの接触
によって各スピンドルを回転駆動し、前記無端ベルトと
スピンドルワーブとを含むスピンドル駆動手段を機台の
長手方向に設置されたスピンドルカバー内に密閉して収
容したタンゼンシャルベルト駆動方式の紡機において、
該スピンドルカバーを開放可能に構成し、内部に蓄積し
た風綿に外部からアクセス可能となしたことを特徴とす
る紡機のスピンドルカバー構造によって達成される。

【０００７】前記スピンドルカバーの前面を構成する壁
部材は長手方向に所定の長さの複数の区域に分割され、
各区域毎に設けられた操作手段によって個々に開閉可能
に構成され、前記操作手段は紡機に付設されたブローク
リーナーと連動して作動し、ブロークリーナーに対面す
るスピンドルカバーの各区域が順次に開放され、再び閉
鎖されるように構成されていることが望ましい。

【０００８】

【作用】スピンドルカバーの一部、例えば前面側の壁部
材は開閉可能になっているので、所定時間経過した後に
はこれを開放して内部に蓄積された風綿を清掃すること
ができる。具体的方法としては、紡機に付設されたブロ
ークリーナーの巡回に合わせて定期的にスピンドルカバ
ーを開放し、クリーナーからスピンドルカバーの内部に
内部へ気流を吹き込んで清掃したり、作業者が適時にス
ピンドルカバーを開放してエアガン等で清掃してもよい
。

【０００９】これによって、スピンドルカバー内部への
風綿の過剰な蓄積が避けられ、スピンドル駆動手段への
悪影響が防止できる。以下、図面に示す好適実施例に基
づいて、本発明を更に詳細に説明する。

【００１０】

【実施例】図１は本発明の一実施例を適用したリング精
紡機の概略側面図を示す。精紡機のアウトエンド１とギ
アエンド２との間には、多数のスピンドル３が一定のピ
ッチでスピンドルレール４上に配列されている。そして
これに沿って無端ベルト５が走行し、タンゼンシャルベ
ルトドライブ方式によってスピンドル３を駆動している
。

【００１１】図２に示すように、無端ベルト５と接触す
るスピンドルワーブ６とコンタクトローラ２０とを含む
スピンドル駆動部は、スピンドルレール４に沿って機台
の長手方向に設けられた実質的に密閉構造のスピンドル
カバー７の中に収容されている。そして、各スピンドル
３は、スピンドルカバーカバーの上壁部材７ａに設けら
れた孔９を通じて外に突き出している。こうした構成は
、図４に基づいて前述した従来技術のものと実質的に同
一である。

【００１２】本発明の特徴は、このスピンドルカバー７
の前壁部材７ｂが前記上壁部材７ａとは別体に作製され
て長手方向に所定の長さの複数の区域に仕切られている
点と、各区域の前壁部材７ｂがスピンドルレール４に取
付けられたヒンジ８を中心として鎖線で示す位置まで回
動可能に構成されている点にある。一つの前壁部材７ｂ
の長さは精紡機の１つの中間ユニットの長さ、即ち２４
錘分に対応する長さ程度が望ましい。また、ヒンジ８は
、図示しないスプリング等の付勢手段によって常時は図
２において時計方向に付勢され、前壁部材７ｂを実線の
閉鎖位置に維持するようになっている。

【００１３】各前壁部材７ｂを開閉する操作手段として
、スピンドルレール４の下部にはエアシリンダ１０が設
けられ、そのピストンロッド１１の先端が、前壁部材７
ｂの下端の突起１２と当接している。このエアシリンダ
１０への圧搾空気の供給を制御することにより、ピスト
ンロッド１１を図示の突出位置から矢印方向に引っ込ま
せると、スプリングの付勢力によって前壁部材７ｂは図
示の鎖線位置まで回動し、スピンドルカバー７を開放す
る。

【００１４】この構成によってスピンドルカバー内の風
綿を掃除する方法を説明する。一例としては、玉揚げ操
作の時等に合わせて作業者がエアシリンダ１０を操作し
てスピンドルカバー７の前壁部材７ｂを開放し、内部に
蓄積した風綿を携行したエアガンで吸引除去することが
できる。別のやり方としては、精紡機に付設されて機台
に沿って巡回しているブロークリーナーを利用して、図
３に示すように、ブロークリーナー１３と対面する領域
のスピンドルカバーの前壁部材７ｂを開放し、クリーナ
ーのノズル１４からの噴出気流をスピンドルカバー７の
内部に吹き込み、蓄積した風綿を吹き飛ばして清掃する
。そしてクリーナー１３が通過すると再び前壁部材７ｂ
を閉鎖位置に戻すことを順次に繰り返す。これによれば
、糸継ぎ作業との干渉が避けられると共に、作業者に対
する安全が確保される。

【００１５】

【発明の効果】本発明によれば、スピンドルカバーの一
部を開閉可能に構成したので、適時にこれを開放して内
部に蓄積した風綿を清掃・除去することが可能になり、
風綿によるスピンドル駆動手段への悪影響を未然に防ぐ
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を適用されるリング精紡機の概略側面図
である。

【図２】本発明によるスピンドル駆動部とスピンドルカ
バーの詳細を示す断面図である。

【図３】本発明によるブロークリーナーと開放されたブ
ロークリーナーとの位置関係を示す側面図である。

【図４】従来のスピンドル駆動部とスピンドルカバーの
詳細を示す断面図である。

【図５】スピンドル駆動部の一部を構成するコンタクト
ローラ機構の平面図である。

【符号の説明】

１…アウトエンド ２…ギアエンド ３…スピンドル ４…スピンドルレール ５…無端ベルト ６…スピンドルワーブ ７…スピンドルカバー ７ａ…上壁部材 ７ｂ…前壁部材 ８…ヒンジ １０…エアシリンダ １１…ピストンロッド １２…突起 １３…ブロークリーナー

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　機台の長手方向に多数のスピンドルを
   配列し、これに沿って無端ベルトを走行させ、該ベルト
   とスピンドルワーブとの接触によって各スピンドルを回
   転駆動し、前記無端ベルトとスピンドルワーブとを含む
   スピンドル駆動手段を機台の長手方向に設置されたスピ
   ンドルカバー内に密閉して収容したタンゼンシャルベル
   ト駆動方式の紡機において、該スピンドルカバーを開放
   可能に構成し、内部に蓄積した風綿に外部からアクセス
   可能となしたことを特徴とする紡機のスピンドルカバー
   構造。
2. 【請求項２】　　前記スピンドルカバーの前面を構成す
   る壁部材が長手方向に所定の長さの複数の区域に分割さ
   れ、各区域毎に設けられた操作手段によって個々に開閉
   可能に構成されている請求項１に記載のスピンドルカバ
   ー構造。
3. 【請求項３】　　前記操作手段が紡機に付設されたブロ
   ークリーナーと連動して作動し、ブロークリーナーに対
   面するスピンドルカバーの各区域が順次に開放され、再
   び閉鎖される請求項２に記載のスピンドルカバー構造。