JPH04357082A - 記録材料及びそれを用いた画像形成方法 - Google Patents

記録材料及びそれを用いた画像形成方法

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JPH04357082A
JPH04357082A JP3033505A JP3350591A JPH04357082A JP H04357082 A JPH04357082 A JP H04357082A JP 3033505 A JP3033505 A JP 3033505A JP 3350591 A JP3350591 A JP 3350591A JP H04357082 A JPH04357082 A JP H04357082A
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JP
Japan
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recording material
light
recording
laser beam
release sheet
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Application number
JP3033505A
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English (en)
Inventor
Noriyuki Hosoi
憲行 細井
Kotaro Nakamura
中村 孝太郎
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレーザービームを使用す
る画像形成方法に関し、特にレーザービームのエネルギ
ーを熱エネルギーに変換して熱記録するための記録材料
及びそれを用いた感熱記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】支持体上に感熱発色層を設けた感熱記録
材料の表面にサーマルヘッドを密着走査させ、熱エネル
ギーを感熱発色層に直接若しくは保護層を通して伝える
ことによって発色画像を記録する感熱記録方式は広範囲
に知られており、ファクシミリやプリンターなどに適用
されている。しかしながら、このような感熱記録方法に
おいては、サーマルヘッドを感熱記録材料に密着させて
走査させるために、サーマルヘッドが摩耗したり、サー
マルヘッド表面へ感熱記録材料の成分がカスとなって付
着することにより記録画像が正しく得られない場合が生
じ、又、サーマルヘッドが破壊されるという問題が生じ
やすい。
【0003】又、このようなサーマルヘッドを用いた感
熱記録方式には、サーマルヘッドの構造上の特質から発
熱素子の加熱冷却の高速制御や発熱素子密度を大きくす
る上で限界があるために、高速記録や高密度、高画質記
録には限度があるという欠点があった。
【0004】サーマルヘッドを用いる感熱記録方式の上
記の如き問題点を解決するために、レーザービームを用
い、感熱記録材料に対して非接触でかつ高速、高密度で
熱記録を行うことが提案されている(例えば、特開昭5
0−23617号、特開昭54−121140号、特開
昭57−11090号、特開昭58−56890号、特
開昭58−94494号、特開昭58−134791号
、特開昭58−145493号、特開昭59−8919
2号、特開昭60−205182号、特開昭62−56
195号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなレーザービームを用いた記録方式においては、感熱
発色層が、一般に、可視及び近赤外領域の光を吸収しに
くいために、レーザーの出力を相当大きくしないと発色
に必要な熱エネルギーが得られず、小型で安価な装置を
つくることが極めて困難であるという欠点があった。
【0006】又、感熱発色層に効率良くレーザー光を吸
収させるための提案も多くなされており、一般的には感
熱発色層の中にレーザービームの波長に合った光吸収物
質を添加することが行われている。この場合、添加する
光吸収物質が白色でないと、記録材料の地肌が着色して
コントラストが低く品位のない記録となってしまい好ま
しくない。
【0007】一般に白色の光吸収物質は無機化合物に多
いが、その殆どのものは光吸収効率が低い。一方、光吸
収効率の良い有機化合物で着色の少ない化合物は未だ開
発されていない。
【0008】又、特公昭50−774号にはインクを封
入したマイクロカプセルを原紙に塗布し、強力な光を照
射してカプセル中のインクを噴出させ原紙に記録する方
法が提案されているが、感度が非常に低く未だ実現され
るに至っていない。
【0009】即ち、一般にポリマーの薄膜を通して拡散
する物質の拡散係数は、温度上昇に対して緩やかにしか
増加しないので、レーザービームによる短時間の加熱に
よって十分な染料をしみ出させることができるようなポ
リマー壁から成るマイクロカプセルを用いた場合には、
常温における保存時からじわじわと染料がしみ出るため
に実用に耐えず、逆に常温でしみ出しが起こらないよう
な緻密なマイクロカプセルを採用した場合には、レーザ
ービームによる短時間の加熱では殆ど染料がしみ出さず
、記録自体が不可能であった。
【0010】これらの欠点を解決するために、マイクロ
カプセル中に有機溶剤を含有させることが提案されてい
るが、低沸点の有機溶媒を含有させると記録材料保存中
にマイクロカプセル壁から蒸発拡散して消失するため、
保存中に感度が低下するという欠点があった。
【0011】係る欠点は、高沸点の有機溶媒を使用する
ことにより解決できるが、感度を十分に維持しようとす
るために内包する溶媒の量を多くすると共に、マイクロ
カプセル壁もできるだけ薄くした場合には、やはり記録
材料の保存性が劣ることとなる。
【0012】そこで、本発明者等は、かかる欠点を解決
すべく鋭意検討した結果、記録材料の記録層の表面に接
着剤を介して剥離用シートを設けたピールアパート方式
を採用すると共に、ポリマーと該ポリマーを溶解又は膨
潤せしめる沸点180℃以上の溶媒及び光吸収物質をマ
イクロカプセルに内包せしめて成る記録材料を使用する
ことにより、レーザービームによって高速且つ高解像度
の感熱記録を行うことができること及び該記録材料が保
存性にも優れることを見出し本発明に到達した。
【0013】従って本発明の第1の目的は、レーザービ
ームによって非接触で高速且つ高解像度の感熱記録を行
うことができ且つ保存性にも優れる記録材料を提供する
ことにある。本発明の第2の目的は、レーザービームに
よって高速且つ高解像度の熱記録を行う方法を提供する
ことにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の諸目的は
支持体上に、少なくとも光吸収層、接着剤層及び剥離用
シートを順次設けてなる記録材料であって、前記光吸収
層が、少なくとも光吸収物質、ポリマー及び該ポリマー
を溶解又は膨潤しうる沸点180℃以上の溶媒とを芯物
質として内包するマイクロカプセルを含有すると共に、
前記支持体及び/又は剥離用シートが透明であることを
特徴とする記録材料及び該記録材料の光吸収層にレーザ
ービームを用いて画像記録を行った後剥離用シートを剥
がして可視像を得ることを特徴とする画像形成方法によ
って達成された。本発明で用いることのできる光吸収物
質は、公知の光吸収物質の中から適宜選択して、単独で
又は併用して使用することができる。
【0015】これらの光吸収物質は、例えば硫酸銅(特
開昭58─94495号)、シアニン色素類(特開昭5
8─94494号)、ベンゼンジチオール系ニッケル錯
体類(特開昭57─11090号及び特開昭54─12
1140号)、無機金属塩類(特開昭58─14549
3に記載)、金属酸化物、金属水酸化物、珪酸塩、硫酸
塩、炭酸塩、硝酸塩、錯化合物、シアニン類、ポリエン
類及びカーボンブラック等が挙げられる他、堀口博著「
綜説合成染料」(三共出版)に記載されている有色の染
料や顔料、更には紙、繊維、塗料工業等で用いられてい
る染料や顔料も使用することができる。
【0016】有色顔料の具体例としては、無機顔料では
、クロムイエロー、酸化鉄顔料、モリブデン酸オレンジ
、カドミウムレッド、プルシアンブルー、硫化亜鉛化合
物、硫化カドミウム化合物、珪酸塩化合物等が挙げられ
る。有機顔料の例としては、アゾ顔料では、パーマネン
トイエローR(Permanent  Yellow 
 R)、ハンザイエローR(Hansa  Yello
wR)、メタニトロアニリンオレンジ(Methani
troaniline  Orange ) 、レッド
トナー( Red  Toner)、アウトールオレン
ジ(Autol  Orange)、ピグメントオレン
ジR(Pigment  Orange R)、ベンジ
ジンイエロー(Benzidine  Yellow 
)、バルカンファーストイエローG(Vulcan F
ast Yellow G)、レイクレッドP(Lak
e Red  P)、ピラゾロンレッド(Prazol
one  Red)及びリソールレッド(Lithol
 Red)等が挙げられる。アントラキノン顔料では、
インダンスレンブルー(Indanthrene  B
lue )及びイソジベンザトロンバイオレット等が挙
げられる。
【0017】有色染料の具体例としては、サフラニン(
Safranine)、ローダミンマゼンタ(Rhod
amine  Magenta)、アリザリンレッド(
Alizarine  Red)、ロードゥリンレッド
B(Rhoduline  Red  B)、クリソイ
ジン(Chrysoidine)、アセタミンオレンジ
(Acetamine  Orange )、オーラミ
ン(Auramine )、キノリン(Quinoli
ne  )、オイクリシンイエロー(Eychrysi
ne Yellow )、ファーストライトイエロー(
Fast Light  Yellow )、スチルベ
ンイエロー(Stilbene Yellow )、ア
ゾイエロー(Azo  Yellow )、メタニルイ
エロー(Methanil Yellow )、ビクト
リアグリーン(Victoria Green  )、
アントラキノングリーン(Anthraquinone
  Green)、ナフトールグリーン(Naphth
ol Green)、メチレンブルー、ジアゾブルー(
Diazo  Blue )、ナフトールブルー(Na
phthol Blue )、ファーストブルー(Fa
st Blue )、キシレンブルー(Xylene 
  Blue )、メチストバイオレット(Methy
st  Violet )、ビスマルクブラウン(Bi
smark  Brown  )及びクロームブラウン
(Chrome Brown)等が挙げられる。
【0018】本発明の光吸収層で用いることのできる光
吸収物質としてはカーボンブラックが特に好ましい。本
発明で用いることのできるカーボンブラックは特に限定
されるものではないが、チャンネルブラック、サーマル
ブラック又はファーネスブラック等の中から適宜選択し
て使用することができる。カーボンブラックの平均粒子
径は100μm以下のものが好ましい。
【0019】これらの光吸収物質を分散又は溶解する有
機溶媒としては、リン酸エステル、フタル酸エステル、
その他のカルボン酸エステル、炭酸エステル、脂肪酸ア
ミド、アルキル化ビフェニル、アルキル化ターフェニル
、塩素化パラフィン、アルキル化ナフタレン、ジアリー
ルエタン等が用いられる。具体例としてはリン酸トリク
レジル、リン酸トリオクチル、リン酸オクチルジフェニ
ル、リン酸トリシクロヘキシル、フタル酸ジブチル、フ
タル酸ジオクチル、フタル酸ジラウリル、フタル酸ジシ
クロヘキシル、オレイン酸ブチル、ジエチレングリコー
ルジベンゾエート、セバシン酸ジオクチル、セバシン酸
ジブチル、アジピン酸ジオクチル、トリメリット酸トリ
オクチル、クエン酸アセチルトリエチル、マレイン酸オ
クチル、マレイン酸ジブチル、炭酸プロピレン、ジフェ
ニル炭酸、イソプロピルビフェニル、イソアミルビフェ
ニル、塩素化パラフィン、ジイソプロピルナフタレン、
1,1’−ジトリルエタン、2,4−ジタ−シャリアミ
ノフェノール、N,N’−ジブチル−2−ブトキシ−5
−ターシャリオクチルアニリン等が挙げられるが、これ
らに限定されるものではない。
【0020】本発明においては、これらの有機溶媒に更
にオレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレン酸
等の高級脂肪酸を混合して用いても、上記有機溶媒とし
て高級脂肪酸を単独で用いても良い。
【0021】本発明で使用する光吸収物質には上記光吸
収物質の他に公知の顔料を併用することができる。使用
することのできる顔料の具体例としては、例えば、コバ
ルト、鉄、ニッケル等の金属粒子、Ti O2 、Ba
 O、Ni O、Sb2 O3 、Cr2 O3 、F
e2 O4 、Fe2 O3 、Zn O、Co O、
Al2 O3 、Cu O、MnO等の金属酸化物及び
これらの複合酸化物又はこれらの混合物を挙げることが
できる。
【0022】本発明においてマイクロカプセル中に内包
せしめるポリマーは特に制限されるものではなく例えば
、ポリオレフィン、オレフィンコポリマー、スチレン・
ブタジエンコポリマー、エポキシ樹脂、ポリエステル、
ゴム類、ポリビニルピロリドン、ポリアミド、クマロン
・インデンコポリマー、メチルビニルエーテル、無水マ
レイン酸コポリマー、ポリアミド、ポリウレタン、ポリ
ウレア、アクリル酸エステル系ポリマー、メタアクリル
酸エステル系ポリマー、アクリル酸・長鎖アルキルメタ
クリレートコポリマー、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニ
ル及びこれらの混合物等が挙げられるが、中でもアクリ
ル酸エステル系のホモポリマー若しくはコポリマー、メ
タクリル酸エステル系のホモポリマー若しくはコポリマ
ー及びスチレン・ブタジエンコポリマーが特に好ましい
。ポリマーは2種以上併用することもできる。
【0023】本発明においては、感度を高めるためにマ
イクロカプセル中に内包せしめる有機溶媒として上記ポ
リマーを溶解又は膨潤させる沸点180℃以上の溶媒を
使用する。この溶媒は高沸点であるために記録材料の保
存時に揮散しにくいのみならず、ポリマーを膨潤させる
形でポリマー中にとり込まれている場合はもとより、ポ
リマーを溶解している場合にも、保存時にマイクロカプ
セル壁から染み出ないので記録材料の保存性は良好であ
る。又、加熱時にはマイクロカプセルからしみ出し、接
着剤に対して離型作用を生じ、離型シートと共に記録部
が転移するのを防ぐ効果を有する。
【0024】上記溶媒の具体例としては、フタル酸エス
テル類(ジエチルフタレート、ジブチルフタレート等)
、脂肪族ジカルボン酸エステル類(マロン酸ジエチル、
シュウ酸ジメチル等)、リン酸エステル類(トリクレジ
ルホスフェート、トリキシレリルホスフェート等)、ク
エン酸エステル類(o−アセチルトリエチルシトレート
、トリブチルシトレート等)、安息香酸エステル類(ブ
チルベンゾエート、ヘキシルベンゾエート等)、脂肪酸
エステル類(ヘキサデシルミリステート、ジオクチルア
ジペート等)、アルキルナフタレン類(メチルナフタレ
ン、ジメチルナフタレン、モノイソプロピルナフタレン
、ジイソプロピルナフタレン等)、アルキルジフェニル
エーテル(o−、m−、p−メチルジフェニルエーテル
等)、高級脂肪酸又は芳香族スルホン酸のアミド化合物
(N,N−ジメチルラウロアミド、N−ブチルベンゼン
スルホンアミド等)、トリメリット酸エステル類(トリ
オクチルトリメリテート等)、ジアリールアルカン類(
ジメチルフェニルフェニルメタン、1─フェニル─1─
メチルフェニルエタン、1─ジメチルフェニル─1─フ
ェニルエタン、1─エチルフェニル─1─フェニルエタ
ン、1─イソプロピルフェニル─2─フェニルエタン等
)及び炭素原子数8〜30且つ塩素化度10〜40重量
%の塩素化パラフィン類等が挙げられるが、特にフタル
酸エステル、りん酸エステル、クエン酸エステル、安息
香酸エステル、脂肪酸エステル、アルキルナフタレン、
アルキルジフェニールエーテル、高級脂肪酸又は芳香族
スルホン酸のアミド化合物、又はトリメリット酸エステ
ルであることが好ましい。
【0025】又、上記溶媒には、マイクロカプセル壁を
実質的に溶解又は膨潤させることがなく沸点が100〜
250℃の範囲にある有機溶媒を併用することもできる
。このような有機溶媒の具体例としては、脂肪族飽和炭
化水素又はこれを主成分とする混合物を挙げることがで
きる。
【0026】本発明においてマイクロカプセル中に内包
せしめる芯物質の組成としては、少なくとも前記光吸収
物質、ポリマー、沸点180℃以上の溶媒を含有する油
性組成物とするとが特に好ましい。
【0027】本発明のマイクロカプセルの製造には界面
重合法、内部重合法、外部重合法の何れの方法をも採用
することができるが、特に、光吸収物質及びポリマー等
を含有した芯物質をゼラチン、ポリビニルピロリドン、
ポリビニルアルコール等の水溶性ポリマーを溶解した水
溶液中に乳化させた後、その油滴の周囲に高分子物質の
壁を形成させる乳化重合法を採用することが好ましい。
【0028】高分子物質を形成するリアクタントは油滴
の内部及び/又は油滴の外部に添加される。高分子物質
の具体例としては、ポリウレタン、ポリウレア、ポリア
ミド、ポリエステル、ポリカーボネート、尿素−ホルム
アルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ポリスチレン、スチレ
ンメタクリレート共重合体、スチレン−アクリレート共
重合体等が挙げられる。
【0029】高分子物質は2種以上併用することもでき
る。好ましい高分子物質はポリウレタン、ポリウレア、
ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネートであり、
特に好ましくはポリウレタン及びポリウレアである。
【0030】例えばポリウレアをカプセル壁材として用
いる場合には、ジイソシアナート、トリイソシアナート
、テトライソシアナート、ポリイソシアナートプレポリ
マー等のポリイソシアナートと、ジアミン、トリアミン
、テトラアミン等のポリアミン、アミノ基を2個以上含
むプレポリマー、ピペラジン及びその誘導体、ポリオー
ル等とを水系溶媒中で界面重合法によって反応させるこ
とにより、容易にマイクロカプセル壁を形成することが
知られている。
【0031】又、例えばポリウレアとポリアミドからな
る複合壁又は、ポリウレタンとポリアミドからなる複合
壁は、例えばポリイソシアナートと酸クロライド又はポ
リアミンとポリオールを用い、反応液となる乳化媒体の
pHを調整し、次いで加温を行うことにより調製するこ
とができる。これらのポリウレアとポリアミドとからな
る複合壁の製造方法の詳細については、特開昭58─6
6948号公報に記載されている。
【0032】上記のようにして調製したマイクロカプセ
ルを支持体上に塗布するに際しては、公知の水系又は有
機溶剤系の塗液を用いる塗布手段が用いられる。この場
合、光吸収層を安全且つ均一に塗布すると共に塗膜の強
度を保持するために、本発明においては、メチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース、デンプン類、ゼラチン、ポリビニルアルコ
ール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、ポリアク
リルアミド、ポリスチレン及びその共重合体、ポリエス
テル及びその共重合体、ポリエチレン及びその共重合体
、エポキシ樹脂、アクリレート及びメタアクリレート系
樹脂及びその共重合体、ポリウレタン樹脂並びにポリア
ミド樹脂等をマイクロカプセルと共に併用することもで
きる。
【0033】本発明で用いる透明な支持体は、透明性が
高く且つ照射レーザービーム波長に吸収を示さないこと
、レーザー照射時の発熱に対しても変形せず寸度安定性
を有することが好ましい。支持体の厚みとしては、10
μm〜200μmのものが好ましく用いられる。
【0034】このような透明な支持体としては例えば、
ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレ
ート等のポリエステルフィルム、三酢酸セルロースフィ
ルム等のセルロース誘導体フィルム、ポリスチレンフィ
ルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム
等のポリオレフィンフィルム、ポリイミドフィルム、ポ
リ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、
ポリアクリルフィルム、ポリカーボネートフィルム等が
挙げられ、これらを単独或いは貼り合わせて用いること
ができる。この場合剥離用シートは透明であっても不透
明であっても良い。
【0035】一方、記録材料の不透明な支持体としては
紙、合成紙、アルミ蒸着ベース、前記透明な支持体に顔
料等をコートしたもの等が挙げられる。又、この場合に
は剥離シートが透明であることが必要であり、剥離用シ
ート側からレーザービームが照射されて効率良く感熱層
に吸収されるようにする為に、記録材料の不透明な支持
体としてレーザービームの反射性が高いものを使用する
ことが好ましい。本発明に用いる支持体としては、特に
ポリエステルフィルムに耐熱処理、帯電防止処理を施し
たものが好ましい。
【0036】本発明においては、支持体から光吸収層全
体が剥がれることを防ぐ目的でマイクロカプセル、光吸
収物質などを含有する光吸収層を支持体上に塗布する前
に、支持体上に下塗り層を設けることが望ましい。
【0037】下塗り層としては、アクリル酸エステル共
重合体、ポリ塩化ビニリデン、SBR、水性ポリエステ
ル等を用いることができ、膜厚は、0.1〜0.5μm
とすることが望ましい。
【0038】又、光吸収層には、必要に応じて顔料、ワ
ックス、硬膜剤等を添加しても良い。光吸収層はその中
に含有される光吸収物質が0.1〜10gになるように
塗布されること及び該層の厚みが、1〜10μmとなる
ように塗布されることが望ましい。
【0039】本発明で使用する接着剤層に用いることの
できる粘着剤は特に限定されるものではないが、剥離用
シート及び光吸収層の双方に粘着性を有するものが好ま
しい。このような粘着剤はベメル(C,W  Bemm
els)著の接着ハンドブックに詳しく記載されている
通りであり、具体的には弾性体と粘着付与剤で構成され
ている。
【0040】上記弾性体の具体例としては、SBR、N
BR、ブチルゴム、アクリルゴム、環化ゴム、ポリビニ
ルエーテル、天然ゴム(イソプレン)、合成ゴム(クロ
ロプレン)、再生ゴム、及びポリイソブチレン等が挙げ
られるが、特に天然ゴム、SBR、再生ゴム並びにこれ
らの混合物が好ましい。
【0041】粘着付与剤の具体例としては、ロジン、ポ
リテルペン、エステルガム、クマローインデン樹脂、水
添ロジン、フェノール樹脂、塩化ビニル、アクリルエス
テル、酢酸ビニル若しくはこれらのコポリマーであるポ
リビニルブチラール及びメチルビニルエーテルと無水マ
レイン酸のコポリマー、アクリルアマイド、シリコン系
のシロキサン誘導体、ポリエステル、ポリオレフィン、
ポリウレタン、ポリエーテル、エポキシ、及び不飽和ポ
リエステル等の樹脂等を挙げることができるが、特にポ
リテルペン、水添ロジン及びこれらの混合物が好ましい
。接着剤の塗布量は固形分として1g/m2 になる様
に塗布することが好ましい。
【0042】剥離用シートについては何ら限定されるも
のではなく記録材料の支持体と同様の透明、不透明支持
体の中から適宜選択することができる。本発明で用いら
れるレーザービームは、可視、近赤外及び赤外領域にそ
の波長領域をもつものが使用される。その具体例として
は、ヘリウム−ネオンレーザー、アルゴンレーザー、炭
酸ガスレーザー、YAGレーザー、半導体レーザー等が
挙げられる。
【0043】本発明においては、レーザービーム照射時
には、光吸収層と剥離シートとが接着剤層により十分密
着しているため、レーザービームを効率良く吸収する。 従って、記録材料の記録層に記録した画像を受容シート
に転写する転写法の場合と異なり、荷重をかけて密着さ
せた状態でレーザー照射する等の複雑な機構を採る必要
がない。
【0044】本発明のマイクロカプセルは、光吸収物質
を溶解又は分散する溶媒を内包しているのでレーザービ
ームの吸収効率が良好である。特に、該溶媒として沸点
が180℃以上の有機溶媒を使用すると共に、該溶媒に
溶解又は膨潤するポリマーを併用するので、保存状態で
は芯物質がマイクロカプセルの外に放出されることがな
い。
【0045】又、ピールアパート方式であるので剥離用
シートと光吸収層の各々にネガ又はポジの画像を同時に
形成させることができる。更に、本発明は光吸収物質の
透過拡散現象を利用しているために、発色は温度変化に
対して急激に進行することなく徐々に現れるので階調性
のある記録が可能である
【0046】
【発明の効果】本発明の記録材料は、色材としてカーボ
ンブラック等の光吸収物質を使用しているのみならず、
記録材料の記録層の表面に接着剤層を介して剥離用シー
トを設けているピール・アパート方式を採用しているた
め感熱記録機構が簡単になる上、マイクロカプセル内に
ポリマーとこのポリマーを溶解又は膨潤しうる沸点18
0℃以上の溶媒を内包しているため感度を十分維持でき
ると共に保存性にも優れており、更に高速且つ品質の良
いポジ・ネガの画像を一度の記録によって得ることがで
きる。
【0047】又、本発明の記録方法は、レーザービーム
を用いて非接触で行うために、サーマルヘッドを使用す
る従来方法の場合に生ずるスティッキングのようなトラ
ブルが発生しない上、記録方法は感熱記録方法であるの
で記録装置の小型軽量化が容易である。
【0048】
【実施例】以下に実施例を示すが、本発明はこれによっ
て限定されるものではない。尚、添加量を示す「部」は
「重量部」を表す。
【実施例1】
【0049】ポリイソブチルメタクリレート(商品名:
アクリベース、MM−2002:藤倉化成株式会社製)
を50重量%含有する1─イソプロピルフェニル─2─
フェニルエタン溶液40g及び酸性カーボンブラック(
商品名:RAVEN 5000pH2.8:コロンビヤ
ン・カーボン日本株式会社製)3gとを自動乳鉢中で混
練分散して分散液を調製した。
【0050】一方、酢酸エチル20gに  キシリレン
ジイソシアナート3モルとトリメチロールプロパン1モ
ルの付加化合物(商品名:タケネートD110−N:武
田薬品工業株式会社製)20gを溶解した溶液を調製し
た。得られた溶液と前記の分散液とを混合して油性相混
合液体(芯物質とカプセル壁剤の混合物)を調製した。 以上の溶液の調製は液温を25℃以下に維持しながら行
った。
【0051】次にメチルセルロース(メトキシ基置換度
:1.8、平均分子量:15,000)の4%水溶液2
00gにジエチレントリアミン0.2gを添加して水性
媒体を調製し、15℃に冷却した。得られた水性媒体中
に前記の油性相混合液体を乳化分散させて、乳化液中の
油滴粒子の平均サイズが約12μmの水中油滴型エマル
ジョン混合溶液を得た。
【0052】エマルジョン調整後約10分して、更にジ
エチレントリアミンの2.5%水溶液50gを徐々に滴
下し、次いで60℃の恒温槽中で3時間攪拌してカプセ
ル化した。次にコロナ放電処理をした後SBRラテック
スを固形分で0.5g/m2 となるように塗布した厚
さ75μmのポリエチレンテレフタレートシートの支持
体上に、得られたカプセル液を固形分で5g/m2 に
なる様に塗布して光吸収シートを得た。
【0053】この光吸収シートの光吸収層の上に下記表
1の組成
【表1】   天然ゴム:                  
                         
         60g  SBR  :     
                         
                      40g
  再生ゴム:                  
                         
           5g  ポリテルペン(融点1
15℃):                    
              2g  水添ロジントリ
エチル・グリコールエステル:           
           1g  ポリテルペン(融点7
0℃):                     
             48g  水添ロジングリ
セリンエステル:                 
               13g
【0054】か
ら成る接着剤を固形分で1g/m2 になる様に塗布し
た後、厚さ40μmのポリエチレンテレフタレートの剥
離用シートを重ねて貼付し、本発明の記録シートを得た
【0055】このようにして得られた記録シートに、半
導体レーザー光(GaAs接合レーザー)を画像様に光
吸収シート側から照射して剥離用シートを剥がした所、
レーザー光を照射した部分の光吸収層のみが残存して支
持体上にポジ画像が形成されると共に、レーザー光が照
射されない部分の光吸収層は接着剤と共に剥離用シート
上に転移してネガ画像が形成された。
【0056】レーザー光の出力は、記録材料の表面に1
msで100mJ/cm2 のエネルギーが与えられる
ように調節した。ポジ画像部分の反射濃度をマクベス濃
度計を用いて測定すると、1.53であった。
【0057】
【実施例2】剥離用シートとしてアルミニウム烝着をし
たポリエチレンテレフタレートのシートを使用した他は
実施例1と全く同様の方法で画像を得た。この場合には
レーザー光の出力を記録材料の表面で1msで90mJ
/cm2 のエネルギーとなるように低下させたが、実
施例1と同等の濃度の画像を得ることができた。
【0058】
【比較例】1─イソプロピルフェニル─2─フェニルエ
タンの代わりにトルエンを用いてポリイソブチルメタク
リレートのトルエン10重量%の溶液を調製し、これを
同量用いた他は実施例1と全く同様にして画像を得た。 この画像に圧力を加えて転写し15分後に指で擦ったと
ころ、指に汚れが付着した上トルエンの不快な臭気が感
じられ、実用に耐えられるものではなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の記録材料の断面の概略図である
【符号の説明】
1・・・・・・  支持体 2・・・・・・  光吸収層 3・・・・・・  マイクロカプセル 4・・・・・・  接着剤層 5・・・・・・  剥離用シート

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  支持体上に、少なくとも光吸収層、接
    着剤層及び剥離用シートを順次設けてなる記録材料であ
    って、前記光吸収層が、少なくとも光吸収物質、ポリマ
    ー及び該ポリマーを溶解又は膨潤しうる沸点180℃以
    上の溶媒とを芯物質として内包するマイクロカプセルを
    含有すると共に、前記支持体及び/又は剥離用シートが
    透明であることを特徴とする記録材料。
  2. 【請求項2】  請求項1に記載の記録材料の透明な側
    にレーザービームを照射した後、剥離用シートを剥がし
    て可視像を得ることを特徴とする画像形成方法。
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