JPH04352755A - グリチルレチン酸誘導体を有効成分とする抗ウイルス剤 - Google Patents

グリチルレチン酸誘導体を有効成分とする抗ウイルス剤

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JPH04352755A
JPH04352755A JP3127271A JP12727191A JPH04352755A JP H04352755 A JPH04352755 A JP H04352755A JP 3127271 A JP3127271 A JP 3127271A JP 12727191 A JP12727191 A JP 12727191A JP H04352755 A JPH04352755 A JP H04352755A
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olean
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piperazine
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methoxyphenyl
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JP3127271A
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English (en)
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Masatsune Kurono
昌庸 黒野
Yoshiro Ishiwatari
義郎 石渡
Shoji Yokochi
祥司 横地
Kyoichi Asano
恭一 浅野
Takahiko Mitani
隆彦 三谷
Takuji Kakiue
卓司 垣上
Noriyuki Iwata
岩田 憲之
Yukisato Isogawa
五十川 幸学
Yutaka Baba
豊 馬場
Hiroyuki Owaki
大脇 弘之
Kiichi Sawai
喜一 澤井
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Sanwa Kagaku Kenkyusho Co Ltd
Original Assignee
Sanwa Kagaku Kenkyusho Co Ltd
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Publication date
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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なグリチルレチン酸
を主成分とするウイルス感染症の予防剤及び治療剤に係
わる。
【0002】
【従来技術】グリチルレチン酸及びそのある種の誘導体
は抗潰瘍作用,抗炎症作用,抗アレルギー作用,抗ウイ
ルス作用を有することが知られている。この種の化合物
としては,例えばカルベノキソロン(Carbenox
olone ,米国特許第3070623号),グリチ
ルレチン酸の30位エステル誘導体(米国特許第307
0624号),グリチルレチン酸のアミノ酸塩(特公昭
44−32798号),グリチルレチン酸のアミド誘導
体(ベルギ−国特許第753773号),11−デオキ
ソグリチルレチン酸のアミド誘導体(英国特許第134
6871号)及びシクロキソロン(Cicloxolo
ne ,Journal of Antimicrob
ial Chemotherapy,Vol.18, 
Suppl.B, 185−200,(1986))等
が知られている。本発明者等も11−デオキソグリチル
レチン酸の新規合成法(特開昭59−70638号),
ヘミエステル誘導体(特開昭58−8044号),カル
ボン酸誘導体及びアミド誘導体(特開昭63−1353
51号)を提供してきた。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】グリチルレチン酸及
びその誘導体は,既述のように種々の有用な薬理作用を
有している。しかし,抗ウイルス作用については治療に
十分といえるまで効力が高まっていない。さらに,抗ウ
イルス活性が認められる濃度で細胞毒性作用が認められ
るとか,水溶液状態で安定性に問題がある等,種々の問
題を有している。
【0004】グリチルレチン酸及びその誘導体以外の抗
ウイルス剤として,近年,アシクロビールを代表と各種
核酸系抗ウイルス剤が開発され,特にヘルペスウイルス
群によるウイルス感染症で優れた臨床効果が認められて
いる。しかし,既にチミジンキナーゼを欠損したウイル
ス株等の耐性ウイルス株による感染症が問題になってい
る(Oral Surg Oral Med Oral
 Pathol, Vol.67, 427−432,
(1989))。これら核酸誘導体の経口投与あるいは
注射投与での治療効果は優れているが,軟膏剤として感
染局所に投与した場合の治療効果は低いことが指摘され
ている(Antiviral Research Vo
l.14, 305−321, (1990))。 それ故に,本発明の主たる目的は,アシクロビール耐性
株を含む種々のウイルスに優れた抗ウイルス活性を有し
,安全性に優れ,安定で,刺激性のない,局所投与及び
全身投与共に可能なグリチルレチン酸誘導体を有効成分
とする抗ウイルス剤を提供することにある。
【0005】
【発明の構成】今までに,特開昭63−135351号
で請求されている各種グリチルレチン酸誘導体の抗ウイ
ルス作用については検討されていなかった。そこで,本
発明者は特開昭63−135351号に請求されている
各種グリチルレチン酸誘導体の抗ウイルス活性を調べた
。その結果,ある種のグリチルレチン酸誘導体はアシク
ロビール耐性株を含む単純ヘルペスウイルス,帯状ヘル
ペスウイルス,ワクシニアウイルス,サイトメガロウイ
ルス,インフルエンザウイルス,B型肝炎ウイルス,A
IDSウイルス等の種々のDNAおよびRNAウイルス
に対して極めて強力な作用を有しており,局所投与及び
全身投与のいずれにおいても有効であることを発見した
。さらに,これらのグリチルレチン酸誘導体は極めて安
全性が高く,細胞毒性作用及び刺激性がなく,溶液状態
においても安定であることを発見し,これによって本発
明を基本的には完成するに至った。
【0006】本発明に使用されるグリチルレチン酸誘導
体としては一般式Iで示される化合物およびその塩が含
まれる。 (I)(式中X及びYはそれぞれ水素を意味するか,又
は一緒にてオキソを意味し,A1 は水素,メチレン又
はカルボニルを意味し,A2 は水素,シアノ,カルバ
モイル,カルボキシ,アルコキシカルボニルを意味し,
m 及びn は整数を意味し,R1 は基 又は を意味し,R2 は水素またはアルキルを意味し,R3
 はアルキル,アルケニル,フェニル又は置換フェニル
を意味し,A3 はS,O又はNHを意味し,Lは整数
を意味する)
【0007】一般式Iで示されるグリチルレチン酸誘導
体は自体公知の化合物であり,特開昭63−13535
1号の記載に従って下記に示す合成ルートA,B及びC
に従って製造することができる。
【0008】合成ルートA (上記の諸式中X,Y,A1 ,A2 ,R1 ,m及
びnは前記の意味を有し,R3 は水酸基のための保護
基を意味する。) この合成ルートでは,先ず化合物(II)の水酸基を自
体公知の方法で保護して化合物(III)となす。保護
基としては水酸基を保護し得るものであれば何れでも良
いが,殊にアセチル基,トリフルオロアセチル基,トリ
メチルシリル基等が好ましい。次に化合物(III)を
ハロゲン化剤と反応させて化合物(IV)となす。この
場合のハロゲン化剤としては塩化チオニル,オキシ塩化
燐等が好ましい。尚,これらの工程において使用される
化合物(II),(III)及び(IV)はすべて公知
の化合物である。 次に,化合物(IV)を適当な溶媒例えば塩化メチレン
,クロロホルム等中において第3級アミンの存在下に0
〜40℃の温度で一般式 又は (式中R3 は前記の意味を有し,A3 はS,O又は
NHを意味し,Lは整数を意味する。)にて示される化
合物と反応させることにより化合物(I−1)となす。 この化合物(I−1)を適当な溶媒例えばメタノール,
エタノール,テトラヒドロフラン,1,4−ジオキサン
等中において塩基性触媒例えば水酸化ナトリウム,水酸
化カリウム,炭酸カリウム等又は酸性触媒例えば鉱酸,
有機酸の存在下に0〜40℃の温度で処理すれば水酸基
の保護基が選択的に除去され,化合物(I−2)となす
ことができる。次いで,この化合物(I−2)を一般式
又は (両式中A1 ,A2 ,m及びnは前記の意味を有し
,Zはハロゲン又はジアゾを意味するか,若しくはA1
 及びA2 と一緒になって酸無水物を意味する)にて
示される化合物と反応させれば,所望の化合物(I)を
得ることができる。尚,上記の最終工程において化合物
(VIa )が酸ハロゲン化物又は酸無水物の場合には
適当な溶媒例えば塩化メチレン,トルエン,キシレン,
ピリジン等中で,又は無溶媒下に,第3級アミンの存在
下又は不在下に0℃から溶媒の沸点温度迄の範囲内で反
応が進行する。一方,化合物(VIa )がジアゾ化合
物の場合には,適当な溶媒例えば塩化メチレン等の中で
,ロジウム触媒例えば四酢酸ロジウムの存在下に0〜4
0℃の温度範囲内で反応が進行する。
【0009】合成ルートB (式中R1 はカルボキシル基を意味し,X,Y,A1
 ,A2 ,m及びLは前記の意味を有する。)この合
成ルートは,合成ルートAにおける化合物(II)と(
VIb)とを反応させて化合物 (I)を得る合成法で
ある。化合物(II)と(VIb )との反応は適当な
溶媒例えばテトラヒドロフラン,1,4−ジオキサン等
中で塩基例えば水素化ナトリウム,水素化リチウム,ナ
トリウムアミド等の存在下に0℃から溶媒の沸点温度の
範囲内で円滑に進行し,化合物(I)となすことができ
る。
【0011】合成ルートC (式中X,Y,A1 ,A2 ,m及びL は前記の意
味を有する。) この合成ルートで用いられる化合物(VII)は自体公
知の化合物であって,化合物(II)から出発しCor
rey等の方法(J. Am. Chem. Soc.
, Vol.81, 1745,(1959))の記載
に従って合成することができる。この化合物(VII)
と合成ルートAにおける化合物(IIIb)とを反応さ
せて得た化合物(I−3)を経由する方法がこの合成ル
ートである。得られた化合物(I−3 )を適当な溶媒
例えばジメチルスルホキシド,エタノール等中で塩基性
触媒例えば水素化ナトリウム,水素化カリウムなどの存
在下に0℃から溶媒の沸点迄の温度範囲内で加水分解す
れば所望の化合物(I)を得ることができる。尚,これ
らの合成ルートA〜Cで得られた化合物(I)を,適当
な溶媒例えば水,メタノール,エタノールなど中で且つ
0〜40℃の温度範囲内で当量の塩基例えば水酸化ナト
リウム,炭酸カリウム,水酸化アルミニウム等と反応せ
しめれば化合物(I)の塩を得ることができる。
【0012】一般式Iで示される本発明によるグリチル
レチン酸誘導体は,強力な抗ウイルス作用を有し,刺激
性,細胞毒性はなく極めて安全性で,溶液状態でも安定
であることから,種々の製剤型として提供される。一般
式Iで示されるグリチルレチン酸誘導体の疎水性は比較
的高く,それ自体界面活性作用を有していたりするので
,局所投与製剤とした場合,単独でも良好な効果が得ら
れるが,さらに,吸収促進剤を併用することにより,そ
の効果は増強される。
【0013】局所投与剤としては,皮膚・粘膜用には液
剤,軟膏剤,クリーム剤,ゲル剤,直腸坐剤,腟坐剤等
を,眼用には目薬および眼軟膏等をあげることができ,
その製剤化は常法により行うことができる。ヒトに投与
する場合の用量は化合物の種類,症状,剤型等に依存す
るが,一般的には0.01〜10%含有製剤として投与
するのが適当である。なお,吸収促進を目的として,所
望により,胆汁酸塩,サポニン,ポリオキシエチレン高
級アルコールエーテル,ポリエチレングリコール,DM
SO,ラウロカプラム等の吸収促進剤を添加することが
できる。
【0014】経口投与剤としては液剤,錠剤,カプセル
剤,顆粒剤,細粒剤,バッカル,トローチ等をあげるこ
とができ,その製剤化は常法により行うことができる。 また所望により,胆汁酸塩,サポニン,ポリオキシエチ
レン高級アルコールエーテル等の吸収促進剤を添加する
ことができる。ヒトに投与する場合の用量は化合物の種
類,症状,剤型等に依存するが,一般的には  100
〜5000mg/日が適当である。
【0015】注射剤も常法により製剤化することができ
る。ヒトに投与する場合の用量は化合物の種類,症状,
投与経路等に依存するが,一般的には100〜3000
mg/日が適当である。
【0016】
【参考例】参考例1 1−(3β−アセトキシ−18β−オレアン−12−エ
ン−30−オイル)−4−(o−メトキシフェニル)ピ
ペラジン(1a) 公知化合物である3β−アセトキシ−18β−オレアン
−12−エン−30−オイルクロライド 15.0g(
29.1mmol)とトリエチルアミン 2.94g(
29.1mmol)とをジクロロメタン200ml に
溶解させ,これに1−(o−メトキシフェニル)ピペラ
ジン 5.59g(29.1mmol)を添加し,10
〜20℃で2時間攪拌した。反応混合物を水洗した後に
,硫酸ナトリウムにて乾燥させ,減圧下に溶媒を留去し
た。 得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(
展開溶媒:ジクロロメタン)で精製して所望の化合物(
1a)が 19.3g(収率 98.6%)得られた。 融点:210−212 ℃ MSスペクトル(EI/DI)m/z: 672(M+
,ベースピーク)
【0017】参考例2 1−(3β−アセトキシ−18β−オレアン−12−エ
ン−30−オイル)−4−(3,7,11−トリメチル
−2,6,10−ドデカトリエン−1−イル)ピペラジ
ン(1b) 参考例1において,1−(o−メトキシフェニル)ピペ
ラジン 5.59g (29.1mmol) のかわり
に,1−(3,7,11−トリメチル−2,6,10−
ドデカトリエン−1−イル)ピペラジン 8.18g(
29.1mmol)を用いるほかは参考例1と全く同様
に処理して所望の化合物(1b)が 22.1g(収率
100%)得られた。 融点:粉末 MSスペクトル(EI/DI)m/z: 770(M+
),69(ベースピーク)
【0018】参考例3 1−(3β−アセトキシ−11−オキソ−18β−オレ
アン−12−エン−30−オイル)−4−(o−メトキ
シフェニル)ピペラジン(1c) 公知化合物である  3β−アセトキシ−11−オキソ
−18β−オレアン−12−エン−30−オイルクロラ
イド 26.6g(50.0mmol)とトリエチルア
ミン5.06g(50.0mmol) とをジクロロメ
タン400mlに溶解させ,これに1−(o−メトキシ
フェニル)ピペラジン 9.60g(50.0mmol
)を添加し,10〜20℃で2時間攪拌した。反応混合
物を水洗した後に,硫酸ナトリウムにて乾燥させ,減圧
下に溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(展開溶媒:ジクロロメタン)で精
製して所望の化合物(1c)が 34.4g(収率10
0%)得られた。 融点:粉末 MSスペクトル(EI/DI)m/z: 686(M+
),149 (ベースピーク)
【0019】参考例4 N−[2−(3,7,11−トリメチル−2,6,10
−ドデカトリエン−1−イルチオ)エチル]−3β−ア
セトキシ−18β−オレアン−12−エン−30−アミ
ド(1d) 参考例3において,1−(o−メトキシフェニル)ピペ
ラジン 9.60g(50.0mmol)のかわりに,
2−(3,7,11−トリメチル−2,6,10−ドデ
カトリエン−1−イルチオ)エチルアミン 14.1g
(50.0mmol)を用いるほかは参考例3と全く同
様に処理して所望の化合物(1d)が 36.0g(収
率 92.8%)得られた。 融点:80−85 ℃ MSスペクトル(EI/DI)m/z: 775(M+
), 572(ベースピーク)
【0020】参考例5 1−(3β−ヒドロキシ−18β−オレアン−12−エ
ン−30−オイル)−4−(o−メトキシフェニル)ピ
ペラジン(2a) 参考例1で得た1−(3β−アセトキシ−18β−オレ
アン−12−エン−30−オイル)−4−(o−メトキ
シフェニル)ピペラジン(1a) 17.5g(26.
0mmol)を1,4−ジオキサン100ml に溶解
させ,これに5%水酸化ナトリウム−メタノール溶液 
100mlを添加し,20℃で5時間攪拌した。反応混
合物を氷水中に注加し,クロロホルムにて抽出した(1
50ml ×2 回)。有機層を採取して飽和食塩水に
て洗浄し,硫酸ナトリウムにて乾燥させた後に減圧下に
溶媒を留去させた。得られた残渣をシリカゲルクロマト
グラフィー(展開溶媒:5%エーテル−ジクロロメタン
)で精製して所望の化合物(2a)が 13.3g(収
率 81.0%)得られた。 融点:219−220 ℃ MSスペクトル(EI/DI)m/z: 630(M+
), 149(ベースピーク)
【0021】参考例6 1−(3β−ヒドロキシ−18β−オレアン−12−エ
ン−30−オイル)−4−(3,7,11−トリメチル
−2,6,10−ドデカトリエン−1−イル)ピペラジ
ン(2b) 参考例5において,1−(3β−アセトキシ−18β−
オレアン−12−エン−30−オイル)−4−(o−メ
トキシフェニル)ピペラジン(1a)17.5g(26
.0mmol) のかわりに,参考例2で得た1−(3
β−アセトキシ−18β−オレアン−12−エン−30
−オイル)−4−(3,7,11−トリメチル−2,6
,10−ドデカトリエン−1−イル)ピペラジン(1b
) 20.0g(26.0mmol)を用いるほかは,
参考例5と全く同様に処理して所望の化合物(2b)が
18.7g(収率 98.7%)得られた。 融点:102−105 ℃ MSスペクトル(EI/DI)m/z: 728(M+
,ベースピーク)
【0022】参考例7 1−(3β−ヒドロキシ−11−オキソ−18β−オレ
アン−12−エン−30−オイル)−4−(o−メトキ
シフェニル)ピペラジン(2c) 参考例3で得た1−(3β−アセトキシ−11−オキソ
−18β−オレアン−12−エン−30−オイル)−4
−(o−メトキシフェニル)ピペラジン(1c) 31
.8g(46.4mmol)を1,4−ジオキサン 3
60mlに溶解させ,これに5%水酸化ナトリウム−メ
タノール溶液 360mlを添加し,20℃で3時間攪
拌した。反応混合物を氷水中に注加し,クロロホルムに
て抽出した(500ml ×2 回)。 有機層を採取して飽和食塩水にて洗浄し,硫酸ナトリウ
ムにて乾燥させた後に減圧下に溶媒を留去させた。得ら
れた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒:
5%エーテル−ジクロロメタン)で精製して所望の化合
物(2c)が 22.9g(収率 76.6%)得られ
た。 融点:179−182 ℃ MSスペクトル(EI/DI)m/z: 644(M+
), 149(ベースピーク)
【0023】参考例8 N−[2−(3,7,11−トリメチル−2,6,10
−ドデカトリエン−1−イルチオ)エチル]−3β−ヒ
ドロキシ−11−オキソ−18β−オレアン−12−エ
ン−30−アミド(2d) 参考例7において1−(3β−アセトキシ−11−オキ
ソ−18β−オレアン−12−エン−30−オイル)−
4−(o−メトキシフェニル)ピペラジン(1c) 3
1.8g(46.4mmol)のかわりに参考例4で得
たN−[2−(3,7,11−トリメチル−2,6,1
0−ドデカトリエン−1−イルチオ)エチル]−3β−
アセトキシ−11−オキソ−18β−オレアン−12−
エン−30−アミド(1d) 36.0g(46.4m
mol)を用いるほかは参考例7と全く同様に処理して
所望の化合物(2d)が 30.7g(収率 90.3
%)得られた。 融点:70−75 ℃ MSスペクトル(EI/DI)m/z: 734(M+
), 531(ベースピーク)
【0024】参考例9 1−[3β−(3−カルボキシ−シス−プロペノイルオ
キシ)−18β−オレアン−12−エン−30−オイル
)−4−(o−メトキシフェニル)ピペラジン(3a) 参考例5で得た1−(3β−ヒドロキシ−18β−オレ
アン−12−エン−30−オイル)−4−(o−メトキ
シフェニル)ピペラジン(2a) 11.6g(18.
4mmol)と無水マレイン酸 36.0g(368m
mol) との混合物をアルゴン気流下に100℃に加
熱して溶解させた後に2時間攪拌した。反応混合物を約
1L の水中に注加し,エーテル抽出し(500ml 
×2 回),エーテル層を採取して水洗し(1 L ×
3 回),硫酸ナトリウムで乾燥させ,減圧下で溶媒を
留去させた。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/メタノール
=50/1)で精製して所望の化合物(3a)が 10
.7g(収率 77.9%)得られた。 融点:191−193 ℃ MSスペクトル(EI/DI)m/z: 611(ベー
スピーク)
【0025】参考例10 1−[3β−(3−カルボキシ−シス−プロペノイルオ
キシ)−18β−オレアン−12−エン−30−オイル
]−4−(3,7,11−トリメチル−2,6,10−
ドデカトリエン−1−イル)ピペラジン(3b)参考例
9において,1−(3β−ヒドロキシ−18β−オレア
ン−12−エン−30−オイル)−4−(o−メトキシ
フェニル)ピペラジン(2a)11.6g (18.4
mmol)のかわりに,参考例6で得た1−(3β−ヒ
ドロキシ−18β−オレアン−12−エン−30−オイ
ル)−4−(3,7,11−トリメチル−2,6,10
−ドデカトリエン−1−イル)ピペラジン(2b) 1
3.4g(18.4mmol)を用いるほかは参考例9
と全く同様に処理して所望の化合物(3b)が10.7
g(収率 70.6%)得られた。 融点:136−138 ℃ MSスペクトル(EI/DI)m/z: 729(M+
 −97),69(ベースピーク)
【0026】参考例11 1−[3β−(3−カルボキシ−シス−プロペノイルオ
キシ)−11−オキソ−18β−オレアン−12−エン
−30−オイル)−4−(o−メトキシフェニル)ピペ
ラジン(3c) 参考例7で得た1−(3β−ヒドロキシ−11−オキソ
−18β−オレアン−12−エン−30−オイル)−4
−(o−メトキシフェニル)ピペラジン(2c) 20
.3g(31.5mmol)と無水マレイン酸 20.
6g(210mmol) とを100℃に加熱して溶解
させた後に2時間攪拌した。反応混合物を約1リットル
の水中に注加し,エーテル抽出し(500ml×2 回
),エーテル層を採取して水洗し(1 リットルl×3
 回),硫酸ナトリウムで乾燥させ,減圧下で溶媒を留
去させた。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/メタノール=
20/1 )で精製して所望の化合物(3c)が 16
.1g(収率 69.0%)得られた。 融点:168−171 ℃ MSスペクトル(EI/DI)m/z: 742(M+
), 149(ベースピーク)
【0027】参考例12 N−[2−(3,7,11−トリメチル−2,6,10
−ドデカトリエン−1−イルチオ)エチル]−3β−(
3−カルボキシ−シス−プロペノイルオキシ)−11−
オキソ−18β−オレアン−12−エン−30−アミド
(3d) 参考例11において,1−(3β−ヒドロキシ−11−
オキソ−18β−オレアン−12−エン−30−オイル
)−4−(o−メトキシフェニル)ピペラジン(2c)
 20.3g(31.5mmol)のかわりに,参考例
8で得たN−[2−(3,7,11−トリメチル−2,
6,10−ドデカトリエン−1−イルチオ)エチル]−
3β−ヒドロキシ−11−オキソ−18β−オレアン−
12−エン−30−アミド(2d) 23.1g(31
.5mmol)を用いるほかは参考例11と全く同様に
処理して所望の化合物(3d)が 13.7g(収率7
8.7% )得られた。 融点:75−80 ℃ MSスペクトル(EI/DI)m/z: 734(M+
 −98),69(ベースピーク)
【0028】参考例13 1−[3β−(β−カルボキシプロパノイルオキシ)−
18β−オレアン−12−エン−30−オイル)−4−
(o−メトキシフェニル)ピペラジン (3e)参考例5で得た1−(3β−ヒドロキシ−18
β−オレアン−12−エン−30−オイル)−4−(o
−メトキシフェニル)ピペラジン(2a)7.00g(
11.1mmol)と無水コハク酸70.0g(700
mmol)との混合物をアルゴン気流下に140℃に加
熱して溶解させた後に1時間攪拌した。次いで,反応混
合物を約1リットルの水中に注加し,析出した結晶を濾
取し,充分に水洗した後にエチルエーテル500ml 
に溶解させ、水層が中性になるまで水洗した。エーテル
層を採取し,硫酸ナトリウムで乾燥させた後に減圧下で
溶媒を留去させ,得られた粗生成物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(展開溶媒:エチルエーテル)で精
製して所望の化合物(3e)が 6.20g(収率76
.4%)得られた。 融点:198−200 ℃ MSスペクトル(EI/DI)m/z: 734(M+
), 612(ベースピーク)
【0029】参考例14 メチル  3β−(カルボエトキシメトキシ)−18β
−オレアン−12−エン−30−オエート(4)メチル
  3β−ヒドロキシ−18β−オレアン−12−エン
−30−オエート13.0g(27.1mmol) を
ジクロロメタン 400mlに溶解させ,これにロジウ
ム(II)アセテートダイマー 30mg(0.068
mmol)を添加した。この溶液にエチルジアゾアセテ
ート 5.00g(43.9mmol)のジクロロメタ
ン溶液50mlをアルゴン気流下に25℃で90分間か
けて添加した。次いで,反応混合物を水洗し,飽和食塩
水で洗浄し,硫酸ナトリウムで乾燥させた後に減圧下で
溶媒を留去させ,メタノールで結晶化させて,所望の化
合物(4)が 13.5g(収率 55.2%)得られ
た。 融点:155−156 ℃ MSスペクトル(EI/DI)m/z: 556(M+
), 262(ベースピーク)
【0030】参考例15 3β−(カルボキシメトキシ)−18β−オレアン−1
2−エン−30−オイック酸  二ナトリウム塩(5)
参考例14で得たメチル  3β−(カルボエトキシメ
トキシ)−18β−オレアン−12−エン−30−オエ
ート(4) 11.3g(20.3mmol)をジメト
ルスルホキシド 140ml中に懸濁させ,これに20
% 水酸化カリウム水溶液 28.5g(102mmo
l) を添加し,アルゴン気流下に30分間還流加熱し
た。次いで,反応混合物を冷却し,氷水1 リットルに
注加し,濃塩酸で酸性になした後に酢酸エチル(1.5
リットル) で抽出した。採取した有機層を水洗し(1
リットル×3 回) ,硫酸ナトリウムで乾燥させた後
に減圧下で溶媒を留去させた。得られた粗結晶をメタノ
ールから再結晶させて3β−(カルボキシメトキシ)−
18β−オレアン−12−エン−30−オイック酸が 
8.32g(収率 79.6%)得られた。この酸 6
.13g(11.9mmol)をメタノール/ジクロロ
メタン=2/1の混合溶媒 150ml中に溶解させ,
これに炭酸ナトリウム 1.27g(11.9mmol
)の水溶液 20ml を添加し,20℃で15分間攪
拌した。次いで,不溶物を濾別した後に,濾液を減圧下
に濃縮し,残渣にアセトンを添加させて所望の塩(5)
が6.65g (収率100%)得られた。 融点:310−312 ℃(分解)
【0031】参考例16 3β−(2−シアノエトキシ)−18β−オレアン−1
2−エン−30−オイック酸(6) 3β−ヒドロキシ−18β−オレアン−12−エン−3
0−オイック酸25.0g(54.8mmol) を無
水テトラヒドロフラン 500ml中に溶解させ,これ
に水素化ナトリウム 1.58g(6.58mmol)
を氷浴上で冷却しながら添加した。10分間攪拌した後
にアクリロニトリル8.73g(164mmol)を添
加し,アルゴン気流下に2時間還流加熱した。次いで,
反応混合物を冷却し,氷水 3L に注加し,濃塩酸を
添加して酸性となし,析出した結晶をシリカゲルクロマ
トグラフィー(展開溶媒:ジクロロメタン)で精製して
所望の化合物(6)が 12.6g(収率40.0%)
得られた。MSスペクトル(EI/DI)m/z: 5
09(M+), 248(ベースピーク)
【0032】
参考例17 3β−(2−カルバモイルエトキシ)−18β−オレア
ン−12−エン−30−オイック酸(7)参考例16で
得た3β−(2−シアノエトキシ)−18β−オレアン
−12−エン−30−オイック酸(6)15.8g(3
1.0mmol) を1,4−ジオキサン 600ml
中に懸濁させ,これに20% 水酸化ナトリウム 11
8ml(600mmol) を添加し,45〜50℃に
加温し,30% 過酸化水素水400ml(3.50m
ol)を6時間かけて添加した。次いで,反応混合物を
氷水に注加し,濃塩酸を添加して酸性となした後に酢酸
エチルで抽出し,有機層を亜硫酸水素ナトリウム水溶液
で洗浄し,水洗し,硫酸ナトリウムで乾燥させた後に減
圧下で溶媒を留去させた。得られた粗結晶をシリカゲル
クロマトグラフィー(展開溶媒:ジクロロメタン)で精
製して所望の化合物(7)が9.38g (収率57.
2% )得られた。 融点:290−291 ℃(分解) MSスペクトル(EI/DI)m/z: 527(M+
), 248(ベースピーク)
【0033】参考例18 3β−(2−カルボキシエトキシ)−18β−オレアン
−12−エン−30−オイック酸  二ナトリウム塩(
8) 参考例17により得られた3β−(2−カルバモイルエ
トキシ)−18β−オレアン−12−エン−30−オイ
ック酸(7) 2.50g(4.74mmol)を酢酸
50ml中に懸濁させ,これに濃塩酸 10.0ml(
95.9mmol) を添加して1時間還流加熱した。 次いで,反応混合物を約 500mlの氷水中に注加し
,析出した結晶を濾取し,洗浄液が中性になるまで水洗
し,この粗結晶をシリカゲルクロマトグラフィー(展開
溶媒:ジクロロメタン/エーテル=9/1)で精製して
3β−(2−カルボキシエトキシ)−18β−オレアン
−12−エン−30−オイック酸が 2.10g(収率
 84.0%)得られた。この酸 2.10g(3.9
8mmol)をメタノール/ジクロロメタン=5/1)
の混合溶媒に溶解し,これに炭酸ナトリウム 422m
g(3.98mmol)の水溶液20mlを添加し,2
0℃で20分間攪拌した。次いで,不溶物を濾取し,濾
液を減圧下に濃縮し,残渣にアセトンを添加して結晶化
させて所望の化合物(8)が 2.30g(収率100
%)得られた。融点:295−300 ℃(分解)
【0
034】■製剤例 (1)皮膚・粘膜投与用製剤 製剤例1(軟膏剤) 下記処方により軟膏剤を常法により調製し,アムミニウ
ムチューブに充填した。
【0035】製剤例2(口腔用軟膏剤)下記処方により
口腔用軟膏剤を常法により調製し,アムミニウムチュー
ブに充填した。
【0036】製剤例3(坐剤)
【0037】(2)眼科用製剤例 製剤例4(眼軟膏剤) 下記処方により眼軟膏剤を常法により調製し,アムミニ
ウムチューブに充填した。
【0038】(3)経口型投与製剤例 製剤例5(カプセル剤)
【0039】製剤例6(錠剤) 下記処方で賦形剤と配合し,常法により打錠して錠剤を
得た。       参考例5の化合物           
                       25
0mg      ラウリル硫酸ナトリウム     
                         
10mg      ステアリン酸マグネシウム   
                         
  5mg      ポリビニルピロリドンK30 
                         
11mg      カルボキシメチルセルロース(C
a)                    7mg
      乳糖                 
                         
      60mg      トウモロコシデンプ
ン                        
        適  量             
                         
                      合計3
60mg
【0040】(薬効試験例) 1.in  vitro  抗ウイルス作用及び細胞毒
性作用 GMK細胞(ミドリザル腎由来)あるいはVero細胞
を単層に培養し,単純ヘルペス1型ウイルス(ミヤマ株
)および単純ヘルペス2型ウイルス(UW−238株)
と被験化合物を添加し培養後,ウイルスによる細胞変性
効果(CPE),被験化合物によるCPEの抑制効果な
らびに被験化合物による細胞毒性作用を顕微鏡下で観察
した。ウイルスによるCPEを指標としてTCID50
を算出し,被験化合物処理群と無処置群のTCID50
からΔTCID50(log10)を求め,被験化合物
の抗ウイルス活性を評価した。なお,被験化合物はDM
SOあるいはエタノールで2mg/ml溶液とし,10
%胎仔ウシ血清添加培地で希釈して培養系に添加した。
【0041】   表1  単純ヘルペス1型ウイルス(ミヤマ株)に
対する作用                    
        抗ウイルス活性(ΔTCID50(l
og10)    作用濃度(μg/ml)     
 1          5            
20    参考例5の化合物          1
.0 (−)       2.1 (−)     
   3.1 (−)    参考例9の化合物   
       1.3 (−)       1.2 
(+)            (++)     参
考例10の化合物        0.7 (−)  
     2.0 (+)        1.9 (
+)    参考例13の化合物        0.
8 (−)       2.6 (−)      
  2.5 (+)    参考例15の化合物   
     0.0 (−)       0.3 (−
)        1.0 (+)    参考例18
の化合物        0.7 (−)      
 1.6 (−)        1.2 (+)  
  カルベノキソロン          0.2 (
−)       0.3 (−)        2
.4 (+)    Ara−A          
      1.2 (−)       1.5 (
+)        2.5 (+)GMK細胞を用い
て検討。括弧内:細胞毒性[(−):細胞毒性なし,(
+):細胞毒性あるが抗ウイルス活性を観察できる]
【0042】   表2  単純ヘルペス2型ウイルス(UV−238
株)に対する作用                 
           抗ウイルス活性(ΔTCID5
0(log10))    作用濃度(μg/ml) 
       1          5      
      20          参考例5の化合
物            1.3 (−)     
  2.2 (−)        2.8 (−) 
     参考例9の化合物            
0.7 (−)       1.3 (−)    
    2.5 (+)    参考例13の化合物 
         0.9 (−)       1.
4 (−)        2.5 (+)    カ
ルベノキソロン            0.2 (−
)       0.2 (−)        2.
7 (+)    Ara−A           
      11.1 (−)       1.7 
(−)        2.6 (+)Vero細胞を
用いて検討。括弧内:細胞毒性[(−):細胞毒性なし
,(+):細胞毒性はあるが抗ウイルス活性を観察でき
る]
【0043】2.on  vivo  抗ウイルス作用
記載する。5週齢のBALB/c系雄性マウスを1群1
0匹とし,単純ヘルペス1型ウイルス(ミヤマ株)を1
0LD50の感染量で腹腔内に接種した。接種1時間後
及び翌日から6日間,合計7回,参考例5の化合物を腹
腔内に連続投与した。結果を表3に示す。参考例5の化
合物の10mg/kg及び20mg/kgの投与で有意
な延命効果が認められた。     表3  単純ヘルペス1型ウイルス感染マウス
の延命効果      投与量(mg/kg)    
  平均生存日数(平均±標準誤差)    コントロ
−ル                  6.1±0
.6    参考例5の化合物    5      
  7.9±1.1                
      10        8.6±0.7  
*                      20
      11.2±1.1  ***平均値の差の
検定はt検定を用いた。 *:p<0.05,  ***:p<0.001
【00
44】(急性毒性試験)ICR系雄性マウス(体重 2
4 〜30g )を1群5匹として,被験化合物を2%
Tween80水溶液に懸濁させ経口投与した。被験化
合物投与後7日間にわたり,一般症状観察,体重測定を
行い,Litchfield−Willcoxon法に
よりLD50値を算出した結果を下表に示す。 被験化合物          LD50(mg/kg
 )参考例5の化合物          >1000
参考例9の化合物          >1000参考
例13の化合物        >1000参考例14
の化合物        >1000
【0045】(刺
激性)参考例5の化合物の1%懸濁液をなめた時、刺激
性は認められなかった。
【0046】(安定性)参考例5の化合物の0.1%水
溶液を121°,30分間処理した結果,HPLC分析
において試験前後で変化は認められなかった。
【0047】
【発明の効果】本発明によるグリチルレチン酸誘導体あ
るいはその塩は優れた抗ウイルス作用を有しており,各
種DNA及びRNAウイルスによる感染症に対する優れ
た予防及び治療方法を提供する。本発明によるグリチル
レチン酸誘導体あるいはその塩の抗ウイルス作用は従来
のグリチルレチン酸誘導体よりも強力で,現在問題とな
っているアシクロビール耐性のウイルス株にも有効であ
る。また,本発明によるグリチルレチン酸誘導体あるい
はその塩は,無毒性で,安定で,しかも刺激性がないの
で,注射用剤,経口投与用剤,局所投与用剤として幅広
い応用範囲を提供するものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (I)(式中X及びYはそれぞれ水素を意味するか,又
    は一緒にてオキソを意味し,A1 は水素,メチレン又
    はカルボニルを意味し,A2 は水素,シアノ,カルバ
    モイル,カルボキシ,アルコキシカルボニルを意味し,
    m 及びn は整数を意味し,R1 は基 又は を意味し,R2 は水素またはアルキルを意味し,R3
     はアルキル,アルケニル,フェニル又は置換フェニル
    を意味し,A3 はS,O又はNHを意味し,Lは整数
    を意味する)にて示されるグリチルレチン酸誘導体及び
    その塩を主成分とする抗ウイルス剤。
  2. 【請求項2】請求項1記載のグリチルレチン酸誘導体及
    びその塩が、3β−(カルボキシメトキシ)−18β−
    オレアン−12−エン−30−オイック酸、3β−(カ
    ルボキシエトキシ)−18β−オレアン−12−エン−
    30−オイック酸、1−(3β−ヒドロキシ−18β−
    オレアン−12−エン−30−オイル)−4−(o−メ
    トキシフェニル)ピペラジン、1−[3β−(3−カル
    ボキシ−シス−プロペノイルオキシ)−18β−オレア
    ン−12−エン−30−オイル]−4−(o−メトキシ
    フェニル)ピペラジン、1−[3β−(3−カルボキシ
    プロパノイルオキシ)−18β−オレアン−12−エン
    −30−オイル]−4−(o−メトキシフェニル)ピペ
    ラジン、N−[2−(3,7,11−トリメチル−2,
    6,10−ドデカトリエン−1−イルチオ)エチル]−
    3β−(3−カルボキシ−シス−プロペノイルオキシ)
    −11−オキソ−18β−オレアン−12−エン−30
    −アミド、1−[3β−(3−カルボキシ−シス−プロ
    ペノイルオキシ)−11−オキソ−18β−オレアン−
    12−エン−30−オイル]−4−(o−メトキシフェ
    ニル)ピペラジン、1−[3β−(3−カルボキシ−シ
    ス−プロペノイルオキシ)−18β−オレアン−12−
    エン−30−オイル]−4−(3,7,11−トリメチ
    ル−2,6,10−ドデカトリエン−1−イル)ピペラ
    ジン、から選択された化合物である事を特徴とするグリ
    チルレチン酸誘導体及びその塩を主成分とする抗ウイル
    ス剤。
  3. 【請求項3】各種DNA、RNAウイルス、レトロウイ
    ルスによる感染症の発症予防剤及び治療剤として用いる
    請求項1〜2記載の抗ウイルス剤。
  4. 【請求項4】ヘルペスウイルス群感染症の治療剤として
    用いる請求項1〜2記載の抗ウイルス剤。
  5. 【請求項5】請求項1〜2記載の抗ウイルス性グリチル
    レチン酸誘導体とポリオキシエチレン高級アルコールエ
    ーテルあるいは界面活性物質からなる易吸収性医薬品組
    成物。
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JP2011144202A (ja) * 2011-04-21 2011-07-28 Morikawa Kenkodo Kk マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤

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