JPH04349913A - 濾過装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

本発明は、キャリヤー流体、例えば、燃焼プロセス又は
ガス化プロセス、その他の類似のプロセスから得られる
煙道ガス流から固形粒子又は液体（エーロゾル）粒子を
分離する濾過装置に関する。本発明は、特に発電におけ
る加圧流動床燃焼装置及び加圧石炭ガス化装置のガス流
のような高圧を生じさせる高温状態のガス流から粒子を
分離する装置に特別な関連がある。

【０００１】以下の説明において、当業者が本発明を理
解しやすいような具体例の採用にあたり、本発明を発電
機と関連して説明する。しかしながら、任意他の形式の
装置に対する本発明の原理の適用例は本発明の均等範囲
に属することは言うまでもない。

【０００２】発電において、ボイラーは、駆動流体、即
ち、通常は石炭及び石灰石により１６００°Ｆ（８７１
．１２℃）〜２０００°Ｆ（１０９２℃）の温度まで加
熱された煙道ガスを供給する。煙道ガスを濾過して粒子
を分離するが、濾過処理されたガスはガスタービンを駆
動する。イズラエルソン（Ｉｓｒａｅｌｓｏｎ）氏等に
付与された米国特許第４，７６４，１９０号（以下、「
イズラエルソン特許」と称する）には、高温燃焼ガスの
濾過についての詳細な説明が載っている。

【０００３】本発明自体は、発電所や他の施設、例えば
産業用及び一般廃棄物用の焼却設備で用いられ、粒子の
分離をセラミック製のいわゆる「キャンドル・フィルタ
ー」で行なう濾過装置に関する。いわゆる「キャンドル
・フィルター」は、中空のセラミック製多孔質フィルタ
ー管であり、本明細書では、これを単に「フィルター管
」と呼ぶ場合もある。「キャンドル・フィルター」は現
在、ドイツ国クレイルシェイムのシュマッヒャー（Ｓｃ
ｈｕｍａｃｈｅｒ）社、米国ニューヨーク州ロチェスタ
ーのレフラクション（Ｒｅｆｒａｃｔｉｏｎ）社、コロ
ラド州のクアーズ・ゴールデン（Ｃｏｏｒｓ　Ｇｏｌｄ
ｅｎ）社等から入手できる。代表的なキャンドルフィル
ターの外径は２．３６インチ（６０ｍｍ）、頭部より下
の部分の内径は１．５７インチ（４０ｍｍ）、長さは最
長、４．９２フィート（１．５ｍ）である。清浄にされ
るべきガスはフィルターの外周部上を流れ、清浄にされ
た後のガスはフィルターの内部を通って流れる。「キャ
ンドルフィルター」の底部は封止されている。

【０００４】従来、「キャンドル・フィルター」は主と
して、低温且つ小規模用途のために製品化されていた。 高温用途は、内径が８．４フィート（２．５６ｍ）、長
さが２９フィート（８．８４ｍ）の容器が用いられてい
るイズラエルソン特許において教示されている。フィル
ター管又は「キャンドル・フィルター」は、７．５フィ
ート（２．２９ｍ）の管板から吊り下げられている。１
３０本のフィルターロッドが設けられている。イズラエ
ルソン特許の教示は小規模用途には満足のゆくものであ
ったが、多数のフィルター管が必要な大規模用途に適用
するには、非常に大きな直径の容器が必要になる。

【０００５】本発明の目的は、過度に大きな直径の濾過
容器を用いないで、「キャンドルフィルター」を用いる
大規模用途のための濾過装置を提供することにある。

【０００６】タシッカー（Ｔａｓｓｉｃｋｅｒ）氏に付
与された米国特許第４，５２５，１８４号（以下、「タ
シッカー特許」と称する。）は、清浄にされるべきガス
が横方向に、或いは、容器の頂部を通って導入される中
央支持管から垂直方向に支持された複数の列又はアレイ
状のフィルター管を有する濾過装置を開示しており、中
央支持管は、処理されたガスを容器の頂部又は底部にそ
れぞれ設けられている出口まで軸方向に導く。フィルタ
ー管列を垂直方向に取り付けた状態で、多数本のフィル
ター管を、直径が甚だしくは大きくない容器内に設ける
のが良い。

【０００７】また、タシッカー特許の変形例として、２
列に配置されたフィルター管が中央支持用管状部材に固
定された管板から延びている構成が考えられる。この場
合、入口は容器の頂部に配設されており、清浄になった
ガスは、中央支持用管状部材を通って底部の出口へ流れ
る。この例では、容器の直径は２６フィート（７．９２
ｍ）、長さは６６フィート（２０．１２ｍ）である。

【０００８】タシッカー特許の装置及びその変形例には
多くの欠点がある。これら両方の場合において、フィル
ター管のアレイを支持する管板は、大きな表面積のもの
であり、また、管板が支持している非常に多くの本数の
フィルター管により大きな応力を受け、しかも非常に多
数本のフィルター管が嵌まっている穴により強度的には
弱くなっている。１６００°Ｆ（８７１．１２℃）〜２
０００°Ｆ（１０９２℃）の容器内温度では、管板の応
力抵抗は小さい。管板は広いので曲げ応力が大きい。厚
みの大きい管板を使用する必要がある。管板を支持する
ためには、相当な厚さの中央管状部材が必要になる。こ
の中央管状部材の熱伝導率は大きく、これにより、過度
の熱がこの中央管状部材と容器の相互接合部に伝わる場
合があり、この接合部において密封体が破損することが
ある。また、大きな荷重がかかっている状態下での熱膨
張差に起因して破損の生じることがある。

【０００９】「キャンドル・フィルター」が用いられて
いる濾過装置では、「キャンドル・フィルター」は、こ
れらに設けられた穴を通って脈動又はパルス状態で送り
込まれる比較的低温のガスにより洗浄される。タシッカ
ー特許の装置及びその変形例では、パルスは、直角の屈
曲部を備えた管の枝管から延びていて、これらにより給
気されるノズルを通ってフィルター管に流入する。パル
ス供給管はそれらの屈曲部が大きな応力を受ける。その
理由は、パルスにより冷却される管の内部と、容器内で
高温状態にある管の外部との間に熱膨張差があるからで
ある。パルス管は、パルスを繰り返し受けるので疲労し
、そして、疲労に起因する損傷の恐れが大きな応力によ
り強くなる。加えて、ノズルを備えた枝管の熱膨張率は
フィルター管を吊り下げている管板の熱膨張率とは異な
るので、ノズルは、パルスを流通させるべきフィルター
管から変位するようになる。

【００１０】タシッカー特許の装置及びその変形例では
、循環ガス中の粒子のうち何割か及び洗浄用パルスによ
り「キャンドル・フィルター」の細孔から吹き飛ばされ
た粒子のうち何割かは、フィルター組立体のフード上に
落下する。各フードは、フィルター管を吊り下げている
管板の外縁部から延びている。管板の直径は大きいので
、水平に対するフードの角度は比較的小さい。フード上
に堆積している粒子はフード上でそのままの除隊を保つ
傾向がある。タシッカー特許のテーパ状フードは、この
粒子を振り落とすためのバイブレータを有する。高温条
件下でのこれらバイブレータの信頼性は当てにできず、
また、振動によるセラミック製のフィルター管の損傷に
より、深刻な機能面での故障が生じる場合がある。

【００１１】本発明の主目的は、従来技術の上述の欠点
を解決することにあり、キャンドル・フィルターを効率
的且つ非常に効果的な方法で清浄にできる横断面積（直
径）が中程度の容器と、粒子をガス流から分離するため
の「キャンドル・フィルター」を併用する濾過装置を提
供することにある。

【００１２】この目的に鑑みて、本発明の要旨は、ガス
流から粒子を分離する濾過装置であって、容器と、容器
に連結されたガス流の流入口手段と、容器に連結されて
いて、濾過装置により処理されたガスを排出する流出口
手段と、容器内に設けられていて、粒子をガスから取り
除く少なくとも一つのフィルター・クラスタとを有し、
フィルター・クラスタは、各々がフィルター管のアレイ
で構成された複数個のフィルター・ユニットを含み、前
記濾過装置は、クラスタ及び容器に連結されていて、フ
ィルター・ユニットが容器の長さ方向に連続的に延びる
状態で、クラスタを取り付けるための手段を更に有して
おり、導気手段が、流出口手段と流体連通できるよう各
フィルター管アレイまで延びてこれらに連結されていて
、フィルター管アレイで処理されて流出口手段により排
出されるガスを導くようになっており、導気手段は更に
、洗浄用ガスをフィルター・ユニットに順次導入できる
よう洗浄用ガス供給手段にも連結されていることを特徴
とする濾過装置にある。

【００１３】本発明の装置では、洗浄用ガスを脈動状態
で、即ちパルス化してフィルター・ユニットに別々に、
しかも、上方に位置するユニットから下方のユニットへ
順次、送ることができるので、一層効率の良い洗浄効果
が得られる。

【００１４】好ましくは、複数個のクラスタが、容器を
横切って水平方向に延びる管板から垂直方向に吊り下げ
られた状態で容器内に設けられている。本明細書では、
この管板を「主管板」と称し、フィルター管を吊り下げ
ている管板を「補助管板」と呼ぶ。代表的な例では、各
クラスタは、上方のフィルター・ユニットのフィルター
室のプレートに固定され、且つフランジによって主管板
に固定された管状部材から吊り下げられている。主管板
は、容器を、粒子を含有したボイラーからの煙道ガス流
を流入させる入口手段を備えた入口側エンクロージャと
、処理ガスをタービンに送る出口手段を備えた出口側エ
ンクロージャに分割する。本明細書では、「処理ガス」
という用語は、粒子除去処理がなされているガスを指す
が、これは、粒子がことごとく除去されて名実共に清浄
なガスであるかどうか、というような議論が生じないよ
うにする観点から「清浄なガス」よりも望ましい用語と
して用いている。粒子を含有しているガス、代表的には
、ボイラーで生じた煙道ガスは、圧縮機により入口側エ
ンクロージャ内へ送り込まれる。フィルター室からの処
理ガスを導く管は、クラスタを直線状に貫通し、主管板
を通って出口側エンクロージャ内へ開口している。 シュラウド又はバッフル或いはデフレクタが容器内に設
けられていて、入口ガス流をクラスタ相互間の領域に導
入するが、ガス流はこの領域内でフィルター管の外面と
接触状態で循環する。入口側エンクロージャ内のガスは
代表的には約１０気圧の圧力状態にある。フィルター管
は多孔質なのでガス流からの粒子はこれらフィルター管
の表面に入り込むようになっている。粒子が除去された
清浄な、即ち処理後のガスは、フィルター管の内部に流
入し、そして、出口側エンクロージャ内へ流れ込み、出
口ノズルを通ってタービンに向かう。

【００１５】本発明の実施にあたり、フィルター管を洗
浄するパルスは、入口側エンクロージャ内に設けられて
いる直線状の導気手段又は導気管により供給される。各
管につき、処理後の（清浄な）ガスを導く導気手段が設
けられ、各導気手段はその関連の管と同軸状に取り付け
られている。洗浄用導気手段を通って供給されたパルス
は、フィルター管の細孔に入ってフィルター管の細孔内
に捕捉された粒子を取り除く。洗浄用パルスは低温であ
る。パルスを導く導気手段には屈曲部が無いので、屈曲
部における応力の発生は無い。直線状導気手段は処理後
のガスを導く管に沿って同軸状に配置されているので、
これらの管に対するパルス出口の変位が回避される。

【００１６】本発明の濾過装置は又、タシッカー特許及
び他の従来技術の他の欠点を解決している。クラスタを
支持するための穴により本発明の主管板の強度的な弱ま
りが最少限に抑えられる。穴の数はフィルター管の多量
の本数と同じではなく、クラスタの数と同じであり、各
クラスタは多数本のフィルター管を有する。３つのクラ
スタしか用いない場合、主管板に設けられるクラスタ支
持用穴は３つだけである。典型的な例では、支持用管状
部材の直径はそれぞれ約２０インチ（０．５１ｍ）に過
ぎない。最も下に位置した管板を除き本発明の実施に用
いられる補助管板は、クラスタ一つにつきフィルター管
の本数の１／３未満を支持し、最も板に位置するものは
それよりも数本多い。これら管板は比較的小さい直径の
ものであるのが良い。本発明では、厚肉の主管板及び多
数本のフィルター管及び厚肉管板を支持する厚肉管状部
材は使用されない。

【００１７】本発明によれば、フィルター管のホルダー
も提供される。ホルダーは、各フィルター管の頭部のた
めのハウジングを含む。一つのガスケットが粒子のトラ
ップとして役立ち、しかも、フィルター管の変位を防止
するような役目を果たす。もう一つのガスケットが、金
属製ハウジングとセラミック製フィルター管との間の熱
膨張差を吸収するよう働くと共に頭部表面の凸凹を無く
する。第３のガスケットが、座金を介してナットにより
圧縮され、フィルター管の偏心状態の加重を抑制すると
共に頭部の頂部の凸凹を無くす。ハウジングは、補助管
板に固定された管を支持する頂部を有する。

【００１８】本発明の内容は、添付の図面に例示的に示
すに過ぎない好ましい実施例の以下の詳細な説明から容
易に明らかになろう。

【００１９】

【実施例】図１〜図１７は、粒子をガス流から分離する
ための濾過装置３１を示している。この濾過装置３１は
、複数のクラスタ４０が収納されている容器３４を有し
、各クラスタは垂直方向に取り付けられた複数のフィル
ター・ユニット４３，４６，４９を有している。最も上
に位置するフィルター・ユニットは参照番号４３、最も
下のフィルター・ユニットは４９で示されている。フィ
ルター・ユニット４３，４６は「キャンドル・フィルタ
ー」またはフィルター管５２の列又はアレイ５０を有し
、フィルター・ユニット４９は「キャンドル・フィルタ
ー」またはフィルター管５２の列又はアレイ５１を有し
ている。

【００２０】容器３４はドーム状の頭部５５及び本体５
８を有する。頭部５５は容器内で濾過処理されたガスの
ための流出口又は出口ノズル６１を備えた直線状の先端
部で終わっており、本体５８は、粒子を受け入れる切頭
円錐形の下部６７によって接合された全体として円筒形
の上部６４を有し、分離した粒子のためのホッパ（図示
せず）に連結された開口部又はノズル７０を備えた直線
状の先端部で終わっている。頭部５５からは、複数のポ
ート７３（図２），７６が等間隔を置いた状態で円周方
向に延びている。ポート７３はプロセス計器の差込み及
び運転停止期間中における頭部の内部を見る際に用いら
れる。各ポート７６を介して、フィルター管５２を清浄
にするための洗浄用パルスを供給する三本の管７８が封
止されている。管７８は、ホイッピングを抑えて同心性
を確保するブラケット８０（図１）内で案内される。

【００２１】頭部５５（図１）は、金属、典型例では炭
素鋼の外部シェル８２によって覆われた内部断熱層８１
で構成されている。断熱層８１はその下端部又は内端部
がテーパしている。シェル８２はその下端部が本体５８
への連結用フランジ８５によって接合されている。断熱
層８１内では、熱放射線遮蔽体８８が設けられている。 放射線遮蔽体８８はその内外面に沿って密封されている
。この熱放射線遮蔽体８８は円筒形である。弾性ウエブ
９１が放射線遮蔽体８８の中に延びている。ウエブ９１
は、周囲周りの横断面が放射線遮蔽体に嵌入している頂
点と角度をなすリングの形をしている。ウエブ９１はそ
の下端部の外側が封止リング９４で終わっている。ウエ
ブ９１内では、繊維断熱材９７が設けられている。管板
１００（これは「主管板」と称する）がウエブ９１の内
端部に接合されている。ウエブ９１は管板１００の熱膨
脹ジョイントとしての役目を果たす。代表的にはウエブ
９１及び管板１００はＲＡ３３３、インコネル（Ｉｎｃ
ｏｎｅｌ）６１７又はハインズ（Ｈｙｎｅｓ）５５６形
超合金で構成されている。

【００２２】本体５８は、外部シェル１０６内に密閉さ
れていて内部にライナー１０９の施された繊維断熱層１
０３を有し、シェル１０６とライナー１０９の材質は典
型例では炭素鋼である。ライナー１０９は環状ブラケッ
ト１１２によってシェル１０６から支持されている。フ
ランジ１１５の頂部がシェル１０６に接合されている。 本体５８は、粒子を分離すべきガス、代表的にはボイラ
ーからの煙道ガスを受け入れる入口ノズル１１６を有す
る。ノズル１１６は本体の中に開口している。ノズルか
らのガスは、底部が切頭円錐形に外方にテーパしていて
ライナー１０９に接合された円筒形の上部を備えたシュ
ラウド又はデフレクタ１１７によって上方に差し向けら
れる。容器３４の組み立てに当たり、フランジ８５，１
１５を互いにボルト留めし（ボルトは示さず）、これら
の間に封止リング９４を圧縮し、更にフランジ８５と封
止リング９４の間、封止リング９４とフランジ１１５の
間にそれぞれ位置した環状のガスケット１１８，１２１
を圧縮する。容器３４は気密になっている。ガスは代表
的にはボイラーと連携した圧縮機（図示せず）によって
容器の中に導入される。容器内では、ガスの代表的な圧
力は約１０気圧であり、温度は１６００゜Ｆ（８７１．
１２゜Ｃ）〜２０００゜Ｆ（１０９２゜Ｃ）である。管
板１００は容器を、本体５８によって画定された入口側
エンクロージャ１２２と頭部によって画定される出口側
エンクロージャ１２３に分割する。

【００２３】各クラスタ４０のフィルター・ユニット４
３，４６，４９（図４）は、それぞれフィルター室１２
４，１２７，１３０（図１１〜図１６）を有する。各フ
ィルター室１２４はプレート１３３と管板１３６とリン
グ１３９とから成り、各フィルター室１２７はプレート
１４２と管板１４５とリング１３９とから成り、各フィ
ルター室１３０はプレート１４８と管板１５１とリング
１３９とから成る。管板１３６，１４５，１５１を本明
細書では「補助管板」と称する。フィルター室１２４の
リング１３９はプレート１３３及び管板１３６の周囲に
溶接され、フィルター室１２７にリング１３９はプレー
ト１４２及び管板１４５の周囲に溶接され、フィルター
室１３０のリング１３９はプレート１４８及び管板１５
１の周囲に溶接されている。何れの場合においても、溶
接部は気密シールを形成する。

【００２４】管１５４（図１０）が、各クラスタ４０の
最も下に位置したフィルター室１３０のプレート１４８
に設けられた円形の穴１５７（図１１）の縁に溶接され
ている。この管１５４はフィルター室１３０と連通状態
にある。管１６０（図９）が中間のフィルター室１２７
のプレート１４２に設けられた円形の穴１６３（図１３
）の縁に溶接されている。管１７５（図８）が、最も上
に位置したフィルター室１２４のプレート１３３に設け
られた円形の穴又は開口部の縁に溶接されている。最も
下に位置したフィルター室１３０から延びる管１５４は
中間のフィルター室１２７を貫通するスリーブ１８１（
図１４及び図１７参照）及び最も上に位置したフィルタ
ー室１２４を貫通するスリーブ１８２によって支持され
ている。中間のフィルター室１２７から延びる管１６０
は、最も上に位置したフィルター室１２４を貫通するス
リーブ１８４によって支持されている。スリーブ１８１
は中間のフィルター室１２７のプレート１４２に設けら
れた円形開口部の縁及び管板１４５に溶接され、スリー
ブ１８２は最も上に位置したフィルター室１２４のプレ
ート１３３の円形開口部の縁及び管板１３６に溶接され
、スリーブ１８４は又、最も上に位置したフィルター室
１２４のプレート１３３の円形開口部の縁及び管板１３
６に溶接されている。スリーブ１８１，１８２，１８４
は、フィルター室１２７，１２４を貫通し、それらの端
部は、中間のフィルター室１２７の管板１５４とプレー
ト１４２及び最も上に位置したフィルター室１２４の管
板１３６とプレート１３３のそれぞれの外面と面一をな
している。

【００２５】管１５４は、管１６０，１７５よりも実質
的に大きな直径のものである。代表的には、管１５４の
直径は８インチ（２０．３ｃｍ）、管１６０，１７５の
直径は６インチ（１５．２ｃｍ）である。代表的にはス
リーブ１８１，１８２の直径は９インチ（２２．９ｃｍ
）、スリーブ１８４の直径は７インチ（１７．８ｃｍ）
である。スリーブ１８１，１８２は、最も下に位置した
フィルター室１３０から延びる管１５４を支持し、スリ
ーブ１８４は中間のフィルター室から延びる管１６０を
支持している。

【００２６】アレイ５０のフィルター管５２は管板１３
６、１４５から吊り下げられている。アレイ５１のフィ
ルター管は管板１５１から吊り下げられている。フィル
ター・ユニット４３はフィルター室１２４、管１７５及
び管板１３６から吊り下げられたアレイ５０を有し、フ
ィルター・ユニット４６は室１２７、管１６０及び管板
１４５から吊り下げられたアレイ５０を有し、フィルタ
ー・ユニット４９は室１３０、管１５４及びアレイ５１
を有している。

【００２７】フィルター・ユニット４３，４６，４９は
、管状部材１９０，１９３によって構造的なユニット（
図４）の状態に統合されている。管状部材１９０は下端
部が外部隅肉溶接部１９１によってフィルター室１３０
のプレート１４８の中央に（同軸状に）、上端部がフィ
ルター室１２７の管板１４５の中央に（同軸状に）それ
ぞれ溶接されている。管状部材１９３は下端部が外部隅
肉溶接部１９２によってフィルター室１２７のプレート
１４２の中央に（同軸状に）、上端部がフィルター室１
２４の管板１３６の中央に（同軸状に）それぞれ溶接さ
れている。各クラスタ４０はフランジ付きの管状部材２
０３から吊り下げられており（図１及び図４参照）、こ
のフランジ付き管状部材２０３は、外部隅肉溶接部２０
４によってフィルター室１２４のプレート１３３の中央
に（同軸状に）溶接され、主管板１００に設けられた開
口部を貫通し、管状部材２０３に設けられたフランジ２
０６によって主管板に気密状態で接合されている。フラ
ンジ２０６は管板１００に係合するリング２０９（図１
参照）の溝に嵌まり込んでいる。管１５４，１６０，１
７５（図４）及びスリーブ１８１（図１３及び図１７）
，１８２（図１５），１８４（図１６）は、管状部材１
９０，１９３，２０３の中に延びている。管１５４は、
プレート１４８から、管状部材１９０，１９３，２０３
及びスリーブ１８１，１８２、主管板１００を貫通して
主管板上で頭部の領域の中に開口している。管１６０は
プレート１４２から管状部材１９３及びスリーブ１８４
及び主管板を通って延び頭部の同一の領域内に開口して
いる。管１７５は管板１００を貫通して管板状の頭部の
領域の中に開口している。

【００２８】フード又は粒子デフレクタ組立体２１２が
中間に位置するフィルター・ユニット１２７及び最も下
に位置するフィルター・ユニット１３０のそれぞれのプ
レート１４２，１４８の上方に取り付けられている。各
組立体は、対応関係にある管状部材１９０又は１９３に
係合するスリーブ２１８（図１４）によって関連のプレ
ート上に吊り下げられる全体として切頭円錐形の粒子デ
フレクタ又はフード２１５を含む。各フード２１５は代
表的には水平に対し約７０゜の角度をなしている。この
角度は粒子の内部摩擦角よりも大きい。多数本のクラス
タ４０が設けられていること及びフィルター室１２７，
１３０を構成するプレートの対応の直径が比較的小さい
ので、デフレクターの角度は比較的大きくすることがで
きることが強調される。

【００２９】次に、フィルター管５２及びこれらの取付
け手段２２０の組立体を説明する。各フィルター管５２
はフィルター管を補助管板１３６，１４５，１５１から
吊り下げる取付け手段又はフィルター管支持体２２０（
図１８）を備えている。各フィルター管５２は底部が閉
鎖し且つ環状頭部２２４から延びる細長い環状部材２２
１である。頭部２２４は細長い環状部材２２１から延び
る部分２２７を有し、その外面は球のセグメントである
。この部分は円筒形外面の部分２３０に合体している。 細長い部材２２１及び頭部２２４に設けられた穴２３１
，２２８は同一の広がりをもって広がって部分２３０の
上部の切頭円錐形の輪郭に繋がっている。フィルター管
５２はセラミック製の材料で作られている。

【００３０】取付け手段２００は外面が円筒形の、頭部
２２４のためのハウジング２３３（図１９）を有する。 ハウジング２３３の内面は円筒形であるが、但しその下
部には頭部の外形とマッチしそして短い切頭円錐形部分
２３５で終わる部分２３２が設けられている。内面はそ
の頂部にネジ山２３４を備えている。ハウジングは代表
的には３１０ステンレス鋼で作られている。ハウジング
２３３は頭部に取り付けられ、その上部は頭部の上に延
び且つ頭部とその下端部との間にはガスケット２３６，
２３９が設けられている。ガスケット２３６の外面はハ
ウジングの下端部において内面２３２と一致するよう切
頭円錐形になっている。ガスケット２３６，２３９はハ
ウジングと頭部２２４の間で圧縮される。ガスケット２
３６は、ハウジング２３３にボルト留めされたこれ又代
表的には３１０ステンレス鋼製のリング２４２（図２２
）によって垂直方向に保持されている。このガスケット
は、粒子がハウジング２３３内に侵入するのを防止する
トラップとして役立ち、又圧力下で容器３４（図１）内
におけるフィルター管５２の変位を防止する。ガスケッ
ト２３６の上方に延びるガスケット２３９は頭部の外面
に設けられた凸凹を無くすのに役立つ。このガスケット
は弾性繊維材料で構成されており、その弾性によりフィ
ルター管とハウジングとの間の熱膨脹差を補償する。 また、フィルター管５２の取付け部材２２０は、座金の
形状の第３のガスケット２４５を有している。このガス
ケットも又繊維弾性材料で作られている。このガスケッ
ト２４５は圧縮下においてナット２４８（図２０）によ
りリング２５１（図２１）を介して頭部２２４の上面に
係合する。ナット２４８及びリング２５１は典型的な例
では３１０ステンレス鋼で形成されている。ナット２４
８はハウジング２３３に設けられているネジ山２３４に
螺着され、ナットに設けられているスロット２５７に嵌
まっているピン２５４によってハウジング内に保持され
る。ガスケット２４５は頭部２２４の頂部の表面に存在
している凸凹を無くすのに役立ち、また、フィルター管
５２の偏心状態の加重を最少限に抑え、しかもその弾性
によりハウジングとフィルター管の熱膨脹差を補償する
。環状の頂部２６０（図２３）がハウジング２３３の上
部縁に気密状態で溶接されている。管又はパイプ２６３
が頂部と同軸状態で頂部２６０の開口部の縁に気密状態
で溶接されている。頂部２６０及び管２６３の材質も典
型的には３１０ステンレス鋼である。フィルター管５２
は補助管板１３６，１４５，１５１（図１）から管２６
３によって吊り下げられており、これら管２６３は管板
の穴の周囲縁に気密状態で溶接されている。

【００３１】典型的な例では、各アレイ５０において、
それぞれ１６本、２２本のフィルター管５２で構成され
ている内側、外側の２つのリング２６９，２６６（図１
、図６及び図７）がある。アレイ５１は、外側リング２
６９内の１０本のフィルター管及び中心に位置した４本
のフィルター管で構成されたリング２７２（図１及び図
５）を有する。典型的には、各クラスタ４０において、
各アレイ５０には３８本のフィルター管が含まれ、アレ
イ５１には５２本の管が含まれる。各クラスタ４０は典
型的には１２６本のフィルター管５２を吊り下げ、３つ
のクラスタは全部で３８４本の管を吊り下げている。そ
の他の配列及び本数のフィルター管を用いることができ
るが、これは本発明の範囲に属する。

【００３２】主管板１００、シュラウド又はデフレクタ
１１７、プレート１３３，１４２，１４８、リング１３
９、補助管板１３６，１４５，１５１、管状部材１９０
，１９３及びフランジ付き管状部材２０３を含む容器内
の構成要素（但し、フィルター管５２を除く）の材質は
洗浄用パルスを供給する管７８と同種の３１０ステンレ
ス鋼である。

【００３３】３つのクラスタ４０を備えた、例えば図１
に示すような装置では、主管板１００の直径は典型例で
は７６インチ（１．９３ｍ）、補助管板１３６，１４５
，１５１の直径は３８インチ（０．９７ｍ）、フランジ
付き管状部材２０３の直径は２０インチ（５．１ｍ）で
ある。クラスタ４０のための３本の支持体により占有さ
れる主管板の面積は、主管板の全面積のうち約２０％に
過ぎない。管板１００は物理的な強度の点で弱くなって
いない。

【００３４】タシッカー特許に係る代表例では、直径２
６フィート、全長６６フィートの容器が用いられ、この
中には４３７０本のフィルター管が収納されている。２
つの管板が設けられ、各管板からは２１８５本のフィル
ター管が吊り下げられている。本発明の変形例では、図
２４に示すように横方向に見て３、５、７、７、７、５
、３個に配列されたクラスター４０から成る八角形のア
レイ２７５を用いても良い。このアレイは全部で３６個
のクラスタから成り、各クラスタ内には１２８本のフィ
ルター管５２が含まれ、従って、このアレイは４６０８
本のフィルター管を収納する。補助管板の直径が３８イ
ンチ（０．９７ｍ）であると仮定すると、このアレイの
横方向の長さは２６６インチ、即ち、２２フィート（６
．７９ｍ）となり、それゆえシュラウド１１７及び容器
の壁のために４フィート（１．２２ｍ）の間隔が存在し
ている。３つのクラスタ４０を収納している容器３４の
代表的な全長は４７９．５０インチ、即ち、４０フィー
ト（１２．１８ｍ）である。３５個のクラスタに関して
用いられるの容器の全長も同一であるのが良い。

【００３５】本発明の使用法を説明すると、ノズル１１
６に流入する煙道ガスは、シュラウド１１７によって上
方に偏向され、次に、容器３４の本体５８の頂部の上に
延びる主管板１００を含む構造体によって下方に差し向
けられる。ガスはフィルター管の外面上を流れる。粒子
はフィルター管の細孔の中に入り込む。代表的には、い
ま述べている例の各フィルター管５２の直径は約２．３
６インチ（６ｃｍ）、長さは４．９２フィート（１．５
ｍ）である。有効吸着面積は１１×２．３６／１２×４
．９２＝３．０７平方フィート（０．２８平方メートル
）となる。粒子の分離の様子は図４の矢印３００，３０
３で示されている。実線の矢印３００は粒子含有ガスの
流れを示している。このガスはフィルター管５２の外面
を通過して空間部２３１，２２８（図１８）に流入する
。粒子はフィルター管の細孔内に吸着されるので、矢印
３０３で示す処理ガスは実質的に粒子を含有しない状態
になっている。処理ガスは、フィルター管から、室１３
０，１２７，１２４内に流入し、そこから管１５４，１
６０，１７５を通って主管板１００上のエンクロージャ
１２３内に流入する。これらの管は上述のように主管板
１００上でエンクロージャ１２３（図１）の中に開口し
ている。処理ガスは、エンクロージャ１２３からノズル
６１を通って流出する。

【００３６】洗浄用ガスのパルスは管７８を通って導か
れる。管７８は各クラスタ４０の各管１５４，１６０，
１７５と同軸状に設けられている。洗浄用パルスは管１
５４，１６０，１７５を通ってそれぞれフィルター室１
３０，１２７，１３０に流入し、各室からフィルター管
５２の空間部又は中空部２２８，２３１（図１８）を通
って流れ、粒子を細孔から脱落させると共に粒子を開口
部７０（図１）に連結されたホッパ（図示せず）上に堆
積させる。また、フード２１２上に堆積した粒子はフー
ドからホッパ（図示せず）内に落下する。管１５４，１
６０，１７５及びフィルター室１３０，１２７，１３０
を通って管７８から流出してフィルター管５２内に流入
する洗浄用パルスは、図４では矢印３０６で示されてい
る。脱落粒子を含有した洗浄用パルスは矢印３０９で示
されている。

【００３７】本発明の好ましい実施例を開示したが、当
業者であればその多くの変形例を想到できる。かかる変
形例が、特許請求の範囲の均等範囲に属する限り、本発
明の範囲に含まれる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明の実施例の内部構造を示す縦断
面立面図である。

【図２】図２は、図１のＩＩ−ＩＩ線に沿って見た平面
図であるが、図１に関し円周方向反時計回りに３０゜回
転して示す図である。

【図３】図３は、図１のＩＩＩ−ＩＩＩ線における横断
面図であるが、図１に関し円周方向反時計回りに３０゜
回転して示す図である。

【図４】図４は、本発明によるクラスタの立面図であり
、フィルター管組立体の上部のみを示し、処理ガスを外
方に導き、洗浄用パルスを内方へ導く管を明確化のため
破線で示す図である。

【図５】図５は、フィルター管が全長にわたり、補助管
板から延ばされているものと仮定した場合の図４のＶ−
Ｖ線に沿って見た横断面図である。

【図６】図６は、フィルター管が全長にわたり、補助管
板から延ばされているものと仮定した場合の図４のＶＩ
−ＶＩ線に沿って見た横断面図である。

【図７】図７は、フィルター管が全長にわたり補助管板
から延ばされているものと仮定した場合の図４のＶＩＩ
−ＶＩＩ線に沿って見た横断面図である。

【図８】図８は、図１及び図４に示すクラスタの上部フ
ィルター・ユニット及びその支持構造体を示す部分立面
図である。

【図９】図９は、中央フィルター・ユニット及びその支
持構造体を示す図８と類似の部分立面図である。

【図１０】図１０は、最も下に位置したフィルター・ユ
ニット及びその支持構造体を示す図８と類似の部分立面
図である。

【図１１】図１１は、最も下に位置したフィルター室を
底部から見た平面図である。

【図１２】図１２は、図１１のＸＩＩ−ＸＩＩ線に沿っ
て見た側面図である。

【図１３】図１３は、中央フィルター室を底部から見た
平面図である。

【図１４】図１４は、図１３のＸＩＶ−ＸＩＶ線に沿っ
て見た立面図である。

【図１５】図１５は、最も上に位置したフィルター室を
底部から見た平面図である。

【図１６】図１６は、図１５のＸＶＩ−ＸＶＩ線に沿っ
て見た側面図である。

【図１７】図１７は、図１３及び図１４に示すフィルタ
ー室の管板、リング及びスリーブを示す縦断面図である
。

【図１８】図１８は、本発明のフィルター管の支持体の
部分縦断面図である。

【図１９】図１９は、フィルター管の支持体の一部を形
成するフィルター管の頭部のためのハウジングの縦断面
図である。

【図２０】図２０は、軸方向圧力をフィルター管支持体
の環状ガスケットに加えるためのナットの横断面図であ
る。

【図２１】図２１は、図２０に示すナットにより圧力を
加える際に働く環状部材の横断面図である。

【図２２】図２２は、フィルター管の頭部のハウジング
の底部リングの横断面図である。

【図２３】図２３は、フィルター管の支持体の頂部の縦
断面図である。

【図２４】図２４は、本発明の実施で用いることのでき
る多数本のフィルター管を含むアレイ状のクラスタを示
す略図である。

【符号の説明】

３１　　濾過装置 ３４　　容器 ４３　　フィルター・ユニット ４０　　クラスタ ５０，５１　　アレイ ５２　　フィルター管 ６１　　ノズル ７８　　洗浄用ガス供給手段 １００　　管板 １１６　　入口ノズル １９０、１９３　　管状部材

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　ガス流から粒子を分離する濾過装置で
   あって、容器と、容器に連結されたガス流の流入口手段
   と、容器に連結されていて、濾過装置により処理された
   ガスを排出する流出口手段と、容器内に設けられていて
   、粒子をガスから取り除く少なくとも一つのフィルター
   ・クラスタとを有し、フィルター・クラスタは、各々が
   フィルター管のアレイで構成された複数個のフィルター
   ・ユニットを含み、前記濾過装置は、クラスタ及び容器
   に連結されていて、フィルター・ユニットが容器の長さ
   方向に連続的に延びる状態で、クラスタを取り付けるた
   めの手段を更に有しており、導気手段が、流出口手段と
   流体連通できるよう各フィルター管アレイまで延びてこ
   れらに連結されていて、フィルター管アレイで処理され
   て流出口手段により排出されるガスを導くようになって
   おり、導気手段は更に、洗浄用ガスをフィルター・ユニ
   ットに順次導入できるよう洗浄用ガス供給手段にも連結
   されていることを特徴とする濾過装置。
2. 【請求項２】　　各フィルター・ユニットの導気手段と
   関連した洗浄用ガス供給手段は、洗浄用ガスのパルスを
   各導気手段を介してフィルター・ユニットに連続的に送
   るようになっていることを特徴とする請求項１の濾過装
   置。
3. 【請求項３】　　クラスタの各フィルター・ユニットは
   、プレートとこれに接合された管板で構成されたフィル
   ター室を含み、各フィルター・ユニットのフィルター管
   は、フィルター室と連通した状態で管板から吊り下げら
   れていることを特徴とする請求項１の濾過装置。
4. 【請求項４】　　容器は、これを横切って延びて容器を
   第１のエンクロージャと第２のエンクロージャに分割す
   る主管板を有し、ガス流の流入口手段は第１のエンクロ
   ージャに、流出口手段は第２のエンクロージャにそれぞ
   れ連結されており、クラスタは、連続的に延びるフィル
   ター・ユニットの各管板を次のフィルター・ユニットの
   フィルター室のプレートに連続的に連結する中間管状部
   材によって物理的に統合されたユニットの状態に形成さ
   れており、吊下げ状態の管状部材が、フィルター・ユニ
   ットのうち最も外側のもののプレートを、第２のエンク
   ロージャ内のクラスタを吊り下げている主管板に連結し
   た状態で設けられ、処理ガスの導気手段は、主管状部材
   内の中間管状部材を貫通して第２のエンクロージャと連
   通していることを特徴とする請求項３の濾過装置。
5. 【請求項５】　　取付け手段から見て最も遠方に位置し
   たフィルター室からの導気手段は他のフィルター室から
   の導気手段よりも横断面積が大きいことを特徴とする請
   求項３又は４の濾過装置。
6. 【請求項６】　　別の導気手段が、処理ガスを導く各導
   気手段と全体的に同軸状に延びていて、洗浄用ガスを、
   処理ガスの各導気手段を通して、該導気手段が連通して
   いるフィルター室内へ送り込み、そして、管板から吊り
   下げられているフィルター管の内容積部内へ送り込むよ
   うになっていることを特徴とする請求項６の濾過装置。
7. 【請求項７】　　フードがフィルター・ユニットのうち
   幾つかのものに垂直方向に取り付けられ、フードは、粒
   子が滑り落ちるに充分な角度で傾斜していることを特徴
   とする請求項１〜６のうち何れか一つの濾過装置。
8. 【請求項８】　　各フィルター・ユニットのフードは、
   それぞれのフィルター・ユニットのフィルター室を画定
   するプレートに取り付けられ、フードは切頭円錐形であ
   ることを特徴とする請求項７の濾過装置。