JPH043476Y2 - - Google Patents

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JPH043476Y2
JPH043476Y2 JP1985197967U JP19796785U JPH043476Y2 JP H043476 Y2 JPH043476 Y2 JP H043476Y2 JP 1985197967 U JP1985197967 U JP 1985197967U JP 19796785 U JP19796785 U JP 19796785U JP H043476 Y2 JPH043476 Y2 JP H043476Y2
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insulating
insulating plate
resin compound
oil
plate
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Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この考案はケース内に絶縁樹脂コンパウンドを
充填して使用する、例えばネオン変圧器、燃焼器
具用変圧器等の乾式変圧器に関する。
「従来の技術」 この種の乾式変圧器は、2次巻線に高電圧を発
生するため2次巻線と鉄心との間、あるいは2次
巻線とケースとの間等には絶縁を保護するための
絶縁板が必要である。従来は、この絶縁板とし
て、プラスチツクとかマイカを用いたり、また、
絶縁ワニス含浸した、あるいは絶縁パラフイン含
浸したプレスボードなどを用いていた。
しかし、プラスチツクは加工性の良さがある反
面、絶縁コンパウンドとの密着性に問題があり、
絶縁板に沿つて沿面放電しやすい。つまり、絶縁
コンパウンドとの密着性が悪い場合は、絶縁板の
板厚を厚くしてもその絶縁板により互いに絶縁す
べき物体間の沿面距離はあまり大きくならない上
に、プラスチツク自体が一般的に沿面放電しやす
いため、沿面放電を防止することは困難である。
従つて、プラスチツクを絶縁板として用いる場合
はその絶縁板の形状を大きくして、沿面距離を長
くしたり、絶縁板が高電圧部に接する部分をでき
るだけ減らす工夫が必要であつた。
すなわち、第2図は変圧器の高電圧発生用2次
巻線と鉄心との間の絶縁に、プラスチツクの絶縁
板を用いた従来例を示す。
主鉄心11は、日の字状に構成され、その主鉄
心の中心連結部11a上に1次巻線12と2次巻
線13とが並べて巻装され、これら巻線12,1
3間に漏洩鉄心14が配されている。高電圧を発
生する2次巻線13と主鉄心11との間に、断面
コ字状の絶縁板15が介在されている。図に示し
てないがこの巻線が施された主鉄心はケース内に
収容され、そのケース内に絶縁樹脂コンパウンド
が充填される。従つて、第2図において2次巻線
13と絶縁板15との間にも前記絶縁樹脂コンパ
ウンド16が充填されている。プラスチツクの絶
縁板15と絶縁樹脂コンパウンド16との密着性
が悪いため、第3図に第2図中の一部を拡大して
示すように、2次巻線13の特に最高電圧が発生
する外周縁部13aはこれと短い絶縁板15の位
置との通路l1、その位置と絶縁板15の面に沿う
主鉄心11への最も短い通路l2を通して主鉄心1
1との間で沿面放電を起すおそれがある。
そこで従来においては沿面通路l2を長くするた
めに第2図、第3図に示すように絶縁板15をそ
のコ字状断面の両脚部端を内側に折曲げ延長して
延長部15aを形成し、また2次巻線13の最高
電圧部13aと絶縁板15との最短距離l1を大と
し、つまり絶縁樹脂コンパウンド16の厚さを厚
くしていた。これらのため、変圧器の形状が大き
なものとなつていた。
また、絶縁ワニスあるいは絶縁パラフインを含
浸したプレスボードを絶縁板15として用いる場
合、プレスボードを第4図に示すように断面コ字
状に加工して絶縁含浸後硬化させ、第2図の絶縁
板15と同様に2次巻線13と主鉄心11との間
に挿入するがその際に、絶縁板15のコ字状脚部
を少し広げたり、無理に挿入したりして、折り曲
げ部にクラツクが入り易い。このクラツクが入つ
た場合、絶縁板15の板厚を厚くしても、絶縁耐
力は極端に低下するため、絶縁板15の挿入作業
に細心の注意を必要とし作業性が悪かつた。更に
絶縁ワニス含浸の場合は硬化時にいわゆる「垂
れ」が発生し、そのために2次巻線と主鉄心との
間の狭い間隙に挿入できない場合もあつた。
マイカを積層した積層マイカを絶縁板15とし
て用いる場合、積層マイカは絶縁樹脂コンパウン
ドとの密着性とか加工性が比較的良いが、価格が
非常に高いのが難点である。
「問題点を解決するための手段」 この考案によれば2次巻線と鉄心又はケースと
の間に、絶縁油を含浸した絶縁紙が介在され、つ
まりこの絶縁紙が前記絶縁板として使用され、そ
の絶縁紙は絶縁樹脂コンパウンド内に密封されて
いる。絶縁油を含浸した絶縁紙はいわゆる油浸プ
レスボードであり、これは空気中で使用する場
合、常に空気中の水分を吸水した状態での使用と
なり、水と酸素とによる劣化が激しい。しかし、
この考案では、この絶縁油を含浸した絶縁紙は絶
縁樹脂コンパウンド内で密閉して使用されるた
め、水、酸素による劣化の問題はない。
「実施例」 以下、この考案の乾式変圧器の実施例を、第4
図に示した断面コ字状絶縁板を用いる場合を例と
して説明する。絶縁油を含浸した絶縁紙(以下油
浸プレスボードと称す)を断面コ字状に製作する
場合、まずプレスボードを金型等でコの字状に折
り曲げフオーミングする。この際、その折り曲げ
部に亀裂、割れ目等が入つてはならない。この折
り曲げたプレスボードを加熱乾燥、あるいは真空
乾燥などにより十分乾燥した後、真空中にて鉱
油、合成油などの絶縁油含浸を行う。含浸後は大
気中に数時間放置することにり、油滴がなくな
り、プレスボードの表面が幾分乾いた状態とな
り、油浸プレスボードの絶縁板25ができ上が
る。
この絶縁板25を用いて第1図に示す変圧器を
組立て、ケースに組込んだ後、絶縁樹脂コンパウ
ンドを充填する。なお、絶縁板25の油浸後、こ
れを大気中に放置してから、変圧器に組込み、絶
縁樹脂コンパウンドを充填するまでの作業は、10
数時間程度で終了するのが好ましい。これは、周
囲の温度および湿度にもよるが、油浸プレスボー
ドの絶縁板25を余り長時間大気中に放置する
と、吸水量が大きくなるためである。第1図中第
2図と対応する部分に同一符号を付け重複説明は
省略する。
実験によると、絶縁板25の含浸絶縁油に鉱油
(JIS1種)を用い、絶縁樹脂コンパウンド16に
ポリエステル樹脂を用いた場合、絶縁板25の貫
通耐圧は絶縁油中でのそれに近い数値が得られ、
かつ、絶縁板25と絶縁樹脂コンパウンド16と
の密着性も、絶縁板25と絶縁樹脂コンパウンド
16を分離してみると、絶縁板25の表面が絶縁
樹脂コンパウンド16にはぎ取られる程良好であ
つた。つまり絶縁板25から滲み出た油は周囲の
絶縁樹脂コンパウンド内に拡散し、その滲み出た
油と置換されるように絶縁樹脂コンパウンドが絶
縁板25の繊維に入り込み硬化するため絶縁板2
5と絶縁樹脂コンパウンド16との密着性が著し
く良くなる。更に、沿面放電耐力についても、プ
ラスチツクの例えばポリプロピレンを絶縁板15
として用いた場合に比べ、大幅な向上が見られ
た。
すなわち、第5図に示すように、被試験絶縁板
26上に厚さ0.5mmの銅板の電極27,28を形
成し、その対向辺を半径20mmの半円形とし、その
間隔を25mmとし、電極27,28を含み、被試験
絶縁板26をポリエステル樹脂コンパウンド内に
含み、被試験絶縁板26としてポリプロピレン絶
縁板15と油浸プレスボード絶縁板25とを使用
し、それぞれのAC電圧を加えた場合における沿
面放電耐力を測定した。毎分2.5kVの階段昇圧法
で試験した場合、前者が約AC15kVであるのに対
し、後者は約30kVとなり、大幅な性能向上が見
られた。
また絶縁板25に含浸されている絶縁油は液体
であるため、コ字状絶縁板25を変圧器に組込む
際に少し広げたり、無理に挿入したりしても、ク
ラツクが入る心配がなく、従つて安心して作業を
することができる。
絶縁板25は、絶縁樹脂コンパウンド16の密
閉中にあるため、絶縁樹脂コンパウンド充填時に
吸水量を低く抑えておけば、充填後の吸湿はな
く、酸素の存在も、絶縁板25付近の微小なボイ
ド(空間)以外にない。従つて、絶縁板25の劣
化が極めて少なく、耐用寿命が長い乾式変圧器が
得られる。
上述では高電圧発生用2次巻線13と主鉄心1
1との間の絶縁について説明したが、1次巻線と
2次巻線とが重ね巻きされている場合の高電圧巻
線と低電圧巻線間、2次巻線が分割されている場
合の高電圧巻線と高電圧巻線間、あるいは高電圧
巻線とケース間等の各絶縁に油浸プレスボードと
絶縁樹脂コンパウンドとを上述と同様に用いて上
記と同等の効果が得られることは明らかである。
「考案の効果」 以上のように、この考案によれば、絶縁油含浸
の絶縁紙が絶縁樹脂コンパウンド中で絶縁板とし
て使用されているため、比較的安価にもかかわら
ず、絶縁油浸絶縁板と絶縁樹脂コンパウンドとの
密着性が一層良くなるために貫通耐圧が高く、沿
面放電耐力の大きく、かつ取扱上の不注意によつ
て、クラツクの入る恐れがなく、劣化が少なく、
耐用寿命の長い乾式変圧器を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案による乾式変圧器の一例を示
す正面図、第2図は従来の乾式変圧器を示す正面
図、第3図はその一部の拡大図、第4図は他の絶
縁板15を示す斜視図、第5図は沿面放電耐力試
験の試料を示す平面図である。 11……主鉄心、12……1次巻線、13……
2次巻線、14……漏洩鉄心、16……絶縁樹脂
コンパウンド、25……絶縁油が含浸された絶縁
紙。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 鉄心上に1次巻線と2次巻線が巻かれてなる高
    電圧変圧器がケースに納められ、そのケースと2
    次巻線間、又は2次巻線と鉄心間に絶縁板が介在
    され、上記内に絶縁樹脂コンパウンドが充填され
    た乾式変圧器において、 上記絶縁板は絶縁油が含浸された絶縁紙よりな
    り、その絶縁板は上記絶縁樹脂コンパウンド内に
    密封されていることを特徴とする乾式変圧器。
JP1985197967U 1985-12-23 1985-12-23 Expired JPH043476Y2 (ja)

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6048218B2 (ja) * 1980-09-17 1985-10-25 栗田工業株式会社 脱臭装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6048218U (ja) * 1983-09-09 1985-04-04 株式会社ダイヘン モ−ルド変圧器

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JPS6048218B2 (ja) * 1980-09-17 1985-10-25 栗田工業株式会社 脱臭装置

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