JPH04347261A - 透水性コンクリート型枠およびその製造方法 - Google Patents

透水性コンクリート型枠およびその製造方法

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JPH04347261A
JPH04347261A JP22130891A JP22130891A JPH04347261A JP H04347261 A JPH04347261 A JP H04347261A JP 22130891 A JP22130891 A JP 22130891A JP 22130891 A JP22130891 A JP 22130891A JP H04347261 A JPH04347261 A JP H04347261A
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concrete
water
composite sheet
porous composite
binder
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JP22130891A
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Keizo Terada
寺田 桂三
Yoshiaki Maekawa
前川 欣昭
Teruo Handa
判田 輝夫
Satoko Morita
森田 聡子
Hirotaka Amimoto
網本 博孝
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Nakayama Steel Works Ltd
Unitika Ltd
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Nakayama Steel Works Ltd
Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は土木工事、建築工事等の
コンクリート(モルタルを含む)打設に用いる透水性を
有するコンクリート型枠に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンクリートを打設する際における水と
セメントの使用比率は、セメントの硬化の点から最適比
率が存在するが、打設まではコンクリートに流動性が必
要である。このため、コンクリート中の水の比率を高く
しておかなければ、作業性が非常に悪いこととなる。そ
こで、コンクリートの打設までは、流動性を高めるため
、水の比率を高くしておき、打設後には、セメントの硬
化に必要な水以外の余剰水はコンクリート強度を弱める
ほか、セメントの硬化に要する時間が長くなるため、除
去する必要があった。
【0003】上記問題点に対し、作業性をある程度犠牲
にしても打設するコンクリートの水とセメント比率を予
めセメント硬化の最適比率の近くに調節しておくことで
処理したり、あるいは最近では打設するコンクリート中
の水の使用比率を高くして打設の作業性を高めるととも
に、透水性型枠の使用により余剰水を除去する手段が開
発され、採用されてきている。
【0004】このような状況に加えて、コンクリートの
様々な長期的脆化に対しても注意が喚起されるようにな
ってきた。様々な長期的脆化の第一点は、コンクリート
がアルカリ性であるため、空気中の炭酸ガス等との反応
(中和)が徐々に生じてコンクリートが脆化し、コンク
リート強度が低下することである(以下、コンクリート
の中性化現象と呼ぶ)。
【0005】長期的脆化の第二点は、様々な発生源の排
気ガスに含まれる硫黄酸化物(SOX成分)、窒素酸化
物(NOX成分)等が雨水に溶解して生じる酸性雨の付
着等によるコンクリートの中性化現象が生じることであ
る。
【0006】さらに、長期的脆化の第三点は、臨海部に
打設するコンクリートの場合に塩風等によりコンクリー
ト内部への塩分の浸透が原因となる鉄筋の発錆が生じ、
コンクリートが脆化することである。
【0007】このような様々な脆化に対しては、建築物
の場合はその美観からコンクリートの上に塗装、タイル
貼り等を施すなどの解決策を講じ得るが、劣化による塗
装部分の脱落等が生じる場合もあるので、根本的な中性
化防止対策が必要である。さらに土木構築物に使用され
るコンクリートは打ち放しが殆どで、上記の様々な脆化
にたいしては無防備であった。このような長期的脆化に
対して効果のある対策は打設コンクリート表面のアバタ
をなくし、できるだけ平滑に仕上げることが経験的に知
られ、行われている。
【0008】コンクリートの表面を平滑に仕上げるため
には、コンクリートの表面に生じる気泡がへこみとして
現れないように除去されることと、コンクリート表面に
セメント微粒子が均一に集積することが必要である。
【0009】このように、コンクリートの水とセメント
の使用比率をセメント硬化の最適比率の近くに調節する
とともに、コンクリート表面の平滑性を増すことはコン
クリート強度を増大させることとなる。コンクリートの
強度の増大と長期的脆化の防止のためにはコンクリート
打設の型枠に透水性と表面平滑性が同時に要求される。
【0010】このような観点から、既に開発されている
型枠の特徴を見てみると、透水性を有しないが、表面を
可能な限り平滑に仕上げた型枠としては、■剥離性を上
げることにより、コンクリートの型枠への付着を防止し
、コンクリート表面の平滑性を発現させ、さらに繰り返
し使用回数の増加を図るためにアクリル系樹脂、ウレタ
ン樹脂、あるいはポリエステル樹脂等の合成樹脂製皮膜
を合板表面に形成させた型枠(例えば特公昭45−15
064号公報、特公昭53−38728号公報、実開昭
47−30639号公報)がある。
【0011】また、余剰水及び気泡をコンクリートから
排出する型枠としては、つぎのものが提案され、あるい
は提案されている。■透水性と通気性を有するフィルタ
ー層を板部材の平面部に接着し、フィルター層をコンク
リート表面に接するように用いる型枠(特開昭62−1
48765号公報)。この方法で実用化されているのは
、通気性と透水性を有するシート状物としては厚手のポ
リエステル製繊維織物を使用し、堰板としては微細な孔
をあけた合板を使用するものである。使用にさいしては
、余剰水はポリエステル製繊維織物を通過し、合板各所
にあけた孔から排出される(日経アーキテクチュア19
89年10月16日号108ページ)。■ポリエステル
製シートをコンクリート表面に接する透水層とし、ポリ
エチレン製ネットを排水層とし、合板を堰板として3種
の材料を貼合わせることにより、ポリエステル製シート
(透水層)を通過した余剰水はポリエチレン製ネット(
排水層)を通過して、型枠接合部まで流れ、型枠接合部
のポリエチレン製ネットから外部に排出されるようにし
た型枠(特開昭62−258055号公報、及び日経ア
ーキテクチュア1989年10月16日号108ページ
)。■1mm間隔に小孔を設けた不織布シートを合板に
貼り付けることにより、水と気泡が小孔から不織布を通
り、型枠接合部から排出されるようにした型枠(日経ア
ーキテクチュア1989年10月16日号108ページ
)。■小孔を有するフィルムをコンクリート表面に接す
る透水層とし、ポリプロピレン製ニードルパンチ不織布
を排水層とし、合板を堰板として用いて3層貼り合わせ
ることにより、原理的には■と同様とした型枠(日経ア
ーキテクチュア1989年10月16日号108ページ
)。■透水性を有する可撓性シート材を網状支持体に貼
り付けたコンクリート型枠(特開昭62−206157
号公報)。■堰板表面に塩化ビニル樹脂粉末を高温で焼
結した透水性コンクリート型枠(特開平1−23926
5号公報)。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは従来の技
術を詳細に調査、及び試験した結果、以下の問題点があ
ることが判明した。
【0013】上記■の方法では表面平滑性は増すが、気
泡によるアバタの発生に対しては効果がなく、しかも透
水性に乏しく、コンクリートの硬化時間の短縮、及びコ
ンクリートの強度増大は望めない。
【0014】また、上記■の方法は気泡によるアバタが
生じにくく、また表面平滑性についても一定の効果が認
められ、コンクリート強度も増大する。しかるに、コン
クリートに接する面がポリエステル繊維の織物であるた
め、その平滑性は完全ではなく表面の粗さは改善が望ま
れている。さらに、製造工程の観点からは、織物を合板
に接着するという工程の複雑さ、及び合板に接着不十分
の織物の剥離、脱落等によるコンクリート打設の障害を
生じることや、あるいは型枠の繰り返し使用の回数が制
限される。
【0015】上記■は上記■の合板にあける孔をなくす
かわりにポリエチレン製ネットを利用して水の排出を行
っている。打設コンクリートの表面平滑性、及びコンク
リート強度は、上記■と同様であるが、コンクリート打
設面には強大な荷重がかかるためポリエチレン製ネット
の模様が生じる。さらに、ポリエステルシート、ポリエ
チレン製ネット合板の3種の材料の接着の工程も複雑で
ある。また、3種の材料の接着不良により、型枠として
繰り返し使用できない場合も生じ、打設コンクリートか
らの剥離も困難な場合がある。
【0016】上記■、及び■の方法も上記■あるいは■
の方法と類似であり、その問題点も同様である。
【0017】上記■の方法は上記■〜■の方法の堰板を
合板から網状の金属に変更したものであるが、コンクリ
ート打設面にかかる強大な荷重に対して耐久性がなく、
所望の表面平滑性を得るものがなかった。
【0018】上記■の方法は、上記■の方法を改良した
ものであるが、粉末樹脂を焼結した材料の特徴として強
度が弱く繰り返し使用が出来ないこと、合板との接着性
が悪いため、打設コンクリートからの型枠の剥離が困難
である。
【0019】以上の問題点を総合すると、透水性コンク
リート型枠として要求される性能は「コンクリート打設
面に接する面が平滑であり、多孔質であって、親水性が
あり、水と空気を通過させることができ、強度が強く、
透水材料と堰板との接着力が良好で、しかも良好な接着
作業性」ということができる。
【0020】本発明者らは親水性に優れた多孔性材料と
して特定の熱流動性を有する熱硬化性フェノール樹脂の
微粒体を焼結成形して多孔性成形体を製造する方法(特
開昭63−63727号公報)を提案した。次に、曲げ
強度の改良と多孔体の軽量化を図る方法としてポリエス
テル繊維のような強化繊維と特定の熱硬化性フェノール
樹脂とを複合化させた親水性に優れたシート、及びその
製造方法(特開平1−165427号公報)を提案した
。さらに、曲げ強度等の他の物性を保持しながら表面平
滑性を改良した多孔性複合シート、及びその製造方法(
特開平3−86529号公報)も提案した。
【0021】しかし、これらの発明の一連の材料におい
ても、引っ張り強度、曲げ強度、表面硬度が強大な荷重
のかかるコンクリート打設には、なおかつ難点があった
【0022】そこで、本発明者らは、さらに鋭意研究し
、コンクリート打設に用いられる透水性の型枠として要
求される性質、性能を満足する材料を見いだし、これに
よって形成された型枠を提供しようとするものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の透水性コンクリート型枠は、1〜30m
mの短繊維とバインダーとが一体化してなる多孔性複合
シートと堰板とが接着せられてなるものである。
【0024】そして、上記多孔性複合シートは引っ張り
強度80kg/cm2以上、曲げ強度80kg/cm2
以上、表面硬度がショア硬度(Dタイプ)で40〜75
、気孔率が25〜60%であることが望ましい。
【0025】さらに、その製造方法は、1〜30mmの
短繊維と未硬化のバインダーとを混合して形成したウェ
ップと堰板とを積層し、熱圧着することにより、前記ウ
ェッブの硬化、シート化と堰板との接着を同時に行うも
のである。
【0026】以下、本発明を詳細に説明する。
【0027】本発明の透水性コンクリート型枠はコンク
リートに接する部分に用いる多孔性複合シートとコンク
リートの打設荷重に耐える堰板とからなっている。
【0028】本発明の透水性型枠のコンクリートに接す
る面に用いる多孔性複合シートは短繊維とバインダーか
らなり、短繊維と硬化したバインダーとが一体化したも
のである。ここで短繊維としてはポリエチレンテレフタ
レート繊維、軟化点50〜240℃の共重合ポリエステ
ル繊維、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46等の
ポリアミド繊維、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポ
リオレフィン繊維、カイノール繊維(日本カイノール(
株)の商品名)等のフェノール繊維等の有機高分子から
なる合成繊維、ガラス繊維、炭素繊維等の無機繊維等か
らなる繊維を一種、あるいは2種以上混合することがで
きる。
【0029】本発明で多孔性複合シートに用いられる短
繊維の繊維長は1〜30mmであり、好ましくは3〜2
5mm、より好ましくは5〜10mmである。繊維長が
30mmを越えると充分な平滑性が得られないばかりか
コンクリート打設の際に繊維が型枠から剥離してコンク
リート打設表面に付着し、コンクリート打設面が平滑に
ならない。また、繊維長が1mm未満の場合は補強材と
しての効果が著しく減少し、引っ張り強度及び曲げ強度
が減少する。また、繊維の繊度は1〜20デニールが好
ましい。
【0030】次に、本発明の多孔性複合シートに用いる
バインダーとしては、例えば、融点または軟化点が15
0℃以下の熱硬化性樹脂、あるいは熱可塑性樹脂が用い
られる。これらの樹脂の形態は粉粒体状で用いられる。 このうち好ましいバインダーとしてはフェノール樹脂が
挙げられる。フェノール樹脂としてはフェノール類とア
ルデヒド類を反応させて得られる熱硬化性のフェノール
・アルデヒド樹脂、フェノール類とアルデヒド類と含窒
素化合物とを反応させて得られる熱硬化性の含窒素フェ
ノール・アルデヒド樹脂等が挙げられる。フェノール・
アルデヒド樹脂は、例えば水性媒体中でフェノール類、
アルデヒド類をヘキサメチレンテトラミン等の硬化触媒
、アラビアゴム等の懸濁安定剤の存在下で懸濁重合させ
ることにより製造される。
【0031】次に、本発明の多孔性複合シートの引っ張
り強度と曲げ強度は、それぞれ80kg/cm2以上で
ある。引っ張り強度と曲げ強度はそれぞれ高ければ高い
ほど良いが、通常80〜300kg/cm2のものが適
当である。曲げ強度が80kg/cm2未満である場合
はコンクリート打設時の強大な荷重に破損するおそれが
あることと、型枠としての繰り返し使用回数が減少する
ので良くない。ここで引っ張り強度及び曲げ強度はJI
S−K−71131981[プラスチックの引っ張り試
験方法]、及びJIS−K−72031982[硬質プ
ラスチックの曲げ試験方法]の規格で測定したものであ
る。
【0032】さらに、本発明の多孔性複合シートの表面
硬度はショア硬度(Dタイプ)で40〜75である。シ
ョア硬度(Dタイプ)が40未満であると、打設コンク
リートの成分である砂利、小石等が表面に接した場合は
多孔性複合シートが破損し、打設コンクリート表面の平
滑性が損なわれるのでよくない。また、ショア硬度(D
タイプ)が75を越える場合には多孔性複合シートの破
損は無いが、砂利、小石の間に間隙を生じる場合があり
、コンクリートの表面平滑性が損なわれるので良くない
。ここでショア硬度(Dタイプ)とはJIS−K−72
151986[プラスチックのデュロメーター硬さ試験
方法]に定めるDタイプを用い測定したものである。
【0033】次に、本発明の多孔性複合シートの気孔率
は20〜60%であり、好ましくは30〜50%である
。気孔率が20%未満であると、有効な透水性が得られ
ない。気孔率が60%を越えると、水ばかりかコンクリ
ート打設時にかかる強大な荷重でセメントの微粒子まで
通過し、正常なコンクリート打設に障害を生じる。
【0034】かかる気孔率とは多孔性複合シートの全容
積に対する気孔容積の割合を百分率で表したものである
。具体的にはつぎのように測定する。まず、多孔性複合
シートの乾燥重量W(g)と体積V(cm2)とを測定
する。次に、多孔性複合シートを粉末状にしてその真密
度ρ(g/cm3)を測定し、気孔率を次式で計算する
【0035】
【数1】
【0036】また、多孔性複合シートの厚さについては
0.1〜2.5mmの範囲が好ましく、0.4〜1.8
mmの範囲がさらに好ましい。厚さが0.1mm未満の
場合、多孔性複合シートそのものに水を通過させるに充
分な層がなく、透水の効果がない。また、厚さが2.5
mm以上の場合は、打設コンクリートから排出される水
が多孔性シートの気孔に保水され、保水層が生成される
ため、系外への好ましい水の排出が阻害されるためであ
る。
【0037】次に、本発明でいう堰板とは、コンクリー
トに接して水を排出する多孔性複合シートを補強するも
のであり、堰板として使用可能な材料は合板、パーチク
ルボード、ファイバーボード、木毛セメント板等の木質
材料ボード、アルミニウム合金、鉄鋼等の金属板、ポリ
エチレン等のポリオレフィン樹脂、ABS樹脂(アクリ
ロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂)、フェ
ノール・ホルムアルデヒド樹脂等の合成高分子からなる
プラスチックボードいずれも可能である。さらに、これ
らの堰板に小孔をあけて水の排出を速くさせることも可
能であり、網状の堰板とすることも可能である。
【0038】本発明におけるコンクリート型枠は、前記
多孔性シートと堰板とが接着されたものである。この製
造方法としては、例えば多孔性複合シート形成前のウェ
ッブと堰板と積層し、熱圧着することにより、バインダ
ーの硬化、ウェッブのシート化と堰板との接着が同時に
行われる。ここで、多孔性複合シート形成前のウェッブ
とはバインダーが未硬化の状態のものをいう。
【0039】多孔性複合シート形成前のウェッブは、例
えば特開平3−86529号の方法で製造される。すな
わち、JIS−K−69111979の5.3.2[成
形材料(円板式流れ)]に基づく樹脂の伸びが3〜15
cmの熱硬化性フェノール樹脂粉粒体と短繊維とを混合
して、ウェッブを形成する。ウェッブを形成するには公
知のカーディングマシンあるいは空力学的ウェッブフォ
ーマのような装置を利用する。またウェッブを形成した
後、カレンダーロールに通すことにより所望の厚さに調
整することができる。この方法で用いるフェノール樹脂
は直径5〜500μmの球形または不定形の粒子として
製造され、短繊維と混合する樹脂量は得られるウェッブ
あたり10〜90%の割合で使用されることが望ましい
【0040】上記多孔性シート形成前のウェッブと堰板
とを重ねて熱プレス成形するさいの条件は、圧力が5〜
200kg/cm2、温度140〜180℃で1〜20
分間の範囲で行うことが好ましく、特に圧力10〜80
kg/cm2、温度150〜170℃で3〜10分間の
範囲で行うことがさらに好ましい。多孔性複合材料のみ
を上記条件で熱プレス成形した後、接着剤等で堰板に接
着することも可能である。
【0041】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。
【0042】参考例1〜3 1リットルの3つ口フラスコにノボラック樹脂[三井東
圧化学(株)製#6000(融点70〜76℃)]20
0g、水150g、及びアラビアゴム4gを仕込み、撹
拌しながら内容物を95℃に加熱した。これにヘキサメ
チレンテトラミン20gを150gの水に溶解した溶液
を加え、95℃に保持しながら撹拌を続けた。
【0043】ヘキサメチレンテトラミンの水溶液を加え
た後、10分間、60分間、及び150分間目に内容物
をそれぞれ50gずつ採取した。各サンプルを30℃に
冷却した後、0.3リットルの水を加え、微小球化した
樹脂を濾紙を使って濾別し、ついで水洗、風乾し、さら
に5mmHg以下の減圧下に35℃で24時間乾燥して
平均粒径200μmの各フェノール樹脂を得た。これら
の樹脂を樹脂A,B,Cとする。
【0044】上記樹脂A〜Cの樹脂の伸びを前記JIS
規格に基づき測定した。その結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】実施例1 上記樹脂A10kgとポリエチレンテレフタレートの短
繊維(平均繊維長5mm、平均繊度4デニール)20k
gとをカーディングマシンで混合ウェッブ化し、150
℃に設定したカレンダーロールを通すことにより、厚さ
10mm、目付量800g/m2、幅50cmのマット
を得た。
【0047】次にこれらのマットに日本農林規格(昭和
42年9月10日、農林省告示第1371号)に定めら
れたコンクリート型枠用合板とを重ねあわせて、170
℃の温度に予熱したプレス成形機を用いて、15kg/
cm2の圧力で5分間加熱・加圧することによりフェノ
ール樹脂を硬化させて、多孔性複合シート部分の厚さが
1.3mm、合板部分の厚さが12mm、合計厚さが1
3.3mmの透水性コンクリート型枠A1を得た。
【0048】実施例2 樹脂Aにかえて樹脂Bを使用する以外は実施例1と同様
にしてコンクリート型枠B1を得た。
【0049】実施例3 樹脂Aにかえて樹脂Cを使用する以外は実施例1と同様
にしてコンクリート型枠C1を得た。
【0050】これらの型枠A1,B1,C1の表面平滑
性、表面硬度等の諸物性を測定した結果を表2に示す。 但し、引っ張り強度、曲げ強度、気孔率については、多
孔性複合シート形成前のマットのみを透水性コンクリー
ト型枠と同一条件で加熱・加圧したものについて測定し
た。なお、測定方法は表面平滑性を除き、いずれも前記
JISの方法である。表面平滑性は官能試験による結果
を示したものである。 ……滑らかな手触り、  ×……ざらざらした手触り

0051】
【表2】
【0052】表2から明らかなように、型枠A1、B1
は型枠C1とは明らかに引っ張り強度、曲げ強度、表面
硬度、表面平滑性等で優れている。また、これらの型枠
を用いてコンクリートの打設を実際に行い、コンクリー
ト表面の平滑性を官能試験で評価したところ、表2の型
枠の表面平滑性の評価と全く同一であった。また、これ
らの型枠を用いてコンクリートの打設を繰り返したとこ
ろ、型枠A1は8回まで、型枠B1は6回までは表面平
滑性の良好なコンクリート面を得ることができた。
【0053】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、引っ張り強度、曲げ強度が大きく、接着強度
も優れているので、繰り返し使用ができるとともに、水
と空気を良好に通過させることができ、平滑性に優れて
いるので、打設の作業性に優れるとともに、セメントの
硬化に最適の水分率に調整することができ、強度が大き
いコンクリートを短い硬化時間できるのみならず、気泡
によるアバタの発生がないなどの優れた実用上における
透水性コンクリート型枠を提供することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  1〜30mmの短繊維とバインダーと
    が一体化してなる多孔性複合シートと堰板とが接着せら
    れていることを特徴とする透水性コンクリート型枠。
  2. 【請求項2】  前記多孔性複合シートが引っ張り強度
    80kg/cm2以上、曲げ強度80kg/cm2以上
    、表面硬度がショア硬度(Dタイプ)で40〜75、気
    孔率が20〜60%であることを特徴とする請求項1記
    載の透水性コンクリート型枠。
  3. 【請求項3】  1〜30mmの短繊維と未硬化のバイ
    ンダーとを混合して形成したウェップと堰板とを積層し
    、熱圧着してバインダーを硬化することにより、前記ウ
    ェップのシート化と堰板との接着を同時に行うことを特
    徴とする透水性コンクリート型枠の製造方法。
JP22130891A 1991-05-24 1991-05-24 透水性コンクリート型枠およびその製造方法 Pending JPH04347261A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH06200618A (ja) * 1992-09-18 1994-07-19 Noritsugu Toyoda コンクリートパネルの製造方法
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