JPH04345526A - ガラスランチャンネル - Google Patents

ガラスランチャンネル

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Publication number
JPH04345526A
JPH04345526A JP3120177A JP12017791A JPH04345526A JP H04345526 A JPH04345526 A JP H04345526A JP 3120177 A JP3120177 A JP 3120177A JP 12017791 A JP12017791 A JP 12017791A JP H04345526 A JPH04345526 A JP H04345526A
Authority
JP
Japan
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window glass
run channel
glass run
glass
thermoplastic elastomer
Prior art date
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Pending
Application number
JP3120177A
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English (en)
Inventor
Kazuhiko Murata
村 田  和 彦
Tokushige Murakami
村 上  徳 茂
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Mitsui Petrochemical Industries Ltd filed Critical Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、ガラスランチャンネルに
関し、さらに詳しくは、熱可塑性エラストマー製基体層
と、滑性樹脂表面層とからなる積層体により構成される
窓ガラス摺動部を備えたガラスランチャンネルに関する
【0002】
【発明の技術的背景】一般に自動車の車輌における窓ガ
ラスでは、通風換気のために、あるいは車輌外部との通
話などのために、昇降による開閉操作が必要である。窓
ガラスの昇降開閉操作を容易にしながら、しかも窓ガラ
スと窓枠との緊密的(液密的)な密閉操作を可能とする
ために、窓ガラスと窓枠との間にガラスランチャンネル
と呼ばれる案内部材を設けている。
【0003】従来のガラスランチャンネルは、軟質塩化
ビニル樹脂のような軟質合成樹脂や、エチレン−プロピ
レン−ジエン共重合ゴム等の加硫ゴムで形成された、横
断面において溝状の本体と、その側壁頂部付近から中心
側へ向かって張出した舌片状の水切り部とからなってい
る。
【0004】従来のガラスランチャンネルでは、水切り
部の窓ガラスとの摺動部からの離れを良好にし、また窓
ガラスが汚れるのを防止するために、窓ガラス摺動部と
して表面にナイロンフィルム等を接着により貼合わせ、
また窓ガラスとの接触面積を少なくするために、上記ナ
イロンフィルム等の積層の前または後に、エンボス加工
を施している。
【0005】従来のガラスランチャンネルでは、上述し
た軟質合成樹脂または加硫ゴムとナイロン類の表面素材
との間に接着性がないため、軟質合成樹脂または加硫ゴ
ムでガラスランチャンネルの本体を成形し、得られた成
形物に接着剤を塗布してナイロンなどのフィルムを貼合
わせるという工程が必要であり、さらに、この接着の前
または後にエンボス加工を行なわなければならない等、
工程数が多く、しかも手間を要するという不都合がある
【0006】また、従来のガラスランチャンネルでは、
接着剤による積層工程があることから、耐久性にも問題
があり、経時および屋外曝露等により表面フィルム層と
基体との間で剥離を生じやすいという欠点もある。さら
に、エンボス加工で形成させ得る凹凸模様は未だ微細さ
と均一さとの組合せにおいて十分満足のいくものではな
く、閉鎖時における窓ガラス摺動部と窓ガラスとの間の
緊密接触性、および開放時における窓ガラス摺動部と窓
ガラスとの間の軽快摺動性についても未だ改善すべき余
地が残されている。
【0007】そこで、本発明者らは、ガラスランチャン
ネルの上記のような問題を解決すべく鋭意研究し、ガラ
スランチャンネルの少なくとも窓ガラス摺動部を構成す
るエラストマーとして変性ポリオレフィン系熱可塑性エ
ラストマーを選択し、その変性ポリオレフィン系熱可塑
性エラストマー層上に、ポリアミド樹脂、熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂、または熱可塑性ポリエステル樹脂などか
らなる滑性樹脂層を熱融着させて積層し、滑性樹脂層表
面に起毛加飾を施せば、製造作業が容易であり、しかも
、耐久性、閉鎖時における窓ガラスとの緊密接触性、お
よび開放時における窓ガラスとの軽快摺動性に優れたガ
ラスランチャンネルを得ることができることを見出し、
本発明を完成するに至った。
【0008】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題点を解決しようとするものであって、経済性に優れ
るとともに、耐久性、閉鎖時における窓ガラスとの緊密
接触性、および開放時における窓ガラスとの軽快摺動性
に優れたガラスランチャンネルを提供することを目的と
している。
【0009】
【発明の概要】本発明に係るガラスランチャンネルは、
横断面において溝状の本体と、その側壁頂部付近から中
心側に向かって張出した舌片状の水切り部とから構成さ
れるポリオレフィン系熱可塑性エラストマー製のガラス
ランチャンネルであって、その水切り部の表面で少なく
とも窓ガラスに接触し得る部分が、変性ポリオレフィン
系熱可塑性エラストマー層に積層された、表面に起毛を
有する滑性樹脂層からなることを特徴としている。
【0010】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係るガラスランチ
ャンネルの一例を図に基づいて具体的に説明する。
【0011】本発明のガラスランチャンネルの一例の断
面構造を示す図1において、このガラスランチャンネル
1は、横断面において溝状(コの字型)の本体2と、そ
の側壁部頂部付近から中心側へ向かって張出した舌片状
の水切り部3とからなっている。この一対の水切り部3
,3は、本体2の溝の内方へ向けて傾斜して延びており
、その外面側が窓ガラス接触部4となっており、その先
端5,5は、互いに開閉可能な位置関係にある。本体2
は、その外側壁に窓枠への取付け用フック6が設けられ
ている。
【0012】この本体2および水切り部3はエラストマ
ーで一体に成形されているが、本発明によれば、図2に
示すように、少なくとも窓ガラス接触部4を、変性ポリ
オレフィン系熱可塑性エラストマーからなる基体層7と
、ポリアミド樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、または
熱可塑性ポリエステル樹脂からなる、表面に起毛8を有
する滑性樹脂層9とで構成する。
【0013】このガラスランチャンネルの自動車への取
付けを説明するための図3、図4および図5において、
自動車のドア10には昇降動により開閉可能に窓ガラス
11が設けられており、一方、窓枠12に対してガラス
ランチャンネル1が固定されている。すなわち、図4お
よび図5において、窓枠12は、全体として断面がコの
字型に成形され、その凹部13の入口部分には内方への
突起部14が形成されている。この凹部13にガラスラ
ンチャンネル1を挿入し、その係合用フック6と上記突
起部14とを係合させることにより、窓枠12へのガラ
スランチャンネル1の固定が行なわれる。図4に示すよ
うに、窓ガラス11を降下させた状態では、ガラス摺動
部の先端5,5は互いに対面して閉じており、また、図
5に示すように、窓ガラス11の上昇状態では、窓ガラ
ス摺動部の先端5,5は、これらの間に嵌挿された窓ガ
ラス11により分離されているが、窓ガラス面とは接触
した状態となっている。
【0014】本発明によれば、ガラスランチャンネル1
の内、少なくとも窓ガラス11と接触する部分に、変性
ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーの基体層7と、
この基体層7の表面に熱融着されたポリアミド樹脂、熱
可塑性ポリウレタン樹脂または熱可塑性ポリエステル樹
脂からなる、表面に起毛8を有する滑性樹脂層9とを設
ける。
【0015】すなわち、本発明で用いられる変性ポリオ
レフィン系熱可塑性エラストマーは、任意の形状および
寸法に熱成形することが可能であるとともに、ガラスラ
ンチャンネルの窓ガラス摺動部に要求される弾性、柔軟
性、可圧縮性などの特性に優れており、しかも、耐久性
、耐候性、耐水性などの性質にも優れている。この変性
ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーは、無水マレイ
ン酸等の極性基含有モノマーのグラフト共重合により変
性されている。変性ポリオレフィン系熱可塑性エラスト
マーは、表面材層となるポリアミド樹脂、熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂または熱可塑性ポリエステル樹脂からなる
滑性樹脂層9に対し、強い接着性を示し、この滑性樹脂
層9との熱融着により、接着直後および経時の層間接着
強度、さらには、耐候試験後の層間接着強度に優れた積
層構造を形成させることができる。
【0016】上記起毛の加飾方法としては、(a)エメ
リーペーパーによるバフ掛けをして滑性樹脂層表面を起
毛加飾する方法、(b)針布ロール通しをして滑性樹脂
層表面を起毛加飾する方法、(c)ベルトサンダーもし
くはドラムサンダーなどによるサンディングをして滑性
樹脂層表面を起毛加飾する方法、(d)特開昭62−2
75,732号公報に記載されている熱微小体を衝突さ
せて滑性樹脂層表面を起毛加飾する方法など、従来公知
の起毛加飾方法が用いられる。
【0017】本発明によれば、上述した構成を採用する
ことにより、接着剤の塗布工程、接着剤の硬化ないし焼
付工程、その前あるいは後におけるエンボス加工工程が
すべて省略され、少ない工程数と少ない手間とでガラス
ランチャンネルを能率よく製造することができる。また
、ポリアミド樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂または熱
可塑性ポリエステル樹脂からなる、表面に起毛加飾が施
した滑性樹脂層を表面材層として設けることにより、窓
ガラスとの摩擦係数を低減させることができるだけでな
く、従来のエンボス加工による凹凸模様に比して、窓ガ
ラスの閉鎖時には窓ガラスとの緊密(液密)な接触が可
能となるとともに、窓ガラスの開放時にはその摺動抵抗
を低減させて、円滑軽快な開閉操作が可能となる。
【0018】変性ポリオレフィン系熱可塑性エラストマ
ー 本発明で好ましく用いられる変性ポリオレフィン系熱可
塑性エラストマーとして、以下のような熱可塑性エラス
トマーが挙げられる。 (i)ペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム9
5〜10重量部と、(ii)オレフィン系プラスチック
5〜90重量部[成分(i)および(ii)の合計量は
、100重量部とする]と(iii)α,β− 不飽和
カルボン酸もしくはその誘導体、または不飽和エポキシ
単量体のような極性基含有モノマー0.01〜10重量
部とを含有するブレンド物が、有機ペルオキシドの存在
下に動的に熱処理されて、部分的に架橋されいる変性ポ
リオレフィン系熱可塑性エラストマーである。
【0019】本発明で用いられるペルオキシド架橋型オ
レフィン系共重合体ゴム(i)は、たとえばエチレン・
プロピレン・非共役ジエン共重合体ゴム、エチレン・ブ
タジエン共重合体ゴムのように、オレフィンを主成分と
する無定形の弾性共重合体であって、有機ペルオキシド
と混合して加熱下に混練することにより、架橋して流動
性が低下するか、あるいは流動しなくなるようなゴムを
いう。
【0020】上記の非共役ジエンとしては、具体的には
、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、ジシ
クロオクタジエン、メチレン−ノルボルネン、エチリデ
ン−ノルボルネンなどが挙げられる。
【0021】本発明では、上記のようなペルオキシド架
橋型オレフィン系共重合体ゴムの内でも、エチレン成分
単位とプロピレン成分単位とのモル比(エチレン成分単
位/プロピレン成分単位)が、50/50〜90/10
、特に55/45〜85/15の範囲内にある、エチレ
ン・プロピレン共重合体ゴムおよびエチレン・プロピレ
ン・非共役ジエン共重合体ゴムが、好適に用いられる。 中でも、エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体
ゴム、特にエチレン・プロピレン・エチリデンノルボル
ネン共重合体ゴムは、耐熱性、引張強度特性および反発
弾性に優れた熱可塑性エラストマーを提供し得る点で好
ましい。
【0022】またペルオキシド架橋型オレフィン系共重
合体ゴムは、ムーニー粘度ML1+4(100℃)が、
10〜250、特に40〜150の範囲内にあることが
好ましくい。ムーニー粘度ML1+4 (100℃)が
10未満のペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴ
ムを用いると、得られる熱可塑性エラストマー組成物は
、引張強度特性が低下する傾向がある。一方、ムーニー
粘度ML1+4 (100℃)が250を超えるペルオ
キシド架橋型オレフィン系共重合体ゴムを用いると、得
られる熱可塑性エラストマー組成物は、流動性が低下す
る傾向がある。
【0023】さらに、ペルオキシド架橋型オレフィン系
共重合体ゴムは、ヨウ素価が25以下であることが好ま
しい。ヨウ素価が上記のような範囲内にあるペルオキシ
ド架橋型オレフィン系共重合体ゴムを用いると、流動性
とゴム的性質とのバランスのとれた熱可塑性エラストマ
ーが得られる。
【0024】本発明においては、ペルオキシド架橋型オ
レフィン系共重合体ゴム(i)は、95〜10重量部、
好ましくは95〜60重量部の割合で用いられる。ただ
し、ペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(i
)およびオレフィン系プラスチック(ii)の合計量は
100重量部とする。
【0025】ペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体
ゴム(i)を上記のような割合で用いると、得られるグ
ラフト変性ポリオレフィン系エラストマーは、成形性に
優れ、しかも、ゴム弾性などのゴム的特性に優れている
【0026】本発明で用いられるオレフィン系プラスチ
ック(ii)は、高圧法または低圧法のいずれかによる
1種以上のモノオレフィンを重合して得られる結晶性の
高分子量固体生成物からなる。このような樹脂の例とし
ては、アイソタクチックまたはシンジオタクチックのモ
ノオレフィン重合体樹脂が挙げられる。これらの代表的
な樹脂は、商業的に入手できる。
【0027】適当な原料オレフィンの具体的な例として
は、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン
、1−ヘキセン、2−メチル−1− プロペン、3−メ
チル−1− ペンテン、4−メチル−1− ペンテン、
5−メチル−1− ヘキセン、1−オクテン、1−デセ
ンおよびこれらの2種以上の混合系オレフィンが挙げら
れる。本発明においては、これらの単独重合でも、共重
合でも、樹脂状物が得られれば、いずれの重合様式を採
用してもよい。
【0028】本発明において、中でも好ましいオレフィ
ン系プラスチックは、ペルオキシド分解型オレフィン系
プラスチックである。本発明において、ペルオキシド分
解型オレフィン系プラスチックとは、ペルオキシドと混
合し、加熱下で混練することにより熱分解して分子量を
減じ、樹脂の流動性が増加するオレフィン系のプラスチ
ックをいい、たとえば、アイソタクチックポリプロピレ
ン;プロピレンと他の少量のα− オレフィンとの共重
合体、たとえばプロピレン− エチレン共重合体、プロ
ピレン−1− ブテン共重合体、プロピレン−1− ヘ
キセン共重合体、プロピレン−4− メチル−1− ペ
ンテン共重合体などが挙げられる。
【0029】本発明で用いられるオレフィン系プラスチ
ックは、メルトインデックス(ASTM−D−1238
−65T、230℃)が0.1〜50、特に5〜20の
範囲内にあることが好ましい。
【0030】本発明においては、オレフィン系プラスチ
ックは、エラストマー組成物の流動性の向上、および耐
熱性の向上に寄与する。本発明においては、オレフィン
系プラスチック(ii)は、5〜90重量部、好ましく
は5〜40重量部の割合で用いられる。ただし、ペルオ
キシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(i)およびオ
レフィン系プラスチック(ii)の合計量は100重量
部とする。
【0031】オレフィン系プラスチック(ii)を上記
のような割合で用いると、得られるグラフト変性ポリオ
レフィン系エラストマーは、ゴム弾性などのゴム的特性
に優れ、しかも、流動性に優れるため、その結果として
成形性に優れている。
【0032】本発明において、ポリオレフィン系熱可塑
性エラストマーをグラフト変性するために用いられる変
性剤(iii)としては、α,β−不飽和脂肪酸もしく
はその誘導体、不飽和エポキシ単量体等のモノマーが挙
げられる。
【0033】α,β−不飽和脂肪酸もしくはその誘導体
の具体的な例としては、アクリル酸、メタクリル酸、ク
ロトン酸、マレイン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン
酸;無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水ノルボルネ
ンカルボン酸、無水テトラヒドロフタル酸等の酸無水物
;2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリ
レート、ヒドロキシエトキシメタクリレート等のヒドロ
キシアルキルエステルまたはヒドロキシアルコキシアル
キルエステルなどが挙げられる。本発明では、無水マレ
イン酸、ヒドロキシエチルアクリレートが好ましく用い
られる。
【0034】また、不飽和エポキシ単量体の具体的な例
としては、グリシジルアクリレート、グリシジルメタク
リレート、グリシジルイタコネート、グリシジルクロト
ネート等のグリシジルエステルが挙げられる。本発明で
は、グリシジルメタクリレートが好ましく用いられる。
【0035】上記有機ペルオキシドとしては、具体的に
は、ジクミルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペル
オキシド、2,5−ジメチル−2,5− ジ−(ter
t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−
2,5− ジ−(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシ
ン−3、1,3−ビス(tert− ブチルペルオキシ
イソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(tert− 
ブチルペルオキシ)−3,3,5− トリメチルシクロ
ヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(tert− ブ
チルペルオキシ)バレレート、ベンゾイルペルオキシド
、p−クロロベンゾイルペルオキシド、2,4−ジクロ
ロベンゾイルペルオキシド、tert− ブチルペルオ
キシベンゾエート、tert− ブチルペルベンゾエー
ト、tert− ブチルペルオキシイソプロピルカーボ
ネート、ジアセチルペルオキシド、ラウロイルペルオキ
シド、tert− ブチルクミルペルオキシドなどが挙
げられる。
【0036】これらの内では、臭気性、スコーチ安定性
の点で、2,5−ジメチル−2,5− ジ−(tert
−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2
,5− ジ−(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン
−3、1,3−ビス(tert− ブチルペルオキシイ
ソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(tert− ブ
チルペルオキシ)−3,3,5− トリメチルシクロヘ
キサン、n−ブチル−4,4− ビス(tert− ブ
チルペルオキシ)バレレートが好ましく、なかでも、1
,3−ビス(tert− ブチルペルオキシイソプロピ
ル)ベンゼンが最も好ましい。
【0037】本発明においては、有機ペルオキシドは、
0.05〜3重量%、好ましくは0.1〜1重量%の割
合で用いられる。ただし、ペルオキシド架橋型オレフィ
ン系共重合体ゴム(i)、オレフィン系プラスチック(
ii)およびα,β−不飽和カルボン酸もしくはその誘
導体、または不飽和エポキシ単量体(c)の合計量は1
00重量%とする。
【0038】本発明においては、上記有機ペルオキシド
による部分架橋処理に際し、硫黄、p−キノンジオキシ
ム、p,p’− ジベンゾイルキノンジオキシム、N−
メチル−N−4− ジニトロソアニリン、ニトロソベン
ゼン、ジフェニルグアニジン、トリメチロールプロパン
−N,N’−m−フェニレンジマレイミドのようなペル
オキシ架橋用助剤、あるいはジビニルベンゼン、トリア
リルシアヌレート、エチレングリコールジメタクリレー
ト、ジエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチ
レングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロ
パントリメタクリレート、アリルメタクリレートのよう
な多官能性メタクリレートモノマー、ビニルブチラート
、ビニルステアレートのような多官能性ビニルモノマー
を配合することができる。
【0039】上記のような化合物を用いることにより、
均一かつ緩和な架橋反応が期待できる。特に、本発明に
おいては、ジビニルベンゼンが最も好ましい。ジビニル
ベンゼンは、取扱い易く、上記の被架橋処理物の主成分
であるペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴムお
よびオレフィン系プラスチックとの相溶性が良好であり
、かつ、有機ペルオキシドを可溶化する作用を有し、有
機ペルオキシドの分散剤として働くため、熱処理による
架橋効果が均質で、流動性と物性とのバランスのとれた
熱可塑性エラストマーが得られる。本発明においては、
上記のような架橋助剤もしくは多官能性ビニルモノマー
は、上記の被架橋処理物全体に対して、0.1〜2重量
%、特に0.3〜1重量%の割合で用いるのが好ましい
。架橋助剤もしくは多官能性ビニルモノマーの配合割合
が2重量%を超えると、有機ペルオキシドの配合量が多
い場合には、架橋反応が速く進行し過ぎるため、得られ
る変性ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーは、流動
性に劣り、一方、有機ペルオキシドの配合量が少ない場
合には、架橋助剤および多官能性ビニルモノマーが、変
性ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー中に未反応の
モノマーとして残存し、変性ポリオレフィン系熱可塑性
エラストマーは、加工成形の際に熱履歴による物性の変
化が生じたりする。したがって、架橋助剤および多官能
性ビニルモノマーは、過剰に配合すべきではない。
【0040】上記の「動的に熱処理する」とは、上記の
ような各成分を融解状態で混練することをいう。混練装
置としては、従来公知の混練装置、たとえば開放型のミ
キシングロール、非開放型のバンバリーミキサー、押出
機、ニーダー、連続ミキサーなどが用いられる。これら
の内では、非開放型の混練装置が好ましく、混練は、窒
素ガス、炭酸ガスなどの不活性ガスの雰囲気下で行なう
ことが好ましい。
【0041】また、混練は、使用する有機ペルオキシド
の半減期が1分未満となる温度で行なうのが望ましい。 混練温度は、通常150〜280℃、好ましくは、17
0〜240℃であり、混練時間は、1〜20分間、好ま
しくは3〜10分間である。また、加えられる剪断力は
、剪断力で通常、10〜104 sec−1、好ましく
は102〜103sec−1の範囲内で決定される。
【0042】本発明で用いられる変性ポリオレフィン系
熱可塑性エラストマーは、部分的に架橋されているが、
この「部分的に架橋された」とは、下記の方法で測定し
たゲル含量が20〜98%の範囲内にある場合をいい、
本発明においては、ゲル含量が45〜98%の範囲内に
あることが好ましい。
【0043】[ゲル含量の測定法]試料として変性ポリ
オレフィン系熱可塑性エラストマーのペレットを約10
0mg精秤し、密閉容器中にてこのペレットに対して充
分な量である30mlのシクロヘキサンに、23℃で4
8時間浸漬する。
【0044】次に、この試料を濾紙上に取り出し、室温
にて72時間以上恒量になるまで乾燥する。ゲル含量は
、次式で表わされる。 ゲル含量[%]=(シクロヘキサン浸漬後の乾燥重量)
÷(シクロヘキサン浸漬前の重量)×100本発明で用
いられる変性ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーは
、流動性に優れている。
【0045】また、上記の変性ポリオレフィン系熱可塑
性エラストマーからなるガラスランチャンネルの本体2
および水切り部3の基体層7は、耐熱性、引張特性、柔
軟性および反弾性等のゴム的性質に優れている。
【0046】上記のような変性ポリオレフィン系熱可塑
性エラストマーは、圧縮成形、トランスファー成形、射
出成形等の従来使用されている成形装置を用いて成形す
ることができる。
【0047】本発明のガラスランチャンネルにおいては
、本体2は水切り部3と同一材質からなることが好まし
い。ガラスランチャンネルの本体2が変性ポリオレフィ
ン系熱可塑性エラストマーから成っている場合には、水
切り部3を同一材質、すなわち変性ポリオレフィン系熱
可塑性エラストマーで成形すれば、耐久性の点でも、滑
性樹脂層9との接合強度の点でも十分に実用に耐える。
【0048】また、ガラスランチャンネルの本体2が非
変性のポリオレフィン系熱可塑性エラストマーから成っ
ている場合には、水切り部3の窓ガラス接触部およびそ
の近辺は、少なくとも変性ポリオレフィン系熱可塑性エ
ラストマーから成っていることが必要である。この場合
、上記の水切り部3の窓ガラス接触部およびその近辺が
、変性ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーから成っ
ていればよく、水切り部3自体は非変性のポリオレフィ
ン系熱可塑性エラストマーから成っていても良い。すな
わち、非変性のポリオレフィン系熱可塑性エラストマー
から成る水切り部3の窓ガラス接触部およびその近辺が
、変性ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーを用いて
積層などされていれば、この変性ポリオレフィン系熱可
塑性エラストマーからなる層を介して滑性樹脂層9を密
着接合させることができるので、問題はない。
【0049】なお、ガラスランチャンネルの本体2に非
変性のポリオレフィン系熱可塑性エラストマーを用いる
場合には、上述した変性ポリオレフィン系熱可塑性エラ
ストマーの原料組成から変性剤を除いた以外は同様の組
成物を、有機ペルオキシドの存在下に動的に熱処理して
得られる熱可塑性エラストマー、または有機ペルオキシ
ドの非存在下で混合して得られる熱可塑性エラストマー
が使用される。
【0050】滑性樹脂 上記滑性樹脂層9を構成する滑性樹脂としては、ポリア
ミド樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂および熱可塑性ポ
リエステル樹脂が挙げられる。
【0051】上記ポリアミド樹脂としては、具体的には
、6−ナイロン、6,6−ナイロンなどの各種ナイロン
が挙げられる。また、上記熱可塑性ポリウレタン樹脂と
しては、耐水性、耐油性および耐傷付性に優れた樹脂が
好ましい。熱可塑性であって、上記の特性に優れたポリ
ウレタン樹脂であれば、本発明の滑性樹脂層9を構成す
る滑性樹脂として使用可能である。
【0052】上記熱可塑性ポリエステル樹脂としては、
具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、
ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレン
イソフタレート(PEI)などが挙げられる。
【0053】また、この滑性樹脂層9の厚さは、通常1
0〜200μmとなるように積層する。また、本発明に
おいては、必要に応じて、滑性樹脂層9の厚さをさらに
厚くすることもできるし、また薄くすることもできる。
【0054】なお、水切り部3が窓ガラス11と接触す
る部位は、窓ガラス11の進入時と退出時とでは一般に
異なるから、滑性樹脂による被覆および必要に応じて施
される起毛の形成は、水切り部3の比較的広い範囲に施
しておくことが好ましい。
【0055】また、図1に示す具体例では、本体2の内
部には、窓ガラス端部と当接する部分15があるが、こ
の部分15にも、変性ポリオレフィン系熱可塑性エラス
トマーからなる本体2表面に、ポリアミド樹脂、熱可塑
性ポリウレタン樹脂、または熱可塑性ポリエステル樹脂
からなる、表面に起毛8を有する滑性樹脂層9を設ける
ことができる。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、接着剤の塗布工程、接
着剤の硬化ないし焼付工程、およびその前後のエンボス
加工工程をすべて省略することができ、その結果、工程
数が少なくて済み、また、作業時間を短縮することがで
きるため、経済性に優れたガラスランチャンネルを製造
することができるとともに、耐久性、閉鎖時における窓
ガラスとの緊密接触性、および開閉操作時における軽快
摺動性に優れたガラスランチャンネルを提供することが
できる。
【0057】以下、本発明を実施例により説明するが、
本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
【0058】
【実施例1】エチレン・プロピレン・5−エチリデン−
2− ノルボルネン共重合体ゴム[エチレン含有量70
モル%、ヨウ素価12、ムーニー粘度ML1+4(10
0℃ )120]75重量部と、ポリプロピレン[MF
R13g/10分(ASTM  D  1238−65
T、230℃)、密度0.91g/cm3 ]25重量
部とを、バンバリーミキサーを用いて窒素雰囲気中、1
80℃で5分間混練した後、この混練物をロールに通し
てシート状とし、シートカッターで裁断して角ペレット
を製造した。
【0059】この角ペレットに、無水マレイン酸0.5
重量部と、ジビニルベンゼン0.5重量部と、1,3−
ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン0
.3重量部を添加してヘンシェルミキサーで攪拌混合し
た。
【0060】次いで、この混合物を、L/D=30、ス
クリュー径50mmの一軸押出機を用いて窒素雰囲気下
に220℃の温度で押出して、変性ポリオレフィン系熱
可塑性エラストマーを得た。
【0061】得られた変性ポリオレフィン系熱可塑性エ
ラストマーのゲル含量は、上記した方法により求めたと
ころ、97重量%であった。この変性ポリオレフィン系
熱可塑性エラストマーを230℃の温度で三重押出成形
してガラスランチャンネル本体および水切り部を成形す
るとともに、その表面にナイロン[ユニチカ(株)製、
商品名6−ナイロン  A1030]を押出積層して、
ナイロン表面を600メッシュのエメリーペーパーを用
いて5分間バフがけし、本発明のガラスランチャンネル
を得た。
【0062】得られたガラスランチャンネルは、ほぼ台
形状の形状をしており、図3において窓枠12に固定さ
れるガラスランチャンネル1の傾斜部と水平部との合計
長さが1500mm、垂直部の長さが90mmであり、
図1において本体2の底部外幅が15mm、側部外高が
20mm、水切り部3の長さが10mmであり、図1に
示された断面形状にほぼ等しく、ナイロン層の厚みは平
均50μmであった。
【0063】得られたガラスランチャンネルを試験窓枠
に装着し、厚さ3.2mmの窓ガラスを嵌装して耐久試
験(窓ガラス上下繰返し試験)を行なった。その結果、
このガラスランチャンネルは、50,000回の窓ガラ
ス上下繰返し試験にも耐え、ガラスランチャンネルとし
ての機能を維持していた。しかしながら、従来品のガラ
スランチャンネル(窓ガラス摺動部が軟質塩化ビニル樹
脂層にナイロンフィルムを接着した積層構造になってい
る)は、25,000回で窓ガラス接触面において破壊
を生じ、その結果、窓ガラスとの摩擦抵抗が著しく増大
して使用に耐えなくなった。
【0064】
【実施例2】実施例1において、ナイロンの代わりに、
ポリウレタン樹脂[日本ポリウレタン工業(株)製、ポ
リウレタンP26SRNAT]を用いた以外は、実施例
1と同様に行なった。得られたガラスランチャンネルは
、窓ガラス上下繰返し試験50,000回に耐えた。
【0065】
【実施例3】実施例1において、ナイロンの代わりに、
25℃オルソクロロフェノール溶液中で測定した極限粘
度[η]が1.0dl/gのポリエチレンテレフタレー
ト樹脂を用いた以外は、実施例1と同様に行なった。得
られたガラスランチャンネルは、窓ガラス上下繰返し試
験50,000回に耐えた。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係るガラスランチャンネルの
断面図である。
【図2】図2は、図1に示すガラスランチャンネルの窓
ガラスとの接触部の拡大断面図である。
【図3】図3は、ガラスランチャンネルの自動車ドアへ
の取付けを説明する図である。
【図4】図4は、窓ガラスの開放時におけるガラスラン
チャンネルの状態を示す断面図である。
【図5】図5は、窓ガラスの閉鎖時におけるガラスラン
チャンネルの状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ・・・・・ガラスランチャンネル 2 ・・・・・ガラスランチャンネル本体3 ・・・・
・水切り部 4 ・・・・・窓ガラスとの接触部 7 ・・・・・変性ポリオレフィン系熱可塑性エラスト
マーからなる基体層 8 ・・・・・起毛 9 ・・・・・滑性樹脂層 11 ・・・窓ガラス

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  横断面において溝状の本体と、その側
    壁頂部付近から中心側に向かって張出した舌片状の水切
    り部とから構成されるポリオレフィン系熱可塑性エラス
    トマー製のガラスランチャンネルであって、その水切り
    部の表面で少なくとも窓ガラスに接触し得る部分が、変
    性ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー層に積層され
    た、表面に起毛を有する滑性樹脂層からなることを特徴
    とするガラスランチャンネル。
  2. 【請求項2】  前記滑性樹脂層を構成する滑性樹脂が
    、ポリアミド樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、または
    熱可塑性ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求
    項第1項に記載のガラスランチャンネル。
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