JP2000095906A - 表皮部材用樹脂組成物及びその積層体 - Google Patents
表皮部材用樹脂組成物及びその積層体Info
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Abstract
れ、かつ押出成形時に目ヤニの発生が少ない表皮部材用
樹脂組成物およびその積層体を得る。 【解決手段】 完全または部分架橋されたオレフィン系
熱可塑性エラストマー(A)100重量部と、フッ素系
ポリマー(B)0.5〜10重量部およびポリオレフィ
ン樹脂(C)5〜150重量部からなる表皮部材用樹脂
組成物、および該組成物を表皮部材として熱可塑性エラ
ストマーからなる芯体に積層した積層体。 【効果】 本発明によれば、窓ガラスとの摺動性が良好
で耐摩耗性に優れ、かつ押出成形時に目ヤニの発生が少
ない積層体を調製できる表皮部材用樹脂組成物およびそ
れを用いた積層体が得られる。
Description
熱可塑性エラストマー組成物およびその積層体に関す
る。さらに詳しくは、摺動摩耗性に優れ、さらに押出成
形性に優れる表皮部材用オレフィン系熱可塑性エラスト
マー組成物およびその積層体に関する。
ーは、軽量でリサイクルが容易であり、また、焼却時に
有毒なガスを発生しないことから、省エネルギー、省資
源、さらに近年は、地球環境保護の観点から、自動車部
品、工業機械部品、電気・電子部品、建材等に用途が拡
大している。
スランチャンネルが挙げられる。ガラスランチャンネル
とは、窓ガラスと窓枠との間に設けられた案内部材であ
り、窓ガラスの昇降開閉操作を容易にしながら、しかも
窓ガラスと窓枠との緊密的(液密的)な密閉操作が必要
である。
ビニル樹脂のような軟質合成樹脂や、エチレン−プロピ
レン−ジエン共重合ゴム等の基材に、窓ガラスと摺動さ
せるためのナイロンフィルム等がその表面に接着剤によ
り貼合わせられていた。また、さらに窓ガラスとの接触
面積を少なくするために、上記ナイロンフィルム等の積
層の前または後に、エンボス加工が施されていた。
剤による積層工程があるため、基材層と表皮層の間で剥
離を生じやすいという欠点があり、また、工程数が多く
煩雑であるという問題があった。
ネルの上記のような問題を解決すべく、前述のオレフィ
ン系熱可塑性エラストマーに着目した。ところが、オレ
フィン系熱可塑性エラストマーを単層でガラスランチャ
ンネルに用いると、窓ガラスとの摺動性が悪く、激しく
摩耗が起こり、さらに、押出成形時ダイに発生する目ヤ
ニの量が一般的な樹脂に比べて多く、このため目ヤニが
成形品に付着して外観不良になるなどの問題点があっ
た。
8号公報には、オレフィン系熱可塑性エラストマー組成
物に脂肪酸アミドを添加すると摺動性および摩耗性が向
上することが記載されている。しかしながら、この方法
によってもオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物の
押出成形時に目ヤニが発生するという問題があった。
問題点を解決しようとするものであって、オレフィン系
熱可塑性エラストマーとフッ素系ポリマーとからなる組
成物を表皮部材として用いることにより、窓ガラスとの
摺動性が良好で耐摩耗性に優れ、かつ押出成形時に発生
する目ヤニが少ない積層体を提供することができるよう
な樹脂組成物およびそれを用いた積層体を目的としてい
る。
完全または部分架橋されたオレフィン系熱可塑性エラス
トマー(A)100重量部と、フッ素系ポリマー(B)
0.5〜10重量部とからなる樹脂組成物である。ま
た、この組成物にはポリオレフィン樹脂(C)5〜15
0重量部が含有されていても良い。
は、熱溶融性フッ素系ポリマーが好ましく、特にフッ化
ビニリデン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体または
テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン-フ
ッ化ビニリデン共重合体が好ましい。
ラストマーを芯体として、上述の樹脂組成物を表皮部材
として積層した積層体である。このような組成物は、ガ
ラスとの摺動性が良好で耐摩耗性に優れ、かつ押出成形
時に発生する目ヤニが少ない。本明細書において目ヤニ
とは、熱可塑性エラストマーの押出成形時にダイに付着
する原料とは色または物性が異なる付着物を意味する。
この目ヤニは黄色の粘着質のものや、黒色の細かい粒な
どが知られており、原料ポリマーの劣化物と考えられて
いるが、その発生メカニズムは明らかにされていない。
組成物およびそれを用いた積層体について、より具体的
に説明する。
レフィン系熱可塑性エラストマー(A)およびフッ素系
ポリマー(B)を含有してなり、さらに、ポリオレフィ
ン樹脂(C)を含有していてもよい。
(A)は、結晶性ポリオレフィンとゴムとから構成され
ている。
としては、炭素原子数2〜20のα−オレフィンの単独
重合体または共重合体が挙げられる。
しては、以下のような(共)重合体が挙げられる。 (1)エチレン単独重合体(製法は、低圧法、高圧法の
いずれでも良い) (2)エチレンと、10モル%以下の他のα−オレフィ
ンまたは酢酸ビニル、エチルアクリレートなどのビニル
モノマーとの共重合体 (3)プロピレン単独重合体 (4)プロピレンと10モル%以下の他のα−オレフィ
ンとのランダム共重合体 (5)プロピレンと30モル%以下の他のα−オレフィ
ンとのブロック共重合体 (6)1-ブテン単独重合体 (7)1-ブテンと10モル%以下の他のα−オレフィン
とのランダム共重合体 (8)4-メチル-1−ペンテン単独重合体 (9)4-メチル-1−ペンテンと20モル%以下の他のα
−オレフィンとのランダム共重合体 上記のα−オレフィンとしては、具体的には、エチレ
ン、プロピレン、1-ブテン、4-メチル-1−ペンテン、1-
ヘキセン、1-オクテンなどが挙げられる。
限はないが、オレフィン系共重合体ゴムが好ましい。上
記のオレフィン系共重合体ゴムは、炭素原子数2〜20
のα−オレフィンを主成分とする無定形ランダムな弾性
共重合体であって、2種以上のα−オレフィンからなる
非晶性α−オレフィン共重合体、2種以上のα−オレフ
ィンと非共役ジエンとからなるα−オレフィン・非共役
ジエン共重合体などがある。
体的な例としては、以下のようなゴムが挙げられる。 (1)エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム[エチレ
ン/α−オレフィン(モル比)=約90/10〜50/
50] (2)エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合
体ゴム[エチレン/α−オレフィン(モル比)=約90
/10〜50/50] (3)プロピレン・α−オレフィン共重合体ゴム[プロ
ピレン/α−オレフィン(モル比)=約90/10〜5
0/50] (4)ブテン・α−オレフィン共重合体ゴム[ブテン/
α−オレフィン(モル比)=約90/10〜50/5
0] 上記α−オレフィンとしては、具体的には、上記した結
晶性ポリオレフィンを構成するα−オレフィンの具体的
な例と同様のα−オレフィンが挙げられる。
ジシクロペンタジエン、1,4-ヘキサジエン、シクロオク
タジエン、メチレンノルボルネン、エチリデンノルボル
ネンなどが挙げられる。
1+4(100℃)は、10〜250、特に40〜150
が好ましい。また、上記非共役ジエンが共重合している
場合のヨウ素価は、25以下が好ましい。
塑性エラストマー中において、未架橋、部分架橋、完全
架橋など、すべての架橋状態で存在することができる
が、本発明においては、架橋状態で存在していることが
好ましく、特に部分架橋状態で存在することが好まし
い。
の架橋剤としては、有機ペルオキシド、フェノール系加
硫剤またはシランカップリング剤等が用いられる。
上記のオレフィン系共重合体ゴムのほかに、他のゴム、
たとえばスチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ニトリ
ルゴム(NBR)、天然ゴム(NR)、ブチルゴム(I
IR)等のジエン系ゴム、SEBS、ポリイソブチレン
などが挙げられる。
において、結晶性ポリオレフィンとゴムとの重量配合比
(結晶性ポリオレフィン/ゴム)は、通常90/10〜
5/95、好ましくは、70/30〜10/90の範囲
である。
ゴムとその他のゴムを組合わせて用いる場合には、その
他のゴムは、結晶性ポリオレフィンとゴムとの合計量1
00重量部に対して、40重量部以下、好ましくは5〜
20重量部の割合で配合する。
ストマーは、結晶性ポリプロピレンと、エチレン・α−
オレフィン共重合体ゴムもしくはエチレン・α−オレフ
ィン・非共役ジエン共重合体ゴムとからなり、熱可塑性
エラストマー中においてこれらが部分架橋された状態で
存在し、かつ、結晶性ポリプロピレンとゴムとの重量配
合比(結晶性ポリプロピレン/ゴム)が70/30〜1
0/90の範囲内にある。
応じて、鉱物油系軟化剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、耐
候安定剤、老化防止剤、充填剤、着色剤、滑剤などの添
加物を、本発明の目的を損なわない範囲で配合すること
ができる。
ストマーのより具体的な例としては、結晶性ポリプロピ
レン(A−1)70〜10重量部と、エチレン・プロピ
レン共重合体ゴムまたはエチレン・プロピレン・ジエン
共重合体ゴムからなるゴム(A−2)30〜90重量部
[成分(A−1)および(A−2)の合計量は、100
重量部とする]と、このゴム(A−2)以外のゴム(A
−3)および/または鉱物油系軟化剤(A−4)5〜1
50重量部とからなる混合物を、有機ペルオキシド、フ
ェノール系加硫剤またはシランカップリング剤の存在下
で動的に熱処理して得られる、上記ゴム(A−2)が架
橋された熱可塑性エラストマーが挙げられる。
結晶性ポリオレフィンとゴムとの合計量100重量%に
対して、0.05〜3重量%、好ましくは0.1〜1重
量%の割合で用いられる。
し、ペルオキシ架橋用助剤あるいは多官能性ビニルモノ
マー等を配合することができる。このような化合物を用
いることにより、均一かつ緩和な架橋反応が期待でき
る。特に、本発明においては、ジビニルベンゼンが最も
好ましい。ジビニルベンゼンは、取扱い易く、上記の被
架橋処理物の主成分である結晶性ポリオレフィンおよび
ゴムとの相溶性が良好であり、かつ、有機ペルオキシド
を可溶化する作用を有し、有機ペルオキシドの分散剤と
して働くため、熱処理による架橋効果が均質で、流動性
と物性とのバランスのとれた熱可塑性エラストマーが得
られる。
ニルモノマーは、上記の被架橋処理物全体に対して、
0.1〜2重量%、特に0.3〜1重量%の割合で用い
るのが好ましい。
ような熱可塑性エラストマーを構成する各成分を融解状
態で混練することをいう。混練装置としては、従来公知
の混練装置、たとえば開放型のミキシングロール、非開
放型のバンバリーミキサー、押出機、ニーダー、連続ミ
キサーなどが用いられる。これらの内では、非開放型の
混練装置が好ましく、混練は、窒素ガス、炭酸ガスなど
の不活性ガスの雰囲気下で行なうことが好ましい。
エラストマーは、部分的に架橋されているが、この「部
分的に架橋された」とは、下記の方法で測定したゲル含
量が20〜98%の範囲内にある場合をいい、本発明に
おいては、ゲル含量が40〜98%の範囲内にあること
が好ましい。
ーの試料を約100mg秤量して0.5mm×0.5m
m×0.5mmの細片に裁断し、次いで、得られた細片
を、密閉容器中にて30mlのシクロヘキサンに、23
℃で48時間浸漬する。
にて72時間以上恒量になるまで乾燥する。
のシクロヘキサン不溶性成分(繊維状フィラー、充填
剤、顔料等)の重量を減じた値を、「補正された最終重
量(Y)」とする。
シクロヘキサン可溶性成分(たとえば軟化剤)の重量お
よびポリマー成分以外のシクロヘキサン不溶性成分(繊
維状フィラー、充填剤、顔料等)の重量を減じた値を、
「補正された初期重量(X)」とする。
分)は、次式により求められる。 ゲル含量[重量%]=[補正された最終重量(Y)]÷
[補正された初期重量(X)]×100
の一層を構成する熱可塑性エラストマー(A)は、結晶
性ポリオレフィンとゴムとからなるため、流動性に優れ
ている。
トマーは、圧縮成形、トランスファー成形、射出成形、
押出成形等の従来使用されている成形装置を用いて成形
することができる。
性フッ素系ポリマーが好ましく、通常、分子量が1×1
04〜1×108、好ましくは1×105〜1×107のも
のが用いられる。
ては、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエ
チレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフ
ルオロエチレン-ペルフルオロビニルエーテル共重合
体、テトラフルオロエチレン-エチレン共重合体、フッ
化ビニリデンポリマー、フッ化ビニリデン-ヘキサフル
オロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン-ヘ
キサフルオロプロピレン-フッ化ビニリデン共重合体、
テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、フッ化ビ
ニルポリマーなどが挙げられる。これらのうちフッ化ビ
ニリデン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体およびテ
トラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン-フッ
化ビニリデン共重合体が好ましい。
オロプロピレン共重合体およびテトラフルオロエチレン
-ヘキサフルオロプロピレン-フッ化ビニリデン共重合体
を用いると、特に目ヤニの発生が少ない表皮部材が得ら
れる。
(B)は、オレフィン系熱可塑性エラストマーとの分散
性を高めるために、あるいは摺動摩耗性改良の効果をさ
らに高めるために、あらかじめオレフィン系樹脂および
/または公知の無機系充填剤とのマスターバッチとなっ
ていても良い。
レフィン系熱可塑性エラストマー(A)100重量部に
対して、0.5〜10重量部、好ましくは0.5〜7重
量部の割合で用いられる。
(C)としては、上述したオレフィン系熱可塑性エラス
トマー(A)で用いた結晶性ポリオレフィンが好まし
い。
樹脂(C)の他の好ましい例としては、135℃デカリ
ン溶媒中で測定した極限粘度[η]が3.5〜8.3d
l/gの範囲にあるポリオレフィンである。このような
ポリオレフィンは一種のポリオレフィンでも、あるいは
極限粘度の異なる二種以上のポリオレフィンからなる組
成物であってもよいが、好ましくは、超高分子量ポリオ
レフィンと、低分子量ないし高分子量ポリオレフィンと
からなるポリオレフィン組成物である。より好ましく
は、135℃デカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]
が7〜40dl/g、好ましくは10〜35dl/gの
範囲内にある超高分子量ポリオレフィンと、135℃デ
カリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が0.1〜5d
l/g、好ましくは0.1〜2dl/gの範囲にある低
分子量ないし高分子量ポリオレフィンとから実質的にな
るポリオレフィン組成物であって、超高分子量ポリオレ
フィンが、超高分子量ポリオレフィンと低分子量ないし
高分子量ポリオレフィンとの総重量100重量%に対し
て15〜40重量%、好ましくは18〜35重量%の割
合で存在し、かつ、135℃デカリン溶媒中で測定した
極限粘度[η]が3.5〜8.3dl/gの範囲にある
ポリオレフィン組成物である。
および、低分子量ないし高分子量ポリオレフィンは、た
とえばエチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテ
ン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、
4-メチル-1−ペンテン、3-メチル-1−ペンテンなどのα
-オレフィンの単独重合体または共重合体からなる。本
発明においては、エチレン単独重合体、およびエチレン
と他のα−オレフィンとからなる、エチレンを主成分と
する共重合体が望ましい。
樹脂(C)としては、先に好ましい例として挙げたポリ
オレフィンを二種以上併用することも可能である。好ま
しくは、上述したオレフィン系熱可塑性エラストマー
(A)で用いた結晶性ポリオレフィンと、135℃デカ
リン溶媒中で測定した極限粘度[η]が3.5〜8.3
dl/gの範囲にあるポリオレフィンを併用することが
望ましい。
オレフィン系熱可塑性エラストマー(A)100重量部
に対して、5〜150重量部、好ましくは10〜100
重量部の割合で用いられる。
熱可塑性エラストマー(A)およびフッ素系ポリマー
(B)、または、オレフィン系熱可塑性エラストマー
(A)、フッ素系ポリマー(B)およびポリオレフィン
樹脂(C)からなる混合物を、上述のオレフィン系熱可
塑性エラストマー(A)を得たのと同様に、動的に熱処
理することにより得られる。
物油系軟化剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、耐候安定剤、
老化防止剤、充填剤、着色剤、滑剤などの添加物を、本
発明の目的を損なわない範囲で配合することができる。
ラストマーからなる芯体とし、この芯体に上記のような
樹脂組成物からなる表皮部材を積層することにより得ら
れる。積層方法は、最終製品の形状、大きさ、要求物性
により異なり、特に限定しないが、たとえば、多層押出
成形機で芯体と表皮部材とを同時に押出成形して熱融着
する方法がある。このような熱融着の方法は、接着剤を
必要とせず、簡単な一工程で積層体を得ることができ、
しかも芯体と表皮部材の層間接着は強固である。
は、たとえば、自動車部品では、ガラスランチャンネ
ル、ウィンドモール、サイドモールなどに好適である。
摩耗性は高い性能を保持したままで、しかも押出成形時
に目ヤニの発生量が少なく外観に優れた積層体を調製で
きる表皮部材用樹脂組成物およびそれを用いた積層体が
得られる。
本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
ムーニー粘度ML1+4 (100℃)120のエチレン・
プロピレン・5-エチリデン-2−ノルボルネン共重合体ゴ
ム65重量部と、MFR(ASTM D 1238−6
5T、230℃)13g/10分、密度0.91g/c
m3 のポリプロピレン35重量部とを、バンバリーミキ
サーを用いて、窒素雰囲気中、180℃で5分間混練し
た後、この混練物をロールに通してシート状にし、これ
をシートカッターで裁断して角ペレットを製造した。
ert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン0.
2重量部と、ジビニルベンゼン0.2重量部とをヘンシ
ェルミキサーで撹拌混合した。
クリュー径50mmの2軸押出機を用いて、窒素雰囲気
中、220℃で押出してオレフィン系熱可塑性エラスト
マー(a)を得た。
ー(a)のゲル含量は、上記方法により求めたところ、
78重量%であった。
ー(a)と以下の原料とを表1に示す割合で2軸押出機
で混練して樹脂組成物のペレットを得た。フッ素系ポリマー(b) 住友スリーエム(株)社製 ダイナマーFX-9613
(フッ素系ポリマー含量;90%、フッ素系ポリマーの
種類;フッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロピレン共
重合体)ポリオレフィン樹脂(c−1) MFR(ASTM D 1238−65T、230℃)
13g/10分、密度0.91g/cm3 のポリプロピ
レン樹脂ポリオレフィン樹脂(c−2) 135℃デカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が2
8dl/gの超高分子量ポリエチレン23重量%と、1
35℃デカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が0.
73dl/gの低分子量ポリエチレン77重量%とから
なるポリエチレン組成物(135℃デカリン溶媒中で測
定した極限粘度[η]が7.0dl/g)
成形を行ない、150mm×120mm×3mmの試験
片を得た。この試験片を用いて摩擦係数の測定と摺動摩
耗性の評価を行った。評価方法を下記に、またその結果
を表1に示す。摩擦係数 ASTM D1894−75に準じる。200gの荷重
で、ガラスに対する動摩擦係数と静摩擦係数を測定し
た。摺動摩耗性 図1に示すように、樹脂組成物の射出成形試験片の表面
に、ガラス摩耗子(幅20mm、高さ30mm、厚み
4.5mm)を接触させ、摺動摩耗試験機においてこの
ガラス摩耗子に、3kgの荷重をかけて、100mmの
ストロークで10,000回の摺動試験を行い、試料の
摩耗深さ(μm)を測定した。
50mm、L/Dが28,圧縮比4.0のフルフライト
型スクリューを有する一軸押出機と、それに取り付けた
開口部25mm×1mmのダイを用いて、前記一軸押出
機の導入部からダイ出口を160℃〜210℃のグラジ
エント昇温により、テープ状の成形品を12kg/hr
で30〜90分間押出し、目ヤニ量を秤量した。尚、目
ヤニ量は1ton押出し時の量に換算して表わした。結
果を表1に示す。
(D)の設定温度 C1/C2/C3/C4/H/D=160/170/1
80/190/200/210(℃)
ー(a)とポリオレフィン樹脂(c−1)を用いて、フ
ッ素系ポリマー(b)の代わりにオレイン酸アミドを表
1に示す割合で用いた以外は、実施例と同様にして樹脂
組成物の製造、成形を行ない、摩擦係数の測定と摺動摩
耗性および目ヤニの評価を行った。結果を表1に示す。
とフッ素系ポリマー(b)とを表1に示す割合で用いた
以外は、実施例と同様にして樹脂組成物の製造、成形を
行ない、摩擦係数の測定と摺動摩耗性および目ヤニの評
価を行った。結果を表1に示す。
物は、耐熱安定剤0.1重量部、耐候安定剤(紫外線吸
収剤)0.2重量部、および耐候安定剤(耐光安定剤)
0.1重量部が添加されたものである。
射出成形試験片における摺動摩耗性の測定方法を説明す
るための概略斜視図である。
Claims (5)
- 【請求項1】完全または部分架橋されたオレフィン系熱
可塑性エラストマー(A)100重量部と、フッ素系ポ
リマー(B)0.5〜10重量部とからなる表皮部材用
樹脂組成物。 - 【請求項2】完全または部分架橋されたオレフィン系熱
可塑性エラストマー(A)100重量部と、フッ素系ポ
リマー(B)0.5〜10重量部と、ポリオレフィン樹
脂(C)5〜150重量部とからなる表皮部材用樹脂組
成物。 - 【請求項3】前記フッ素系ポリマー(B)が、熱溶融性
フッ素系ポリマーである請求項1または2に記載の表皮
部材用樹脂組成物。 - 【請求項4】前記フッ素系ポリマー(B)がフッ化ビニ
リデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体またはテト
ラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−フッ
化ビニリデン共重合体である請求項1または2に記載の
表皮部材用樹脂組成物。 - 【請求項5】熱可塑性エラストマーからなる芯体に、請
求項1ないし4のいずれかに記載の組成物からなる表皮
部材を積層することによって構成される積層体。
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JP2002234973A (ja) * | 2001-02-09 | 2002-08-23 | Sumitomo Chem Co Ltd | 熱可塑性エラストマー組成物及び積層体 |
JP2006001179A (ja) * | 2004-06-18 | 2006-01-05 | Advanced Plastics Compounds Co | 樹脂積層体 |
CN107810232A (zh) * | 2015-06-19 | 2018-03-16 | 埃克森美孚化学专利公司 | 含有超高分子量聚乙烯的热塑性弹性体组合物及其制备方法 |
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1999
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