JPH04320838A - 熱可塑性エラストマー積層体 - Google Patents

熱可塑性エラストマー積層体

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JPH04320838A
JPH04320838A JP3090667A JP9066791A JPH04320838A JP H04320838 A JPH04320838 A JP H04320838A JP 3090667 A JP3090667 A JP 3090667A JP 9066791 A JP9066791 A JP 9066791A JP H04320838 A JPH04320838 A JP H04320838A
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thermoplastic elastomer
rubber
molecular weight
polyolefin
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JP3090667A
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Kazuhiko Murata
村 田  和 彦
Tokushige Murakami
村 上  徳 茂
Noboru Sakamaki
酒 巻   昇
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、熱可塑性エラストマー積
層体に関し、さらに詳しくは、自動車内装材、シール材
などの用途に有効な熱可塑性エラストマー積層体に関す
る。
【0002】
【発明の技術的背景】従来、自動車に使用される重要な
シール材の一つであるグラスランチャネルには、(1)
耐候性および耐熱性に優れたエチレン・プロピレン・ジ
エン共重合体ゴムを主成分とする加硫ゴムと、接着剤と
、ナイロン繊維とからなる複合材、(2)この加硫ゴム
と、耐摩耗性に優れた接着剤とからなる複合材、(3)
異型押出成形用軟質ポリ塩化ビニルが用いられている。
【0003】上記の複合材(1)および(2)は、耐候
性および耐熱性に優れたエチレン・プロピレン・ジエン
共重合体ゴムの加硫物を基材としているため、耐候性、
耐熱性および寸法安定性に優れている。しかしながら、
これらの複合材の製造工程は、エチレン・プロピレン・
ジエン共重合体ゴムと充填剤との混練工程、押出成形工
程、表面バフがけ工程、接着剤塗布工程、乾燥工程およ
び繊維植毛工程からなり、非常に複雑である。一方、上
記の複合材(3)は、軟質ポリ塩化ビニルを異型押出成
形して製造するため、製造工程は簡略化されている。し
かしながら、この複合材は、耐熱性および寸法安定性が
悪く、上記の複合材(1)および(2)と比較して実用
性能が劣る。
【0004】したがって、耐候性、耐熱性および寸法安
定性に優れ、かつ、簡略化された製造工程で製造でき、
自動車内装材、シール材等の用途に有効に使用できる積
層体の出現が望まれていた。
【0005】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題点を解決しようとするものであって、耐候性、耐熱
性および寸法安定性に優れ、かつ、簡略化された製造工
程で製造でき、いわゆる経済性に優れる熱可塑性エラス
トマー積層体を提供することを目的としている。
【0006】
【発明の概要】本発明に係る熱可塑性エラストマー積層
体は、結晶性ポリオレフィンとゴムとから構成される熱
可塑性エラストマー(A)からなる層と、超高分子量ポ
リオレフィン(B)からなる層とから構成されているこ
とを特徴としている。
【0007】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る熱可塑性エラ
ストマー積層体について具体的に説明する。本発明に係
る熱可塑性エラストマー積層体は、熱可塑性エラストマ
ー(A)からなる層と、超高分子量ポリオレフィン(B
)からなる層とから構成されている。
【0008】熱可塑性エラストマー(A)本発明で用い
られる熱可塑性エラストマー(A)は、結晶性ポリオレ
フィンとゴムとから構成されている。
【0009】本発明で用いられる結晶性ポリオレフィン
としては、炭素原子数2〜20のα− オレフィンの単
独重合体または共重合体が挙げられる。上記結晶性ポリ
オレフィンの具体的な例としては、以下のような(共)
重合体が挙げられる。 (1)エチレン単独重合体(製法は、低圧法、高圧法の
いずれでも良い) (2)エチレンと、10モル%以下の他のα− オレフ
ィンまたは酢酸ビニル、エチルアクリレートなどのビニ
ルモノマーとの共重合体 (3)プロピレン単独重合体 (4)プロピレンと10モル%以下の他のα− オレフ
ィンとのランダム共重合体 (5)プロピレンと30モル%以下の他のα− オレフ
ィンとのブロック共重合体 (6)1−ブテン単独重合体 (7)1−ブテンと10モル%以下の他のα− オレフ
ィンとのランダム共重合体 (8)4−メチル−1− ペンテン単独重合体(9)4
−メチル−1− ペンテンと20モル%以下の他のα−
 オレフィンとのランダム共重合体 上記のα− オレフィンとしては、具体的には、エチレ
ン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1− ペン
テン、1−ヘキセン、1−オクテンなどが挙げられる。
【0010】本発明で用いられるゴムとしては、特に制
限はないが、オレフィン系共重合体ゴムが好ましい。上
記のオレフィン系共重合体ゴムは、炭素原子数2〜20
のα− オレフィンを主成分とする無定形ランダムな弾
性共重合体であって、2種以上のα− オレフィンから
なる非晶性α− オレフィン共重合体、2種以上のα−
 オレフィンと非共役ジエンとからなるα− オレフィ
ン・非共役ジエン共重合体などがある。
【0011】このようなオレフィン系共重合体ゴムの具
体的な例としては、以下のようなゴムが挙げられる。 (1)エチレン・α− オレフィン共重合体ゴム[エチ
レン/α− オレフィン(モル比)=約90/10〜5
0/50] (2)エチレン・α− オレフィン・非共役ジエン共重
合体ゴム [エチレン/α− オレフィン(モル比)=約90/1
0〜50/50] (3)プロピレン・α− オレフィン共重合体ゴム[プ
ロピレン/α− オレフィン(モル比)=約90/10
〜50/50] (4)ブテン・α− オレフィン共重合体ゴム[ブテン
/α− オレフィン(モル比)=約90/10〜50/
50] 上記α− オレフィンとしては、具体的には、上記した
結晶性ポリオレフィンを構成するα− オレフィンの具
体的な例と同様のα− オレフィンが挙げられる。上記
非共役ジエンとしては、具体的には、ジシクロペンタジ
エン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メ
チレンノルボルネン、エチリデンノルボルネンなどが挙
げられる。
【0012】これらの共重合体ゴムのムーニー粘度ML
1+4 (100℃)は、10〜250、特に40〜1
50が好ましい。また、上記非共役ジエンが共重合して
いる場合のヨウ素価は、25以下が好ましい。
【0013】上記のオレフィン系共重合体ゴムは、熱可
塑性エラストマー中において、未架橋、部分架橋、全体
架橋など、すべての架橋状態で存在することができるが
、本発明においては、部分架橋状態で存在していること
が好ましい。
【0014】本発明において用いられるゴムとしては、
上記のオレフィン系共重合体ゴムのほかに、他のゴム、
たとえばスチレン− ブタジエンゴム(SBR)、ニト
リルゴム(NBR)、天然ゴム(NR)、ブチルゴム(
IIR)等のジエン系ゴム、SEBS、ポリイソブチレ
ンなどが挙げられる。
【0015】本発明で用いられる熱可塑性エラストマー
において、結晶性ポリオレフィンとゴムとの重量配合比
(結晶性ポリオレフィン/ゴム)は、90/10〜10
/90、好ましくは、70/30〜20/80の範囲で
ある。
【0016】また、ゴムとして、オレフィン系共重合体
ゴムとその他のゴムを組合わせて用いる場合には、その
他のゴムは、結晶性ポリオレフィンとゴムとの合計量1
00重量部に対して、40重量部以下、好ましくは5〜
20重量部の割合で配合する。
【0017】本発明で好ましく用いられる熱可塑性エラ
ストマーは、結晶性ポリプロピレンと、エチレン・α−
 オレフィン共重合体ゴムもしくはエチレン・α− オ
レフィン・非共役ジエン共重合体ゴムとからなり、熱可
塑性エラストマー中においてこれらが部分架橋された状
態で存在し、かつ、結晶性ポリプロピレンとゴムとの重
量配合比(結晶性ポリプロピレン/ゴム)が70/30
〜20/80の範囲内にある熱可塑性エラストマーであ
る。
【0018】上記の熱可塑性エラストマーには、必要に
応じて、鉱物油系軟化剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、耐
候安定剤、老化防止剤、充填剤、着色剤、滑剤などの添
加物を、本発明の目的を損なわない範囲で配合すること
ができる。
【0019】本発明で好ましく用いられる熱可塑性エラ
ストマーのより具体的な例としては、結晶性ポリプロピ
レン(a)60〜10重量部と、エチレン・プロピレン
共重合体ゴムまたはエチレン・プロピレン・ジエン共重
合体ゴムからなるゴム(b)40〜90重量部[成分(
a)および(b)の合計量は、100重量部とする]と
、このゴム(b)以外のゴム(c)および/または鉱物
油系軟化剤(d)5〜100重量部とからなる混合物を
、有機ペルオキシドの存在下で動的に熱処理して得られ
る、上記ゴム(b)が部分的に架橋された熱可塑性エラ
ストマーが挙げられる。
【0020】上記有機ペルオキシドとしては、具体的に
は、ジクミルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペル
オキシド、2,5−ジメチル−2,5− ジ−(ter
t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−
2,5− ジ−(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシ
ン−3、1,3−ビス(tert− ブチルペルオキシ
イソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(tert− 
ブチルペルオキシ)−3,3,5− トリメチルシクロ
ヘキサン、n−ブチル−4,4− ビス(tert− 
ブチルペルオキシ)バレレート、ベンゾイルペルオキシ
ド、p−クロロベンゾイルペルオキシド、2,4−ジク
ロロベンゾイルペルオキシド、tert− ブチルペル
オキシベンゾエート、tert−ブチルペルベンゾエー
ト、tert− ブチルペルオキシイソプロピルカーボ
ネート、ジアセチルペルオキシド、ラウロイルペルオキ
シド、tert−ブチルクミルペルオキシドなどが挙げ
られる。
【0021】これらの内では、臭気性、スコーチ安定性
の点で、2,5−ジメチル−2,5− ジ−(tert
−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2
,5− ジ−(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン
−3、1,3−ビス(tert− ブチルペルオキシイ
ソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(tert− ブ
チルペルオキシ)−3,3,5− トリメチルシクロヘ
キサン、n−ブチル−4,4− ビス(tert− ブ
チルペルオキシ)バレレートが好ましく、なかでも、1
,3−ビス(tert− ブチルペルオキシイソプロピ
ル)ベンゼンが最も好ましい。
【0022】本発明においては、有機ペルオキシドは、
結晶性ポリオレフィンとゴムとの合計量100重量%に
対して、0.05〜3重量%、好ましくは0.1〜1重
量%の割合で用いられる。
【0023】本発明においては、上記有機ペルオキシド
による部分架橋処理に際し、硫黄、p−キノンジオキシ
ム、p,p’− ジベンゾイルキノンジオキシム、N−
メチル−N−4− ジニトロソアニリン、ニトロソベン
ゼン、ジフェニルグアニジン、トリメチロールプロパン
−N,N’−m−フェニレンジマレイミドのようなペル
オキシ架橋用助剤、あるいはジビニルベンゼン、トリア
リルシアヌレート、エチレングリコールジメタクリレー
ト、ジエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチ
レングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロ
パントリメタクリレート、アリルメタクリレートのよう
な多官能性メタクリレートモノマー、ビニルブチラート
、ビニルステアレートのような多官能性ビニルモノマー
を配合することができる。
【0024】上記のような化合物を用いることにより、
均一かつ緩和な架橋反応が期待できる。特に、本発明に
おいては、ジビニルベンゼンが最も好ましい。ジビニル
ベンゼンは、取扱い易く、上記の被架橋処理物の主成分
である結晶性ポリオレフィンおよびゴムとの相溶性が良
好であり、かつ、有機ペルオキシドを可溶化する作用を
有し、有機ペルオキシドの分散剤として働くため、熱処
理による架橋効果が均質で、流動性と物性とのバランス
のとれた熱可塑性エラストマーが得られる。本発明にお
いては、上記のような架橋助剤もしくは多官能性ビニル
モノマーは、上記の被架橋処理物全体に対して、0.1
〜2重量%、特に0.3〜1重量%の割合で用いるのが
好ましい。架橋助剤もしくは多官能性ビニルモノマーの
配合割合が2重量%を超えると、有機ペルオキシドの配
合量が多い場合には、架橋反応が速く進行し過ぎるため
、得られる熱可塑性エラストマーは、流動性に劣り、一
方、有機ペルオキシドの配合量が少ない場合には、架橋
助剤および多官能性ビニルモノマーが、熱可塑性エラス
トマー中に未反応のモノマーとして残存し、熱可塑性エ
ラストマーは、加工成形の際に熱履歴による物性の変化
が生じたりする。したがって、架橋助剤および多官能性
ビニルモノマーは、過剰に配合すべきではない。
【0025】上記の「動的に熱処理する」とは、上記の
ような各成分を融解状態で混練することをいう。混練装
置としては、従来公知の混練装置、たとえば開放型のミ
キシングロール、非開放型のバンバリーミキサー、押出
機、ニーダー、連続ミキサーなどが用いられる。これら
の内では、非開放型の混練装置が好ましく、混練は、窒
素ガス、炭酸ガスなどの不活性ガスの雰囲気下で行なう
ことが好ましい。
【0026】また、混練は、使用する有機ペルオキシド
の半減期が1分未満となる温度で行なうのが望ましい。 混練温度は、通常150〜280℃、好ましくは、17
0〜240℃であり、混練時間は、1〜20分間、好ま
しくは3〜10分間である。また、加えられる剪断力は
、剪断力で通常、10〜104 sec−1、好ましく
は102〜103sec−1の範囲内で決定される。
【0027】本発明で用いられる好ましい熱可塑性エラ
ストマーは、部分的に架橋されているが、この「部分的
に架橋された」とは、下記の方法で測定したゲル含量が
20〜98%の範囲内にある場合をいい、本発明におい
ては、ゲル含量が45〜98%の範囲内にあることが好
ましい。
【0028】[ゲル含量の測定法]試料として熱可塑性
エラストマーのペレットを約100mg秤量し、密閉容
器中にてこのペレットに対して充分な量である30ml
のシクロヘキサンに、23℃で48時間浸漬する。
【0029】次に、この試料を濾紙上に取り出し、室温
にて72時間以上恒量になるまで乾燥する。ゲル含量は
、次式で表わされる。 ゲル含量[%]=(シクロヘキサン浸漬後の乾燥重量)
÷(シクロヘキサン浸漬前の重量)×100本発明に係
る熱可塑性エラストマー積層体の一層を構成する熱可塑
性エラストマー(A)は、結晶性ポリオレフィンと、ゴ
ムとからなるため、流動性に優れている。
【0030】超高分子量ポリオレフィン(B)本発明で
好ましく用いられる超高分子量ポリオレフィン(B)の
具体的な例としては、以下のような超高分子量ポリオレ
フィンが挙げられる。
【0031】(1)135℃デカリン溶媒中で測定した
極限粘度[η]が10〜40dl/g、好ましくは15
〜35dl/gの範囲内にある超高分子量ポリオレフィ
ン。(2)135℃デカリン溶媒中で測定した極限粘度
[η]が10〜40dl/gの範囲内にある超高分子量
ポリオレフィンと、135℃デカリン溶媒中で測定した
極限粘度[η]が0.1〜5dl/gの範囲内にある低
分子量ないし高分子量ポリオレフィンとから実質的にな
るポリオレフィン組成物であって、超高分子量ポリオレ
フィンが、超高分子量ポリオレフィンと低分子量ないし
高分子量ポリオレフィンとの総重量100重量%に対し
て15〜40重量%の割合で存在し、かつ、135℃デ
カリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が10〜40d
l/gの範囲内にある超高分子量ポリオレフィン組成物
【0032】(3)上記(2)の超高分子量ポリオレフ
ィン組成物と、この超高分子量ポリオレフィン組成物当
り1〜20重量%の液体ないし固体の潤滑剤とからなる
組成物。
【0033】上記のような超高分子量ポリオレフィンお
よび低分子量ないし高分子量ポリオレフィンは、たとえ
ばエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、
1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセ
ン、4−メチル−1− ペンテン、3−メチル−1−ペ
ンテンなどのα− オレフィンの単独重合体または共重
合体からなる。本発明においては、エチレン単独重合体
、およびエチレンと他のα− オレフィンとからなる、
エチレンを主成分とする共重合体が望ましい。
【0034】上記(3)の組成物で用いられる液体潤滑
油としては、石油系潤滑油、合成潤滑油などが使用され
る。石油系潤滑油としては、具体的には、流動パラフィ
ン、スピンドル油、冷凍機油、ダイナモ油、タービン油
、マシン油、シリンダー油などが使用される。
【0035】合成潤滑油としては、具体的には、合成炭
化水素油、ポリグリコール油、ポリフェニルエーテル油
、エステル油、リン酸エステル油、ポリクロロトリフル
オロエチレン油、フルオロエステル油、塩素化ビフェニ
ル油、シリコーン油などが使用される。
【0036】また、上記(3)の組成物で用いられる固
体潤滑油としては、具体的には、黒鉛、二硫化モリブデ
ンが主に使用されるが、他に窒化ホウ素、二硫化タング
ステン、酸化鉛、ガラス粉、金属石けんなども、使用す
ることができる。固体潤滑油は、単独でも使用すること
ができ、また、液体潤滑油と組み合わせて使用すること
ができ、たとえば粉末、ゾル、ゲル、サスペンソイドな
どの形態で超高分子量ポリオレフィンに配合することが
できる。
【0037】上記の超高分子量ポリオレフィンには、必
要に応じて、鉱物油系軟化剤、耐熱安定剤、帯電防止剤
、耐候安定剤、老化防止剤、充填剤、着色剤、滑剤など
の添加物を、本発明の目的を損なわない範囲で配合する
ことができる。
【0038】熱可塑性エラストマー積層体本発明に係る
熱可塑性エラストマー積層体は、上記のような熱可塑性
エラストマー(A)からなる層と、超高分子量ポリオレ
フィン(B)からなる層とで構成される。 本発明に係る熱可塑性エラストマー積層体は、上記の両
層を積層させることによって得ることができる。
【0039】熱可塑性エラストマー(A)層[以下(A
)層と略す]と超高分子量ポリオレフィン(B)層[以
下(B)層と略す]との積層方法は、最終製品の形状、
大きさ、要求物性により異なり、特に限定しないが、た
とえば以下のような積層方法が挙げられる。
【0040】(1)予め成形された(A)層、(B)層
を、少なくとも一方の層が溶融する温度以上の温度でカ
レンダーロール成形機、圧縮成形機などを用いて熱融着
する方法。
【0041】(2)予めどちらか一方がシート成形され
た(A)層あるいは(B)層を押出成形、カレンダー成
形をしている他方の層に熱融着する方法。 (3)多層押出成形機で(A)層と(B)層とを同時に
押出成形して熱融着する方法。
【0042】本発明においては、(A)層の厚さは0.
1〜50mm、また、(B)層の厚さは5μm〜10m
mであることが、一般的に好ましい。本発明に係る熱可
塑性エラストマー積層体において、上記熱可塑性エラス
トマー(A)からなる層は、結晶性ポリオレフィンと、
ゴムとからなるため、耐熱性、耐熱老化性およびゴム弾
性に優れている。
【0043】また、本発明に係る熱可塑性エラストマー
積層体において、上記の超高分子量ポリオレフィン(B
)からなる層は、耐摩耗性、耐傷付性、摺動性および耐
薬品性に優れている。
【0044】
【発明の効果】本発明に係る熱可塑性エラストマー積層
体は、熱可塑性エラストマー(A)層と超高分子量ポリ
オレフィン(B)層との層間接着性が著しく優れている
。また、本発明に係る熱可塑性エラストマー積層体は、
従来の加硫ゴムとナイロン繊維とからなる複合材、ある
いは軟質ポリ塩化ビニルと比較して軽量であり、可塑剤
などの滲出による表面のベタつきもなく、しかも、機械
的強度、耐熱性、耐熱老化性、耐候性、耐摩耗性、耐傷
付性、摺動性および寸法安定性に優れている。
【0045】したがって、本発明に係る熱可塑性エラス
トマー積層体は、自動車内装材、シール材の用途だけで
なく、家具、建材、家電用ハウジング、鞄、スーツケー
ス、スポーツ用品、事務用品、雑貨などの用途にも有効
に用いることができる。
【0046】以下、本発明を実施例により説明するが、
本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
【0047】
【実施例1】エチレン含有量70モル%、ヨウ素価12
、ムーニー粘度ML1+4 (100℃)120のエチ
レン・プロピレン・エチリデンノルボルネン共重合体ゴ
ム[以下、EPDM(1)と略す]80重量部と、MF
R(ASTM  D  1238−65T、230℃)
13、密度0.91g/cm3 のポリプロピレン[以
下、PP(1)と略す]20重量部とを、バンバリーミ
キサーを用いて、窒素雰囲気中、180℃で5分間混練
した後、この混練物をロールに通してシート状にし、こ
れをシートカッターで角ペレットにした。
【0048】次いで、この角ペレットと、1,3−ビス
(tert− ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼ
ン[以下、ペルオキシド(A)と略す]0.3重量部と
、ジビニルベンゼン[以下、DVBと略す]0.5重量
部とをヘンシェルミキサーで攪拌混合した。
【0049】次いで、この混合物を、L/D=30、ス
クリュー径50mmの一軸押出機を用いて、窒素雰囲気
中、220℃で押出して熱可塑性エラストマー(a)を
得た。
【0050】そして、得られた熱可塑性エラストマー(
a)中の共重合体ゴムのゲル含量を、上記の方法で測定
した。その結果を表1に示す。また、得られた熱可塑性
エラストマー(a)を190℃で圧縮成形し、物性測定
用のシートを作製し、引張破断点応力(TB )、柔軟
性および成形性を下記の方法に従って試験した。その結
果を表1に示す。
【0051】[試験方法] (1)引張破断点応力(TB )JIS  K  63
01に準拠して、200mm/minの引張り速度で破
断点の引張強さ(TB :単位kgf/cm2 )を測
定した。
【0052】(2)柔軟性 ASTM  D  1043に準拠して、ねじり剛性(
単位kgf/cm2)を求め、ねじり剛性をもって柔軟
性を評価した。
【0053】(3)成形性 ASTM  D  1238に準拠して、メルトフロー
レート(MFR:単位g/10min、230℃、2.
16kg)を求め、メルトフローレートをもって成形性
を評価した。
【0054】次に、得られた熱可塑性エラストマー(a
)を東芝機械(株)製の50mm径のTダイ押出成形機
を用いて、スクリューがフルフライト、L/D=28、
押出温度240℃、Tダイがコートハンガーダイ、引取
り速度が2.5m/分の条件でシート状に押出し、次い
で、押出された溶融状態にあるシート状の熱可塑性エラ
ストマー(a)を、超高分子量ポリオレフィンフィルム
[作新工業(株)製、スカイブフィルム、0.1mm厚
]と積層させた状態で一対のロール間に通して熱可塑性
エラストマー(a)層の厚みが1.0mm、超高分子量
ポリオレフィン層の厚みが0.1mmの積層体を得た。 ただし、熱可塑性エラストマー(a)は、ロール温度6
0℃のロール側に、また超高分子量ポリオレフィンフィ
ルムは、室温のロール側に接触させるようにしてロール
通しをした。
【0055】得られた積層体について、層間接着強度を
下記の方法に従って測定した。その結果を表1に示す。 [層間接着強度試験] 試験方法:180度剥離 試験片:幅25mm、長さ100mm 引張速度:25mm/min 層間接着強度:剥離荷重を試験片の幅で除した値(単位
kgf/cm)
【0056】
【実施例2】実施例1において、ペルオキシド(A)お
よびDVBを用いなかった以外は、実施例1と同様に行
なった。
【0057】結果を表1に示す。
【0058】
【実施例3】実施例1において、熱可塑性エラストマー
を製造する際に、EPDM(1)およびPP(1)のほ
かに、ブチルゴム[エッソ社製、IIR−065、不飽
和度0.8モル%、以下、IIR(1)と略す]10重
量部およびパラフィン系プロセスオイル[出光興産製、
商品名ダイアナプロセスオイル]30重量部を配合した
以外は、実施例1と同様に行なった。
【0059】結果を表1に示す。
【0060】
【実施例4】パラフィン系プロセスオイルが40PHR
油展されたエチレン・プロピレン・エチリデンノルボル
ネン共重合体ゴム[エチレン含有量78モル%、ヨウ素
価13、ムーニー粘度ML1+4 (100℃)75、
以下、EPDM(2)と略す]64重量部と、MFR(
ASTM  D  1238−65T、230℃)11
、密度0.91g/cm3 のポリプロピレン[以下、
PP(2)と略す]14重量部と、ブチルゴム[ムーニ
ー粘度ML1+4 (100℃)45、不飽和度1.0
モル%、以下、IIR(2)と略す]14重量部と、パ
ラフィン系プロセスオイル8重量部とを、バンバリーミ
キサーを用いて、窒素雰囲気中、180℃で5分間混練
した後、この混練物をロールに通してシート状にし、こ
れをシートカッターで角ペレットにした。
【0061】次いで、この角ペレットと、ペルオキシド
(A)0.4重量部をDVB  0.4重量部に溶解分
散させた溶液とをタンブラーブレンダーで攪拌混合し、
溶液を上記角ペレット表面に均一に付着させた。
【0062】次いで、このペレットを押出機を用いて、
窒素雰囲気中、210℃で押出してペレット状の熱可塑
性エラストマー(d)を得た。以下、実施例1と同様に
行なった。
【0063】結果を表1に示す。
【0064】
【表1】   (註)材破:基材が破壊された場合をいう。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結晶性ポリオレフィンとゴムとから構成さ
    れる熱可塑性エラストマー(A)からなる層と、超高分
    子量ポリオレフィン(B)からなる層とから構成されて
    いることを特徴とする熱可塑性エラストマー積層体。
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