JP2002234973A - 熱可塑性エラストマー組成物及び積層体 - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物及び積層体

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JP2002234973A
JP2002234973A JP2001033585A JP2001033585A JP2002234973A JP 2002234973 A JP2002234973 A JP 2002234973A JP 2001033585 A JP2001033585 A JP 2001033585A JP 2001033585 A JP2001033585 A JP 2001033585A JP 2002234973 A JP2002234973 A JP 2002234973A
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olefin
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Takeshi Tominaga
武史 富永
Tatsuro Hamanaka
達郎 浜中
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物に
フッ素系ポリマーを添加することにより押出し成形に供
した場合に、メヤニを発生せず、よって外観に優れる成
型体を得ることができる押出し加工性に優れるオレフィ
ン系熱可塑性エラストマー組成物及びその積層体を提供
する。 【解決手段】 オレフィン系熱可塑性エラストマー
(A)100重量部及びフッ素系ポリマー(B)0.0
1〜0.45重量部を含有する熱可塑性エラストマー組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オレフィン系熱可
塑性エラストマー組成物及びその積層体に関する。さら
に詳しくは、本発明は、オレフィン系熱可塑性エラスト
マー及びフッ素系ポリマーを含有するオレフィン系熱可
塑性エラストマー組成物であって、押出し成形に供した
場合にメヤニを発生せず、よって外観に優れる成型体を
得ることができる押出し加工性に優れたオレフィン系熱
可塑性エラストマー組成物及びその積層体に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】オレフィン系共重合体ゴム及びポリプロ
ピレン系樹脂からなる熱可塑性エラストマーは、加硫工
程が不要であり、通常の熱可塑性樹脂の成形機で加工が
可能という特徴を生かして、自動車部品、家電部品或い
は雑貨等を始めとする広い分野において用途が開発され
ている。
【0003】熱可塑性エラストマーをシート状に成形加
工する方法のひとつに、T−ダイになどのダイスより押
出し成形法が知られている。ところが、熱可塑性エラス
トマーを押出し成形法に付した場合、押出し機のダイス
の出口周辺に樹脂等が付着する、いわゆるメヤニが発生
し、成型品の外観を著しく低下させるという問題があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる状況の下、本発
明が解決しようとする課題は、オレフィン系熱可塑性エ
ラストマー及びフッ素系ポリマーを含有し、押出し成形
に供した場合にメヤニを発生せず、よって外観に優れる
成型体を得ることができる押出し加工性に優れたオレフ
ィン系熱可塑性エラストマー組成物及びその積層体を提
供する点に存するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明のうち
第一の発明は、オレフィン系熱可塑性エラストマー
(A)100重量部及びフッ素系ポリマー(B)0.0
1〜0.45重量部を含有する熱可塑性エラストマー組
成物に係るものである。また、本発明のうち他の発明
は、熱可塑性エラストマー又は発泡体からなる芯材に上
記の熱可塑性エラストマー組成物を積層することにより
得られる積層体に係るものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の成分(A)は、オレフィ
ン系熱可塑性エラストマーであり、1種類以上のオレフ
ィン系共重合ゴムとやはり1種類以上の結晶性ポリオレ
フィンから構成されている。
【0007】本発明で用いられるオレフィン系共重合体
ゴムとしては、特に制限はないが、オレフィン系共重合
体ゴムが好ましい。上記のオレフィン系共重合体ゴム
は、通常炭素数2〜20のα−オレフィンを主成分とす
る弾性体であり、2種類以上のα−オレフィンからなる
非晶性α−オレフィン共重合体又は2種類以上のα−オ
レフィンと非共役ジエンとからなるα−オレフィン−非
共役ジエン共重合体があげられる。
【0008】上記α−オレフィンとしては、例えばエチ
レン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペン
テン、1−ヘキセン、1−オクテン等があげられる。
【0009】上記のオレフィン系共重合体ゴムの具体例
としては、例えばエチレン−プロピレン系共重合体ゴム
(EPM)、エチレン−プロピレン−非共役ジエン系共
重合体ゴム(EPDM)、エチレン−ブテン−非共役ジ
エン系共重合体ゴム、プロピレン−ブタジエン系共重合
体ゴムがあげられる。これらの中では、成形品の諸物性
のバランスの観点より特にエチレン−プロピレン−非共
役ジエン系共重合体ゴムが好ましい。
【0010】非共役ジエンとしてはジシクロペンタジエ
ン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチ
レンノルボルネン、エチリデンノルボルネン等がある
が、特にエチリデンノルボルネンが好ましい。
【0011】より好ましい具体的な例としては、プロピ
レン含有量が10〜55重量%、好ましくは20〜40
重量%、エチリデンノルボルネン等の非共役ジエン含有
量が1〜30重量%、好ましくは3〜20重量%のエチ
レン−プロピレン−エチリデンノルボルネン共重合体ゴ
ムである。プロピレン含有量が10重量%より少ないと
柔軟性が失われる場合があり、55重量%より多いと機
械的特性が低下する場合がある。エチリデンノルボルネ
ンに代表される非共役ジエン含有量が1%より少ないと
機械的特性が低下する場合があり、30重量%より多い
と耐光性、熱老化性等の耐久性能が低下する場合があ
る。
【0012】オレフィン系共重合体ゴムのムーニー粘度
(ML1+4 100℃)は、通常120〜350であり、
好ましくは 140〜300である。ムーニー粘度が低
すぎると機械的強度が損なわれる場合があり、一方ムー
ニー粘度が高すぎると成形体の表面が荒れる等の不具合
が発生する場合がある。
【0013】また、オレフィン系共重合ゴムに鉱物油系
軟化剤を配合してもよい。
【0014】鉱物油系軟化剤としては、高沸点の石油留
分でパラフィン系、ナフテン系又は芳香族系等がある
が、パラフィン系のものが好ましく用いられる。ナフテ
ン系のものは、芳香族成分が多くなり、汚染性が強くな
り、透明製品或は明色製品を目的とする用途に限界を生
じ、また耐光性等の耐久物性が低下し好ましくない。
【0015】鉱物油系軟化剤は、成分(A)であるオレ
フィン系共重合体ゴムに対する伸展油として用いてもよ
く、この場合は鉱物油系軟化剤を含む油展ゴムとして使
用される。油展ゴムを使用した場合、鉱物油系軟化剤が
ブリードする配合比の上限が上昇するため、より好まし
い。油展ゴムを使用する場合、鉱物系軟化剤の含有量
は、オレフィン系共重合体ゴム100重量部あたり通常
20〜150重量部であり、好ましくは30〜120重
量部であり、更に好ましくは35〜80重量部である。
鉱物油系軟化剤の含有量が少なすぎると熱可塑性エラス
トマー組成物の流動性が低下し、押出し成形加工性が損
なわれる場合がある。一方、該含有量が多すぎると塑性
が著しく押出し成形加工性が悪くなり、その上、成形品
の物性などの性能が低下する場合がある。
【0016】油展方法は公知の方法が用いられる。たと
えば、ロールやバンバリーミキサーのような装置を用
い、ゴムと鉱物油系軟化剤を機械的に混練する方法で油
展する方法、あるいはゴム溶液に所定量の鉱物油系軟化
剤を添加し、その後、スチームストリッピング等の方法
により脱溶媒して得る方法などがある。このうち好まし
い油展方法としてはゴム溶液を用いる方法であり、ゴム
溶液は重合で得られるゴム溶液を用いる方が、操作が容
易である
【0017】(A)の構成成分として油展オレフィン系
共重合体ゴムを用いる際、油展オレフィン系共重合体ゴ
ムのムーニー粘度(ML1+4 100℃)は、30〜10
0が好ましく、より好ましくは40〜90である。ムー
ニー粘度が低すぎると、機械的特性が失われる場合があ
り、一方高すぎると成形体表面が荒れ、平滑な製品外観
を有した成形加工が困難になる場合がある。
【0018】前記のとおりのムーニー粘度が120〜3
50のオレフィン系共重合体ゴムを用いて鉱物油系軟化
剤を大量に配合すると、柔軟性の確保と流動性の向上に
よる加工性の改良及び機械的特性の改良を同時に満足さ
せることの可能なオレフィン系熱可塑性エラストマー組
成物を得ることができる。一般にオレフィン系熱可塑性
エラストマー組成物には、流動性向上剤として鉱物油系
軟化剤が用いられているが、本発明者らの研究によれ
ば、油展ゴムを用いない場合にはゴムの粘度には関係な
く、ゴム100重量部当たり鉱物油系軟化剤を40重量
部以上配合すると、熱可塑性エラストマー組成物表面に
軟化剤のブリードが発生し、成形品の汚染、粘着等がみ
られて好ましくない。しかし、100℃ムーニー粘度が
120〜350のオレフィン系共重合体ゴム100重量
部当たり20〜150重量部の鉱物油系軟化剤を予め配
合した油展ゴムを用いると、軟化剤のブリードがなく、
製品の汚染や粘着が認められず、かつ破断強度、破断伸
び、圧縮永久歪みなどの物性の秀れる熱可塑性エラスト
マー組成物を得ることができる。この鉱物油系軟化剤の
配合比が大きいにもかかわらず、軟化剤のブリードが認
められないのは、ムーニー粘度の高いゴムを用いると鉱
物油系軟化剤の許容油展量の上限が上昇すること、予め
好適に加えられた軟化剤がゴムの中に均一分散するため
等と考えられる。
【0019】本発明で用いられる結晶性ポリオレフィン
としては、上記で説明したα−オレフィンの単独重合体
又は共重合体があげられる。
【0020】上記の結晶性ポリオレフィンの具体例とし
ては、たとえばエチレン単独重合体、プロピレン単独共
重合体、エチレン−プロピレン共重合体等に代表される
エチレン−α−オレフィン共重合体、及び 2種類以上
のα−オレフィンを共重合させた結晶性ポリオレフィン
があげられる。
【0021】また、本発明のオレフィン系熱可塑性エラ
ストマー(A)は非架橋、部分架橋又は完全架橋などの
状態で存在することができる。好ましくは架橋状態で存
在しており、さらに好ましくは部分架橋で存在している
ことである。
【0022】オレフィン系熱可塑性エラストマー(A)
を動的に熱処理する方法としては、有機過酸化物を用い
て架橋を行う方法により簡便かつ臭気が少なく汚染性の
少ない良好な成形品を得ることができる。
【0023】有機過酸化物としては、2,5−ジメチル
−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,
5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘ
キシン−3、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソ
プロピル)ベンゼン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−
ジメチル−2,5−ジ(パーオキシベンゾイル)ヘキシ
ン−3、ジクミルパーオキシド等がある。これらの中で
は臭気性、スコーチ性の点で特に2,5−ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンが好まし
い。
【0024】有機過酸化物の使用量は(A)100重量
部に対して0.005〜2.0重量部が好ましく、より
好ましくは0.01〜0.6重量部である。該使用量が
過少であると架橋反応の効果が小さい場合があり、一方
過多であると反応の制御が難しく、また経済的にも有利
ではない場合がある。
【0025】有機過酸化物による架橋時に、架橋助剤と
して、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、トル
イレンビスマレイミド、p−キノンジオキシム、ニトロ
ベンゼン、ジフェニルグアニジン、トリメチロールプロ
パン、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタク
リレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、
トリメチロールプロパントリメタクリレート、アリルメ
タクリレート等の多官能性の化合物を配合することがで
きる。このような化合物の配合により、均一かつ緩和な
架橋反応が起こり、機械的特性を向上させることが可能
である。架橋助剤の使用量は(A)100重量部に対し
て、0.01〜4.0重量部の範囲で選ぶことができ、
好ましくは0.05〜2.0重量部である。該使用量が
過少であると効果が現れ難い場合があり、一方過多であ
ると経済的に有利ではない場合がある。
【0026】また、架橋の程度としては、部分架橋の程
度で留める事が好ましい。すなわち、架橋後にゴム用溶
剤に非架橋のオレフィン系共重合体ゴム成分が数%溶出
する程度である。この様な操作により成形品を真空成形
等の2次成形に付しても、大きな成形品に対応可能であ
る良好な伸び挙動を有するものが得られる。
【0027】有機過酸化物の存在下に動的熱処理するこ
とにより、架橋するには、たとえば次のようにすればよ
い。
【0028】(A)及び有機過酸化物、必要に応じ更に
架橋助剤等を、所定の割合で混合し、動的に熱処理す
る。すなわち溶融して混練する。混合混練装置としては
従来より公知の非開放型バンバリーミキサー、二軸押出
機等が用いられる。混練温度は150〜300℃で30
秒〜10分位行えばよい。この組成物の製造において必
要により、無機充填剤、酸化防止剤、耐候剤、帯電防止
剤、着色剤等の副資材を配合することができる。
【0029】更に詳しくは、(A)及び有機過酸化物、
必要により更に架橋助剤及び副資材、を所定の割合で配
合し、非解放型混練機のバンバリーミキサー等を用いて
150〜250℃の温度範囲で充分混練均一化を図った
後、得られた組成物と有機過酸化物をタンブラー又はス
ーパーミキサー等の密閉式混合機で充分にブレンドす
る。次いで、このブレンド物を強混強力の得られる二軸
連続押出機等を用いて、200〜300℃で動的に熱処
理することにより、部分架橋組成物を得ることができ
る。
【0030】本発明の成分(B)はフッ素系ポリマーで
あり、熱溶融性フッ素系ポリマーが好ましく、溶融温度
が130℃〜250℃が好ましく、さらに好ましくは1
50℃〜200℃である。溶融温度が低すぎるとべたつ
き、取り扱いに困難となる場合があり、一方溶融温度が
高すぎるとオレフィン系熱可塑性エラストマーへの分散
性が低下する場合がある。
【0031】フッ素系ポリマー(B)の具体的な例とし
ては、ポリテトラフロオロエチレン、テトラフルオロエ
チレン−ヘキサフルオロポリプロピレン共重合体、テト
ラフルオロエチレン−ペルフルオロビニルエーテル共重
合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テ
トラフルオロエチレン−プロピレン共重合体、ポリフッ
化ビニリデン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロ
ピレン共重合、テトラフルオロエチレン−フッ化ビニリ
デン−ヘキサフルオロプロピレン共重合、フッ化ビニリ
デン−クロロトリフルオロエチレン共重合体等があげら
れる。なかでも、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプ
ロピレン共重合、テトラフルオロエチレン−フッ化ビニ
リデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合が好ましく、
これらの化合物を単独、もしくは2種類以上併用して用
いてもよい。
【0032】また、フッ素系ポリマー(B)はオレフィ
ン系熱可塑性エラストマー(A)への分散性を高めるた
めに、あらかじめオレフィン系樹脂もしくは、たとえば
炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、クレー、カオリ
ン、タルク、シリカ、ケイソウ土、雲母粉、アスベス
ト、アルミナ、硫酸バリウム、硫酸アルミニウム、硫酸
カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、二硫化モリブデ
ン、グラファイト、ガラス繊維、ガラス球、シラスバル
ーン、カーボン繊維等の公知の無機系充填材とのマスタ
ーバッチとなっていてもよい。
【0033】この様なフッ素系ポリマー(B)はオレフ
ィン系熱可塑性エラストマー(A)100重量部に対し
て0.01〜0.45重量部であり、好ましくは0.0
5〜0.45重量部であり、さらに好ましくは0.1〜
0.4重量部である。(B)が過少であると十分な効果
が発現されず、一方(B)が過多であるとコストアップ
の要因となるばかりか、(B)から発生するフッ化水素
の為、加工機が腐食され非常に甚大な不具合を生じる可
能性がある。なお、上記の配合量は有効成分であるフッ
素系ポリマー成分当たりの量を意味しており、マスター
バッチで使用する場合は、マスターバッチの配合割合に
当該マスターバッチ中に含まれるフッ素系ポリマーの含
有量を乗じた値がこの場合の配合量となる。
【0034】また、フッ素系ポリマーのオレフィン系熱
可塑性エラストマー(A)への配合時期については特に
制限がなく、当該熱可塑性エラストマー組成物の製造
時、あるいは(A)を押出し成型加工する際に別途添加
してもよい。
【0035】本発明による熱可塑性エラストマー組成物
には、流動性及びゴム的性質を損わない範囲で前述した
ような無機充填剤あるいは、たとえばカーボンブラッ
ク、酸化チタン、亜鉛華、べんがら、群青、紺青、アゾ
顔料、ニトロソ顔料、レーキ顔料、フタロシアニン顔料
等の公知の着色剤を配合することができる。本発明では
またフェノール系、サルファイト系、フェニルアルカン
系、フォスフアイト系あるいはアミン系安定剤の如き公
知の耐熱安定剤、老化防止剤、耐候安定剤、帯電防止剤
等をオレフィン系プラスチックあるいはオレフィン系共
重合体ゴムで使用する程度配合することができる。
【0036】本発明による熱可塑性エラストマー組成物
から得られる押出し成形品の用途としては、ボデイパネ
ル、サイドシールド、内装部品表皮等の自動車部品、靴
底、サンダル等の履物、水泳プール、水泳用フイン等の
レジャー用品、ガスケット、防水布、ベルト等の製品が
あげられる。
【0037】
【実施例】以下、実施例によって本発明の内容を具体的
に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定され
るものではない。
【0038】実施例及び比較例の試料作製法 油展EPDM1(ML1+4 100℃=78、エチレン/
プロピレン比=70/30、ヨウ素価=10)70重量
部、ポリプロピレン1(MFR=4g/10分、プロピ
レン−エチレンランダム共重合体)30重量部、更に光
安定剤として、スミソーブ300(住友化学社製)0.
05重量部、熱安定剤として、イルガノックス1010
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)0.1重量
部、滑剤としてカオーワックス 230−2 (花王株式
会社製)0.05重量部、及び架橋助剤としてトリメチ
ロールプロパントリメタクリレート0.2重量部の上記
組成物100重量部当り 0.24重量部の2,5−ジ
メチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン
(以下、「有機過酸化物」と記す。)を強混練力の得ら
れる2軸混練押出機を用いて、230℃±20℃で60
秒間動的熱処理を行い、架橋組成物を得た。
【0039】メヤニ発生量の測定 次のような手順にてメヤニ発生量を測定した。上記手順
で得た架橋組成物にフッ素系ポリマーであるダイナマー
FX5911X(住友スリーエム株式会社製)をフルフ
ライトスクリューを有した25mm単軸押出し機を用い
て、表1に示す混合量で押出し加工を行った。その際の
加工条件としては、ダイス温度を180℃、シリンダ温
度をホッパー口から順に、160℃/170℃/220
℃/220℃に昇温した。また、スクリュ回転数は50
rpmとした。その条件下にて、架橋組成物とダイナマ
ーFX5911Xとのストランド形状混練物を500g
押出した。その際にダイスに付着したメヤニを採取し、
重量を秤量しメヤニ発生量とした。上記試行を1検体に
つき、計2回行い、その平均値を表1に示した。
【0040】腐食試験法 次のような手順により腐食度を判定した。 1.腐食試験用鉄板の作成 厚さ2mmの鉄板(材質:SS−41,寸法:30×6
0mm)をサンドペーパーで研磨し、表面を鏡面状態に
仕上げる。(鉄板はシリカゲルを詰めたデシケーターで
保管する。)
【0041】2.熱プレス成形 次にこの鉄板を熱プレス成形で金型(寸法:20×25
mm,厚さ3mm)に充填したポリプロピレンと接触さ
せ、温度290℃、圧力9.8MPaで10分間熱プレ
スする。熱プレス後、除圧し直ちに水冷プレス(30
℃)で冷却する。この熱プレス成形を同一鉄板(接触面
は合わせる)を用いて5回繰り返す。 3.状態調製(熟成) 熱プレス成形後、この鉄板を水をはったデシケーター
(20℃)中で24時間放置する。 4.腐食度の判定 鉄板表面の腐食状態を実体顕微鏡により目視観察し、以
下の3段階に判別した。 ○:腐食が確認されない。 △:腐食箇所が少数確認される。 ×:腐食箇所が多数確認される。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明により、オ
レフィン系熱可塑性エラストマー組成物にフッ素系ポリ
マーを添加することにより押出し成形に供した場合に、
メヤニを発生せず、よって外観に優れる成型体を得るこ
とができる押出し加工性に優れるオレフィン系熱可塑性
エラストマー組成物及びその積層体を提供することがで
きた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 3/24 CES C08J 3/24 CESZ C08L 21/00 C08L 21/00 //(C08L 23/02 (C08L 23/02 27:12) 27:12) Fターム(参考) 4F070 AA12 AA16 AC43 AC56 AC94 AE03 AE08 AE09 GA06 4F100 AK01B AK03A AK07 AK17A AK18A AK19A AK64 AK75 AL01A AL05A AL09A AL09B AN10A BA02 DJ01B EJ05A GB32 GB48 JA11A JB16A JB16B JL01 4J002 AE05Y BB03X BB05W BB05X BB10W BB12X BB14W BB15W BB15X BB17W BD144 BD154 BD164 FD010 FD02Y FD090 GC00 GF00 GM00 GN00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オレフィン系熱可塑性エラストマー
    (A)100重量部及びフッ素系ポリマー(B)0.0
    1〜0.45重量部を含有する熱可塑性エラストマー組
    成物。
  2. 【請求項2】 オレフィン系熱可塑性エラストマー
    (A)が動的に熱処理することにより架橋して得られる
    ものである請求項1記載の熱可塑性エラストマー組成
    物。
  3. 【請求項3】オレフィン系熱可塑性エラストマー(A)
    が油展ゴムおよび結晶性ポリオレフィンから構成される
    請求項1又は請求項2に記載の熱可塑性エラストマー組
    成物。
  4. 【請求項4】 フッ素系ポリマー(B)が熱溶融性フッ
    素系ポリマーである請求項1〜3のうちの一の請求項に
    記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  5. 【請求項5】 フッ素系ポリマー(B)が、フッ化ビニ
    リデン、テトラフルオロエチレン及びヘキサフルオロプ
    ロピレンのうちの少なくとも2種を共重合して得られる
    共重合体である請求項1〜4のうちの一の請求項に記載
    の熱可塑性エラストマー組成物。
  6. 【請求項6】 熱可塑性エラストマー又は発泡体からな
    る芯材に請求項1〜5のうちの一の請求項に記載の熱可
    塑性エラストマー組成物を積層することにより得られる
    積層体。
JP2001033585A 2001-02-09 2001-02-09 熱可塑性エラストマー組成物及び積層体 Pending JP2002234973A (ja)

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