JPH04343009A - 走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーチップ及びその作製方法 - Google Patents

走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーチップ及びその作製方法

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JPH04343009A
JPH04343009A JP11506891A JP11506891A JPH04343009A JP H04343009 A JPH04343009 A JP H04343009A JP 11506891 A JP11506891 A JP 11506891A JP 11506891 A JP11506891 A JP 11506891A JP H04343009 A JPH04343009 A JP H04343009A
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JP
Japan
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cantilever
probe
wafer
parts
lever
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JP11506891A
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English (en)
Inventor
Akitoshi Toda
戸田 明敏
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走査型プローブ顕微鏡
用カンチレバーチップに関し、より具体的には、レバー
部及びその自由端側に配設された探針部を具備するこの
種カンチレバーチップの構造と作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】Binning とRohrerらによ
り発明された走査トンネル顕微鏡(STM;Scann
ingTunneling Microscope )
におけるサーボ技術を始めとする要素技術を利用しなが
ら、STMでは測定し難かった絶縁性の試料を原子オー
ダーの精度で観察することのできる顕微鏡として原子間
力顕微鏡(AFM;Atomic ForceMicr
scope)が提案されている(特開昭62−1303
02:IBM、G.ビニッヒ:サンプル表面の像を形成
する方法及び装置)。
【0003】AFMの構造はSTMに類似しており、走
査型プローブ顕微鏡の一つとして位置づけられる。AT
Mでは、自由端に鋭い突起部分(探針部)を持つカンチ
レバーチップを、試料に対向且つ近接して配設してある
。この探針部の先端の原子と試料原子との間に働く相互
作用力により、変位するカンチレバーチップの動きを電
気的あるいは光学的にとらえて測定しつつ、試料をXY
方向に走査し、カンチレバーチップの探針部との位置関
係を相対的に変化させることによって、試料の凹凸情報
などを三次元的にとらえることができる。
【0004】走査型プローブ顕微鏡用のカンチレバーチ
ップは、T. R. Albrechtらが半導体IC
製造プロセスを応用して作製するSiO2 製のカンチ
レバーチップを提案して以来(Thomas R. A
lbrecht Calvin F. Quata: 
 Atomic resolution lmagin
gof a nonconductor by Ato
mic force Microscopy J. A
ppl. Pys. 62 (1987) 2599)
、μmの高精度で非常に再現性良くものを作製すること
ができるようになった。また、バッチプロセスで作製す
ることにより、コスト的にも優れたものを作製できる。 従って、この半導体IC製造プロセスを応用して作製す
るカンチレバーチップが主流となっている。
【0005】S. Akamine  らは半導体IC
製造プロセスを応用して作る、40nm以下のチップ先
端の鋭さをもつ探針部付きカンチレバーチップを提案し
ている(S. Akamine, R. C. Bar
rett, and C. F. Quate:  l
mproved atomic force micr
oscope images using micro
cantilevers with sharp ti
ps, Appl. Phys. Lett. 57 
(3), 1990 P. 316)。図7は、このタ
イプの走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーチップを示
す斜視図、図8は、その縦断側面図である。このカンチ
レバーチップ10は、シリコンウェハを出発材料として
作製され、構造は大まかに、窒化シリコンよりなるレバ
ー部分11、シリコンよりなる探針部12及びシリコン
よりなる支持部13からなる。
【0006】図9(a)〜(h)にその作製方法を示す
【0007】先ず、両面を研磨した面方位(100)の
シリコンウェハ21を使用し(図9(a))、この両面
に窒化シリコン膜22、23を形成する。そして、裏面
の窒化シリコン膜23をフォトリソグラフィによりパタ
ーニングした後、残った窒化シリコン膜をマスクとして
、水酸化カリウム水溶液によりウエット異方性エッチン
グする。これにより、シリコンウェハ21を薄くして、
メンブレイン24を作製する(図9(b))。
【0008】次に、ウェハ21の裏面側に窒化シリコン
膜25を再度堆積する。また、ウェハ21の表面側にレ
ジスト26をコーティングし、これをフォトリソグラフ
ィによりパターニングする(図9(c))。続いて、レ
ジスト26をマスクとしてメンブレン24及び膜25を
反応性イオンエッチング(RIE)で貫通させ、そして
、レジスト26を除去する(図9(d))。図9(e)
は、この時のウェハを斜め上から見た様子である。
【0009】次に、上記のRIEでメンブレインを貫通
させた時に現れたシリコン面に、酸化により酸化膜27
を形成する(図9(f))。次に、ウェハ表面の窒化シ
リコン膜22をプラズマエッチングで取り去った後、水
酸化カリウム水溶液でウエット異方性エッチングを行う
。エッチングはシリコン酸化膜27と窒化シリコン膜2
5で停止する(図9(g))。最後に、フッ酸でシリコ
ン酸化膜27を除去することにより、図7図示のような
、四面体構造の探針部を有する走査型プローブ顕微鏡用
カンチレバーチップ10を得る(図9(h))。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のプロセスに
おいてはスタートウェハとして(100)のシリコンウ
ェハを用いている。このため、図7に示す従来のカンチ
レバー部の自由端側に形成される四面体構造の探針部は
、(111)面15とレバー部に接する面16と図9(
e)から(h)で形成される探針部の側面17、18か
らなる。この形状を決定するのが、図9(b)24で示
すメンブレインの厚さのみであるため、複数個のカンチ
レバーチップをウェハ上に形成した時に作製される同一
ウェハ内では、探針部は同じものしか作れなかった。
【0011】ところが走査型プローブ顕微鏡を使う立場
からすると、いろいろな形状のサンプルを測定するため
には、探針部形状を選んで使いたいという要望があった
。アスペクト比の異なる探針部を選んで使いたいと言う
のもその一つである。ここで言うアスペクト比とは例え
ば探針部の高さとカンチレバー部と接する面の代表的な
長さとの比である。
【0012】従来、この要望に対しては、探針部の2つ
の側面(図7(a)17、18)は、フォトグラフィの
マスクの設計により、両者の交わる角度を任意に決定す
ることができた。しかし(111)面15とカンチレバ
ー部に接する面16とが交わる角度は常に54.74°
であった。
【0013】本発明のカンチレバーチップはこの様な点
に鑑みてなされたものである。即ち、本発明は、1つの
支持部の両側に1つづつあるいはそれ以上のカンチレバ
ー部及び探針部を具備し、しかも各カンチレバー部自由
端側に作製される探針部がアスペクト比の異なる走査型
プローブ顕微鏡用カンチレバーを提供することを目的と
する。更に、本発明は、そのカンチレバーチップを使っ
て測定をするユーザーに、所望のアスペクト比を持つ探
針部を選択できるようにすることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーチップは、複
数のカンチレバー部と、上記各レバー部の自由端に配設
される探針部と、上記探針部と反対側で上記レバー部に
配設されるミラー部と、上記複数のレバー部の基端側を
支持する1つの支持部と、を具備し、上記探針部のアス
ペクト比が互いに異なることを特徴とする。
【0015】また本発明の走査型プローブ顕微鏡用カン
チレバーチップの作製方法は、面方位が(100)より
傾いているウェハをスタートウェハとして使用し、半導
体製造プロセスによりカンチレバーチップを作製するこ
とを特徴とする。望ましくは、エッチング停止層をもつ
ウェハをスタートウェハとして使用する。
【0016】
【作用】上記本発明のカンチレバーチップにおいては、
1対以上のカンチレバー部及び探針部を一つのカンチレ
バーチップの上に持ち、且つ探針部はそれぞれのアスペ
クト比が異なっているため、所望のアスペクト比を持つ
探針部を選択使用できる。
【0017】上記本発明の作製方法においては、アスペ
クト比が異なる探針部を複数有する上記カンチレバーチ
ップが提供可能となる。エッチング停止層をもつウェハ
をスタートウェハとして使用することにより、探針部及
びレバー部の長さを決定するエッチングを確実に所定の
位置で停止させることができ、探針部の及びレバー部の
長さの揃った複数のカンチレバーチップを同時に作製す
ることができる。
【0018】
【実施例】図1は、本発明に係る走査型プローブ顕微鏡
用カンチレバーチップを示す斜視図である。
【0019】図1に示す本発明のカンチレバーチップ3
0は、カンチレバー部41、51、カンチレバーの自由
端に設けられる探針部42、51、カンチレバーの支持
部37からなる。カンチレバー部の探針部とは反対側の
面は光を反射するようにミラー部となっている。
【0020】また、図2は、本発明カンチレバーチップ
を長手方向に沿って中心で切った時の断面図である。本
発明のカンチレバーチップを従来のカンチレバーチップ
(図7及び図8と比べた時の差は、形状の上では、カン
チレバー部及び探針部が1つ支持部に対して2つ付いて
いる点と、2つの探針部の形状が互いに異なっている点
にある。
【0021】各探針部を形成する面43、53は各カン
チレバー41、51に対して異なった角度を持っている
が、いずれも(111)面であり、角度上は両者は70
.52°をなしている。探針部43は頂角が小さく且つ
アスペクト比の大きく、他方、探針部52は逆に頂角が
大きく且つアスペクト比が小さい。
【0022】このよう本発明カンチレバーチップにおい
ては、アスペクト比の異なった探針部を持つ複数のカン
チレバー部を同一のカンチレバーチップの中に具備して
おり、ユーザーは使用前に何れかを選んで使用できるよ
うになっている。
【0023】また同様に面39と38もスタートウェハ
を基準を考えると(111)面であり、カンチレバー部
とそれぞれ異なった角度で交わっている。
【0024】図5に図1図示の本発明のカンチレバーチ
ップの作製方法を示す。また図3、はウェハW内に形成
される複数のカンチレバーチップのパターンPを示し、
図4は、図3のIVa−O−IVb線に沿った断面図で
ある。
【0025】図5(a)のように、本発明のカンチレバ
ーチップはスタートウェハとして、3層に分かれている
ウェハ60を用いる。表面の第1層61は単結晶シリコ
ン層で、数μmから数十μmの厚さをもっている。第2
層62は二酸化シリコンのエッチング停止層である。最
下層の第3層63は単結晶シリコン層である。またウェ
ハの面方位は(100)面から角度でθ傾いている。
【0026】ウェハ60の両面に窒化シリコン膜64、
65を堆積し(図5(b))、フォトリソグラフィによ
り裏面の窒化シリコン膜65を一部取り除く。そして、
残存する窒化シリコン膜をマスクとして水酸化カリウム
水溶液などを使い、異方制ウエットエッチングを行う。 ここで上記エッチング液が(111)方向に対しては(
100)面などに比べエッチング速度が遅いことを利用
する。即ち、図中、このメンブレイン作製工程でできる
斜めの面76、77、78、79はシリコンの(111
)面である。
【0027】本発明ではウェハ中にエッチング停止層で
ある酸化シリコン層62があるので、ウェットエッチン
グはそこで停止する(図5(d))。従って、図5(c
)でできていた段差はなくなる。なお、斜めの面は66
、67は(111)面であり、それぞれがウェハ面から
の傾き角度が異なっているのは、スタートウェハとして
、(100)面から角度でθ傾いているものを使用する
ためである。
【0028】次に、バッファードフッ酸(フッ酸とフッ
化アンモンの混合液)により、露出した二酸化シリコン
層62をエッチングする(図5(e))。
【0029】次に、窒化シリコン膜68を堆積し直し、
図5(f)のような状態にする。この時の窒化シリコン
膜68は最終的にカンチレバー部となるので、レバー部
のバネ定数などレバー部の厚さに依存する機械的定数は
、膜68の堆積時に決定される。
【0030】図5(g)及び図5(h)はウェハ表面側
から行うフォトリソグラフィを行うことを示している。 ここで先ず、レジスト69をコーティングし、且つパタ
ーニングする。そして、プラズマドライエッチングによ
り、窒化シリコン膜64、シリコン層61及び窒化シリ
コン膜68よりなるメンブレインを表裏貫通させる。こ
の時のパターニングによりカンチレバーチップの厚さ以
外のカンチレバーチップ長さ、幅などの形状が決定され
る。
【0031】次に、前工程で露出したシリコン面を酸化
して二酸化シリコン膜70を形成する(図5(i))。 この後、表面側の窒化シリコン膜64をプラズマドライ
エッチングで除去し(図5(j))、ウェットエッチン
グにより、異方性エッチングを行う。エッチングは底面
側の窒化シリコン膜48と二酸化シリコン膜70に達し
たところで、実質的に停止し、図5(k)のような形状
になる。
【0032】最後に、バッファードフッ酸により二酸化
シリコン層62を取ることにより、図5(i)に示すよ
うな本発明の走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーチッ
プ30a、30bを得る。図では2つに分かれるように
描いてあるが、実際には一つのカンチレバーチップの両
側のカンチレバー部及び探針部の作製される様子を示し
ている。図3及び図4で示すように1枚のウェハから複
数個のカンチレバーチップを作製するのでカンチレバー
チップ30a、30bは隣あうカンチレバーチップの一
部づつを示している。
【0033】一般的にはこの後、カンチレバーチップ面
での光の反射率を高め、変位測定系のS/N比を向上さ
せる目的で金などをレバー部の裏面にミラー部としてコ
ーティングするが、図では示していない。
【0034】本発明において使用されるスタートウェハ
は、シリコンなどの単結晶ウェハが用いられる。
【0035】S.Akamine は(100)面のシ
リコンを用いて従来のカンチレバーを作製しているが、
本発明においては、シリコンならば面方位が(100)
より角度でθ傾いているウェハをスタートウェハとして
使用する。 この角度θは図1の探針部面43と53とが先に説明し
たプロセスで作製される範囲であれば良く、(111)
面と(100)面とが作る角度が54.74°であるこ
とから、35.26°(=90°−54.74°)以内
であれば理論上は可能であるが、探針部の機械強度の観
点より、30°以内であることが望ましい。
【0036】アスペクト比の異なる探針部を作る時、そ
の差を大きくしようとすると、角度でθの大きなウェハ
を使用することになる。このような時、本発明において
使用されるスタートウェハは、ウェハ内部にエッチング
停止層を持つものが好ましい。図6を用いてこれを説明
する。
【0037】図6(a)、(b)には、プロセス途中の
状態を、説明のための補助線X1〜X4を書き加えて、
示してある。図6(a)、(b)いずれも、(100)
面より角度θ傾いたウェハをスタートウェハとして用い
てある。図6(a)はエッチング停止層の無いウェハを
使用したもの、図6(b)はエッチング停止層62を持
ったウェハを使用したものである。
【0038】図6(a)のようにエッチング停止層を持
たないウェハを使用した場合、作製されるメンブレイン
は、c点の方がh点よりエッチングが進むため、ウェハ
の面より傾くことになる。従ってウェット異方性エッチ
ングのコントロールが従来例と比較しても更に難しくな
る。更にまた、このままプロセスを進めると、左側のカ
ンチレバーチップのカンチレバー部は位置a、b、c、
d、eをトレースした形となり、右側はほぼ位置f、g
、h、i、jをトレースした形となる。このことはカン
チレバーチップを、位置a、b間に形成される面を当て
つけてAFM装置に取り付けた時、現在多くのAFM装
置においてカンチレバーチップと試料との接触を回避す
るため、カンチレバーチップを傾けて取り付けているの
に対し、更にその角度を傾けなければならなくなり、問
題が生じる。
【0039】一方、図6(b)のようにエッチング停止
層62を有するウェハをスタートウェハとして用いたと
きは、この問題を回避できる。即ち、ウェット異方性エ
ッチングによりメンブレインを作製しても、位置C、E
、F、H面でエッチングが停止するため、プロセスを進
めても、探針部の形状あるいはアスペクト比のみが変わ
る。カンチレバー部は従来の形状と同じく、カンチレバ
ー部の面とウェハの面とが平行なカンチレバーチップを
作製することができる。
【0040】このようなエッチング停止層を持ったウェ
ハとしては、酸素をインプラントして作製するSIMO
X(Separation by IMplanted
 OXyaen)ウェハや、ニ酸化シリコン層を接合層
として2枚のシリコンウェハを貼り合わせた接合ウェハ
などが好ましく用いられる。両者とも単結晶シリコンで
二酸化シリコンをサンドイッチした構造になっているの
が特徴である。
【0041】SIMOXウェハの場合は、通常、表面側
のシリコン層厚は1μm以下であり、本発明のスタート
ウェハとしては、そのままでは薄すぎるので、エピタキ
シャル成長法によりその上にシリコンを成長させ、厚く
したものが用いられる。
【0042】接合ウェハの場合は、通常、表面側のシリ
コン層厚は10μm以上であり、本発明のスタートウェ
ハとしては、そのままでは表面側のシリコン層厚が厚す
ぎるので、研磨して薄くしたものが用いられる。
【0043】即ち、エッチング停止層は、スタートウェ
ハ中において、少なくとも半分より表面側に位置してい
ることが望ましく、エピタキシャル成長あるいは研磨し
た後の表面側シリコン層の厚さとしては、1から30μ
m程度が選ばれ、更には1から5μm程度が好ましく使
用される。
【0044】カンチレバーチップを構成する材料として
は、半導体IC製造プロセスを用いて作製することから
、Siに代表される半導体材料あるいはそれより派生し
た化合物などを好ましく用いられる。また、それらの材
料にドーピングを施した材料も同様に好ましく使用され
る。
【0045】本発明カンチレバーチップは、S.Aka
mine により提案されている図7及び図8のカンチ
レバーチップに比べて、アスペクト比の異なった複数個
の探針部を持つカンチレバーチップを提供することがで
き、ユーザーは測定試料にあったアスペクト比の探針部
を持つカンチレバーを選んで使用することができる。
【0046】エッチング停止層を持つウェハをスタート
ウェハとした時の副次的な効果として、作製する探針部
の長さを揃えることができるということが上げられる。 探針部の長さはAFM像のサンプル表面形状の再現性に
影響し、必要以上に長いと、探針部の軸方向に垂直な力
を受けたときに受けるモーメント力が大きくなり、AF
M像がサンプル表面形状を忠実に再現しなくなるという
問題が生じる。
【0047】メンブレインの厚さは最終的な探針部の長
さになるが、エッチング停止層を持つウェハを用いない
場合は、図6(a)図示の如く、その厚さをコントロー
ルするのが難しく、ウェハごとに異なった長さの探針部
ができたり、同一ウェハ中でもエッチング速度のウェハ
面内分布により長さの異なった探針部ができることとな
る。
【0048】これに対してエッチング停止層を使用する
場合、エッチング停止層上のシリコン層は初めに厚さが
決まっているので、少なくとも同一ウェハ内では探針部
の長さは一定のものを得ることができる。また、複数の
ウェハを用いても、メンブレインを形成するシリコン層
の形成方法に厚さコントロールが可能な方法を採用する
ことにより、長さの揃った探針部をもったカンチレバー
チップを提供することができる。
【0049】以下、試作例により本発明のカンチレバー
チップの作製方法を説明する。
【0050】<試作例1>図1及び図2に示す本発明の
カンチレバーチップを作製した。その作製方法は図5に
示す様である。
【0051】スタートウェハとして面方位が(100)
から14°傾いたSIMOXウェハ60を用いた。表面
側のシリコン層61はエピタキシャル成長により3μm
の厚さにした。
【0052】ウェハ洗浄後、LP−CVD装置により窒
化シリコン膜64、65を両面に堆積し(図5(b))
、フォトリソグラフィにより裏面の窒化シリコン膜65
を一部取り除いた後、窒化シリコン膜をマスクとしてエ
チレンジアミンピロカテコール水(EPW)を使用して
異方性ウエットエッチングを行った。
【0053】エッチング時間は特にコントロールせず、
予備実験により求めたエッチング速度より換算されたと
ころの所望のメンブレイン厚を得るに必要なエッチング
時間を越えてEPW中にウェハ60を放置した。しかし
、SIMOXウェハ中の酸化シリコン層62があるので
、ウェットエッチングはそこで停止していた。
【0054】ついで、バッファードフッ酸(フッ酸とフ
ッ化アンモンの混合液)により、二酸化シリコン層62
をエッチングした。
【0055】次に、窒化シリコン膜68をLP−CVD
により400nm堆積し直した。そして、ウェハ表面に
厚膜レジスト69をコーティングし、且つパターニング
した。続いて、CBrF3 ガスを用いたRIEプラズ
マドライエッチングによりメンブレインを表裏貫通させ
た。
【0056】次に、拡散炉に入れ、RIE工程で露出し
たシリコン面に酸化膜70を形成した。
【0057】この後、表面側の窒化シリコン膜64をプ
ラズマドライエッチングで除去した。また、EPWによ
りシリコン層61の異方性ウエットエッチングを行った
。続いて、バッファードフッ酸により二酸化シリコン層
62を除去した。最後に、真空蒸着によりクロムと金と
をレバー部の裏面にミラー部としてコーティングして、
本発明の走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーを得た。
【0058】このように作製した本発明のカンチレバー
チップは、長さの揃った探針部がウェハ内の各レバー部
の先端に作製されていた。しかも、カンチレバーチップ
の両側にある探針部ではそのアスペクト比の異なるもの
がスタートウェハの面の傾きを反映して作製されていた
【0059】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、1
対以上のカンチレバー部及び探針部を一つのカンチレバ
ーチップの上に持ち、且つ探針部はそれぞれのアスペク
ト比が異なっている走査型プローブ顕微鏡用カンチレバ
ーチップを提供することができる。
【0060】また、その際、エッチング停止層をもつウ
ェハをスタートウェハとして使用することにより、探針
部高さの揃った、安定した品質のカンチレバーチップを
提供することができる。
【0061】また同時に、カンチレバーチップ作製プロ
セスのコントロールに余裕を与えることができるため、
作製を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る走査型プローブ顕微鏡用カンチレ
バーチップを示す斜視図。
【図2】図1図示カンチレバーチップの縦断側面図。
【図3】ウェハ内に作製される複数のカンチレバーチッ
プのパターンを示す図。
【図4】図3のIVa−O−IVb線に沿った断面図。
【図5】図1図示のカンチレバーチップの作製方法を順
に示す図。
【図6】エッチング停止層を具備しないウェハと具備す
るウェハとにおける作製プロセス途中の状態の相違を示
す概略図。
【図7】従来の走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーチ
ップを示す斜視図。
【図8】図7図示カンチレバーチップの縦断側面図。
【図9】図7図示カンチレバーチップの作製方法を順に
示す図。
【符号の説明】
30…カンチレバーチップ、37…支持部、41、51
…カンチレバー部、42、52…探針部、60…ウェハ
、61…シリコン層、62…二酸化シリコン層、63…
シリコン層。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  複数のカンチレバー部と、上記各レバ
    ー部の自由端に配設される探針部と、上記探針部と反対
    側で上記レバー部に配設されるミラー部と、上記複数の
    レバー部の基端側を支持する1つの支持部と、を具備し
    、上記探針部のアスペクト比が互いに異なる走査型プロ
    ーブ顕微鏡用カンチレバーチップ。
  2. 【請求項2】  上記探針部及び上記支持部は、半導体
    の単結晶あるいはそれを主体とした材料よりなる請求項
    1記載のカンチレバーチップ。
  3. 【請求項3】  上記材料がシリコンである請求項2記
    載のカンチレバーチップ。
  4. 【請求項4】  複数のカンチレバー部と、上記各レバ
    ー部の自由端に配設される探針部と、上記探針部と反対
    側で上記レバー部に配設されるミラー部と、上記複数の
    レバー部の基端側を支持する1つの支持部と、を具備し
    、上記探針部のアスペクト比が互いに異なる走査型プロ
    ーブ顕微鏡用カンチレバーチップの作製方法であって、
    面方位が(100)より傾いているウェハをスタートウ
    ェハとして使用し、半導体製造プロセスによりカンチレ
    バーチップを作製する方法。
  5. 【請求項5】  上記面方位の傾きが30°以内である
    請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】  上記スタートウェハ中の厚み方向の中
    央より表面側にエッチング停止層が配設される請求項4
    または5記載の方法。
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DE4214400A DE4214400C2 (de) 1991-05-20 1992-04-30 Auslegerchip für ein Abtastsondenmikroskop und Herstellungsverfahren
US08/104,375 US5386110A (en) 1991-05-20 1993-08-09 Method of making cantilever chip for scanning probe microscope

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