JPH04340086A - 溶鋼容器の昇熱方法および装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は取鍋やタンディッシュ等
の溶鋼容器を昇熱する方法およびそれに用いる装置に関
する。

【０００２】溶鋼容器の修理等において、不定形耐火物
の流し込み施工が多く行われる傾向がある。この場合、
耐火物の乾燥速度が不均一だと爆裂を生ずるおそれがあ
り、均一な昇熱による均一な加熱乾燥が望まれている。

【０００３】また、受鋼前または処理前の溶鋼容器をあ
らかじめ加熱しておくことにより、注入された溶鋼の温
度が降下するのを防止することはよく行われているが、
この場合にも均一に昇熱されることが好ましいことは言
うまでもない。

【０００４】

【従来の技術】従来一般に行われている溶鋼容器の昇熱
方法は、溶鋼容器の上部に蓋をかぶせ、この蓋にバーナ
を取り付けるか又は蓋に設けた開口部にバーナを臨ませ
、該バーナの火炎を溶鋼容器内に向けるというものであ
る。

【０００５】かかる従来方法では、容器の上部は高温に
なるが、下部では燃焼ガスが十分に循環されないために
比較的低温となり、上下部間で大きな温度差が生じてし
まう。この不具合を解消するため、燃焼火炎を長くでき
るようにするなど、バーナに対して種々の改良がなされ
た。しかしながら、それにもかかわらず均一な昇熱が達
成できていないのが実情である。

【０００６】特開昭６０−１１１８８７号公報には、長
尺式バーナと燃焼制御装置とを用いた昇熱方法が開示さ
れている。燃焼制御装置は、溶鋼容器の種類、耐火物の
種類、耐火物の修理方法等の因子を考慮してあらかじめ
計算された昇熱曲線に従ってバーナへの燃料および空気
の供給量を制御する。しかしながら、燃焼ガスの循環不
良の問題が解決されていないため、この従来技術によっ
ても均一な昇熱を期待することはできない。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の課題は
、溶鋼容器を均一に昇熱できるようにすることにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
、本発明によれば、溶鋼容器の蓋にバーナを設けて該溶
鋼容器内に火炎を向けるとともに、溶鋼容器の下部から
燃焼ガスを排出させ、排出された燃焼ガスを溶鋼容器の
上部から該溶鋼容器内へ吐出させることを特徴とする溶
鋼容器の昇熱方法が提供される。

【０００９】また、本発明によれば、溶鋼容器の蓋に設
けられ、該溶鋼容器内に火炎を向けるようになされたバ
ーナと、溶鋼容器の下部に設けられた燃焼ガス吸引口と
、前記蓋に設けられた燃焼ガス吐出口と、前記吸引口お
よび吐出口間を連結する循環ダクトと、該循環ダクトに
設けられ、溶鋼容器内の燃焼ガスを前記吸引口から排出
させ循環ダクトを経て前記吐出口から溶鋼容器内へ吐出
させるためのファン装置とを備えてなる溶鋼容器の昇熱
装置も提供される。

【００１０】

【作用】溶鋼容器内の燃焼ガスは、ファン装置の作用に
よって容器下部の吸引口から排出され、循環ダクトを経
て、溶鋼容器上部の蓋に設けた吐出口から溶鋼容器内へ
と吐出される。このようにして、溶鋼容器内の上下部の
燃焼ガスは十分に循環されるため、容器は均一に昇熱さ
れる。容器を乾燥させる場合であれば、均一な加熱乾燥
が行われる。

【００１１】

【実施例】図１は本発明による昇熱装置の一実施例を示
す概略断面図である。溶鋼容器１には蓋２が設けられ、
蓋２にはバーナ３が取り付けられている。バーナ３には
燃料および燃焼空気が供給される。溶鋼容器１の下部に
は燃焼ガス吸引口４が設けられ、蓋２には燃焼ガス吐出
口５が設けられている。吸引口４と吐出口５とは循環ダ
クト６によって連結されており、循環ダクト６にはファ
ン装置７が設けられている。

【００１２】バーナ３が溶鋼容器１内へと火炎を向けて
該容器を加熱する一方で、ファン装置７が作動され溶鋼
容器１内下部の燃焼ガスが吸引口４から排出される。排
出された燃焼ガスは循環ダクト６を経て上方へ導かれ、
吐出口５から溶鋼容器１内へと吐出される。

【００１３】バーナ３による加熱中にかかる燃焼ガスの
循環が行われることにより、溶鋼容器１内の温度はほぼ
均一に維持されたまま上昇する。

【００１４】バーナ３に供給される燃料および空気の量
は、制御装置８によって制御するようにしてもよい。

【００１５】例えば溶鋼容器１の内壁を不定形耐火物の
流し込みによって修理した後に該耐火物を乾燥させる場
合、制御装置８には、溶鋼容器の種類、耐火物の種類、
耐火物の修理方法等の因子を考慮してあらかじめ計算さ
れた乾燥昇熱曲線のプログラムを記憶させておく。制御
装置８は、溶鋼容器１の内部に設置した温度計９と接続
され、容器１が上記乾燥昇熱曲線に従って均一に昇熱す
るよう、バーナ３への燃料および空気の供給量を制御す
る。

【００１６】受鋼前または処理前に溶鋼容器１を予熱す
る場合には、制御装置８に別の昇熱曲線のプログラムを
記憶させておくことができる。

【００１７】制御装置８がファン装置７の作動も制御す
るようにしてもよい。

【００１８】従来方法と本発明の方法とで乾燥昇熱テス
トを行い、結果を比較したところ、従来方法では溶鋼容
器１の上下部での温度差が３００℃と大きく、終了時点
での容器下部温度が７００℃と低かったため、下部の乾
燥が不十分であるという結果となった。一方、本発明の
方法によると、容器上下部での温度差は１５℃と極めて
小さく、全体が均一かつ十分に乾燥された。

【００１９】

【発明の効果】本発明によれば、バーナによる加熱中に
、溶鋼容器内の燃焼ガスが容器上下間で十分に循環され
るため、容器は均一に昇熱される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による昇熱装置の一実施例を示す概略断
面図。

【符号の説明】

１　　溶鋼容器、２　　蓋、３　　バーナ、４　　燃焼
ガス吸引口、５　　燃焼ガス吐出口、６　　循環ダクト
、７　　ファン装置、８　　制御装置、９　　温度計。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　溶鋼容器の蓋にバーナを設けて該溶鋼
   容器内に火炎を向けるとともに、溶鋼容器の下部から燃
   焼ガスを排出させ、排出された燃焼ガスを溶鋼容器の上
   部から該溶鋼容器内へ吐出させることを特徴とする溶鋼
   容器の昇熱方法。
2. 【請求項２】　　溶鋼容器の蓋に設けられ、該溶鋼容器
   内に火炎を向けるようになされたバーナと、溶鋼容器の
   下部に設けられた燃焼ガス吸引口と、前記蓋に設けられ
   た燃焼ガス吐出口と、前記吸引口および吐出口間を連結
   する循環ダクトと、該循環ダクトに設けられ、溶鋼容器
   内の燃焼ガスを前記吸引口から排出させ循環ダクトを経
   て前記吐出口から溶鋼容器内へ吐出させるためのファン
   装置とを備えてなる溶鋼容器の昇熱装置。