JPH04339957A - 直貼り用床材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は直貼り用床材に係り、詳
しくは表面が平滑に整備されたコンクリート床面、ＡＬ
Ｃ床面、合板やパーティクルボードなどの床下地に接着
剤を介して固定される直貼り用床材に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、床下地へ直接接着剤を用いて床材
を直貼り施工する場合、床材の裏面に発泡させたオレフ
ィン系等の合成樹脂シートを貼ったものを用いていた。 しかし、このようなシートは、荷重負荷時の変形の荷重
除去後の復元性や表面材の膨張収縮などに追従できない
などの欠点がある。そこで近年、これらの欠点を改良す
るため、前述の発泡シートに代わる別の材料として、不
織布を用いたものも上市されているが、これはむしろ防
音性能の付与を目的としたものが多い。また、不織布を
用いた場合、床材を接着剤を介して下地材と固定する際
、施工作業中に接着剤の上で床材を位置合わせして実部
をあわせるために滑らせることがあるが、この時接着面
でのすべりが悪いために施工に多大の時間を必要とする
という難点があった。そこでこの解決の手段として、例
えば図５の断面図の態様に示すごとく、床板１に不織布
２を貼り合わせた材料を、接着剤５を施した床下地６に
貼りつけるに際し、不織布２の表面にフィルム材３とし
てポリエステルフィルムもしくはコロナ放電処理したポ
リオレフィン系フィルムを貼付する手段があるが、この
ようにフィルムを貼付するには接着剤を用いるか、もし
くは一方を融点の低い素材をフィルムにした２層構造に
して不織布とフィルムを重ねた後、カレンダーローラー
で熱加工するか、いずれかの手段が用いられる。しかし
、前者の場合は、不織布に接着剤が含浸し緩衝性が損な
われるという欠点があり、一方、後者の場合は加熱ロー
ラーの圧力で不織布が熱変形し、厚みのバラツキが発生
し易いという欠点を有していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的とすると
ころは、直貼り用床材の緩衝材として不織布を用いる場
合、加工時の厚さ減少などを生じることなく施工時の床
下地材上に塗布された接着剤面での滑り性を良好にした
表面性状を有する不織布を用いた直貼り床材を提供する
ことにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明者らは上記のよう
な課題を解決するため鋭意研究を行い、本発明をなした
ものである。即ち本発明は表面が平滑に整備された床下
地に直貼りする床材において、床板の裏面に不織布層を
設け、さらに該不織布層が床下地と対向する面に低融点
ポリエステル系繊維を全面に規則的に、もしくは不規則
状に点在せしめてなる直貼り用床材である。

【０００５】以下、本発明を詳細に説明する。まず本発
明にいう床材とは木質系床材、石材、タイルなど一般に
扱われている床材全般をいい、木質系床材とは無垢木材
、合板、パーティクルボード、コルク板、中比重ファイ
バーボードなど木質板材料を中心に構成され、必要に応
じて表面に化粧板を貼った床材をいうが、防音性能の向
上を目的に木質材料の間に制振ゴムシート、発泡ゴムシ
ート、不織布等を挟んだものもこれに含まれる。また、
直貼り用床材とは　　表面が平滑に整備されたコンクリ
ート床面、ＡＬＣ床面、合板やパーティクルボードなど
の床下地に接着剤を介して固定される床材をいう。

【０００６】不織布とはパルプなどの天然繊維、ナイロ
ンやポリエステルなどの化学繊維、ガラス繊維、鉛やア
ルミなどの金属繊維などを科学的あるいは物理的に結合
させたものをいう。

【０００７】次に図面に基づいて本発明を詳細に説明す
る。図１及び図３は本発明の床材の態様の一例を模式的
に示す断面図で、図２及び図４は本発明の床材の態様の
一例を模式的に示す斜視図である。先ず、図１及び図３
の態様において、６は床下地であり、接着剤５を介して
床板１、不織布２、及び該不織布２の片面に不規則に点
在せしめられた低融点ポリエステル系繊維４から構成さ
れた本発明の床材が直貼りされている状況を断面図とし
て示したものである。また、図２及び図４はそれぞれ図
１及び図３の本発明床材の構成をさらに説明するための
斜視図であり、説明の便宜上床下地直貼りする側の面を
上向きにして示したものである。図２で、低融点ポリエ
ステル系繊維４は不織布２の片面にあたかもポリエステ
ル繊維が不規則状に点在しているような態様をなし、図
３で、低融点ポリエステル系繊維４は不織布２の片面に
あたかもポリエステル繊維シートを貼付せしめたような
態様をなしている。

【０００８】このような分布状態とすることによって、
本発明床材を接着剤により床下地に直貼りする際、接着
剤上での滑りが非常によくなり、これにより施工時の実
部の合わせが極めて効率的に行われるようになり、作業
性が格段に改善される。なおこの場合、不織布の材料と
してはナイロン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ
エチレン等の合成樹脂繊維や綿、パルプ等の天然繊維等
様々な材料が考えられ、低融点ポリエステル系繊維を溶
融させる温度では溶融しないという条件を満たしている
こと以外には特に規定するものではないが、コストや床
施工用に一般的に用いられるエポキシ系接着剤との接着
性が良好であることを考慮するとポリエステル系繊維を
用いることが望ましい。また、その目付け量も特に規定
するものではないが、２００〜１０００ｇ／ｍ２　程度
が望ましい。

【０００９】床下地面に対向する側に低融点ポリエステ
ル系繊維を選定したのは加熱時に溶融し適度に繊維間の
接合が行われるためで、低融点ポリエステル系繊維とは
約２６０℃で溶融する通常のポリエステル繊維より低い
温度で溶融するものをいい、１００℃〜２３０℃で溶融
、融着するものをもちいる。

【００１０】本発明における不織布表面への低融点ポリ
エステル系繊維処理の一例としては次のような手段があ
る。先ず樹脂繊維の上に目付け量２０〜２００ｇ／ｍ２
の低融点ポリエステル系繊維を積層し、２層構造とした
のち、両面もしくは片面からニードリングを行い全体を
不織布とする。このとき、２０ｇ／ｍ２　未満では接着
剤面上での滑り易さを充分発揮することができない。ま
た、２００ｇ／ｍ２　を超える場合は使用量に見合うだ
けの改善硬化は期待できない上、コスト面においても不
利となる。

【００１１】このように構成された２層構造の不織布を
熱風循環式恒温機内を通過させ、低融点ポリエステル系
繊維のみを溶融させる。その結果、低融点ポリエステル
系繊維はニードリングにより拘束されている箇所除いて
溶融し、あたかもニードリングにより拘束されている部
分を中心に不織布面に点在している態様を呈するか、も
しくは繊維シートをあたかも貼付したような態様を呈す
る。このとき、設定される温度条件、保持時間は低融点
ポリエステル系繊維が溶融し、不織布が熱劣化を起こさ
ない範囲で任意に設定され、低融点ポリエステル系繊維
の配合量や不織布の厚さなどによっても適宜調整される
。

【００１２】

【実施例】以下に本発明の実施例及び比較例を説明する
。実施例及び比較例に用いた材料を表１に示す。木質床
板はすべて９ｍｍ合板に化粧単板を貼り、塗装仕上げし
たものを用い、不織布は目付け量６００ｇ／ｍ２　で厚
さ６ｍｍに仕上げたポリエステル不織布を用いた。床板
条件は木質床板の裏面に該不織布を貼付して行い、不織
布の床下地面に対向する面の処理条件を変えて実施した
。尚、実施例における処理条件はポリエステル不織布と
低融点ポリエステル系繊維を重ねて通常の条件でニード
リングしたのち、１７０℃の熱風のより低融点ポリエス
テル系繊維のみを溶融させた。

【００１３】

【表１】 上記条件による実施例及び比較例の作業性と接着性の結
果を表２に示す。ここでいう作業性とは床下地のコンク
リート面への床材の接着に用いられる床材接着用エポキ
シ系接着剤を櫛目コテで３００ｇ／ｍ２　塗布後、前述
の床材をのせ、床下地面に強く押し付けてから横方向に
ずらし、床材の雄実と雌実を合わせる時の合わせ易さを
いう。（このページ以下余白）

【００１４】

【表２】

【００１５】

【発明の効果】本発明によれば、床材裏面に不織布を用
いても製品の床材としての安定性に優れ、接着剤面での
滑り易さが非常に良いため、床材の位置あわせが容易に
なり、簡単に施工性の改善が行える直貼り用床材を提供
できるものであり、実用上の効果は極めて顕著である。

【００１６】

【図面の簡単な説明】

図１、図２、図３及び図４は本発明の実施例を示し、図
５は従来技術を示す。 １　　床板 ２　　不織布 ３　　フィルム材 ４　　低融点ポリエステル系繊維 ５　　接着剤 ６　　床下地

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　表面が平滑に整備された床下地に直貼
   りする床材において、床板の裏面に不織布層を設け、さ
   らに該不織布層が床下地と対向する面に低融点ポリエス
   テル系繊維を全面に規則的に、もしくは不規則状に点在
   せしめてなる直貼り用床材。