JPH04339880A - ポリイミド粉体塗料及びその塗装方法 - Google Patents

ポリイミド粉体塗料及びその塗装方法

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JPH04339880A
JPH04339880A JP11303691A JP11303691A JPH04339880A JP H04339880 A JPH04339880 A JP H04339880A JP 11303691 A JP11303691 A JP 11303691A JP 11303691 A JP11303691 A JP 11303691A JP H04339880 A JPH04339880 A JP H04339880A
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JP
Japan
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polyimide polymer
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bis
thermoplastic polyimide
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JP11303691A
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Masahiro Ota
正博 太田
Akio Matsuyama
松山 彰雄
Eiji Segami
瀬上 英治
Fumiaki Kuwano
桑野 文昭
Osamu Yasui
治 安井
Tadashi Kobayashi
忠 小林
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリイミド系粉体塗料及
びその塗装方法に関する。更に詳しくは加工性に優れ、
耐熱性に優れており、塗装された製品は曲げなどの後加
工を施しても塗膜が損なわれない高性能の粉体塗料、お
よびその塗装方法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】重合体粉末によって金属表面を塗装する
ことは周知であり、各種の樹脂粉末がこの目的に用いら
れている。
【0003】近年の各種工業材料の高性能化、軽量化の
ため、より高温特性の優れた粉体塗料が求められている
。このような高温仕様の塗料として、ポリエステル樹脂
が用いられている。しかし、結晶性ポリエステル重合体
の場合は、樹脂そのものは優れた性質を持っているにも
拘らず、金属面への接着性の点から不適当である。
【0004】非晶性ポリエステル重合体は伸度に乏しく
、塗装を施した金属製品、例えば金属パイプに曲げなど
の後加工を施すと、塗膜に亀裂を生じることになる。
【0005】ポリエステル粉体塗料だけでなく、従来、
曲げ、プレスなどの加工を施しても実用上塗膜が損なわ
れないような粉体塗料は知られていない。
【0006】一方、ポリイミド樹脂はその高耐熱性に加
え、力学的強度、寸法安定性、難燃性、電気絶縁性など
を併せ持っており、電気・電子機器、宇宙航空用機器、
輸送機器などの分野で素材として広く使用されている。
【0007】しかしながら、耐熱性に優れていても明瞭
なガラス転移温度を有しないために溶融成形が出来ない
とか、また加工性は優れているがガラス転移温度が低く
、しかもハロゲン化炭化水素に可溶で、耐熱性、耐溶剤
性の面から満足出来ないなど、性能に一長一短があり、
ポリイミド系重合体の粉体塗料は知られていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、曲げなどの
加工によっても塗膜が損なわれず、かつ耐熱性の高性能
の塗膜を得ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記目的を
解決するために鋭意検討を行った結果、特定の固有粘度
を有する熱可塑性ポリイミド重合体を、その溶融点以上
に加熱して被塗布物に塗装することが上記目的を達成す
るのに有効な手段であることを見出し、本発明を完成さ
せた。
【0010】即ち、本発明は、 1)固有粘度0.1〜2.0の熱可塑性ポリイミド重合
体の粉体塗料であり、 2)熱可塑性ポリイミド重合体が基本的に下記式(1)
(化2)
【0011】
【化2】
【0012】〔式中、Xは直結、炭素数1乃至10の二
価の炭化水素基、六弗素化されたイソプロピリデン基、
カルボニル基、チオ基、またはスルホニル基から成る群
より選ばれた基を表わし、R1〜R4は水素、低級アル
キル基、低級アルコキシ基、塩素または臭素を示し、同
じであっても異なっていてもよい。Yは炭素数2以上の
脂肪族基、環式脂肪族基、単環式芳香族基、縮合多環式
芳香族基、芳香族が直接または架橋員により相互に連結
された非縮合環式芳香族基から成る群より選ばれた四価
の基を表わす。〕の繰り返し単位で示されるポリイミド
重合体よりなる粉体塗料であり、
【0013】3)熱可塑性ポリイミド重合体を、その溶
融点以上に加熱することにより、被塗布物上にポリイミ
ド膜を形成させる塗装方法である。
【0014】また、特に好ましくは、 4)熱可塑性ポリイミド重合体が基本的に前記式(1)
で示されるポリイミド重合体を溶融点以上に加熱する塗
装方法である。
【0015】本発明で用いられる熱可塑性ポリイミド重
合体は、熱可塑性を有していればその構造に制限はない
が、特に好ましいものは、基本的に下記式(1)(化3
【0016】
【化3】
【0017】〔式中、X、R1〜R4およびYは前に同
じ〕の繰り返し単位で示されるポリイミド重合体である
。上記した式(1)で表されるポリイミド重合体は、下
記式(2)(化4)
【0018】
【化4】
【0019】〔式中、X、R1〜R4は前に同じ。〕 
 で表されるエーテルジアミンを使用したものであり、
これと1種以上のテトラカルボン酸二無水物とを反応さ
せて得られるポリアミド酸を脱水環化して得られるポリ
イミドである。
【0020】具体的には米国特許4,847,349、
特開昭61−143478、62−48782、62−
68817、62−86021、62−185715、
62−197426、62−205124、63−12
8025、特開平1−110530等によって開示され
ている方法によって容易に製造することができる。
【0021】この方法で使用される前記式(2)で表さ
れるエーテルジアミンの具体的な例としては、ビス〔4
−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、1,1
−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エタ
ン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕プロパン、2−〔4−(3−アミノフェノキシ)
フェニル〕−2−〔4−(3−アミノフェノキシ)−3
−メチルフェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3
−アミノフェノキシ)−3−メチルフェニル〕プロパン
、2−〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕−2
−〔4−(3−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチル
フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3−アミノ
フェノキシ)−3,5−ジメチルフェニル〕プロパン、
2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル
〕ブタン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ
)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオ
ロプロパン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)
ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)
−3−メチルビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノ
フェノキシ)−3,3’−ジメチルビフェニル、4,4
’−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチル
ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)
−3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニル、4,
4’−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3’−ジク
ロロビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキ
シ)−3,5−ジクロロビフェニル、4,4’−ビス(
3−アミノフェノキシ)−3,3’,5,5’−テトラ
クロロビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノ
キシ)−3,3’−ジブロモビフェニル、4,4’−ビ
ス(3−アミノフェノキシ)−3,5−ジブロモビフェ
ニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,
3’,5,5’−テトラブロモビフェニル、ビス〔4−
(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4
−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビ
ス〔4−(3−アミノフェノキシ)−3−メトキシフェ
ニル〕スルフィド、〔4−(3−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕〔4−(3−アミノフェノキシ)−3,5−ジ
メトキシフェニル〕スルフィド、ビス〔4−(3−アミ
ノフェノキシ)−3,5−ジメトキシフェニル〕スルフ
ィド、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕
スルホン等が挙げられ、これらは単独あるいは2種以上
混合して用いられる。
【0022】本発明で用いられるポリイミド重合体は、
前記式(2)で表されるエーテルジアミンと、下記式(
3)(化5)
【0023】
【化5】
【0024】〔式中、Yは前に同じ。〕で表される1種
以上のテトラカルボン酸二無水物との反応により得られ
るものであり、この方法で用いられる式(3)のテトラ
カルボン酸二無水物としては、例えばエチレンテトラカ
ルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、
シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリッ
ト酸二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフ
ェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシ
フェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキ
シフェニル)メタン二無水物、2,2−ビス(3,4−
ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビ
ス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物
、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1
,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水
物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)−
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無
水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノン
テトラカルボン酸二無水物、3,3’4,4’−ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−
ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(2,
3−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(
3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビ
ス(2,3−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物
、(4,4’−p−フェニレンジオキシ)ジフタル酸二
無水物、4,4’−(m−フェニレンジオキシ)ジフタ
ル酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカル
ボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカ
ルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラ
カルボン酸二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラ
カルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテト
ラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセン
テトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナン
トレンテトラカルボン酸二無水物などであり、これらテ
トラカルボン酸二無水物は単独あるいは2種以上混合し
て用いられる。
【0025】ジアミンとテトラカルボン酸二無水物の反
応方法は特に限定されず、公知の方法が制限無く採用で
きるが、有機溶媒中で行うのは特に好ましい方法である
【0026】この反応に用いられる有機溶媒としては、
例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N
,N−ジメチルメトキシアセトアミド、N−メチル−2
−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ン、N−メチルカプロラクタム、1,2−ジメトキシエ
タン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、1,2−
ビス(2−メトキシエトキシ)エタン、ビス〔2−(2
−メトキシエトキシ)エチル〕エーテル、テトラヒドロ
フラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、ピ
リジン、ピコリン、ジメチルスルホキシド、ジメチルス
ルホン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルアミ
ド、フェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、p
−クロロフェノール、アニソールなどが挙げられる。ま
た、これらの有機溶剤は単独でも或いは2種以上混合し
て用いても差し支えない。
【0027】反応温度は通常200℃以下、好ましくは
50℃以下である。反応圧力は特に限定されず、常圧で
充分実施できる。  反応時間はモノマーの種類、溶剤
の種類及び反応温度により異なり、通常下記式(4)(
化6)で表されるポリアミド酸の生成が完了するに充分
な時間反応させる。通常10分〜24時間で充分である
【0028】このような反応により下記式(4)の繰返
し単位で示されるポリアミド酸が得られる。
【0029】
【化6】
【0030】〔式中、X、R1〜R4およびYは前記と
同じである。〕更に得られたポリアミド酸を80〜40
0℃に加熱してイミド化するか、または無水酢酸などの
イミド化剤を用いて化学的にイミド化することにより前
記式(1)で示されるポリイミドとすることができる。
【0031】また、前記式(2)で示されるジアミン類
と前記式(3)で示されるテトラカルボン酸二無水物と
を有機溶剤中に懸濁または溶解させた後、50〜400
℃に加熱しポリアミド酸の生成と脱水イミド化とを同時
に行なうことにより前記式(1)で示されるポリイミド
を得ることも可能である。
【0032】尚、ポリイミドの製造に際し、ジアミンの
一部をモノアミンに、および/または、テトラカルボン
酸二無水物の一部をジカルボン酸無水物におきかえて反
応させることにより、さらに加工安定性、熱安定性の優
れたポリイミド重合体とすることができる。
【0033】本発明で粉体塗料として用いられる熱可塑
性ポリイミド重合体の固有粘度は0.1〜2.0、好ま
しくは0.2〜1.8である。固有粘度が0.1を下回
る場合には生成したポリイミド被膜の強度が充分でなく
、又、もろくなりやすい。一方、固有粘度が2.0を越
える場合は、溶融時の樹脂の流動性が充分でなく、平滑
な塗膜が得られにくい。
【0034】ポリイミドの製造にあたって、生成ポリイ
ミドの分子量を調節するために、テトラカルボン酸二無
水物と芳香族ジアミンの量比を調節することが通常行わ
れており、本発明においてもこの二者の量比を調節する
ことにより、任意の分子量を得ることができる。又、量
比を調節するとともに、ジカルボン酸無水物および/ま
たはモノアミンを重合時に適宜添加することによっても
分子量を調節することが出来る。本発明においてはいず
れの方法でも採用できる。
【0035】本発明で用いられる熱可塑性ポリイミド重
合体は、そのまま粉体塗料として用いられるが、より塗
装性を向上するため、公知の手段によって粉砕し、粉末
化することが出来る。例えば重合体を液体窒素で冷却し
粉砕して粉末化する。得られた粉末は必要に応じて分級
し粉体塗料に供する。
【0036】顔料、染料などの添加剤は重合体にあらか
じめ添加しておいても良いし、粉砕後に混合しても良い
【0037】かくして得られた粉体材料を用いて流動浸
漬法、静電塗着法など公知の操作によって金属表面を塗
装することが出来る。  また、ポリイミド重合体を水
および/または有機溶媒に均一に分散してスラリー状と
し、スラリーを均一に塗布、またはスラリー中に被塗装
物を浸漬してスラリーを付着させ、しかるのち加熱する
ことにより、水および/または有機溶媒を揮散させ、被
塗装物表面にポリイミド重合体を付着させた後、さらに
加熱溶融して塗装することもできる。
【0038】尚、塗装にあたっては、好ましくは金属表
面を洗浄、研磨などの方法により清浄に保ち塗装処理を
行う。重合体の金属表面への密着性は極めて良好であり
、プライマーを必要としないが、あらかじめプライマー
処理しておくことも出来る。
【0039】塗装処理において重合体を金属面に融着さ
せるため、金属面は250〜420℃に加熱することが
好ましい。
【0040】
【実施例】以下、本発明を実施例、比較例により具体的
に説明する。 実施例1 特開平1−110530の実施例に従い、4,4’−ビ
ス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、無水ピロメリ
ット酸、無水フタル酸より、固有粘度0.51のポリイ
ミド重合体を得た。このポリイミド重合体はガラス転移
温度256℃、融点388℃を有していた(DSC測定
による。以下同じ)。又、このポリイミド重合体は粉砕
し平均粒度径50ミクロンとし、緑色染料0.05%(
重量比)を混合し、よく攪拌した。この粉体材料を流動
層上室に入れた。
【0041】流動層は多孔質の板によって上下の室に分
割されたタンク状の容器で、下の室より空気が送入され
るようになっている。ブロアーにより送入された空気は
多孔板を通し均一に上の室に至り、そこにある粉体層に
導かれる。粉体はこの空気流によりサポートされ、これ
により被塗布物を抵抗なしに浸漬できる。
【0042】あらかじめ約395〜400℃に加熱され
たパイプ(鉄製、径15.9mm、厚さ1mm、長さ2
00mmで一端に小穴が開けてあり針金で釣るせるよう
になっている)を取り出し、流動層内に釣るした。  
粉体はパイプにふれると溶融し付着する。約7〜8秒後
取り出し、余熱により塗膜が流動して平滑化するのを待
ち、これを水で冷却し、塗膜約100ミクロン厚のもの
を得た。
【0043】ピンホールはなく、内外面とも均一で曲げ
、つぶしをしても亀裂、剥離は生じなかった。
【0044】比較例1 4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニルの
かわりに、4,4’−ジアミノジフェニルエーテルを用
いた他は全て実施例1のポリイミドの合成法に従って、
固有粘度0.50のポリイミド粉を得た。このポリイミ
ドは明瞭なガラス転移温度を示さなかった。
【0045】実施例1と同様にしてパイプ塗装を試みた
が、パイプ余熱を395℃、420℃、450℃の3水
準で行ったが、いずれの場合も粉体はパイプにふれても
溶融せず、塗装は不可能であった。
【0046】実施例2 特開平1−110530の実施例に従い、ビス〔4−(
3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィドと、無水
ピロメリット酸、無水フタル酸とより、固有粘度0.6
0、ガラス転移温度238℃のポリイミド粉体を得た。 この粉体に赤色染料0.03%(重量比)を混合、攪拌
後粉砕し、平均粒度径40ミクロンの粉体材料を得た。
【0047】上記のようにして得られた粉体材料を静電
粉体吹付装置に入れた。本装置は被塗布物と反対の極性
をもつように粉体を電気的に帯電させ、かつ粉体ガンを
有しており、空気により粉体を被塗布物に吹付ける装置
である。径76.3mm、長さ3m、肉厚3.6mmで
表面に亜鉛メッキをほどこしたパイプを回転出来る治具
で支え、このパイプに静電粉体付装置のガンより粉体材
料を吹き付けた。パイプを回転しながら表面が一様にな
るように吹きつけた。
【0048】均一に粉体の付着したパイプを雰囲気温度
450℃の炉につるした。約5分後に取り出し、表面状
態が良く溶けて平滑化しているのを確認し、水で冷却し
、膜厚約80ミクロンの被膜を得た。ピンホールはなく
、美しい赤色の半透明の被膜は密着力に優れ、曲げ加工
、穴あけ加工等をしても剥離はなかった。
【0049】実施例3〜7、比較例2〜3実施例2と同
様にして、表1に示されるジアミン、テトラカルボン酸
二無水物、ジカルボン酸無水物を原料として表1に示さ
れるポリイミドを得た。得られたポリイミド粉体を用い
て実施例2と同様にパイプ塗装を試みた。 塗装終了後の外観、穴あけ加工後の剥離状況も同表に併
せて記す。
【0050】
【表1】
【0051】
【発明の効果】本発明の粉体塗料は卓越した接着性を有
し、ホウロウ様の美しい仕上がりと高いガラス転移温度
の為に耐熱性を有し、また耐候性、耐腐食性に富み、曲
げプレス等の後加工もできるという高性能の塗膜を提供
するものである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  固有粘度0.1〜2.0の熱可塑性ポ
    リイミド重合体の粉体塗料。
  2. 【請求項2】  熱可塑性ポリイミド重合体が基本的に
    下記式(1)(化1) 【化1】 〔式中、Xは直結、炭素数1乃至10の二価の炭化水素
    基、六弗素化されたイソプロピリデン基、カルボニル基
    、チオ基、またはスルホニル基から成る群より選ばれた
    基を表わし、R1〜R4は水素、低級アルキル基、低級
    アルコキシ基、塩素または臭素を示し、同じであっても
    異なっていてもよい。Yは炭素数2以上の脂肪族基、環
    式脂肪族基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳
    香族が直接または架橋員により相互に連結された非縮合
    環式芳香族基から成る群より選ばれた四価の基を表わす
    。〕の繰り返し単位で示されるポリイミド重合体よりな
    る請求項1記載の粉体塗料。
  3. 【請求項3】  熱可塑性ポリイミド重合体をその溶融
    点以上に加熱することにより、被塗布物上にポリイミド
    膜を形成させる塗装方法。
  4. 【請求項4】  熱可塑性ポリイミド重合体が基本的に
    請求項2で示されるポリイミド重合体である請求項3記
    載の塗装方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2002084676A1 (en) * 2001-04-13 2002-10-24 Mitsui Chemicals, Inc. Magnetic core and magnetic core-use adhesive resin composition

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