JPH04339547A

JPH04339547A - Ｔｉ含有ステンレス鋼の水平連続鋳造方法

Info

Publication number: JPH04339547A
Application number: JP3025759A
Authority: JP
Inventors: Masaya Tokuhira; 得　　平　　雅　　也; Tsuneo Tateno; 立　　野　　常　　男; Sadashi Kusaka; 日　　下　　貞　　司
Original assignee: Kobe Steel Ltd
Current assignee: Kobe Steel Ltd
Priority date: 1991-01-25
Filing date: 1991-01-25
Publication date: 1992-11-26

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はＴｉ含有ステンレス鋼の
水平連続鋳造方法に関し、さらに詳しくは、例えば、Ｓ
ＵＳ３２１のように活性金属であるＴｉを含有するステ
ンレス鋼の鋳造において、耐溶損性に優れており、かつ
、高い高温強度と耐熱衝撃性を兼ね備えているジョイン
トリングを使用する水平連続鋳造方法に関するものであ
る。

【０００２】

【従来技術】従来より、水平連続鋳造用設備におけるタ
ンディッシュと鋳型とを接続するジョイントリングとし
ては、窒化硼素質、または、窒化珪素、サイアロン質、
或いは、これらを主成分とする複合体が使用されてきて
いる。

【０００３】しかしながら、例えば、ＳＵＳ３２１等の
ように極めて活性であるＴｉを含有するステンレス鋼の
連続鋳造においては、上記に説明したような耐火物の溶
損を避けることができず、耐火物の損傷による表面性状
の悪化を招来すると共に、稀には局部的な溶損によって
ジョイントリングが破損して、ブレークアウトを生じる
原因となっていて、安定操業を行うことができないとい
う問題があった。

【０００４】このような、問題点を解決するために、従
来技術として特開平０２−０４４０６７号公報には、窒
化硼素に窒化物、炭化物、酸化物を添加して、金属或い
は無機材料の溶融体に対する耐溶損性を改善した材料が
記載されている。しかし、この材料にも一長一短がある
。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記に説明し
た従来技術の問題点に鑑み、ステンレス鋼に対する耐溶
損性、特に極めて活性であるＴｉを含有するＳＵＳ３２
１等に対しても、優れた耐溶損性を発揮すると同時にジ
ョイントリングとして必要な高温強度および耐熱衝撃性
を兼ね備えている焼結体を使用して、連続鋳造を行う方
法を開発したのである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明に係るＴｉ含有ス
テンレス鋼の水平連続鋳造方法の特徴とするところは、
　　希土類酸化物を少なくとも１種以上を合計で１０〜
４０ｗｔ％含有する窒化硼素の焼結体からなるジョイン
トリングにより水平連続鋳造設備のタンディッシュと鋳
型を接続してＴｉ含有ステンレス鋼を鋳造することにあ
る。また、このジョイントリングは、希土類酸化物の少
なくとも１種以上１０ｗｔ％以上と、Ａｌ２Ｏ３、Ｍｇ
Ｏ、ＺｒＯ２、３Ａｌ２Ｏ３・２ＳｉＯ２、ＺｒＳｉＯ
２の酸化物から選んだ１種以上とを合計で１０〜４０ｗ
ｔ％含有し、それらが単独或いは複合体の形で存在し、
残部が窒化硼素からなる焼結体である。

【０００７】本発明に係るＴｉ含有ステンレス鋼の水平
連続鋳造方法について、以下詳細に説明する。

【０００８】即ち、本発明に係るＴｉ含有ステンレス鋼
の水平連続鋳造方法において使用するジョイントリング
に必要な特性としては、耐溶損性、耐熱衝撃性、高い高
温強度を満足しなければならない。

【０００９】この特性を満足させるために、種々の成分
について検討したところ、Ｙ２Ｏ３、Ｌａ２Ｏ３、Ｃｅ
Ｏ２等の希土類酸化物を少なくとも１種以上、或いは、
希土類酸化物とＡｌ２Ｏ３、ＭｇＯ、ＺｒＯ２、３Ａｌ
２Ｏ３・２ＳｉＯ２、ＺｒＳｉＯ４の酸化物の中から選
んだ１種以上を窒化硼素中に均一に分散させた焼結体が
好ましいことを見出した。

【００１０】このような成分からなる焼結体は、溶鋼と
ジョイントリングとの反応部が、溶鋼を鋳込む際の引き
抜きに伴って、削られるというジョイントリング独特の
溶損機構に対して、優れた耐力を有しており、さらに、
高い高温強度と耐熱衝撃性を有することを見出したので
ある。

【００１１】しかしながら、特に、Ｔｉ含有ステンレス
鋼の溶湯は、Ｔｉの活性が高いために、ＳｉＯ２、Ａｌ
２Ｏ３、ＺｒＯ２等を窒化硼素に添加しても、これらが
Ｔｉと反応するため、溶損を防止することができないの
である。

【００１２】しかし、希土類酸化物を添加すると、鋳造
初期にはこれら希土類酸化物もＴｉと反応するけれども
、反応が進むに従ってジョイントリング表面にこれら酸
化物の被膜を形成して、Ｔｉとの反応を防止するように
なり、結果としてジョイントリングの溶損が防止され、
耐溶損性に優れたものとなる。

【００１３】これらＡｌ２Ｏ３、ＭｇＯ、ＺｒＯ２、３
Ａｌ２Ｏ３・２ＳｉＯ２、ＺｒＳｉＯ４等の酸化物の配
合割合は、焼結体の１０ｗｔ％未満では、耐溶損性の改
善効果が得られず、また、４０ｗｔ％を越えると耐熱衝
撃性が低下する。よって、これら酸化物の含有量は１０
〜４０ｗｔ％とする。

【００１４】また、Ｙ２Ｏ３、Ｌａ２Ｏ３、ＣｅＯ２等
の希土類酸化物が１０ｗｔ％未満では、耐溶損性、高温
強度の改善が充分ではないので、これら希土類酸化物は
１０ｗｔ％以上添加する必要がある。しかし、あまり多
量に添加するとこの効果は飽和してしまうので、４０ｗ
ｔ％を越えて添加する必要はない。

【００１５】なお、添加した酸化物の一部が窒化硼素表
面のＢ２Ｏ３と反応してＢｏｒａｔｅを生成することが
あるが、焼結体の性能には変化はない。

【００１６】

【実　　施　　例】本発明に係るＴｉ含有ステンレス鋼
の水平連続鋳造方法の実施例を比較例と共に説明する。

【００１７】

【実　施　例】表１および表２に示した成分よりなる材
料を通常の焼結法により、外径φ７０×内径φ４５×１
５ｔ（ｍｍ）のリング状焼結体を作成し、タンディッシ
ュノズルと鋳型の間に取り付け、ステンレス鋼（ＳＵＳ
３２１）溶湯１５０ｋｇを１５７０℃の温度において鋳
込みを行い、１ｍ／ｍｉｎの引き抜き速度で鋳造を行っ
た。

【００１８】表１および表２に示すＮｏ．１、Ｎｏ．２
、Ｎｏ．３、Ｎｏ．１９、Ｎｏ．２０、Ｎｏ．２７の試
料は、著しい溶損が認められ、長時間の連続鋳造には不
適当であることがわかった。また、Ｎｏ．２４、Ｎｏ．
２５、Ｎｏ．２６は鋳込み時に破損したために鋳造を中
止した。これらの試料は比較例である。

【００１９】また、表１および表２に示す本発明に係る
Ｔｉ含有ステンレス鋼の水平連続鋳造方法による、Ｎｏ
．４〜Ｎｏ．１８、Ｎｏ．２１〜Ｎｏ．２３は、ジョイ
ントリングの溶損が極めて少なく、約７．５ｍを完全に
鋳込むことができ、さらに、鋳片の表面性状も良好であ
った。

【００２０】

【表１】

【００２１】

【表２】

【００２２】

【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るＴｉ
含有ステンレス鋼の水平連続鋳造方法は上記の構成を有
しているから、耐熱衝撃性を保持したままで、耐溶損性
、高温強度が向上し、ステンレス鋼、特に、Ｔｉ含有ス
テンレス鋼を連続鋳造する際に、長期に安定して鋳造を
行うことができるという優れた効果を有するものである
。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】希土類酸化物を少なくとも１種以上を合計
で１０〜４０ｗｔ％含有する窒化硼素の焼結体からなる
ジョイントリングにより水平連続鋳造設備のタンディッ
シュと鋳型を接続してＴｉ含有ステンレス鋼を鋳造する
ことを特徴とするＴｉ含有ステンレス鋼の水平連続鋳造
方法。
【請求項２】ジョイントリングが希土類酸化物の少なく
とも１種以上１０ｗｔ％以上、および、Ａｌ２Ｏ３、Ｍ
ｇＯ、ＺｒＯ２、３Ａｌ２Ｏ３・２ＳｉＯ２、ＺｒＳｉ
Ｏ２の酸化物から選んだ１種以上とを合計で１０〜４０
ｗｔ％含有し、それらが単独或いは複合体の形で存在し
、残部が窒化硼素からなる焼結体である請求項１記載の
Ｔｉ含有ステンレス鋼の水平連続鋳造方法。