JPH0433804Y2

JPH0433804Y2 -

Info

Publication number: JPH0433804Y2
Application number: JP1986165961U
Authority: JP
Priority date: 1986-10-29
Filing date: 1986-10-29
Publication date: 1992-08-12
Also published as: US4840510A; JPS6371815U

Description

【考案の詳細な説明】産業上の利用分野本考案は、流動状紅やマニキユア液等の流動状
の化粧品を容器外に押し出して容器外に設けた筆
に供給する流動状化粧品の筆付容器に関する。

従来の技術従来における流動状化粧品の筆付容器では、筆
は容器とは別体にキヤツプに設けられ、容器内に
筆を挿入して流動状化粧品を付着させ、容器の開
口部分で筆をしごいて適宜な付着量としたうえ、
使用するのが一般的である。

考案が解決しようとする問題点したがつて、従来の流動状化粧品の筆付容器に
あつては、筆を容器内に挿脱する動作が煩雑であ
り、また、この動作の際には容器と筆をそれぞれ
別の手に把持しなければ容器が転倒する恐れがあ
つて使い勝手が悪いという欠点があつた。

本考案はこのような欠点を解消した流動状化粧
品の筆付容器を提供することを目的とする。

問題点を解決するための手段容器内に設けた流動状化粧品、例えば流動状の
紅やマニキユア液等を収容する収容部と、前記容
器に設けた流動状化粧品を流出させる流出口と、
この流出口から流動状化粧品が供給されるよう前
記容器の外部に設けた筆と、前記容器内に設けた
前記流出口と前記収容部とを連通し流動状化粧品
が流通するための流通路と、この流通路に対して
前記流出口とは直角方向から進退自在に設けられ
前記容器外部から押動操作されると前記流通路内
に進入することにより前記流通路内の流動状化粧
品を前記流出口に向けて押し出す押出部材と、こ
の押出部材を前記流通路から退出させる方向に付
勢する付勢部材とから構成したものである。

作用押出部材を、流出口と収容部とを連通する流動
路に対応して設け、流出口に対して直角方向に押
動して筆に流動状化粧品を供給するので、化粧を
しながら前記押出部材を押動することができ、化
粧に伴う煩雑さがなくなり、使い勝手がよくな
る。

実施例以下、本考案を流動状紅容器に適用した場合の
好適な実施例を添付図面に基づき詳細に説明す
る。

ここにおいて、第１図は流動状紅を収容した筆
付容器の縦断面図、第２図は流通路を設けたブロ
ツク体の平面図、第３図は導出体の拡大斜視図、
第４図はａ乃至ｃは押出部材と遮断部材の動作説
明図である。

第１図に示したように、ほぼ円筒状の容器１
は、大径部１ａと小径部１ｂとからなり、これら
両部１ａ，１ｂは隔壁１ｃで区画される一方、透
孔２によつて連通されている。前記小径部１ｂ
は、その周面の一部（第１図における上部）が偏
平に形成されている。一方、前記大径部１ａ内の
前記隔壁１ｃ側には、前記透孔２に対応するよう
透孔が透設された有底円筒体３が嵌着固定され、
その内部空間で収容部４を形成している。そし
て、この収容部４内には、Ｏリングを周面に嵌着
したピストン５が摺動自在に配設され、このピス
トン５によつて前記収容部４内は、透孔２側に対
して遮断状態にあり、この遮断状態にある前記収
容部４内の流動状紅（図示せず）が収容されるも
のである。

前記大径部１ａ内における前記有底円筒体３の
開放端側には、前記収容部４に連通するよう長手
方向に伸びる流通路６が設けられたほぼ円柱状の
ブロツク体７が嵌着固定されている。前記流通路
６は長手方向中央において高さ方向が狭くなるよ
う形成され、この狭小部６ａの収容部４側下面に
は段部７ａが形成される一方、反収容部４側上面
は下面により接近し、その対向間隔が前記段部７
ａ部分の高さとほぼ等しくなるよう形成されてい
る。第２図で明らかなように、ブロツク体７の反
流通路６側周面には、長手形状の凹部８が設けら
れ、この凹部８から前記狭小部６ａに向けて貫通
するよう平面正方形状の貫通孔９が設けられてい
る。また、前記貫通孔９の前記凹部８内の両側に
は、丸穴１０，１１が穿設されている。

そして、第１図で明らかなように、前記凹部８
及び前記貫通孔９に対応して、前記凹部８の形状
にならつた上部形状を有し、中央部は前記貫通孔
９にならつた形状であり、シールリング１２より
下の下部は全体がほぼＬ字状に形成された、押出
部材１３が前記流通路６に対して進退自在に配置
されている。大径部１ａ周面には、前記凹部８に
対応位置してこれより一回り小さな透孔１４が設
けられ、前記押出部材１３は、各丸穴１０，１１
内に配設されたコイルバネ１５，１６の弾発力で
流通路６から退出する方向に付勢され、前記透孔
１４からその上端が露出するとともに、前記押出
部材１３の上部長手方向両端に設けた突縁部１３
ａが前記透孔１４の縁で係止されることにより、
前記大径部１ａ外に脱却することが阻止されてい
る。また、前記押出部材１３のＬ字状の下部に
は、同じく全体がほぼＬ字状の遮断部材１７が、
相対的に移動自在に、かつ脱落不能に係止されて
いる。そして、前記遮断部材１７は前記貫通孔９
の壁面と適宜な摩擦力で接触する一方、その下面
は段部７ａの上面とほぼ同一高さに位置するよう
形成されている。さらに、前記遮断部材１７の上
面と押出部材１３中央部下面との間隔は、押出部
材１３下部下面と段部７ａ上面との間隔にほぼ等
しく設定されている。

ブロツク体７の反収容部４端には、流出口１８
が開口された断面コ字状の蓋体１９が固定され、
また、この蓋体１９には導出体２１の基部が固定
されている。この導出体２１はほぼ円錐筒状で、
先端から基部方向に向けて周方向に等間隔を置い
て４つの切欠き２１ａが形成されている。さらに
前記導出体２１を覆うようにして筆２２が設けら
れ、筆２２の基部は固められて前記導出体２１の
基部に固定されている。そして、前記筆２２の先
端部のみが露出するようにして、固定カバー２３
が、筆２２の先端方向から大径部１ａとブロツク
体７との間に挿入固定されている。この固定カバ
ー２３には、キヤツプ２４の着脱自在に嵌合され
る。

一方、容器１の小径部１ｂ内には、移動体２５
が長手方向に移動自在に挿入され、移動体２５の
操作部２５ａは、小径部１ｂの偏平状周面に長手
方向に伸びるよう形成されたスリツト２６から外
部に突出している。また、前記移動体２５の反隔
壁１ｃ端には修正等に使用する筆部材２７が固定
されている。この筆部材２７は、前記操作部２５
ａを前記スリツト２６に沿つて移動することによ
り、小径部１ｂから突出入するものである。

続いて、上述した実施例における収容部４内の
流動状紅（図示せず）を筆２２に供給する動作に
ついて説明する。

第１図に示した待機状態から押出部材１３をコ
イルスプリング１５，１６の弾発力に抗して押動
すると、その下部は流通路６の狭小部６ａ内に進
入してくる。このとき遮断部材１７は、その上面
と前記押出部材１３中央部下面との間に遊び空間
が存在するとともに、貫通孔９壁面との間に作用
する摩擦力に加え、流動状紅の比重が大きいこと
により、狭小部６ａ内に進入することなく第１図
図示状態を維持する。前記押出部材１３の下端面
が段部７ａと同一高さ位置まで移動すると、前述
の遊び空間はなくなり、前記遮断部材１７は前記
押出部材１３に押動され、両部材１３，１７の下
面が一致した状態で移動する（第４図ａ参照）。
したがつて、狭小部６ａ内の流動状紅は収容部４
方向への流出を阻止され、前記押出部材１３と前
記遮断部材１７の進入にしたがつて流出口１８方
向へと押出され、この押出量と同一量の流動状紅
が前記流出口１８から筆２２に供給される。この
際、導出体２１によつて、流動状紅は前記流出口
１８から全量がすぐに筆２２の基部に供給される
ことなく、筆２２の先端部分に向けて徐々に供給
されるので、流動状紅は筆２２の先端部にまで確
実に供給される。そして、流動状紅の押出動作
は、前記押出部材１３と前記遮断部材１７の下端
面が前記狭小部６ａ下面に当接した時に終了する
（第４図ｂ参照）。

次に、押出部材１３に対する押動力を解除する
と、各コイルスプリング１５，１６の作用によつ
て、前記押出部材１３は狭小部６ａからブロツク
体７内へと退出するが、第４図ｂ図示の如く、遮
断部材１７の上部下面と前記押出部材１３の下端
上面とには遊び空間が存在するので、前記遮断部
材１７は前記遊び空間がなくなるまでは、移動す
ることなく静止状態を維持する（第４図ｃ参照）。
このため、前記押出部材１３が退出を始めた後の
狭小部６ａは負圧状態となり、収容部４内の流動
状紅は円滑に前記狭小部６ａに流入してくる。さ
らに押出部材１３が退出すると、遮断部材１７も
前記押出部材１３に伴われて移動し、第１図図示
の待機状態に復帰するものである。

このようにして、押出部材１３を押す毎に、所
定量の流動状紅が流出口１８から筆２２に供給さ
れ、押出部材１３の押動操作は容器１を把持して
いる手の指で行うことができる。

また、筆部材２７を操作部材２５ａによつて容
器１外に突出させれば、修正用等の筆として使用
することができる。

なお、本考案は上述した実施例に限定されるも
のではなく、多くの改変を施すことが可能であつ
て例えば、化粧品が流動状であれば、紅をはじめ
マニキユア液等いかなるものに対しても適用可能
であり、また、筆部材２７を設けた小径部１ｂは
必ずしも必要でない。さらに、遮断部材１７が存
在しなくても、押出部材１３の進退動作のみで、
流動状化粧品を流出口１８から筆２２に供給する
ことが可能であるが、前記遮断部材１７が存在す
ることにより、流動状化粧品を収容部４から所定
量ずつ流出口１８に供給することが保証される。
また、流通路６は流出口１８と収容部４を連通
し、流動状化粧品が流通し得るものであれば、そ
の形状はいかなるものでもよく、換言すると、流
出口１８と収容部４間において流動状化粧品が存
在する部分が流通路６を構成するものである。

効果以上説明したところで明らかなように、本考案
によれば、簡単な構成及び操作で、流動状化粧品
を筆に供給することができ、化粧の際の煩雑さが
解消され、使い勝手が向上するという有益な効果
を奏し得る。さらに、遮断部材は、押出部材が流
通路内の所定部分から退出する時には押出部材が
所定位置に至るまで前記遮断状態を維持するの
で、流通路の所定部分は負圧状態となつて流動状
化粧品が収容部からのみ流入し流出口側からは逆
流せず、確実に所定量ずつ流動状化粧品を収容部
から流通路を経て流出口に供給できるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の好適な実施例を示し、第１図は流
動状紅を収容した筆付容器の縦断面図、第２図は
流通路を設けたブロツク体の平面図、第３図は導
出体の拡大斜視図、第４図はａ乃至ｃは押出部材
と遮断部材の動作説明図である。１……容器、４……収容部、６……流通路、１
３……押出部材、１５，１６……コイルスプリン
グ、１７……弁体、１８……流出口、２２……
筆。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

容器内に設けた流動状化粧品を収容する収容部
と、前記容器に設けた流動状化粧品を流出させる
流出口と、この流出口から流動状化粧品が供給さ
れるよう前記容器の外部に設けた筆と、前記容器
内に設けた前記流出口と前記収容部とを連通する
流通路と、この流通路に対して前記流出口とは直
角方向から進退自在に設けられ前記容器外部から
押動操作されると前記流通路内の所定部分に進出
することにより前記流通路内の流動状化粧品を前
記流出口に向けて押し出す押出部材と、この押出
部材を前記流通路から退出させる方向に付勢する
付勢部材と、前記押出部材が流通路内に進出する
時には該押出部材と連動して流通路内の所定部分
に進出し流通路を遮断する一方、押出部材が流通
路内の所定部分から退出する時には押出部材が所
定位置に移動するまで前記遮断状態を維持し、該
所定位置を過ぎると押出部材とともに流通路から
退出するように成した遮断部材とから構成された
ことを特徴とする流動状化粧品の筆付容器。