JPH04337444A - 印字評価装置 - Google Patents

印字評価装置

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JPH04337444A
JPH04337444A JP3109225A JP10922591A JPH04337444A JP H04337444 A JPH04337444 A JP H04337444A JP 3109225 A JP3109225 A JP 3109225A JP 10922591 A JP10922591 A JP 10922591A JP H04337444 A JPH04337444 A JP H04337444A
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JP
Japan
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dot
pattern
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column
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Application number
JP3109225A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumio Ichikawa
市川 文雄
Masaru Shibata
優 柴田
Asao Saito
斉藤 朝雄
Akihiro Yamanaka
山中 昭弘
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Priority to AT92304313T priority patent/ATE144201T1/de
Priority to EP92304313A priority patent/EP0514153B1/en
Priority to DE69231408T priority patent/DE69231408T2/de
Priority to DE69214508T priority patent/DE69214508T2/de
Publication of JPH04337444A publication Critical patent/JPH04337444A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプリンタ等に用いられる
記録ヘッドの印字評価を行う装置に関する。
【0002】[発明の背景]従来記録ヘッド、例えばイ
ンクジェット方式の記録ヘッドを検査するのにヘッドが
移動しながら印字するプリンタの本体と同等な機構を持
った治具に披検ヘッドを取り付けて紙に印字し、目視に
より評価をしていた。従って評価を行う検査員の個人差
や定量的に評価できないことによる評価のバラツキがあ
った。
【0003】この様な鑑点から従来目視により行ってい
た評価をCCD等の測定部を用いて自動的に行うことも
考えられている。この場合、測定部をヘッドの後ろに配
置する必要が有り、また、ヘッドの吐出液のスピードと
ヘッドの移動するスピードにより合成される紙と液滴の
相対スピードが、紙に印字する位置に影響するため、吐
出液のスピードによる影響(ヨレ)も検査しようとする
ときには、披検ヘッドを移動して測定に必要なエリアか
ら逃げるための、また、印字するときに披検ヘッドを本
体に取り付けたときのヘッドの移動スピードを生じさせ
るための、移動機構が必要であた。
【0004】
【発明が解決しようとしている問題点】しかしながらこ
の様な構成では、測定部により印字画像を測定する際に
は必ず記録ヘッドを測定エリアから逃がしておかなけれ
ばならない。そのため記録ヘッドの装置への装着及び印
字検査を同時に行う事ができなかった。そのため検査時
間が長くなり、コストも上昇するという問題点があった
。また測定部を配置する場所が限られており、複数で大
型の測定装置や複数の測定装置が必要になる場合は測定
する事ができないという問題点があった。
【0005】本発明は上記点に鑑みてなされたもので、
その目的とするところは、検査に要する時間を短縮する
ことが可能な印字評価装置を提供することにある。
【0006】
【問題点を解決するための手段及び作用】即ち本発明は
、記録ヘッドを保持する保持手段と、前記ヘッド保持手
段により保持された記録ヘッドにより評価用パターンが
印字される記録材を保持する記録材保持手段と、前記記
録材に印字されたパターンを測定する測定手段と、前記
測定手段による前記評価用パターンの測定中に前記ヘッ
ド保持手段に対する記録ヘッドの交換を可能にする交換
手段と、を有することを特徴とする印字評価装置を提供
するものである。
【0007】これにより検査用記録ヘッドにより印字さ
れた評価用パターンの測定中に次の検査用記録ヘッドを
装着することが可能になる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。
【0009】(1)記録ヘッド 図1〜図5は本実施例において検査の対象となるインク
ジェット記録ヘッドの構成を示す図であり、熱エネルギ
ーを用いてインクを吐出口より吐出する方式のものであ
る。
【0010】図中3001は直線状に配列されたインク
を吐出するための複数の吐出口、3002は各吐出口毎
に配置されたヒータで、通電により発熱し、インクを加
熱することにより膜沸騰を生じさせてインクを吐出口よ
りP方向に吐出させる。3003は吐出口3001及び
ヒータ3002が形成されたシリコン板、3004は吐
出口毎に溝3005と吐出用の穴が形成された天部材で
、溝3005とヒータ3002の位置を合わせて張り合
せることでインク流路を形成する。3006はインク流
路にインクを供給するためのインクタンクである。又3
007はアルミ板で、シリコン板3003を固定すると
ともにヒータ3002の位置に対して位置精度を出すた
めの基準面3008a〜fを持つ。
【0011】このアルミ板3007上の基準面のうち、
3008d及び3008fは吐出口3001の配列方向
(以下X方向と称す)に対する基準面、3008cはイ
ンクの吐出方向(P方向)(以下Y方向と称す)に対す
る基準面、3008a、3008b及び3008eは前
記、X、Y方向のつくる平面に垂直に交わる方向(以下
Z方向と称す)に対する基準面である。
【0012】又、3009はアルミ板3008に固定さ
れたプリント板、シリコン板3003とワイヤボンディ
ング3011により結線される。又プリント板3009
は記録装置本体或は後述する印字評価装置本体からの信
号用のコネクタが接触される面にパッド3010を持ち
、このパッド3010とワイヤボンディング3011用
のパッドとの間を結線する導体パターン3012を備え
る。
【0013】次に前記記録ヘッドの検査装置について説
明する。
【0014】(2)検査装置本体 図6は本実施例における検査装置の全体構成を示す平面
図であり、記録ヘッド(以下ワークとも称す)を固定す
るためのワークセット機構500、固定されたワークに
対し回復動作を行う回復機構600、ワークにより所定
のテストパターンの印字が行われる紙を備えた紙移動機
構700及び移動機構600内の紙からテストパターン
を読取る測定機構800から成る。次に各機構について
説明する。
【0015】(a)ワークセット機構500図7は図6
の矢印A方向からワークセット機構を見た場合の後面図
である。以下図6及び図7を参照して説明する。501
は作業者が手作業でセットした検査の対象となるワーク
をクランプするためのワーククランプ用のユニットであ
り、詳細は後述する。502−1、502−2は、セッ
トされたワークWを固定するためのワーク固定部であり
、ロータリテーブル回転駆動源503により軸504を
中心に回転するロータリテーブル505上に設けられて
いる。ワーク固定部502−1、502−2は各々ワー
ク固定アーム521−1、521−2及びワーク固定治
具を523−1、523−2有し、ワーク固定アーム5
21−1、521−2は各々ワークWを固定するための
ワーク押え部材506−1、506−2及びワークWと
ヘッド用のドライバ基板508−1、5082とを電気
的に接続するためのワーク接続用コンタクトピン507
−1、507−2を有する。509はロータリーテーブ
ル用コンタクトピン510を備えたコンタクトピン固定
アームであり、コンタクトピン上下駆動用シリンダ51
1により2本の軸512に沿って上下動(図7C方向)
する。テスト印字時にコンタクトピン固定アーム509
は図8の破線位置まで下降する。これによりロータリー
テーブル用コンタクトピン510は、ロータリーテーブ
ル505上に設けられた2つのロータリテーブル用コン
タクトピン受けパッド513−1又は513−2のうち
の一方と接続され、ドライバ基板508−1又は508
−2にテストパターン印字のための、信号を伝達する。 又514はコンタクトピン上下駆動用シリンダ511に
エアーを供給するためのチューブであり、このエアー供
給に応じてコンタクトピン固定アーム509が上下動す
る。又515はチューブ514にエアー供給するための
エアー供給ソレノイドである。
【0016】図8にワークWを固定するためのワークク
ランプ用ユニット501の詳細を示す。図中551はワ
ーク固定アーム521を駆動するためのワーク固定アー
ム駆動シリンダで、シリンダ固定具552に固定されて
おり、エアー供給されることによりワーク固定アーム5
21はワーク固定アーム駆動軸530に沿って、方向(
I方向)に移動し、ワークWのクランプを解除する。 又、エアー供給が停止されると、スプリング527によ
りワーク固定アーム521はワーク固定アーム駆動軸5
30に沿って、クランプ方向(J方向)に移動し、ワー
クWをワーク押え部材506−1、ワーク接続用コンタ
クトピン507−1によりクランプする。
【0017】553はワーク固定アーム駆動シリンダ5
51に対するエアー受け口554を持ったエアー受け口
固定治具である。又555はエアー受け口554と接合
可能なエアー供給口であり、エアー供給口駆動シリンダ
556によりK方向及びL方向に移動可能となっている
。557はエアー供給口駆動シリンダ556に対しエア
ー供給を行う為のエアー供給ソレノイド、558はエア
ー供給口555及びエアー受け口554が接合状態にあ
るときに、固定アーム駆動シリンダ551に対しエアー
供給を行うためのエアー供給ソレノイドである。
【0018】ワークWのクランプ解除は、ロータリテー
ブル505の停止時に後述するエアー供給口555をエ
アー供給口駆動シリンダ556によりロータリテーブル
に向かう方向(K方向)に移動させ、エアー供給口55
5とエアー受け口554をつなぐ。そしてエアーをエア
ー供給口555からロータリテーブル505上のエアー
受け口554に供給し、このエアーの圧力によりワーク
固定アーム駆動シリンダ551を駆動させ、これに固定
されたワーク固定アーム521を駆動軸530に沿って
移動させることで前記クランプの解除を行う。ロータリ
テーブル505の回転時にはエアー供給ソレノイド55
7を駆動してエアー供給を停止させる。これによりワー
ク固定アーム521はスプリング527によりJ方向に
移動し、ワークをクランプする。その後、エアー供給口
駆動シリンダ556によりエアー供給口555をロータ
リテーブル505からはなれる方向(L方向)に移動さ
せ、離れた後回転させる。
【0019】図13(a)〜(c)はワーククランプ用
ユニット501を詳細に示す図である。図中、図6、図
8と同じ番号を付けたものは同一部材である。521は
ワーク押え部材506−1、ワーク接続用コンタクトピ
ン507−1及び駆動方向変換具522が設けられ、矢
印D方向に移動可能なワーク固定アーム、523はロー
タリテーブル503に固定されたワーク固定治具であり
、このワーク固定治具523に対してワーク固定アーム
522に設けられているワーク押え部材506−1又は
506−2及びワーク接続用コンタクトピン、507−
1又は507−2がワークWを押し付けることによりワ
ークWは固定される。駆動方向変換具522は図8(b
)に示す如く、ワーク固定アーム522の移動方向に対
し斜めの面を有するものであり、ベース上に設けられた
ワーク固定解除用シリンダ524により、矢印E方向に
上下動する駆動力伝達レバー525の先端に設けられた
ローラ526(図8(c))に押されて矢印D方向に移
動可能となっている。又527はワーク固定アーム52
2を押圧するスプリング、528、529は駆動力伝達
レバーの位置を検知するセンサである。
【0020】ワークWのクランプ及びクランプの解除は
次の様にして行われる。通常ワーク固定解除用シリンダ
524のエアーが供給されていない状態では、駆動力伝
達レバー525からシリンダが離れスプリング527が
働いてワーク側にワーク固定アーム522を押し、これ
によりワーク固定アーム522に配置されたワーク押え
部材506、ワーク接続用コンタクトピン507がワー
クWを押し付け、ワーク固定治具523とワーク押え部
材506にはさまれてワークWが固定される。
【0021】ワーク固定解除用シリンダ524にエアー
が供給されると、ロータリテーブル505についている
駆動力伝達レバー525が押されレバー上面についてい
るローラ526がワーク固定アーム駆動軸上を移動し、
ローラ526と当たる面が駆動方向に斜めな面を持つ駆
動方向変換具522によって駆動軸530に沿った力が
発生し、ワーク固定アーム駆動軸530に沿ってワーク
固定アーム522がワークWと反対側に移動することで
、ワーク押え部材506とワーク接続用コンタクトピン
507がワークWよりはなれ、ワークWの交換が可能と
なる。ワーク固定解除シリンダ524による駆動力伝達
レバー525の移動の上端及び下端を検知するようにセ
ンサ528及び529が配置されており、これによりワ
ークのクランプ解除位置及びワークのクランプ位置が検
知可能となっている。
【0022】ワークWには前述の如く、前記6個の基準
面3008a〜fが有るが、ワーク固定治具523はこ
れを固定できるように基準面が設けられていてワークW
をセットする時この基準面に当るように突き当て固定す
る。
【0023】(b)回復機構600 図9に回復機構の詳細を、又、図10に回復動作の原理
を示す。本実施例における検査装置ではワークWのクラ
ンプ後テスト印字前にワークWに対し吸引回復動作を行
い、塵等による目づまりを防止する様にしている。60
1はワークWの吐出面に接触する回復口、602はワー
クWの中のインクを吐出口から吸引するための回復用バ
キュームポンプ、603は回復機構固定治具、604は
回復口601を駆動軸606に沿って矢印F方向に前進
又は後進させるための回復口移動用シリンダ、605は
回復口移動用シリンダ604に対しエアーを供給するた
めのエア供給ソレノイド、607は回復用バキュームポ
ンプ602により吸引されたインクを排出するためのイ
ンク排出口である。又、608、609は回復口の位置
検知のためのセンサである。
【0024】回復機構600の回復口601はゴム等の
柔らかい材質のもので、ヘッドの吐出口の並んでいる面
より大きな開口部とヘッドの吐出口の並んでいる面より
小さな大きさの壁面を持つラッパ状の部材であり、その
一部に吸引用の穴が設けられており、ここに回復用バキ
ュームポンプ602につながっているチューブが接続さ
れている。この回復口601が回復口移動用シリンダ6
04により前進することによりワークに接触し、図10
(b)に示す如く回復用バキュームポンプ602につな
がっているチューブの穴以外は密閉される。回復用バキ
ュームポンプ602により回復口601とワークWによ
って囲まれる空間Aのエアーがバキュームされると、ヘ
ッドの穴に負圧がかかり、インクが吐出口より吸引され
る。これにより塵等でインクが出ずらくなっている吐出
口をすぐ印字できる状態にする。
【0025】(c)紙移送機構700 図11(a)は矢印G方向から紙移送機構を見た場合の
後面図、図11(b)は矢印H方向から紙移送機構を見
た場合の側面図である。
【0026】701はテストパターンが印字されるロー
ル紙751を巻いた紙供給リール、702はこの紙を巻
き取るための紙巻取リール、703は図12(c)に示
す如く巻取リール702のリール軸752に駆動軸が接
続され、紙供給リール701に巻かれたロール紙を巻き
取る方向に回転させるモータ、704は紙を送るための
複数のローラである。紙供給リール701とリール軸7
50の間には図12(a)(b)に示す如く、紙供給リ
ール701にテンションを掛けるためにフェルト752
が設けられている。
【0027】次に705は紙を滑らせるための面にバキ
ューム用の複数の穴が設けられた紙吸着治具であり、そ
の詳細を図12(d)に示す。複数の穴753は通気路
754を介してチューブ706に接続され、テストパタ
ーン印字時にエアーバキュームソレノイド709により
吸引されて紙を吸着する。
【0028】以上の部材は紙供給ユニット台708上に
配置されており、この紙供給ユニット台708は、紙供
給ユニット駆動モータ709の駆動によりステージ固定
台710に対して上下駆動ステージ711を上下動させ
ることによりY方向に移動可能となっている。
【0029】又、以上の部材は移動モータ713の駆動
により移動ステージ712とともにI方向(X方向)に
移動可能である。
【0030】モータ703には紙巻取リール702を巻
きとる方向に弱い電圧を引加する。この状態でも紙供給
リール701には回転しない程度にブレーキがかけられ
ている。即ち紙供給リール701の軸751の廻りに柔
らかい弾性を持ったフェルト752が巻きつけられてい
るので、紙供給リールの内面とフェルト及び紙供給リー
ル軸で生じる摩擦抵抗により弱いブレーキがかけられる
。この状態で紙にテンションをかけて紙を紙吸着治具7
05の穴753からバキュームし紙を固定する。次の検
査を行う前にモータ702に前記ブレーキに打ち勝つ高
い電圧を一定時間掛けてモータ702を紙の巻き取り方
向に回転させ紙を巻きとる。一定時間後モータ702に
弱い電圧を再度掛けて紙を停止させまたバキュームする
。紙は複数のローラ軸に沿って移動することで経路を限
定される。
【0031】紙供給ユニット台708は、紙移動ステー
ジ712の移動部に固定されたステージ固定台710に
設けられたY方向に移動可能な上下駆動ステージ711
に固定されており、紙吸着治具705を上下方向に移動
させることを可能にしている。これは後述する如く印字
されたテストパターンの高倍率測定時必要となる。
【0032】(d)測定機構800 図6において、801は高倍率の光学系を持つ2次元撮
像装置、802は低倍率の光学系を持つ2次元撮像装置
であり、その各々に対し照明用ファイバ803、804
及び照明源805、806が設けられている。2次元撮
像装置からの読取信号は後述する画像処理装置に出力さ
れる。
【0033】本実施例では、後述する如く複数の項目に
ついて検査を行うため、各々倍率の異なる光学系を持っ
た2つの2次元撮像装置801、802を用いてテスト
パターンの読取りを行う。
【0034】例えば、各ノズルから出る液滴の着弾位置
を測定するには、各ノズルにより印字されるドットの位
置を5μm程度の分解能で測らなければならない。この
とき測定エリアは2.5mm口(画素500×500の
もので)となり、10mmのノズル長をもつヘッドによ
る液滴の着弾位置を測定するのに4回、測定系もしくは
印字された紙を移動しかつ画像処理しなければならない
【0035】又ノズル配列方向の濃度ムラを同じ光学系
でことなるパターンを測定する場合は、分解能は25μ
m程度でよいので測定エリアは12.5mm口(画素5
00×500のもので)となり、この検査については1
0mmのノズル長をもつヘッドを1回で測定出来る。従
って測定時間を短くするには測定に必要な倍率の光学系
をもった2次元撮像装置を複数配置する方が良い。
【0036】本実施例では撮像装置801が高倍率の光
学系を持ち、液滴の着弾位置のズレ(ヨレ)検査に用い
られる。又、撮像装置802は低倍率の光学系を持ち、
ノズル配列方向の濃度ムラ検査に用いられる。
【0037】(3)制御部 図14は本実施例における検査装置の制御部を示すブロ
ック図である。図中100はメインCPUであり、RO
M、RAM等を有し、後述するプログラムに従って検査
装置本体の各部制御を行う。101はロータリテーブル
505の回転駆動を制御するロータリテーブルコントロ
ーラ113及びコンタクトピン上下駆動用シリンダ51
1にエア供給するためのエア供給ソレノイド515に対
しメインCPU100からの制御信号を送出するインタ
フェースである。102はワーククランプ用ユニット内
のエア供給ソレノイド557、558に対しメインCP
U100からの制御信号を送出するインタフェースであ
る。103は回復機構600内のエア供給ソレノイド6
05及び回復用バキュームポンプ602に対しメインC
PU100からの制御信号を送出するインタフェースで
ある。紙移送機構700内の紙巻取りモータ703及び
紙吸着のためのエアバキュームソレノイド707に対し
メインCPU100からの制御信号を送出するインタフ
ェースである。105は紙移送機構700内の紙供給ユ
ニット駆動モータ709及び紙移動モータ712に対し
メインCPU100からの駆動信号を送出するステージ
ドライバである。
【0038】又、111、112は撮像装置801、8
02から出力される画像信号に対し検査のための所定の
処理を行う画像処理装置であり、その詳細は後述する。 画像処理装置111、112からの出力は106、10
7を介してメインCPU100に入力する。
【0039】又109はスタートキー120等の各種キ
ーを備えた操作部であり、キー入力信号はインタフェー
ス108を介してメインCPU100に入力する。又1
10は検査結果等の表示を行うCRTである。
【0040】又メインCPU100にはワークセット機
構500、回復機構600及び紙移送機構700内に設
けられた各種センサからの出力信号も入力しており、メ
インCPU100はこのセンサ出力信号に基づいて各部
の動作制御を行う。
【0041】(4)動作説明 次に図15を参照して検査装置の動作について説明する
【0042】図15(a)は本実施例における検査装置
の基本的な動作の流れを示すフローチャートである。ま
ずロータリテーブル505を回転する(ステップ100
)。そしてワーク固定部(図6では502−1)に対し
作業者がワークWの交換を行うのを待ち(ステップ20
0)、ワーク交換が終了すると、回復機構600により
ワークWに対し回復処理を行う(ステップ300)。 そして回復処理後ロータリテーブル505を再び回転し
、ワークWをロール紙に対向する印字位置にセットする
(ステップ400)。そして所定のテストパターンの印
字を行わせるとともに、紙移送機構700によりテスト
パターンが印字されたロール紙を測定位置迄移動させ撮
像装置801、802により測定し、画像処理装置11
1、112にて検査のための所定の処理を行う(ステッ
プ500)。そして測定結果をCRT110に表示する
(ステップ600)。
【0043】以上が基本的な動作の流れであるが、本実
施例ではロータリテーブル上にワーク固定部を2つ有す
るので、一方のワーク固定部に固定されたワークに対す
る測定及び結果表示の処理を行っている間に他方のワー
ク固定部に対しワーク変換及び回復の処理を行うことが
可能である。この本実施例においては動作の流れは図1
5(b)に示す如くなる。
【0044】図15(c)〜(f)に図15(a),(
b)の各ステップにおける動作を示すフローチャートで
ある。
【0045】以下図15(c)〜(f)を参照して各動
作を説明する。尚、ここでは図8に示すワーククランプ
用ユニットを用いた場合の動作について説明する。
【0046】(a)ワーク交換処理 ロータリテーブル505の2つのワーク固定部502−
1、502−2のうち、紙移送機構700から遠い方の
ワーク固定部(図6では502−1)のワーククランプ
状態を解除するために、メインCPU100はインタフ
ェース102を介してエア供給ソレノイド557をオン
し、エア供給口駆動シリンダ556によりエア供給口5
55をエア受け口554と結合させるべく前進(K方向
)させる(ステップ201)。エア供給口555が前進
しエア受け口554と結合したことをセンサ559が検
知すると(ステップ202)、エア供給ソレノイド55
8をオンして固定アーム駆動シリンダ551に対しエア
ーを供給し、ワーク固定アーム521をアンクランプ方
向(I方向)にセンサ561がオンする迄移動させワー
ク押え部材506及びワーク接続用コンタクトピン50
7を検査終了後のワークWから離す(ステップ203、
204)。そしてCRT110にワークの交換を表示す
る(ステップ205)。
【0047】作業者がこれを見て検査終了後のワークを
取り出し、未検査ワークをワーク固定アーム521及び
ワーク固定治具523の隙間に挿入後、操作部109上
のスタートスイッチ120がオンするのを待つ(ステッ
プ206、207)。
【0048】メインCPU100がスタートスイッチ1
20のオンを検知すると、エア供給ソレノイド558を
オフする。これによりワーク固定アーム521はスプリ
ング561によってクランプ方向(J方向)に移動し、
ワークをワーク押え部材506とワーク固定治具523
とで挟んで固定する。これとともにワーク接続用コンタ
クトピン507がワークのパッド3010(図5)と接
続される。ワークのクランプ状態をセンサ562が検知
すると(ステップ209)、エア供給ソレノイド557
をオフし、エア供給口555をセンサ560がオンする
迄後進(L方向)させてエア受け口554から離し次の
動作に移る(ステップ210、211)。
【0049】ここで、ワーク接続用コンタクトピン50
7はドライバ基板508を通してロータリテーブル用コ
ンタクトピン受けパッド513にケーブルをかいして接
続され、この受けパッド513はコンタクトピン上下駆
動用シリンダ511によりコンタクトピン固定アーム5
09が下降することでコンタクトピン固定アーム509
の端面に付いているロータリテーブル用コンタクトピン
510が前記受けパッド513に接触する様になってい
る。
【0050】従ってメインCPU100はインタフェー
ス113を介してドライバ基板508に制御信号を送る
ことによりワークを用いて任意のパターンの印字を行う
ことが可能となる。
【0051】また、コンタクトピン上下駆動用シリンダ
511が上昇することで前記受けパッド513からコン
タクトピン固定アーム509の端面に付いているロータ
リテーブル用コンタクトピン510が離れ、ロータリテ
ーブル505を回転することを可能にしている。
【0052】(b)回復処理 ワークWをクランプ後回復処理に移る。メインCPU1
00はインタフェース103を介してエア供給ソレノイ
ド605をオンし、回復口移動用シリンダ604により
回復口601をワークWの吐出面に接触させるべく前進
させる(ステップ301)。回復口601がワークWの
吐出面に接触する位置に移動したことをセンサ608が
検知すると、メインCPU100はインタフェース10
3を介して回復用バキューム602を駆動し、回復用バ
キュームポンプ602により回復口601とワークWに
よって囲まれる空間A(図10)のエアーを一定時間バ
キュームする(ステップ303、304)。これにより
ワークWの中のインクを吐出口からすい出すことで回復
動作をする。ワークからすい出されたインクは回復口6
01、チューブ、回復用バキュームポンプ602を通り
インク排出口607から排出される。
【0053】そしてエア供給ソレノイド605をオフし
、センサ609がオンする迄回復口601の後進を行う
【0054】(c)ロータリテーブルの回転処理メイン
CPU100がインタフェース101を介してエア供給
ソレノイド515をオンすることにより、コンタクトピ
ン上下駆動用シリンダ511を駆動し、センサ516が
オンする迄コンタクトピン固定アーム509を上昇させ
る(ステップ101、102)。これによりコンタクト
ピン固定アーム509の端面に設けられているロータリ
テーブル用コンタクトピン510がロータリテーブル用
コンタクトピン受けパッド513から離れる。
【0055】この後メインCPU100はインタフェー
ス101を介してロータリテーブルコントローラ113
に対しロータリテーブルを回転させるための制御信号を
出力する。これによりロータリテーブルコントローラ1
13はロータリテーブル駆動源503をオンしローテリ
テーブル505を回転させる。
【0056】そしてインタフェース101を介してロー
タリテーブルコントローラ113から回転完了信号をメ
インCPU100が受け取ると、前のワークに対する測
定終了信号が画像処理装置111、112からインタフ
ェース106、107を介して出力されていることを条
件に、エア供給ソレノイド515をオフしてコンタクト
ピン上下駆動用シリンダ511によりセンサ517がオ
ンする迄コンタクトピン固定アーム509を下降させる
(ステップ104、105)。これによりロータリテー
ブル用コンタクトピン510とロータリテーブル用コン
タクトピン受けパッド513とが接続状態となる。
【0057】(d)測定処理 ロータリテーブルの回転処理後、メインCPU100は
ステージドライバ105を介して紙移動ステージ駆動モ
ータ713を一定時間駆動して紙移動ステージ712を
M方向(図6)に移動させ、ワークWの印字位置を紙吸
着治具705から所定距離(本実施例では50mm)M
方向(図6)に離れる位置に設定する(ステップ501
、502)。
【0058】そしてメインCPU100内のRAMに格
納されたデータをインタフェース113を介してステー
ジドライバ113に出力し、紙移動ステージ駆動モータ
713を駆動し、紙移動ステージ712が300m/s
ecのスピードで高倍率光学系を備えた撮像装置801
の位置に来る迄移動させる。この間紙吸着治具705が
印字位置にきたときオンするセンサ770の信号をメイ
ンCPU100が検知することによりドライバ基板50
8に印字信号を送り、ドライバ基板508の中のROM
の内容にしたがってパターンを印字する(ステップ50
3、504)。印字終了後、ステージドライバ105を
介して紙供給ユニット駆動モータ709をオンし、紙供
給ユニット708をY方向に一定時間移動させる(ステ
ップ505、506)。そして移動完了するとメインC
PU100は画像処理装置111、112にインターフ
ェース106、107を介して測定開始のための制御信
号を送る。画像処理装置111、112はこの信号を受
けた後、以下に述べる複数の検査を行い、その終了信号
と、その結果をインターフェース106、107を介し
てメインCPU100に送る。メインCPU100はそ
の結果をCRT110に表示し、作業者に知らせる(ス
テップ507〜509)。
【0059】また、メインCPU100は紙移動用ステ
ージ712が撮像装置801の測定位置に静止したこと
を示す信号をステージドライバ113から受けるとロー
タリテーブル505を回転させる。
【0060】尚、上記実施例では作業者の手作業でワー
クWの交換を行ったが、オートハンドを用いて自動で行
うことも可能である。この場合メインCPU100をオ
ートハンドをインタフェースを介してケーブルで接続し
、ワーク交換時にメインCPU100からオートハンド
のコントロールに変換開始信号を送ってワーク交換を開
始し、交換終了時にオートハンドこコントローラからメ
インCPU100に交換終了信号を送る様にする。
【0061】又、上記実施例では印字時に紙移動ステー
ジを移動してテストパターンの印字を行う構成であった
が、紙を固定しワークを移動させてテストパターンの印
字を行う様構成してもよい。
【0062】又、同様にテストパターンの読取時も撮像
装置を移動させる様構成してもよい。
【0063】又、本実施例では検査の対象となる記録ヘ
ッドとして、熱エネルギーを用いてインクを吐出させる
形式のインクジェット記録ヘッドを例にして説明したが
、これに限るものではなく、例えばピエゾ素子等の電気
機械変換体等の圧力エネルギーを用いてインクを吐出さ
せる形式のものであってもよい。又、感熱紙やインクシ
ートを用いるサーマル記録方式の記録ヘッドであっても
よい。
【0064】(5)検査内容 次に画像処理装置1、2(111、112)で行われる
処理の内容について詳細に説明する。
【0065】(a)画像処理装置1、2の構成図16は
、画像処理装置1(111)および画像処理装置2(1
12)の画像処理装置のブロック図である。
【0066】図16において181は装置の起動プログ
ラムが格納されているROM、182は実行プログラム
が一時格納されたり実行プログラムが使用するRAM、
184は実行プログラムやパラメータを記録する外部記
憶装置であるFDD(フロッピィディスクドライブ)、
183は184のFDD184を制御するFDC(フロ
ッピィディスクコントローラ)、185はメインCPU
100との通信や、CRT110、操作部109などの
入出力機器との通信を行うRS−232C等のシリアル
I/O、188は画像処理装置1(111)と画像処理
装置2(112)の間での大量データの通信を行うGP
IB等のパラレルI/O、189は前述の撮像装置80
1(以下カメラ1と称す)及び撮像装置802(以下カ
メラ2と称す)からの画像信号をデジタル画像信号に変
換し入力したり、デジタル画像信号をモニタTV190
に出力する画像入出力部、193はデジタル画像信号を
記憶する画像メモリ、194は濃淡画像信号を2値画像
信号に変換する2値化処理部、195は連結した領域に
番号を付け領域の識別を可能にするラベル処理部、19
6は画像内の領域毎の特徴を算出する特徴量演算部であ
り、各部はシステムバス197を介して画像CPU18
0により制御される。また、画像入出力部189、画像
メモリ193、2値化処理部194、ラベル処理部19
5、特徴量演算部196の間の画像データの転送は画像
バス198を介して高速に行われる。
【0067】(b)パターン撮像領域の関係図17はワ
ークWによりロール紙上に印字されたテストパターンで
ある被検パターンとTVカメラ1、2による撮像領域の
関係を示す例である。
【0068】210はパターン1aと211のパターン
1b、212のパターン2aと213のパターン2b、
214のパターン3aと215のパターン3bは、それ
ぞれ同じパターンで、パターン形成時のヘッド(ワーク
W)とロール紙の相対移動方向が異なる。すなわち、2
10のパターン1a、212のパターン2a、214の
パターン3aは往路印字であり、211のパターン1b
、213のパターン2b、215のパターン3bは復路
印字である。
【0069】この様なパターンにおいて、パターン1は
TVカメラ1、2による測定のための紙移動ステージ7
12の往復動のうち往路、復路各2回、パターン2は往
路、復路各1回、パターン3は往復、復路各1回測定を
行う。また、パターン1とパターン2は高輝度な測定を
行う為に高倍率用光学系を持ったTVカメラ1を用い、
Z方向に2回に分けて撮像を行い、パターン3について
は、パターンの全体を把握する為に低倍率光学系を持っ
たTVカメラ2を用いて1回で撮像を行う。従って、撮
像領域は全部で14領域となる。
【0070】図18はメインCPU100内のRAMに
格納されている測定条件データ250の内容を示す図で
ある。
【0071】メインCPU100は、測定条件データ2
50を参照し、紙移動用ステージ712、画像処理装置
1(111)、画像処理装置2(112)に指令を送り
、測定処理を行う。
【0072】測定条件データ250には、撮影領域を識
別する為の撮像領域番号251、被測定パターンをTV
カメラ1、2の視野に入れる為の紙移動用ステージ71
2の移動位置252(1)・252(2)、被測定パタ
ーンの画像信号を入力して処理する画像処理装置を指定
する画像処理装置番号253、221の撮像領域1と2
22の撮像領域2が接続しているという事を識別する為
の領域接続データ254(1)、254(2)、パター
ンを識別しそれに応じた処理をする為のパターン番号2
55および印字方向256が各撮像領域毎に測定処理の
順番にしたがって格納されている。また、最終撮像領域
の後には、測定条件データの終りを示すデータとして(
撮像領域番号)=−1が格納されている。
【0073】(c)測定処理 図19は、測定処理のフローを示す図である。以下、測
定条件データ250の内容に従って、測定を行う場合を
例に説明する。
【0074】まず、メインCPU100は測定条件デー
タ250の最初の撮像領域に関するデータ250(1)
を参照し、紙移動ステージ712の位置データX=10
00、Y=100を得、このデータに基づいて紙移動用
ステージ駆動モータ713に移動命令を出し、移動が完
了するのを待つ(S201)。次に、測定条件データ2
50(1)の画像処理装置番号を参照し、画像処理装置
番号に対応する処理(S203またはS205)に移る
(S202)。この時、存在しない画像処理装置を示す
データが格納されている場合(本実施例では1又は2以
外が格納されている場合)は、この位置では測定を行わ
ない事を意味し、後述する残領域の確認ステップ(S2
07)に移る。
【0075】本実施例では、画像処理装置番号が2であ
るので、108の画像処理装置2に対して、パターンの
画像を入力するように画像入力命令を送信(S205)
する。この時、画像入力命令と共に、測定条件データ2
50(1)と、各画像処理装置毎の最終測定領域である
か否かを示す最終領域情報を送信する。現在の領域が各
画像処理装置の最終領域であるか否かは、測定条件デー
タ250の画像処理装置番号253を現在の領域以降に
ついて参照する事により確認できる。
【0076】一方、画像処理装置2(112)は、画像
入力命令と測定条件データ250と最終領域情報を受信
する(S220)と、測定条件データ250に基づいて
画像信号を入力する(S221)。
【0077】ここで、測定条件に基づくとは、例えば、
対象パターンに合わせた光学系を選択(本実施例におい
ては、パターン番号=1であるので、高倍率光学系を選
択)する為に、画像処理装置2(112)のカメラ入力
を切り換える事である。この時、パターン番号と光学系
の組み合わせは、予め画像処理装置1、2内に設定され
ている。
【0078】画像信号の入力が完了すると、画像処理装
置2(112)は、メインCPU100に対し、画像信
号入力完了信号を送信する(S222)。メインCPU
100は、画像処理装置2(112)から画像信号入力
完了信号を受信する(S206)と、残測定領域の確認
ステップ(S207)に移る。
【0079】残測定領域の確認ステップ(S207)に
おいては、次の測定条件データ250(2)の撮像領域
番号を参照し、終了データであるか否かを確認し、終了
データでない場合は、まだ未測定領域が残っている事を
意味しているので、ステージ移動ステップ(S201)
に戻り、次の測定条件データ250(2)を参照する。 ステージ移動を実行(S201)し、測定条件データ2
50(2)の画像処理装置番号253を参照すると、今
度は画像処理装置番号が1であるので、画像処理装置1
(111)に対し画像信号入力命令、測定条件データ、
最終領域情報を送信し、画像処理装置1(111)から
の画像信号入力完了信号の受信を確認(S204)し、
残測定領域の確認ステップ(S207)を行う。画像処
理装置1(111)は、メインCPU100から画像信
号入力命令を受信する(S210)と、画像処理装置2
(112)の画像入力ステップ(S221)と同様に画
像信号の入力を行い(S211)、メインCPU100
に対し、画像信号入力完了信号を送信する(S212)
。画像処理装置1、2は画像信号入力完了信号をメイン
CPU100に送信すると、後述する様な各パターンに
対応した画像処理を行い(S213、S223)、現在
の領域が最終領域であるか否かを最終領域情報により確
認し(S214,S224)、最終領域でない場合(2
50の測定条件データにおいて、撮像領域番号:1〜1
2の場合)は、画像信号入力受信ステップ(S210、
S220)に戻り、最終領域の場合(250の測定条件
データにおいて、撮像領域番号:13、14の場合)は
、測定データの集計処理(S215〜S217、S22
5〜S226)を行う。
【0080】集計処理の動作は、画像処理装置1(11
1)と画像処理装置2(112)とでは異なる。画像処
理装置2(112)では、画像処理ステップ(S223
)により算出された画像処理結果を各測定項目毎に集計
し(S225)、画像処理装置1(111)が集計デー
タが受信可能になるのを持ってデータを送信し、データ
送信完了後、メモリの初期化等次の測定に対する準備を
行って、画像信号入力受信ステップ(S220)に戻る
(S226)。一方、画像処理装置1(111)では、
まず、画像処理装置2(112)からの集計データを受
信し(S215)、次に画像処理装置1(111)の内
部で算出されたデータを集計し、画像処理装置2(11
2)からの集計データと統合して、最終的な測定結果を
算出する(S216)。
【0081】測定結果の算出するとただちにメインCP
U100に測定結果を送信し、メモリの初期化等次の測
定に対する準備を行って画像信号入力ステップ(S21
0)に戻る(S217)。
【0082】メインCPU100は、残領域の確認ステ
ップで残領域無しと判断すると、測定結果の受信待ち状
態になっているので、画像処理装置1(111)で測定
結果が算出されると、ただちに測定結果を受信し(S2
08)、測定処理を終了して、次の規格値との比較処理
等に処理を移す。
【0083】(d)画像処理 次に画像処理装置1(111)、画像処理装置2(11
2)で行われる画像処理について詳細に説明を行う。
【0084】図20及び図21は、第1の画像処理によ
り検出可能な不良項目を説明する図である。
【0085】第1の画像処理ではドットの均一性(位置
・形状)を測定するものである。図20のパターンは、
理想的なパターンであり、図21は不均一なドットを含
むパターンである。図21において、(a)部はドット
の位置が左右にずれた場合で、直線パターンが直線でな
くなっている。(b)部はドットが上下にずれた場合で
、連結した直線が切断している。(c)部はドットの位
置が上下に変動した場合で、直線が乱れている。 (d)部はドットの大きさが不均一な場合で、線巾が変
動している。(e)部はドットの大きさが小さい場合で
、直線は直線であるが線巾が細くなっている。
【0086】この様にドットが不均一になると、印字パ
ターンを乱す。
【0087】図22及び図23は、第1の画像処理に用
いる印字パターンを説明する図である。
【0088】図22は、記録ヘッド(ワークW)の先端
部を示す図で、記録ヘッドの先端にはインクを突出する
為の穴(ノズル)201が複数個Y方向に並んでおり、
紙移動ステージ712と記録ヘッドがX方向に相対移動
する事でロール紙上に印字パターンを形成する。
【0089】図23は、記録ヘッドによりロール紙上に
印字された被検物である印字パターンを示す図である。 ここで、ドットdi,jはノズル201(i)により出
力されたものであり、図23においてY方向(ノズル並
び方向)を列、X方向(ヘッド移動方向)を行とすると
、第p行に属するドットdp,jは同一ノズル201(
p)により形成されたドットであり、第q列に属するド
ットは、記録ヘッドの相対移動中のほぼ同時刻に複数個
のノズルにより形成されたドットである。
【0090】各ドットの間隔は隣接するドットが互いに
接する事のない様に設定されており、本実施例において
は、各列内では2ノズルおきの同時印字とし、各列の間
隔も同程度としている。
【0091】この様なパターンを用いる事によって、各
ドットが分離されるので、ドット毎の位置・形状の測定
が可能になる。
【0092】図24は、第1の画像処理のフローを示す
図で、図19の画像処理ステップ以降(S211〜S2
17,S223〜S226)を詳細に説明する図である
【0093】図19と図24において、図19のS21
3とS223は図24のS301、図19のS214と
S224は図24のS302、図19のS215は図2
4のS303、図19のS216とS225は図24の
S304、図19のS217とS226は図24のS3
05にそれぞれ対応している。
【0094】図24のS301は、本処理の基礎データ
となる各ドット毎の位置および形状データを測定するス
テップであり、各領域内の座標系に従って測定するステ
ップ(S311)と各領域の位置関係を考慮し、撮像時
の紙移動用ステージ712の位置を補正した位置データ
を算出するステプ(S313)から成る。
【0095】図24のS304は、各ドット毎の位置・
形状測定ステップ(S301)で算出された測定値から
最終的に良品・不良品を判別する為の評価値に変換する
ステップであり、各ドットが図23におけるどの“行”
“列”に属するかを識別するステップ(S316)と、
最小二乗近似により各ドッ点位置を算出し、格子点位置
と各ドットの位置の差から各ドット毎の位置のずれを算
出するステップ(S317)と、各ドット毎のデータを
ノズル毎(図23の行毎)に集計し評価値を算出するス
テップ(S318)から成る。
【0096】図25は、図24のドット位置・形状測定
ステップ(S311)の動作を模式的に表わした図であ
る。
【0097】図25(a)は、画像メモリ193に取り
込まれている被測定パターンのデジタル画像であり、各
数値は各画素における濃度値を示している。
【0098】図25(b)は、濃度値のしきい値処理に
よりドット部と背景部に分離した2値画像である。ここ
で、しきい値処理とは、原画像
【0099】
【外1】 に対して次に示す式により出力像
【0100】
【外2】 をつくる処理である。
【0101】
【外3】 ここで、Tは定数で、しきい値と呼ぶ。
【0102】しきい値Tは、固定の定数にすると、照明
光量の変動等により、ドットと背景の分離が不安定にな
るので、原画像Iから同一濃度を持つ画素の数をかぞえ
て濃度ヒストグラム図25(d)を作成し、最低濃度値
をMin,最高濃度値をMax、ある濃度iの画素数を
G(i)としたとき、次の式
【0103】
【外4】 を満たすMin′、Max′を用いて、次に示す式によ
りTを求める。
【0104】 T=Min′+t(Max′−Min′)(t:0<t
<1の所定の数)
【0105】ここで、tは固定の値であるが、照明光量
の変動等によりMin′、Max′が追従するので、変
動に対して安定した2値画像が出力される。
【0106】図25(c)は、図25(b)の2値画像
の各ドットに別々の番号を付け、各ドットを識別できる
様にしたラベル画像である。ラベル画像を作るには、2
値画像Bp(x,y)をTVのラスター走査の順で走査
し、着目画素Bp(x,y)>0である場合は、図25
(e)に示すような周辺4画素(Pi−1,j−1、P
i,j−1、Pi+1,j−1、Pi−1,j)のラベ
ル値を参照し、既にラベル値が付いている画素があれば
その値をPijのラベル値とし、ラベル値のついている
画素がない場合は、まだつかわれていない新しいラベル
値をPijのラベル値とする。 また、図25(b)の(f)の部分の場合は、参照画素
に2個の異なるラベル値が存在する。この場合は、2個
のラベルが同一のラベルである事を記憶しておき、一回
走査が終了した後に訂正する。このような処理によりラ
ベル画像Lp(x,y)を得る。
【0107】次に、ラベル像Lp(x,y)から、次に
示す式で表わされる各ラベル毎のモーメント特徴量Mp
q(k)を求める。
【0108】
【外5】
【0109】このモーメント特徴量で、M00(k)は
ラベルKの面積、M10(k)/M00(k)は重心位
置のx座標、M01(k)/M00(k)は重心位置の
y座標を表わしている。従って、モーメント特徴量を求
める事により各ドットの位置、形状の測定が行える。
【0110】図26はドットの位置データの補正につい
て説明する図で、240は先頭撮像領域で対象パターン
を2回に分けて撮像した領域の上側の(図17の撮像領
域1、3、5、7、9、11に対応する)領域であり、
241は下側の(図17の撮像領域2、4、6、8、1
0、12に対応する)領域である。紙移動用ステージ7
12の先頭撮像領域240の撮像位置から後続撮像領域
241の撮像位置への相対移動指令値を
【0111】
【外6】 とし、先頭撮像領域240でのドットdijの測定値を
【0112】
【外7】 後続撮像領域241での測定値を
【0113】
【外8】 とすると、紙移動用ステージ712が指令したとうりに
移動したとすると、
【0114】
【外9】 となるが、実際には駆動系の直線性やバックラッシュ等
により
【0115】
【外10】 を生じる。そこで、先頭撮像領域240と後続撮像領域
241を一部重なるように設定し、重複した領域にある
ドットの2つの測定値
【0116】
【外11】
【0117】また、先頭撮像領域240のどのドットと
、後続撮像領域241のどのドットが同じドットかを識
別するには、各ドットの間隔が〜200μm程度あるの
で、先頭撮像領域240で測定されたドットdijと、
後続撮像領域241で測定されたドットdstの間にL
を所定の値(〜100μm)として
【0118】
【外12】 が成り立つときdijとdstは同一ドットと見なす。
【0119】このように、潜像撮像領域240の測定値
と後続撮像領域241の測定値を同じ座標系の値に変換
した後、重複領域で先頭撮像領域240と後続撮像領域
241の両方で測定されたドットの測定値のうち、一方
の領域での測定値を削除した後メモリ193に格納する
【0120】なお、本実施例においては、後続撮像領域
241の測定値を先頭撮像領域240の座標系に合わせ
たが、逆の修正を行っても良い。また、本実施例におい
ては、先頭撮像領域240が先に測定されている為、後
続撮像領域241を撮像し各ドットの位置を測定すると
同時にこの修正を行っているが、撮像順が逆になる場合
には図24の集計処理のステップ(S304)の中の“
行”“列”の識別ステップ(S316)の直前に行えば
良い。
【0121】また、領域の分割は2分割に限られない事
は言うまでもない。
【0122】次に、良品・不良品の判別を行う為の評価
値の計算ステップ(図24S304)の基本となる格子
点について説明を行う。
【0123】図27において、“○”は実際のドット、
“●”は計算により求める格子点であり、図23と同様
に、i方向の並びを“行”、j方向の並びを“列”と呼
ぶ。
【0124】ここで、理想的な印字パターンの場合各“
行”、“列”の間隔は一定であり、各“列”、“行”を
ベクトルを用いて、それぞれ
【0125】
【外13】 各ドットの理想的な位置が求まる。
【0126】より具体的には、実際の印字ドットの各“
行”、“列”がわかれば、
【0127】
【外14】 として、最小二乗法の正規方程式は
【0128】
【外15】 となり、これを変形して、
【0129】
【外16】 従って、ヘッド単体の評価を行う場合は、
【0130】
【外17】 のH+1個の式を連立して解けば良い。(11)式の表
現形態を変えて変形を行うと、
【0131】
【外18】 となり、第i列のドット個数をN(i),jの総和をJ
(i)とすると、(12),(13)式は、
【0132
【外19】 と表わせ、これを(14),(15)式に代入すると、
【0133】
【外20】 が得られ、これより
【0134】
【外21】 が求まるので、“列”間隔不定での格子点が求まる。
【0135】次に、図24の集計処理のステップ(S3
04)の実際の動作について具体的に説明する。
【0136】図28、図29はドットの位置・形状測定
ステップ(S301)により得られたドットデータの格
納形式を示す図である。ドットデータとしては各ドット
毎のX座標(Xij),Y座標(Yij),ドット径(
Rij)が1組となって領域内のドット個数格納され、
その後には次の領域のデータが同様の形式で格納されて
いる。但し、面積が所定の範囲にないドットは、ドット
ではなく“汚れ”や“ゴミ”と判断し格納されない。ド
ット径Rijは、ドット位置・経常測定ステップ(S3
01)で得られたドットの面積(Sij)より、Rij
=2√Sij/πで計算される等価直径である。
【0137】ドットデータは、各領域のデータが連続し
て格納してあるので、各領域の撮像領域番号(Pi)、
ドット数(Ni)およびデータ格納アドレスの先頭値(
Ai)を組にして、図28に示すドットデータ管理テー
ブルに格納し、ドットデータ管理テーブルの先頭には領
域の数が格納されている。この様な形式でデータを格納
しておくと、総ドット数が変化しても、効率的にメモリ
が使用できる。
【0138】また、図19の入力命令受信ステップ(S
210,S220)でメインCPU100より受信した
測定条件データを記憶しておき、この測定条件データと
ドットデータ管理テーブルにより各撮像領域の接続関係
を得て、各接続領域毎に各ドットの“行”“列”の識別
、格子点の算出および評価値の算出を行う。
【0139】なお、本実施例においてドット径Rijは
面積より求めたが、ドットの形状測定ステップにおいて
周囲長Lijを求め(円周)=π×(直径)よりRij
=Lij/πにより求めても良い。
【0140】図30は各ドットの属する“列”を識別す
る処理のフローを説明する図である。
【0141】図30において、まず、対象のドット=1
、列の数Nc=0と初期化(S330)し、次に比較す
る列の番号i=1と初期する(S331)。列の番号i
と列の数Ncを比較(S332)して、i<Ncであれ
ば、列iの代表X座標値Gx(i)と対象ドットのX座
標値Xkを比較する(S333)。このとき、Gx(i
)とXkの差が所定の値δxより大きければ、ドットk
は列iから離れているので、この列には属さないと判断
し、次の列と比較する為にiを1増やし(S334)列
数のチェック(S332)に戻る。
【0142】一方Gx(i)とXkの差が所定の値δX
より小さいときは、ドットkがこの列に属すると判断し
、ドットkのX座標(XK)、Y座標(YK)、ドット
径(RK)をよび、この列の番号iを記憶する(S33
6)。そして、列の代表X座標をXKで更新し、その列
に属するドット数を1増やし(S337)、その後、ド
ット番号kを1増やして(S338)、まだ対象のドッ
トが残っていれば(S339)、列との比較(S331
)に戻る。
【0143】S332の列の数のチェックでi>NCの
場合は、ドットkの属する列がない事を表わしているの
で、列を1増やしてNC=NC+1とし、i=NCとす
ると共に、新しい列のドット数GN(i)=0と初期化
して(S335)、ドットデータの記憶ステップ(S3
36)を行う。
【0144】この一連の処理を全ドットに行うと、各ド
ットが属する列の番号が付くが、この番号は、実際に並
んでいる順番とは無関係な番号が付く。例えば、図23
の場合には、第1列、第4列、第7列に1〜3が付き、
第2,5列には4,5、第3,6列には6,7が付けら
れる。これはドットの位置測定の際にTVのラスター走
査の順で処理が行われ、その順番でドットデータが格納
あれている為である。そこで、図30の処理で付けた列
番号をパターンと合う様に並び換える必要がある。
【0145】図31は、列番を撮像領域内の左側からの
順にする処理のフローを説明する図である。
【0146】S340では新しい列番号k=1、後の処
理に使用する有効列の数Nc′を現在の総列数Ncに初
期化する。比較する列の番号i=1、列の代表X座標値
の最小値Xminを大きな値(例えばXmin=999
)として(S341)、Xminと列iのX座標の代表
値Gx(i)を比較する(S342)。このとき、0<
Gx(i)<Xminであれば、列iはXminより左
側にあるので、Xmin=Gx(i)と更新し、列番号
iをIminとして記憶し(S343)、比較する列の
番号を1増やして(S344)、総列数Ncを比較し(
S345)、i<Ncであれば比較する列が残っている
のでS342に戻る。i>Ncの場合は、全部の列との
比較が終了したので、この時Iminに記憶されている
列が左からk番目の列となる。次に列Iminが有効な
列か否かを判別する為に、列Iminのドット数Gx(
Imin)を所定の値N1,N2(N1<N2)と比較
し(S346)、N1<Gn(Imin)<N2なら有
効な列と判断し、変換テーブルにkから無効な列数を引
いた数(Nc−Nc′)をG(Imin)=k−(Nc
−Nc′)と登録し、以降の処理でこのデータを使わな
いようにGx(Imin)=−Gx(Imin)と符号
を反転させておく(S347)。
【0147】一方Gn(Imin)<N1または、N2
<Gn(Imin)の場合は汚れ等ドット以外の列であ
る可能性が強いでの、その列は無効な列とし、列番号G
(Imin)=0と変換テーブルに登録し、有効な列の
場合と同様にGx(Imin)の符号を反転すると共に
、有効な列数Nc′を1減らしNc′=Nc′−1とす
る(S350)。
【0148】変換テーブルへの登録が終ると、次の列を
決定する為に新しい列番号kを1増やし(S348)、
新しい列番号kを総列数Ncを比較し(S349)、k
<Ncであれば、新しい列番号の決まっていない列が残
っているので、S341に戻り一連の処理をくり返す。
【0149】k>Ncの場合は、全部の列に新しい列番
号が決まっているので、変換テーブルG(i)を用いて
、DG(i)=G(DG(i))(i=1,2,…,N
c)により列番号を更新する。また、総列数も無効な列
を除いた列数Nc′により更新し、Nc=Nc′とする
【0150】図32は、各ドットがどの行に属するかを
識別する為に、列が決定されてドットデータを列毎にド
ットのy座標に従って格納する処理のフローを説明する
図である。
【0151】初期化ステップS360においては、列毎
の処理済ドット数NG(i)〜NG(Nc)を0にし、
対象ドットNo.n=1とする。
【0152】次にドットnの列番号をi(i=DG(n
))とし、列iの処理済ドット数NG(i)を1増やす
。この時、ドットnの格納場所jは列iのデータ格納領
域のNG(i)番目である(S361)。
【0153】ここで、ドットのデータを格納する前に、
列iのデータ格納領域のj−1番目に格納されているド
ットデータのy座標Ey(i,j−1)とドットnのy
座標Dy(n)を比較し(S362)、Ey(i,j−
1)>Dy(n)の場合は、ドットnの方がj−1番目
の領域に格納されているドットより上方にあるドットな
ので、j−1番目のデータをj番目の領域に移動し、ド
ットnの格納場所を1上にずらす為にj=j−1として
(S363)、S362のy座標の比較ステップに戻る
【0154】y座標の比較ステップ(S362)と格納
データの移動ステップ(S361)をEy(i,j−1
)<Dy(n)が満たされるまでくり返すと、ドットn
より下方にするドットのデータはすべて1領域分後にず
らされ、ドットnのデータを格納すべき領域が空きにな
るので、この領域にドットnのデータを格納する(S3
64)。
【0155】その後、対象ドット番号nを1増やして(
S365)、nと総ドット数Ndを比較し(S366)
、n<Ndであれば、残りのドットについて一連の処理
を行う為にS361に戻り、n>Ndであれば処理を終
了する。
【0156】図32、図34は、列毎に分類されたドッ
トのデータをもとに、各ドットの属する“行”を決定す
る処理を説明する図である。
【0157】図33はドットのパターンを示す図で、“
0”で示すeijはドット、“0”で示すe21、e2
3はドットではない“汚れ”または“ゴミ”等であり、
縦(y)方向の標準的なドットピッチをPey、横(x
)方向の標準的なドットピッチをPexとする。
【0158】図34は“行”を決定する処理のフローを
示す図で、各列の中で先頭のドットが第1行に属するド
ットである第1行系列探索ステップ(S370)、先頭
ドットが第2行に属するドットである第2行系列探索ス
テップ(S371)、先頭ドットが第3行に属するドッ
トである第3行系列探索ステップ(S372)、上記3
ステップ(S370、S371、S372)では、先頭
ドットがどの行に属するか判別できなかった残りの列に
ついて先頭ドットの行を決定するステップ(S373)
、および、各列の先頭ドットの行を手がかりに列毎に各
ドットに行を決定するステップ(S374)から成る。
【0159】第1行系列探索ステップでは、第1行に属
するドットを決定する。第1行に属するドットは、最も
上方にあるドットであり、y座標の値が他のドットより
小さい。そこで、各列の先頭のドットのy座標を比較し
て、最も小さいものをさがし、その値をEy1とする。 次に列毎に分類したドットのデータのy座標Ey(i,
j)を比較し、Ey(i,j)が所定の範囲内(Ey1
−δ0y<Ey(i,j)<Ey1+δ0y)にあるド
ットの数Ny1を数える。Ny1が所定の範囲内(Ny
min≦Ny1≦Nymax)にある時Ey1を第1行
の代表Y座標値とする。Ny1が所定の範囲にない場合
は図33のe21の様にドットでない可能性が強いので
、e21の行番号Es(2,1)=−1として、ドット
ではない事を記憶して、列の先頭のドットのy座標が2
番目に小さいものをさがして、処理をくり返す。図33
においては、今度は、e11が候補となる。そこで、E
y1=Ey(1,1)として、Y座標が所定の範囲内の
ドット数Ny1を数える。このときは、e41、e71
があるので、Ny1=3であり、パターンのくり返しが
3回なので、Nymin=2、NymaX=4とすれば
NY1は所定の範囲内であるので、EY1=EY(1,
1)とし、e11、e41、e71の行を1と決め、E
S(1,1)=ES(4.1)=ES(7,1)=1と
登録する。
【0160】ここで、各ドットの行番号ES(i,j)
の初期値は0であるとする。次のステップは第2行目に
属するドットを決定するステップであるが、第2行目の
ドットは、第1行めのドットのように最も上方にあると
いう特徴がないので、第1行の代表Y座標EY1から標
準的な縦方向のドットピッチPey下方にあるドットを
第2行に属するドットとする。すなわち、既に行が決ま
っているか、または、ドットでないと判定されES(i
,j)=1または−1となっているドットを除いたドッ
トのy座標Ey(i,j)がEy1+Pey−δey<
Ey(i,j)<Ey1+Pey+δeyを満たすとき
第2行に属すると判定し、Es(i,j)=2とする。 このとき、Ey(i,j)<Ey1+Pey−δeyの
場合は第1行、第2行に属さず、なおかつ第2行より上
方にあるので、属する行がない事を意味し、Es(i,
j)=−1とする。
【0161】次の第3行系列の探索ステップも、第2行
系列の捜索ステップと同様の処理を行なう。但し、第3
行に属する為の条件は、Ey1+2・P0y−δey<
Ey(i,j)<Ey1+2・Pey+δoyである。
【0162】第1行〜第3行に欠落がない場合は、以上
の処理によって、各列がどの系列に属するか決定される
が、欠落がある場合は系列の決定できない列が出る場合
がある。その様子を図35に示す。
【0163】図35において、“0”はドット、“+”
は欠落したドット、数値は前述の第1行〜第3行の系列
の探索ステップにより決定された行番号を表わす。図3
5(a)は欠落のない場合、図35(b)は第1行だけ
欠落した場合、図35(c)は第2行だけ欠落した場合
、図35(d)は第3行だけ欠落した場合、図35(e
)は第1行と第2行が欠落した場合、図35(f)は第
1行と第3行が欠落した場合、図35(g)は第2行と
第3行ず欠落した場合、図35(h)は第1行、第2行
、第3行が欠落した場合のパターンである。
【0164】図35(b)〜(h)において、図35(
b)、図35(e)、図35(h)は、正しい行ではな
いが全列について行が決定されている。この場合、欠落
の行数は、各ドットに付けられる行番号が規定の値より
欠落の行数分だけ少なくなる事により欠落行数を知る事
ができるので問題はない。従って、図35(c)、図3
5(d)、図35(f)、図35(g)の場合について
のみ考えれば良い。
【0165】図35(c)、図35(f)の場合は、両
隣りの系列が決定されていて、左側の列が第1行系列、
右側の行が第3行系列であるので、系列の決定されてい
ない列は、第2行系列である可能性が高い。そこで、前
述の第一行の代表Y座標値Ey1を用いて、系列の決定
されていない列の先頭ドットのY座標値Ey(i,1)
がEy1+(1+3k)Pey−δey<Ey(i,1
)<Ey1+(1+3k)Pey+δeyを満たすk(
1以上の整数)を求める。この時、このドットは、第(
2+3k)行に属するので、Es(i,j)=2+3k
とする。kが求まらない場合は、この列のドットについ
ての行の決定は打切る。
【0166】図35(d)の場合は第3行系列が欠落、
図35(g)の場合は、第2行、第3行系列が欠落して
いると仮定し、列の先頭ドットのY座標値Ey(i,j
)により系列を決定する。第2行系列の場合は前述の通
りであり、第3行系列の場合は、Ey1+(2+3k)
Pey−δey<Ey(i,1)<Ey1+(2+3k
)Pey+δeyを満たすkが存在するとき、ドットe
i1の属する行は3(k+1)行である。
【0167】図34のS370〜S373の処理により
、少なくとも有効な列に対しては各列の先頭ドットに、
行番号が決定されたので、残りのドットに対して、先頭
ドットの行番号を用いて、行番号を決定する。
【0168】図36は、図34の全ドットの“行”決定
ステップ(S374)の処理のフローを説明する図であ
る。
【0169】列毎に処理を進める為に、列番号i=1と
初期化し(S380)、各列の上方から処理を進める為
にドット番号j=1と初期化する(S381)。
【0170】列iのj番目のドットが先頭ドットか否か
を判定する為にEs(i,j)を参照し、Es(i,j
)<Oなら無効ドットであるので、Es(i,j)=−
1とし、次のドットを判定する為にドット番号jを1増
やす(S383)。この時jがその列のドット数NG(
i)以下なら未判定のドットがあるので、先頭ドット判
定ステップ(S382)に戻る。jがNG(i)を越え
た場合は列iの全ドット判定済なので欠の列の処理を行
なう。この場合、この列のすべてのドットが無効ドット
である。
【0171】先頭ドット判定ステップ(S382)で先
頭ドットと判定した場合は、残りのドットの行番号を決
定する為に、基準Y座標Epy、基準行番号Sを先頭ド
ットにより初期化する(S385)。
【0172】間隔k=0と初期化し、次のドットの行番
号を決定する為にjを1増やし、(S386)、ドット
番号とその列iのドット数NG(i)を比較し(S38
7)。j≦NG(i)であれば、行の決定していないド
ットがあるので、行の決定を行なう為のY座標の比較を
行なう(S388)。ここで、基準ドットのY座標がE
pyで、各列の縦方向は2ドットおきであるので、次の
ドットのY座標は、間隔をk、縦方向の標準ピッチをP
eyとすると、Epy+3kPey付近にある。従って
、Eey+3kP0y−δey<Ey(i,j)<Ep
y+3kPey+δeyならば、そのドットの行は決定
され、その行番号Es(i,j)=S+3kとし(S3
91)、次のドットの行番号を決定する為に、基準Y座
標Epy、基準行番号Sをこのドットにより、Epy=
Ey(i,j)と更新する(S385)。
【0173】Y座標の比較ステップ(S388)で、E
py+3kPoy+Jey<Ey(i,j)の場合は、
より下方のドットであるので、間隔を1増やしてk=k
+1とし(S390)、Y座標の比較(S388)を行
なう。
【0174】また、Ey(i,j)<Epy+3kPe
y−δeyの場合は、所定の範囲にないので、無効ドッ
トと判定し、Es(i,j)=−1として(S389)
、次のドットの行決定(S386)を行なう。
【0175】列内で順次行番号を決定して行き、列の最
後のドットに行が決定されると、S387のドット番号
の比較ステップ、j>NG(i)となり、次の列の行を
決定する為に、列番号を1増やし(S392)、列番号
iを総列数Ncと比較し(S392)、i<Ncであれ
ば残りの列に対し一連の処理を行ない、i>Ncの場合
は処理を終了する。
【0176】次に“行”“列”が決定したドットのデー
タから前述した格子点を求める処理(図24S317)
について列間隔不定の格子を例に説明する。
【0177】列番号をi、列内のドット番号をn、各ド
ットの行番号をjとすると、格子点の説明における第(
20)式、第(21)式、第(22)式、第(23)式
のj=Es(i,n)、Px(i,j)=Ex(i,n
)、Py(i,j)=Ey(i,n)であり、各列毎の
Es(i,n)>0なるドットの各項に対する総和をS
n(i):ドットの個数 SJ(i):行番号(j)の総和 SJJ(i):j2の総和 SX(i):x座標の総和 SY(i):Y座標の総和 SJX(i):(行番号)×(X座標)の総和SJY(
i):(行番号)×(Y座標)の総和とすると、第(2
0)〜第(23)式は、
【0178】
【外22】 と表わせる。
【0179】図37は、第(20)式〜(23)式に従
って格子定数
【0180】
【外23】 を求める処理のフローを説明する図である。
【0181】各列毎に順に処理を行なう為に列番号i=
1と初期化し(S400)、列iの各項の総和Sn(i
)、SJ(i)、SJJ(i)、SX(i)、SY(i
)、SJX(i)、SJY(i)を0に初期化する(S
401)。
【0182】列内のドットのデータを順に加算する為に
、ドット番号n=1と初期化し(S402)、ドットe
inが有効なドットか否か確認する(S403)。
【0183】ES(i,n)>0の場合、行番号が決定
されている有効ドットであるので、各項の累積加算Sn
(i)=Sn(i)+1:個数 SJ(i)=SJ(i)+ES(i,n):行番号SJ
J(i)=SJJ(i)+ES(i,n)・ES(i,
n):(行番号)2 SX(i)=SX(i)+EX(i,n):x座標SY
(i)=SY(i)+EY(i,n):y座標SJX(
i)=SJX(i)+ES(i,n)・EX(i,n)
:(行番号)×(x座標) SJY(i)=SJY(i)+ES(i,n)・EY(
i,n):(行番号)×(y座標) を行なう。ES(i,n)<0の場合は有効ドットであ
るので加算を行なわない。
【0184】次のドットのデータを加算する為にドット
番号nを1を増やし(S405)、ドット番号nをその
列のドット数NG(i)を比較し(S406)、n<N
G(i)なら加算していないドットのデータがあるので
、S403に戻り一連の処理をくり返す。
【0185】n>NG(i)の場合は、次の列の処理を
行なう為にi=1増やし(S407)、列の総数Ncと
比較し(S408)、i<Ncであれば処理の終ってい
ない列があるのでS401に戻り一連の処理を行なう。 i>NCの場合は、全列について各項の総和が求まった
ので、第(20)〜(23)式により、格子定数
【01
86】
【外24】 を算出する。
【0187】“行”“列”が確定したドットデータと格
子点データより良品・不良品を判別する評価値を算出す
る処理(図24S318)について説明する。
【0188】評価値を算出する処理は、より詳しくは、
各ドットの位置の格子点からのずれを算出するずれ量算
出ステップと、格子点からのずれ量およびドット径を行
ごとに集計する集計ステップと、最終的な評価値を算出
する評価値算出ステップから成る。
【0189】図38は、ドットの格子点からのずれ量に
ついて説明する図である。図38において、
【0190
【外25】 ずれ量dx(i,j)、dy(i,j)およびドット径
En(i,j)を各行ごとに集計し、平均値、標準偏差
、最大値、最小値を求める。このとき、測定値が画像処
理装置1(111)と、画像処理装置2(112)に分
散している時は、測定値を総合する為のデータの転送が
必要となる。ここで、各ドット毎のずれ量、ドット径を
直接転送すると、欠落等によるドット数の変動などによ
り転送が複雑になるので、まず、各画像処理装置内で各
行毎のドット数、測定値の総和、測定値の二乗値の総和
、および最大値、最小値を求めてから、このデータを転
送する。すなわち、ある測定値のαについて画像処理装
置1(111)、画像処理装置2(112)におけるド
ット数を
【0191】
【外26】 より求まるので、データ転送が固定長で行なえると共に
、途中までを各装置に分散して処理できる為、測定値を
直接転送するより高速に処理ができる。
【0192】画像処理装置2(112)の処理データ集
計ステップ(図19S225)では、前述の
【0193
【外27】 を求める処理までを行ない、集計データ送信ステップ(
S226)では、このデータを画像処理装置1(111
)に送る。一方画像処理装置1(111)では、画像処
理装置2(112)からのデータを受信した後に、自身
のデータを集計し、量データを統合して各項目毎の平均
値、標準偏差、最大値、最小値を求める。
【0194】前述の処理により、行ごとの各測定項目(
ずれ量、ドット径)の平均値、標準偏差、最大値、最小
値が求められるので、この値を用いて評価値を算出する
【0195】評価値の第1項目としては、行数Nがある
。行数Nは、各行のドット数N(j)について、所定値
δn以上ドットがある行の数であり、N(j)<δnの
場合は、その行は欠落とする。行数Nにより欠落行数が
わかる。
【0196】評価値の第2項目としては、ドット径があ
る。これは、各行毎のドット径の平均値
【0197】
【外28】
【0198】評価値の第3項目としては、ドット径のバ
ラツキがある。これは、各行のドット径の標準偏差σr
(j)について、平均値σR=Σσr(j)/N、最大
値σRmax=Max[σr(j)]を求める。これに
よりドット径の安定性が評価できる。
【0199】評価値の第4項目としては、隣接ずれ量が
ある。隣接ずれ量について、図39を使って説明する。 図39において、d1〜d4、d11〜d14はドット
であり、“+”印は各ドットの中心位置、矢印は格子点
からのずれ量を表わす。格子点からのずれ量で評価する
と、図39(a)と(h)は同じずれ量である。しかし
、実際のパターンでは、図39(a)の方がずれ量が大
きく見える。これは、ドットd2とドットd3のずれの
方向が異なる為である。すなわち、実際のパターンでは
、格子点からのずれ量より隣り合ったドット間のずれ量
が問題になる。
【0200】そこで、各行毎の格子点からのずれ量の平
均値
【0201】
【外29】 および最大値Dxmax=Max[nx(i)]、DY
max=Max[ny(i)]、最小値DXmin=M
in[nx(i)]、DYmin=Min[ny(i)
]を求める。これらにより、ドット位置の均一性が評価
できる。
【0202】評価値の第5項目としては、ドット位置の
バラツキがある。これは、各行毎のドット位置の格子点
からのずれ量の標準偏差σdx(j)、σdy(j)に
ついて、平均値σx=Σσdx(j)/N、σY=Σσ
dy(j)/N、最大値σXmax=Max[σdx(
j)]σYmax=Max[σdy(j)]を求める。 これにより、ドット位置の安定性が評価できる。
【0203】評価値の第6項目としては、列最大ずれ量
がある。これは、x方向の格子点からのずれ量の最大値
、最小値から、
【0204】
【外30】 により求める。これは、図88に示すように、隣接間の
のずれ量は小さいが、列全体で見るとずれている場合の
評価を行なう値である。
【0205】画像処理装置1(111)は、以上述べた
様な評価値を算出し、メインCPU100に測定結果と
して送信する。
【0206】一方メインCPU100は、測定結果を受
信すると、各項目毎のデータを所定の規格値と比較し、
良品、不良品の判別を行なう。
【0207】次に、画像処理装置1(111)、画像処
理装置2(112)で行なわれる別の画像処理として飛
散したドットによる汚れ検出処理について説明する。図
41に本処理により検出する“汚れ”の例を示す。
【0208】図41において、300は縦線パターンで
、301は縦線パターンにつながって突起状になってい
る汚れ、302は、縦線パターンから離れ孤立している
汚れ、303は、縦線パターンの近辺に突起状の汚れや
孤立した汚れが広い範囲にわたって存在する汚れである
。また、図41は、これらの汚れを含んだパターンをデ
ジタル画像として、画像処理装置1、2に取り込んだ様
子を模式的に表わしたものであり、x=i、y=jにお
ける濃度値をIp(i,j)と表わす。
【0209】図42は、汚れ検出処理のフローを示す図
である。
【0210】第1のステップは、デジタル画像Ip(i
,j)よりy方向の平均濃度P(x)を求めるステップ
(S500)である。P(x)は、i=xなるIp(i
,j)の平均値である。この処理により、図43に示す
ような1次元のデータを得る(S500)。
【0211】第2のステップは、平均濃度P(x)より
、2値画像生成の為のしきい値T1を求めるステップ(
S501)である。P(x)の最大値Max[P(x)
]は紙面濃度、最小値Min[P(x)]はパターン部
濃度を表わすので、O<t1<1なる所定の値t1を用
いて、T=Min[P(x)]+t{Max[P(x)
]−Min[P(x)]}により、紙面とパターンを分
離するしきい値Tを得る。
【0212】第3のステップは、第2のステップ(S5
01)で求めたしきい値T1により2値画像Bp(i,
j)を生成するステップ(S502)である。
【0213】第4のステップは、2値画像Bp(i,j
)からエッジ像Ep(i,j)を求めるステップ(S5
03)である。ここでエッジ像Ep(i,j)を作るに
は、図44に示すような、着目画素を中心とする3×3
画素において、
【0214】
【外31】 なる処理により得られる。この処理により図45のよう
なエッジ像が得られる。
【0215】第5のステップは、エッジ像Epの拡大、
縮小処理により、汚れ部分とパターンを分離する処理(
S504)である。拡大、縮小処理としては、図44に
示すような3×3画素での論理演算処理により行なえる
。まず、エッジ像Ep(i,j)に拡大処理を行なうと
、図45に示す様に線が太くなる。図46で斜線部が太
くなった線を示している。次にこの像に縮小処理を行な
うと、図47に示すような像が得られる。この処理で、
汚れのない部分は、図45と同じ像に戻るが、汚れのあ
る部分は、図47の黒塗りで示す部分のように、線では
なく面として残る。
【0216】第6のステップは、拡大、縮小処理を行な
ったエッジ像Ep′(i,j)に再び第4のステップと
同じエッジ処理を行なう(S505)。汚れ部は面とな
っているので、エッジ処理により、パターン部と汚れ部
分の間にエッジが生成され、パターン部と汚れ部は分離
され第107図のような像を得る。
【0217】第7のステップは、エッジ部=“1”、面
の部分=“0”となっているエッジ像Ep″(i,j)
を反転し、エッジ部=“0”、面の部分=“1”とした
像を生成し、その像に前述したラベル付け処理を行ない
ラベル像Lp(i,j)を得る(S506)。図49は
、図48に1〜8のラベルが付けられた様子を模式的に
示した図である。
【0218】第8のステップは、各ラベル毎の面積を求
めるステップ(S507)で、面積S(k)は、ラベル
像Lp(i,j)においてk=Lp(i,j)なる画素
数である。第9のステップは、面積S(k)によって、
パターン部と汚れ部分を分離するステップ(S508)
である。突起状の汚れ、および孤立した汚れの部分の面
積は、パターン部の面積よりはるかに小さいので、汚れ
部の面積をSd(k)、パターン部の面積をSp(k)
とすると、Sd(k)<δs≪Sp(k)なる所定の値
δsによりパターン部と汚れ部分の分離ができる。
【0219】従って、S(k)<δsを満たすラベルの
個数Ndを汚れの数、S(k)<δsを満たすS(k)
の総和Sdを汚れの面積、S(k)<δsを満たすS(
k)の最大値Smaxdを最大汚れとして、突起状の汚
れおよび孤立した汚れの評価値とする。
【0220】図41の303のようなパターン近辺にあ
る汚れは、図49のラベル5のように、パターン部との
面積の差が大きくないので、面積で分離する事が難しい
。そこで第10のステップでは、y方向の平均濃度P(
x)からパターン幅を求めパターン部付近にある汚れを
検出する(S509)。
【0221】図50に、パターン付近の汚れがある場合
の平均濃度P(x)を示す。実線が汚れのある場合で、
破線は汚れのない場合である。汚れがあると、その部分
の平均濃度が下がり、Max[P(x)]に近いしきい
値T2によりパターン幅W1、W2を求めると、濃れの
ない場合の幅W1′、W2′にくらべて幅が広がる。そ
こで、この幅Wをパターン近辺にある汚れの評価値とす
る。
【0222】以上述べた様に、面積、幅を評価値として
求める事より、汚れの評価ができる。
【0223】
【発明の効果】以上の様に本発明によれば、検査用記録
ヘッドの交換と印字された評価用パターンの測定とを並
行して行うことが可能となり、査定に要する時間を短縮
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】記録ヘッドの天部材を説明する図である。
【図2】記録ヘッドのシリコン板を説明する図である。
【図3】記録ヘッドのシリコン板と天部材の位置関係を
説明する図である。
【図4】記録ヘッドの全体構成を示す図である。
【図5】プリント板の配置を示す図である。
【図6】印字検査装置の表面図である。
【図7】ワークセット機構の後面図である。
【図8】ワーククランプ用ユニットを示す図である。
【図9】回復機構を示す図である。
【図10】回復処理の原理を説明する図である。
【図11】紙移送機構・を示す図である。
【図12】紙移送機構の各部の詳細を示す図である。
【図13】ワーククランプ用ユニットの別の実施例を示
す図である。
【図14】検査装置の制御部を示すブロック図である。
【図15】検査装置の動作を説明するためのフローチャ
ートである。
【図16】画像処理装置の詳細を示すブロック図である
【図17】印字パターンと撮像領域の関係を説明する図
である。
【図18】測定条件データの内容を示す図である。
【図19】測定処理のフローチャートである。
【図20】理想的なドットパターンを示す図である。
【図21】不良ドットパターンを示す図である。
【図22】記録ヘッドの先端部を示す図である。
【図23】ドットが離れた印字パターンを示す図である
【図24】ドットの均一性測定のためのフローチャート
である。
【図25】ドット位置形状測定ステップにおける動作を
模式的に示す図である。
【図26】ドットの位置データの補正処理を説明する図
である。
【図27】評価値の計算ステップにおける格子点を説明
する図である。
【図28】ドットデータ管理テーブルを示す図である。
【図29】ドットデータの格納形式を示す図である。
【図30】各ドットの属する列を識別するための処理の
フローチャートである。
【図31】列番を並び変えるための処理のフローチャー
トである。
【図32】各ドットの属する行を識別するための処理の
フローチャートである。
【図33】ドットパターンを示す図である。
【図34】各ドットの行を決定するための処理のフロー
チャートである。
【図35】ドットパターンを示す図である。
【図36】行決定ステップの処理のフローチャートであ
る。
【図37】格子定数を求める処理のフローチャートであ
る。
【図38】ドットの格子点からのずれ量を説明する図で
ある。
【図39】隣接ずれ量を説明する図である。
【図40】X方向の格子点からのずれ量を説明する図で
ある。
【図41】飛散したドットによる汚れを含んだパターン
の例を説明のする図である。
【図42】汚れ検出処理のフローチャートである。
【図43】汚れ検出処理におけるデータを示す図である
【図44】エッジ像を求めるための処理を説明するため
の図である。
【図45】エッジ像を示す図である。
【図46】エッジ像に対し拡大処理を行って得られる像
を示す図である。
【図47】拡大処理後更に縮小処理を行って得られる像
を示す図である。
【図48】拡大、縮小、処理後更にエッジ処理を行うこ
とにより得られる像を示す図である。
【図49】図48に示す像の各領域とラベルの関係を示
す図である。
【図50】パターン付近に汚れがある場合の平均濃度を
示す図である。
【符号の説明】
100  メインCPU 110  CRT 111、112  画像処理装置 801、802  撮像装置 500  ワークセット機構 600  回復機構 700  紙移送機構 800  測定機構

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  記録ヘッドを保持するヘッド保持手段
    と、前記ヘッド保持手段により保持された記録ヘッドに
    より評価用パターンが印字される記録材を保持する記録
    材保持手段と、前記記録材に印字されたパターンを測定
    する測定手段と、前記測定手段による前記評価用パター
    ンの測定中に前記ヘッド保持手段に対する記録ヘッドの
    交換を可能にする交換手段と、を有することを特徴とす
    る印字評価装置。
  2. 【請求項2】  前記ヘッド保持手段は、第1のヘッド
    保持部と第2のヘッド保持部を備え、前記第1のヘッド
    保持部と第2のヘッド保持部を前記評価用パターンの印
    字位置とヘッド交換位置との間で移動可能な移動手段を
    有し、前記交換手段は前記第1のヘッド保持部に保持さ
    れた記録ヘッドにより印字された評価用パターンの測定
    中前記ヘッド交換位置において前記第2のヘッド保持部
    に対する記録ヘッドの交換を可能にすることを特徴とす
    る請求項1に記載の印字評価装置。
  3. 【請求項3】  前記移動手段はロータリテーブル又は
    反転テーブルを有することを特徴とする請求項2に記載
    の印字評価装置。
  4. 【請求項4】  前記第1のヘッド保持部及び第2のヘ
    ッド保持部は、記録ヘッドを固定するための固定手段を
    有することを特徴とする請求項2に記載の印字評価装置
  5. 【請求項5】  前記交換手段は、前記固定手段による
    記録ヘッドの固定状態を解除するための解除手段を有す
    ることを特徴とする請求項4に記載の印字評価装置。
JP3109225A 1991-05-14 1991-05-14 印字評価装置 Pending JPH04337444A (ja)

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JP3109225A JPH04337444A (ja) 1991-05-14 1991-05-14 印字評価装置
EP96200247A EP0716928B1 (en) 1991-05-14 1992-05-13 Printing estimation method and apparatus
AT92304313T ATE144201T1 (de) 1991-05-14 1992-05-13 Verfahren und vorrichtung zur druckschätzung
EP92304313A EP0514153B1 (en) 1991-05-14 1992-05-13 Printing estimation method and apparatus
DE69231408T DE69231408T2 (de) 1991-05-14 1992-05-13 Verfahren und Vorrichtung zur Druckschätzung
DE69214508T DE69214508T2 (de) 1991-05-14 1992-05-13 Verfahren und Vorrichtung zur Druckschätzung
US08/222,005 US5477244A (en) 1991-05-14 1994-04-04 Testing method and apparatus for judging a printing device on the basis of a test pattern recorded on a recording medium by the printing device

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012122965A (ja) * 2010-12-10 2012-06-28 Tokyu Car Corp 外観検査装置及び外観検査方法

Cited By (1)

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