JP4221543B2 - マルチノズルインクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マルチノズルインクジェット記録装置に係り、特に特定のパタンを記録すること無しに不良のノズルを自動的に検出し修復することが可能な、高信頼なマルチノズルインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の装置は特公昭47-7847号公報に開示されているように、互いに分離した均一なインク液滴を形成、吐出するインクジェット記録装置において、ノズルから吐出されたインク液滴を、印字信号に応じて帯電(または荷電)電界によって帯電させ、一定偏向電界によって飛翔中の向きを偏向させ、用紙着地位置を制御したり、または用紙に着地しないように回収するようになっていた。また、高速印字のために、上記ノズルをアレイ状に並べる実施例も開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
インクジェット記録装置の高速化にはノズルのアレイ化が有効であることは言うまでもないが、ノズル数を増やせば増やすほど、インクジェット記録装置の信頼性が損なわれる。
【0004】
ノズルは、内部に気泡やごみ等が混入すると、インク液滴の吐出方向が曲がったり、スプラッシュと呼ばれる意図しない微小液滴が発生することがある。さらに症状が進むと、最後には不吐出の状態となる。
【0005】
前記帯電電界や偏向電界を作り出すために、電極を用いるが、インク液滴の吐出方向が曲がったり、スプラッシュが発生したりすると、それらが電極に付着する。特に、偏向のために帯電した液滴から生じるスプラッシュは、小径故に飛翔速度が遅く、偏向量が増大するため、多くが電極に付着する。帯電した液滴が電極に付着する、電極に流れる電流が通常よりも増えるため、吐出不良を検知できる。
【0006】
しかし、共通電極を用いたマルチノズルインクジェット記録装置の場合、たとえ電流が流れても、1ノズルずつ試験的に吐出させない限り、マルチノズルのどのノズルが不良なのか特定できない。つまりユーザの吐出データで記録中は、ノズル不良検知が不可能であった。1ノズルずつ試験的に吐出させることは、インクや時間の無駄になるし、連続紙を記録中は、試験印刷自体は不可能である。
【0007】
本発明は、従来の以上のような問題点を解決するもので、その目的とするところは、特に特定のパタンを記録すること無しに前記不良ノズルを自動的に検出し修復することが可能な、高信頼なマルチノズルインクジェット記録装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、一直線に並んだ複数のノズルに対し、吐出または非吐出を定義する吐出データに応じて互いに分離した均一なインク液滴を形成し飛翔させる手段と、前記インク液滴を、吐出面と記録用紙面間に設置されたノズル列方向と平行な2個の共通電極及び接地されたオリフィスプレートが作る帯電電界によって帯電させる手段と、前記インク液滴の飛翔中の向きを、前記共通電極が作る偏向電界によって偏向させる手段とを備えるマルチノズルインクジェット記録装置において、記録する複数ノズル中の少なくとも1個のノズルから吐出したインクが、前記偏向方向に異常に大きく曲がったことを検知する不良ノズル検知手段と、記録を停止して1ノズルずつテスト吐出すること無しに、前記インクが大きく曲がる不良のノズルの位置を自動的に特定する手段と、前記不良ノズルの吐出を停止し、隣接する正常なノズルで代行して記録する修復手段とを備えるとを備えることにより解決される。
【0009】
上述のマルチノズルインクジェット記録装置において、記録を停止して1ノズルずつテスト吐出すること無しに、前記インクが大きく曲がる不良のノズルの位置を自動的に特定する手段は、前記複数のノズルに対し、不良、不明、正常のいずれかの状態で定義されるマルチノズルの状態レジスタと、前記複数のノズルに対し、少なくとも1ノズルは不良であることがわかる、ノズルのグループを定義する不良レジスタを備え、前記状態レジスタに不明の状態のノズルが存在しているときは、前記不良ノズル検知手段の結果が正常の場合、吐出したノズルが正常ということで、前記状態レジスタおよび前記不良レジスタを書き換え、前記不良レジスタ内の不良ノズルの個数が1つの場合、そのノズルを前記インクが大きく曲がる不良ノズルとしてその位置を特定し、前記不良ノズル検知手段の結果が不良の場合、吐出したノズルから、前記不良レジスタで既に正常の状態となっているノズルを除いたノズルを不良可能性のあるノズルとして不良レジスタを新たに作成し、前記不良レジスタ内の不良ノズルの個数が1つの場合、そのノズルを前記インクが大きく曲がる不良ノズルとしてその位置を特定し、前記不良ノズル検知手段の結果が正常の場合もしくは不良の場合の処理を前記状態レジスタ内の不明の状態のノズル個数が0になるまで繰り返し継続することにより解決される
【0010】
また、上記手段に加え、検出対象のノズルの中で最も不良である可能性が高いノズルを推定する手段と、全ノズルが記録中に吐出しない場合を見つける手段と、前記不良である可能性が高いノズルだけでテスト記録する手段とを備えることにより達成される。
【0011】
上記記録する複数ノズル中に位置が特定できない不良ノズルがあるか否かを検知する手段は、具体的にはすべてのノズルに共通な電極に流れ込む電流値の大きさで不良ノズルがあるか否かを検知する手段である。あるいは、上記記録する複数ノズル中に位置が特定できない不良ノズルがあるか否かを検知する手段は、ノズル列に平行に張られたレーザビームの拡散光量の大きさで不良ノズルがあるか否かを検知する手段である。
【0012】
以上の構成において、前記検出する手段の結果が正常の場合、吐出データの1(吐出)の要素に対応するノズルは正常であることが分かる。これによって状態レジスタの該当ノズルの状態を正常にする。また、不良の場合、吐出データの1の要素に対応するノズルの中に不良ノズルが存在することがわかる。従ってこれを不良データに格納しておき、正常ノズルが判明するたびに前記1の要素を減らしていけば、最後に前記1の要素は1つだけになり、そのノズルが不良ノズルであると判明する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1〜12により説明する。
【0014】
まず、図1〜8により本発明の一例となるマルチノズルインクジェット記録装置の構成を説明する。
【0015】
図1に、本発明を適用したインクジェット記録装置の全体構成を示す。インクジェット記録装置は大別して信号処理部101とエンジン部102に分けられる。エンジン部102にはさらに、制御装置105と圧電素子ドライバ106、記録ヘッド107、共通電極電源104、及び用紙送り装置108がある。
【0016】
信号処理部101は、図示しない上位のコンピュータ等から出力された2値のビットマップデータ109を入力する。ビットマップデータ109は、通常、記録ヘッド107の色の数だけ種類があるが、以下本例では1ヘッド分、つまりモノクロでの説明をする。多色(マルチ記録ヘッド107)の場合は、単純に色数が記録ヘッド107分増えるだけである。信号処理部101は、前記ビットマップデータ109から、記録ヘッド107の各ノズル毎に対応した吐出データ112を作成する。吐出データ112は、各ノズルの位置情報や偏向インク液滴の偏向情報も考慮され、実際に記録する時間順序に並び変えられている。信号処理部101は一走査分あるいは一ページ分の吐出データ112を一時格納する。
【0017】
エンジン部102の制御装置105は、用紙送り装置108及び共通電極電源104を制御する。印刷が開始すると用紙送り装置108によって記録用紙の搬送を開始すると同時に、共通電極電源104によって共通電極(図示せず、後述する)に電圧を印加し、ノズル毎共通の帯電電界と偏向電界を作る。その後、用紙の記録位置が記録ヘッド107の位置に来ると、信号処理部101に吐出データ112の出力要求を出す。吐出データ112は、公知の圧電素子ドライバ106に入力され、駆動信号113が記録ヘッド107の各ノズルに印可される。その結果、記録用紙上に記録画像114が形成される。
【0018】
ここで、本例では記録ヘッド107が固定し、用紙が動いて走査するタイプを述べるが、用紙が固定で記録ヘッド107が動いて走査するタイプでも相対的に同じことが言える。また本例では記録ヘッド107のノズルに圧電素子を利用したインクジェット記録装置で説明するが、熱を利用するなど他方式でも同様になりたつ。
【0019】
以下、各部分の詳細に付いて説明するが、まずエンジン102の方から説明する。
【0020】
図2に、記録ヘッド107の各ノズルの構造を示す。201はオリフィス(ノズル孔とも呼ぶ)、202は加圧室、203は振動板、204は圧電素子、205は信号入力端子、206は圧電素子固定基板、207は共通インク供給路208と加圧室202とを連結し、加圧室202へのインク流量を制御するリストリクタ、209は振動板203と圧電素子204とを連結する弾性材料(例えばシリコン接着剤など)、210はリストリクタ207を形成するリストリクタプレート、211は加圧室202を形成する加圧室プレート、212はオリフィス201を形成するオリフィスプレート、213は振動板を補強する支持板である。
【0021】
振動板203、リストリクタプレート210、加圧室プレート211、支持板213は、例えばステンレス材から作られ、オリフィスプレート212はニッケル材から作られている。また、圧電素子固定基板206は、セラミックス、ポリイミドなどの絶縁物から作られている。
【0022】
インクは、上から下に向かって共通インク供給路208、リストリクタ207、加圧室202、オリフィス201の順に流れる。圧電素子204は信号入力端子205に電圧が印加されているときに伸縮し、されなくなれば変形しないように取り付けれらている。
【0023】
前記圧電素子ドライバ106からの駆動信号113は信号入力端子205につながっており、駆動信号113に従って、インク液滴がノズル孔201から、理想的にはオリフィスプレート212の法線方向外側に、互いに分離した均一なインク液滴として吐出される。
【0024】
図3(1)に、前記記録ヘッド107の吐出面301(オリフィスプレート212の外側)の構造を示す。本例の記録ヘッド107には前述したノズルが複数作られており、吐出面301には複数のノズル孔201が示される。本記録ヘッド107は一般的な一直線のマルチノズルタイプで、ノズル孔201の間隔は75ノズル/インチ、ノズル孔201の数は128個となっており、直線上に並んでいる。この直線方向をノズル列方向302と呼ぶ。
【0025】
以下の説明における解像度は、このノズル孔201の間隔75ノズル/インチのノズル列を使った場合について説明するが、ノズル孔201の間隔は、本発明を限定するものではなく、例えばノズル孔201の間隔150ノズル/インチのノズル列を使えば、以下の説明における解像度が単純に2倍の解像度になるだけである。また、ノズル孔201の数は128個も同様に本発明を限定するものではない。
【0026】
図3(2)に、図3(1)に示したノズル列を複数使って長尺のノズルを形成する一般的な手法を示す。それぞれのノズル列をy方向に対し角度θだけ傾けてx方向に並べていく。図では、説明のため、ノズル孔を大きく、数を少なく表示しているため図示していないが、隣り合うノズル列のx座標は通常数ドット分重なるように設置し、取りつけ誤差やノズル特性の相違から発生するバンド状の濃度むらの発生を押さえている。このようにすれば、いかに長尺ノズルも構成できるし、それに対し以下に示す本発明を適用することができる。
【0027】
図4に、共通電極の構成を示す。図4は、図3と同じ吐出面301を示すが、吐出面301から紙面上手前に数100μmの所に板状あるいは線状の共通電極401及び402が、紙面上ではノズル列方向302を挟んでそれと平行に2個設置されている。そこには数レベルの電圧Vchgを周期的に印加できる交流電源403と電圧Vdef /2を印加できる2個の直流電源404が、図示するように配線されており、電極401にはVchg+Vdef/2が、電極402にはVchg−Vdef/2が印加されている。なお、吐出面301であるオリフィスプレート212は、接地されている。
【0028】
図5に、インク液滴の偏向原理を示す。図5は、図4に示す記録ヘッド107を、ノズル列方向302から見た断面図である。
【0029】
まず、共通電極401と402及びオリフィスプレート212によって作られる電界について説明する。ノズル孔201付近の電界E1の向きは、オリフィスプレート212が導体で接地していることから、図中矢印で示すようにオリフィスプレート212に対する法線方向となる。また、吐出する時にインク液滴501にかかる電圧は、電極401及び402からの距離が等しいので、電圧Vchgに比例した大きさとなる。そこで、インク液滴501は、ノズル孔201を吐出する瞬間に、電圧Vchgとは極性が反対で、それに比例した大きさQで帯電することになる。従って、電界E1を帯電電界とよぶ。吐出後、インク液滴501は、始め帯電電界E1で加速されるが、電極401及び402に挟まれた領域に達すると、図中矢印で示すように電界E2の影響を受ける。電界E2の向きは、電極401及び402の方向、すなわちノズル列方向302に垂直であり、大きさは電圧Vdefに比例する。これにより、インク液滴501は電界E2の方向に偏向され、用紙上502の偏向無し時に比べ距離cだけずれた位置に着弾する。従って電界E2を偏向電界とよぶ。
【0030】
図6に、本偏向原理に基づく偏向結果を示す。本結果は、以下の条件の時に成立する。
【0031】
オリフィスプレート212と用紙502との間隔1.6mm、共通電極401、402とオリフィスプレート212との間隔0.3mm、共通電極401、402y方向厚み0.3mm、共通電極401と402との間隔1mm、偏向電圧Vdef=400(V)。この時帯電電圧Vchgを200,100,0,-100,-200(V)に振った時の用紙502上インク液滴着地位置の偏向量c、及びインク液滴が吐出してから着地するまでの飛行中の平均速度Vavを示す。本結果で重要な点は、インク液滴501が吐出してから用紙上502に着弾するまでの飛行時間Tは、実用的な偏向量cの範囲にいおいて、偏向量cがかわっても、殆ど変わらないということである。これは偏向量cが大きい場合は、飛行距離が長くなる反面、帯電量Qが大きいために帯電電界E1や偏向電界E2による加速も大きいため、それらが相殺されて、飛行時間Tが偏向量cによらなくなるものと考えられる。
【0032】
図7に、本記録ヘッド107を使ったエンジン部102の具体的構成を示す。
【0033】
始めに座標系を定義する。記録用紙502は、印刷面が紙面手前になっており、y軸正方向に移動するものとする。用紙502上には目に見えないが、吐出データ112のx,y方向の分解能(dx,dy)で決められる、記録上の格子が定義される。ここでは格子のx方向をx方向走査線701、y方向をy方向走査線702とする。記録ヘッド107から吐出されたインク液滴501は、これら走査線701、702が交差する格子点上に正確に着弾しなければならない。
【0034】
記録ヘッド107は透視図で書いており、吐出面301が紙面で向こう側に向いており、ノズル列方向302がy方向に対して角度θだけ傾いている。但し、本例では一例としてtanθ=1/4としてある。記録ヘッド107は、用紙502の手前側にあり、吐出面301と用紙502は平行で距離が1〜2mm離れている。本例は、偏向段数(帯電電界E1の段数)n=4で、ノズル孔201を、x方向距離で2格子分(2dx)離して設計する。従ってy方向ノズル間距離は2dx/tanθ=8dxとなる。
【0035】
本例における具体的な数値を示すと、記録ヘッド107のノズル孔201間隔は75ノズル/インチなので、dx=41(μm)、つまり解像度はx方向y方向共に619(ドット/インチ)となる。
【0036】
各ノズル孔201からは、4種類の偏向量でインク液滴501が偏向され(偏向段数n=4)、それぞれ図に示すように用紙502上の着弾位置703に着弾する。ノズル孔201から各着弾位置703までの方向は、前記したようにノズル列方向302に対し直交している。従って偏向量を帯電電界E1によって調節すれば、図のように近隣する4本のy方向走査線701の上に着弾位置703を載せることが可能である。偏向距離cはあまり大きくしたくないため、図のようにノズル孔201を挟んで左右に2本ずつ対象に偏向させるものとする。
【0037】
前記したように、ノズル孔201はx方向距離で2格子分(2dx)離れているが、1つのノズル孔201から4本のy方向走査線701を記録するため、結果的に全ての格子点に対し、2つのノズル孔201からひとつずつ、合計2つのインク液滴501が着弾する。
【0038】
図8に、記録中の帯電電界E1、吐出データ112及びインク液滴着弾位置703との関係を示す。横軸は時刻を表す。t0,t1,t2,…は、用紙502がy軸方向に1格子分(dy)進のにようする時間であり、これをドット周期とよぶ。
【0039】
本例では偏向段数n=4なので、さらにこれらドット周期を1/n(=1/4)にした偏向ドット周期t00,t01,t02,t03,t10,t11,t12,t13,t20,t21,…を定義する。偏向電界E1は、前記したように共通電極401、402にかかる交流電圧Vchgを変化させることによって制御できる。その結果、図示するような階段状のノコギリ波形を作る。時間t00における偏向電界E1の時に、吐出データ112は、格子上の(x3,y0)のデータがノズル孔201の圧電素子に加えられる。そのときのノズル孔201とインク液滴着弾位置703を下図に示す。
【0040】
図において、時間t00の時はノズル列方向302と直交方向右側に偏向し、y方向走査線x3上に着弾すると、ちょうどその着弾位置703は格子点(x3,y0)になっている。次に、時間t01では帯電電界E1が図のように変化し、吐出データ112が(x2,y0)になると、用紙502もy方向に1/4格子分(dy/4)進むので、着弾位置703は下図左から2つ目のように着弾位置703がちょうど格子点(x2,y0)になる。同様に時間t02,t03の場合も、用紙502がy方向に1/4格子分(dy/4)ずつ進むので、着弾位置703はうまく格子点上に落ちる。さらに時間t10以降も前記t00〜t03の過程を繰り返すことにより、結果的にノズル孔201位置を中心に挟んだ4本のy方向走査線702上の、全ての格子点を記録することが可能となる。
【0041】
ここで、上記説明ではノズル孔201からインク液滴着弾位置703まで、インク液滴501が飛行する時間(換言すれば用紙移動速度)を無視したが、前記したようにその飛行時間は偏向量cによらず一定となるため、上記吐出タイミングを考慮する際に飛行時間(用紙の移動)を考慮する必要がない。実際には飛行時間分だけ用紙502がy方向に進むので、全ての着弾位置703は、一定距離y軸負方向にずれることを考慮しておけばよい。また、帯電電界E1のタイミングも、実際には吐出時にインク液滴501が生成される瞬間、つまりインクが切れる瞬間の時刻を狙って設定されるべきであり、実際は吐出データ112(圧電素子の駆動)から一定時間遅延させることが必要である。これは実験により簡単に求めることができる。
【0042】
図9に、具体的な吐出偏向方法の一例を示す。
【0043】
図7及び8で示した吐出偏向方法によって全数を吐出させると、前述したように全ての格子点に対し、2つのノズル孔201からひとつずつ、合計2つのインク液滴501が着弾する。そこで各格子点ごとに、どちらのノズルからのインク液滴501で記録するか、選択することができる。図9では、格子点(x0,y0)はノズルN1で撃ち、格子点(x0,y1)はノズルN2で撃ち、格子点(x0,y2)はノズルN1で撃ち、格子点(x0,y3)はノズルN2で撃つ。このようにy方向走査線上の格子点を2つのノズルで交互に記録することにより、ノズル特性ばらつきによるy方向の筋むらの発生を押さえることができる。
【0044】
図10に、記録中にノズルN1が不良になった場合の修復方法を示す。ノズルN2で記録していた格子点(x1,y0) ,(x0,y1) ,(x1,y2) ,(x0,y3),(x1,y4),…はノズルN1が代行して撃ち、格子点(x3,y0),(x2,y1),(x3,y2),(x2,y3),(x3,y4),…はノズルN3が代行
して撃つようにする。
【0045】
これにより不良になったノズルN2を使わずに、全部の格子点上を記録することができる。もちろん、ノズルが2個連続して不良になった場合は修復できないが、1個のノズルが記録中に不良になる確率はかなり小さいため、2個のノズルが連続して不良になる確率は無視できるほど小さい。従って、この修復で不良ノズルをなくすことができるといってよい。
【0046】
次に、記録中に不良ノズルを検知する検知方法を示す。それは、図4に示す偏向電圧Vdefまたは帯電電圧Vchgを発生する電源に流れる電流の変化を検出する方法である。正常なノズルから吐出された、帯電されたインク液滴は、電極401または402に振れることなく用紙上に着弾するため、電極に流れ込む電流はない。しかし不良ノズルから曲がって吐出された、帯電されたインク液滴や微小液滴のスプラッシュは、電極401または402に着弾するため、電極に電流が流れ込む。これを検知することによって不良ノズルを検出する。
【0047】
この方法は、曲がって吐出されたインク液滴やスプラッシュは検出できるが、不吐出ノズルは検出できない。不吐出になったノズルの検出法は、テスト印字を行い、レーザ光で直接吐出不吐出を検査したり、印字結果をCCDセンサで読み取るものが開示されているが、本検知方法では、不吐出になる前の吐出不良の状態で検出できる特徴を持っている。
【0048】
以下、電極電流による検知方法を適用した例について図11〜12及び表1によって説明する。本例の装置はマルチノズルのため、基本的には1ノズルずつ吐出させなければ前記検知方法によって不良ノズルを検知することはできない。ここでノズル列の状態レジスタSを定義する。状態レジスタSは、ノズルの数(n個)と同数のメモリを有するレジスタであり、その内容は0,1,2の3種類の数値を取り、不良と判明したノズルを0、正常と判明したノズルを2、どちらか不明なノズルを1と定義する。nビットの吐出データD(吐出ノズルを1、非吐出ノズルを0とする)によりn個のノズルの吐出、非吐出が同時に行われる。
【0049】
その際、電極電流による検知方法によって、これらの吐出中に電極に流れた電流を検査し、その結果で不良検知をするが、1個当りの不良ノズルから流れこむ電極電流は一定でないため、不良ノズルの個数まで検知することはできない。結果としては、吐出データDが"1"(吐出)であったノズルのうち、少なくとも1個不良がある場合と、すべて正常である場合のどちらである。
【0050】
前記吐出データにおいて、吐出ノズルを1つにすれば、そのノズルが正常か、不良かが簡単に検出できる。しかしマルチノズルで連続紙を記録中に、そのような、1ノズルだけを吐出させる特定パタンで記録(テストパターン記録)することはできない。また、一般的な記録のための吐出データ中に、1ノズルだけで記録する場合は極めてまれであり、この発現を待って検知することは実用的でない。従って従来装置では記録中に不良ノズルを特定することができないため、前記不良ノズルの修復ができず、不良記録を継続せざるを得なかった。
【0051】
図11に、本実施例装置のアルゴリズムを説明する、フローチャートを示す。まず、図中「始め」1101の下の実行箱1102に示すように、ノズルの異常、正常が全く不明の、つまり前記状態レジスタSのすべての要素が1の場合からノズル不良検査を開始すると仮定する。また、後述する不良レジスタE群は、初期状態ではひとつもないものとする。
【0052】
次に、既に、あるノズルについて異常、正常が既知の場合もあるので、判定箱1103に示すように、異常、正常が不明のノズル(状態レジスタSの要素が1)があるかどうかを判定し、なくなっている場合は、検査を「正常終了」1104する。この場合は状態レジスタSの内容を結果として駆動制御装置に返し、前記修復処理を行う。不明のノズルがある場合は、「吐出データD及び検知結果の入力待ち」1105となる。吐出データD及びそれに対する検知結果が入力されると、判定箱1106でその結果を判定し、正常処理と不良処理に分けられる。
【0053】
まず不良処理を説明する。まず実行箱1107において、状態レジスタSを参照し吐出データD中の正常ノズルに対応する要素を0に置き換え、新たにレジスタDとする。判定箱1108では、前記新たなレジスタDを後述する不良レジスタE群と比較し、その中にの中にレジスタDと同じものがあるかどうかを判定する。その結果、もしあれば、前記判定箱1103に返る。もしなければ、実行箱1109において、レジスタDを新たな不良レジスタEとして、前記不良レジスタE群に追加する。不良レジスタE群は、初期状態では一つもないが、このようにしてどんどん追加され、その数が増えていく。次に実行箱1110では、前記追加された不良レジスタEを引数として、図12に示す修復サブルーチンに飛ぶ。
【0054】
図12に、修復サブルーチンの内容を示す。判定箱1201では、引き渡された不良レジスタEの中の"1"の要素の数を検査する。もしもその数が1でない場合は実行箱1110にもどる。もしもその数が1の場合は、実行箱1202において、不良レジスタEを参照し状態レジスタSの中の不良ノズルに対応する要素を0に置き換える。判定箱1203で、前記状態レジスタSで新たに置き換えられた不良ノズルが、既存の不良ノズルと隣接しているかどうかを判定し、隣接している場合は「異常終了」1204とする。これは不良ノズルが隣接していることが判明した場合、前記修復法によって修復が不可能であるため、やむを得ず記録を中断し、ノズルの清掃等の異常処理に移行することを意味する。実際には前記したように、このようになる確率は極めて小さい。また、もしも不良ノズルが隣接しなければ、実行箱1205において不良ノズルの使用を停止し、前記修復作業を行う。実行箱1206では、前記新たな不良ノズルを"1"として含む、すべての不良レジスタEを不良レジスタE群から消去する。その後実行箱1110に戻る。最後に実行箱1103に戻る。
【0055】
次に、判定箱1106の結果から、正常処理に移った場合について説明する。正常処理では、吐出データDが1のノズルはすべて正常であることがわかるため、実行箱1111において状態レジスタSの、これらのノズルに対応する要素を2に更新する。判定箱1112では、不良レジスタE群の未処理不良レジスタEがあるかどうかを判定し、残っている場合は実行箱1113において、順次ひとつずつ呼び出す。実行箱1114では、状態レジスタSを参照し前記不良レジスタE中の正常ノズルに対応する要素を0に置き換える。その後実行箱1115において、前記図12に示した修復サブルーチンを呼び出す。その後前記判定箱1112に戻り、不良レジスタE群に残されたすべての不良レジスタで処理を終了すると、最後に実行箱1103に戻る。
【0056】
表1に、具体的に図11及び図12のフローチャートを実施した場合の、それぞれのデータ及びレジスタ値を示す。左端欄のNo.を用いて説明する。本例では簡単のため8つのノズルを持つインクジェット記録装置と仮定する。No.1に示すように8つのうち左から2番目と2番目が不良であるとする。もちろんこれは測定前には未知である。No.2では、図11処理1102を実施し、検出ルーチンに入る。
【0057】
【表1】
Figure 0004221543
【0058】
まず、図11処理1103は"No"で通過する。、No.3では図11の処理1105を実施し、結果の欄にセンサ検出結果を示す。No.4(図11の処理1106)で不良処理に行き、No.5(図11の処理1107)で吐出データDの正常ノズルに対応する要素を0に変える。図11の処理1108で、この結果は不良レジスタE群にないので、図11の処理1109で新たに不良レジスタEとして追加登録し、その後修復サブルーチン1110に飛ぶ。No.6には、追加登録された不良レジスタEと、その中の"1"の要素の数を結果の欄に示す。図12の処理1201で、ここではNoとなるので、修復処理をせずに図11の処理1110に戻る。この後、図11の処理1103に戻り、No.7〜12はこれが繰り返される。
【0059】
No.13(図11の処理1106)において、ここでは正常処理に飛ぶ。No.14(図11の処理1111)で状態レジスタSの正常ノズルに対応する要素を2に変える。図11の処理1112で、まず不良レジスタE1から処理を開始する。No.15に、不良レジスタE1の正常ノズルに対応する要素を0に変えた結果と、その中の"1"の要素の数を結果の欄に示す。図12の処理1201で、ここではNoとなるので修復処理をせずに図11の処理1115に戻る。その後判定箱1112に戻り、次に不良レジスタE2の処理を実行する。No.16に、不良レジスタE2の正常ノズルに対応する要素を0に変えた結果と、その中の"1"の要素の数を結果の欄に示す。図12の処理1201で、ここではNoとなるので修復処理をせずに図11の処理1115に戻る。更に後判定箱1112にもどり、未処理不良レジスタEがないので判定箱1103に戻る。
【0060】
No.17からは、再び不良処理となるが、ここではNo.23(図12の処理1201)において個数が1と判定されるため、以後不良ノズルに対する修復処理を行う。No.24(図12の処理1202)に、状態レジスタSの不良ノズルに対応する要素を0に変えた結果を示すが、その結果不良ノズルが隣接しないので、前記したように不良ノズルの使用を停止し、代わりにそのノズルに隣接する両側の正常ノズルで、前記不良ノズルの代行吐出を行う。その後、No.25(図12の処理1206)において、前記不良ノズルを含むすべての不良レジスタEを消去するため、ここではレジスタE1,E2,E3は消去される。
【0061】
以後このようにして処理を続けていくと、No.41(図11の処理1103)において、状態レジスタS内に不明の要素"1"がなくなった判断され、処理は正常終了1104する。一方、上記実施例にはなかったが、図12の判定箱1203で不良ノズルが隣接すると判断され、異常終了1204する場合もあり、この場合は前記のように記録を中断して修復処理をする必要がある。
【0062】
本例では、記録中に吐出曲がりやスプラッシュ等の不良ノズルが発生した場合に、記録しながら前記不良ノズルが検知し自動的に修復できるため、記録を停止する必要がないという効果がある。
【0063】
以下、本発明の別の例について図13によって説明する。前述した例では、不良レジスタE内の不良を示すノズルの数が1つにならないと修復処理をしないようになっていた。ところが、同時に2箇所以上の不良個所が発生し、かつそれらが少なくとも2つ同時に吐出する機会が多い場合、不良レジスタEの不良を示すノズルの数がなかなか1つにならず、不良ノズルの修復処理が遅れてしまことがある。また、不良レジスタEの不良を示すノズルの数がなかなか1つにならないと、不良レジスタEの数が膨大になって、メモリオーバフローなどの障害も起こる。本例はこれを防ぐためのものである。
【0064】
前述の例において、不良レジスタE内の"1"の個数がなかなか1にならないと、図12の判定箱1201で修復処理が行われないので、不良レジスタEはどんどん増える。そこである程度不良レジスタEが増えた時点で処理を割り込ませる。
【0065】
図13に、本例の処理のフローチャートを示す。始め1301から説明する。まず不良加算メモリESを初期化する。不良加算メモリESはノズルの数だけ要素を持ち、その要素は複数ビット構成で数値が格納できるメモリとなっている。実行箱1302で、これら要素をすべて0に初期化する。判定箱1303で、未処理不良レジスタEの存在を確認し、実行箱1304で未処理不良レジスタEを順次呼び出し、実行箱1305で不良加算メモリESの要素に順次対応する要素を加算していく。判定箱1303に戻り、すべての不良レジスタEが処理終了すると、次は吐出データDを読み込む。判定箱1307で、吐出データDの要素がすべて0であることを確認すると、実行箱1308で、不良加算メモリESの最大要素に対応するノズルの吐出データDの要素を0から1に変える。その後実行箱1309で、その吐出データDで実際にノズルを吐出させ、その時のセンサの検出結果を入力する。この時、実際は白紙であるべき紙面上に、1ドットだけ誤記録(テスト印字)されてしまうが、不良ノズルの吐出に比べれば画質の劣化は少なく、無視できるものとなっている。その後判定箱1310に判定結果に従い、正常処理1311と不良処理1312のいずれかを実行する。正常処理1311は図11の処理1111〜1115であり、不良処理1312は図11の処理1107〜1110である。
【0066】
本例によれば、前記1ドットのテスト印字は1ノズルの試験であるが、不良レジスタEから不良である可能性が大きいノズルを推測したものであり、効果的に検出することができる。これにより、不良ノズルの検出が速く行われ、修復処理により不良ノズルの吐出が停止されれば、画質劣化を小さく押さえることができる。さらに、前記試験したノズルが、正常であっても不良であっても不良レジスタEの数を大幅に削減でき、メモリのオーバフローを回避できる。
【0067】
次に、別の実施形態について以下説明する。
【0068】
記録中に不良ノズルを検知する検知方法として、レーザビームを応用する方法が開示されている(例えば特開平11-179934号公報)。この検知方法を用いても、前記の例とほぼ同様の効果が得られる。
【0069】
図14に、前記レーザビーム検知方法の構成を示す。本図は、図5の中にレーザビーム1401または1402を付加したものである。レーザビーム1401または1402は、図示しないがノズル列両端にある発光部と受光部との間に生成され、その光軸はノズル列に平行であり、その位置は図14に示される位置にある。発光部は公知の半導体レーザ及びその光学系であり、受光部は公知のフォトダイオード及び信号検出回路である。レーザビーム1401または1402の複数の同心円は、その強度分布を表している。ノズル孔201から吐出された、帯電されたスプラッシュは、経路1403のように飛翔し電極401に着弾する。その経路1403にレーザビーム1401がよぎっているため、スプラッシュが発生すると、光が散乱され受光部における受光量が減り、検知されることになる。従ってノズルの不良は、レーザビーム1401または1402のいずれか一方があれば検知される。この場合も、前例と同じく、マルチノズルインクジェットで記録中に測定する場合、記録する複数ノズルのどれかひとつでも不良があればレーザビーム検知方法で不良と判定されるため、記録する複数ノズルのどれが不良であるか判断することができない。そこで、先の例と同様の処理をすることにより、不良ノズルが特定できるようになる。
【0070】
本例では、電極に付着しない吐出曲がり液滴やスプラッシュが検出できるため、より軽度の不良ノズルも検出できるため、早期に修復処理ができ、その結果画質劣化を小さく押さえることができる。
【0071】
【発明の効果】
本発明によれば、インク液滴の帯電及び偏向電界を生成する電極をすべてのノズル孔で共通にできるため、高信頼のマルチノズルヘッドを構成できる。また、吐出偏向するインク液滴の吐出時間間隔が等間隔であるため、ノズルの最大速度で記録できる効果がある。また、ひとつの着地位置に複数のノズルからの複数のインク液滴で書きこむ、多重書込みが可能であるため、必要に応じて信頼度を上げることができる。また、蜂の巣状の書込みが可能であるため、円形ドットの重なり及び隙間を少なくし、インク消費量を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェット記録装置の全体構成を示すブロック図
【図2】記録ヘッド107の各ノズルの構造を示す断面図
【図3】記録ヘッド107の吐出面301(オリフィスプレート212の外側)の構造を示す説明図
【図4】共通電極の構成を示す説明図
【図5】インク液滴の偏向原理を示す模式図
【図6】記録ヘッドの偏向原理に基づく偏向結果を示す表
【図7】本記録ヘッド107を使ったエンジン部1102の具体的制御についての説明図
【図8】記録中の帯電電界E1と吐出データ112及びインク液滴着弾位置703との関係を示す図
【図9】具体的な吐出偏向方法の一例を示す概略模式図
【図10】記録中にノズルN1が不良になった場合の修復方法を示す概略模式図
【図11】本発明のアルゴリズムを説明するフローチャート
【図12】図11の一例となる修復サブルーチンの内容を示すフローチャート
【図13】本発明の他の例となる処理のフローチャート
【図14】本発明の他の例となるレーザビーム検知方法の構成を示す説明図
【符号の説明】
1101…信号処理部、1102…エンジン部、104…共通電極電源、105…制御装置、106…圧電素子ドライバ、107…記録ヘッド、108…用紙送り装置、109…2値のビットマップデータ、112…吐出データ、113…駆動信号201…ノズル孔、202…加圧室、203…振動板、204…圧電素子、205…信号入力端子、206…圧電素子固定基板、207…リストリクタ、209…弾性材料、210…リストリクタプレート、211…加圧室プレート、212…オリフィスプレート、213…支持板、301…記録ヘッド、107の吐出面、302…ノズル列方向401…共通電極、402…共通電極、403…交流電源、404…直流電源、501…インク液滴、502…用紙上、701…x方向走査線、702…y方向走査線、703…着弾位置、1401,1402…レーザビームx方向走査線、1403…帯電されたスプラッシュの経路

Claims (5)

  1. 一直線に並んだ複数のノズルに対し、吐出または非吐出を定義する吐出データに応じて互いに分離した均一なインク液滴を形成し飛翔させる手段と、前記インク液滴を、吐出面と記録用紙面間に設置されたノズル列方向と平行な2個の共通電極及び接地されたオリフィスプレートが作る帯電電界によって帯電させる手段と、前記インク液滴の飛翔中の向きを、前記共通電極が作る偏向電界によって偏向させる手段とを備えるマルチノズルインクジェット記録装置において、
    記録する複数ノズル中の少なくとも1個のノズルから吐出したインクが、前記偏向方向に異常に大きく曲がったことを検知する不良ノズル検知手段と、記録を停止して1ノズルずつテスト吐出すること無しに、前記インクが大きく曲がる不良のノズルの位置を自動的に特定する手段と、前記不良ノズルの吐出を停止し、隣接する正常なノズルで代行して記録する修復手段とを備えることを特徴とするマルチノズルインクジェット記録装置。
  2. 請求項1記載のマルチノズルインクジェット記録装置において、記録を停止して1ノズルずつテスト吐出すること無しに、前記インクが大きく曲がる不良のノズルの位置を自動的に特定する手段は、前記複数のノズルに対し、不良、不明、正常のいずれかの状態で定義されるマルチノズルの状態レジスタと、前記複数のノズルに対し、少なくとも1ノズルは不良であることがわかる、ノズルのグループを定義する不良レジスタを備え、前記状態レジスタに不明の状態のノズルが存在しているときは、前記不良ノズル検知手段の結果が正常の場合、吐出したノズルが正常ということで、前記状態レジスタおよび前記不良レジスタを書き換え、前記不良レジスタ内の不良ノズルの個数が1つの場合、そのノズルを前記インクが大きく曲がる不良ノズルとしてその位置を特定し、前記不良ノズル検知手段の結果が不良の場合、吐出したノズルから、前記不良レジスタで既に正常の状態となっているノズルを除いたノズルを不良可能性のあるノズルとして不良レジスタを新たに作成し、前記不良レジスタ内の不良ノズルの個数が1つの場合、そのノズルを前記インクが大きく曲がる不良ノズルとしてその位置を特定し、前記不良ノズル検知手段の結果が正常の場合もしくは不良の場合の処理を前記状態レジスタ内の不明の状態のノズル個数が0になるまで繰り返し継続することを特徴とするマルチノズルインクジェット記録装置。
  3. 請求項1記載のマルチノズルインクジェット記録装置において、
    検出対象のノズルの中で最も不良である可能性が高いノズルを推定する手段と、記録中に全ノズルが吐出しない場合を見つける手段と、前記不良である可能性が高いノズルだけでテスト記録する手段とを備えることを特徴とするマルチノズルインクジェット記録装置。
  4. 請求項1記載のマルチノズルインクジェット記録装置において、不良ノズル検知手段は、すべてのノズルに共通な電極に流れ込む電流値の大きさで不良ノズルがあるか否かを検知する手段であることを特徴とするマルチノズルインクジェット記録装置。
  5. 請求項1記載のマルチノズルインクジェット記録装置において、不良ノズル検知手段は、ノズル列に平行に張られたレーザビームの拡散光量の大きさで不良ノズルがあるか否かを検知する手段であることを特徴とするマルチノズルインクジェット記録装置。
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