JP2009226741A - 吐出異常ノズルの検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】より簡便な方法で吐出異常ノズルを正確に検出することができる吐出異常ノズルの検出方法を提供すること。
【解決手段】本適用例の吐出異常ノズルの検出方法は、液滴の飛行距離を計測することにより飛行速度を求める第1速度計測工程と、ノズルごとの飛行速度と所定速度との差の絶対値を求める第1の演算工程と、ノズルごとの当該差の絶対値と所定閾値とを比較して、吐出異常ノズルが有るか否か判定する第1の判定工程と、吐出異常ノズルがある場合には、液滴吐出ヘッドの駆動条件を変えて液滴を吐出し、飛行速度を再び計測する第2速度計測工程と、再び上記差の絶対値を求める第2の演算工程と、ノズルごとの当該差の絶対値と所定閾値とを比較して、吐出異常ノズルが有るか否か、また吐出異常ノズルがある場合には先の判定と同一ノズルか否か判定する第2の判定工程とを備えた。
【選択図】図7

Description

本発明は、液状体を液滴として吐出する液滴吐出ヘッドにおける吐出異常ノズルの検出方法に関する。
インクジェットプリンタなどの記録装置に搭載されているインクジェットヘッド(液滴吐出ヘッド)を工業的に活用して、カラーフィルタなどの各種デバイスを製造するインクジェット法(液滴吐出法)が省資源、省エネルギーなどの観点から注目されている。
インクジェットヘッドを工業的に用いる場合、機能性材料を含む液状体(インク)を所定の領域に必要な量を安定的に吐出することが要求されている。一方、インクジェットヘッドは複数のノズルを有し、これらのノズルにおいてインクが吐出されない、吐出されても吐出量が安定しないなどの異常が発生すると、デバイスの不良に繋がるため、インクジェットヘッドを使用する前に吐出状態を確認する必要がある。
例えば、特許文献1には、インクをガラス基板上に吐出させ、形成されたインクドットの濃度を測定することによりインク吐出量を求める方法が開示されている。
この他にも、インク吸収部材に所定のパターンを描画するようにインクを吐出して、該所定のパターンの濃度を測定しインク吐出量を求める方法(特許文献2)や、所定の部材上にラインパターンを形成するようにインクを吐出して、該ラインパターンを撮像素子により撮像することによりその濃度を算出してインク吐出量を求める方法(特許文献3)が開示されている。
これらのインク吐出量の測定方法は、いずれも1回当たりのインク吐出量を瞬時に求められるようにしたものである。
特開平9−48111号公報 特開平10−175303号公報 特開平10−230593号公報
しかしながら、実際にインクジェットヘッドを用いて吐出を行うと、初期に求めたインク吐出量が変化したり、場合によってはインクが吐出されなくなったりする異常なノズルが発生することがあった。すなわち、いかにして異常なノズルを初期的に検出し、当該インクジェットヘッドが安定してインクを吐出することが可能か否かを判断することが求められるという課題がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例の吐出異常ノズルの検出方法は、複数のノズルを有する液滴吐出ヘッドの吐出異常ノズルの検出方法であって、前記複数のノズルから吐出された液滴の飛行速度を計測する第1速度計測工程と、計測された前記ノズルごとの前記飛行速度と所定速度との差の絶対値を求める演算工程と、前記ノズルごとの前記差の絶対値と所定閾値とを比較して、前記所定閾値よりも大きい前記差の絶対値を示す前記ノズルが吐出異常ノズルであると判定する判定工程と、を備えたことを特徴とする。
この方法によれば、所定閾値を1つの判定基準として、少なくとも飛行速度が所定速度よりも速いまたは遅いノズルを検出できる。さらには、飛行速度は液滴の吐出量に相関しており、当該ノズルを吐出量が異常であるノズルとして検出することができる。したがって、飛行速度すなわち吐出速度が異常であるノズルと吐出量が異常であるノズルとを同時に特定することが可能な吐出異常ノズルの検出方法を提供することができる。
[適用例2]上記適用例の吐出異常ノズルの検出方法において、前記演算工程は、前記ノズルごとの前記飛行速度の情報に基づいて前記ノズルごとの前記飛行速度の近似値を演算し、前記近似値を前記所定速度として前記差の絶対値を求めることが望ましい。
この方法によれば、ノズルごとに飛行速度の近似値と実際の測定値とを比較することにより、ノズル固有の飛行速度のばらつきを考慮して吐出異常ノズルか否かを判定することができる。
[適用例3]上記適用例の吐出異常ノズルの検出方法において、前記所定閾値は、前記ノズルごとの前記飛行速度のばらつき範囲を示す値としてもよい。
この方法によれば、複数のノズルにおける飛行速度のばらつきを考慮して吐出異常ノズルか否かを判定することができる。
[適用例4]上記適用例の吐出異常ノズルの検出方法において、前記所定閾値は、実際に前記液滴吐出ヘッドを用いたときの前記吐出異常ノズルの発生率に基づいて、前記飛行速度のばらつき範囲を示す値を調整した値であるとしてもよい。
この方法によれば、複数のノズルにおける飛行速度のばらつきを過剰に反映することなく、実際の吐出異常ノズルの発生率に基づいた適正な判定を行うことができる。
[適用例5]上記適用例の吐出異常ノズルの検出方法において、前記飛行速度は、単位時間当たりに飛行した前記液滴の飛行距離に基づいて求められ、前記単位時間は、前記液滴吐出ヘッドを用いて被吐出物に前記液滴を吐出する場合の前記液滴吐出ヘッドと前記被吐出物との距離を前記所定速度で除した時間であることが好ましい。
この方法によれば、実際に液滴吐出ヘッドを用いて被吐出物に液滴を吐出する際の条件に合わせて単位時間が設定されるので、使用時を想定した吐出異常ノズルの検出ができる。
[適用例6]上記適用例の吐出異常ノズルの検出方法において、前記判定工程にて前記吐出異常ノズルがあると判定された場合、前記第1速度計測工程に対して前記液滴吐出ヘッドの駆動条件を変更して前記複数のノズルから吐出された前記液滴の飛行速度を再び計測する第2速度計測工程をさらに備え、前記第2速度計測工程により得られた前記飛行速度の情報に基づいて、再び前記演算工程と前記判定工程とを行い、後の前記判定工程は、前記第2速度計測工程に基づく前記差の絶対値が前記所定閾値よりも大きいノズルが前記第1速度計測工程に基づくものと同じであった場合にのみ、これを吐出異常ノズルと判定するとしてもよい。
この方法によれば、1回目の判定工程で判定された吐出異常ノズルが、駆動条件を変えた状態でも吐出異常ノズルである場合は、吐出異常ノズルであることの確率が増す。すなわち、吐出異常ノズルの検証を行うことができる。
[適用例7]上記適用例の吐出異常ノズルの検出方法において、前記第1速度計測工程に対して前記液滴吐出ヘッドの駆動条件を変更して前記複数のノズルから吐出された前記液滴の飛行速度を再び計測する第2速度計測工程をさらに備え、前記第1速度計測工程および前記第2速度計測工程により得られた前記飛行速度の情報に基づいて、それぞれ前記演算工程を行い、前記判定工程は、前記第2速度計測工程に基づく前記差の絶対値が前記所定閾値よりも大きいノズルが前記第1速度計測工程に基づくものと同じであった場合にのみ、これを吐出異常ノズルと判定することを特徴とする。
この方法によれば、液滴吐出ヘッドの駆動条件を変化させてノズルごとの飛行速度の情報を入手できるので、より正確な吐出異常ノズルの判定を行うことができる。
[適用例8]上記適用例の吐出異常ノズルの検出方法において、前記液滴吐出ヘッドは、前記液滴を吐出させる圧電素子を前記ノズルごとに備え、前記第2速度計測工程において変更する前記液滴吐出ヘッドの駆動条件は、前記圧電素子に印加される駆動信号の駆動電圧または駆動周波数であることを特徴とする。
この方法によれば、圧電素子の電気特性のばらつきを考慮して当該ノズルが吐出異常ノズルであるか否か判定することができる。
[適用例9]上記適用例の吐出異常ノズルの検出方法において、前記第1速度計測工程における前記液滴吐出ヘッドの前記駆動条件は、前記複数のノズルからほぼ同時に前記液滴を吐出させることであり、前記第2速度計測工程は、先に吐出異常ノズルと判定されたノズルに対して隣接するノズルから前記液滴を吐出しないようにノズルを選択して前記液滴を吐出させることを特徴とする。
この方法によれば、ノズル間の電気的または機械的なクロストークを考慮して、当該ノズルが吐出異常ノズルであるか否か判定することができる。
[適用例10]上記適用例の吐出異常ノズルの検出方法において、前記複数のノズルから前記液滴を被吐出物に吐出させ、前記液滴の着弾状態を検査する着弾検査工程をさらに備えたことを特徴とする。
この方法によれば、実際に吐出異常ノズルから吐出された液滴の着弾状態を検査するので、吐出異常ノズルの判定に誤りがないか検証することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。
<液滴吐出ヘッド>
まず、液状体を液滴として吐出可能な液滴吐出ヘッドについて図1〜図3を参照して説明する。図1(a)は液滴吐出ヘッドを示す概略斜視図、同図(b)はノズルの配置状態を示す概略平面図である。図2は液滴吐出ヘッドの要部断面図、図3は駆動信号を示すタイムチャートである。
図1(a)に示すように、液滴吐出ヘッド50は、所謂2連のものであり、2連の接続針54を有する液状体の導入部53と、導入部53に積層されたヘッド基板55と、ヘッド基板55上に配置され内部に液状体のヘッド内流路が形成されたヘッド本体56とを備えている。接続針54は、液状体供給機構(図示省略)に配管を経由して接続され、液状体をヘッド内流路に供給する。ヘッド基板55には、フレキシブルフラットケーブル(図示省略)を介してヘッド駆動部107(図5参照)に接続される2連のコネクタ58が設けられている。
ヘッド本体56は、圧電素子59(図2参照)で構成されたキャビティを有する加圧部57と、ノズル面51aに2つのノズル列52a,52bが相互に平行に形成されたノズルプレート51とを有している。
図1(b)に示すように、2つのノズル列52a,52bは、それぞれ複数(180個)のノズル52がピッチP1でほぼ等間隔に並べられており、互いにピッチP1の半分のピッチP2ずれた状態でノズルプレート51に配設されている。この場合、ピッチP1は、およそ141μmである。よって、ノズル列52cに直交する方向から見ると360個のノズル52がおよそ70.5μmのノズルピッチで配列した状態となっている。以降説明上、ノズル52の間隔(ノズルピッチ)は、ピッチP2とする。また、ノズル52の径は、およそ27μmである。
図2に示すように、一対の電極59a,59bを有する圧電素子59は、加圧部57において振動板部61上に接合されている。一対の電極59a,59b間に電気信号を加えると圧電素子59は図面上で縦方向に伸縮する。振動板部61は加圧部57のキャビティ57aを構成している。
したがって、ヘッド駆動部107(図5参照)から電気信号としての駆動信号が圧電素子59に印加されると振動板部61が変形し、加圧部57のキャビティ57aの体積変動が起こる。これによるポンプ作用でキャビティ57aに充填された液状体60が加圧され、ノズル52から液状体60を液滴Dとして吐出することができる。
圧電素子59を駆動する駆動信号としては、例えば、図3に示すように、一定の電位を基準として振幅する矩形波A1が挙げられる。ヘッド駆動部107(図5参照)は、ラッチ信号LATを基準とした1周期において同一形状の矩形波A1,A2,A3を連続的に発生させている。3つのチャンネル信号CH1,CH2,CH3のうちいずれかが選択されることにより、1周期中の矩形波A1,A2,A3のうちいずれかが圧電素子59に印加される。この場合、1周期は1msであり、駆動周波数は1kHzである。駆動周波数は、圧電素子59の固有振動特性に基づいて設定され、液滴Dの吐出間隔、すなわち描画速度に影響を与える。液滴Dを吐出可能な最大の駆動周波数は、およそ35kHzである。
矩形波A1,A2,A3において、最大電位Vpを変更することにより、液滴Dの吐出量を調整することが可能であり、これを駆動電圧Vpとして定義する。なお、矩形波A1,A2,A3の傾きや中間電位、並びに駆動周波数を変えることによっても吐出量を調整することは可能である。
また、同一のノズル列52a,52bにおいて、同時に液滴Dを吐出するように駆動信号を圧電素子59に印加すると、ノズル52間の電気的または機械的なクロストークにより、液滴Dの吐出量がばらつくおそれがある。したがって、実際の液滴Dの吐出時には、隣合うノズル52の圧電素子59に駆動信号を同時に印加しない。例えば、一方のノズル52の圧電素子59に矩形波A1を印加し、他方のノズル52の圧電素子59に矩形波A2を印加する。このような液滴吐出ヘッド50の駆動方法を時分割駆動と言い、この場合、1周期中に選択可能な矩形波の数から1/3duty駆動と言う。
なお、液滴吐出ヘッド50における駆動手段は、圧電素子59に限らない。アクチュエータとしての振動板を静電吸着により変位させる電気機械変換素子や、液状体60を加熱してノズル52から液滴Dとして吐出させる電気熱変換素子(サーマル方式)でもよい。
電気熱変換素子の場合は、駆動信号の通電時間やパルス幅を変更することにより吐出量を調整することができる。
液滴吐出ヘッド50を工業的に活用する場合、使用する液状体60を充填して、所望の吐出特性(吐出量、吐出速度、飛行特性など)が安定的に得られるか、吐出特性に不具合がある吐出異常ノズル(目詰まり、吐出量異常、飛行曲がりなど)がないか、予め確認する必要がある。
<吐出異常ノズルの検出方法>
次に、液滴吐出ヘッド50における吐出異常ノズルの検出方法について、図4〜図10を参照して説明する。
本実施形態の吐出異常ノズルの検出方法は、複数のノズル52から吐出された液滴Dの飛行速度に基づいて吐出異常ノズルを特定するものである。
まず、液滴Dの飛行速度の計測方法について説明する。図4は速度計測装置を示す概略図、図5は速度計測装置の制御系を示すブロック図である。
図4に示すように、本実施形態の速度計測装置100は、吐出された液滴Dを照明する光源101と、光源101に対向して設けられた撮像部102と、液滴受け部103とを備えている。
光源101は、周期的な発光が可能な所謂ストロボであって、例えば、キセノンなどのハロゲンランプを用いることができる。また、撮像部102の性能に応じて輝度の調整が可能であることが望ましい。
撮像部102は、例えば、撮像素子としてのCCD(電荷結合素子)と光学レンズとを備えたカメラであり、以降カメラ102と呼ぶ。光学レンズは、焦点距離を調整可能であると共に、撮像倍率を変えることができ、吐出された微小な液滴Dの複数個を同時に撮像できる範囲で撮像倍率が設定されている。本実施形態では、吐出されたおよそ20個の液滴Dを同時に撮像できるようになっている。
液滴受け部103は、液滴吐出ヘッド50を臨む位置に設けられており、複数のノズル52から吐出された液滴Dを受ける受け皿状の凹部103aを有している。凹部103aには、多孔質の吸収体104が敷設されており、吐出された液滴Dを吸収して飛散させないようになっている。凹部103aの底面には排出口105が設けられており、配管を通じて吸引ポンプ(図示省略)に接続され、吸収体104に吐出された液状体60を排出あるいは回収することができる構成となっている。
図5に示すように、速度計測装置100は、上記構成の他に、複数のノズル52が配列する方向に、光源101とカメラ102とを一体的に移動させる移動機構106と、液滴吐出ヘッド50に駆動用の制御信号を送出するヘッド駆動部107と、液状体60を液滴吐出ヘッド50に供給する液状体供給機構(図示省略)とを備えている。また、光源101、カメラ102、移動機構106、ヘッド駆動部107、液状体供給機構などを統括的に制御する制御部110を備えている。
制御部110は、CPU111と、ROM112と、RAM113と、これらが接続されたインターフェイスとしてのバス114とを備えている。バス114には、光源101、カメラ102、移動機構106、ヘッド駆動部107なども電気的に接続されている。
ROM112には、液滴Dの飛行速度を計測する計測プログラムが格納されている。CPU111は、計測プログラムに基づいて各部を制御する。計測によって得られた飛行速度などの情報は、RAM113に一時的に格納される。図示省略したが、バス114には、外部コンピュータを接続可能であり、RAM113に格納された情報を別の記憶媒体に複製したり、移動させたりすることもできる。外部コンピュータにより計測プログラムを修正することもできる。
図4および図5に示すように、ヘッド駆動部107は、複数のノズル52に対応する圧電素子59のそれぞれにほぼ同時に駆動信号を印加する。これにより複数のノズル52からほぼ同時に液滴Dが吐出される。一方、制御部110は、ヘッド駆動部107におけるラッチ信号LATの発生に同期させて光源101を発光させる。また、光源101の発光周期に同期して、飛翔する液滴Dをカメラ102により撮像させる。カメラ102は、飛翔する液滴Dを撮像できるように予め焦点距離が調整されている。焦点距離の調整は、ノズル面51aにおけるノズル52の位置が分かっているので、液滴吐出ヘッド50のノズルプレート51の断面を基準として行われる。
図6(a)〜(c)は、液滴の飛行速度の計測方法を示す概略図である。液滴Dの飛行速度は、単位時間当たりに飛翔した液滴Dの飛行距離Lを計測し、これを単位時間で除することにより求めることができる。
同図(a)は最初に撮像された液滴D1の画像を示すものであり、同図(b)は一定の発光周期の後に撮像された液滴D2の画像を示すものである。すなわち、液滴D2は、単位時間経過後の液滴D1である。
同図(c)は同図(a)と同図(b)とを合成した画像であり、液滴D1が単位時間当たりに飛行した距離は、Lである。合成された画像情報からCPU111は、飛行距離Lを算出することができる。より具体的には、液滴D1の重心点と液滴D2の重心点とを結ぶ直線距離を飛行距離Lとする。
飛行速度を求めるにあたり、液滴Dの飛翔における空気抵抗や飛行曲がりは無視できない。それゆえに、実際に液状体60を被吐出物に吐出する際の液滴吐出ヘッド50と被吐出物との距離から設計上の飛行速度により導出された単位時間、すなわち撮像周期を設定することが好ましい。これにより、実際に近い飛行速度を得ることができる。
例えば、液滴吐出ヘッド50と被吐出物との距離が1mmであり、設計上の飛行速度が10m/s(秒)であれば、単位時間は、1/10000秒となる。したがって、光源101の発光周期とカメラ102の撮像周期は、10kHzとなる。
カメラ102により1回の撮像で捉えられる液滴Dの数、すなわちノズル52の数は限られる。したがって、制御部110は、ノズル列52a,52bのノズル数(360個)に対応して、移動機構106を駆動して光源101とカメラ102とをノズル52の配列方向に移動させ、繰り返し撮像させる。これにより、ノズル52ごとに飛行距離Lが計測され飛行速度が求められる。
図7は吐出異常ノズルの検出方法を示すフローチャートである。図7に示すように、本実施形態の吐出異常ノズルの検出方法は、液滴Dの飛行距離Lを計測することにより飛行速度を求める第1速度計測工程(ステップS1)と、ノズル52ごとの飛行速度と所定速度との差の絶対値を求める第1の演算工程(ステップS2)と、ノズル52ごとの当該差の絶対値と所定閾値とを比較して、吐出異常ノズルが有るか否か判定する第1の判定工程(ステップS3)とを備えている。また、ステップS3にて吐出異常ノズルがある場合には、液滴吐出ヘッド50の駆動条件を変えて液滴Dを吐出し、飛行速度を再び計測する第2速度計測工程(ステップS4)と、ステップS4で求められたノズル52ごとの飛行速度と所定速度との差の絶対値を求める第2の演算工程(ステップS5)と、ノズル52ごとの当該差の絶対値と所定閾値とを比較して、吐出異常ノズルが有るか否か、また吐出異常ノズルがある場合には先の判定と同一ノズルか否か判定する第2の判定工程(ステップS6)とを備えている。以降、カラーフィルタ製造用の液状体60を用いて吐出異常ノズルを検出する実施例に基づいて説明する。
(実施例)
液状体60は、水系の溶媒に着色層形成材料が分散または溶解されたものである。25℃における粘度がおよそ3〜10mPa,s、表面張力がおよそ30〜50mN/mに調整されたものである。
液状体60が充填された液滴吐出ヘッド50の駆動条件としては、液滴Dの吐出量が概ね10ng程度となるように、駆動電圧Vpが設定されている。駆動周期は前述したように1kHzである。計測は、25℃±1℃に温度管理されたクリーンブース内に速度計測装置100を設置して行った。
図7のステップS1では、図6(a)〜(c)に示したように、ノズル52ごとの飛行距離Lを計測し、撮像の単位時間すなわち撮像周期で除することにより飛行速度Vmを求める。本実施例では、180個のノズル52からなるノズル列における両端側10個ずつを除いた160個を有効ノズルとしてその飛行速度Vmをノズル列52a,52bごとに計測した。また、初期的な吐出不具合を避けるため、ノズル52ごとに複数発の液滴Dを吐出させ、最後に吐出され飛翔する液滴Dを撮像することが好ましい。本実施例では、ノズル52ごとに4発の液滴Dを吐出させ、4発目の液滴Dを撮像した。
図8は、ノズル列の飛行速度の1例を示すグラフである。縦軸は飛行速度Vm、横軸はノズル番号を示している。グラフから分かるように、この場合、160個の有効ノズルにおける飛行速度Vmは、概ね7.5m/s〜8.5m/sの間に分布している。また、ノズル番号が「42」のノズル52において、飛行速度Vmが著しく遅く(およそ6.5m/s)なっていることが分かる。なお、計測精度を向上させるため、第1速度計測工程を複数回繰り返して飛行速度Vmの情報を入手してもよい。そして、ステップS2へ進む。
図7のステップS2では、ノズル52ごとの飛行速度Vmと所定速度との差の絶対値を求める。本実施形態では、有効ノズルにおける飛行速度Vmのばらつきを考慮して、所定速度として、当該ノズル52の近似値を用いた。
図9(a)は飛行速度における近似値の求め方を説明する表、同図(b)は同じくグラフである。
例えば、図9(a)においてノズル番号19の飛行速度Vmにおける近似値は、当該ノズルの前後5個ずつのノズルにおいて実測された飛行速度Vmを基に演算して近似直線を求め、この近似直線上において、ノズル番号19を当て嵌めることにより当該近似値を求めた。
具体的には実測値から求められたノズル番号14〜ノズル番号24の間の近似直線は、図9(b)のグラフに示すとおりである。
すなわち、近似直線は、y=0.0041x+7.789である。
xにノズル番号19を代入すると、近似値は、7.867となる。
したがって、第1の演算工程におけるノズル番号19の上記差の絶対値ΔVtは、
ΔVt=飛行速度Vmの実測値(7.991)−近似値(7.867)=0.124となる。
このようにして有効ノズルのそれぞれにおいて上記差の絶対値ΔVtを求める。なお、160個の有効ノズルの両端側における近似値の求め方は、近傍の少なくとも3つ以上のノズルの実測値を用いればよい。そして、ステップS3へ進む。
図10は、ノズルごとの飛行速度と近似値との差の絶対値と、液滴の吐出量との関係を示すグラフである。
図10に示すように、上記差の絶対値ΔVtは、概ね0.0〜0.4m/sの間で変動している。図7のステップS3では、ノズル52ごとの上記差の絶対値ΔVtが所定閾値よりも大きいノズル52を吐出異常ノズルとして判定する。本実施例では、閾値を0.7m/sとした。その理由は、ノズル52ごとの上記差の絶対値ΔVtのばらつきの範囲と、実際の吐出異常ノズルの発生率を考慮したためである。この場合、ノズル番号42のノズル52が吐出異常ノズルに該当している。当該ノズル52は飛行速度Vmがおよそ6.5m/sと他に比べて遅いばかりか、有効ノズルから吐出された液滴Dの吐出量Iwを計測したところ、図10の破線で示すように著しく吐出量Iwが小さいことが判明した。
吐出量Iwを求める方法としては、撥液処理が施された基材上に液滴Dを着弾させ、その立体的な形状を計測して体積を求める方法、液滴Dを数千から数万発吐出させ、その重量を計測し吐出発数で除することにより1滴あたりの吐出量を求める方法が挙げられる。
図10に示した吐出量Iwは、前者の体積を求める方法により得られた。なお、吐出量Iwは、基準の吐出量(およそ10ng)を1.0として正規化している。
すなわち、上記差の絶対値ΔVtと吐出量Iwとの間に相関があり、液滴Dの飛行速度Vmを計測することにより吐出量Iwが異常なノズル52をも特定することができる。
一方で飛行速度Vmが異常値を示すノズル52が、確かに吐出異常ノズルか否か検証するために毎回吐出量Iwを計測することは非効率である。そこで、本実施例では、ステップS1の第1速度計測工程における複数のノズル52の状態、例えば、ノズル52内の液状体60の乾燥や気泡の混入、異物の付着に起因する目詰まりなどを考慮して、第1の判定工程において、吐出異常ノズルがあると判定された場合には、液滴吐出ヘッド50の駆動条件を変えた第2速度計測工程(ステップS4)を行う。
上記駆動条件としては、前述したように、駆動信号の矩形波A1,A2,A3における駆動電圧Vpや駆動周波数が挙げられる。
例えば、駆動電圧Vpを上げて液滴Dを吐出することにより、吐出量Iwを増やした状態での飛行速度Vmを計測する。あるいは、駆動周波数を1kHzから2kHzに増やして液滴Dを吐出することにより、飛行速度Vmを計測する。そして、第2の演算工程(ステップS5)で、上記差の絶対値ΔVtを求める。また、第2の判定工程(ステップS6)では、先の判定と同一ノズル52が吐出量異常ノズルか否か判定する。
これによって駆動手段としての圧電素子59の電気的な特性ばらつきによる吐出異常か否か検証することができる。
また、第2速度計測工程における駆動条件としては、実際に液状体60を吐出する場合を想定した時分割駆動が挙げられる。第1速度計測工程では、少なくとも有効ノズルのすべてから同時に液滴Dを吐出させた。このような吐出の方法では、ノズル52間の電気的または機械的なクロストークの影響を受けて吐出量Iwが変動するおそれがある。言い換えれば吐出量Iwの変動に伴って飛行速度Vmも変動するおそれがある。よって、判定されたノズル52が確かに吐出異常ノズルか検証するために、時分割駆動で液滴Dを吐出させ、上記ノズル52間の電気的または機械的なクロストークの影響を避けて計測することにより、吐出異常ノズルの検出精度を向上させることができる。
また、駆動電圧Vpや駆動周波数の変更と時分割駆動とを組み合わせてもよい。すなわち、液滴吐出ヘッド50の製造上における寸法精度などのばらつきや使用時における環境条件、駆動条件を考慮して、吐出異常ノズルの検証ステップである第2速度計測工程の計測条件を設定することが望ましい。
上記吐出異常ノズルの検出方法によれば、吐出された液滴Dの飛行速度Vmをノズル52ごとに計測することにより、飛行速度Vmが異常なノズル52だけでなく、吐出量Iwが異常なノズル52を同時に特定することができる。
吐出量Iwが異常なノズル52を検出するために、吐出された液滴Dの体積や重量を測定する必要がないので、比較的に効率よく吐出異常ノズルを検出することができる。また、検出のために吐出する液状体60の消費量が少ない。
さらには、第1の判定工程で、吐出異常ノズルがあると判定された場合には、液滴吐出ヘッド50の駆動条件を変えて飛行速度Vmを計測する第2速度計測工程を有し、当該ノズル52が確かに吐出異常ノズルか否か検証するので、適正に吐出異常ノズルを検出することができる。
上記実施形態の吐出異常ノズルの検出方法において、さらに液滴Dの着弾検査工程を追加してもよい。
図11(a)〜(d)は液滴の着弾検査工程を示す概略図である。本実施形態の着弾検査工程は、液滴吐出ヘッド50の複数のノズル52から被吐出物としての記録紙18上に液滴Dを吐出させ、その着弾状態をカメラなどの撮像装置により撮像する方法である。液滴吐出ヘッド50と記録紙18とは所定の間隔をおいて対向配置されており、X軸方向に相対移動が可能である。ノズル列52a,52bはY軸方向に対して平行となっている。
上記所定の間隔は、実際に液状体60を被吐出物に吐出する際の液滴吐出ヘッド50と被吐出物との間隔と合致させる。
図11(a)に示すように、液滴吐出ヘッド50のノズル52から液状体60の液滴DがY軸方向において仮想の直線上に着弾するように吐出する。具体的には、X軸方向において、各ノズル列52a,52bの吐出タイミングを変えることにより直線上に着弾させる。そして、カメラを用いて記録紙18上に着弾した液滴Dの着弾状態を観察する。例えば、ノズル列52aとノズル列52bとから液滴Dを吐出して吐出状態に不具合がなければ、液滴Dは直線上に着弾する。また、液滴Dの吐出量Iwが各ノズル52においてほぼ同等ならば、着弾した各液滴Dの着弾径はほぼ同一となる。
図11(b)に示すように、例えば、ノズル列52aのあるノズル52が目詰まりしていれば、液滴Dが吐出されない。すなわち、記録紙18上において隙間が空いて液滴Dが着弾するので、吐出抜けを検出することができる。
図11(c)および(d)に示すように、例えば、ノズル列52aとノズル列52bとにおいて、飛行曲がりが生ずるノズル52があれば、吐出された液滴Dが直線上からずれた位置に着弾する。すなわち、X軸方向およびY軸方向の着弾位置ずれを検出することができる。また、着弾状態を撮像して画像処理することにより、ずれ量ΔX1,ΔX2,ΔY1,ΔY2を演算することができる。
当然のことながら着弾位置がX軸方向に限らず斜めにずれることがある。よって、ずれ量は、X軸方向のずれ量とY軸方向のずれ量とに分けて算出される。また、飛行曲がりが生ずるノズル52から吐出された液滴Dの着弾位置ずれは、液滴吐出ヘッド50(複数のノズル52)と被吐出物との相対移動の方向によってもずれ量が変化する。したがって、液滴吐出ヘッド50と記録紙18とを主走査方向(X軸方向)に往復させ、往動と復動とに分けて別の直線上に液滴Dが着弾するように吐出して着弾状態を観察する。
さらには、ノズル列52a,52bにおいて吐出量Iwが過多なノズル52があれば、着弾径が大きくなる。また、吐出量Iwが過少なノズル52があれば、着弾径が小さくなる。このような着弾状態を撮像して画像処理することにより、吐出量異常を検出することもできる。なお、着弾径が極小となった場合には吐出抜けと判断する。
このような着弾検査工程は、液滴吐出ヘッド50の機能回復を行うメンテナンス工程の後に実施することが望ましい。これにより、メンテナンスによって回復する吐出異常ノズルが除かれ、真に吐出状態が不安定な吐出異常ノズルの情報を入手することができる。
また、被吐出物として記録紙18を用いることにより、ガラス基板などを用いる場合に比べて、液滴Dが着弾する表面の界面張力の影響を受け難いので、比較的正確に着弾位置ずれや着弾径の情報を入手することができる。なお、被吐出物は、記録紙18に限らず、液滴Dの吐出状態を正確に把握できるように表面処理されたガラス基板やフィルムを用いてもよい。
上記実施形態における液滴吐出ヘッド50の吐出異常ノズルの検出方法から得られた吐出異常ノズルの情報は、外部コンピュータに記録され蓄積されることにより、吐出特性の不具合の解析にも利用することができる。
上記実施形態以外にも様々な変形例が考えられる。以下、変形例を挙げて説明する。
(変形例1)上記実施形態の吐出異常ノズルの検出方法において、液滴吐出ヘッド50の駆動条件を変えた飛行速度Vmの利用方法は、これに限定されない。図12は、変形例の吐出異常ノズルの検出方法を示すフローチャートである。
例えば、図12に示すように、すべてのノズル52からほぼ同時に液滴Dを吐出する第1速度計測工程(ステップS11)と、第1の演算工程(ステップS12)と、液滴吐出ヘッド50の駆動条件を変えて液滴Dを吐出する第2速度計測工程(ステップS13)と、第2の演算工程(ステップS14)とを実施する。そして、判定工程(ステップS15)では、それぞれの演算結果に基づくノズル52ごとの上記差の絶対値ΔVtと所定閾値とを比較することにより吐出異常ノズルがあるか否か、また、吐出異常ノズルがある場合には、同一ノズル52が吐出異常ノズルと判定されたか否か比較検証を行う。
このようにすれば、上記実施例の比べて吐出異常ノズルの検出に要する時間が増加するものの、より正確に吐出異常ノズルを検出することができる。
(変形例2)上記実施形態の吐出異常ノズルの検出方法において、第1の判定工程で吐出異常ノズルがあると判定された場合に実施する第2速度計測工程〜第2の判定工程は、必須ではない。繰り返しの検出と検証とにより、第1速度計測工程によって得られた飛行速度Vmの情報に基づく吐出異常ノズルの検出が確実ならば、第2速度計測工程以降を省いてもよい。より短時間で吐出異常ノズルを検出することができる。
(変形例3)上記実施形態の吐出異常ノズルの検出方法において、演算工程で用いる所定速度は、当該ノズル52の近似値に限定されない。例えば、複数のノズル52おける飛行速度Vmの実測値の平均値を用いてもよい。
(変形例4)上記実施形態の吐出異常ノズルの検出方法において、判定工程で用いる所定閾値は、飛行速度Vmと所定速度との差の絶対値ΔVtのばらつき範囲に対して、実際の吐出異常ノズルの発生率を考慮して調整した値(実施例では、0.7m/s)に限定されない。例えば、上記差の絶対値ΔVtのばらつき範囲の値(実施例では、0.4m/s)を用いてもよい。より厳しい判定基準により吐出異常ノズルを検出することができる。
(a)は液滴吐出ヘッドを示す概略斜視図、(b)はノズルの配置状態を示す概略平面図。 液滴吐出ヘッドの要部断面図。 駆動信号を示すタイムチャート。 速度計測装置を示す概略図。 速度計測装置の制御系を示すブロック図。 (a)〜(c)は、液滴の飛行速度の計測方法を示す概略図。 吐出異常ノズルの検出方法を示すフローチャート。 ノズル列の飛行速度の1例を示すグラフ。 (a)は飛行速度における近似値の求め方を説明する表、(b)は飛行速度における近似値の求め方を説明するグラフ。 ノズルごとの飛行速度と近似値との差の絶対値と、液滴の吐出量との関係を示すグラフ。 (a)〜(d)は液滴の着弾検査工程を示す概略図。 変形例の吐出異常ノズルの検出方法を示すフローチャート。
符号の説明
50…液滴吐出ヘッド、52…ノズル、D…液滴、Iw…液滴の吐出量、L…飛行距離、Vm…飛行速度、Vp…駆動電圧、ΔVt…飛行速度と所定速度との差の絶対値。

Claims (10)

  1. 複数のノズルを有する液滴吐出ヘッドの吐出異常ノズルの検出方法であって、
    前記複数のノズルから吐出された液滴の飛行速度を計測する第1速度計測工程と、
    計測された前記ノズルごとの前記飛行速度と所定速度との差の絶対値を求める演算工程と、
    前記ノズルごとの前記差の絶対値と所定閾値とを比較して、前記所定閾値よりも大きい前記差の絶対値を示す前記ノズルが吐出異常ノズルであると判定する判定工程と、を備えたことを特徴とする吐出異常ノズルの検出方法。
  2. 前記演算工程は、前記ノズルごとの前記飛行速度の情報に基づいて前記ノズルごとの前記飛行速度の近似値を演算し、前記近似値を前記所定速度として前記差の絶対値を求めることを特徴とする請求項1に記載の吐出異常ノズルの検出方法。
  3. 前記所定閾値は、前記ノズルごとの前記飛行速度のばらつき範囲を示す値であることを特徴とする請求項1または2に記載の吐出異常ノズルの検出方法。
  4. 前記所定閾値は、実際に前記液滴吐出ヘッドを用いたときの前記吐出異常ノズルの発生率に基づいて、前記飛行速度のばらつき範囲を示す値を調整した値であることを特徴とする請求項3に記載の吐出異常ノズルの検出方法。
  5. 前記飛行速度は、単位時間当たりに飛行した前記液滴の飛行距離に基づいて求められ、
    前記単位時間は、前記液滴吐出ヘッドを用いて被吐出物に前記液滴を吐出する場合の前記液滴吐出ヘッドと前記被吐出物との距離を前記所定速度で除した時間であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の吐出異常ノズルの検出方法。
  6. 前記判定工程にて前記吐出異常ノズルがあると判定された場合、前記第1速度計測工程に対して前記液滴吐出ヘッドの駆動条件を変更して前記複数のノズルから吐出された前記液滴の飛行速度を再び計測する第2速度計測工程をさらに備え、
    前記第2速度計測工程により得られた前記飛行速度の情報に基づいて、再び前記演算工程と前記判定工程とを行い、
    後の前記判定工程は、前記第2速度計測工程に基づく前記差の絶対値が前記所定閾値よりも大きいノズルが前記第1速度計測工程に基づくものと同じであった場合にのみ、これを吐出異常ノズルと判定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の吐出異常ノズルの検出方法。
  7. 前記第1速度計測工程に対して前記液滴吐出ヘッドの駆動条件を変更して前記複数のノズルから吐出された前記液滴の飛行速度を再び計測する第2速度計測工程をさらに備え、
    前記第1速度計測工程および前記第2速度計測工程により得られた前記飛行速度の情報に基づいて、それぞれ前記演算工程を行い、
    前記判定工程は、前記第2速度計測工程に基づく前記差の絶対値が前記所定閾値よりも大きいノズルが前記第1速度計測工程に基づくものと同じであった場合にのみ、これを吐出異常ノズルと判定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の吐出異常ノズルの検出方法。
  8. 前記液滴吐出ヘッドは、前記液滴を吐出させる圧電素子を前記ノズルごとに備え、
    前記第2速度計測工程において変更する前記液滴吐出ヘッドの駆動条件は、前記圧電素子に印加される駆動信号の駆動電圧または駆動周波数であることを特徴とする請求項6または7に記載の吐出異常ノズルの検出方法。
  9. 前記第1速度計測工程における前記液滴吐出ヘッドの前記駆動条件は、前記複数のノズルからほぼ同時に前記液滴を吐出させることであり、
    前記第2速度計測工程は、先に吐出異常ノズルと判定されたノズルに対して隣接するノズルから前記液滴を吐出しないようにノズルを選択して前記液滴を吐出させることを特徴とする請求項6または7に記載の吐出異常ノズルの検出方法。
  10. 前記複数のノズルから前記液滴を被吐出物に吐出させ、前記液滴の着弾状態を検査する着弾検査工程をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の吐出異常ノズルの検出方法。
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