JPH04337342A - 生分解性樹脂組成物 - Google Patents

生分解性樹脂組成物

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JPH04337342A
JPH04337342A JP14094891A JP14094891A JPH04337342A JP H04337342 A JPH04337342 A JP H04337342A JP 14094891 A JP14094891 A JP 14094891A JP 14094891 A JP14094891 A JP 14094891A JP H04337342 A JPH04337342 A JP H04337342A
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Japan
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starch
ethylene
vinyl acetate
acetate copolymer
acid
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Yoshimi Akamatsu
赤松 吉美
Yuichi Yoshida
裕一 吉田
Tomoyoshi Kamimura
上村 知義
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Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エチレン−酢酸ビニル
共重合体ケン化物とデンプン系高分子とからなる生分解
性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】包装材料としてのプラスチックス製のフ
ィルムや容器、農業用資材としてのプラスチックスフィ
ルムや結束用テープをはじめとするプラスチックス成形
物は、正規の処理ルート以外で廃棄されることがある。 この場合、該成形物は長年その形状を維持するため、深
刻な廃棄物公害を生じている。そこで、野外、田畑、河
川等に廃棄されるおそれのある成形物は、使用目的が達
成された後は土中や水中の微生物によりすみやかに分解
されることが望まれる。
【0003】このような背景から、生分解性成形物を得
るための生分解性組成物の研究開発が盛んに行われてい
る。これらの研究開発のうちエチレン−酢酸ビニル共重
合体ケン化物(つまりエチレン−ビニルアルコール共重
合体)とデンプン系高分子とからなる生分解性ないし崩
壊性組成物については、次のような出願がなされている
【0004】特開平3−31333号公報には、エチレ
ン/ビニルアルコール共重合体および変性澱粉を含んで
なる生分解性プラスチック物品製造用ポリマー組成物で
あって、該エチレン/ビニルアルコール共重合体のエチ
レン含量が10〜90重量%であり、メルトフローイン
デックスが2〜50であるポリマー組成物が示されてい
る。ここでメルトフローインデックスは、230℃、2
.16Kgで測定した値である。該公報には、エチレン
/ビニルアルコール共重合体のより好ましい性質は以下
の通りであるとしている。
【0005】 ・  極限粘度[η](ジメチルスルホキシド中30℃
): 0.5〜0.9 、好ましくは0.65〜0.8
0・  分子量分布MW/Mn (テトラヒドロフラン
中のGPC): 1.3〜4 ・  融点:180℃未満、好ましくは160〜170
℃・  加水分解度90〜99.9%
【0006】特開平2−14228号公報には、水を含
む分解澱粉および少なくとも1種の実質的に水不溶性の
合成熱可塑性ポリマーを含む溶融体から得られる配合ポ
リマー材料が示されている。この公報の出願の特許請求
の範囲の請求項4には、熱可塑性ポリマーとして、エチ
レン/酢酸ビニル−コポリマー、エチレン/ビニルアル
コール−コポリマー、エチレン/アクリル酸−コポリマ
ー、エチレン/アクリル酸エチル−コポリマー、エチレ
ン/アクリル酸メチル−コポリマー、ABS−コポリマ
ー、スチレン/アクリロニトリル−コポリマー、ポリア
セタールが用いられるとしてあり、このようにエチレン
/ビニルアルコール−コポリマーについても言及がある
が、エチレン/ビニルアルコール−コポリマーを用いた
実施例はあげられていない。
【0007】特開平3−24101号公報には、澱粉を
、高沸点可塑剤と尿素、アルカリ土類またはアルカリ金
属水酸化物およびこれらの混合物から選ばれた変性剤と
共に、可塑剤の沸点以下で120〜170℃の温度にお
いて澱粉を変性するのに十分な時間混合することからな
る生分解性プラスチック物品製造用変性澱粉組成物の製
法が示されている。そしてこの公報の出願の特許請求の
範囲の請求項5には、全混合物重量の15重量%までの
エチレン/アクリル酸共重合体および/またはポリビニ
ルアルコールの存在下に混合を行う旨の記載があり、実
施例5には、変性澱粉ペレット60重量%およびエチレ
ン/ビニルアルコール共重合体40重量%を押出機で押
出した例が示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】エチレン−ビニルアル
コール共重合体とデンプン系高分子とからなる生分解性
ないし崩壊性組成物は、溶融成形時に熱分解しやすいデ
ンプン系を多量に含む上、エチレン−ビニルアルコール
共重合体自身も汎用の熱可塑性樹脂の中では比較的溶融
成形性が難しい樹脂の一つであるので、両者の併用系に
おいてはロングラン成形時に目脂(メヤニ)、ゲル、経
時着色、フィッシュアイなどの成形物欠陥を生じやすい
という問題点がある。上記の併用系において生分解性な
いし崩壊性成形物を安価にかつ安定して供給するために
は、このロングラン成形性の問題を解決することが必要
である。
【0009】しかるに、上記特開平3−31333号公
報においては、そこで使用するエチレン−ビニルアルコ
ール共重合体として、エチレン含量、ケン化度、メルト
フローインデックス、極限粘度(分子量に関連する指標
)、融点、分子量分布という一般的な指標を目安に好ま
しいものを選択しているにとどまり、樹脂の溶融特性に
ついても融点とメルトフローインデックスに着目してい
るにすぎない。特開平3−31333号公報の実施例を
追試しても、初期成形性には特に問題はないものの、ロ
ングラン成形を行うと種々の成形物欠陥を生ずる。これ
は、ロングラン成形に必要な溶融特性が見い出されてい
ないためと思われる。
【0010】特開平2−14228号公報においては、
実際にエチレン−ビニルアルコール共重合体を用いた実
施例がなく、ましてその共重合体を用いたときのロング
ラン成形性については検討されていない。
【0011】特開平3−24101号公報の実施例5に
は、変性澱粉ペレット60重量%およびエチレン/ビニ
ルアルコール共重合体40重量%を押出機で押し出した
例が示されているが、該共重合体の溶融特性については
検討されておらず、また該共重合体を含めロングラン成
形性に関する検討がなされていない。
【0012】結局、上に引用した特開平3−31333
号公報、特開平2−14228号公報および特開平3−
24101号公報は、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケ
ン化物(エチレン−ビニルアルコール共重合体)とデン
プン系高分子とからなる生分解性ないし崩壊性組成物に
関するバックグラウンドとしての技術を示しているにす
ぎず、この併用系におけるロングラン成形性は未解決事
項となっている。
【0013】本発明は、このような背景下において、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物とデンプン系高分
子との併用系におけるロングラン成形性を改良すること
を目的になされたものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の生分解性樹脂組
成物は、エチレン含量が20〜60モル%、酢酸ビニル
単位のケン化度が90モル%以上の組成を有し、210
℃における2160g荷重下のメルトフローインデック
スが1〜100g/10min であり、かつ温度25
0℃に60分間保ったときの溶融粘度η60と温度25
0℃に5分間保ったときの溶融粘度η5 との比η60
/η5 が 0.5〜4であるエチレン−酢酸ビニル共
重合体ケン化物(A) と、デンプン系高分子(B) 
とからなるものである。
【0015】以下本発明を詳細に説明する。
【0016】エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物と
しては、エチレン含量が20〜60モル%、酢酸ビニル
単位のケン化度が90モル%以上の組成を有するものが
用いられ、上記組成をはずれたときには、物性面やデン
プン系高分子との相溶性の点で不利となる。なお上記組
成を有するエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物は、
本発明の趣旨を損なわない限りにおいて、他の共重合可
能なモノマー(他のα−オレフィン、エチレン性不飽和
カルボン酸系化合物、ビニルエーテル、酢酸ビニル以外
のビニルエステル、エチレン性不飽和スルホン酸系化合
物、オキシアルキレン基含有モノマーなど)で共重合変
性されていてもよく、またオキシアルキレンエーテル化
、シアノエチル化、アセタール化、ウレタン化などの「
後変性」されたものであってもよい。
【0017】次に、上記組成を有するエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物の溶融特性については、まず21
0℃における2160g荷重下のメルトフローインデッ
クスが1〜100g/10min にあることが要求さ
れ、メルトフローインデックスがこの範囲をはずれると
きは、溶融成形グレードとしての適格性を欠く。
【0018】そして本発明においては、エチレン−酢酸
ビニル共重合体ケン化物の溶融特性として、温度250
℃に60分間保ったときの溶融粘度η60と温度250
℃に5分間保ったときの溶融粘度η5 との比η60/
η5 が 0.5〜4、好ましくは 0.8〜2.5 
であることが要求され、この点が本発明のポイントであ
る。η60/η5 が 0.5未満の場合、つまり減粘
傾向が許容範囲を越える場合には、ロングラン成形によ
り目脂の発生、ゲルの混入、フィッシュアイの発生、経
時着色などの成形物欠陥や、ストランドやフィルムにす
るときの成形不安定を生じ、η60/η5 が4を越え
るとき、つまり増粘傾向が許容範囲を越える場合には、
ロングラン成形により目脂の発生、ゲルの混入、フィッ
シュアイの発生などの成形物欠陥を生ずる。そのため、
いずれの場合もロングラン成形そのものが困難となる。
【0019】なお上記における溶融粘度は、高化式フロ
ーテスターを用い、ノズル1mmφ×10mm、荷重1
0kg/cm2の条件で測定したものである。このよう
な条件下で温度250℃におけるシリンダー中での滞留
時間が5分、60分のときの粘度を測定することにより
、η5 、η60が求められる。
【0020】このようなエチレン−酢酸ビニル共重合体
ケン化物は、その重合法、ケン化法、重合度、ケン化度
、ケン化物後処理法、乾燥条件、添加物等によってその
性質が変るので一概にその製造法を規定することはでき
ないが、たとえば、エチレン−酢酸ビニル共重合体をケ
ン化して製造されるエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン
化物の粉末、粒子、ペレットを酸、特に弱酸の水溶液ま
たは強酸の水溶液で充分に洗浄し、さらに水洗によって
樹脂の付着した酸を除去し、乾燥することによって得ら
れる。
【0021】ここで弱酸としては、酢酸、プロピオン酸
、グリコール酸、乳酸、アジピン酸、アゼライン酸、グ
ルタール酸、コハク酸、安息香酸、イソフタル酸、テレ
フタル酸をはじめ通常pKa(25℃)が 3.5以上
のものが用いられる。また上記弱酸による処理を行った
後、水洗の前または後にさらに稀薄な強酸、たとえばシ
ュウ酸、マレイン酸などpKa(25℃)が 2.5以
下の有機酸やリン酸、硫酸、硝酸、塩酸などの無機酸の
水溶液またはこれらの酸の塩の水溶液で処理することに
よってもコントロール可能であるので、その使用が望ま
しい。
【0022】上記の溶融特性の観点から市販のエチレン
−酢酸ビニル共重合体ケン化物のη60/η5 を見る
と、増粘傾向を示すもの、減粘傾向を示すものと千差万
別であり、従来はη60/η5 につき考慮が払われて
いなかったことがうかがえる。
【0023】デンプン系高分子としては、トウモロコシ
デンプン、馬鈴薯デンプン、甘藷デンプン、コムギデン
プン、キッサバデンプン、サゴデンプン、タピオカデン
プン、モロコシデンプン、コメデンプン、マメデンプン
、クズデンプン、ワラビデンプン、ハスデンプン、ヒシ
デンプン等の生デンプン;物理的変性デンプン(α−デ
ンプン、分別アミロース、湿熱処理デンプン等);酵素
変性デンプン(加水分解デキストリン、酵素分解デキス
トリン、アミロース等);化学分解変性デンプン(酸処
理デンプン、次亜塩素酸酸化デンプン、ジアルデヒドデ
ンプン等);化学変性デンプン誘導体(エステル化デン
プン、エーテル化デンプン、カチオン化デンプン、架橋
デンプン等)などがあげられる。なお、化学変性デンプ
ン誘導体のうちエステル化デンプンとしては、酢酸エス
テル化デンプン、コハク酸エステル化デンプン、硝酸エ
ステル化デンプン、リン酸エステル化デンプン、尿素リ
ン酸エステル化デンプン、キサントゲン酸エステル化デ
ンプン、アセト酢酸エステル化デンプンなど、エーテル
化デンプンとしては、アリルエーテル化デンプン、メチ
ルエーテル化デンプン、カルボキシメチルエーテル化デ
ンプン、ヒドロキシエチルエーテル化デンプン、ヒドロ
キシプロピルエーテル化デンプンなど、カチオン化デン
プンとしては、デンプンと2−ジエチルアミノエチルク
ロライドの反応物、デンプンと2,3−エポキシプロピ
ルトリメチルアンモニウムクロライドの反応物など、架
橋デンプンとしては、ホルムアルデヒド架橋デンプン、
エピクロルヒドリン架橋デンプン、リン酸架橋デンプン
、アクロレイン架橋デンプンなどがあげられる。
【0024】本発明のデンプン系高分子は含水物として
用いることもでき、この場合における含水率は8〜30
重量%とするのが適当である。これにより、着色、ヤケ
、コゲ、異物混入などを軽減させることが可能となる。
【0025】エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物と
デンプン系高分子含水物との配合割合は、重量比で80
:20〜20:80、殊に70:30〜30:70とす
ることが望ましく、デンプン系高分子含水物の割合が余
りに少ないときは生分解性ないし崩壊性が損なわれ、一
方その割合が余りに多いときは成形物の機械的物性が不
足する。ただし用途によっては、上記配合割合から若干
はずれても差し支えないこともある。
【0026】本発明の樹脂組成物は、上述のエチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物およびデンプン系高分子を
主成分とするが、そのほか、可塑剤(多価アルコール、
尿素等)、樹脂成分(エチレン共重合体やその他のポリ
オレフィン、水素添加スチレン−ブタジエンゴム、ポリ
ウレタン、ポリアミド、ポリヒドロキシブチレート等)
、デンプン系高分子以外の天然高分子(多糖類系高分子
、セルロース系高分子、タンパク質系高分子等)、熱安
定剤、自動酸化剤、充填剤、着色剤、耐水化剤などを含
んでいてもよい。
【0027】特に、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスルトール、エチレングリコール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレ
ングリコール、マンニトール、ソルビトールなどの多価
アルコールや尿素の配合は有用であり、エチレン−酢酸
ビニル共重合体ケン化物およびデンプン系高分子の合計
量100重量部に対し20重量部程度までの範囲内で配
合することができる。
【0028】溶融成形法としては、主として押出成形法
(ブロー成形法を含む)が採用されるが、カレンダー成
形法、射出成形法なども採用することができる。押出成
形に際しては、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物
およびデンプン系高分子を別々にあるいは同時に押出機
に供給して溶融混練を行って一旦ペレット化し、ついで
このペレットを押出機に供給して所期の形状に成形する
方法が好適に採用される。後段の溶融成形温度は、18
0℃以下に設定することが多い。デンプン系高分子が含
水物であるときは、ベント付き押出機を用いて押出物中
の含水率を5重量%以下にしてから後段の溶融成形に供
することが望ましい。
【0029】本発明の生分解樹脂組成物により得られる
成形物は、包装用資材(フィルム、シート、ボトル、カ
ップ、トレイ等);農業用資材(農業用フィルム、結束
テープ等);民生用資材(おむつのバックシート、買物
袋、ゴミ袋等)をはじめ、種々の用途に用いることがで
きる。
【0030】
【作用】本発明においては、エチレン−酢酸ビニル共重
合体ケン化物として、温度250℃に60分間保ったと
きの溶融粘度η60と温度250℃に5分間保ったとき
の溶融粘度η5 との比η60/η5 に着目した特定
の溶融特性を有するものを用いているため、エチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物とデンプン系高分子との併
用系であるにもかかわらずすぐれたロングラン成形性を
発揮する。
【0031】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに説明する
【0032】実施例1〜5、比較例1〜5〈エチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物の製造〉エチレン含量が4
4モル%、38モル%、32モル%または29モル%で
あるエチレン−酢酸ビニル共重合体のメタノール溶液に
水酸化ナトリウムを触媒として加えて一次ケン化し、つ
いで得られた一次ケン化物を取り出して水中に分散させ
、さらに水酸化ナトリウムを加えて二次ケン化を行い、
ケン化度99モル%のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケ
ン化物を得た。得られたケン化物を水洗し、さらに必要
に応じて酢酸またはリン酸ナトリウムの希薄水溶液で洗
浄した後、乾燥した。これにより、後の表1に示した特
性値を有するエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物が
得られた。
【0033】〈溶融成形およびロングラン成形性評価〉
上記で得たエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を二
軸押出機の主フィーダーから3kg/hr の割合で供
給すると共に、デンプン(コーンスターチ)100重量
部に対しグリセリン30重量部を混合した混合物を、上
記の二軸押出機のサイドフィーダーから4kg/hr 
割合で供給し、ダイスよりストランド状に押し出してか
ら、ペレタイザーで直径3mm、長さ3mmの大きさに
ペレット化した。二軸押出機の温度条件は下記の通りに
設定した。       C1     C2     C3   
  C4     C5     H      D 
      200℃   170℃   160℃ 
  160℃   160℃   160℃   16
0℃
【0034】このペレット化操作を連続3日間(比較例
の場合は1日または2日)行い、二軸押出機の吐出部に
おける目脂の発生の有無、ペレット中に混入するゲルの
有無、ペレットの着色の程度を調べた。また連続成形終
了後二軸押出機を解体点検し、劣化物の残留状況を調べ
た。
【0035】次に、上記で得られたペレット(成形開始
後3時間までのもの)を単軸押出機に供給して再度ペレ
ット化する操作を計6回繰り返し、最終的に得られたペ
レットをTダイを備えた単軸押出機に供給して30μm
 厚さに製膜することにより、製膜したフィルム中に混
入するゲルの有無、フィッシュアイ発生の有無を調べた
。 また製膜用の押出機を解体点検し、内部の劣化物の残留
状況を調べた。
【0036】この場合、ペレット化用の単軸押出機、製
膜用の単軸押出機の温度条件は下記の通りに設定した。 ペレット化用の単軸押出機       C1     C2     C3   
  C4     C5     H      D 
      130℃   160℃   160℃ 
  160℃   160℃   160℃   16
0℃製膜用の単軸押出機       C1     C2     C3   
  C4     C5     H      D 
      130℃   160℃   160℃ 
  160℃   160℃   160℃   16
0℃
【0037】〈結果〉ロングラン成形性の評価結果を表
1に示す。使用したエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン
化物の特性値についても併せて表1に示す。
【0038】   表1                     
                         
                         
                         
    実施例                比較
例                        
            1  2  3  4  5
    1  2  3  4  5  エチレン−酢
酸ビニル共重合                  
                         
 体ケン化物の特性値               
                         
              エチレン含量(モル%)
      44  44  38  32  29 
   44  38  38  32  29  ケン
化度(モル%)          99  99  
99  99  99    99  99  99 
 99  99  メルトフローインデックス    
12  12  25   3   8    12 
  8  25   3   8          
(g/10min)                
                         
           溶融粘度比η60/η5   
      1.2 0.9 2.2 2.5 2.0
   4.9 5.5 0.1 5.2 0.3 二軸
押出機におけるロングラ              
                         
     ン成形性                
                         
                       継続
日数                    3  
3  3  3  3    1  1  2  1 
 2  目脂                   
     無  無  無  少  無    多  
多  多  多  多  ゲル           
             無  無  無  無  
無    多  多  有  多  有  経時着色 
                   無  微  
無  無  無    微  微  有  無  有 
 劣化物の残留(解体点検)    無  無  無 
 微  無    多  多  多  多  有  総
合評価                    ○ 
 ○  ○  ○  ○    ×  ×  ×  ×
  △6回繰り返しペレット化後、         
                         
          製膜したときの製膜結果    
                         
                     ゲル  
                      無  
無  無  無  無    多  多  多  多 
 有  フィッシュアイ              
無  無  無  無  無    多  多  多 
 多  多  劣化物の残留(解体点検)    無 
 無  無  微  無    多  多  多  多
  多  総合評価                
    ○  ○  ○  ○  ○    ×  ×
  ×  ×  ×
【0039】表1中、目脂、ゲル、経時着色、フィッシ
ュアイについては、無、微、少、有、多の5段階で判定
した。総合評価は、○(良好)、△(やや劣る)、×(
劣る)の3段階で判定した。
【0040】
【発明の効果】本発明の生分解性樹脂組成物は、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体ケン化物とデンプン系高分子と
の併用系であるにもかかわらず、従来未解決事項であっ
たロングラン成形性を顕著に改善することができる。従
って、この併用系の生分解性成形物を安価にかつ安定し
て供給することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン含量が20〜60モル%、酢酸ビ
    ニル単位のケン化度が90モル%以上の組成を有し、2
    10℃における2160g荷重下のメルトフローインデ
    ックスが1〜100g/10min であり、かつ温度
    250℃に60分間保ったときの溶融粘度η60と温度
    250℃に5分間保ったときの溶融粘度η5 との比η
    60/η5 が0.5〜4であるエチレン−酢酸ビニル
    共重合体ケン化物(A) と、デンプン系高分子(B)
     とからなる生分解性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(
    A) とデンプン系高分子(B) の配合割合が重量比
    で80:20〜20:80である請求項1記載の生分解
    性樹脂組成物。
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