JPH04336083A

JPH04336083A - ゴルフクラブヘッド

Info

Publication number: JPH04336083A
Application number: JP3105721A
Authority: JP
Inventors: Kiyoshi Inoue; 潔井上
Original assignee: INR Kenkyusho KK
Current assignee: INR Kenkyusho KK
Priority date: 1991-05-10
Filing date: 1991-05-10
Publication date: 1992-11-24

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はゴルフクラブヘッドに関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来のゴルフクラブヘッドは主に軽金属
により構成されているが、振動や騒音の低減のために材
料の工夫、つまり防振、制振合金の採用が考えられる。従来、サイレントメタルとして、複合型の４０〜８０重
量％Ｚｎ−Ａｌ合金とか、ＦｅＣ合金、強磁性型のＦｅ
ＣｒＡｌ合金、ＦｅＣｒＡｌＭｏ合金、転位型のＭｇ、
７Ｃｕ　２．３ＭｎＴｉ、　１．５Ｃｕ　０．５Ｍｎ、
双晶型のＭｎＣｕ、ＣｕＡｌＮｉ、ＴｉＮｉ系合金等が
知られている。これらの振動工学における損失係数ηは大体においてη
＝０．０１〜０．１　程度である。しかし、これらの合
金はいずれも比重が大きくヘッドが重くなる欠点がある
。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は従来のこのよ
うな点に鑑み、振動減衰能が高く、軽量であり、強度が
あって錆の発生がないゴルフクラブヘッドの提供を目的
とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】即ち、本発明のゴルフク
ラブヘッドは、その金属基材部分をＭｇＴｉ系材により
作製したことを特徴とする。また、上記基材部分の全表
面若しくは必要部分の表面を炭化若しくは窒化処理して
表面硬化させたり、炭化、窒化若しくは酸化処理して着
色若しくは干渉色を発生させたりすることも推奨される
。

【０００５】

【作用】このようにゴルフクラブヘッドの基材部分をＭ
ｇＴｉ系材で構成したことにより、本発明のヘッドは損
失係数ηが０．０１程度以上で極めて高い振動減衰能を
有し、金属音の発生しないゴルフクラブが得られる。ま
た、ＭｇＴｉ系材はＭｇが１〜５０重量％において比重
ρが約３．０　〜４．０　程度で極めて軽量である。し
かも耐食性が高いから錆の発生がない。また硬度として
は、全表面若しくは必要部分を窒化若しくは炭化処理す
ることによって、表面にＴｉＮ、ＴｉＣ等の硬化層が形
成されるから耐摩耗性を向上させることができ、しかも
表面の着色処理ができる効果がある。

【０００６】

【実施例】以下、図面の一実施例により本発明を説明す
る。図１はゴルフクラブのヘッド１部分を示すもので、
このヘッドの基材材料として本発明はＭｇＴｉ系材を使
用する。Ｍｇ合金はサイレントアロイとして振動減衰能
が高く、５０％Ｍｇ−５０％Ｔｉ材において損失係数η
が０．０１程度以上で、従来のサイレントメタルの０．
０１〜０．６　と同様に極めて高い振動減衰能を有する
。従って、このＭｇＴｉ系材で基材部分を構成したヘッ
ド１は、ゴルフボールを打ったときに金属音の発生が少
なく、騒音の低減が顕著である。また、ＭｇＴｉ系材は
Ｍｇを１〜５０重量％程度の範囲で配合するが、その場
合の合金の比重は約３．０　〜４．０　程度と極めて軽
量である。

【０００７】これは例えば従来のサイレントアロイの４
０〜８０％Ｚｎ−Ａｌ合金が比重４．５　〜６．５　で
あることと比較しても軽量であり、このヘッド１を装着
したゴルフクラブは極めて軽量であって、軽快に高速シ
ョットできるから打球の飛距離を容易かつ大幅に伸ばす
ことができる。また、ＭｇＴｉ系材の強度は５０　ｋｇｆ／ｍｍ２　以
上であるが、表面硬度がＭｇ量によって低下するため、
本発明ではこれを表面の窒化処理、又は炭化処理によっ
て表面硬化するようにする。

【０００８】図２はレーザービームにより表面硬化処理
を行なう場合の実施例で、処理容器３内にＭｇＴｉ系材
で作製した被処理体ヘッド２を挿入し、レーザー４をレ
ンズ５で集束して被処理体ヘッド２の表面に照射して加
熱する。照射部分にはノズル６からアンモニア等の窒素
含有ガスを供給して表面を窒化処理する。これにより被
処理体ヘッド２の表面にはＴｉＮ等の硬質の窒化層が形
成されるから、レーザーの照射点を走査し必要部分全面
にこのような窒化層を形成する処理を行なうことにより
表面硬化をすることができる。これによって、硬度を１
８００〜２０００Ｈｖ　以上にすることができ、ゴルフ
クラブヘッドとして充分な耐摩耗性を付与することがで
きる。

【０００９】或いはまた、炭化水素等の炭素含有ガスを
供給して表面を炭化処理することによっても表面硬化を
行なうことができる。また、硬化層の形成手段として、
イオンプレーティングとか放電被覆処理、イオンプラン
テーション、炉中処理、溶融塩処理等を採用することも
でき、窒素ガス、炭素含有雰囲気中でのＴｉの被覆処理
によってＴｉＮ、ＴｉＣの薄膜層を形成して硬化処理す
ることもできる。このようにして表面を硬化処理された
ＭｇＴｉ系材ヘッドは耐摩耗性に優れ、充分な機械的強
度を具えたものとなる。

【００１０】又このように窒化、炭化処理することによ
って所望の着色をすることができ、例えばＴｉＮは金色
、ＴｉＣは黒色を呈し、電解等による酸化処理によって
形成されるＴｉＯは褐色、ＴｉＯ２　は白色、Ｔｉ２　
Ｏ３　は紫色、Ｔｉ３　Ｃ４　は黒光等を、又結晶以外
に酸化層の厚さによる干渉色は下表のように金色から白
色まで様々の色調を呈し、薄層の厚さの制御によって殆
どの着色をすることができる。層の厚さÅ：　１００　　　：　１５０　：　２５０　
：　４００　　　：　６００　　　　　　　：　１００
０：　１１００　　：　１２００干渉色　　　　：　黄
金色：　黄色：　茶色：　赤紫色：　コバルト色：　草
色：　蛙灰色：　淡黄色このような着色処理により美感を増すことができる。

【００１１】また、ＭｇＴｉ系材ヘッドは錆の発生がな
い。ＭｇＴｉ合金の耐食性は３％ＮａＣｌによる腐食が
約０．０１ｍｇ／ｃｍ２　、１０％王水による２０時間
の腐食が約８ｍｇ／ｃｍ２　で、これは１３Ｃｒ鋼にお
ける４５ｍｇ／ｃｍ２　、１８−８ステンレスにおける
３１ｍｇ／ｃｍ２等と比較して極めて優れた耐食性であ
り、変色、変質のないヘッドが得られる。

【００１２】また、ＭｇＴｉ系材は急冷してアモルファ
ス金属として利用することができる。アモルファス化に
よって硬度と強度が増加し、耐食性等の化学的性質も向
上することは勿論のこと、音速速度が小さく、サイレン
トメタルが得られる効果がある。

【００１３】また、ＭｇＴｉ系材に希土類金属を混合し
、合金化して利用することも可能である。例えば、Ｃｅ
＋Ｌａの５重量％の添加によって強度を　２１０　ｋｇ
ｆ／ｍｍ２　程度まで高めることができる。

【００１４】

【発明の効果】以上のように、本発明はゴルフクラブヘ
ッドの基材部分をＭｇＴｉ系材で構成したものであるか
ら、極めて高い振動減衰能を有し、金属音の発生しない
ものとなり、騒音公害の低減を図り得るクラブが得られ
る。また、耐食性が高くて錆による変色、変質がない。表面硬度は必要により全表面もしくは必要部分を窒化、
炭化もしくは酸化処理して硬化層を形成することにより
向上させることができ、これにより耐摩耗性、耐消耗性
を付与することができ、且つそれによって着色を施し、
美感を増大させることもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るゴルフクラブヘッドの一実施例図
である。

【図２】ゴルフクラブヘッドの表面硬化処理工程の説明
図である。

【符号の説明】

１　　　　ヘッド２　　　　被処理体３　　　　処理容器４　　　　レーザー５　　　　レンズ６　　　　ノズル

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】　　ゴルフクラブヘッドの金属基材部分（
１）　をＭｇＴｉ系材により作製したことを特徴とする
ゴルフクラブヘッド。
【請求項２】　　ＭｇＴｉ系材から成る基材部分（１）
　の全表面若しくは必要部分の表面を炭化若しくは窒化
処理して表面硬化させた請求項１に記載のゴルフクラブ
ヘッド。
【請求項３】　　ＭｇＴｉ系材から成る基材部分（１）
　の全表面若しくは必要部分の表面を炭化、窒化若しく
は酸化処理して着色若しくは干渉色を発生させた請求項
１に記載のゴルフクラブヘッド。