JPH0433575Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、磁気テープを保護するためにカセ
ツトケースの下面にスライダを有するカセツトの
スライダ開閉検知装置に関するものである。

〔従来の技術〕

従来のこの種のカセツトを第３図〜第６図につ
いて説明する。図において、１はカセツトケース
で、磁気テープ（図示せず）を巻取るためのリー
ル２を左右に２個有している。３はカセツトケー
ス１の正面に上方に開くように回動可能に取り付
けた蓋体で、カセツトケース１の正面に磁気テー
プを引き出すために設けられた第１の開口部１ａ
を閉塞する。４はカセツトケース１の下面に摺動
可能に取り付けたスライダで、カセツトケース１
の下面に設けられた第２の開口部１ｂ（マウス部）
とリール２の芯孔２ａとを同時に開閉する。５は
スライダ４に設けた孔で、スライダ４が開いた時
にリール２の芯孔２ａと合致する。６はカセツト
ケース１の上面に設けたテープ巻径視認用の透過
窓で、リール２の芯孔２ａも見通せる。

上記のようなカセツトを磁気記録再生装置（図
示せず）に装填すると、このカセツトのローデイ
ング過程において第７図に示すように磁気記録再
生装置に設けられるスライダオープナ７がスライ
ダ４に係合してスライダ４が開放される。磁気記
録再生装置に装填される前は第３図および第４図
に示すようにスライダ４は閉じているが、スライ
ダオープナ７により開放された後は第５図および
第６図に示すようにスライダ４が開き、リール２
の芯孔２ａとスライダ４の孔５とが合致してい
る。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上記のような従来装置にはカセツトのスライダ
４の開閉を検知する装置がないので、例えばスラ
イダオープナ７と係合しないでスライダ４が未開
放であるにも係わらず磁気記録再生装置側のリー
ルハブがリール２の芯孔２ａにまたテープガイド
類が第２の開口部１ｂに侵入しようとしてスライ
ダ４と干渉し、カセツトおよび磁気記録再生装置
が破損されるという問題点があつた。

この考案はかかる問題点を解決するためになさ
れたもので、カセツトのスライダの開閉を検知す
ることにより、スライダの未開放によるカセツト
および磁気記録再生装置の破損を防止することの
できる磁気記録再生装置におけるカセツトのスラ
イダ開閉検知装置を得ることを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案に係るカセツトのスライダ開閉検知装
置は、カセツトケースの上面透過窓とスライダと
を挟むように磁気記録再生装置に配置される少な
くとも一対の発光部および受光部を備えたもので
ある。

〔作用〕

この考案においては、発光部より出された光が
透過窓およびリールの芯孔を通つて受光部に受光
されるや否やによつてスライダの開閉が検知でき
る。

〔考案の実施例〕

第１図、第２図はこの考案の一実施例を示すも
のであり、８はカセツトの透過窓６の上方のロー
デイング装置内に取り付けられた発光部、９は発
光部８から発せられた光を受けるための受光部で
ある。その他の構成は上記従来装置と同じなので
同一符号を付して説明を省略する。

次に動作について説明する。磁気テープを収納
するカセツトは磁気記録再生装置に装填するまで
は第３図および第４図に示すようにスライダ４が
閉じてリール２の芯孔２ａが閉塞されている。こ
れを磁気記録再生装置に装填する際、スライダオ
ープナ７によりスライダ４が開いていれば、発光
部８より発せられた光が透過窓６およびリール２
の芯孔２ａを通つてスライダ４の孔５から受光部
９に受光される。しかしスライダ４が何らかの原
因で閉じている場合、発光部８より発せられた光
は透過窓６およびリール２の芯孔２ａを通過する
もののリール２の芯孔２ａとスライダ４の孔５と
の位置がずれているためにスライダ４により遮断
され受光部９には到達しない。受光部９に光が入
らなけらば受光部９からの出力がないのでスライ
ダ４が閉じていることを検知できる。

なお、上記実施例ではカセツト上方に発光部
８、下方に受光部９を配置したものを示したが、
上方に受光部９、下方に発光部８を配置してもよ
い。またこの一対の発光部８および受光部９の取
り付け位置は巻取りリール側でも供給リール側で
も、また両側に取り付けてもよい。

〔考案の効果〕

この考案は以上説明したとおり、カセツトのス
ライダの開閉をカセツトに接触することなく容易
に検知できるので、スライダの未開放によるカセ
ツトおよび磁気記録再生装置の破損を防止するこ
とができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す主要部の斜
視図、第２図は第１図の線−の断面図、第３
図は従来のカセツトを示す上からの斜視図、第４
図は下からの斜視図、第５図はスライダが開いた
状態を示す下からの斜視図、第６図は第５図の線
−の断面図、第７図はスライダの開放工程を
示す図である。 図において、１はカセツトケース、１ａは第１
の開口部、１ｂは第２の開口部、２はリール、２
ａは芯孔、３は蓋体、４はスライダ、６は透過
窓、７はスライダオープナ、８は発光部、９は受
光部である。なお、各図中同一符号は同一または
相当部分を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 磁気記録媒体である磁気テープを収納し、この
   磁気テープを引き出すための第１の開口部が形成
   されかつ前記磁気テープを引き出す部材が進入す
   るための第２の開口部が下面に形成されるカセツ
   トケースと、このカセツトケースに回動可能に取
   り付けられて前記第１の開口部を開閉する蓋体
   と、前記カセツトケースの下面に摺動可能に取り
   付けられて前記磁気テープを保護すると共に前記
   第２の開口部とリールの芯孔とを同時に開閉する
   スライダと、磁気記録再生装置に設けられて前記
   スライダを開放させるスライダオープナと、前記
   カセツトケースの上面透過窓と前記スライダとを
   挟むように磁気記録再生装置に配置される少なく
   とも一対の発光部および受光部とを備え、カセツ
   ト装填の際に前記発光部より出された光が前記透
   過窓および前記リールの芯孔を通つて前記受光部
   に受光されるや否やによつて前記スライダの開閉
   を検知するようにしたことを特徴とする磁気記録
   再生装置におけるカセツトのスライダ開閉検知装
   置。