JPS5935900Y2 - テ−プカセツト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、例えば記録再生装置に用いられるテープカ
セットに関する。

一般にテープカセットは、カセットケースに収容して、
テープカセットへの塵の侵入や、テープへの直接の接触
を避けるように保管されている。

そして、記録再生装置に使用される時には、カセットケ
ースから取り出される。

この際に、テープカセットの前端面に形成された磁気ヘ
ッド並びにピンチローラの挿入される挿入窓から塵が侵
入したり、この挿入窓より露出しているテープ表面に指
が接触して、テープが変形もしくは損傷を受ける虞れが
ある。

特に、テープの変形もしくは損傷がテープ磁性層の不均
一化を伴なう場合には、テープ再生時に比較的レベル差
の大きいパルス的な出力変動を生じるドロップアウトが
発生する虞れがある。

この考案は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目
的は、簡単な構成で記録再生装置への装置等の使用時以
外には、テープカセットの挿入窓を常に遮蔽しつるよう
にしたテープカセットを提供することにある。

以下、図面を参照して、この考案をマイクロカセットに
適用した場合の一実施例につき説明する。

第１図並びに第２図は、それぞれこの考案に係るテープ
カセットを説明するもので、図中符号１０はテープカセ
ット本体を示し、上ケース１１並びに下ケース１２から
構成されている。

テープカセット本体１０は、その内容にテープ１３と共
に図示しないヘッドバット、リールハブおよびガイドロ
ーラ等の機構部品が組みこまれている。

このテープカセット本体１０の前端面には、複数の挿入
窓１４．１５即ちヘッド挿入窓１４並びにピンチローラ
挿入窓１５がそれぞれ形成されている。

上記テープカセット本体１０の前端面に形成された挿入
窓１４．１５は、それぞれ遮蔽部材１６により遮蔽され
ている。

この遮蔽部材１６は、テープカセット本体１０と同質の
ポリプロピレンでなり、上ケース１１の挿入窓１４．１
５部の上端に一体的に連設されている。

そして、この連設部には、上端に沿って溝が形成されて
おり、この溝により弾性部１７を形成している。

上記遮蔽部材１６の下端部は、下ケース１２の底板前端
面１８に当接しており、上記弾性部１７によりこの底板
前端面１８に当接する方向に付勢されている。

一方、上記下ケース１２の底板前端面１８で上記遮蔽部
材１６の当接する部分の中央部付近には、それぞれ上下
方向に貫通する凹部１９が形成されている。

この凹部１９は、テープカセットが記録再生装置に装置
される際に、遮蔽部材１６を付勢力に抗して回動させる
解除レバー２０が下方から挿通されるためのものである
。

以上のような構成において、動作を説明する。

テープカセットを記録再生装置に装着しない場合には、
第１図に示すように、弾性部１７の付勢力により、遮蔽
部材１６はその下端が底板の前端面に当接するまで、回
動している。

したがって、テープカセット本体１０に形成された挿入
窓１４゜１５は、この遮蔽部材１６により遮蔽され、テ
ープは保護されている。

このようなテープカセットを記録再生装置に装着し、記
録再生装置の操作部材を操作するとこれに連動する解除
レバー２０は、遮蔽部材１６の下端部に、底板の凹部１
９を挿通して当接し、弾性部１７の付勢力に抗して、遮
蔽部材１６を回動させる。

したがって、挿入窓１４．１５の遮蔽は解除され、テー
プ１３は外部に対して露出し、それぞれの挿入窓１４．
Ｉｓを介して磁気ヘッド、並びにピンチローラが挿入し
、動作準備状態になる。

尚、上記実施例においては、遮蔽部材をテープカセット
本体に一体的に設けるようにして説明したが、これを別
体的に設け、弾性部材で連結し、この弾性部材の有する
付勢力で回動自在に設定してもよく、または、遮蔽部材
をテープカセット本体に枢支し、これらの間を弾性部材
で連結し、遮蔽部材を閉塞する方向に付勢してもよい。

また、上記遮蔽部材は、記録再生装置の操作部材に連動
して回路するようにして説明したが、これに限らず、記
録再生装置のカセットホルダに挿入することにより移動
するようにしても良く、他に手で移動してもよいことは
勿論である。

更に、上記遮蔽部材は、それぞれの挿入窓を、それぞれ
の遮蔽部材で遮蔽するようにして説明したが、一枚の遮
蔽部材で全ての挿入窓を遮蔽してもよく、この場合解除
レバーは１本で済む。

以上詳述したように、この考案によれば、遮蔽部材をテ
ープカセット本体の前端面に形成された挿入窓を遮蔽す
るように、テープカセット本体に対して移動自在に設け
、記録再生装置にテープカセットを装着する際に、この
遮蔽部材を弾性部材の付勢力に抗して回動し、挿入窓の
遮蔽を解除するようにした。

したがって、テープカセットが記録再生装置に装着され
るまで、中のテープは外部から遮蔽される。

この結果、カセットケースに収容しなくても、テープカ
セットへの塵の侵入や、テープに直接指が触れる虞れの
ないテープカセットを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図並びに第２図は、この考案に係るテープカセット
の一実施例を示す斜視図で、それぞれ異なった動作状態
を示している。 １０・・・・・・テープカセット本体、１１・・・・・
・上ケース、１２・・・・・・下ケース、１３・・・・
・・テープ、１４゜１５・・・・・・挿入窓、１６・・
・・・・遮蔽部材、１７・・・・・・弾性部材、１９・
・・・・・凹部、２０・・・・・・解除レバー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. テープを収納するテープカセット本体と、この本体に溝
   を介して一体に形成され、且つこの溝を中心として本体
   に対して回動自在に設けられ、上記テープカセット本体
   の前端面に形成された挿入窓を遮蔽する遮蔽部材とを具
   備し、上記遮蔽部材は上記溝により規定される弾性部に
   より上記挿入窓を遮蔽する方向に付勢されており、この
   弾性部の付勢力に抗して回動された時に上記挿入窓の遮
   蔽が解除されることを特徴とするテープカット。