JPH04334439A - 軽量複合成形物の製造方法 - Google Patents

軽量複合成形物の製造方法

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Publication number
JPH04334439A
JPH04334439A JP3133253A JP13325391A JPH04334439A JP H04334439 A JPH04334439 A JP H04334439A JP 3133253 A JP3133253 A JP 3133253A JP 13325391 A JP13325391 A JP 13325391A JP H04334439 A JPH04334439 A JP H04334439A
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JP
Japan
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resin
web
mold
impregnated
fibers
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Application number
JP3133253A
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English (en)
Inventor
Shiro Yamamoto
山本 至郎
Makoto Yoshida
誠 吉田
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多孔質コア又はこれを
含む軽量な複合成形物の製造方法に関する。更に詳細に
は、樹脂で結合された不織繊維ウエブからなり、かつ、
その中に多数の空孔(空隙)部を含む複合成形物を簡便
に製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂で結合された多孔質の複合成形物の
製造する方法としては、各種の方法が知られている。例
えば、特開昭46−2191号公報には、カールした繊
維の集束物、マット、より糸等に液状の樹脂を含浸させ
、これを弾性的に伸長し一時的にカールを消失させた後
、伸長力を解放して繊維のカールを復元させ、しかる後
樹脂を硬化させることにより濾過材として好適な多孔体
を製造する方法が記載されている。また、特開平3−3
0917号公報には、補強繊維の嵩ばった編布又はルー
プ布からなる三次元構造体に熱硬化性樹脂を含浸させて
中空空間を含む軽量複合材料を製造する方法が記載され
ている。
【0003】しかしながら、これらの方法は、実用性に
乏しい。すなわち、前者の方法では、樹脂を含浸したカ
ール状繊維からなる集合体の伸長−回復を行うが、実際
上かかる繊維集合体の伸長−回復はきわめて難しい。
【0004】また、後者の方法は、比重が小さくかつ機
械的物性の良好な肉厚の複合成形物を得難いという問題
がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術に
おける上述の如き諸問題を解決し、比重が小さく、かつ
機械的物性の良好な肉厚の複合成形物を容易に低コスト
にて製造できる方法を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の課題は、3次元の
不織繊維ウエブに樹脂を含浸させ、該ウエブを搾って該
ウエブ中に含浸した樹脂の一部を排出し、次いで、該ウ
エブを少くとも一部復元させた後、該ウエブ中の樹脂を
固化させることを特徴とする本発明の方法によって達成
される。
【0007】本発明では、圧縮に対して回復性のある繊
維の3次元ウエブを利用する。この3次元ウエブは、炭
素繊維、ガラス繊維、アルミナ繊維等の無機繊維やポリ
エステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリアクリロニトリル等の有機繊維、好ましくは弾
性の高い繊維で作ることが出来る。これらの繊維は短繊
維となし3次元ウエブ化するが、この際、繊維は捲縮を
有するものを用いるのが好ましい。
【0008】この3次元ウエブに、未硬化の熱硬化性樹
脂等を浸透させてウエブ中の繊維の交点を接着するのが
普通であるが、本発明では異なった物性の少なくとも2
相からなる捲縮性複合繊維を用いてウエブ化した後、そ
の1相を用いて繊維の交点を融着させる方法も好ましく
採用される。この方法では、例えば紡糸に際して2種の
熱可塑性ポリマーをサイド・バイ・サイドに接合させな
がら複合紡糸を行い、この際又は延伸等の後に弛緩熱処
理を行い、異相間の物性の違いを利用して捲縮を発現さ
せ、切断、ウエブ化後に加熱して、該複合繊維における
低融点相を用いてウエブ内の繊維交点を融着させる等の
方法が採用でき、便利である。
【0009】このような方法では、例えば高融点側の成
分としてポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート等のポリエステルを使用すれば、ナイロン
、ポリプロピレン、ポリスチレン等を相手方の低融点側
成分として選択できる。また、共重合することによって
低融点とすることも出来、例えば、低融点側のポリマー
として高融点側の成分となるポリマーに第3成分を共重
合したコポリマーを用いることができる。また、複合紡
糸に供する一方のポリマーとしてエラストマーを用いる
こともでき、例えば通常のポリエステルとポリエステル
エラストマーとの組合せを選択することもできる。
【0010】このような3次元不織繊維ウエブは、一般
に3次元の編み物、織物よりも安価に作ることができる
。その成形体としての見かけ比重は容易に0.03以下
に出来、0.01以下にすら作ることが出来る。また、
繊維の選択次第で優れた弾性、形状回復性、形態保持性
も付与出来、耐熱性を付与することも比較的容易である
。これに対し、ポリウレタン等のフォームではこのよう
な低比重の、均一なフォームを作ることは容易ではなく
、軽いものを作れば弾性、耐熱性を失い易い。
【0011】また、3次元不織繊維ウエブは、3次元の
編み物、織物と異なり、素材となる繊維の弾性が高くて
も比較的容易に製造出来る。そして、繊維の弾性を高く
出来ることもあって、ウエブの形状保持性、弾性、圧縮
からの形状回復性も優れたものが得易い。
【0012】従って、これらの3次元ウエブに、例えば
稀薄な樹脂溶液を散布し、必要あれば乾燥させた後、樹
脂を硬化させることで、ウエブの繊維交点を樹脂で固め
空洞を残して固定した樹脂と補強繊維とからなる成形物
を得ることが出来るが、本発明に従って、この成形物に
さらに樹脂を含浸させたのち、圧搾して含浸樹脂の一部
(例えば50〜90%)を排出し、次いで圧力を解放し
てほぼ元の形状、厚みに回復させ、これに樹脂を硬化さ
せることにより、更に容易に繊維で補強した多孔質体を
得ることが出来る。
【0013】この成形物は両面にFRP等の表層を積層
することが出来、この方法によりサンドイッチ材構造体
も容易に製造できる。例えば3次元ウエブに樹脂を含浸
した後、圧搾−復元させた空洞を含む樹脂含浸ウエブに
、樹脂を含浸した別の補強繊維シートを重ね合せて、硬
化させ成形する方法は便利である。さらには樹脂を含浸
した3次元ウエブに補強繊維シートを重ね合せ、その状
態で圧搾して補強繊維シート内にも樹脂を浸透させたの
ち、ほぼ元の形状、厚みに回復させ、成形することが更
に便利である。特にこれらの方法では積層物を密閉型又
は開放型の金型に収めて成形することにより、容易に所
望形状に成形することが出来る等の長所もある。
【0014】金型を用いて成形する場合は、樹脂を含浸
して復元させたウエブ及び必要ならば補強繊維シートを
その少くとも片面に積層して金型に収め、金型の内形に
合せて変形させて成形する方法、あるいは、樹脂を含浸
したのち圧搾したウエブ及び必要ならばさらに補強繊維
シートを積層して金型に収め、金型内でウエブを復元さ
せて成形する方法を採用できる。いずれの場合も金型に
収めた後、樹脂の硬化温度以上に加熱して樹脂を硬化さ
せる等の手段により固化させれば、所定の複合成形物と
なる。
【0015】3次元ウエブに含浸させ該ウエブを構成す
る繊維表面を覆う樹脂は、未硬化の熱硬化性であること
が好ましい。ウエブを樹脂で固めたものをコアとするサ
ンドイッチ材を製造する場合には表層の補強繊維シート
に含む樹脂とコアの樹脂がそれぞれ熱硬化性、熱可塑性
と異なっていてもさしつかえない。しかし、両層は同一
の樹脂を用いることが好ましく、少なくとも互いに相溶
性であることが大切である。好ましい樹脂としては、エ
ポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル
樹脂又はその前駆体などがあげられる。しかしながら、
場合によっては、熱可塑性樹脂を使用し、融液又は溶液
としてウエブ及び/又は補強繊維層に含浸させることも
できる。
【0016】3次元ウエブの圧縮回復性が不足し、圧搾
後の復元の程度が十分でない場合や、より比重の小さい
成形物を得ようとする場合には、ウエブに含浸させる樹
脂として発泡性の樹脂を用いることが好ましい場合があ
る。
【0017】ここでいう発泡性樹脂とは、有機又は無機
の発泡剤を含む樹脂又はその前駆体の組成物、「マイク
ロスフェアー」「エクスパンセル」等の名称で知られる
発泡性粒子を含む樹脂又はその前駆体の組成物を総称す
る。
【0018】繊維補強樹脂(以下FRPということがあ
る)層の間に上記3次元ウエブに樹脂を含浸した多孔質
コア層を挟むように積層したサンドイッチ材とする場合
、表皮FRP層の補強材料素材としては、例えばガラス
繊維、炭素繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維等の無機
繊維や、例えばアラミド繊維、アリレート繊維、ポリエ
ステル繊維、ナイロン繊維、ポリオレフィン繊維、ポリ
コビニルアルコール繊維、ポリアクリロニトリル繊維等
の有機繊維があげられる。この他、綿、麻、等の天然繊
維でもよい。これらのうち、高強度・高モジュラスの繊
維が好ましい。これらは、織物(クロス)、編物、一方
向配列フィラメントシート、不織布等の形態で使用され
る。
【0019】本発明においてサンドイッチ材とする場合
には、表皮層とコア層の境界の位置に薄手の不織布等の
適当な目開きの網状シートを配して成形することが好ま
しい場合が多い。この理由は必ずしも明確でないが、成
形時に表皮FRP層の樹脂がコア層に移動するのを制限
したり、接着剤として働く樹脂の量と作用を調節してい
るものと推定される。
【0020】本発明の一つの実施態様として、3次元ウ
エブを樹脂で固めて、空洞を残して固定した成形物にお
いて、所要部分を実質的に樹脂のみで構成して構造体の
物性を調節したものを製造することが出来る。この成形
物もまたその両面にFRP等の表層を積層することが出
来、したがってサンドイッチ材構造体としても有用であ
る。
【0021】このような成形物を得る方法として、例え
ば多数の貫通孔を穿設した3次元ウエブのシートを用い
、サンドイッチ材にする場合はこれに補強繊維シートを
積層し、樹脂を含浸させて成形する方法が採用できる。 この方法では、上記孔の部分は樹脂のみで構成され、こ
の樹脂部は上下の表層間を結ぶ樹脂柱となるため、軽量
コア部の挫屈を起き難くする等の目的に役立てることが
出来る。この場合の樹脂柱の配置は、規則的に配列する
よう位置させてよく不規則に配列させてもよい。しかし
、成形物の物性から、ランダムな位置にあることが好ま
しい場合もある。この場合、成形物の任意の方向に荷重
、負荷がかかった場合に、常に均等な物性であるために
は、成形物の形状、サイズ等から、好ましい分布条件に
なることがある。ここで言うランダムとは、全体として
は均等であることが必要で、遍在するのは好ましくない
。但し、特定の意図のもとに遍在させる場合はこの限り
ではない。例えば特定の位置の物性を変える手段として
は遍在させるのが有効である。このような成形が出来る
こともまた本発明方法の特色である。
【0022】樹脂柱は、円柱、角柱であっても良いが、
軽量化と物性を満足させるためには、樹脂柱は円柱でな
いことが一層好ましい場合がある。更に、樹脂柱はウエ
ブの層面に直角な二方向において長さが異なることが好
ましい場合がある。また、この最長部の方向はランダム
であることが好ましい。
【0023】このような成形物を得る方法としては、3
次元のウエブとして予め多数の貫通孔を開けたものを用
いる方法が採用される。この孔の形状は、通常、円、正
方形、半円形、長方形ないしはスリットであるが、L字
型、十字型、*字型なども用いられる。開ける位置と方
向は必要な樹脂柱の分布状態に応じて決められる。
【0024】この孔を開けたウエブを、上記の方法に従
って成形すればよく、該ウエブに樹脂を含浸−圧搾−回
復させたものを金型に入れたり、更に補強材料を積層し
て金型に入れたりして成形する。例えば樹脂特に柔らか
な(例えば未硬化の不飽和ポリエステル)樹脂を含浸し
たガラスクロスを金型の内面に貼付け、これに孔を開け
た3次元ウエブに樹脂含浸−圧搾−回復を行ったものを
重ねて貼合わせ、その上に樹脂を含浸したガラスクロス
を重ねて貼り、金型を加熱して硬化させることも出来る
【0025】
【発明の効果】以上の如き本発明方法によれば、繊維で
補強した、空洞を含む、新規な軽量3次元樹脂複合成形
物、及びこれをコアとしたサンドイッチ材が得られる。 また、本発明ではこれらの成形物の比重、物性、形状を
比較的容易に調節でき、また部分的な調節も出来るとい
う利点がある。
【0026】本発明により得られた軽量複合成形物は、
例えば、各種構造材料、断熱防音材料、ハウジング材、
内張材、スポーツ用品等の分野に広く利用することがで
きる。
【0027】
【実施例】次に実施例をあげて本発明を詳細に説明する
。これらは本発明の例示を行うものであり、本発明を限
定するものではない。
【0028】
【実施例1】テレフタル酸とイソフタル酸とブチレング
リコールを用いたポリブチレンフタレートと、テレフタ
ル酸と、イソフタル酸を用いブチレングリコールの他に
ポリオキシメチレン成分を共重合した低融点の変性ポリ
エステル(融点160℃)とを、サイド・バイ・サイド
型に複合紡糸した捲縮のかかった繊維を切断して短繊維
となし、その100部に対しポリエステル短繊維(帝人
製「ポリティ」)100部の割合で混綿し、カード化し
、このウエブに熱風(約190℃)を通してウエブの繊
維交点を融着させ、3次元弾性ウエブを作成した。この
ウエブの嵩密度は0.03g/cm2 であった。
【0029】一方、補強用のガラスクロス(旭ファイバ
ーグラス製MS253E−1040−2NT−10FS
、目付約500g/m2 )を入手した。また樹脂とし
てエポキシ樹脂を準備した。すなわち、油化シェル製の
「エピコート807」と「エポメートYLH−006」
(硬化剤)を用い、「エピコート807」100部と「
エポメートYLH−006」31部を混合した。これを
樹脂Aとする。
【0030】また、2枚のアルミニウム板と「テフロン
」で金型を作った。2枚のアルミニウム板の間に「テフ
ロン」のスペーサーを挟んだものである。大きさはほぼ
180mm×200mm、厚さは3mm(スペーサー厚
みによる)である。
【0031】上記3次元弾性ウエブを金型に合わせて、
やや厚めに切り取った。このウエブを樹脂Aに浸して引
き上げ、加圧圧搾して樹脂を搾り取り、加圧から解放し
、ウエブの形状・厚みを回復させた。一方、上記補強ガ
ラスクロス2枚を同様に金型に合わせて切りとり、これ
も樹脂Aに浸した。
【0032】そして、樹脂含浸補強ガラスクロス/樹脂
含浸回復ウエブ/樹脂含浸補強ガラスクロスの順に重ね
て金型に収めた。
【0033】金型を閉じて100℃の油浴から取り出し
た。冷却後、金型から成形物を取り出した。得られた成
形物は、良好な外見をもち、曲げ強度は14.6kg/
mm2 、曲げ弾性率は593kg/mm2 を示した
。引っ張り強度は5.4kg/mm2 、弾性率は22
0kg/mm2 、比重は0.95であった。
【0034】
【実施例2】実施例1と同様にポリブチレンフタレート
と上記変性ポリエステルとを複合紡糸した捲縮繊維を切
断して、ポリエステル短繊維(「ポリティ」)と50部
/50部の割合で混綿し、ウエブ化し、熱風を通して繊
維交点を融着させた3次元弾性ウエブを作成した。その
嵩密度は0.03g/cm2 であった。
【0035】また、実施例1と同様に、補強ガラスクロ
ス、金型及び「エピコート807」100部と「エポメ
ートYLH006」31部を混合した樹脂Aを準備した
。また、ポリエステル/ポリプロピレン長繊維不織布「
ユニセルBT−0908」(ユニセル株式会社製)を準
備した。
【0036】上記ウエブを金型に合わせて厚さ5mmに
切りとり、補強ガラスクロスと上記不織布を各2枚、同
様に金型に合わせて切りとった。切りとった3次元ウエ
ブは樹脂Aに浸した。
【0037】補強ガラスクロス/不織布/樹脂含浸ウエ
ブ/不織布/補強ガラスクロスの順に重ねて圧搾した後
、回復させた。そして、これを金型に収めた。
【0038】金型を閉じて100℃の油浴に入れ、約1
時間後に油浴から取り出した。冷却後、金型から成形物
を取り出した。得られた成形物は、曲げ強度10.4k
g/mm2 、曲げ弾性率543kg/mm2を示した
。比重は1.02であった。
【0039】
【実施例3及び比較例1】実施例1と同様にポリブチレ
ンフタレートと上記変性ポリエステルとを複合紡糸した
捲縮繊維を切断し、これとポリエステル短繊維とを混綿
してウエブ化し、熱風を通して繊維交点を融着させた3
次元弾性ウエブを作成した。この嵩密度は0.03g/
cm2 であった。
【0040】実施例1と同様にエポキシ樹脂(「エピコ
ート807」100部と「エポメートYLH006」3
1部を混合した樹脂A)と実施例1と同様の金型を準備
した。但し金型のスペーサーの厚さは5mmとした。
【0041】上記ウエブを金型に合わせて厚さ6mmに
切り取った。このウエブを樹脂Aに浸した後、これを圧
搾し、樹脂を搾り出して回復させた。これを金型に収め
た。
【0042】金型を閉じて100℃の油浴に入れ、約1
時間後に油浴から取り出した。冷却後、金型から成形物
を取り出した。得られた成形物の比重は0.30であっ
た。
【0043】比較のため、帝人(株)で試販しているニ
ットプリフォーム 5gage interlock 
を準備した。このプリフォームを予め準備した同じ金型
に合せて切りとった。
【0044】油化シェル製「エポキシ樹脂エピコート8
07」100部と「エポメートYLH006」31部を
混合した。ニットプリフォームを上記樹脂混合物に浸し
、充分に樹脂を含浸させた。これをプレスで搾り、樹脂
量を減らした。プレスを戻すとニットプリフォームは僅
かに厚みが回復した。
【0045】この樹脂含浸シートを積層してほぼ金型一
杯に収め、105℃の温浴に入れた。1分後に金型のノ
ズルのバルブを開いたが樹脂は排出しなかったのでバル
ブを閉じた。
【0046】1時間後に金型を温浴より取り出し、冷却
して金型を開き、成形物を取りだした。得られた成形物
は、ガラス長繊維編み物で補強された気泡の残る、見か
け比重1.26の繊維補強樹脂成形体であった。
【0047】
【実施例4】実施例1と同様に、3次元弾性ウエブ、補
強ガラスクロス及び金型を準備した。また、「エピコー
ト807」100部と「エポメートYLH006」31
部とを混合し樹脂Aを調製した。
【0048】上記ウエブを金型合わせてやや厚めに切り
取った。このウエブにポンチで5mmφの孔を10mm
ピッチで開けた。開孔率は19.6%に当たる。これを
樹脂Aに浸して引き上げ、加圧圧搾して樹脂を搾り取り
、加圧を解放し、形状・厚みを回復させた。
【0049】一方、補強ガラスクロスを2枚同様に金型
に合わせて切りとり、これを樹脂Aに浸した。
【0050】これらを、樹脂含浸補強ガラスクロス/樹
脂含浸回復ウエブ/樹脂含浸補強ガラスクロスの順に重
ねて金型に収めた。
【0051】金型を閉じて100℃の油浴に入れ、約1
時間後に油浴から取り出した。冷却後、金型から成形物
を取り出した。得られた成形物は良好な外見で、曲げ強
度は16.4kg/mm2 、曲げ弾性率は593kg
/mm2 を示した。引っ張り強度は5.8kg/mm
2 、弾性率は235kg/mm2 、比重は1.08
であった。
【0052】
【実施例5】本例は、セーリングボード用のフィン(ス
ケグ)を作成した例を示す。
【0053】フィンの形に合わせた樹脂型(大きさは最
大幅120mm、最大長350mm、最大厚さ14mm
である)を常法により作成した。また、実施例1と同様
に、「エピコート807」100部と「エポメートYL
H006」31部を混合し樹脂Aを調製した。
【0054】東レ製の炭素繊維T−400のクロスと帝
人製のアラミド繊維「テクノーラ」のクロス及び日東紡
製のガラスクロスWF−181−100BVを準備した
【0055】金型に合わせて炭素繊維クロスとアラミド
繊維クロス各1枚、ガラスクロス2枚を一組とした2組
のセットを金型に合わせて作った。この2組の補強繊維
のセットに樹脂Aを十分に浸み込ませた。
【0056】実施例1と同様の3次元弾性ウエブ(厚さ
10mm)を、金型より大きめに切取った。これを樹脂
Aと浸漬し、引き上げて圧搾し、樹脂を搾り取った後、
形状・厚みを回復させた。
【0057】樹脂Aを浸み込ませた補強材料のセットの
間に、樹脂Aを含浸して圧搾し回復させたウエブを挟み
、金型に収めた。この際、ウエブの一部は金型の内形に
合せて押しつぶしている。
【0058】金型に収め、過剰な樹脂が溢れるのを確認
し、排出が済んだことを確かめてから金型のノズルを閉
じた。
【0059】この金型を90℃の油浴に入れて加熱した
。1時間後に取り出し、冷却して金型を開いて成形物を
取出したところ、良好な“スケグ”が得られた。このも
のの実用強度は硬質のフォームコアを用いたものとほぼ
同様と判定された。
【0060】
【実施例6】テレフタル酸とイソフタル酸とブチレング
リコールを用いたポリブチレンフタレートとε−カプロ
ラクタムから得たナイロン6を複合紡糸して複合繊維と
なし、切断して捲縮したステープルを得た。これを3次
元ウエブ化して、希薄なエポキシ樹脂溶液を散布し、乾
燥して繊維の交点を接着して、弾性3次元ウエブとした
【0061】一方、実施例1と同様の補強ガラスクロス
、金型、エポキシ樹脂(樹脂A)を準備した。
【0062】上記のウエブを金型に合わせてやや大きめ
に切り取った。このウエブを実施例1と同じ樹脂Aに浸
して引き上げ、加圧圧搾して樹脂を搾り取り、加圧を解
放し、形状・厚みを回復させた。また、補強ガラスクロ
スを2枚同様に金型に合わせて切りとった。これを樹脂
Aに浸した。
【0063】これらを、樹脂含浸補強ガラスクロス/樹
脂含浸回復ウエブ/樹脂含浸補強ガラスクロスの順に重
ねて金型に収めた。
【0064】金型を閉じて100℃の油浴に入れ、約1
時間後に油浴から取り出した。冷却後、成形物を取り出
した。得られた成形物は良好な外見で、比重は0.85
、曲げ強度は11.4kg/mm2 、曲げ弾性率は5
93kg/mm2 、引っ張り強度は4.8kg/mm
2 、弾性率は225kg/mm2 を示した。
【0065】
【実施例7】実施例1と同様の3次元弾性ウエブと金型
を準備した。また、樹脂として「エピコート807」1
00部と「エポメートYLH006」31部を混合し樹
脂Aを調製した。
【0066】表皮材の素材である補強繊維クロスとして
、東レ製の炭素繊維クロスを準備した。東レT−400
の織物で目付約200g/m2 のものである。
【0067】上記のウエブを金型に合わせて、但しやや
厚めに切り取った。このウエブを樹脂Aに浸して引き上
げ、加圧圧搾して樹脂を搾り取り、加圧を解放し、形状
・厚みを回復させた。また、補強炭素繊維クロスを2枚
同様に金型に合わせて切りとって、これを樹脂Aに浸し
た。
【0068】これらを、樹脂含浸補強炭素繊維クロス/
樹脂含浸回復ウエブ/樹脂含浸補強炭素繊維クロスの順
に重ねて金型に収めた。
【0069】金型を閉じて100℃の油浴に入れた。約
1時間後に油浴から取り出した。冷却後、成形物を取り
出した。得られた成形物は良好な外見で、曲げ強度は2
1.0kg/mm2 、曲げ弾性率は1551kg/m
m2 、引っ張り強度は9.4kg/mm2 、弾性率
は392kg/mm2 、比重は1.07であった。
【0070】
【実施例8】実施例1と同様の3次元弾性ウエブ、補強
ガラスクロス、金型及びエポキシ樹脂(樹脂A)を準備
した。
【0071】この樹脂A100部に、有機発泡剤アゾビ
スイソブチロニトリル3部を加えた。これを混合発泡性
樹脂Bとする。
【0072】上記のウエブを金型に合わせて、但しやや
厚めに切り取った。このウエブを混合発泡性樹脂Bに浸
して引き上げ、加圧圧搾して樹脂を搾り取り、加圧を止
め、回復させた。一方、補強ガラスクロス2枚を同様に
金型に合わせて切りとった。これを樹脂Aに浸した。
【0073】これらを、樹脂含浸補強ガラスクロス/樹
脂含浸回復ウエブ/樹脂含浸補強ガラスクロスの順に重
ねて金型に収めた。
【0074】金型を閉じて100℃の油浴に入れ、約1
時間後に油浴から取り出した。冷却後、成形物を取り出
した。得られた成形物は良好な外見で、曲げ強度は4.
8kg/mm2 、曲げ弾性率は443kg/mm2 
、引っ張り強度は5.4kg/mm2 、弾性率は16
2kg/mm2 、比重は0.68であった。
【0075】
【実施例9】実施例6と同じポリエステル/ナイロン系
複合繊維を切断して捲縮したステープルを得た。これを
3次元ウエブ化して、希薄なエポキシ樹脂溶液を散布し
、乾燥して繊維の交点を接着して弾性3次元ウエブとし
た。
【0076】実施例1同様に補強ガラスクロス、金型を
準備した。樹脂はエポキシ樹脂を準備した。すなわち油
化シェル製のエポキシ樹脂「エピコート828」100
部とジアミノジフェニルスルホン30部を混合した。こ
れを暖めて十分に混合した。これを樹脂Cと呼ぶ。更に
、これにアゾジカルボンアミドを7部混合した。これを
混合発泡性樹脂Dと呼ぶ。
【0077】また、実施例2で用いたと同じポリエステ
ル/ポリプロピレン長繊維不織布「ユニセルBT−09
08」を準備した。
【0078】上記のウエブを金型に合わせて、但しやや
厚めに切り取った。このウエブを混合発泡性樹脂Dに浸
して引き上げた。圧搾して樹脂を一部除去し、圧搾から
解放して形状・厚みを元に戻した。
【0079】補強ガラスクロスと上記不織布を各2枚、
同様に金型に合わせて切りとった。そしてガラスクロス
のみを樹脂Aに浸した。
【0080】これらを、樹脂含浸補強ガラスクロス/樹
脂含浸回復ウエブ/不織布/樹脂含浸補強ガラスクロス
の順に重ねて金型に収めた。
【0081】金型を閉じて220℃の油浴に入れ、約1
時間後に油浴から取り出した。この際、過剰の樹脂はノ
ズルから排出した。但し、途中からノズルは閉じた。
【0082】冷却後、成形物を取り出した。得られた成
形物は良好な外見で、相応の強度をもっていた。曲げ強
度は8.6kg/mm2 、曲げ弾性率は423kg/
mm2 、比重は約0.78であった。
【0083】
【実施例10】実施例8と同様に、3次元弾性ウエブ、
金型、樹脂、発泡性樹脂を準備した。樹脂は「エピコー
ト807」100部と「エポメートYLH006」31
部を混合した樹脂Aである。また、この樹脂A100部
に、有機発泡剤アゾビスイソブチロニトリル3部を加え
、混合発泡性樹脂Bを調製した。
【0084】表皮材の素材である補強繊維クロスとして
、東レ製の炭素繊維クロス(T−400の織物で目付約
200g/m2 のもの)を準備した。
【0085】実施例1と同様の3次元弾性ウエブを金型
に合わせて、やや厚めに切り取った。このウエブを混合
発泡性樹脂Bに浸して引き上げ、加圧圧搾して樹脂を搾
り取り、加圧を止め、回復させた。
【0086】補強炭素繊維クロスを2枚、同様に金型に
合わせて切りとった。これを樹脂Aに浸した。
【0087】これらを、樹脂含浸補強炭素繊維クロス/
混合発泡性樹脂含浸回復ウエブ/樹脂含浸補強炭素繊維
クロスの順に重ねて金型に収めた。
【0088】金型を閉じて100℃の油浴に入れ、約1
時間後に油浴から取り出した。冷却後、成形物を取り出
した。得られた成形物は良好な外見で、曲げ強度は16
.8kg/mm2 、曲げ弾性率は1343kg/mm
2 を示した。引っ張り強度は9.4kg/mm2 、
弾性率は362kg/mm2 、比重は0.88であっ
た。
【0089】
【実施例11】実施例8において、用いたガラスクロス
を炭素繊維クロスに、発泡剤を発泡性粒子に変えて同様
の実験を行った。
【0090】すなわち、実施例8と同様に、金型、樹脂
を準備した。樹脂としては「エピコート807」100
部と「エポメートYLH006」31部を混合した樹脂
Aを使用した。
【0091】この樹脂A100部に、松本油脂製薬の発
泡性粒子、「マイクロスフェアF−50D」10部を加
えた。これを混合発泡性樹脂Eとする。
【0092】表皮材の素材である補強繊維クロスとして
、実施例7,10と同じ東レ製の炭素繊維クロスを準備
した。
【0093】また、ポリエステル/ポリプロピレン長繊
維不織布「ユニセルBT−0908」を準備した。
【0094】実施例1と同様の3次元弾性ウエブを金型
に合わせて、やや厚めに切り取った。このウエブを混合
発泡性樹脂Eに浸して引き上げ、加圧圧搾して樹脂を搾
り取り、加圧を止め、形状を回復させた。
【0095】補強炭素繊維クロスと不織布をそれぞれ2
枚ずつ、同様に金型に合わせて切りとり、樹脂Aに浸し
た。
【0096】これらを、樹脂含浸補強炭素繊維クロス/
不織布/樹脂含浸回復ウエブ/不織布/樹脂含浸補強炭
素繊維クロスの順に重ねて金型に収めた。
【0097】金型を閉じて105℃の油浴に入れ、約1
時間後に油浴から取り出した。冷却後、成形物を取り出
した。得られた成形物は良好な外見で、曲げ強度は21
.8kg/mm2 、曲げ弾性率は1641kg/mm
2 を示した。引っ張り強度は10.4kg/mm2 
、弾性率は362kg/mm2 、比重は0.89であ
った。
【0098】
【実施例12】実施例1と同じ嵩密度0.03g/cm
2 の3次元弾性ウエブを作成した。さらに、実施例1
と同様の補強ガラスクロス、金型を準備した。樹脂とし
て実施例9と同様に油化シェル製のエポキシ樹脂「エピ
コート828」100部とジアミノジフェニルスルホン
30部を暖めて十分に混合した。これを樹脂Cと呼ぶ。 更にこれにアゾジカルボンアミドを7部混合した。これ
を混合発泡性樹脂Dと呼ぶ。
【0099】また、実施例2で用いたと同じポリエステ
ル/ポリプロピレン長繊維不織布「ユニセルBT−09
08」を準備した。
【0100】上記のウエブを金型に合わせて、やや厚め
に切り取った。このウエブを混合発泡性樹脂Dに浸して
引き上げた。圧搾して樹脂を一部除去した後、形状・厚
みを元に戻した。更にこの繊維表面を樹脂で覆ったウエ
ブを加熱した約200℃まで昇温して半固化させて冷却
した。
【0101】補強ガラスクロスと不織布ユニセルを各2
枚、同様に金型に合わせて切りとった。ガラスクロスの
みを樹脂Cに浸した。このガラスクロスをウエブ同様に
加熱して約200℃まで昇温して樹脂を半固化させて冷
却した。
【0102】これらを、樹脂含浸補強ガラスクロス/不
織布/樹脂含浸回復ウエブ/不織布/樹脂含浸補強ガラ
スクロスの順に重ねて金型に収めた。
【0103】金型を閉じて220℃の油浴に入れ、約1
時間後に油浴から取り出した。この際、過剰の樹脂はノ
ズルから排出した。但し、途中からノズルは閉じた。
【0104】冷却後、成形物を取り出した。得られた成
形物は良好な外見と相応の強度をもっていた。曲げ強度
は18.6kg/mm2 、曲げ弾性率は1423kg
/mm2 、比重は約0.98であった。
【0105】
【実施例13】3次元の弾性ガラスウエブを入手した。 螺旋状の短繊維をウエブ化し、少量の樹脂溶液を吹き付
け、繊維交点を固定した弾性ウエブで厚さ3mm程度、
比重は約0.1のものである。目付け約500g/m2
 のガラスクロス(旭ファイバーグラス製MS253E
−1040−2NT−10FS)を入手し、また不飽和
ポリエステル樹脂として日本ユピカ製の「ネオポール8
250L」と化薬アクゾ社の開始剤「トリゴノックスR
239A」、日本ユピカ社の促進剤「PRM」を入手し
た。
【0106】また、2枚のアルミニウム板と「テフロン
」で金型を作成した。2枚のアルミニウム板の間に「テ
フロン」のスペーサーを挟んだもので、大きさは180
mm×200mm、厚さは3mm(スペーサー厚みによ
る)のものである。
【0107】この金型に合わせて弾性ガラスウエブを切
りとった。一方、不飽和ポリエステル樹脂を調合した。 すなわち「ネオポール8250L」100部と「トリゴ
ノックスR239A」1部とPRM0.1部とを混合し
た。この樹脂混合物にガラスウエブを浸し、引き上げて
窒素でブローして余剰の樹脂を吹き飛ばした後、圧搾−
回復を行った。
【0108】金型に合わせてガラスクロスを2枚切りと
った。これにも上記の不飽和ポリエステル樹脂混合物を
充分に含浸させ、樹脂含浸ガラスクロス/樹脂添加3次
元ガラスウエブ/樹脂含浸ガラスクロスの順に金型に収
めた。
【0109】金型を閉じて70℃の油浴に入れ、約20
分後に110℃の油浴に移し、2時間後に油浴から取り
出した。冷却後、成形物を取り出した。得られた成形物
は良好な外見と、相応の強度をもっていた。比重は約0
.97、曲げ強度は14.2kg/mm2 、弾性率は
557kg/mm2 であった。
【0110】
【実施例14及び比較例2】実施例12において、用い
たエポキシ樹脂と発泡材を替えた。即ち、実施例1同様
にポリブチレンフタレートと変性体ポリエステルとを複
合紡糸して得た捲縮繊維を切断して、ポリエステル短繊
維と混綿、ウエブ化し、熱風を通して交差点を融着させ
た3次元弾性ウエブを準備した。このウエブの嵩密度は
0.03g/cm2 であった。
【0111】そして、実施例1と同様に補強ガラスクロ
ス、金型を準備した。補強ガラスクロスは旭ファイバー
グラス製MS253E−1040−2NT−10FSで
ある。樹脂としては「エピコート807」100部と「
エポメートYLH006」31部を混合した樹脂Aを使
用し、更にこの樹脂A100部に、松本油脂製薬の発泡
性粒子「マイクロスフェアF−50D」10部を加えた
。これを混合発泡性樹脂Eと呼ぶ。
【0112】上記のウエブを金型に合わせてやや厚めに
切り取った。このウエブを混合発泡性樹脂Eに浸して引
き上げた。圧搾して樹脂を一部除去し、次いで形状・厚
みを元に戻した。
【0113】補強ガラスクロスと実施例2で用いた不織
布「ユニセルBT−0908」を各2枚、同様に金型に
合わせて切りとり、ガラスクロスのみを樹脂Aに浸した
【0114】そして、実施例2と同様に、樹脂含浸補強
ガラスクロス/不織布/樹脂含浸回復ウエブ/不織布/
樹脂含浸補強ガラスクロスの順に重ねて金型に収めた。
【0115】金型を閉じて105℃の油浴に入れ、約1
時間後に油浴から取り出した。この際、過剰の樹脂はノ
ズルから排出した。但し、途中からノズルは閉じた。
【0116】冷却後、金型から成形物を取り出した。得
られた成形物は良好な外見と、相応の強度をもっていた
。曲げ強度は18.4kg/mm2 、曲げ弾性率は7
82kg/mm2 、比重は0.98であった。
【0117】比較例として、帝人(株)が試販している
ガラス繊維ニットプリフォーム 5 gage 1x1
 rib を準備し、このプリフォームを予め準備した
金型に合せて切り取った。このニットプリフォームを上
記の3次元弾性ウエブの代わりに用いて同様に成形した
。但し混合発泡樹脂Eを含浸したウエブは圧縮した後、
回復はあまり起こらなかった。
【0118】このニットプリフォームシートの両面に上
記不織布「ユニセルBT0404」を重ね、樹脂(「エ
ピコート807」100部と「エポメートYLH006
」31部を混合した樹脂)を塗布したガラスクロス(旭
ファイバーグラス製MS253E−1040−2NT−
10FS)を重ねて金型に収めた。
【0119】金型を閉じて105℃の油浴に入れ、約1
時間後に油浴から取り出した。この際、過剰の樹脂はノ
ズルから排出した。但し、途中からノズルは閉じた。
【0120】冷却後、金型から成形物を取り出した。得
られた成形物は良好な外見と、相応の強度をもっていた
。比重は0.98、曲げ強度は14.8kg/mm2 
、曲げ弾性率は657kg/mm2 であった。
【0121】本発明の実施例で用いたポリエステル繊維
は比較例で用いたガラス繊維より強度、弾性率共に低い
が、本発明によるものの場合、成形物密度を合わせると
成形物の物性はむしろ高いものが得られた。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3次元の不織繊維ウエブに樹脂を含浸させ
    、該ウエブを搾って該ウエブ中に含浸した樹脂の一部を
    排出し、次いで該ウエブを少くとも一部復元させた後、
    該ウエブ中の樹脂を固化させることを特徴とする軽量複
    合成形物の製造方法。
  2. 【請求項2】3次元の不織繊維ウエブが、圧縮に対して
    弾性を有するものであり、該ウエブをその弾性を利用し
    て復元させることを特徴とする請求項1記載の軽量複合
    成形物の製造方法。
  3. 【請求項3】3次元の不織繊維ウエブが、融点の異なる
    2種以上の熱可塑性ポリマーをサイド・バイ・サイド型
    に複合紡糸した複合繊維をウエブ状となし、これを加熱
    して該繊維における低融点成分によりウエブ中の繊維の
    交点を融着させたものであることを特徴とする請求項1
    又は2記載の軽量複合成形物の製造方法。
  4. 【請求項4】樹脂を含浸させて搾った後復元させた3次
    元の不織繊維ウエブに、樹脂を含浸した補強繊維シート
    の少くとも一層を積層して型に入れ、成形することを特
    徴とする請求項1,2又は3記載の軽量複合成形物の製
    造方法。
  5. 【請求項5】樹脂を含浸した不織繊維ウエブに、補強繊
    維シートを積層し、該積層物を搾って該ウエブ中の樹脂
    の一部を排出させるとともにその少くとも一部を補強繊
    維シートに含浸させた後、該ウエブを少くとも一部復元
    させ、型に入れて成形することを特徴とする請求項1,
    2,3又は4記載の軽量複合成形物の製造方法。
  6. 【請求項6】不織繊維ウエブに含浸させる樹脂が、発泡
    剤を含む未硬化の熱硬化性樹脂であることを特徴とする
    請求項1,2,3,4又は5記載の軽量複合成形物の製
    造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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