JPH04333057A - トナーの製造方法 - Google Patents

トナーの製造方法

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JPH04333057A
JPH04333057A JP3102543A JP10254391A JPH04333057A JP H04333057 A JPH04333057 A JP H04333057A JP 3102543 A JP3102543 A JP 3102543A JP 10254391 A JP10254391 A JP 10254391A JP H04333057 A JPH04333057 A JP H04333057A
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resin
particles
toner
fine particles
inner core
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JP3102543A
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Hidenori Kin
英憲 金
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真法などに使用さ
れている乾式現像用トナーに関する。詳しくは多層構造
を有するトナーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては、米国特許第
2297691に示させているカールソンプロセスを基
本として、これまでに多数の方法が提案されている。一
般には光導電性物質を用いた感光体上に静電気的潜像を
形成し、次に前記潜像に‘トナー’と呼ばれる微粉末を
選択的に付着させ、現像を行い、前記潜像を顕像化する
。この顕像化したトナーを必要に応じて紙などの転写材
に転写した後、熱及び圧力、または溶剤蒸気などにより
定着し画像形成物を得るものである。
【0003】現像方法としては乾式現像方式、液体現像
方式に大別できる。さらに乾式現像方式としてはキャリ
アを使用する二成分現像方式として磁気ブラシ現像法、
カスケード現像法などが知られていて、一成分現像方式
としては、ジャンピング現像法、FEED現像法、磁気
ブラシ現像法などが知られている。これらの現像方式に
使用されるトナーは、さらに絶縁性と導電性に分類され
る。一般にこれらの現像方法に使用されるトナーは樹脂
の中に染料、顔料などの着色剤、帯電制御剤などを分散
させた約10μmの微粒子の表面に、種種の物質を付着
させたものが使用されている。しかし、これらの微粉末
を前記の現像方法に用いるためには種種の物理的化学的
特性が要求される。要求される特性項目としては、電気
的特性・機械的特性・熱的特性等であり、これらについ
て改良が重ねられている。なかでもトナー搬送に影響を
与える凝集性、流動性についてはこれまでに多数の提案
がなされており、例えばシリカ粉末をトナーの表面に付
着させることにより流動性を向上させることが一般に知
られている。トナー表面に種種の物質を付着させる方法
としては、流動乾燥炉などを使用して熱により付着させ
る方法、ボールミルなどの混合機を用いて機械的な力に
より付着させる方法などが知られている。また他には、
高速ジェット気流により分散すると同時に、処理剤と接
触させて付着する方法(平2−42452)等も提案さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
付着方法では、表面の微粒子の付着力が弱く、トナー搬
送時及び現像時にトナー表面から剥がれてしまい使用雰
囲気温度によって容易に凝集が起こり、ブロッキングや
ケーキングによりトナーの現像特性が低下するという欠
点を有している。さらに剥がれた微粒子により装置内汚
染が生じ、画像劣化、機械故障などの悪影響を及ぼすと
いう欠点を有している。さらに、重合法によって、Si
O2粒子を固定化する場合、材料選択性が非常に狭くな
るという欠点を有している。さらに表面に付着している
微粒子の量により、トナーそれぞれで帯電量が異なり、
画質に悪影響を与えるという欠点を有している。
【0005】従って本発明の目的は、上記課題を解決す
るもので 1)凝集防止(保存性) 2)高流動性 3)微粒子飛散の防止 4)安定な帯電性 5)簡単な製法 上記特性を有するトナーの製造方法を提供するものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のトナーの製造方
法は、乾式現像法に使用し、少なくとも結着樹脂と着色
剤よりなる内核粒子の外表面に無機物微粒子と樹脂微粒
子を用いて樹脂被覆層を形成したトナーにおいて、内核
粒子の外表面に粒径が1μm以下である樹脂微粒子を湿
式で付着させ、次に前記樹脂微粒子を溶解させる溶剤に
粒径が0.1μm以下である無機物微粒子を分散させ溶
液で処理する事により、無機物微粒子を含む樹脂被覆層
を形成することを特徴とする。
【0007】
【実施例】図1に本発明のトナー製造方法のフローチャ
ートを示す。結着樹脂1と着色剤2等からなる原料を用
いて混練粉砕法、スプレードライ法、重合法等によりト
ナー内核6を作製する。次に、トナー内核6に樹脂微粒
子3を付着させる外添処理9を行い樹脂粒子外添トナー
7を作製する。次に樹脂粒子外添トナー7に無機物微粒
子4を分散させた樹脂微粒子3を溶解する溶剤5を接触
させ、被膜処理10を行い、無機物含有樹脂被膜トナー
8を作製する。本発明に用いる内核粒子は結着樹脂と少
なくとも1種類以上のトナー成分を含有する粒子を使用
する。トナー成分としては、着色剤、電荷制御剤、磁性
粉、導電剤、離型剤、分散剤などを必要に応じて選択す
るものである。これらの内核粒子は一般の混練粉砕法、
スプレードライ法、重合法によって作製された粒径1〜
40μmのものを使用する。形状は球形でも不定形でも
構わない。
【0008】内核粒子表面に樹脂微粒子を付着させる湿
式の方法としては、内核粒子表面と樹脂微粒子表面のゼ
ータ電位差による静電付着力を利用したヘテロ凝集法、
混合分散液のボールミル等でのミリングによる湿式ミリ
ング法、内核粒子をカップリング剤で処理してから樹脂
微粒子と混合・付着処理するカップリング剤法、樹脂溶
液樹脂粒子分散系における界面沈澱法等が適応可能であ
る。ヘテロ凝集法では、内核粒子と樹脂微粒子の粒径比
は3以上が好ましく、また内核粒子と樹脂微粒子のゼー
タ電位は正負逆極性になるように組成を調整することが
好ましい。湿式ミリング法では、内核粒子と樹脂微粒子
の粒径比は5以上が好ましい。カップリング剤法では、
内核粒子と樹脂微粒子の粒径比は3以上が好ましく、内
核粒子にシラン、チタン、クロム、アルミ、有機リン、
過酸化シリル等のカップリング剤を添加、もしく表面処
理し、樹脂微粒子にはカップリング剤の官能基と反応可
能な官能基を有するように組成を調整する必要がある。 界面沈澱法では、樹脂微粒子と溶解性が異なる樹脂の溶
液に樹脂微粒子を分散し、内核粒子を分散して樹脂が不
溶性の溶剤を添加することによる沈澱現象を利用して、
内核粒子表面に樹脂微微子を付着させる。
【0009】次に溶剤処理する方法としては噴霧乾燥法
、液浸法などがあるが接触時間を制御できるものであれ
ば何でも良い。好ましくは粉体コーティング装置、例え
ば、ディスパーコート(日清製粉)、コートマイザー(
フロイント産業)などを使用する。
【0010】内核粒子の組成としては特に限定されるも
のではなく、一般的なものを使用することができる。例
えば、結着樹脂としてはポリスチレン及び共重合体、例
えば、水素添加スチレン樹脂、スチレン・イソブチレン
共重合体、ABS樹脂、ASA樹脂、AS樹脂、AAS
樹脂、ACS樹脂、AES樹脂、スチレン・Pクロロス
チレン共重合体、スチレン・プロピレン共重合体、スチ
レン・ブタジエン架橋ポリマー、スチレン・ブタジエン
・塩素化パラフィン共重合体、スチレン・アリル・アル
コール共重合体、スチレン・ブタジエンゴムエマルジョ
ン、スチレン・マレイン酸エステル共重合体、スチレン
・イソブチレン共重合体、スチレン・無水マレイン酸共
重合体、アクリレート系樹脂あるいはメタアクリレート
系樹脂及びその共重合体、スチレン・アクリル系樹脂及
びその共重合体、例えば、スチレン・アクリル共重合体
、スチレン・ジエチルアミノ・エチルメタアクリレート
共重合体、スチレン・ブタジエン・アクリル酸エステル
共重合体、スチレン・メチルメタアクリレート共重合体
、スチレン・nーブチルメタアクリレート共重合体、ス
チレン・ジエチルアミノ・エチルメタアクリレート共重
合体、スチレン・メチルメタアクリレート・n−ブチル
アクリレート共重合体、スチレン・メチルメタアクリレ
ート・ブチルアクリレート・N−(エトキシメチル)ア
クリルアミド共重合体、スチレン・グリシジルメタアク
リレート共重合体、スチレン・ブタジエン・ジメチル・
アミノエチルメタアクリレート共重合体、スチレン・ア
クリル酸エステル・マレイン酸エステル共重合体、スチ
レン・メタアクリル酸メチル・アクリル酸2ーエチルヘ
キシル共重合体、スチレン・n−ブチルアリレート・エ
チルグリコールメタアクリレート共重合体、スチレン・
n−ブチルメタアクリレート・アクリル酸共重合体、ス
チレン・n−ブチルメタアクリレート・無水マレイン酸
共重合体、スチレン・ブチルアクリレート・イソブチル
マレイン酸ハーフエステル・ジビニルベンゼン共重合体
、ポリエステル及びその共重合体、ポリエチレン及びそ
の共重合体、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリプロ
ピレン及びその共重合体、フッソ樹脂、ポリアミド樹脂
、ポリビニルアルコール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ
ビニルブチラール樹脂などを一種類あるいは、二種類以
上ブレンドしたものを使用する事ができる。また、樹脂
以外の物質としてワックス等も使用することができる。 例えば、キャンデリラワックス、カルナバワックス、ラ
イスワックス等の植物系天然ワックス、みつろう、ラノ
リン等の動物系天然ワックス、モンタンワックス、オゾ
ケライト等の鉱物系天然ワックス、パラフィンワックス
、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム等の天
然石油系ワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャ
ー・トロプシュワックス等の合成炭化水素ワックス、モ
ンタンワックス誘導体、パラフィンワックス誘導体等の
変性ワックス、硬化ひまし油、硬化ひまし油誘導体等の
水素化ワックス、合成ワックス等のワックス類、ステア
リン酸、パルミチン酸等の高級脂肪酸類、低分子量ポリ
エチレン、酸化ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリ
オレフィン、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン
・アクリル酸エステル共重合体、エチレン・酢酸ビニル
共重合体等のオレフィン共重合体を一種あるいは二種以
上を用いる。
【0011】着色剤としてはカーボンブラック、スピリ
ットブラック、ニグロシンなどの黒色染・顔料を使用す
る。カラー用としては、フタロシアニン、ローダミンB
レーキ、ソーラピュアイエロー8G、キナクリドン、ポ
リタングストリン酸、インダスレンブルー、スルホンア
ミド誘導体などの染料、または顔料を使用することがで
きる。さらに、分散剤として、金属石鹸、ポリエチレン
グリコールなど、帯電制御剤として、電子受容性の有機
錯体、塩素化ポリエステル、ニトロフニン酸、第4級ア
ンモニウム塩、ピリジニル塩などを添加することができ
る。この他に磁性用トナーとして磁性粉末、例えば、F
e3O4、Fe2O3、Fe、Cr、Niなどを用いる
【0012】次に本発明に用いる無機物微粒子としては
、Si02、TiO2、(ルチル、アナターゼ)、Zn
0、Al2O3(α型、β型)、TiON、TiBaO
3、MgO、ZrO2、CaCO3、NiO、SnO、
クレー、タルク、ケイ砂、雲母、SiN、SiC、Ba
2SO4、カーボンブラック等の微粒子を使用する事が
できる。また、樹脂微粒子としてはポリメチルメタアク
リレート、ポリエチルメタアクリレート、ポリnーブチ
ルメタアクリレート、ポリエステル、(スチレンーブタ
ジエン)コポリマー、(PVC、PVA、PVAc)コ
ポリマー、ポリγーメチルーグルタメート、フッ素樹脂
、フッ化ビニリデン樹脂、ベンゾクアナミン樹脂、シリ
コーン樹脂、エポキシ樹脂、ナイロン66/6、ナイロ
ン11、ナイロン12、ポリスチレン樹脂、架橋ポリス
チレン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリオレ
フィン樹脂、ポリエチレン樹脂、セルロース等を使用す
る。
【0013】内核粒子の表面に樹脂微粒子を付着させた
後、無機物微粒子を分散させた樹脂微粒子を溶解処理す
る溶剤としては、内核粒子及び微粒子の材質により決定
される。このため水系、有機溶剤系等のものを使用する
事ができる。
【0014】以上前記方法によって無機物微粒子を含む
樹脂被覆層を形成する事により、処理後の分級などの操
作を必要とせず、簡単に流動性及び保存性の優れたトナ
ーを製造することができる。
【0015】以下に本実施例をより詳細に説明する。
【0016】(実施例1) <内核粒子の作製> ポリエステル樹脂                 
 94wt%パラフィンワックス          
        3wt%含金属アゾ染料      
                1wt%カーボンブ
ラック                    2w
t%上記組成の原料を使用し、スクリュウ押出機で混練
し、冷却粗粉砕する。次にジエット粉砕機で微粉砕し、
分級して5〜20μmの内核粒子を作製した。
【0017】<樹脂粒子の付着>前記内核粒子に樹脂微
粒子としてポリブチルメタアクリレート(PBMA)を
用いた。PBMAの粒径は0.4μm、ガラス転移点7
8℃のものを使用した。前記作製した内核粒子を、樹脂
微粒子            PBMA(5%分散)
からなる、分散水溶液1000mlに混合し、ボールミ
ルでの湿式ミリング法による付着処理を行い、続いてス
プレードライヤーにより乾燥、樹脂粒子付着トナーを得
た。
【0018】得られた粉体粒子の過剰な、付着に寄与し
ていないPBMAは分級機により除去した。分級後の粒
子を電子顕微鏡観察したところ、PBMA粒子が内核粒
子の表面に剥がれず、付着していることが明かとなった
【0019】<溶剤処理>上記方法で作製した、微粒子
を付着した内核粒子に対して溶剤処理を行った。無機物
微粒子として粒径0.02μmのSiO2、溶剤として
アセトンを用いた。この時SiO2量を3%分散した。 この溶剤に粉体を1.5秒接触させ、その後、乾燥温度
60℃で噴霧乾燥してアセトンを蒸発させた。この溶剤
処理により得られた粒子は粒子同士の結着も無く、粒子
それぞれが独立した状態の集合体であった。また、本実
施例で作製した粒子を電子顕微鏡により断面観察したと
ころ、内核粒子の表面に、0.2〜0.3μmの樹脂被
覆層が形成されていた。さらに、樹脂層にSiO2が均
一に分散され、被覆層表面にもSiO2が露出している
のが確認された。さらに本実施例で作製したトナーの安
息角を測定したところ31°の高流動性を示した。また
、凝集度を測定したところ5.6%となり、通常より低
い値を示した。
【0020】さらに、本実施例で作製したトナーを一成
分非接触型現像機とOPC感光体を有するレーザプリン
ターに搭載して、画像形成を行ったところブロッキング
やケーキングを起こす事なく、鮮明な画像を形成するこ
とができ、さらに3万枚の耐久テストを行ったところ初
期と同様にブロッキングやケーキングを起こす事なく鮮
明な画像を得ることができた。さらに本実施例で作製し
たトナーを容器に密閉し、30℃−80%の環境下に三
ヶ月間保存して同様なテストを行ったが凝集などの特性
上の劣化はなく、鮮明な画像を得ることができた。
【0021】(比較例1)実施例1で作製した内核粒子
を無機物微粒子であるSiO2と樹脂微粒子であるPB
MAからなる被覆層を表面に形成させないでそのまま実
施例1で用いたレーザープリンターに搭載して画像形成
を行ったところ、トナーの流動性が悪く、さらに現像器
内で凝集を起こし、鮮明な画像を形成することができな
かった。
【0022】また、安息角を測定したところ53゜であ
り、凝集度は21.3%となり、流動性が極めて低いも
のであった。。
【0023】(比較例2)実施例1で作製した内核粒子
に、実施例1の<樹脂粒子の付着>と同様の方法で樹脂
微粒子を付着させ、溶剤処理をしないままのトナーを作
製した。このトナーを実施例1で用いたレーザープリン
ターに搭載して画像形成を行ったところ、トナーの流動
性が悪く、さらに現像器内で凝集を起こし、鮮明な画像
を形成することができなかった。また付着物の剥がれが
生じ、現像器内の汚染が起こっていた。また、安息角を
測定したところ48゜であり、凝集度は23%となり、
流動性の低いものであった。 (実施例2)本実施例では内核粒子として、ワックスを
主成分とし、磁性粉と着色剤を有する粒子を用いた。そ
の他、実施例1と同様に行った。
【0024】<内核粒子の作製> パラフィンワックス              35
wt%カルナバワックス              
  30wt%Fe3O4             
           32wt%カーボンブラック 
                 3wt%上記組成
の原料を使用し、バッチ式混練機で混練し、冷却粗粉砕
する。次に、ジェット粉砕機で微粉砕後、分級して平均
粒径10μm、分布5〜25μmの内核粒子を作製した
【0025】<樹脂粒子の付着>実施例1と同様なPB
MAを使用して実施例1と同様な組成で行った。得られ
た粒子は、実施例1と同様な状態であった。
【0026】<溶剤処理>溶剤としては、キシレンを用
いた。無機物微粒子は、実施例1と同様のSiO2を使
用し、溶媒に対し2%分散させた。接触時間は1秒、乾
燥温度は60℃で噴霧乾燥した。得られた粒子は実施例
1と同様に粒子同士の結着も無く、粒子それぞれが独立
した状態の集合体であった。また、安息角を測定したと
ころ32°の高流動性を示した。さらに、得られたトナ
ーを電子顕微鏡により断面観察したところ、内核粒子の
表面に0.2〜0.3μmの樹脂被覆層が形成されてい
た。
【0027】さらに、本実施例で作製したトナーを一成
分磁気ブラシ現像機とOPC感光体を有するレーザープ
リンターに搭載して画像を形成したところブロッキング
やケーキングを起こす事無く、さらに定着温度120℃
という低温で鮮明な画像を形成する事が出来た。さらに
3万枚の耐久テストを行ったところ初期と同様にブロッ
キングやケーキングを起こす事なく鮮明な画像を得るこ
とができた。さらに本実施例で作製したトナーを容器に
密閉し、30℃ー80%の環境下に三ヶ月間保存して同
様なテストを行ったが凝集などの特性上の劣化はなく、
鮮明な画像を得ることができた。
【0028】(実施例3)実施例2と同様な内核粒子と
無機物微粒子SiO2と樹脂微粒子PBMAを用い、無
機物微粒子と樹脂粒子の粒径を変化させてトナーを作製
した。 表1と表2に実験Noと粒径の関係を示す。表
1は樹脂微粒子として実施例1で用いたPBMA:0.
4μmを用い、SiO2粒子の粒径を変えて作製したも
のである。表2は無機物微粒子として、実施例1で用い
たSiO2:0.02μmを用い、樹脂微粒子の粒径を
変えて作製したものである。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】<樹脂粒子の付着>実施例1の<樹脂粒子
の付着>と同様に、それぞれのPBMAを5%分散させ
た分散水溶液に内核粒子を混合し、60℃にて10時間
混合攪拌してカップリング反応による付着処理を行い、
続いてスプレードライヤーにより乾燥、樹脂粒子付着ト
ナーを得た。
【0032】<溶剤処理>このトナーを実施例2<溶剤
処理>と同様に、それぞれのSiO2をアセトンに3%
分散させ、処理を行った。但し、接触時間は粒径に応じ
て変化させた。前記材料により作製したトナーの結果を
表3に示す。
【0033】さらにこれらのトナーについて、実施例2
と同様に画像形成を行い、画像評価した。その結果を表
4に示す。
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【0036】’鮮明’の定義は地かぶりが無く、画像濃
度が1.5以上の画像である。
【0037】本実施例より、無機物微粒子の粒径が0.
1μmよりも大きい場合、樹脂微粒子の粒径が1.0μ
mより大きい場合にはいずれも流動性が悪化し、画像も
鮮明なものが得られない事が明かとなった。
【0038】(実施例4)実施例1の内核粒子とSiO
2、PBMA微粒子を用い、溶剤中のSiO2の分散量
を変化させて、トナーを作製した。
【0039】<樹脂粒子の付着>PBMAの付着は、実
施例1の<樹脂粒子の付着>と同様の分散水溶液を使用
して行った。内核粒子を上記のPBMA分散水溶液10
00mlを作成し、24時間混合攪拌して、ヘテロ凝集
法により付着処理を行い、続いてスプレードライヤーに
より乾燥と乳化剤溶解被膜化を同時に行い樹脂被覆トナ
ーを作製した。
【0040】<溶剤処理>表5にSiO2の溶媒中への
分散量を示す。
【0041】これらのトナーを用いて、安息角および凝
集度を測定したところ表6のような結果になった。また
、実施例1と同様に画像形成を行い、画像評価を行った
。結果を表7に示す。
【0042】
【表5】
【0043】
【表6】
【0044】
【表7】
【0045】尚、No.10はSiO2の剥離が激しく
生じ、装置汚染を生じた。
【0046】この様に溶剤への分散量が1%より小さい
と表面露出SiO2が減り流動性が低下する。さらにま
た、5%を越えるとSiO2が過剰になり、逆に流動性
が低下するものと考えられる。
【0047】以上実施例を述べたが、本発明はこれらの
実施例に限定されるものではなく、さらに、被覆層内に
その他のトナー成分を添加する事も可能である。
【0048】
【発明の効果】以上述べたように本発明のトナーの製造
方法によれば、乾式現像法に使用し、少なくとも結着樹
脂と着色剤よりなる内核粒子の外表面に無機物微粒子と
樹脂微粒子を用いて樹脂被覆層を形成したトナーで、内
核粒子の外表面に粒径が1μm以下である樹脂微粒子を
湿式で付着させ、次に前記樹脂微粒子を溶解させる溶剤
に粒径が0.1μm以下である無機物微粒子を分散させ
た溶液で処理する事により、無機物微粒子を含む樹脂被
覆層を形成するため、無機物微粒子が安定して付着し、
流動性が高く、凝集がほとんど生じない。また、装置内
の汚染がほとんどない。さらにトナーの帯電量の経時変
化がなく安定なため、画質が常に鮮明であるという効果
を有する。
【0049】さらに本発明のトナー製造方法によれば、
内核粒子の組成、構造に関わらず、種種の樹脂成分と無
機物成分からなる被覆層を均一に、かつ簡単に膜厚制御
を行って上記特性を満足するトナーを簡単に作製できる
という、これまでの多層構造トナー作製方法に較べて多
大の効果を有する。従って、本発明のトナー製造方法は
優れた機能を有する、多層構造トナーの低コスト化にさ
らに大きく貢献する事が出来る。
【0050】さらに、本発明のトナー製造方法は、電子
写真、静電記録、静電印刷、磁気記録法などを用いた画
像形成装置、つまり複写機、プリンター、ファクシミリ
などに広く応用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトナー製造方法のフローチャートを示
す図。
【図2】本発明のトナー製造方法により作製されたトナ
ーの構成図。
【符号の説明】
1・・・結着樹脂 2・・・着色剤 3・・・樹脂微粒子 4・・・無機物微粒子 5・・・溶剤 6・・・トナー内核 7・・・樹脂微粒子外添トナー 8・・・無機物含有樹脂被膜トナー 9・・・外添処理 10・・・被膜処理 11・・・樹脂被膜層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  乾式現像法に使用し、少なくとも結着
    樹脂と着色剤よりなる内核粒子の外表面に無機物微粒子
    と樹脂微粒子を用いて樹脂被覆層を形成したトナーにお
    いて、内核粒子の外表面に粒径が1μm以下である樹脂
    微粒子を湿式で付着させ、次に前記樹脂微粒子を溶解さ
    せる溶剤に粒径が0.1μm以下である無機物微粒子を
    分散させた溶液で処理する事により、無機物微粒子を含
    む樹脂被覆層を形成することを特徴とするトナーの製造
    方法。
JP3102543A 1991-05-08 1991-05-08 トナーの製造方法 Pending JPH04333057A (ja)

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