JPH04331676A - 自動二輪車のシート取着構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】〔発明の目的〕

【０００２】

【産業上の利用分野】本発明は運転者用のフロントシー
トと、同乗者用のリヤシートとを別体とした自動二輪車
のシート取着構造に関する。

【０００３】

【従来の技術】自動二輪車のシートには、運転者が着座
するフロントシートと、同乗者が着座するリヤシートを
別体にし、それぞれをメインフレームから後方に延びる
シートフレーム上に脱着可能に載置したものがある。

【０００４】このようなフロント、リヤ別体式のシート
においてフロントシートは、一般的に前部がシートフレ
ームなどに差し込まれ、後部がネジ等によってシートフ
レーム上に固定される。またリヤシートはフロントシー
トの後方かつ上方に位置するようにシートフレーム上に
載置され、リヤシート前部が上記フロントシート後部の
ネジ止め部を覆い隠すようになっている。そしてリヤシ
ートはキーロック機構によって固定される。

【０００５】フロント・リヤシートを取り外す場合は、
まずリヤシートのキーロック機構を解錠してリヤシート
を外し、次にフロントシート後部のネジ止めを外してフ
ロントシートを取り外すようになっていた。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなシート取着構造ではフロントシートの脱着に工具が
必要であり、フロントおよびリヤシートの速やかな脱着
ができない。また、フロントシートの取り付けネジなど
が部品点数の増加に継がり、コストアップとなる。

【０００７】さらに、部品盗窃などの目的を持った部外
者によってリヤシートが破壊され、取り外された場合、
フロントシートはキーロックによる施錠がされていない
ため、用意に取り外されてしまう恐れがあった。

【０００８】本発明は上記問題点を考慮してなされたも
のであり、フロントシートおよびリヤシートを素手で簡
単かつ迅速に脱着できる上に部品点数が少なく、さらに
一つのキーロック機構によってフロント、リヤ双方のシ
ートが施錠される自動二輪車のシート取着構造を提供す
ることを目的とする。 〔発明の構成〕

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
、本発明に係る自動二輪車のシート取着構造は、フロン
トシート前部に、シートフレーム前方に設けられたフロ
ントシート係止部に対して後方より挿脱可能に差し込ま
れるフロント係止突部を形成し、フロントシート後部に
は、シートフレームに設置されたキーロック機構上に重
なる固定プレートを延設する一方、リヤシート後部に、
シートフレーム後方に設けられたリヤシート係止部に対
して前方より挿脱可能に差し込まれるリヤ係止突部を形
成し、リヤシート前部下面には前記固定プレートを貫通
してキーロック機構に突入し、施錠可能なストライカを
設けたものである。

【００１０】

【作用】自動二輪車のシート取着構造をこのようにする
ことにより、フロントシートの後部はリヤシートのスト
ライカによってキーロック機構に係止されるので、フロ
ントシート後部をネジで固定する必要がなく、フロント
シートの脱着はリヤシートの脱着と同時に素手で迅速に
行える。

【００１１】また、フロント、リヤ双方のシートがキー
ロックによって施錠されるので盗難に対し安全である。

【００１２】

【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の一実施例
を説明する。

【００１３】図１は、本発明に係る自動二輪車のシート
取着構造を備えた自動二輪車１の左側面を示すものであ
る。この自動二輪車１の車体フレーム２は、例えば、本
体をなす左右一対のメインフレーム３と、このメインフ
レーム３より後方へ延びるシートフレーム４より構成さ
れる。シートフレーム４は、左右一対のシートレール５
と左右一対のシートステー６、および左右のシートレー
ル５間に架設されたフロントブリッジ７、センターブリ
ッジ８、リヤブリッジ９より構成され、それぞれの部材
は溶着等によって接合される。

【００１４】メインフレーム３にはエンジン１０が懸架
され、メインフレーム３上には燃料タンク１１が配置さ
れる。そして燃料タンク１１直後のシートフレーム４上
には運転者着座用のフロントシート１２が載置され、フ
ロントシート１２の後方かつ一段高い位置に同乗者着座
用のリヤシート１３が載置される。このリヤシート１３
の前端はフロントシート１２の後端に重ねられる。尚フ
ロントシート１２およびリヤシート１３の下部には、両
側からシートフレーム４を覆うようにサイドカバ１４が
被装される。

【００１５】図２は本発明の一実施例を示す左側面図で
ある。本図においてフロントシート１２およびリヤシー
ト１３は車体中心線に沿う断面で示されている。

【００１６】シートフレーム４のシートレール５とフロ
ントブリッジ７およびリヤブリッジ９の上には、例えば
ゴムブロックの緩衝材１５，１６，１７が固着される。 またセンターブリッジ８の上にはキーロック機構１８の
本体をなすロックボディ１９が設置される。

【００１７】キーロック機構１８は図３および図４に示
すように、例えば立方体形で中央部に縦孔２０を有する
上記ロックボディ１９と、水平にスライドすることによ
り縦孔２０内に出没可能であり、縦孔２０内に常時突出
するようにばね付勢されたロックレバ２１と、このロッ
クレバ２１を引き戻して縦孔２０の内面に没入させるロ
ックレリーズ２２と、例えばセンターブリッジ８に固定
され、コントロールケーブル２３によって遠隔位置より
上記ロックレリーズ２２を操作できるキーシリンダ２４
などの部品から構成される。

【００１８】上記コントロールケーブル２３は、チュー
ブ状のアウタケーブル２５内にワイヤ状のインナケーブ
ル２６がスライド自在に挿通されたものである。また、
キーシリンダ２４はキーホール２７を有しており、キー
ホール２７はサイドカバ１４外に露出している。

【００１９】フロントシート１２およびリヤシート１３
は、例えば合成樹脂製のシートベース２８，２９にクッ
ション材３０，３１を積層し、シート表皮３２，３３で
被覆したものである。

【００２０】フロントシート１２は、前記緩衝材１５，
１６の上に載置されており、シートベース２８の前部下
面にはシートフレーム４の前方に設けられたフロントシ
ート係止部３４に対し後方より挿脱可能に差し込まれる
フロント係止突部３５が一体あるいは一体的に形成され
ている。

【００２１】上記フロントシート係止部３４は、図５（
図２のＡ−Ａ線に沿う断面図）にも示すように、例えば
燃料タンク１１の後部下面に固着されたマウントブラケ
ット３６の上面にホルダ３７を固着したもので、フロン
ト係止突部３５はこのホルダ３７に差し込まれることに
よって左右方向への動きや、前方あるいは上方への動き
が制限される。尚、フロント係止突部３５はホルダ３７
に差し込まれた際に、マウントブラケット３６との間に
若干の空隙を持つので、フロントシート１２に掛かる荷
重は直接マウントブラケット３６に加わることなく緩衝
材１５へ逃がすことができる。このフロントシート係止
部３４はシートフレーム４に直接設置しても良い。

【００２２】また、フロントシート１２の後部には金属
板などよりなる固定プレート３８が後方へ向けて延設さ
れている。この固定プレート３８は例えばシートベース
２８の後部下面に埋設された左右２本のインサートボル
ト３９によってフロントシート１２に取り付けられる。 そして固定プレート３８の自由端は前記キーロック機構
１８のロックボディ１９上面に重なるようになっており
、図３、図４に示すようにロックボディ１９の縦孔２０
と同位置となる部分にはストライク孔４０が穿設される
。

【００２３】一方リヤシート１３はロックボディ１９と
前記緩衝材１７、そしてロックボディ１９の両側に配置
された緩衝材４１の上に載置されており、シートベース
２９の後部には、シートフレーム４に設置されたリヤシ
ート係止部４２に対し前方より挿脱可能に差し込まれる
リヤ係止突部４３が一体あるいは一体的に形成されてい
る。上記リヤシート係止部４２はリヤブリッジ９の後部
上方にストッパ４４を固着したもので、リヤ係止突部４
３はこのリヤシート係止部４２に差し込まれることによ
って左右方向および上方への動きが制限される。

【００２４】また、リヤシート１３の前部下面に当たる
シートベース２９には、前記固定プレート３８のストラ
イク孔４０を貫通してキーロック機構１８のロックボデ
ィ１９に突入するストライカ４５が垂設されている。図
３に示すようにストライカ４５の先端部にはロックボデ
ィ１９の縦孔２０内に突出しているロックレバ２１と係
合するフック４６が形成されており、フック４６の先は
斜めにカットされ、ロックオープナ４７となっている。 尚、ストライカ４５の基部には緩衝材４８が当てがわれ
ている。

【００２５】図６はフロントシート１２およびリヤシー
ト１３をシートフレーム４に取着する手順を示したもの
である。両シート１２，１３の取り付けは、図中の矢印
■、■、■、■で示すように、先ずフロントシート１２
のフロント係止突部３５をフロントシート係止部３４に
差し込み、次に固定プレート３８をロックボディ１９の
上に重ねた後、リヤシート１３のリヤ係止突部４３をリ
ヤシート係止部４２に差し込み、最後にストライカ４５
を固定プレート３８のストライク孔４０を通してロック
ボディ１９の縦孔２０に突入させて完了する。

【００２６】上記ストライカ４５は縦孔２０に突入し、
下降していくと、図３に示すロックオープナ４７がロッ
クレバ２１を押圧して一旦ロックレリーズ２２側へ没入
させ、さらにストライカ４５が下降するとフック４６が
ロックレバ２１と並び、ロックレバ２１はばね付勢力に
よってフック４６側に突出し、フック４６と係合してス
トライカ４５が施錠される。

【００２７】また、フロントシート１２およびリヤシー
ト１３を取り外す場合は、キーシリンダ２４のキーホー
ル２７に、自動二輪車１のイグニッションキーなど特定
のキーを差し込んで捻ると、コントロールケーブル２３
のインナケーブル２６が引かれてロックレリーズ２２が
作動し、ロックレバ２１がロックレリーズ２２側にスラ
イドして縦孔２０の内面に没入し、フック４６との係合
がはずれ、ストライカ４５が解錠されるので、以後はシ
ート取り付けと逆の手順によってフロントシート１２お
よびリヤシート１３を取り外すことができる。

【００２８】このようなシート取着構造では、従来のよ
うにフロントシート１２をネジで固定する必要がないの
で、フロントシート１２の脱着は素手で簡単に行うこと
ができ、脱着作業時間が極めて短かい。また上記ネジが
省略されたことにより、部品点数が減少してコストダウ
ンを図ることができる。

【００２９】さらにフロントシート１２はリヤシート１
３のストライカ４５によってキーロック機構１８に施錠
されるため、仮に他者によってリヤシート１３が破壊さ
れたとしてもフロントシート１２の取り外しには時間が
かかり、容易に取り外すことはできないので盗難に対し
て効果的である。

【００３０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る自動
二輪車のシート取着構造は、フロントシート前部に、シ
ートフレーム前方に設けられたフロントシート係止部に
対して後方より挿脱可能に差し込まれるフロント係止突
部を形成し、フロントシート後部には、シートフレーム
に設置されたキーロック機構上に重なる固定プレートを
延設する一方、リヤシート後部に、シートフレーム後方
に設けられたリヤシート係止部に対して前方より挿脱可
能に差し込まれるリヤ係止突部を形成し、リヤシート前
部下面には前記固定プレートを貫通してキーロック機構
に突入し、施錠可能なストライカを設けたので、フロン
トシートおよびリヤシートを素手で簡単かつ迅速に脱着
できる上に、従来必要とされていたフロントシート固定
用のネジが不要になるため部品点数の削減に貢献できる
。

【００３１】また、フロントシートとリヤシートが双方
ともに施錠されるため、仮にリヤシートが取り外されて
も、従来のシート取着構造のようにフロントシートが容
易に取り外されることがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る自動二輪車のシート取着構造を備
えた自動二輪車の左側面図。

【図２】本発明の一実施例を示す左側面図。

【図３】図２に示すキーロック機構周辺部の拡大図。

【図４】図３のＢ−Ｂ線に沿う断面図。

【図５】図２のＡ−Ａ線に沿う断面図。

【図６】フロントシートおよびリヤシートの取着手順を
示す図。

【符号の説明】

４　　シートフレーム １２　　フロントシート １３　　リヤシート １８　　キーロック機構 ３４　　フロントシート係止部 ３５　　フロント係止突部 ３６　　マウントブラケット ３７　　ホルダ ３８　　固定プレート ４２　　リヤシート係止部 ４３　　リヤ係止突部 ４４　　ストッパ ４５　　ストライカ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　フロントシート前部に、シートフレー
   ム前方に設けられたフロントシート係止部に対して後方
   より挿脱可能に差し込まれるフロント係止突部を形成し
   、フロントシート後部には、シートフレームに設置され
   たキーロック機構上に重なる固定プレートを延設する一
   方、リヤシート後部に、シートフレーム後方に設けられ
   たリヤシート係止部に対して前方より挿脱可能に差し込
   まれるリヤ係止突部を形成し、リヤシート前部下面には
   前記固定プレートを貫通してキーロック機構に突入し、
   施錠可能なストライカを設けたことを特徴とする自動二
   輪車のシート取着構造。