JPH04328116A - 繊維強化複合エポキシ樹脂組成物及びその硬化成形体 - Google Patents

繊維強化複合エポキシ樹脂組成物及びその硬化成形体

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JPH04328116A
JPH04328116A JP12444691A JP12444691A JPH04328116A JP H04328116 A JPH04328116 A JP H04328116A JP 12444691 A JP12444691 A JP 12444691A JP 12444691 A JP12444691 A JP 12444691A JP H04328116 A JPH04328116 A JP H04328116A
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block copolymer
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エポキシ樹脂をマトリ
ツクス材料とする、強靱性が著しく改善された繊維強化
複合材料及びその硬化物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、2種類以上の素材を複合化して、
構成素材の特性を相互に補い、新しい有効な機能を生み
出す複合材料の研究開発が盛んに行われている。すなわ
ち、相互に性質が異なる高分子材料間の混合による複合
化、強化繊維として有用なガラス繊維、炭素繊維、アラ
ミド繊維などの高強度繊維との複合化等を行って、例え
ば、弾性率、熱変形温度、電気的特性等の性能改質が行
われている。この複合化用のマトリツクス樹脂として、
エポキシ樹脂が広く使用されている。すなわち、エポキ
シ樹脂は、その電気的特性、接着性、熱特性、コストの
面等が優れているために、その利用範囲は非常に広い。 しかし、エポキシ樹脂は、一般に脆く、硬化時や使用時
の応力歪み、熱や力学的衝撃によって容易にクラックが
発生する問題がある。この問題に対して、長鎖脂肪族基
やゴム状性質を持つ硬化剤の使用、エラストマー的性質
を持つ化合物の添加、更に、アスファルト物質、グリコ
ール類等の可塑剤の添加する、更に、エポキシ化合物自
体にゴム弾性を示す分子基を導入する等で、その強靱性
を計ることが行われている(越智  光一、高分子  
38(3)、200(1989)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の物質がエポキシ樹脂と十分に相溶せず、十分な複合化
の特性が得られない、またエポキシ樹脂の優れた耐熱性
や接着性等の特性を損なう、非常にコスト高となる等の
問題が発生しており、充分な複合効果を発揮することが
出来ない、またコスト的に使用出来ない等の問題を有し
ている。本発明はこれらの問題点を鑑みてなされたもの
で、エポキシ樹脂の耐熱性、接着性等を低減させること
なしに、改善された強靱性を与えるエポキシ樹脂組成物
を提供することにある。さらには、これら繊維強化複合
材料を好適な条件下で硬化成形させることにより、構造
材料、電気、電子材料等の分野できわめて有用な硬化形
成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述した
問題点を解決するために鋭意検討した結果、少なくとも
、下記一般式(I)で示すフェノール性水酸基含有アラ
ミドーポリブタジエン−アクリロニトリルブロック共重
合体、エポキシ樹脂、硬化剤、更に、無機/または有機
繊維から構成される繊維強化複合材料化することにより
、本発明の目的が達成できることを見いだし、本発明を
完成した。本発明は、一般式(I)で示すフェノール性
水酸基含有アラミドーポリブタジエン−アクリロニトリ
ルブロック共重合体とエポキシ樹脂との反応生成物A、
エポキシ樹脂、エポキシ樹脂硬化剤、無機または有機繊
維を含有する繊維強化複合エポキシ樹脂組成物である。
【化2】 (式中、x=3〜7の整数、y=1〜4の整数、y/(
x+y)=0.1 〜0.3、z=5〜15の整数、m
=1〜400の整数、n=1〜400の整数、n/(m
+n)=0.01〜0.50、1=1〜50の整数、A
r1 、Ar3 は二価の芳香族基、Ar2 はフェノ
ール性水酸基を含有する二価の芳香族基を示す)。本発
明では、式(I)のフェノール性水酸基含有アラミド−
ポリブタジエン−アクリルニトリルブロック共重合体の
含有量は、エポキシ樹脂に対して0.1 〜15重量%
が好ましい。
【0005】すなわち、本発明において、上記一般式(
I)で示すフェノール性水酸基含有アラミドーポリブタ
ジエン−アクリロニトリル共重合体がエポキシ樹脂の強
靱化を促すが、この共重合体がエポキシ樹脂に均一に分
子分散されてエポキシ樹脂を強靱化し、この分子分散サ
イズが繊維間間隔距離に比べて非常に小さいために、こ
の繊維間間隔のエポキシ樹脂マトリツクスは強靱化され
た連続体で、繊維複合体の強靱化が高率良く行われると
推定される。又、フェノール性化合物は、このアラミド
ーポリブタジエン−アクリロニトリル共重合体成分の強
靱化作用をより硬化的に促進すると考えられる。このフ
ェノール性水酸基含有アラミドーポリブタジエン−アク
リロニトリルブロック共重合体の強靱化の改質効果が、
これら共重合体の少ない添加量で達成されるので、エポ
キシ樹脂が持つ優れた特性を損なう事が無いばかりでな
く、その耐熱性をも向上させる大きな特徴を有し、エポ
キシ樹脂をマトリツクスとする繊維強化複合エポキシ樹
脂材料を著しく改善させる。
【0006】本発明で用いられるブロック共重合体(I
)は、下記の方法で合成できる。すなわち一般式(I)
中のフェノール性水酸基を有する二価の芳香族基Ar2
 を持つ芳香族ジカルボン酸と一般式(I)中の二価の
芳香族基Ar1 を持つフェノール性水酸基を有しない
芳香族ジカルボン酸に対して、過剰量の一般式(I)中
の二価の芳香族基Ar3 を持つ芳香族ジアミンを加え
、これらを例えば、亜リン酸エステルとピリジン誘導体
の存在下で、N−メチル−2−ピロリドンによって代表
される有機溶媒中で、窒素等の不活性雰囲気下にて加熱
攪拌する。この結果、得られる両末端がアミノアリール
基となったフェノール性水酸基含有ポリアラミドオリゴ
マー溶液に、両末端にカルボキシ基をもつポリブタジエ
ン−アクロニトリル共重合体を添加し、重縮合すること
によりブロック共重合体(I)が得られる。
【0007】また両末端にカルボキシル基を持つポリブ
タジエン−アクリロニトリル共重合体は、Goodri
ch社からHycar CTBNとして市販されており
、これらを使用することができる。
【0008】前記のフェノール性水酸基を有する芳香族
ジカルボン酸としては、4−ヒドロキシイソフタル酸、
5−ヒドロキシイソフタル酸、2−ヒドロキシフタル酸
、2−ヒドロキシテレフタル酸、が適用でき又前記のフ
ェノール性水酸基を有しない芳香族ジカルボン酸として
は、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、4,4′
−ビフェニルジカルボン酸、3,3′−メチレン二安息
香酸、4,4′−メチレン二安息香酸、4,4′−オキ
シ二安息香酸、4,4′−チオ二安息香酸、3,3′−
カルボニル二安息香酸、4,4′−カルボニル二安息香
酸、4,4′−カルボニル二安息香酸、4,4′−スル
フホニル二安息香酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸
、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸等があげられるが、これらに限定される
ものではない。これらの芳香族ジカルボン酸は単独又は
混合して使用することもできる。
【0009】更に前記の芳香族ジアミンとしては、例え
ばm−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、
3,3′−オキシジアニリン、3,4′−オキシジアニ
リン、4,4′−オキシジアニリン、3,3′−ジアミ
ノベンゾフェノン、ビス(4−アミノフェニル)スルホ
ン、ビス(3−アミノフェニル)スルホン、ビス(4−
アミノフェニル)スルフィド、1,4−ナフタレンジア
ミン、2,6−ナフタレンジアミン、4,4′−ビス(
4−フェノキシ)ジフェニルスルホン、4,4′−ビス
(3−フェノキシ)ジフェニルスルホン、2,2′−(
4−アミノフェニル)プロパン、ビス(4−アミノフェ
ニル)メタン、o−トリジン、o−ジアニリジン等があ
げられるが、これらに限定されるものではない。これら
の芳香族ジアミンは混合して使用することもできる。
【0010】本発明のエポキシ樹脂組成物に使用される
エポキシ樹脂には限定はないが、1分子中に2個以上の
エポキシ基を有するものが好ましい。このようなものと
して、例えばグリシジルエーテル類、グリシジルエステ
ル類、グリシジルアミン類、線状脂肪族エポキシ類、脂
環式エポキシド類などが挙げられる。グリシジルエーテ
ル類としは、例えばビスフェノールのグリシジルエーテ
ル、フェノールノバラックのポリグリシジルエーテル、
アルキレングリコール又はポリアルキレングリコールの
グリシジルエーテルなどが挙げられる。このビスフェノ
ールのグリシジルエーテルとしては、ビスフェノールA
、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ビスフェノ
ールS、テトラメチルビスフェノールA、テトラメチル
ビスフェノールF、テトラメチルビスフェノールAD、
テトラメチルビスフェノールS、テトラクロロビスフェ
ノールA、テトラブロモビスフェノールAなどの二価フ
ェノール類のジグリシジルエーテルが、フェノールノボ
ラックのポリグリシジルエーテルとしては、例えばフェ
ノールノボラック、クレゾールノボラック、ブロム化フ
ェノールノボラックなどのノボラック樹脂のポリグリシ
ジルエーテルが、アリキレングリコール又はポリアリキ
レングリコールのジグリシジルエーテルとしては、例え
ばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール
、ブタンジオールなどのグリコール類のジグリシジルエ
ーテルが挙げられる。
【0011】また、前記グリシジルエステル類としては
、例えば、ヘキサヒドロフタル酸のグリシジルエステル
やダイマー酸のグリシジルエステルなどが挙げられ、グ
リシジルアミン類としては、例えばトリグリシジルアミ
ノジフェニルメタン、トリグリシジルアミノフェノール
、トリグリシジルイソシアヌレートなどが挙げられる。 更に、線状脂肪族エポキシド類としては、例えばエポキ
シ化ポリブタジエン、エポキシ化大豆油などが挙げられ
、脂環式エポキシド類としては、例えば3,4−エポキ
シ−6−メチルシクロヘキシルメチルカルボキシレート
、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルカルボキシレ
ートなどか挙げられる。本発明のエポキシ樹脂組成物に
おいては、これらエポキシ樹脂を単独または混合して使
用することができる。
【0012】本発明で使用する硬化剤としては、例えば
ビス(4−アミノフェニル)スルホン、ビス(4−アミ
ノフェニル)メタン、1,5−ジアミノナフタレン、p
−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、o−
フェニレンジアミン、2,6−ジクロロ−1,4−ベン
ゼンジアミン、1,3−(p−アミノフェニル)ブロパ
ン、m−キシレンジアミン等の芳香族アミン系化合物、
エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、テトラエチ
レンペンタミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ヘキ
サメチレンジアミン、メンセンジアミン、イソフォロン
ジアミン、ビス(4−アミノ−3−メチルジシクロヘキ
シル)メタン、ポリメチレンジアミン、ポリエーテルジ
アミン等の脂肪族アミン系化合物、ポリアミノアミド系
化合物、ドデシル無水コハク酸、ポリアジピン酸無水物
、ポリアゼライン酸無水物等の脂肪族酸無水物、ヘキサ
ヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸
等の脂環式酸無水物、無水フタル酸、無水トリメリット
酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、エチレン
グリコールビストリメリテート、グリセロールトリスト
リメリテート等の芳香族酸無水物、ジシアンジアミド、
有機酸ジヒドラジド等の塩基性活性水素化合物類、イミ
ダゾール化合物類、ルイス酸及びブレステッド酸塩類、
ポリメルカプタン化合物類、フェノール樹脂類、ユリア
樹脂類、メラミン樹脂類、イソシアネート及びブロック
イソシアネート化合物類等があげられるが、これらに限
定されるものではない。
【0013】本発明に用いられる反応生成物は、一般式
(I)で示すフェノール性水酸基含有アラミドーポリブ
タジエン−アクリロニトリルブロック共重合体と、エポ
キシ樹脂をアミド系溶媒中で反応させることにより得ら
れる。アミド系溶媒としては、N,N−ジメチルホルム
アミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−
2−ピロリドン等が用いられる。エポキシ樹脂の使用量
は、該ブロック共重合体(I)に対して、1〜20倍当
量、好ましくは5〜15倍当量である。反応温度は50
℃以上好ましくは70℃以上である。
【0014】無機または有機繊維としては、炭素繊維、
ガラス繊維、ボロン繊維、シリコンカーバイト繊維、ア
ルミナ繊維、シリカアルミナ繊などの無機繊,アラミド
繊維、ポリエステル繊維などの有機繊維が挙げられる。 炭素繊維およびアラミド繊維のようなアドベンストファ
イバーが特に好ましい。炭素繊維はPAN系炭素繊維で
もよく、ピツチ系炭素繊維でもよい。これらの繊維の2
種類以上を混合して使用してもよい。これらの繊維は長
繊維でもよく、短繊維でもよい。また繊維を表面処理し
てあってもよい。また一方向に配列した繊維又は繊布に
樹脂組成物を含浸させてもよい。繊維の含有量は、通常
10〜90重量%、好ましくは20〜80%である。
【0015】本発明の樹脂組成物には、さらにビスフェ
ノール化合物を添加すると、より強靱な成形物が得られ
る。ビスフェノール化合物の含有量は、エポキシ樹脂に
対して0.1〜60重量%である。本発明で使用するビ
スフェノール化合物としては、2,2′−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、2,2′−ビス(2−メ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2′−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1′−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1′−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、1,1′−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ドコシル、2,2′−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2′−ビス(
4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)スルフォン、ビス(3−クロロ−4−ヒ
ドロキシフェニル)スルフォン、ビス(3,5−ジメチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)スルフォン、ビス(4−
ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)スルフォン、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(3
−メチル−4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、1,
1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、
4,4′−ジヒドロキシベンゾフェノン、ジヒドロキシ
ナフタレン、1,4−(p−ヒドロキシクミル)ベンゼ
ン等があげられるが、これらに限定されるものではない
【0016】本発明のエポキシ樹脂組成物は、必要に応
じて硬化促進剤、エポキシ樹脂用反応希釈剤、染料、酸
化安定剤、カップリング剤、他の樹脂等を配合すること
ができる。硬化促進剤としては、燐系例えばトリフェニ
ルホスフィン、3級アミン系例えばトリエタノールアミ
ン、テトラエチルアミン、1,8−ジアザ−ビシクロ〔
5,4,0〕−7−ウンデセン(DBU)、N,N−ジ
メチルベンジルアミン、1,1,3,3−テトラメチル
グアニジン、2−エチル−4−メチルイミダゾール、N
−メチルピペラジン等、ホウ素系例えば1,8−ジアザ
−ビシクロ〔5,4,0〕−7−ウンデセニウムテトラ
フェニルボレート等が用いられる。
【0017】本発明のエポキシ樹脂組成物の成形方法に
は、特に限定は無いが、好ましくは一般式(I)のブロ
ック共重合体とエポキシ樹脂と、両者の良溶媒であるア
ミド系溶媒、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N
,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリ
ドン等に均一に溶解し、加熱反応させた後、乾燥し、更
に、所定量の強化用繊維、硬化剤及び硬化促進剤等を添
加して得られたエポキシ樹脂組成物を成形して加熱硬化
させることにより目的のエポキシ樹脂組成物の硬化成形
体を得ることが出来る。更には、一般式(I)ブロック
共重合体とエポキシ樹脂との反応生成物、エポキシ樹脂
、硬化剤及び硬化促進剤等から構成されるエポキシ樹脂
組成物またはこの溶液を強化用繊維の織物に含浸させた
後、成形して加熱硬化させることで目的のエポキシ樹脂
組成物の硬化成形体を得ることも出来る。またこのエポ
キシ樹脂組成物を含浸した織物をそのまま又は半硬化さ
せて積層した後、加熱硬化させることも出来る。本発明
のエポキシ樹脂組成物及びその硬化成形体物はこれらの
組成物生成法や成形法に限定されない。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれらに限定されるものではない。 合成例1 フェノール性水酸基含有アラミド−ポリブタジエン−ア
クリロニトリルブロック共重合体(アラミド部に含有す
るフェノール性す水酸基が2モル%)の合成:イソフタ
ル酸19.60g(118mmo1)、3,4′−オキ
シジアニリン26.4g(132mmo1)、5−ヒド
キシイソフタル酸0.41g(2.3mmo1)、塩化
リチウム3.9g、塩化カルシウム12.1g、N−メ
チル−2−ピロリドン240ml、ピリジン54mlを
11の4ツロ丸底フラスコの中に入れ、攪拌溶解させた
後、亜リン酸トリフェニル74gを加えて、90℃で4
時間反応させて、フェノール性水酸基含有アラミドオリ
ゴマ一体を生成させた。これに両末端にカルボキシル基
を持つポリブタジエン−アクリロニトリル共重合体(H
ycar CTBN、BF Goodrich 社製。 ポリブタジエンアクリロニトリル部に含有するアクリロ
ニトリル成分が17モル%で、分子量が約3600)4
8gを240mlのピリジンに溶かした液を加えて、更
に4時間反応させた後、室温に冷却、この反応液をメタ
ノール201に投入して本発明に使用するポリブタジエ
ン−アクリロニトリル共重合体部の含有量が50wt%
であるフェノール性水酸基を約2モル%含有するアラミ
ド−ポリブタジエン−アクリロニトリルブロック共重合
体を析出させた。この析出ポリマーを更にメタノールで
洗浄及びメタノール還流して精製した。このポリマーの
固有粘度は0.85dl/g(ジメチルアセトアミド、
30℃)であった。ポリマー粉末を拡散反射法により赤
外スペクトルを測定したところ、1674cm−1にア
ミドカルボニル基、2856−2975cm−1にブタ
ジエン部分のC−H結合に基づく吸収を、2245cm
−1にニトリル基に基づく吸収を認めた。
【0019】合成例2 フェノール性水酸基含有アラミド−ポリブタジエン−ア
クリロニトリルブロック共重合体(アラミド部に含有す
るフェノール性水酸基が14モル%)の合成:合成例1
のイソフタル酸19.60g(118mmo1)、3,
4′−オキシジアニン26.4g(132mmo1)、
5−ヒドキシイソフタル酸0.41g(2.3mmo1
)と両末端にカルボキシル基を持つポリブタジエン−ア
クリロニトリル共重合体48gの仕込み量をイソフタル
酸19.93g(120mmo1)、3,4′−オキシ
ジアニリン30.63g(153mmo1)と5−ヒド
キシイソフタル酸3.64(20mmo1)と両末端に
カルボキシル基を持つポリブタジエン−アクリロニトリ
ル共重合体(Hycar CTBN、BF Goodr
ich 社製。ポリブタジエンアクリロニトリル部に含
有するアクリロニトリルが17モル%で、分子量が約3
600)55.5gに変えた以外は同様の操作の重合を
行い、同様の後処理をして、本発明に使用するフェノー
ル性水酸基を約14モル%含有するアラミド−ポリブタ
ジエン−アクリロニトリルブロック共重合体を析出させ
た。このポリマーの固有粘度は0.82dl/g(ジメ
チルアセトアミド、30℃)であった。ポリマー粉末を
拡散反射法により赤外スペクトルを測定したところ、1
675cm−1にアミドカルボニル基、2854−29
71cm−1にブタジエン部分のC−H結合に基づく吸
収を、2243cm−1にニトリル基に基づく吸収を認
めた。
【0020】比較例1 エポキシ樹脂(Epikote 828、平均分子量:
380、エポキシ当量:190±5、油化シェル社製)
100g、硬化促進剤であるテトラエチルアミン1.0
g、硬化剤であるビス(4−アミノフェニル)メタン1
2.4gを加えて攪拌、均一混合させて比較用エポキシ
樹脂試料を得た。
【0021】実施例1 ジメチルホルムアルデヒド25g中に合成例1で得られ
たフェノール性水酸基が2モル%含有したフェノール性
水酸基含有アラミド−ポリブタジエン−アクリニトリル
ブロック共重合体3gを溶解させた後、エポキシ化合物
(Epikote 828:平均分子量:380、エポ
キシ当量:190±5、油化シェル社製)0.71g、
反応促進剤であるトリフェニルホスフィン0.01gを
加えて、90℃で2時間反応させた。これを水に添加し
て樹脂を析出させ、温水で洗浄を繰り返し、更にテトラ
ハイドロフランを加えて減圧下でこれらの溶媒を共沸さ
せた後、真空乾燥させ、アラミド部にエポキシ化合物が
反応した樹脂組成物を得た。この樹脂に、前記エポキシ
化合物96.3g、硬化促進剤であるテトラエチルアミ
ン1gを溶融させて加えて攪拌、均一混合させて本発明
に使用するエポキシ樹脂組成物を得た。
【0022】実施例2 実施例1のフェノール性水酸基が2モル%含有したアラ
ミドーポリブタジエン−アクリロニトリルブロック共重
合体を3.0gから5.0gに、エポキシ樹脂を0.7
1gから1.3gに、トリフェニルフォスフィンを0.
01gから0.02gに代えて、同様な操作を行い、ア
ラミドーポリブタジエン−アクリロニトリルブロック共
重合体とエポキシ樹脂との樹脂組成物を得た。この樹脂
組成物に前記エポキシ樹脂を93.7g、ビス(4−ア
ミノフェニル)メタンを12.4g加えて同様な操作を
行い、本発明に使用するエポキシ樹脂組成物を得た。
【0023】実施例3 実施例1のフェノール性水酸基が2モル%含有したアラ
ミドーポリブタジエンアクリロニトリルブロック共重合
体を合成例2で得られたフェノール性水酸基が約14モ
ル%含有したアラミドーポリブタジエン−アクリロニト
リルブロック共重合体に代え、エポキシ樹脂を0.71
gから1.8gに、トリフェニルフォスフィンを0.0
1gから0.02gに代えて、同様な操作を行い、アラ
ミドーポリブタジエン−アクリロニトリルブロック共重
合体とエポキシ樹脂との組成物を得た。この樹脂組成物
に前記エポキシ樹脂を96.3gから95.2gに代え
た以外は全く同様な操作を行い、本発明に使用するエポ
キシ樹脂組成物を得た。
【0024】実施例4 実施例2のフェノール性水酸基が2モル%含有したアラ
ミドーポリブタジエン−アクリロニトリルブロック共重
合体3.0gを約14モル%含有したアラミドーポリブ
タジエン−アクリロニトリルブロック共重合体5.0g
に、エポキシ樹脂を1.8gから3.0gに、トリフェ
ニルフォスフィン0.02gを0.03gに代えて、同
様な操作を行い、アラミドーポリブタジエン−アクリロ
ニトリルブロック共重合体とエポキシ樹脂との組成物を
得た。これにエポキシ化合物を95.2gから92.0
gに代えた以外は全く同様な操作を行い、本発明に使用
するエポキシ樹脂組成物を得た。
【0025】比較例2 比較例1において、2,2′−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパンビスフェノールAをエポキシ樹脂に対
して13wt%になる量14.3gを加えた以外は全く
同じ方法で比較用エポキシ樹脂組成物を得た。
【0026】比較例3 比較例2において、ビスフェノールA14.3gを28
.1g(全エポキシ樹脂に対して約33モル%)に代え
た以外は全く同じ方法で比較用エポキシ樹脂組成物を得
た。
【0027】実施例5 実施例1で得たアラミド部にエポキシ樹脂が反応したア
ラミドーポリブタジエン−アクリロニトリルブロック共
重合体とエポキシとの樹脂組成物に前記エポキシ樹脂を
96.3g、ビスフェノールAを全エポキシ樹脂に対し
て26wt%となる量28.1gを加え、更に、硬化剤
であるビス(4−アミノフェニル)プロパン12.4g
を溶融させて加えた後、攪拌、均一混合させ、80℃で
2時間及び180℃で6時間加熱して本発明に使用する
エポキシ樹脂組成物を得た。
【0028】実施例6 実施例2で得たアラミド部にエポキシ樹脂が反応したア
ラミドーポリブタジエン−アクリロニトリルブロック共
重合体とエポキシとの樹脂組成物に前記エポキシ樹脂を
93.7gビスフェノールAを全エポキシ樹脂に対して
13wt%となる量14.3gを加え、更に硬化剤であ
るビス(4−アミノフェニル)プロパン12.4gを溶
融させて加えた後、攪拌、均一混合させ、80℃で2時
間及び180℃で6時間加熱して本発明に使用するエポ
キシ樹脂組成物を得た。
【0029】実施例7 実施例6のビスフェノールAを14.3gから28.1
g(全エポキシ樹脂に対して約33モル%)に代えた以
外は全く同じ方法で本発明に使用するエポキシ樹脂組成
物を得た。
【0030】実施例8 実施例7のビスフェノールAを28.1gから46.6
g(全エポキシ樹脂に対して約45モル%)に代えた以
外は全く同じ方法で本発明に使用するエポキシ樹脂組成
物を得た。
【0031】実施例9 実施例3において、エポキシ樹脂95.2gを加えた時
に、更にビスフェノールAを28.1gを新たに加えた
以外は全く同じ方法で本発明に使用するエポキシ樹脂組
成物を得た。
【0032】実施例10 実施例4において、エポキシ樹脂95.2gを加えた時
に、更にビスフェノールAを28.1gを新たに加えた
以外は全く同じ方法で本発明に使用するエポキシ樹脂組
成物を得た。
【0033】比較例1〜3と実施例1〜10までのエポ
キシ樹脂組成物に炭素繊維(東レ社製、T400、36
00デニール、6000フィラメント)をダラムワイン
デイング法により浸漬し、オーブン中40〜80℃でア
セトンを蒸発させてプリプレグを得た。このプリプレグ
からなる本発明の繊維強化複合エポキシ樹脂組成物を一
方向に配列し、厚さが2x12x120(mm)、繊維
含有量が65体積%の一方向炭素繊維強化樹脂成型試料
を得た。この成型試料は200℃で4時間加熱硬化させ
、25℃で0°曲げ強度を測定(スパン64mmで3点
曲げ試験法)した。その結果を表1にまとめた。
【0034】
【表1】 a)ブロック共重合体おいて、アラミド部に含有する水
酸基のモル%を示す。
【0035】本発明の繊維強化複合エポキシ樹脂組成物
は、改善された強靱性を有するエポキシ樹脂成形体を製
造できる。この成形体はゴルフシャフト、テニスラケッ
ト、釣竿、プリント配線基板などに使用できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  一般式(I)で示すフェノール性水酸
    基含有アラミド−ポリブタジエン−アクリロニトリルブ
    ロック共重合体とエポキシ樹脂との反応生成物、エポキ
    シ樹脂、硬化剤および無機または有機繊維を含有する繊
    維強化複合エポキシ樹脂組成物。 【化1】 (式中、x=3〜7の整数、y=1〜4の整数、y/(
    x+y)=0.1 〜0.3、z=5〜15の整数、m
    =1〜400の整数、n=1〜400の整数、n/(m
    +n)=0.01〜0.50、1=1〜50の整数、A
    r1 、Ar3 は二価の芳香族基、Ar2 はフェノ
    ール性水酸基を含有する二価の芳香族基を示す)。
  2. 【請求項2】  請求項1の組成物を成形後、熱硬化さ
    せることにより得られる硬化成形体。
  3. 【請求項3】  一般式(I)で示すフェノール性水酸
    基含有アラミド−ポリブタジエン−アクリロニトリルブ
    ロック共重合体をエポキシ樹脂に対して0.1〜15重
    量%含有させたことを特徴とする請求項1又は請求項2
    の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】  ビスフェノール化合物をエポキシ樹脂
    に対して0.1〜60重量%含有させたことを特徴とす
    る請求項1又は請求項3の樹脂組成物。
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