JPH0432775B2 - - Google Patents
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- JPH0432775B2 JPH0432775B2 JP60057535A JP5753585A JPH0432775B2 JP H0432775 B2 JPH0432775 B2 JP H0432775B2 JP 60057535 A JP60057535 A JP 60057535A JP 5753585 A JP5753585 A JP 5753585A JP H0432775 B2 JPH0432775 B2 JP H0432775B2
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- glass fiber
- glass
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Landscapes
- Manufacture, Treatment Of Glass Fibers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
本発明は異形断面のガラス繊維に関する。
従来の技術
一般に、ガラス繊維は溶融ガラスを円形断面の
多数のノズル孔を形成したブツシングから紡出し
て多数のフイラメントに形成し、これらのフイラ
メントをストランドに集束して巻取ることにより
製造されており、製造されたガラス繊維の各単糸
は円形の断面形状を有している。ガラス繊維の主
たる用途は、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などに
混入する補強材である。ガラス繊維の表面には一
般に処理剤を付着させ、ガラス−樹脂界面の接着
力を与えている。
多数のノズル孔を形成したブツシングから紡出し
て多数のフイラメントに形成し、これらのフイラ
メントをストランドに集束して巻取ることにより
製造されており、製造されたガラス繊維の各単糸
は円形の断面形状を有している。ガラス繊維の主
たる用途は、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などに
混入する補強材である。ガラス繊維の表面には一
般に処理剤を付着させ、ガラス−樹脂界面の接着
力を与えている。
発明が解決しようとする問題点
近年、樹脂とガラス繊維とを含む複合材の強度
向上がますます望まれている。
向上がますます望まれている。
従つて、本発明の目的は複合材の補強材として
使用した時、該複合材の強度を一層向上すること
のできるガラス繊維を提供するにある。
使用した時、該複合材の強度を一層向上すること
のできるガラス繊維を提供するにある。
問題点を解決するための手段
本発明者は上記問題点を解消すべく鋭意検討の
結果、ガラス繊維補強複合材の強度向上には、ガ
ラス繊維と樹脂との間の接着力を強めること及び
ガラス繊維同志の接着力を強めることが重要であ
り、ガラス繊維と樹脂との間の接着力は、従来の
ような円形断面に代えて、比表面積の大きい異形
断面とすることにより向上すること、ガラス繊維
同志の接着力は、ガラス繊維外周に凹部を形成
し、該凹部に他のガラス繊維がはまり込むように
することにより向上することを見出した。
結果、ガラス繊維補強複合材の強度向上には、ガ
ラス繊維と樹脂との間の接着力を強めること及び
ガラス繊維同志の接着力を強めることが重要であ
り、ガラス繊維と樹脂との間の接着力は、従来の
ような円形断面に代えて、比表面積の大きい異形
断面とすることにより向上すること、ガラス繊維
同志の接着力は、ガラス繊維外周に凹部を形成
し、該凹部に他のガラス繊維がはまり込むように
することにより向上することを見出した。
本発明はかかる知見に基づいてなされたもの
で、本発明のガラス繊維は、断面が、外周に凹部
を有する形状であることを特徴とする。第1A
図、第1B図は本発明のガラス繊維の好適な実施
例を示すもので、第1A図のガラス繊維1は中央
の凹部2と両端のふくらみ部3とを有するまゆ形
状の断面のものであり、第1B図のガラス繊維1
は各頂点にふくらみ部3を有し且つ頂点間に凹部
2を有するほぼ三角形の断面のものである。な
お、本発明のガラス繊維は第1A図、第1B図の
断面形状に限定されず、頂点間に凹部を形成した
ほぼ四角形、五角形等の多角形であつてもよい。
で、本発明のガラス繊維は、断面が、外周に凹部
を有する形状であることを特徴とする。第1A
図、第1B図は本発明のガラス繊維の好適な実施
例を示すもので、第1A図のガラス繊維1は中央
の凹部2と両端のふくらみ部3とを有するまゆ形
状の断面のものであり、第1B図のガラス繊維1
は各頂点にふくらみ部3を有し且つ頂点間に凹部
2を有するほぼ三角形の断面のものである。な
お、本発明のガラス繊維は第1A図、第1B図の
断面形状に限定されず、頂点間に凹部を形成した
ほぼ四角形、五角形等の多角形であつてもよい。
作 用
このように、外周に凹部2を有する断面形状の
ガラス繊維は従来の円形断面に比べ比表面積が大
きいので、ガラス繊維と樹脂との間の全接着力が
大きく補強効果が向上する。また、このような断
面のガラス繊維フイラメントを多数集束して得ら
れるストランドは、製造工程において、テンシヨ
ンをかけた状態で、集束剤塗布ローラーやガイド
上を走行する為、これらのローラーやガイド上で
全フイラメントが密集し、一つのフイラメントの
凹部2に他のフイラメントのふくらみ部3がはま
り込み、従来よりもフイラメント同志が良く付い
たストランドとなる。この為、ストランドの取扱
いが容易となり、またこのストランドを補強材と
して樹脂中に混入させると、ガラス繊維の軸線に
対して直角な方向でのガラス繊維同志の接着力が
大きく、複合材の引き裂き強度が向上する。例え
ば、第1A図に示すまゆ形状のガラス繊維のスト
ランドは第2図に示すように、全体が偏平に重な
り中央の凹部2と両端のふくらみ部3とがはまり
合い、符号4で示す部分でかみ合うので、A−
A′方向でのガラス繊維同志の接着力が大きく、
複合材の引き裂き強度が向上する。この引き裂き
強度向上には、凹部2が大きければ大きい程(凹
み量が大きい程)好ましい。
ガラス繊維は従来の円形断面に比べ比表面積が大
きいので、ガラス繊維と樹脂との間の全接着力が
大きく補強効果が向上する。また、このような断
面のガラス繊維フイラメントを多数集束して得ら
れるストランドは、製造工程において、テンシヨ
ンをかけた状態で、集束剤塗布ローラーやガイド
上を走行する為、これらのローラーやガイド上で
全フイラメントが密集し、一つのフイラメントの
凹部2に他のフイラメントのふくらみ部3がはま
り込み、従来よりもフイラメント同志が良く付い
たストランドとなる。この為、ストランドの取扱
いが容易となり、またこのストランドを補強材と
して樹脂中に混入させると、ガラス繊維の軸線に
対して直角な方向でのガラス繊維同志の接着力が
大きく、複合材の引き裂き強度が向上する。例え
ば、第1A図に示すまゆ形状のガラス繊維のスト
ランドは第2図に示すように、全体が偏平に重な
り中央の凹部2と両端のふくらみ部3とがはまり
合い、符号4で示す部分でかみ合うので、A−
A′方向でのガラス繊維同志の接着力が大きく、
複合材の引き裂き強度が向上する。この引き裂き
強度向上には、凹部2が大きければ大きい程(凹
み量が大きい程)好ましい。
プルトルージヨンでは軸に直角方向に割れに対
する強度が要求されるので、本発明のガラス繊維
からなるストランドはこの用途に極めて好適であ
る。なお、第1A図に示す細長いまゆ形状のガラ
ス繊維は、ストランド形成時に全フイラメントが
同方向に並ぶので、従来の円形断面のガラス繊維
に比べて極めて偏平な且つ薄いストランドとな
り、フイラメントワインデイング、プルトルージ
ヨン、ロービングクロス、電絶クロス等の長繊維
用途に極めて好適である。
する強度が要求されるので、本発明のガラス繊維
からなるストランドはこの用途に極めて好適であ
る。なお、第1A図に示す細長いまゆ形状のガラ
ス繊維は、ストランド形成時に全フイラメントが
同方向に並ぶので、従来の円形断面のガラス繊維
に比べて極めて偏平な且つ薄いストランドとな
り、フイラメントワインデイング、プルトルージ
ヨン、ロービングクロス、電絶クロス等の長繊維
用途に極めて好適である。
製造方法
次に本発明になる異形断面のガラス繊維の製造
方法を説明する。
方法を説明する。
第3図は第1A図に示す断面がまゆ形状のガラ
ス繊維を製造する装置の1例を示す概略側面図、
第4図はその要部の正面図である。参照符号11
は多数のノズル孔を備えたノズル板12を底部に
持つブツシング、13は集束剤塗布ローラー、1
4は集束ローラー、15は巻取装置、16は冷却
用気体(以下冷風と言う)を吹き出す冷風吹出装
置である。ノズル板12には、第5図に示すよう
に、互いに近接して配置されたノズル孔18A,
18Bが多数形成されており、且つノズル板12
の下面には第6図から良くわかるように、各対の
ノズル孔18A,18Bの中央を中心とした円錐
形或いは球形の凹部19が形成されている。
ス繊維を製造する装置の1例を示す概略側面図、
第4図はその要部の正面図である。参照符号11
は多数のノズル孔を備えたノズル板12を底部に
持つブツシング、13は集束剤塗布ローラー、1
4は集束ローラー、15は巻取装置、16は冷却
用気体(以下冷風と言う)を吹き出す冷風吹出装
置である。ノズル板12には、第5図に示すよう
に、互いに近接して配置されたノズル孔18A,
18Bが多数形成されており、且つノズル板12
の下面には第6図から良くわかるように、各対の
ノズル孔18A,18Bの中央を中心とした円錐
形或いは球形の凹部19が形成されている。
第3図、第4図において、ブツシグ11に供給
された溶融ガラス17はノズル板12の各対のノ
ズル孔18A,18Bから紡出され、次いで互い
に接合し且つ冷風吹出装置16からの冷風で急
冷、固化され、断面がまゆの形状をしたフイラメ
ント20となる。多数のフイラメント20は集束
剤を塗布された後、集束ローラー14でストラン
ド21に集束され、巻取装置15の巻取管22上
に巻取られる。この途中において、ストランド2
1が集束剤塗布ローラーやガイド上を走行する
際、各フイラメントが偏平に倒れて重なり合い、
従来よりも偏平な(全フイラメントが同方向を向
いて並んだ)ストランドとなる。以上の方法で、
断面がまゆの形状をしたガラス繊維を集合した偏
平なストランドが製造される。
された溶融ガラス17はノズル板12の各対のノ
ズル孔18A,18Bから紡出され、次いで互い
に接合し且つ冷風吹出装置16からの冷風で急
冷、固化され、断面がまゆの形状をしたフイラメ
ント20となる。多数のフイラメント20は集束
剤を塗布された後、集束ローラー14でストラン
ド21に集束され、巻取装置15の巻取管22上
に巻取られる。この途中において、ストランド2
1が集束剤塗布ローラーやガイド上を走行する
際、各フイラメントが偏平に倒れて重なり合い、
従来よりも偏平な(全フイラメントが同方向を向
いて並んだ)ストランドとなる。以上の方法で、
断面がまゆの形状をしたガラス繊維を集合した偏
平なストランドが製造される。
上記方法の実施に当たつて、次の注意が必要で
ある。ノズル孔から紡出される溶融ガラスは一般
に粘度が低く、表面張力が大きいため、直ちに断
面が円形になる傾向が強い。この為、一対のノズ
ル孔18A,18Bから紡出した溶融ガラスを接
合し、断面をまゆの形状としても、その溶融ガラ
スが固化するまでに、表面張力により断面が円形
になることがある。この傾向はノズル孔の間隔が
短い程強く、従つてノズル孔の間隔が近接し過ぎ
ると、フイラメントの断面形状は楕円形或いは円
形となつてしまう。逆に離し過ぎると各ノズル孔
からの溶融ガラスが接合せず、2本のフイラメン
トとなつてしまう。従つて各対におけるノズル孔
の間隔は紡糸条件を基に、楕円形や円形断面とな
らぬように又、2本の繊維に分かれないように設
定することが必要である。ノズル板12の下面は
平坦面であつてもよいが、第6図に示すように凹
部19を形成すると、二つのノズル孔18A,1
8Bの接点部分がノズル板下面よりも上になつ
て、外気による冷却が弱まり、二つのノズル孔か
らの溶融ガラスが接合し易い。換言すれば、凹部
19を設けることにより、ノズル孔18A,18
Bの間隔を広くすることが可能となる。凹部19
の形状は各対のノズル孔にそれぞれ形成した円錐
状或いは球形状に限定されず、第7図イ,ロ,ハ
に示すような溝状としてもよく、又これらの凹部
19はノズル板12を変形させて形成する代わり
に第8図に示すようにノズル板12の下面を削つ
て形成してもよい。ノズル孔18A,18Bの断
面形状は第5図図示の長方形に限らず、長円形、
楕円形、円形等任意であるが、長手方向に並んだ
長方形或いは長円形とすると比表面積の大きい細
長いまゆの形状を作ることができるので好まし
い。
ある。ノズル孔から紡出される溶融ガラスは一般
に粘度が低く、表面張力が大きいため、直ちに断
面が円形になる傾向が強い。この為、一対のノズ
ル孔18A,18Bから紡出した溶融ガラスを接
合し、断面をまゆの形状としても、その溶融ガラ
スが固化するまでに、表面張力により断面が円形
になることがある。この傾向はノズル孔の間隔が
短い程強く、従つてノズル孔の間隔が近接し過ぎ
ると、フイラメントの断面形状は楕円形或いは円
形となつてしまう。逆に離し過ぎると各ノズル孔
からの溶融ガラスが接合せず、2本のフイラメン
トとなつてしまう。従つて各対におけるノズル孔
の間隔は紡糸条件を基に、楕円形や円形断面とな
らぬように又、2本の繊維に分かれないように設
定することが必要である。ノズル板12の下面は
平坦面であつてもよいが、第6図に示すように凹
部19を形成すると、二つのノズル孔18A,1
8Bの接点部分がノズル板下面よりも上になつ
て、外気による冷却が弱まり、二つのノズル孔か
らの溶融ガラスが接合し易い。換言すれば、凹部
19を設けることにより、ノズル孔18A,18
Bの間隔を広くすることが可能となる。凹部19
の形状は各対のノズル孔にそれぞれ形成した円錐
状或いは球形状に限定されず、第7図イ,ロ,ハ
に示すような溝状としてもよく、又これらの凹部
19はノズル板12を変形させて形成する代わり
に第8図に示すようにノズル板12の下面を削つ
て形成してもよい。ノズル孔18A,18Bの断
面形状は第5図図示の長方形に限らず、長円形、
楕円形、円形等任意であるが、長手方向に並んだ
長方形或いは長円形とすると比表面積の大きい細
長いまゆの形状を作ることができるので好まし
い。
冷風吹出装置16からの冷風はノズル板から紡
出されたフイラメントを急冷し、固化を早める。
これは、二つのノズル孔から紡出され、互いに接
合して凹凸の大きいまゆの形状の断面となつた溶
融ガラスが、自身の表面張力により円形断面に変
形するのを制限するので、まゆ状の断面をしたガ
ラス繊維の作るのに有効な手段である。冷却に用
いる気体としては通常空気或いは窒素が用いられ
るが、コスト次第では他の気体、例えば不活性ガ
ス等を用いてもよい。冷風吹出装置16として
は、図面では各対のノズル孔に対応して設けた多
数の冷風吹出パイプ25を備えたものを示した
が、この例に限定されず、単一或いは小数の大き
い吹出口を備えたものであつてもよい。冷風の吹
き付け方向は、ノズル面に対して並行から直角ま
で可能であるが、最も望ましいのはノズル面に対
して75度〜85度の角度でノズル面に向つて吹き付
けるのが良い。これ以下の角度で吹き付ける場合
には、1方向からの吹き付けのみではガラス繊維
の流れに乱れを起こすことがあるので、相対する
方向からバランスを取りながら吹き付けるのが好
ましい。冷風の風量は10ml/min対から2/
min対に選定することが好ましい。風量10ml/
min対以下では冷却効果において不足を生じ断面
が円形に近くなることがある。一方2/min対
以上では気流によりガラス繊維の流れに乱れを生
じ繊維が絡まるとか円形断面のフイラメントに分
離してしまう等のトラブルを生じることがある。
出されたフイラメントを急冷し、固化を早める。
これは、二つのノズル孔から紡出され、互いに接
合して凹凸の大きいまゆの形状の断面となつた溶
融ガラスが、自身の表面張力により円形断面に変
形するのを制限するので、まゆ状の断面をしたガ
ラス繊維の作るのに有効な手段である。冷却に用
いる気体としては通常空気或いは窒素が用いられ
るが、コスト次第では他の気体、例えば不活性ガ
ス等を用いてもよい。冷風吹出装置16として
は、図面では各対のノズル孔に対応して設けた多
数の冷風吹出パイプ25を備えたものを示した
が、この例に限定されず、単一或いは小数の大き
い吹出口を備えたものであつてもよい。冷風の吹
き付け方向は、ノズル面に対して並行から直角ま
で可能であるが、最も望ましいのはノズル面に対
して75度〜85度の角度でノズル面に向つて吹き付
けるのが良い。これ以下の角度で吹き付ける場合
には、1方向からの吹き付けのみではガラス繊維
の流れに乱れを起こすことがあるので、相対する
方向からバランスを取りながら吹き付けるのが好
ましい。冷風の風量は10ml/min対から2/
min対に選定することが好ましい。風量10ml/
min対以下では冷却効果において不足を生じ断面
が円形に近くなることがある。一方2/min対
以上では気流によりガラス繊維の流れに乱れを生
じ繊維が絡まるとか円形断面のフイラメントに分
離してしまう等のトラブルを生じることがある。
ノズル板から紡出された溶融ガラスが円形断面
に変形する傾向を阻止する手段としてノズル板か
ら押し出される溶融ガラスの温度を下げ、粘度を
高めることも有効である。しかし、単に粘度を高
めると吐出量が低下し製造されるガラス繊維が細
くなる。そこで、ブツシング内の溶融ガラスを適
当な方法で加圧し、加圧下で溶融ガラスを押し出
すことが好ましい。このように溶融ガラスを加圧
下で押し出すことにより、溶融ガラスを粘度の高
い状態で押し出すことが可能となり、吐出された
溶融ガラスが円形に変形する傾向を一層制限で
き、より凹凸の大きいまゆ形状のガラス繊維が得
られる。溶融ガラスに加える圧力は高い程、高粘
度の溶融ガラスを吐出することが可能となり、異
形性維持の点からは好ましいが、ブツシングの強
度上の制限があるため、通常は8Kg/cm2以下が好
ましい。
に変形する傾向を阻止する手段としてノズル板か
ら押し出される溶融ガラスの温度を下げ、粘度を
高めることも有効である。しかし、単に粘度を高
めると吐出量が低下し製造されるガラス繊維が細
くなる。そこで、ブツシング内の溶融ガラスを適
当な方法で加圧し、加圧下で溶融ガラスを押し出
すことが好ましい。このように溶融ガラスを加圧
下で押し出すことにより、溶融ガラスを粘度の高
い状態で押し出すことが可能となり、吐出された
溶融ガラスが円形に変形する傾向を一層制限で
き、より凹凸の大きいまゆ形状のガラス繊維が得
られる。溶融ガラスに加える圧力は高い程、高粘
度の溶融ガラスを吐出することが可能となり、異
形性維持の点からは好ましいが、ブツシングの強
度上の制限があるため、通常は8Kg/cm2以下が好
ましい。
第1B図に示す断面がほぼ三角形のガラス繊維
製造には、第9図、第10図に示すように、3個
のノズル孔18A,18B,18Cを互いに近接
して配置し、且つ下面の各ノズル孔を含む領域に
凹部19を形成したノズル板12を用いる。この
ノズル板12を用いて上記と同様の方法により、
第1B図に示すような頂点間に凹部2を持つた断
面形状のガラス繊維が製造される。なお、この場
合にもノズル孔は円形に限らず、長円形、楕円
形、長方形等任意である。また、互いに接近して
配置するノズル孔の個数を4個、5個と増やすこ
とにより、ほぼ四角形、五角形等の多角形断面の
ガラス繊維の製造が可能である。
製造には、第9図、第10図に示すように、3個
のノズル孔18A,18B,18Cを互いに近接
して配置し、且つ下面の各ノズル孔を含む領域に
凹部19を形成したノズル板12を用いる。この
ノズル板12を用いて上記と同様の方法により、
第1B図に示すような頂点間に凹部2を持つた断
面形状のガラス繊維が製造される。なお、この場
合にもノズル孔は円形に限らず、長円形、楕円
形、長方形等任意である。また、互いに接近して
配置するノズル孔の個数を4個、5個と増やすこ
とにより、ほぼ四角形、五角形等の多角形断面の
ガラス繊維の製造が可能である。
実施例
第1表並びに第5図、第6図に示す形状、寸法
のノズル孔18A,18B並びに凹部19を有す
るノズル板を用いてガラス繊維製造を行つたとこ
ろ、第1表に示す寸法を有し、且つ第11図に示
すまゆ状断面のガラス繊維が得られた。このガラ
ス繊維からなるストランドをプルトルージヨンと
して棒を作つた場合には、曲げ強度が従来の円形
断面のガラス繊維に比べ10〜15%向上した。
のノズル孔18A,18B並びに凹部19を有す
るノズル板を用いてガラス繊維製造を行つたとこ
ろ、第1表に示す寸法を有し、且つ第11図に示
すまゆ状断面のガラス繊維が得られた。このガラ
ス繊維からなるストランドをプルトルージヨンと
して棒を作つた場合には、曲げ強度が従来の円形
断面のガラス繊維に比べ10〜15%向上した。
第1表
ノズル孔形状 長方形
ノズル長辺 2.5mm
ノズル短辺 1.1mm
溶融ガラス温度 1240℃
紡出圧力 常圧(ガラスヘツド圧)
冷風量 0.5/min対
吹き付け角度 75度
冷風吹出パイプ径 2mm
フイラメント長径(a) 30μ
フイラメント短径(b) 10μ
フイラメント中央径(c) 0.9〜0.8×b
実施例
第2表並びに第9図、第10図に示す形状、寸
法のノズル孔18A,18B,18C並びに凹部
19を有するノズル板を用いてガラス繊維製造を
行つたところ、第2表に示す寸法を有し、且つ第
12図に示すほぼ三角形断面のガラス繊維が得ら
れた。このガラス繊維からなるストランドを用い
てFRTPで曲げ強度を測定したところ、曲げ強度
が従来の円形断面のガラス繊維に比べ10〜15%向
上した。
法のノズル孔18A,18B,18C並びに凹部
19を有するノズル板を用いてガラス繊維製造を
行つたところ、第2表に示す寸法を有し、且つ第
12図に示すほぼ三角形断面のガラス繊維が得ら
れた。このガラス繊維からなるストランドを用い
てFRTPで曲げ強度を測定したところ、曲げ強度
が従来の円形断面のガラス繊維に比べ10〜15%向
上した。
第2表
ノズル孔形状 円形
ノズル位置 正三角形の頂点
ノズル径 1.6mm
溶融ガラス温度 1200℃
紡出圧力 常圧(ガラスヘツド圧)
冷風量 0.5/min凹部
吹き付け角度 75度
冷風吹出パイプ径 2mm
凹部19径 4mm
フイラメント径(R) 10μ
発明の効果
以上に説明した如く、本発明のガラス繊維は、
外周に凹部を有する断面形状のものであるので、
従来の円形断面のガラス繊維に比べ比表面積が増
加しており、複合材の補強材として使用した時樹
脂に対する接着力が大きく、また、フイラメント
同志のはまり合い効果により、複合材の強度を向
上させることができる。
外周に凹部を有する断面形状のものであるので、
従来の円形断面のガラス繊維に比べ比表面積が増
加しており、複合材の補強材として使用した時樹
脂に対する接着力が大きく、また、フイラメント
同志のはまり合い効果により、複合材の強度を向
上させることができる。
第1A図、第1B図はそれぞれ本発明のガラス
繊維の断面図、第2図は第1A図のガラス繊維を
集合した状態を示す断面図、第3図は第1A図に
示すガラス繊維の製造に用いる装置を示す概略側
面図、第4図はその要部の正面図、第5図は第3
図の装置に用いるノズル板12の底面の一部を示
す図、第6図は第5図の−断面図、第7図は
ノズル板の変形例を示す斜視図、第8図はノズル
板の更に他の変形例を示す断面図、第9図は第1
B図に示すガラス繊維の製造に用いるノズル板の
一部の断面図、第10図はその下面図、第11図
は実施例で作つたガラス繊維の断面顕微鏡写真
を基に作成した断面図、第12図は実施例で作
つたガラス繊維の断面顕微鏡写真を基に作成した
断面図である。 1……ガラス繊維、2……凹部、3……ふくら
み部、12……ノズル板、13……集束剤塗布ロ
ーラー、14……集束ローラー、15……巻取装
置、18A,18B,18C……ノズル孔、19
……凹部、20……フイラメント、21……スト
ランド、25……冷風吹出パイプ。
繊維の断面図、第2図は第1A図のガラス繊維を
集合した状態を示す断面図、第3図は第1A図に
示すガラス繊維の製造に用いる装置を示す概略側
面図、第4図はその要部の正面図、第5図は第3
図の装置に用いるノズル板12の底面の一部を示
す図、第6図は第5図の−断面図、第7図は
ノズル板の変形例を示す斜視図、第8図はノズル
板の更に他の変形例を示す断面図、第9図は第1
B図に示すガラス繊維の製造に用いるノズル板の
一部の断面図、第10図はその下面図、第11図
は実施例で作つたガラス繊維の断面顕微鏡写真
を基に作成した断面図、第12図は実施例で作
つたガラス繊維の断面顕微鏡写真を基に作成した
断面図である。 1……ガラス繊維、2……凹部、3……ふくら
み部、12……ノズル板、13……集束剤塗布ロ
ーラー、14……集束ローラー、15……巻取装
置、18A,18B,18C……ノズル孔、19
……凹部、20……フイラメント、21……スト
ランド、25……冷風吹出パイプ。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 断面が、外周に凹部を有する形状であること
を特徴とするガラス繊維。 2 前記断面の形状が、中央の凹部と両端のふく
らみ部を持つたまゆ形状であることを特徴とする
特許請求の範囲第1項記載のガラス繊維。 3 前記断面の形状が、頂点にふくらみ部を、頂
点間に凹部を有するほぼ多角形の形状であること
を特徴とする特許請求の範囲第1項記載のガラス
繊維。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5753585A JPS61219734A (ja) | 1985-03-23 | 1985-03-23 | ガラス繊維 |
EP86302026A EP0196194B1 (en) | 1985-03-23 | 1986-03-19 | Glass fiber strand and method of producing the same |
DE8686302026T DE3667779D1 (de) | 1985-03-23 | 1986-03-19 | Glasspinnfaden und verfahren zu seiner herstellung. |
US06/842,491 US4698083A (en) | 1985-03-23 | 1986-03-21 | Method for producing glass fibers having non-circular cross sections |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5753585A JPS61219734A (ja) | 1985-03-23 | 1985-03-23 | ガラス繊維 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61219734A JPS61219734A (ja) | 1986-09-30 |
JPH0432775B2 true JPH0432775B2 (ja) | 1992-06-01 |
Family
ID=13058449
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5753585A Granted JPS61219734A (ja) | 1985-03-23 | 1985-03-23 | ガラス繊維 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61219734A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007080754A1 (ja) | 2006-01-13 | 2007-07-19 | Mitsubishi Engineering-Plastics Corporation | 携帯電子機器用ポリアミド樹脂組成物および携帯電子機器用成形品 |
WO2014010607A1 (ja) | 2012-07-09 | 2014-01-16 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | ポリアミド、ポリアミド組成物及び成形品 |
WO2014109300A1 (ja) | 2013-01-11 | 2014-07-17 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | ポリアミド組成物及び成形品 |
WO2018181995A1 (ja) | 2017-03-30 | 2018-10-04 | 旭化成株式会社 | ポリアミド組成物及び成形品 |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2527304B2 (ja) * | 1985-05-07 | 1996-08-21 | 旭硝子株式会社 | プリント回路基板 |
JP5505597B2 (ja) * | 2008-03-28 | 2014-05-28 | 日本電気硝子株式会社 | 異形断面ガラス繊維 |
JP5532379B2 (ja) * | 2008-03-31 | 2014-06-25 | 日本電気硝子株式会社 | 異形断面ガラス繊維、及びその製造方法並びに製造装置 |
JP2009263219A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-11-12 | Nippon Electric Glass Co Ltd | 異形断面ガラス繊維及び異形断面ガラス繊維の製造方法 |
EP3467010B1 (en) * | 2016-05-27 | 2021-06-09 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | Material and formed article |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3063094A (en) * | 1959-07-29 | 1962-11-13 | Owens Corning Fiberglass Corp | Method and apparatus for producing filaments of heat-softenable materials |
JPS57196734A (en) * | 1981-05-14 | 1982-12-02 | Betorotetsukusu Sanngooban | Continuous filament manufacturing process and device and fiber |
-
1985
- 1985-03-23 JP JP5753585A patent/JPS61219734A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US3063094A (en) * | 1959-07-29 | 1962-11-13 | Owens Corning Fiberglass Corp | Method and apparatus for producing filaments of heat-softenable materials |
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WO2014010607A1 (ja) | 2012-07-09 | 2014-01-16 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | ポリアミド、ポリアミド組成物及び成形品 |
WO2014109300A1 (ja) | 2013-01-11 | 2014-07-17 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | ポリアミド組成物及び成形品 |
WO2018181995A1 (ja) | 2017-03-30 | 2018-10-04 | 旭化成株式会社 | ポリアミド組成物及び成形品 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61219734A (ja) | 1986-09-30 |
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