JPH04325745A - エンジンの燃料噴射制御方法 - Google Patents

エンジンの燃料噴射制御方法

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Publication number
JPH04325745A
JPH04325745A JP9751691A JP9751691A JPH04325745A JP H04325745 A JPH04325745 A JP H04325745A JP 9751691 A JP9751691 A JP 9751691A JP 9751691 A JP9751691 A JP 9751691A JP H04325745 A JPH04325745 A JP H04325745A
Authority
JP
Japan
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fuel
adhesion
correction
correction coefficient
engine
Prior art date
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Pending
Application number
JP9751691A
Other languages
English (en)
Inventor
Takuro Morozumi
両角 卓郎
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Heavy Industries Ltd filed Critical Fuji Heavy Industries Ltd
Priority to JP9751691A priority Critical patent/JPH04325745A/ja
Publication of JPH04325745A publication Critical patent/JPH04325745A/ja
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、過渡運転時の空燃比制
御性を向上させるエンジンの燃料噴射制御方法に関する
【0002】
【従来の技術】一般に、電子制御式燃料噴射装置(EG
I)では、各気筒に供給される燃料はインジェクタから
噴射されるもののほか、吸気管壁面、吸気バルブに付着
した燃料(以下「付着燃料」)のうち蒸発したもの(以
下「蒸発燃料」)が含まれている。
【0003】加速運転時、スロットルバルブを急開する
とインジェクタからの燃料吐出量が増加するが、その一
部が上記吸気管壁面などに付着されるため空燃比は一時
的にリーンになる。一方、減速時、スロットルバルブを
急閉すると上記付着燃料の蒸発量が増加するため空燃比
が一時的にリッチになる。
【0004】この傾向は吸気管壁面、吸気バルブに付着
するカーボンなどのデポジットが多くなると顕在化し、
したがって、走行距離が長くなりデポジットが多く付着
されるようになると過渡運転時の空燃比制御性が大幅に
低下する。
【0005】とくに、気化温度の高い重質ガソリンを燃
料とする車輌では燃料の付着量が多く過渡運転性能が著
しく害されてしまう。
【0006】この対策として、例えば、特開平1−28
5636号公報では、吸気系の物理モデルに基づき付着
燃料量と蒸発燃料量を推定し、この両燃料量にて燃料噴
射量を補正して過渡運転時の空燃比制御性の改善を図っ
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来、この種
の空燃比制御においては、上記従来技術にも見られるよ
うに吸気管壁面などに付着するデポジットおよび使用す
る燃料の性状を想定して付着燃料量、蒸発燃料量に基づ
く補正量を多目に設定していた。そのため、排ガス対策
システムが複雑化し、燃費が悪化するという問題がある
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、過渡運転時の空燃比制御性を燃費を悪化することな
く良好に行うことができ、しかも、使用する燃料の性状
に拘ることなく常に安定した走行性能を得ることのでき
るエンジンの燃料噴射制御方法を提供することを目的と
している。
【0009】
【課題を解決するための手段】1) 上記目的を達成す
るため、本発明による第一のエンジンの燃料噴射制御方
法は、エンジン回転数と吸入空気量とに基づいて基本燃
料噴射量を設定し、この基本燃料噴射量を空燃比フィー
ドバック補正係数、燃料付着補正係数および他の補正項
で補正して気筒に供給する燃料噴射量を決定するエンジ
ンの燃料噴射制御方法において、過渡運転時初期にエン
ジン回転数とエンジン温度とに基づき燃料付着補正基本
値を設定する手順と、上記燃料付着補正基本値を吸入空
気量変化に基づいて設定した吸入空気量変化補正で補正
して上記燃料付着補正係数を設定する手順と、その後、
上記燃料付着補正係数を初期値側へ段階的に移行させる
補正をする手順とを備えているものである。
【0010】2) 上記目的を達成するため、本発明に
よる第二のエンジンの燃料噴射制御方法は、エンジン回
転数と吸入空気量とに基づいて基本燃料噴射量を設定し
、この基本燃料噴射量を空燃比フィードバック補正係数
、燃料付着補正係数および他の補正項で補正して気筒に
供給する燃料噴射量を決定するエンジンの燃料噴射制御
方法において、過渡運転時に空燃比がリーンになってか
らリッチに切換るまでの、あるいは、リッチになってか
らリーンに切換るまでのリッチ/リーン切換時間が所定
時間以上の場合に、デポジット付着係数を更新する手順
と、過渡運転時初期にエンジン回転数とエンジン温度と
に基づき燃料付着補正基本値を設定する手順と、上記燃
料付着補正基本値を吸入空気量変化に基づいて設定した
吸入空気量変化補正で補正するとともに、上記デポジッ
ト付着係数で補正して上記燃料付着補正係数を設定する
手順と、その後、上記燃料付着補正係数を初期値側へ段
階的に移行させる補正をする手順とを備えているもので
ある。
【0011】
【作  用】1) 上記第一のエンジンの燃料噴射制御
方法では、付着燃料の影響を最も受け易い過渡運転時初
期にエンジン回転数とエンジン温度とに基づき燃料付着
補正基本値を設定し、次いでこの燃料付着補正基本値を
吸入空気量変化に基づいて設定した吸入空気量変化補正
で補正して燃料付着補正係数を設定し、その後、この燃
料付着補正係数を初期値側へ段階的に移行させる補正を
する。
【0012】そして、エンジン回転数と吸入空気量とに
基づいて設定した基本燃料噴射量を空燃比フィードバッ
ク補正係数、上記燃料付着補正係数および他の補正項で
補正して気筒に供給する燃料噴射量を決定する。
【0013】2) 上記第二のエンジンの燃料噴射制御
方法では、過渡運転時に空燃比がリーンになってからリ
ッチに切換るまでの、あるいは、リッチになってからリ
ーンに切換るまでのリッチ/リーン切換時間が所定時間
以上の場合に、デポジット付着係数を更新し、付着燃料
の影響を最も受け易い過渡運転時初期にエンジン回転数
とエンジン温度とに基づき燃料付着補正基本値を設定し
、次いでこの燃料付着補正基本値を吸入空気量変化に基
づいて設定した吸入空気量変化補正で補正するとともに
、上記デポジット付着係数で補正して燃料付着補正係数
を設定し、その後、上記燃料付着補正係数を初期値側へ
段階的に移行させる補正をする。
【0014】そして、エンジン回転数と吸入空気量とに
基づいて設定した基本燃料噴射量を空燃比フィードバッ
グ補正係数、燃料付着補正係数および他の補正項で補正
して気筒に供給する燃料噴射量を決定する。
【0015】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。
【0016】図面は本発明の一実施例を示し、図1〜図
3はデポジット付着係数の設定手順を示すフローチャー
ト、図4〜図7は燃料付着補正係数の設定手順を示すフ
ローチャート、図8は空燃比フィードバッグ補正係数の
設定手順を示すフローチャート、図9は燃料噴射量の設
定手順を示すフローチャート、図10はスロットル開度
、O2 センサ出力、空燃比フィードバッグ補正係数、
デポジット付着係数、燃料付着係数のタイムチャート、
図11はエンジン制御系の概略図、図12は制御装置の
構成図である。
【0017】(構  成)図11の符号1はエンジン本
体で、図においては水平対向型エンジンを示す。上記エ
ンジン本体1の吸気ポート2aに連通するインテークマ
ニホルド3の上流にエアチャンバ4を介してスロットル
チャンバ5が連通され、このスロットルチャンバ5の上
流に吸気管6を介してエアクリーナ7が取付けられてい
る。
【0018】一方、上記エンジン本体1の排気ポート2
bにエキゾーストマニホルド8を介して連通する排気管
9に触媒コンバータ10が介装されている。
【0019】また、上記スロットルチャンバ5にスロッ
トルバルブ11が設けられ、さらに、上記インテークマ
ニホルド3の各気筒の上記吸気ポート2aの直上流にイ
ンジェクタ12が臨まされ、この各インジェクタ12と
燃料タンク13とが燃料通路14を介して連通されてい
る。この燃料通路14には上記燃料タンク13側から燃
料ポンプ15、燃料フィルタ16が介装され、さらに、
上記各インジェクタ12が、燃料圧力を所定の圧力に調
圧するプレッシャレギュレータ17を介装するリターン
通路18を介して上記燃料タンク13に連通されている
【0020】また、上記吸気管6の上記エアクリーナ7
の直下流に、吸入空気量センサ(図においてはホットワ
イヤ式エアフローメータ)19が介装され、上記スロッ
トルバルブ11に、スロットル開度を検出するスロット
ル開度センサ20aと、スロットルバルブ11の全閉を
検出するアイドルスイッチ20bとが連設され、さらに
、上記吸気管6の上記スロットルバルブ11をバイパス
するエアバイパス通路6aにISC(アイドルスピード
コントロール)バルブ21が介装されている。また、上
記排気管9の上記触媒コンバータ10の上流にO2 セ
ンサ22が臨まされている。
【0021】また、上記エンジン1のクランクシャフト
1aに軸着する、図示しないクランクプーリなどに一体
形成されたクランクロータ23に、エンジン回転数など
を検出するクランク角センサ25aが対設され、さらに
、上記エンジン1のカムシャフト1bに連設する、図示
しないカムスプロケットなどに一体形成されたカムロー
タ24に、気筒判別用のカムパルスを検出するカム角セ
ンサ25bが対設されている。
【0022】また、上記シリンダヘッド2に装着され、
発火部を燃焼室に臨ませる点火プラグ26にイグナイタ
27が接続されている。さらに、上記エンジン本体1の
シリンダブロックに冷却水温センサ28とノックセンサ
29とが配設されている。
【0023】(制御装置の回路構成)一方、図12の符
号36はマイクロコンピュータなどからなる制御装置で
、この制御装置36のCPU(中央演算処理装置)37
、ROM38、RAM39、バックアップRAM(不揮
発性RAM)39a、および、I/O インターフェイ
ス41がバスライン42を介して互いに接続されて、定
電圧回路43から所定の安定化電圧が供給される。
【0024】上記定電圧回路43は、制御リレー44を
介してバッテリ45に接続され、キースイッチ46がO
Nされて上記制御リレー44のリレー接点が閉となった
とき各部に制御用電源を供給すると共に、上記バッテリ
45に直接接続され、上記バックアップRAM39aに
、キースイッチ46がOFFされたときでもバックアッ
プ電源を供給する。
【0025】また、上記I/O インターフェイス41
の入力ポートに、上記各センサ19,20a,22,2
5a,25b,28、29、アイドルスイッチ20bが
接続されているとともに、上記バッテリ45の端子が接
続されて、その端子電圧がモニタされている。
【0026】一方、上記I/O インターフェイス41
の出力ポートに、イグナイタ27が接続されているとと
もに、駆動回路47を介してインジエクタ12、燃料ポ
ンプ15のポンプリレー15a、ISCバルブ21のソ
レノイドコイル(図示せず)が接続されている。
【0027】上記ROM38には制御プログラム、固定
データなどが記憶されている。固定データとしては、演
算に必要な各種マップおよび比較基準値などがある。
【0028】また、上記RAM39には上記各センサ類
の出力信号を処理した後のデータ、CPU37で演算処
理したデータなどが格納されている。
【0029】さらに、バックアップRAM39aには、
キースイッチ46のON/OFFに関係なく常時バック
アップ電源が供給され、キースイッチ46をOFFにし
てエンジンの運転を停止しても記憶内容が消失せず、後
述するデポジット付着係数KA などのデータが記憶さ
れる。
【0030】さらに、上記CPU37では上記ROM3
8に記憶されている制御プログラムに従い、上記RAM
39、バックアップRAM39aに格納した各種データ
に基づき、インジェクタ12を駆動する燃料噴射パルス
幅Ti を演算する。
【0031】(作  用)次に、上記構成による実施例
の作用について説明する。
【0032】:燃料噴射量設定手順:図9に示すように
、キースイッチ46をONすると、まず、ステップ(以
下「S」と称略)101 で各センサ類19,20a,
22,25a,25b,28,29およびアイドルスイ
ッチ20bの出力信号からエンジン状態を読込むととも
に、クランク角センサ25aの出力信号に基づきエンジ
ン回転数NE を算出し、また、吸入空気量センサ19
の出力信号に基づき吸入空気量Qを算出する。
【0033】次いで、S102で上記エンジン回転数N
E 、吸入空気量Qに基づき次式から基本燃料噴射量T
P を算出する。
【0034】TP ←K×Q/NE         
      K:インジェクタ特性、目標空燃比などに
基づく定数その後、S103へ進み、空燃比フィードバ
ッグ補正係数α設定サブルーチン(図8参照)が実行さ
れ、空燃比フィードバッグ補正係数αが設定される。
【0035】次いで、S104でデポジット付着係数K
A 設定サブルーチン(図1〜図3参照)が実行され、
デポジット付着係数KA が設定される。
【0036】その後、S105へ進み、燃料付着補正係
数χ設定サブルーチン(図4〜図7参照)が実行され、
燃料付着補正係数χが設定される。
【0037】そして、S106で冷却水温センサ28で
検出した冷却水温度Tw に基づく冷却水温補正、スロ
ットル開度センサ20aにてスロットル全開を検出した
ときの全開増量補正などを含む各種増量分補正係数CO
EFを設定する。ただし、加減速補正は上記燃料付着補
正係数χ設定サブルーチンで実質的に設定されるため上
記各種増量分補正係数COEFには含まれていない。
【0038】その後、S107でバッテリ端子電圧に基
づくインジェクタ12の無効噴射時間を補間する電圧補
正係数TS を設定し、S108で上記基本燃料噴射量
TP を空燃比フィードバック補正係数α、燃料付着補
正係数χ、各種増量分補正係数COEFで補正するとと
もに電圧補正係数TSを加算して燃料噴射量Ti を設
定する。
【0039】そして、駆動回路47から対応気筒のイン
ジェクタ12へ上記燃料噴射量Tiに相応する駆動信号
を所定タイミングで出力する。
【0040】:空燃比フィードバッグ補正係数設定手順
:図8に示すように、まず、S201で基本燃料噴射量
TP 、エンジン回転数NE 、冷却水温Tw に基づ
いて空燃比フィードバッグ条件が成立したかどうかを判
断し、条件成立の場合S202へ進み、条件不成立の場
合オープンループ制御すべくS203へ進む。
【0041】S203へ進むと、スキップ補正判別フラ
グFLAG1 をクリアし(FLAG1 ←0)、S2
04でリッチ/リーン切換判別フラグFLAG2 をク
リアし(FLAG2 ←0)、S205で空燃比フィー
ドバッグ補正係数αを1.0 (α←1.0 、オープ
ンループ制御)に設定してルーチンを抜ける。
【0042】一方、上記S201で空燃比フィードバッ
グ条件成立と判断してS202へ進むとO2センサ22
の出力電圧VAFを読込み、S206でこの出力電圧V
AFと予め設定した空燃比判別用基準電圧VS とを比
較しVAF≧VS (空燃比がリッチ)の場合、リーン
補正すべくS207へ進み、VAF<VS (空燃比が
リーン)の場合リッチ補正すべくS208へ進む。
【0043】S207ではスキップ補正判別フラグFL
AG1 がセット状態かどうか判別し、セット状態(F
LAG1 =1)の場合S209へ進み、クリアされて
いる(FLAG1 =0)の場合S210へ進む。この
スキップ補正判別フラグFLAG1 は空燃比フィード
バック制御における初回の比例(P)制御(スキップ動
作)が行われたかどうかを判別するもので、FLAG1
 =0の場合はリーン側へスキップしたことを示し、F
LAG1 =1の場合はリッチ側へスキップしたことを
示す。なお、このスキップ補正判別フラグFLAG1 
はS213、あるいは、S218で設定される。
【0044】FLAG1 =1と判断されてS209へ
進むと、リーン側へ初回のP制御を実行すべく、空燃比
フィードバック補正係数αを瞬時の比例増幅値Pで減少
させ(α←α−P)S211でリッチ/リーン切換判別
フラグFLAG2 をセット(FLAG2 ←1、リッ
チ/リーン切換り)する。
【0045】このリッチ/リーン切換判別フラグFLA
G2 は、現在の制御動作が切換り直後のものかどうか
を示すもので、S211、S212、S216、S21
7で設定され、後述するデポジット付着係数KA設定サ
ブルーチン(図1のS304)で判別される。
【0046】一方、上記S207でFLAG1 =0と
判断されてS210へ進むと、空燃比リーン補正におけ
る初回のP制御以後のI制御を実行すべく、空燃比フィ
ードバック補正係数αを時間的に連続変化させる積分増
幅値Iで減少させ(α←α−I)、S212でリッチ/
リーン切換判別フラグFLAG2 をクリア(FLAG
2 ←0)する。
【0047】そして、上記S211あるいは、S212
からS213へ進むと、スキップ補正判別フラグFLA
G1 をクリア(FLAG1←0)してルーチンを抜け
る。
【0048】また、上記S206で、VAF<VS (
空燃比がリーン)と判断されてS208へ進むと、スキ
ップ補正判別フラグFLAG1 がクリアされているか
どかう判別し、クリア(FLAG1 =0)されている
場合S214へ進み、セット(FLAG1 =1)され
ている場合、S215へ進む。
【0049】S214では初回のリッチ側へのスキップ
補正を実行すべく空燃比フィードバック補正係数αを比
例増幅値Pで増加させ(α←α+P)、S216でリッ
チ/リーン切換判別フラグFLAG2 をセット(FL
AG2 ←1、リッチ/リーン切換り)する。
【0050】一方、上記S208でFLAG1 =1と
判別されてS215へ進むと、空燃比リッチ補正におけ
る初回のP制御以後のI制御を実行すべく、空燃比フィ
ードバック補正係数αを積分増幅値Iで増加させ(α←
α+I)、S217でリッチ/リーン切換判別フラグF
LAG2 をクリア(FLAG1 ←0)する。
【0051】そしてS216あるいはS217からS2
18へ進むと、スキップ補正判別フラグFLAG1 を
セット(FLAG1 ←1)してルーチンを抜ける。
【0052】:デポジット付着係数設定手順:図1〜図
3示すように、まず、S301で、空燃比フィードバッ
ク補正係数設定サブルーチン(図8)で設定した空燃比
フィードバック補正係数αが上限リミッタαMAX と
下限リミッタαMIN との間に収まっているかどうか
を判断し、リッタ内(αMIN ≦α≦αMAX )の
場合S302へ進み、リッタから外れている(αMIN
 >α、あるいは、α>αMAX )場合S303へ進
む。
【0053】なお、上記各リミッタαMAX 、αMI
N は空燃比フィードバック補正係数設定サブルーチン
で判定する一般的なリミッタ(本実施例においては図示
せず)よりも狭い範囲(α=1.0 近傍)に設定され
ている。すなわち、デポジットに対する燃料付着量ある
いは、デポジットからの燃料蒸発量は過渡時初期におい
て大きな値を示すことが実験などから知られている。
【0054】したがって、リミッタをα=1.0 近傍
に設定することで、図10の経過時間t0,t2,t4
,t6,t8,t10に示すように過渡時初期からのみ
計時を開始することができるようになる。
【0055】S302へ進むとリミッタ判別フラグFL
AG3 をセット(FLAG3 ←1、αがリミッタ内
)した後、S304へ進む。一方、S303へ進むと上
記リミッタ判別フラグFLAG3 がセット状態かどう
かを判別し、セット状態の場合S304へ進み、クリア
(FLAG3 =0)されている場合そのままルーチン
を抜ける。上記リミッタ判別フラグFLAG3は後述す
るS327でクリアされるものでリミッタ判別フラグF
LAG3 がセットされている間はS306での計時が
続行される。
【0056】そして、S304へ進むと、リッチ/リー
ン切換判別フラグFLAG2 がセットされているかど
うかを判別し、セット状態(FLAG2 =1)の場合
、リッチ/リーンが切換ったと(図10の経過時間t1
)判断し、S305へ進み、また、クリアされている(
FLAG2 =0)の場合、リッチ/リーンの切換り後
(図10の経過時間t0〜t1)であると判断し、空燃
比がリッチからリーン、あるいは、リーンからリッチへ
切換るまでの時間をカウントすべく、S306へ進みカ
ウンタTをカウントアップ(T←T+1)し、S310
へジャンプする。
【0057】一方、S304からS305へ進むとデポ
ジット付着係数更新判別フラグFLAG4 をセット(
FLAG4 ←1)し、S307へ進み、カウンタTの
カウント値とカウンタ最大値TMAX とを比較し、T
≧TMAX の場合S308へ進み、T<TMAX の
場合S309へジャンプする。上記カウンタTは後述す
るS309でクリアされるまで計時が続行される。 その後、T≧TMAX と判断されてS308へ進むと
上記カウンタTのカウント値でカウンタ最大値TMAX
 を更新し(TMAX ←T)、S309でカウンタT
をクリアする(T←0)。
【0058】そして、S309、あるいは、S306か
らS310へ進むとスロットル開度変化dθ/dtと加
速判定基準値SETとを比較し、dθ/dt≧SETの
場合加速運転と判断し、S311へ進み、dθ/dt<
SETの場合S312へ進む。
【0059】S311へ進むと加速フラグFLAGAC
をセット(FLAGAC←1)した後、S313へ進み
減速フラグFLAGDEをクリア(FLAGDE←0)
し、S314でエンジン回転数NE と基本燃料噴射量
TP に基づきマップ検索により加速時のリッチ/リー
ン切換判断基準時間Ta を設定する。このマップには
各運転領域における標準的な加速初期からのリッチ/リ
ーン切換時間が記憶されており、その値はエンジン回転
数NE と基本燃料噴射量TP が増加するに従って次
第に小さくなる特性を有している。
【0060】次いで、S315へ進み上記リッチ/リー
ン切換判断基準時間Ta と上記カウンタ最大値TMA
X とを比較しTMAX ≧Ta の場合(図10の経
過時間t1,t5 )、デポジットによる付着燃料量が
増加したと判断してS316へ進み、また、TMAX 
<Taの場合、付着燃料量の増加はないと判断してその
ままルーチンを抜ける。
【0061】S316でデポジット付着係数更新判別フ
ラグFLAG4 がセット状態かどうかを判断し、セッ
ト状態(FLAG4 =1)の場合、デポジット付着係
数KA を更新すべくS317へ進み、加速フラグFL
AGACをクリア(FLAGAC←0)した後、S32
6へ進む。また、FLAG4 =0の場合、デポジット
付着係数KA を更新することなく、そのままルーチン
を抜ける。
【0062】一方、S310でdθ/dt<SETと判
断されてS312へ進むとスロットル開度変化dθ/d
tと減速判定基準値−SETとを比較し、dθ/dt≦
−SETの場合、減速運転と判断してS318へ進み、
dθ/dt>−SETの場合、定常運転と判断してS3
19へ進む。
【0063】そして、S319で加速フラグFLAGA
Cがセット状態(FLAGAC=1)かどうかを判別し
、FALGAC=1の場合、加速運転直後の定常運転と
判断しS313へ進み、また、加速フラグFLAGAC
=0の場合S320へ進み、減速フラグFLAGDEが
セット状態(FLAGDE=1)かどうかを判断し、F
LAGDE=1の場合、減速運転直後の定常運転と判断
してS321へ進み、FLAGDE=0の場合、定常運
転が継続されていると判断し、そのままルーチンを抜け
る。
【0064】また、上記S312で減速運転と判断して
S318へ進むと減速フラグFLAGDEをセット(F
LAGDE←1)し、S321へ進む。
【0065】S321では加速フラグFLAGACをク
リア(FLAGAC←0)し、S322でエンジン回転
数NE と基本燃料噴射量TP に基づきマップ検索に
より減速時のリッチ/リーン切換判断基準時間Td を
設定する。このマップには各運転領域における標準的な
減速初期からのリッチ/リーン切換時間が記憶されてお
り、その値はエンジン回転数NE と基本燃料噴射量T
P が増加するに従って次第に小さくなる特性を有して
いる。
【0066】次いで、S323へ進み上記リッチ/リー
ン切換判断基準時間Td と上記カウンタ最大値TMA
X とを比較しTMAX ≧Td の場合(図10の経
過時間t3,t7 )、デポジット付着が増え蒸発燃料
量が増加したと判断し、S324へ進み、また、TMA
X <Td の場合、デポジット付着による蒸発燃料量
の増加はないと判断しそのままルーチンを抜ける。
【0067】上記S323からS324へ進むとデポジ
ット付着係数更新判別フラグFLAG4 がセット状態
かどうかを判断し、セット状態(FLAG4 =1)の
場合、デポジット付着係数KA を更新すべくS325
へ進み、減速フラグFLAGDEをクリア(FLAGD
E←0)した後、S326へ進む。また、FLAG4 
=0の場合、デポジット付着係数KA を更新すること
なくルーチンを抜ける。
【0068】加速運転初期、あるいは、減速運転初期に
空燃比の復帰遅れが検出されて、S317,あるいは、
S325からS326へ進むと、デポジット付着係数K
A を所定増量値ΔKで加算した値で更新して学習し(
KA ←KA +ΔK、図10の経過時間t1,t3,
t5,t7 )、S327〜S329でリミッタ判別フ
ラグFLAG3、デポジット付着係数更新判別フラグF
LAG4 をクリア(FLAG3 ←0,FLAG4 
←0)し、カウンタ最大値TMAXをリセット(TMA
X ←0)してルーチンを抜ける。なお、各フラグのイ
ニシャル値は0であり、バックアップRAMにストアさ
れるデポジット付着係数KA のイニシャル値はKA 
=1.0である。
【0069】図10(a)(b)に示すように、スロッ
トルバルブ11を急開する加速運転初期には吸入空気量
Qが急増するため空燃比(O2 センサ22の出力)は
一時的にリーンを示す。一方、スロットルバルブ11を
急閉する減速運転初期には吸入空気量Qが急減するため
空燃比は一時的にリッチを示す。図10(c)に示すよ
うに、空燃比フィードバック補正係数αは、空燃比がリ
ーンを示した場合、リッチ側へ補正動作し、また、空燃
比がリッチを示した場合、リーン側へ補正動作する。
【0070】空燃比フィードバック補正係数αがリッチ
/リーンを繰り返す時間は各運転領域内においてはほぼ
一定しており実験から求めることができる。したがって
、空燃比フィードバック補正係数αのリッチ/リーン切
換時間が予め設定した時間よりも長い場合、デポジット
付着量が増え、加速運転時には上記デポジットに付着す
る燃料が増加し、減速運転時にはデポジットから蒸発す
る燃料量が増加したと考えることができる。
【0071】したがって、上述のデポジット付着係数設
定手順において説明したように、空燃比がリーンになっ
てからリッチに切換るまでの、あるいは、リッチになっ
てからリーンに切換るまでのリッチ/リーン切換り時間
をカウントし、このリッチ/リーン切換り時間(TMA
X )が、NE ,TP に基づき設定した時間Ta 
(あるいはTd )以上の場合、デポジット付着係数K
A を増加更新(KA ←KA +ΔK)し、後述する
燃料付着補正係数χの設定の際に用いることで、過渡時
の空燃比のオーバーシュートを適正に補正することがで
きる。
【0072】:燃料付着補正係数設定手順:まず、S4
01でスロットル開度変化dθ/dtと加速判定基準値
SETとを比較し、dθ/dt≧SETの場合、加速運
転と判断してS402へ進み、dθ/dt<SETの場
合、S403へ進む。
【0073】S402へ進むと減速初回判別フラグFL
AGB をクリア(FLAGB ←0)し、S404で
加速初回判別フラグFLAGA がクリアされているか
どうか判断し、クリアされている(FLAGA =0)
の場合、初回加速運転と判断してS405へ進み、セッ
トされている(FLAGA =1)場合、加速運転中二
回目以降のルーチンと判断してS406へ進む。S40
5へ進むと加速初回判別フラグFLAGA をセット(
FLAGA ←1)し、S407で係数制限フラグFL
AGFUをクリア(FLAGFU←0)してS408へ
進む。この係数制限フラグFLAGFUは燃料付着補正
係数χが、加速初期から演算周期ごとに減算され、ある
いは、減速初期から演算周期ごとに加算されたときに、
初期値1.0 へ収束しているかどうかを判別するもの
で、S415でセットされる。
【0074】S408へ進むとエンジン回転数NE と
冷却水温度Tw に基づき加速時燃料付着補正基本値マ
ップから燃料付着補正基本値INI(ただし、INI>
1.0 )を設定する。
【0075】そして、S409で吸入空気量変化dQ/
dtに基づき加速時吸入空気量変化補正KQ を設定し
、S410で上記燃料付着補正基本値INIと加速時吸
入空気量変化補正KQ とから燃料付着補正係数基本値
χ0 を設定しS413へ進む。
【0076】デポジットなどに対する燃料付着量はエン
ジン回転数NE 、冷却水温度Tw 以外に吸入空気量
変化も大きく影響する(吸入空気量変化量dQ/dtが
大きければ燃料付着量も大きくなる)。
【0077】一方、上記S404で加速初回判別フラグ
FLAGA がセットされている(FLAGA =1)
と判断されてS406へ進むと、係数制限フラグFLA
GFUがセットされているか否かが判断され、FLAG
FU=1の場合、加速運転時の二回目以降のルーチンで
、かつ、燃料付着補正係数χが初期値1.0 であるた
め(例えば、図10(e)の経過時間t1’t5’,t
9 ’)、燃料付着補正係数χを設定することなくS4
16へジャンプする。
【0078】また、FLAGFU=0の場合、加速運転
時の二回目以降のルーチンで、かつ、燃料付着く補正係
数χが初期値1.0 よりも高いため(例えば、図10
(e))の経過時間t0〜t1’,t4〜t5’,t8
 〜t9’)、s411へ進み、冷却水温Tw に基づ
いて設定した減少割合KAC(ただしKAC<1.0 
)を設定し、S412で燃料付着補正係数基本値χ0 
を上記KACで補正した値で設定し(χ0 ←χ0 ×
KAC)、S413へ進む。
【0079】冷却水温度Tw が高ければ燃料蒸発率が
高くなるため上記減少割合も冷却水温度Tw の上昇に
合わせて高くなるように設定されている。
【0080】そして、上記S410、あるいは、S41
2からS413へ進むと、燃料付着補正係数基本値χ0
 と、デポジット付着係数設定サブルーチンで設定した
デポジット付着く係数KA とに基づき燃料付着補正係
数χを設定する(χ←χ0 ×KA )。
【0081】その後、S414で燃料付着補正係数χと
初期値1.0 とを比較し、χ≦1.0 の場合制限領
域に達しているためS415へ進み、係数制限フラグF
LAGFUをセット(FLAGFU←1)し、S416
で燃料付着補正係数χを初期値1.0 にセット(χ←
1.0 )した後、ルーチンを抜ける。
【0082】また、S414でχ>1.0 の場合、制
限領域に達していないためそのままルーチンを抜ける。
【0083】このように加速運転と判断された場合、加
速初期において燃料付着補正係数χが、S413で燃料
付着補正基本値INI(S408)、吸入空気量変化補
正KQ (S409)による燃料付着補正係数基本値χ
0 とデポジット付着係数KA とによって決定され(
図10(e)の経過時間t0,t4,t8)、次いで、
演算周期ごとに燃料付着補正係数基本値χを減少させた
値で(S412)、上記燃料付着補正係数χを初期値1
.0 に達するまで(図10(e)の経過時間t0〜t
1’,t4〜t5’,t8〜t9’)補正する。
【0084】その結果、加速初期の燃料付着が補償され
空燃比制御性がよくなる。
【0085】一方、S401でdθ/dt<SETと判
断されてS403へ進むと、スロットル開度変化dθ/
dtと減速判定基準値−SETとを比較し、dθ/dt
≦−SETの場合、減速運転と判断して、S417へ進
み、dθ/dt>−SETの場合、定常運転と判断して
S418へ進む。
【0086】減速運転(dθ/dt≦−SET)と判断
してS417へ進むと加速初回判別フラグFLAGA 
をクリア(FLAGA ←0)し、S419で減速初回
判別フラグFLAGB がクリア(FLAGB =0)
されているかどうか判断し、FLAGB =0の場合、
初回減速運転と判断してS421へ進む。
【0087】S420へ進むと減速初回判別フラグFL
AGB をセット(FLAGB ←1)し、S422で
係数制限フラグFLAGFUをクリア(FLAGFU←
0)してS423で、エンジン回転数NE と冷却水温
度Tw に基づき減速時燃料付着補正基本値マップから
燃料付着補正基本値INI(ただし、INI<1.0 
)を設定する。
【0088】そして、S424で吸入空気量変化dQ/
dtに基づき減速時吸入空気量変化補正KQ (吸入空
気量変化dQ/dtが大きければ蒸発量も多くなる)を
設定し、S425で上記燃料付着補正基本値INIと減
速時吸入空気量変化補正KQ とから燃料付着補正係数
基本値χ0 (INI<1.0 であるためχ0 <1
.0 であり、dQ/dtが大きいほどKQ が小さく
なるためχ0 も小さい値となる)を設定し、S427
へ進む。
【0089】一方、上記S419で減速初回判別フラグ
FLAGB がセット(FLAGB =1)されている
と判断されてS421へ進むと、係数制限フラグFLA
GFUがセットされているかどうか判断され、FLAG
FU=1の場合、二回目以降のルーチンで、かつ、燃料
付着補正係数χが初期値1.0 であるため(例えば、
図10(e)の経過時間t3’,t7 ’,t11’)
、燃料付着補正係数χを設定することなくS416へジ
ャンプする。
【0090】また、FLAGFU=0の場合、減速運転
時の二回目以降のルーチンで、かつ、燃料付着補正係数
χが初期値1.0 よりも小さいため(例えば、図10
(e)の経過時間t10 〜t11 ’)、S426へ
進み、燃料付着補正係数基本値χ0 を微小値Δχで加
算した値で更新(χ←χ0 +Δχ)し、S427へ進
む。なお、燃料付着補正係数基本値χ0 はχ0 <1
.0 であるためΔχ(正の値)を加算することで1.
0 に近づく。
【0091】そして、S425、あるいは、S426か
らS427へ進むと上記燃料付着補正係数基本値χ0 
とデポジット付着係数設定サブルーチンで設定したデポ
ジット付着係数KAの逆数とに基づき燃料付着補正係数
χを設定する(χ←χ0 ×1/KA )。
【0092】その後、S428で燃料付着補正係数χと
初期値1.0 とを比較し、χ≧1.0 の場合、制限
領域に達しているためS415へ進み、上記フラグFL
AGFUをセット(FLAGFU←1)し、S416で
燃料付着係数χを初期値1.0 にセット(χ←1.0
 )した後、ルーチンを抜ける。
【0093】また、S428でχ<1.0 の場合、制
限領域に達していないため、そのままルーチンを抜ける
【0094】このように減速運転と判断された場合、減
速初期において燃料付着補正係数χがS427で、燃料
付着補正基本値INI(S423)、吸入空気量変化補
正KQ (S424)による燃料付着補正係数基本値χ
0 とデポジット付着係数KA とによって決定され(
図10(e)の経過時間t2,t6,t10 )、次い
で、演算周期ごとに燃料付着補正係数基本値χ0 を増
加させた値で(S426)、上記燃料付着補正係数χを
初期値1.0 に達するまで(図10(e)の経過時間
t2〜t3’,t6 〜t7’,t10〜t11 ’)
、補正する。
【0095】その結果、減速初期の燃料蒸発が補償され
、空燃比制御性がよくなる。
【0096】一方、上記S403で定常運転と判断され
てS418へ進むと加速初回判別フラグFLAGA が
セットされているかどうか判断し、FLAGA =1の
場合、加速運転後の定常運転と判断しS429へ進み、
また、FLAGA =0の場合、S430へ進む。
【0097】S429では係数制限フラグFLAGFU
がセット状態かどうか判断し、セット状態(FLAGF
U=1)の場合、少なくとも定常運転において加速時の
燃料付着補正係数χの設定が終了している(χ=1.0
 に設定されている)と判断しS431へ進み、加速初
回判定フラグFLAGA をクリア(FLAGA ←1
)した後、S416へ進む。
【0098】一方、S429においてFLAGFU=0
の場合、加速運転から定常運転に移行しても、未だ、燃
料付着補正係数χが1.0 に達していないと判断して
S411へ戻る。
【0099】また、上記S418でFLAGA =0と
判断されてS430へ進むと減速初回判別フラグFLA
GB がセット状態にあるかどうか判断し、FLAGB
 =1の場合、減速運転後の定常運転と判断し、S43
2へ進み、係数制限フラグFLAGFUがセット状態か
どうか判断し、セット状態(FLAGFU=1)の場合
、S433へ進み減速初回判別フラグFLAGB をク
リア(FLAGB ←0)した後、S416へ進む。
【0100】また、S430で減速初回判別フラグFL
AGB がクリア(FLAGB =0)されている場合
、前回のルーチンにおいても定常運転と判断しS416
へ進む。
【0101】また、S432で係数制限フラグFLAG
FUがクリア(FLAGFU=0)されていると判断す
るとS426へ戻り、燃料付着補正係数χの設定を続行
する。
【0102】なお、この実施例において、上記燃料付着
補正係数χの設定を実行することで結果的に加速増量補
正が実行されるため燃料噴射量Ti を設定する際の各
種増量分補正係数COEFには加速増量補正が含まれて
いない。
【0103】また、過渡運転時の判断はスロットル開度
変化dθ/dtに限らず吸入空気量変化dQ/dtを用
いて行うようにしてもよい。
【0104】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば以
下に列記する効果が奏される。
【0105】(1) 請求項1に記載されているように
、過渡運転時初期にエンジン回転数とエンジン温度とに
基づき燃料付着補正基本値を設定し、次いでこの燃料付
着補正基本値を吸入空気量変化に基づいて設定した吸入
空気量変化補正で補正して燃料付着補正係数を設定し、
その後、この燃料付着補正係数を初期値側へ段階的に移
行させる補正をするようにしたので、吸気管壁面、吸気
バルブに付着する過渡運転時の燃料付着量あるいは付着
した燃料の蒸発量が適正に補償され、燃費を悪化させる
ことなく良好な空燃比制御性を得ることができる。
【0106】(2) 請求項2に記載されているように
、過渡運転時に空燃比がリーンになってからリッチに切
換るまでの、あるいは、リッチになってからリーンに切
換るまでのリッチ/リーン切換時間が所定時間以上の場
合に、デポジット付着係数を更新し、過渡運転時初期に
エンジン回転数とエンジン温度とに基づき燃料付着補正
基本値を設定し、次いでこの燃料付着補正基本値を吸入
空気量変化に基づいて設定した吸入空気量変化補正で補
正するとともに、上記デポジット付着係数で補正して付
着補正係数を設定し、その後、上記燃料付着補正係数を
初期値側へ段階的に移行させる補正をするようにしたの
で、上述した効果に加え、使用する燃料の性状に拘るこ
となく常に安定した走行性能を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1〜図3はデポジット付着係数の設定手順を
示すフローチャート。
【図2】同上
【図3】同上
【図4】図4〜図7は燃料付着補正係数の設定手順を示
すフローチャート。
【図5】同上
【図6】同上
【図7】同上
【図8】空燃比フィードバック補正係数の設定手順を示
すフローチャート。
【図9】燃料噴射量の設定手順を示すフローチャート。
【図10】スロットル開度、空燃比(O2 センサ出力
)、空燃比フィードバック補正係数、デポジット付着係
数、燃料付着補正係数のタイムチャート。
【図11】エンジン制御系の概略図。
【図12】制御装置の構成図。
【符号の説明】 INI…燃料付着補正係数基本値 KA …学習補正係数 KQ …空気量変化補正係数 NE …エンジン回転数 Q…吸入空気量 Ti …燃料噴射量 TP …基本燃料噴射量 Tw …エンジン温度 χ…燃料付着補正係数 χ0 …燃料付着補正係数基本値 α…空燃比フィードバック補正係数

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  エンジン回転数と吸入空気量とに基づ
    いて基本燃料噴射量を設定し、この基本燃料噴射量を空
    燃比フィードバック補正係数、燃料付着補正係数および
    他の補正項で補正して気筒に供給する燃料噴射量を決定
    するエンジンの燃料噴射制御方法において、過渡運転時
    初期にエンジン回転数とエンジン温度とに基づき燃料付
    着補正基本値を設定する手順と、上記燃料付着補正基本
    値を吸入空気量変化に基づいて設定した吸入空気量変化
    補正で補正して上記燃料付着補正係数を設定する手順と
    、その後、上記燃料付着補正係数を初期値側へ段階的に
    移行させる補正をする手順とを備えたことを特徴とする
    エンジンの燃料噴射制御方法。
  2. 【請求項2】  エンジン回転数と吸入空気量とに基づ
    いて基本燃料噴射量を設定し、この基本燃料噴射量を空
    燃比フィードバック補正係数、燃料付着補正係数および
    他の補正項で補正して気筒に供給する燃料噴射量を決定
    するエンジンの燃料噴射制御方法において、過渡運転時
    に空燃比がリーンになってからリッチに切換るまでの、
    あるいは、リッチになってからリーンに切換るまでのリ
    ッチ/リーン切換時間が所定時間以上の場合に、デポジ
    ット付着係数を更新する手順と、過渡運転時初期にエン
    ジン回転数とエンジン温度とに基づき燃料付着補正基本
    値を設定する手順と、上記燃料付着補正基本値を吸入空
    気量変化に基づいて設定した吸入空気量変化補正で補正
    するとともに、上記デポジット付着係数で補正して上記
    燃料付着補正係数を設定する手順と、その後、上記燃料
    付着補正係数を初期値側へ段階的に移行させる補正をす
    る手順を備えたことを特徴とするエンジンの燃料噴射制
    御方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09256894A (ja) * 1996-03-27 1997-09-30 Sanshin Ind Co Ltd 4サイクルエンジンを搭載した船外機
JPH10280994A (ja) * 1997-04-03 1998-10-20 Fuji Heavy Ind Ltd エンジンの燃料噴射量制御方法
JP2013204421A (ja) * 2012-03-27 2013-10-07 Fuji Heavy Ind Ltd エンジンの制御装置

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