JPH04322073A - 水素化物二次電池 - Google Patents

水素化物二次電池

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JPH04322073A
JPH04322073A JP3116887A JP11688791A JPH04322073A JP H04322073 A JPH04322073 A JP H04322073A JP 3116887 A JP3116887 A JP 3116887A JP 11688791 A JP11688791 A JP 11688791A JP H04322073 A JPH04322073 A JP H04322073A
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JP
Japan
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metal
negative electrode
battery
positive electrode
hydrogen
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Application number
JP3116887A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Fukunaga
浩 福永
Hirokazu Kido
宏和 貴堂
Masayuki Hirota
正幸 広田
Tatsu Nagai
龍 長井
Kozo Kajita
梶田 耕三
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Maxell Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は水素化物二次電池に関す
る。さらに詳しくは、充放電サイクルに伴う電池内圧の
上昇を抑制し、安全性が高く、かつ充放電サイクル特性
の優れた水素化物二次電池に関する。 【0002】 【従来の技術】水素吸蔵合金は多量の水素を吸蔵、放出
する能力を有していて、これを負極に用いた水素化物二
次電池は、アルカリ水溶液中においても電気化学的に多
量の水素の吸蔵、放出を行うことができる。 【0003】この水素吸蔵合金を負極に用い、ニッケル
水酸化物を正極に用いた水素化物二次電池では、次に示
すような反応式で電池反応が進行する。反応式において
、充電反応は左から右方向への矢印で示し、放電反応は
右から左方向への矢印で示す。つまり、〔式1〕と〔式
3〕が充電反応で、〔式2〕と〔式4〕が放電反応であ
る。 【0004】〔正極〕 〔式1〕  Ni(OH)2 +OH−   →  N
iOOH+H2 O+e−  〔式2〕  Ni(OH)2 +OH−   ←  N
iOOH+H2 O+e−  【0005】〔負極〕 〔式3〕  M+H2 O+e−   →  M(H)
+OH− 〔式4〕  M+H2 O+e−   ← 
 M(H)+OH− 【0006】〔式3〕および〔式
4〕中のMは水素吸蔵合金を示している。充電反応にお
いて、負極の水素吸蔵合金Mは、〔式3〕に示すように
、アルカリ水溶液中の水を電気分解し、水素を吸蔵して
、M(H)で示す状態になり、水酸基(OH− )を生
じ、〔式1〕に示すように、その水酸基が正極のNi(
OH)2 と反応して、NiOOHになり、水を生じる
。 【0007】放電反応においては、この逆反応が生じる
。つまり、水素化物二次電池では、充電は水素吸蔵合金
の水素の吸蔵であり、放電は水素吸蔵合金の水素の放出
である。 【0008】この水素化物二次電池は、工業的にはその
大半が筒形密閉電池として製造され、正極と負極の容量
は、負極が正極より大きくなるように設計される。 【0009】これは、放電時の分極を減少させ、放電電
圧の平坦性を向上させ、過充電時に正極から発生する酸
素を負極表面上で消費させるためである。この際の正極
、負極の反応は、〔式5〕〜〔式6〕のようになる。 【0010】〔正極〕 〔式5〕  4OH−   →  2H2 O+O2 
+4e− 〔負極〕 〔式6〕  2H2 O+O2 +4e−   →  
4OH【0011】充放電サイクルの初期において、電
池内圧を高める要因は、上記のような過充電時に正極か
ら発生する酸素である。 【0012】しかし、充放電サイクルを繰り返すと、負
極表面は徐々に酸化され、〔式6〕に示す負極表面での
酸素消費反応がスムーズに進行しなくなり、下記の〔式
7〕により負極から水素が発生する。 【0013】 〔式7〕  2H2 O+2e−   →  2OH−
 +H2その結果、電池内圧は酸素と水素により上昇す
る。 【0014】そして、充放電サイクルの終期では、負極
の劣化がさらに進み、容量が負極規制となり、過充電時
に大量の水素が発生して、電池内圧が上昇し、内部抵抗
の増加や電解液の漏出を引き起こす。 【0015】また、過放電時には、〔式7〕により正極
から水素が発生し、上記のような電池劣化を引き起こす
。特に組電池の場合、容量劣化の特に大きい電池が1つ
存在すると問題になる。 【0016】その結果、電池の安全性が低下し、また、
充放電サイクル特性が低下して、電池寿命を短くさせる
。 【0017】そこで、これを解消するため、負極に白金
などの貴金属触媒を添加し、酸素ガスのイオン化を促進
させる方法や酸素ガスの吸収層を設けるなどの方法が提
案されている(例えば、特開昭63−55858号公報
)。しかし、白金などの貴金属触媒は、高価でコストを
上げることになり、また、吸収層を電池内部または負極
内部に設けると、活物質の充填量を減じ、体積効率を減
少させることになる。 【0018】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来の水素化物二次電池における内圧上昇や、それに
基づく漏液の発生、内部抵抗の増加などを解消し、電池
内圧の上昇を抑制でき、安全性が高く、かつ充放電サイ
クル特性の優れた水素化物二次電池を提供することを目
的とする。 【0019】 【課題を解決するための手段】本発明は、正極、負極ま
たは電解液のいずれかに、高水素過電圧を有する金属ま
たは金属化合物を含有させることによって、電池内圧の
上昇を抑制し、安全性が高く、かつ充放電サイクル特性
の優れた水素化物二次電池を提供したものである。 【0020】本発明において、高水素過電圧を有する金
属としては、カドミウム(Cd)、亜鉛(Zn)、ガリ
ウム(Ga)、インジウム(In)、スズ(Sn)、ビ
スマス(Bi)、鉛(Pb)、水銀(Hg)およびタリ
ウム(Tl)よりなる群から選ばれる少なくとも1種が
用いられる。 【0021】また、高水素過電圧を有する金属化合物と
しては、上記金属の酸化物、上記金属間の合金、該合金
の酸化物などが挙げられる。これらの金属または金属化
合物は、電解液を構成するアルカリ水溶液中で水酸化物
を形成し、充電時には負極表面に存在し、放電時には正
極表面に存在する。 【0022】そして、これらの金属または金属化合物は
、低い触媒能で、低い交換電流密度であることから、高
い水素過電圧を有し、その水酸化物が充電時に負極表面
で金属になり、負極の水素吸蔵合金の高い触媒能を低下
させ、水素の発生を抑制し、また、過放電時には正極表
面で金属になり、同様に水素の発生を抑制するので、電
池の内圧上昇が抑制されるようになる。 【0023】高水素過電圧を有する金属または金属化合
物は、正極、負極または電解液のいずれかに含有させて
おけばよい。例えば、正極や負極にそれらの高水素過電
圧を有する金属や金属化合物を含有させた場合は、電解
液によってそれらが正極や負極中から水酸化物の状態で
溶出され、電解液中に水酸化物として存在するようにな
る。 【0024】電解液に高水素過電圧を有する金属または
金属化合物を含有させた場合は、それらの金属または金
属化合物が電解液中で水酸化物になる。もとより、正極
、負極、電解液に重複して高水素過電圧を有する金属ま
たは金属化合物を含有させてもよい。 【0025】そして、それら高水素過電圧を有する金属
または金属化合物から誘導される水酸化物は、充電時に
は平衡電位の関係から負極表面に金属として存在するよ
うになり、過放電時には同様の理由から正極表面に金属
として存在するようになる。 【0026】高水素過電圧を有する金属または金属化合
物の正極、負極または電解液に含有させる量は、正極活
物質、負極活物質または電解液に対して0.1〜10重
量%の範囲が好ましい。 【0027】すなわち、高水素過電圧を有する金属また
は金属化合物の含有量が上記範囲より少ない場合は、電
池内圧の上昇を抑制する効果が充分でなく、また、高水
素過電圧を有する金属または金属化合物の含有量が上記
範囲より多くなると、負極の水素吸蔵合金の触媒能を損
ない過ぎて、過充電時の酸素消費反応を妨げることにな
る。高水素過電圧を有する金属または金属化合物の特に
好ましい含有量は、正極活物質、負極活物質または電解
液に対し1〜5重量%の範囲である。 【0028】本発明において、正極に用いるニッケル酸
化物やニッケル水酸化物としては、例えば、一酸化ニッ
ケル(NiO)、二酸化ニッケル(NiO2 )、水酸
化ニッケル〔Ni(OH)2 〕などが挙げられる。た
だし、これらは正極が放電状態にある場合であり、正極
が充電状態にある場合には、上記のニッケル酸化物やニ
ッケル水酸化物は別の化合物として存在する。 【0029】正極は、例えば、ニッケル焼結体を基体と
し、これにニッケル酸化物またはニッケル水酸化物を充
填する焼結式や、金網、パンチングメタル、エキスパン
ドメタル、金属発泡体などの多孔性金属を基体とし、こ
れにニッケル酸化物またはニッケル水酸化物を添着する
ペースト式などで、いわゆるニッケル電極として作製さ
れる。 【0030】本発明において、正極に高水素過電圧を有
する金属または金属化合物を含有させる場合、焼結式ニ
ッケル電極では、例えば、次のように行われる。 【0031】すなわち、焼結式ニッケル電極では、基体
にニッケル水酸化物を充填するにあたり、基体を硝酸ニ
ッケルの水溶液に浸漬して、基体に硝酸ニッケルを含浸
させ、ついでアルカリ水溶液で中和して硝酸ニッケルを
水酸化ニッケルに変換するが、その硝酸ニッケルの含浸
時に、硝酸ニッケルの水溶液中に上記高水素過電圧を有
する金属を硝酸塩の状態で添加しておけばよい。 【0032】また、ペースト式ニッケル電極の場合には
、ペースト中に上記高水素過電圧を有する金属または金
属化合物を含有させておけばよい。 【0033】そして、正極に高水素過電圧を有する金属
または金属化合物を含有させない場合には、正極として
公知の焼結式またはペースト式で作製した公知のニッケ
ル電極を使用することができる。 【0034】本発明において、負極に用いる水素吸蔵合
金としては、例えば、実施例で用いるようなTi17Z
r16V23Ni37Cr7 などをはじめ、La0.
9 Zr0.1Ni4.5 Al0.5 、TiNi系
、TiNiZr系、(Ti2−X ZrX V4−y 
Ni)1−Z Cr2 (x=0〜1.5、y=0.6
〜3.5、z≧0.2)系、MmNi3 系などの水素
吸蔵合金が挙げられる。水素吸蔵合金とは、可逆的に水
素を吸蔵、放出できる合金をいい、通常、水素を完全に
脱蔵(放出)した状態で合成される。そして、この水素
吸蔵合金を用いた負極では、充電は水素の吸蔵であり、
放電は水素の放出である。 【0035】負極は、例えば、金網、パンチングメタル
、エキスパンドメタルなどの多孔性金属を基体とし、こ
れに上記の水素吸蔵合金の粉末を圧着して焼結する焼結
式や、上記水素吸蔵合金の粉末を結着剤などと共にペー
スト状にし、そのペーストを上記多孔性金属からなる基
体に添着し、乾燥後、プレスなどで圧着するペースト式
などで成形体として作製される。 【0036】そして、負極に高水素過電圧を有する金属
または金属化合物を含有させる場合には、例えば、負極
作製時に上記高水素過電圧を有する金属または金属化合
物を水素吸蔵合金中または水素吸蔵合金を含むペースト
中に混入させておけばよい。 【0037】電解液はアルカリ水溶液で構成されるが、
このアルカリ水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金
属の水酸化物の水溶液が用いられる。 【0038】そして、電解液に高水素過電圧を有する金
属または金属化合物を含有させる場合には、電解液の調
製時にそれらを添加し、それらを含んだ電解液として調
製してもよいし、また、調製後の電解液にそれらを添加
してもよい。 【0039】 【実施例】つぎに、実施例を挙げて本発明をより具体的
に説明する。 【0040】実施例1 この実施例1においては、電解液に酸化亜鉛(ZnO)
を含有させた場合について説明する。まず、市販品のT
i(チタン)、Zr(ジルコニウム)、V(バナジウム
)、Ni(ニッケル)およびCr(クロム)をTi17
Zr16V23Ni37Cr7 の組成になるように秤
量し、高周波溶解炉によって加熱溶解して、上記組成の
多相系合金を得た。 【0041】この合金を耐圧容器中に入れ10−4to
rrまで真空吸引し、Ar(アルゴン)で3回パージを
行った後、水素圧力14kg/cm2 で24時間保持
し、水素を排気後、400℃で加熱して水素を完全に脱
蔵することにより、粒径20〜100μmの合金粉末を
得た。 【0042】この水素吸蔵合金粉末をニッケル集電体(
線径0.178mmで、14メッシュのニッケル製網)
にロールミルを用いて圧着し、Ar/H2=99/1の
雰囲気中、900℃で15分間加熱して焼結した後、2
80mm×38mmのシート状に切断し、ニッケル製の
リード体を取り付けて負極とした。 【0043】正極には焼結式で作製した公知のニッケル
電極(240mm×38mm)を用いた。電池の公称容
量を3500mAhにするため、上記負極は理論容量が
5200mAhになるように作製し、正極は理論容量が
4000mAhになるように作製したものを用いた。 【0044】上記負極と正極とをセパレータを介して渦
巻状に巻回して図1に示す渦巻状の電極体にし、その渦
巻状の電極体を単2サイズの電池ケースと同体積の耐圧
容器内に入れ、封口して、図2に示す内圧測定用の電池
(モデルセル)を作製した。 【0045】図1において、1は正極であり、この正極
1は焼結式で作製したニッケル電極からなる。2は負極
であり、この負極はTi17Zr16V23Ni37C
r7 の組成を持つ水素吸蔵合金を含む成形体からなる
。ただし、これらの正極1や負極2には集電体としての
作用を兼ねて基体が使用されているが、図1にそれらを
図示すると繁雑化するため、図1ではそれらを図示して
いない。 【0046】3はセパレータであり、このセパレータ3
はポリアミド不織布からなり、前記正極1と負極2はこ
のセパレータ3を介して渦巻状に巻回され、図示のよう
な渦巻状の電極体にされている。 【0047】つぎに、図2に示す内圧測定用の電池につ
いて説明すると、上記渦巻状の電極体4は耐圧容器5内
に収納され、負極リード体6は耐圧容器5の内壁にスポ
ット溶接され、正極リード体7は電極体4上部のアクリ
ル板部分8より取り出している。電解液は注入口9より
耐圧容器5内に注入し、注入口9は電解液の注入後、封
止され、図2にはその状態が示されている。そして、充
放電サイクル時の電池の内部圧力はゲージ(ブルトンゲ
ージ)10より読み取ることができる。 【0048】上記電池に使用された電解液は濃度30重
量%の水酸化カリウム水溶液(ただし、17g/lの水
酸化リチウムを添加している)に対して酸化亜鉛(Zn
O)を0.1〜10重量%の範囲で含有させたものであ
る。 【0049】この電池を0.1C(0.35Ah)で1
5時間充電し、0.2C(0.7Ah)で0.9Vまで
放電し、これを1サイクルとして、50サイクル後の酸
化亜鉛の含有量と電池内圧との関係を調べた。その結果
を図3に示す。 【0050】図3に示すように、酸化亜鉛の含有量が0
%の場合、つまり、従来品の場合には、50サイクル後
に電池内圧が約9kg/cm2 に上昇したが、酸化亜
鉛を含有させることによって電池内圧が減少し、酸化亜
鉛の含有量が1重量%以上では電池内圧が約3kg/c
m2 になり、酸化亜鉛の含有量が0%の場合の約1/
3以下になり、酸化亜鉛を5重量%含有させた場合には
、電池内圧が2kg/cm2 にまで低下した。 【0051】発生したガスをガスクロマイグラフィーで
測定したところ、2kg/cm2 までが酸素(O2 
)で、残りが水素であった。 【0052】つぎに、酸化亜鉛の含有量が1重量%およ
び5重量%の場合と無添加の場合(つまり、酸化亜鉛を
含有させていない場合)の充放電サイクル数と電池内圧
との関係を図4に示す。 【0053】図4に示すように、無添加の場合(つまり
、酸化亜鉛を含有させていない場合)は、50サイクル
で電池電圧が約9kg/cm2 に上昇し、150サイ
クルでは電池電圧が15kg/cm2 まで上昇した。 【0054】これに対し、酸化亜鉛の含有量が1重量%
の場合は充放電サイクル数の増加に伴って電池内圧が徐
々に上昇したが、それでも電池内圧が約9kg/cm2
 になるまでには、充放電サイクルを約450回繰り返
すことができた。 【0055】そして、酸化亜鉛の含有量が5重量%の場
合には、充放電を450サイクル繰り返しても、電池内
圧の上昇がほとんどなかった。 【0056】また、酸化亜鉛の含有量が1重量%および
5重量%の場合と無添加の場合の充放電サイクル数と電
池容量との関係を図5に示す。 【0057】図5に示すように、無添加の場合(つまり
、酸化亜鉛を含有させていない場合)は、充放電サイク
ル数の増加に伴って電池容量が大きく低下した。これに
対して、酸化亜鉛の含有量が5重量%の場合は充放電サ
イクル数の増加に伴う電池容量の低下がほとんどなく、
また、酸化亜鉛の含有量が1重量%の場合は充放電サイ
クル数の増加に伴って電池容量が徐々に低下したが、無
添加の場合に比べて低下の度合が少なかった。 【0058】実施例2 水素吸蔵合金に金属亜鉛(200メッシュパス)を5重
量%および10重量%添加して負極を作製し、電解液に
は酸化亜鉛を含有させていない30重量%水酸化カリウ
ム水溶液を用いたほかは、実施例1と同様にして内圧測
定用の電池を作製した。 【0059】この電池を実施例1と同様に充放電して、
充放電サイクル数と電池内圧との関係を調べた。その結
果を図6に示す。 【0060】図6に示すように、亜鉛の含有量が10重
量%の場合には充放電サイクル数の増加に伴なう電池内
圧の上昇は非常に少なく、亜鉛の含有量が5重量%の場
合には充放電サイクル数の増加に伴って電池内圧が徐々
に増加したが、それでも無添加の場合(つまり、亜鉛を
まったく含有させていない場合)に比べて電池内圧の上
昇が少なかった。 【0061】また、亜鉛の含有率が5重量%および10
重量%の場合と無添加の場合の充放電サイクル数と電池
容量との関係を図7に示す。 【0062】図7に示すように、無添加の場合(つまり
、亜鉛を含有させていない場合)は、充放電サイクル数
の増加に伴って電池容量が大きく低下した。これに対し
、含有量が10重量%の場合は充放電サイクル数の増加
に伴う電池容量が低下がまったくなく、また、亜鉛の含
有量が5重量%の場合も充放電サイクル数の増加に伴う
電池容量の低下がきわめて少なかった。 【0063】実施例3 焼結式ニッケル電極の作製時の硝酸ニッケル〔Ni(N
O3 )2〕の含浸工程で硝酸ニッケルの水溶液に硝酸
亜鉛〔Zn(NO3 )2 〕を亜鉛量が活物質の水酸
化ニッケル〔Ni(OH)2 〕に対して0.1重量%
、5重量%および10重量%の割合になるように添加し
てニッケル電極を作製した。 【0064】このニッケル電極を正極に用い、電解液に
は酸化亜鉛を含有させていない30重量%水酸化カリウ
ム水溶液を用いたほかは、実施例1と同様にして内圧測
定用の電池を作製した。 【0065】この電池を実施例1と同様の条件下で10
回充放電した後、0.1C(0.35Ah)で過放電を
行った。図8に過放電時間と電池内圧との関係を示す。 【0066】図8に示すように、無添加の場合(つまり
、亜鉛を含有させていない場合)は0.25時間の過放
電で平衡圧(5kg/cm2 )に達したが、亜鉛を含
有させることにより、過放電時の電圧内圧の上昇が遅く
なり、例えば亜鉛を10重量%含有させた場合には平衡
圧に達するのに1.5時間要した。 【0067】この結果から、亜鉛を含有させることによ
り、過放電時の電池内圧の上昇を抑制できることが明ら
かである。 【0068】 【発明の効果】以上説明したように、本発明では、正極
、負極または電解液のいずれかに高水素過電圧を有する
金属または金属化合物を含有させることにより、電池内
圧の上昇を抑制し、安全性を向上させ、充放電サイクル
特性を向上させることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水素化物二次電池における渦巻状の電
極体を示す概略平面図である。
【図2】内圧測定用の電池を示す概略斜視図である。
【図3】実施例1における50サイクル後の電解液中の
酸化亜鉛の含有量と電池内圧との関係を示す図である。
【図4】実施例1における充放電サイクル数と電池内圧
との関係を示す図である。
【図5】実施例1における充放電サイクル数と電池容量
との関係を示す図である。
【図6】実施例2における充放電サイクル数と電池内圧
との関係を示す図である。
【図7】実施例2における充放電サイクル数と電池容量
との関係を示す図である。
【図8】実施例3における過放電時間と電池内圧との関
係を示す図である。
【符号の説明】
1  正極 2  負極

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ニッケル酸化物またはニッケル水酸化
    物を含む正極と、水素吸蔵合金を含む負極と、アルカリ
    水溶液からなる電解液を有する水素化物二次電池におい
    て、正極、負極または電解液のいずれかに高水素過電圧
    を有する金属または金属化合物を含有させたことを特徴
    とする水素化物二次電池。
  2. 【請求項2】  高水素過電圧を有する金属が、カドミ
    ウム、亜鉛、ガリウム、インジウム、スズ、ビスマス、
    鉛、アンチモン、水銀およびタリウムよりなる群から選
    ばれた少なくとも1種である請求項1記載の水素化物二
    次電池。
  3. 【請求項3】  高水素過電圧を有する金属化合物が、
    カドミウム、亜鉛、ガリウム、インジウム、スズ、ビス
    マス、鉛、アンチモン、水銀およびタリウムよりなる群
    から選ばれた少なくとも1種の金属の酸化物、上記金属
    間の合金または該合金の酸化物である請求項1記載の水
    素化物二次電池。
  4. 【請求項4】  高水素過電圧を有する金属または金属
    化合物が、正極活物質、負極活物質または電解液に対し
    て0.1〜10重量%である請求項1、2または3記載
    の水素化物二次電池。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002541645A (ja) * 1999-04-14 2002-12-03 オヴォニック バッテリー カンパニー インコーポレイテッド 電池圧力を低減した電気化学的電池
US9192928B1 (en) 2014-11-19 2015-11-24 Uop Llc Regeneration of an ionic liquid catalyst using metal complexes
JP2018174095A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 株式会社Gsユアサ 蓄電素子

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