JPH04320837A - 潤滑性に優れた表面処理鋼板とその製造方法 - Google Patents

潤滑性に優れた表面処理鋼板とその製造方法

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JPH04320837A
JPH04320837A JP11367891A JP11367891A JPH04320837A JP H04320837 A JPH04320837 A JP H04320837A JP 11367891 A JP11367891 A JP 11367891A JP 11367891 A JP11367891 A JP 11367891A JP H04320837 A JPH04320837 A JP H04320837A
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organic
fluororesin
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resin
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Yujiro Miyauchi
優二郎 宮内
Katsushi Saito
斎藤 勝士
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車,家電,建材製
品等に利用される潤滑性に優れた有機,無機複合鋼板と
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来加工後塗装をおこなっていたクロメ
ート処理鋼板に代わって、薄い有機,無機複合皮膜を被
覆した表面処理鋼板が使用されている。この鋼板は下地
にめっき皮膜を有し、その上に有機,無機複合皮膜を被
覆したもので、溶接ができ、耐食性に優れた特徴をもつ
【0003】これらすでに公開された技術としては、例
えば特開昭60−50181号,特開昭57−1082
92号公報の技術があげられる。さらには上記有機,無
機複合皮膜中に、潤滑剤を含有させた皮膜に潤滑性を持
した潤滑表面処理鋼板が開発されてきた(例えば特開昭
63−162886号公報)。
【0004】これらの技術は、めっき鋼板の上にクロメ
ート皮膜と0.01〜4.0μmの有機高分子とシリカ
、さらには潤滑剤からなる皮膜を被覆したものである。 しかしながら品質的には満足するものとは言えず、品質
改良を必要としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】クロメート皮膜上に有
機,無機複合皮膜を被覆した表面処理鋼板は、使用範囲
の拡大により、種々の品質特性を要求されるようになっ
た。
【0006】例えばビデオカセット,カーステレオ等の
摺動部品は、繰り返し何回も表面摺動を受けるため、高
度な潤滑特性を必要とされるが、従来技術ではなお不十
分であり、グリス塗布,潤滑性皮膜の塗装,あるいは表
面窒化処理のような表面硬化処理等の他の従来技術に頼
らねばならなかった。これらの従来技術は比較的コスト
がかかるため、さらに鋼板自身に繰り返し摺動時の潤滑
特性を具備した商品の要求が強まっている。
【0007】本発明は上記課題を解決し、有機,無機複
合皮膜にフッ素樹脂を添加し、フッ素樹脂の融点以上の
雰囲気温度で焼き付けることにより、グリス塗布に匹敵
するような繰り返し摺動時に於ける潤滑特性が優れた表
面処理鋼板とその製造方法を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の本発明は、めっき
鋼板上にクロメート層を有し、その上に親水性樹脂固形
分100重量部に対しフッ素樹脂を固形分として20〜
120重量部、シリカを固形分として5〜50重量部含
有する有機,無機複合皮膜を0.5〜3.0g/m2 
有し、かつ当該有機,無機複合皮膜表面にフッ素樹脂と
親水性樹脂の加熱融合層を有することを特徴とする潤滑
性に優れた表面処理鋼板である。
【0009】また第2の本発明は、親水性樹脂固形分1
00重量部に対しフッ素樹脂として20〜120重量部
、さらにシリカを固形分として5〜50重量部含有する
有機,無機複合塗料をクロメート皮膜を有するめっき鋼
板に乾燥付着量として0.5〜3.0g/m2 塗布し
た後、フッ素樹脂の融点以上の雰囲気温度で焼き付ける
ことを特徴とする潤滑性に優れた表面処理鋼板の製造方
法である。
【0010】
【作用】本発明は、ビデオカセット,カーステレオの摺
動部の様に、繰り返し摺動を受ける時の潤滑特性、特に
連続摺動時に発生するカジリを改善する手段として、有
機,無機複合皮膜にフッ素樹脂を添加し、フッ素樹脂の
融点以上の雰囲気温度で焼き付ける事で、従来技術を越
える性能を得ることに成功したものである。
【0011】従来技術は、有機,無機複合皮膜中に単に
ポリエチレンワックス等粒子状の潤滑剤を分散させてい
たが、これらの手法では、ビデオカセット,カーステレ
オの摺動部に様に繰り返し摺動を受ける部位では、連続
摺動に対する耐カジリ性が劣っており、使用に耐えなか
った。
【0012】従来技術は、皮膜表面の局部的な視野では
潤滑剤が露出していない所が存在する。潤滑剤が皮膜表
面に露出していない場所では、摺動時の潤滑特性が劣る
ため、繰返し摺動に於ける潤滑が不足し、カジリが発生
しやすいといった問題があった。
【0013】これらの問題は、潤滑剤としてフッ素樹脂
を用い、フッ素樹脂の融点以上の雰囲気温度で焼き付け
る事で解決される。
【0014】フッ素樹脂を添加した塗料を鋼板に塗布し
、焼き付ける際に雰囲気温度をフッ素樹脂の融点以上に
することにより、皮膜表面にフッ素樹脂を溶融させるこ
とで、有機,無機複合皮膜表面の潤滑剤と有機樹脂を均
一に加熱融合させる事が出来る。皮膜表面に均一に潤滑
剤を露出させる事で、局部的な潤滑性が劣る部分を無く
し、その結果連続摺動時の耐カジリ性が向上するのであ
る。
【0015】以下本発明の加工性に優れた表面処理鋼板
及びその製造方法について、さらに詳細に説明する。
【0016】図1は本発明例の表面処理鋼板の断面を示
し、本発明は鋼板1のめっき層2上にクロメート皮膜3
を有し、その上に有機,無機複合皮膜4を有し、かつこ
の複合皮膜層の表面に加熱融合層5を生成させている。
【0017】本発明で対象とする表面処理鋼板の素地と
しては、電気亜鉛めっき鋼板,電気Zn−Niめっき鋼
板,溶融亜鉛めっき鋼板,亜鉛アルミニュウム溶融めっ
き鋼板のような各種亜鉛系めっき鋼板,アルミニュウム
めっき鋼板,クロムめっき鋼板,スズめっき鋼板,ある
いはこれらの多層めっき鋼板,複合めっき等を挙げる事
ができる。
【0018】各めっき鋼板とも、めっき付着量は片面1
g/m2 以上とする事が好ましく、これを下まわると
耐食性が低下する。本発明は、このような鋼板のめっき
面にクロメート皮膜と、有機,無機複合皮膜を形成させ
る。
【0019】クロメート皮膜は通常の処理方法に従えば
良く、例えば無水クロム酸,クロム酸塩,重クロム酸等
を主剤とした水溶液中での浸漬クロメート処理,あるい
は反応型クロメート処理,電解クロメート処理,および
上記水溶液にコロイダルシリカ等を混合した処理液を塗
布する塗布型クロメート処理等によって、クロム水和物
を主体とする皮膜を形成するものである。
【0020】そのクロメート皮膜の付着量は特に限定す
るものでは無いが、範囲としてはCr換算で5〜200
mg/m2 程度とするのがよい。付着量が5mg/m
2 未満では充分な耐食性が得られない。また200m
g/m2 を越えると、皮膜と鋼板の密着性が低下する
ためである。
【0021】この皮膜の上に、有機,無機複合皮膜が形
成される。有機,無機複合皮膜として用いる樹脂として
は、水系溶媒とともに用いる親水性樹脂を用いる。
【0022】具体的には、アクリルエステル・アクリル
酸共重合物,エポキシ・アクリル酸,オレフィンアクリ
ル酸共重合物,オレフィンアイオノマー,スチレンアク
リル酸共重合物,ウレタンアクリル酸共重合物,ウレタ
ンエポキシ樹脂,エチレンイミンアクリル樹脂等が適用
でき、塗料としては水系溶媒に分散させたエマルジョン
型を用いるのがよい。
【0023】また必要により、各種メラミン樹脂,アミ
ノ樹脂等の架橋剤を添加することもよい。これらの内で
は、特に加工時の滑り性が良いオレフィン基を持つオレ
フィンアクリル酸共重合物を用いるのが好ましい。
【0024】これら有機樹脂に前記した本発明のフッ素
樹脂を添加する。ここでいうフッ素樹脂は、ポリテトラ
フルオロエチレン樹脂,ポリクロロトリフルオロエチレ
ン樹脂,テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロ
ピレン共重合樹脂,ポリフッ化ビニリデン樹脂,ポリフ
ッ化ビニル樹脂等を骨格となすものであり、1種もしく
は2種以上混合させる事も可能である。
【0025】フッ素樹脂の添加量は、前述した樹脂固形
分100重量部に対し20〜120重量部、望ましくは
30〜80重量部添加する。20重量部以下ではその効
果がほとんど得られない。また120重量部を越える添
加量は皮膜の耐食性を低下させる。
【0026】さらにこの有機皮膜に、耐食性を向上させ
るためにシリカを添加する。シリカとしては、コロイダ
ルシリカ(例えば、日産化学(株)製、スノーテックス
−O,スノーテックス−N,スノーテックス−C,スノ
ーテックス−UP等)や、シリカ粉末(例えば、アエロ
ジル社製、アエロジル300,アエロジルR972等)
を使用できる。
【0027】シリカの添加量は樹脂固形分100重量部
に対し5〜50重量部で添加する。5重量部未満では耐
食性が不十分であり、50重量部を越すと皮膜強度が高
まり、加工時にかじりを生ずる。
【0028】この様な有機,無機複合皮膜を予めクロメ
ート処理を施しためっき鋼板に塗布する事で目的の表面
処理鋼板が得られるが、その付着量は0.5〜3g/m
2 の範囲である。付着量が0.3g/m2 未満では
鋼板表面の凹凸を埋めきれず、耐食性が劣り、また3g
/m2 を越えると、耐食性の向上はあるが溶接性が困
難になるため好ましくない。
【0029】これらの有機,無機複合皮膜を形成させる
ための塗料の塗布方法については、従来から用いられて
いるスプレー,ロールコーター,刷毛塗り,浸漬,ある
いはこれらの後ガスワイプにて付着量を調整する方法等
を用いて良い。
【0030】また焼き付け板温度は80℃以上とする事
が望ましい。80℃未満では、塗料中の溶剤が完全に揮
発させる事が難しく、皮膜自身の耐食性が低下するため
である。また焼き付け設備については特に規制するもの
ではないが、熱風吹き付け,ヒーターによる間接加熱方
法,赤外線加熱,誘導加熱による方法、ならびにこれら
を併用する方法が採用できる。
【0031】焼き付け雰囲気温度としては、フッ素樹脂
の融点以上とする事が必要である。焼き付け雰囲気温度
をフッ素樹脂の融点以上にすることでフッ素樹脂が溶け
、有機,無機複合皮膜表面で親水性樹脂と均一に混ざり
合い、摺動に於ける耐カジリ性をさらに向上させるため
であり、温度としては少なくとも400℃以上好ましく
は500℃以上である。
【0032】
【実施例】下記条件の下で本発明の表面処理鋼板の試験
片を作製した。
【0033】1)  めっき鋼板の種類A:  電気亜
鉛めっき鋼板(板厚0.8mm)Znめっき付着量  
20g/m2  B:  電気Zn−Niめっき鋼板(板厚0.8mm)
Zn−Niめっき付着量  20g/m2 Ni含有率
  12% C:  溶融亜鉛めっき鋼板(板厚0.8mm)Znめ
っき付着量  60g/mm2   D:  合金化溶融亜鉛めっき鋼板(板厚0.8m
m)Znめっき付着量  45g/m2  Fe  含有率      10%
【0034】2)  クロメート処理 前記各供試材のめっき鋼帯(板厚0.8mm×幅914
mm)に電気亜鉛めっき鋼板の場合には反応型クロメー
ト処理液(日本パーカーライジング社製ZM3367)
をスプレーで処理し、水洗後熱風乾燥炉を通過させ、到
達板温80℃で乾燥した。
【0035】また電気Zn−Niめっき鋼板の場合には
、クロム酸50g/l,硫酸0.3g/lに浴中で、電
流密度10A/dm2 で所定の電気量を通電し、電解
型クロメート処理を施した後水洗し、熱風乾燥炉を通過
させ、到達板温80℃で乾燥した。
【0036】また溶融亜鉛めっき鋼板ならびに合金化溶
融亜鉛めっき鋼板の場合には、Cr:10g/l(Cr
6+/Cr3+:5/5),SiO2 :60g/l,
PO4 3−:20g/lからなる塗布型クロメート処
理液をスプレーで処理した後、エアーナイフにて所定の
付着量になるように調整し、所定温度の熱風乾燥炉を通
過させ、最高到達板温80℃で乾燥した。
【0037】3)  有機,無機複合皮膜処理前記クロ
メート処理しためっき鋼帯に、下記表1,2に示す組成
の塗料をロールコートで所定の付着量を塗布し、焼き付
け炉にて所定の雰囲気温度で、到達板温まで焼き付け、
有機,無機複合皮膜を形成した。なお潤滑剤としては、
融点320℃のポリテトラフルオロエチレン(表中潤滑
油種類1)、と融点550℃のテトラフルオロエチレン
−ヘキサフルオロプロピレン樹脂(表中潤滑油種類2)
を用いた。
【0038】このようにして得られた試験片について表
1,表2に示す各種性能試験を行なった。
【0039】1)  平板耐食性 得られた試験片を塩水噴霧試験(JIS  Z−237
1)を行ない、錆発生までの時間で評価した。
【0040】2)  耐連続摺動性 10mmφの円盤状に試験片を切りだし、500gの荷
重で同一条件で作製した試験片の表面同士を重ね、30
0mm/sの速度で往復摺動させた。評価は試験片にカ
ジリが発生する迄の摺動回数を測定した。この評価では
2万回以上が望ましい。
【0041】3)  連続溶接性 溶接電流        9000A 通電時間        12サイクル(50Hzにて
)電極先端径      4.5mmφ 電極加圧力      200Kg−fの条件で連続ス
ポット溶接試験を行ない、安定してナゲット径が3mm
φ以上形成できる打点数を求めた。
【0042】これらの試験結果を表1および表2に示し
た。
【0043】表中のクロメート付着量については、蛍光
X線分析を行ない、その付着量をCrの付着量として換
算表記した。また皮膜付着量は皮膜塗装前後の鋼板の重
量増加量をg/m2 換算して表記した。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】No.1〜No.23は、電気亜鉛めっき
鋼板に反応型クロメート処理を施し、樹脂としてアミン
添加オレフィンアクリル酸共重合型エマルジョン樹脂に
、シリカとしてスノーテックスN(日産化学(株)製)
,及び潤滑剤としてテトラフルオロエチレン樹脂(No
.1〜No.20)並びにテトラフルオロエチレン−ヘ
キサフルオロプロピレン共重合樹脂(No.21〜No
.23)を用いた結果である。
【0047】No.1は、電気亜鉛めっき鋼板に浸漬型
反応型クロメート処理を70mg/m2 行ない、前記
した親水性樹脂100重量部に対し、潤滑剤としてテト
ラフルオロエチレンシリカを35重量部含有させた皮膜
を、200℃の雰囲気温度で到達板温度140℃で皮膜
付着量1.5g/m2 被覆、焼き付けた比較例である
。 平板の耐食性,溶接性は比較的良好であるが、型カジリ
性が12000回と劣っている。
【0048】No.2はNo.1の有機,無機複合皮膜
を0.6g/m2被覆したものであるが、耐食性が64
0時間,耐カジリ性も6000回と劣っている。
【0049】No.3〜6は、有機,無機複合皮膜の焼
き付け雰囲気温度を510℃から920℃に変化させた
本発明例である。いずれも耐カジリ性が20000回以
上であり、優れていると同時に雰囲気温度の上昇に伴い
、耐カジリ性が向上する傾向を示した。また耐食性,溶
接性も優れた性能を示していた。
【0050】No.7〜9は、皮膜中の潤滑剤添加量を
親水性樹脂100重量部に対し、50,60,80重量
部と変化させた塗料で、皮膜の焼き付け条件を雰囲気温
度約850℃,到達板温度約140℃一定とした本発明
例である。耐食性,耐カジリ性,溶接性ともに非常に優
れた性能を示した。
【0051】No.10,11,12は、皮膜中潤滑剤
の添加量を樹脂100重量部に対し50部一定とし、シ
リカ添加量を5,20,40重量部と変化させた塗料を
、焼き付け雰囲気温度約755℃,到達板温度約165
℃、皮膜付着量を1.5g/m2 一定とした本発明例
である。シリカ添加量が5重量部と低いNo.10だけ
が耐食性が512時間と劣っていたが、溶接性,耐カジ
リ性は良好であり、また他は総合的に性能が優れていた
【0052】No.13〜16は、潤滑剤の添加量を親
水性樹脂100重量部に対し60重量部,シリカを同じ
く35重量部一定とした塗料を焼き付け、雰囲気温度約
600℃,到達板温度約140℃の一定条件で焼き付け
、その皮膜付着量を0.6〜2.9g/m2 とした本
発明例である。
【0053】皮膜付着量が厚みが0.6g/m2 と比
較的少ない本発明例のNo.13は、耐食性が592時
間,耐カジリ性が18000回と他に比べ少し劣ってい
たが、No.14,15,16は35000回以上、耐
食性も1000時間以上と優れていた。また皮膜重量が
2.2,2.9g/m2であるNo.15,16は、溶
接性が劣る傾向を示した。
【0054】No.17,18は、到達板温度の影響を
見るために85℃,100℃と変化させた本発明例であ
るが、到達板温度85℃のNo.17は、耐食性が91
2時間と少し劣る傾向を示したが、到達板温度100℃
のNo.18は1000時間以上であった。
【0055】No.19,20は、下地のクロメート付
着量を35mg/m2 ,140mg/m2 と変化さ
せた本発明例であるが、耐食性,耐カジリ性,溶接性共
に優れていた。
【0056】No.21,22,23は、潤滑剤として
テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共
重合樹脂を用いた本発明例であるが、いずれも総合的に
優れた性能を示した。
【0057】No.24〜27は、下地の表面処理鋼板
として電気Zn−Niめっき鋼板を用い、クロメート処
理として、前記電解型クロメート処理を施し、親水性樹
脂としてアミン添加オレフィンアクリル酸共重合型エマ
ルジョン樹脂を用い、No.24,25は潤滑剤として
テトラフルオロエチレン樹脂を用い、No.26,27
はテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン
共重合樹脂を用いた例である。
【0058】No.24は、焼き付け雰囲気温度を65
0℃,到達板温度120℃,No.25は焼き付け雰囲
気温度を810℃,到達板温度161℃で焼き付けた本
発明例である。いずれも耐食性,耐カジリ性,溶接性と
もに優れた性能を示した。
【0059】またNo. No.26は、焼き付け雰囲
気温度を710℃,到達板温度142℃、No.27は
、焼き付け雰囲気温度を965℃,到達板温度125℃
で焼き付けた本発明例である。いずれも耐食性,耐カジ
リ性,溶接性ともに優れた性能を示した。
【0060】No.28,29は、下地の表面処理鋼板
として溶融亜鉛めっき鋼板を用い、クロメート処理とし
て前記塗布型クロメート処理を施こし、親水性樹脂とし
てアクリル・アクリル酸共重合物のエマルジョン樹脂を
、シリカとしてスノーテックス−Cを用いた。またNo
.28は、潤滑剤としてテトラフルオロエチレン樹脂を
、No.29はテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオ
ロプロピレン共重合樹脂を用いた例である。
【0061】No.28は、焼き付け雰囲気温度を72
0℃,到達板温度141℃、No.29は、焼き付け雰
囲気温度を910℃,到達板温度142℃で焼き付け、
共に皮膜重量を1.5g/m2 とした本発明例である
。 いずれも耐食性,耐カジリ性,溶接性ともに優れていた
【0062】No.30,31は、下地の表面処理鋼板
として合金化溶融亜鉛めっき鋼板を用い、クロメート処
理として前記塗布型クロメート処理を施こし、親水性樹
脂としてアクリル・エポキシエマルジョン樹脂を、シリ
カとしてアエロジル300を用いた。またNo.30は
、潤滑剤としてテトラフルオロエチレン樹脂を、No.
31は、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロ
ピレン共重合樹脂を用いた例である。
【0063】No.30は、焼き付け雰囲気温度を64
0℃,到達板温度121℃,皮膜付着量を1.5g/m
2 とし、No.31は、焼き付け雰囲気温度を820
℃,到達板温度121℃,皮膜付着量1.7g/m2 
で焼き付けた本発明例である。いずれも耐食性,耐カジ
リ性,溶接性ともに優れた性能を示した。
【0064】
【発明の効果】従来のクロメート皮膜上に、薄い有機,
無機複合皮膜を被覆した表面処理鋼板は、ビデオカセッ
ト等の摺動部での使用に対しては連続摺動時の耐カジリ
性が不十分で問題があったが、本発明による表面処理鋼
板およびその製造方法は、これら従来の問題点を解決し
、潤滑性に優れた表面処理鋼板を提供することができ、
需要家での使用用途が拡大し、汎用性が高くかつ種々の
家電製品,自動車,建材等の広範囲の用途に使用できる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表面処理を例示する鋼板の断面図であ
る。
【符号の説明】
1  鋼板 2  めっき層 3  クロメート皮膜 4  有機,無機複合皮膜 5  加熱融合層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  めっき鋼板上にクロメート層を有し、
    その上に親水性樹脂固形分100重量部に対しフッ素樹
    脂を固形分として20〜120重量部、シリカを固形分
    として5〜50重量部含有する有機,無機複合皮膜を0
    .5〜3.0g/m2 有し、かつ当該有機,無機複合
    皮膜表面にフッ素樹脂と親水性樹脂の加熱融合層を有す
    ることを特徴とする潤滑性に優れた表面処理鋼板。
  2. 【請求項2】  親水性樹脂固形分100重量部に対し
    フッ素樹脂として20〜120重量部、さらにシリカを
    固形分として5〜50重量部含有する有機,無機複合塗
    料をクロメート皮膜を有するめっき鋼板に乾燥付着量と
    して0.5〜3.0g/m2 塗布した後、フッ素樹脂
    の融点以上の雰囲気温度で焼き付けることを特徴とする
    潤滑性に優れた表面処理鋼板の製造方法。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008102245A1 (en) * 2007-02-23 2008-08-28 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Plunger pump

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008102245A1 (en) * 2007-02-23 2008-08-28 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Plunger pump

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