JPH04317408A - 酸化物超伝導材料 - Google Patents

酸化物超伝導材料

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JPH04317408A
JPH04317408A JP3094821A JP9482191A JPH04317408A JP H04317408 A JPH04317408 A JP H04317408A JP 3094821 A JP3094821 A JP 3094821A JP 9482191 A JP9482191 A JP 9482191A JP H04317408 A JPH04317408 A JP H04317408A
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JP
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magnetic field
crystal
oxide superconducting
superconducting material
plane
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JP3094821A
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Shunpei Yamazaki
舜平 山崎
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Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化物セラミック系超
伝導(超電導ともいうが、ここでは超伝導と記す)材料
膜を形成する際、酸化物超伝導材料の結晶のc軸を被形
成面に平行に配向せしめ、酸化物超伝導材料の結晶異方
性を用いたディバイスの製造を容易にしやすくせしめる
とともに、大きな臨界電流密度を得んとするものである
。尚、本明細書において、c軸が被形成面に平行に配向
している(一般的にはab軸配向という)とは、X線回
折のパターンにおいて、ab軸配向に起因するピークの
相対強度が、c軸配向に起因するそれよりも10倍以上
大きいことを意味するものとする。
【0002】
【従来の技術】近年、セラミック系の超伝導材料が注目
されている。この材料は最初IBM のチュ−リッヒ研
究所よりBa−La−Cu−O( バラクオ) 系酸化
物高温超伝導体として報告され、さらにYBCO(YB
a2CuO6 〜8)系が知られてきた。しかしこれら
はそれぞれの酸化物粉末を混合し焼成してタブレットに
するのみであるため、Tcオンセットが90K が得ら
れても薄膜にすることが十分にはできなかった。さらに
被形成面に対して所定の方向に配向させた結晶粒を有す
る膜をより低い温度で作る手段はまったく知られていな
かった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらタブレット化し
た酸化物多結晶構造の超伝導材料はその臨界電流密度が
小さい。これを解決するためには、すべての結晶粒のa
b面(C面ともいいc軸方向に垂直な面) を互いに同
一とするべく配向させることが求められている。その理
由としては、本発明に用いる酸化物超伝導材料は図1の
様な変形ペロブスカイト型構造をしており、該構造のc
面(ab 軸と平行の面)に対し、電流がそれと垂直方
向(c軸方向) に比べて2桁以上も流れやすいからで
ある。このため、多結晶であっても結晶方位がバラバラ
な多結晶を電流を流さんとする方向にc面(ab 軸と
平行の面)を配設することが高い臨界電流密度を得るた
めにきわめて重要である。
【0004】さらに、酸化物超伝導材料のTco(抵抗
が零となる温度) をより高くし、望むべくは液体窒素
温度(77K )またはそれ以上の温度で動作せしめ、
ひいては薄膜構造で90K 以上の温度のTcoを有す
ることが強く求められていた。
【0005】かかる目的のために、本発明人により加熱
処理中に磁界を加えて超伝導材料を作製する『超電導材
料の作製方法』(昭和62年3月27日  特願昭62
−75205)がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる発明をさ
らに発展させ、酸化物超伝導材料の薄膜をスパッタ法を
用いて作る際、2つのタ−ゲットを互いに離間して対向
させる。そしてこのタ−ゲット間に磁界を印加する。こ
の磁場中に被形成面を有するタ−ゲットをこの磁界中に
平行または垂直に配設せしめ、この磁界と被形成面とを
直接接せしめることにより成膜中の結晶配向をせしめん
としたものである。
【0007】本発明は、動作状態に冷却保持しても基板
と酸化物超伝導薄膜との熱膨張係数の差でクラック等を
発生させないため、薄膜の形成温度それ自体を室温〜5
00 ℃の低い温度とし、かかる温度でも結晶軸を所定
の方向に配向せしめた多結晶または単結晶を作製する。
【0008】さらに酸化物超伝導材料の薄膜を作製する
に際し、図1に示した如き、変形ペロブスカイト構造を
有する結晶のa,b またはc軸を用途に合わせて有す
べき方向に平行または概略平行に配設して、マグネティ
ック・アキシアル成長をさせんとしたものである。さら
に単結晶を成長させる場合はマグネティック・エピタキ
シァル成長をさせるものである。その結果、薄膜の形成
中0.1T以上好ましくは0.2〜3Tの強い磁場を用
いたプラズマ発生に用いた磁界を同時に被形成面上に印
加することにより、より低温、好ましくは室温〜 50
0℃の被形成面での配向成膜が可能となった。それは同
時にこのプラズマにより作られた活性酸素または活性酸
素を含む気体中でタ−ゲットより飛翔した反応性気体ま
たは反応性微粒子を互いにプラズマ反応せしめつつ、被
形成面上にて反応生成物の酸化物超伝導材料を結晶軸を
互いに一致させつつ膜形成をさせる。かくすることによ
り、例えばc面( ab軸に平行の面即ちab面) 方
向での臨界電流密度を1×105A/cm2以上( こ
の場合基板の面に平行方向にab面ができる) にまで
向上させんとするものである。
【0009】そして、この臨界電流密度が高いc面( 
ab軸に平行の面即ちab面) 方向を被形成面に対し
て垂直に設けることにより、積層型の電子装置を作製す
ることが可能となる。
【0010】本発明に用いる代表的な超伝導材料は元素
周期表3a族および2a族の元素および銅を用いた酸化
物であり、具体的には(A1−x Bx)yCuzOw
 x=0.1 〜1,y=2.0 〜4.0 好ましく
は2.5 〜3.5,z=1.0 〜4.0 好ましく
は1.5 〜3.5,w=4.0 〜10.0好ましく
は6〜8で一般的に示し得るものである。その代表例は
AB2Cu3O6〜8 で示される変形ペルブスカイト
構造を有する材料である。Aはイットリウム族より選ば
れた元素およびその他のランタノイドより選ばれた元素
のうちの1種類または複数種類を用いている。イットリ
ウム族とは、理化学辞典( 岩波書店  1963年4
月1日発行)によればY(イットリウム),Gd( ガ
ドリウム),Yb( イッテルビウム),Eu( ユ−
ロピウム),Tb( テルビウム),Dy( ジスプロ
シウム),Ho( ホルミウム),Er( エルビウム
),Tm( ツリウム),Lu( ルテチウム),Sc
( スカンジウム) およびその他のランタノイドを用
いる。またBはBa( バリウム),Sr( ストロン
チウム),Ca( カルシウム) より選ばれた元素の
うち1種類または複数種類を用いている。尚、本明細書
における元素周期表は理化学辞典(岩波書店  196
3年4月1日発行)によるものである。
【0011】本発明に示される酸化物超伝導材料は、第
1図にその結晶構造が示されているが、変形ペロブスカ
イト構造を有する。そして銅(2) とその周辺の酸素
(5) とによる平面と、その他の銅(3) とその周
辺に位置する酸素(6),酸素ベイカンシ(7)と銅(
2’)と酸素(5’)とによる他の平面とを有する。元
素周期表3a族の元素(1)例えばY,元素周期表2a
族の元素例えばBa(4) とを有する。
【0012】本発明人は、超伝導を発生するメカニズム
として、層構造を有する酸素(5),(5’)とその中
心にある銅(2),(2’)との相互作用により、対を
なす電子( 電子対) がその面(ab 軸で作られる
面即ちc面と平行の面)を移動するとしている。さらに
その対をなす電子が生成される原因として、これまでは
BCS 理論に基づきフォノンとの相互作用とされてい
た。しかし、本発明人はかかる理由として、この層構造
を挟む上下の酸素ベイカンシ(7) 同士( 他方は図
面の上または下側に位置する分子中に存在する) の相
互作用またはこれらとスクリュ−磁性体である希土類元
素(1) との相互作用によるマグノンという準粒子を
仲立ちとして、スピンが反対向きの電子を対を構成して
形成することができることを仮定している。即ち図面に
おけるc軸方向にマグノンのゆらぎがあり(ab 面に
垂直方向でありマグノンのゆらぎを最もよく電子対に反
映させやすい)このマグノンはスピンの向きの互いに反
対の電子対の一方を引き寄せんとすると他方と反発する
。かかる力が働き、電子対がそれぞれの方向に働かんと
すると、このマグノンは酸素ベイカンシ(7)のゆらぎ
により逆方向にゆらぐ。このためこのゆらぎにより1対
の電子のそれぞれに逆向きの力が働く。これを繰り返す
ことにより、マグノンがまったく表舞台にでることなく
影武者的働きをして層構造を有する面((2),(5)
で作られる面と(2’),(5’) で作られる面) 
でのそれぞれの電子対のa軸−b軸に平行方向に電子対
の移動をさせ超伝導をさせるものと考えることができる
。また酸素ベイカンシのゆらぎはフォノンのゆらぎであ
るともとらえることができ、これまでのBCS理論を補
完する形でフォノンがマグノンを介して間接的に電子対
を構成させていると考えることができる。
【0013】この動作原理で示す様に、磁界が大きな効
果を及ぼすのであるから、成膜中に外部よりタ−ゲット
間に存在するプラズマ雰囲気中に磁界を同時に積極的に
印加し、この強い磁界により反磁性を有する微粒子を磁
界の向きに従って大部分好ましくはすべての結晶を所定
の方向に成膜時に配設させ得る。このため、本発明は一
対のタ−ゲットを離間して対向させて設け、この間にア
ルゴンと酸素との混合気体を用いたプラズマを生ぜしめ
る。そしてこのプラズマを用いてタ−ゲットをスパッタ
し、酸化物超伝導材料を被形成面上に形成する。この時
、それぞれのタ−ゲット間の空間に磁界を加える。そし
て一方がN、他方がSとするように加える。するとこの
タ−ゲット間の空間ではタ−ゲット表面と垂直に磁界が
加わり、被形成面の酸化物超伝導薄膜もこの磁界にc軸
を一致させて成膜しやすくなる。
【0014】そして薄膜を構成する多結晶のそれぞれの
結晶軸を互いに一致または概略一致せしめた多結晶膜を
成膜することができる。好ましくはこの成長する面とそ
の配向軸が一致すべき結晶方位を有する基板を用いるこ
とにより、低温でマグネティック・エピタキシァル成長
即ち単結晶薄膜の形成をさせる。
【0015】かくして酸化物超伝導材料を単結晶構造を
有しかつ500 ℃以下のより低い温度で作り得る。図
1のc面(ab 軸と平行の面)に対し、電流がそれと
垂直方向(c軸方向) に比べて2桁以上も流れやすい
。このため、多結晶であっても結晶方位がバラバラな多
結晶をー方向に結晶軸を配設することが高い臨界電流密
度を得るためにきわめて重要である。
【0016】
【作用】かくすることにより、多結晶を呈する1つの結
晶粒を大きくでき、ひいては隣同志の結晶が互いに同一
結晶軸を有するため、その結晶粒界でのバリア(障壁)
をより消失させ、単結晶とし得る構成とせしめた。そし
てそれぞれの結晶をすべてab面(c軸に垂直な面)に
合わせることが可能となる。その結果、臨界電流密度を
これまでの結晶方位がバラバラの場合の102A/cm
2(77K) より、本発明方法によってab面に平行
に電流を流すと104 〜106A/cm2(77Kに
て測定) にまで増し、単結晶と同等または約1/5 
程度にまで近づけることが可能となった。そして酸化物
超伝導材料の理想である大面積の単結晶構造の薄膜をよ
り作りやすくせしめた。
【0017】また、この磁界による結晶の配列方向に合
わせて被形成面を構成する基板の結晶軸を合わせること
も有効である。例えばMgO(酸化マグネシウム),S
rTiO3( チタン酸ストロチウム),YSZ(イッ
トリウム・スタビライズト・ジルコン) において(1
00) の結晶基板を用い、かつ被形成面に垂直方向に
磁界を加えて成膜し、ab面を被形成面に平行に形成す
ることができる。また(110) を有するこれらの結
晶基板に用い、被形成面に平行に磁界を加えて形成する
と、ab面を被形成面に垂直方向に成膜または成膜後の
熱・磁界アニ−ルで得ることができる。そして、単結晶
または多結晶を含むより単結晶に近い薄膜を得ることが
できる。
【0018】以下に実施例を示し、さらに本発明を説明
する。
【0019】
【実施例】
「実施例1」図2は本発明の酸化物超伝導材料を作製す
るためのスパッタ装置の概要を示す。
【0020】図2において対向した一対のタ−ゲット(
20),(20’),磁界発生空間(4),ド−ピング
系(5),排気系(30)を有する。
【0021】磁気回路は磁石(7) をNとし、磁石(
7’)をSとした。そしてそれらは磁路(33),(3
3’)および磁場発生用コイル(21)とを用いて磁場
発生空間を除いて閉磁路を構成させた。そして磁界(3
1)がより強く、好ましくは0.1T以上となるように
した。
【0022】ド−ピング系はアルゴン、酸素およびその
他の添加用元素を有する気体を導入せしめている。排気
系(30)はタ−ボ分子ポンプ(12), 圧力調整バ
ルブ(13), ロ−タリ−ポンプ(14)よりなる。 基板(1),(1’)は裏面(3) をヒ−タを兼ねた
ホルダ(図示せず)に密接させて配設している。この基
板(1),(1’)は室温より最高800 ℃の温度ま
で加熱せしめ得る。しかし本発明の原理を用いた装置に
おいては、室温より500 ℃までの温度で十分な膜厚
が得られた。この図面では複数の基板(1),(1’)
の被形成面は対向するタ−ゲット(20),(20’)
間の磁界(31)に平行に配設した場合を示す。
【0023】被膜形成は、一般に室温で行った。タ−ゲ
ット(20),(20’)間の距離は10〜25cmと
し、その間の磁界(0.3T)の存在する領域に基板を
配設している。  タ−ゲット(5),(5’)は(A
1−X Bx)yCuzOwXv x=0.1 〜1.
0,y=2.0 〜4.0,z=2.0 〜4.5,w
=4.0 〜8.0 で示される酸化物超伝導材料をプ
レスして設けている。このタ−ゲットは形成後、その化
学量論比を合わせるため、銅を20%程度多くしている
。このいわゆるタ−ゲット(5),(5’)の裏面側は
パッキングプレ−ト(6),(6’), マグネット(
7),(7 ’),冷却水の入口(8),冷却水の出口
(8’), シ−ルド板(17),(10’)よりなる
。これらはテフロン絶縁体(11)によりスパッタ装置
本体より電気的に分離されている。そしてこのタ−ゲッ
ト(20),(20’)に対して電流導入端子(10)
,(10’)に負の高電圧(基板を接地電極とした場合
) が印加されるようになっている。基板を基準とし、
一方に負の高電圧、他方に正の高電圧とし、相補の交流
バイヤスを加えてもよい。
【0024】「実験例1」タ−ゲット(5),(5’)
としてYBa2Cu3 〜3.6O6 〜8 を用いた
。タ−ゲットと基板との距離は20cmとした。基板は
タ−ゲット間の中央部に10cm角を6枚配設した。ア
ルゴンの圧力は4×10−1Pa、酸素量5×10−3
Paとした。DCスパッタの出力は500W,1KWと
した。このタ−ゲットは矩形を有し、一辺が30cmの
ものを用いた。基板(1),(1’)は室温とした。基
板(1),(1’), 近傍の磁界(31)は0.3T
とした。
【0025】かかる条件を用いて、基板(1),(1’
)の被形成面上に10〜100A/ 分例えば40A/
分の成膜速度にて酸化物超伝導材料(2) を形成した
。この後これら全体とこの反応室(4) 内にこれと連
結した別室( 図面では示していないが左または右側に
位置している) に磁界印加プラズマ酸化アニ−ルを行
った。プラズマ酸素中200 〜450℃でアニ−ル(
8時間) を行い、その後徐冷した。酸化物超伝導材料
としてのTco
【0026】96K を臨界電流密度として3×105
A/cm2(77K で測定) を作ることができた。
【0027】「実験例2」タ−ゲットとして一方はYB
aCu3〜406 〜8 とし他方をYbSr2Cu3
〜406 〜8 を用いた。 そして成膜後はY0.5Yb0.5BaSrCu3O6
〜8 が得られるようにした。アルゴンを4×10−1
Paとし、酸素を1×10−2Paとした。図3に図示
されている以外は図2と同じである。
【0028】この場合、磁石(7),(7’)は永久磁
石( 希土類磁石) を用いた。そしてこの磁石は、磁
界発生領域(4) 以外を発散磁界(31’) とした
。このため希土類磁石を用いても0.01T しか得ら
れなかった。それでもこの磁界の影響を得られた酸化物
超伝導材料は有していた。
【0029】図面に図示していない部分は図2と同じで
ある。かくしてY0.5Yb0.5Ba2Cu3O6 
〜8 を作ることができ、全体の90%もの多結晶軸は
被形成面に平行に概略c軸(<c軸±150 °以内)
 を得た。
【0030】「実施例2」図4に他の実施例を示す。
【0031】この実施例は図2において基板(1),(
1’)をホルダ(4) の上下に設けているが、他の表
面の被形成面は磁界(31)と垂直とせしめた。すると
成膜された酸化物超伝導材料(2),(2’)はc軸を
基板と垂直方向に作ることができた。
【0032】磁界は領域(4) 以外の磁場を閉磁路と
し磁界発生手段(超伝導コイル)(21) により0.
6Tを作ることができ、薄膜も3μmもの厚さを得た。
【0033】成分材料としてYBaSrCu3O6〜8
 となるように用いた。かくして被形成面に垂直にc軸
を有し、かつ酸化物超伝導薄膜のab面を被形成面に平
行に作ることができた。その結果、基板例えばガラス、
アルミナ、ZrO2等の多結晶またはアモルファス構造
の被形成面上に形成された超伝導材料薄膜に対し、臨界
電流密度は1.7 ×105A/cm2 を得た。Tc
o として93K を得た。
【0034】「実施例3」実施例1において、基板を単
結晶のMgO(100)または SrTiO3(100
)とした。そして成膜中磁場を被形成面上にて2Tとな
るように加え、基板温度を450 ℃とした。するとこ
の基板上には1cm2以上の単結晶薄膜を厚さが3.5
 μmでも得ることができた。臨界電流密度として2.
7 ×106A/cm2(77K) を得、Tco は
98K であった。
【0035】「実施例4」実施例2において、基板を単
結晶MgO(110),SrTiO3(110) とし
た。そして磁界を被形成面上で2Tとなるように加え基
板温度を450 ℃とした。 するとこの基板上に5mm2 に近い単結晶薄膜を3μ
mの厚さにて得ることができた。このab面と平行な面
方向で1.9 ×106A/cm2を得た。Tco は
97K であった。
【0036】
【発明の効果】本発明により、これまでまったく不可能
とされていた液体窒素温度以上の温度で動作する酸化物
超伝導材料の薄膜をその結晶軸を合わせて作ることがで
きるようになった。基板がガラス、酸化珪素、窒化珪素
等のアモルファス構造の表面に対しても配向した多結晶
の酸化物超伝導薄膜を作ることができた。そして基板結
晶軸と一致した方向に結晶面を成長させる場合は、その
温度が室温〜500 ℃の基板温度でも配向した成膜が
可能となったため、半導体集積回路の電極部で半導体と
直接酸化反応を行わせることなくコンタクトが可能とな
り、リ−ド線としての使用が初めて可能となった。
【0037】さらにこの到達材料の化合物における多結
晶構造間で層構造をより一致させやすくするため、元素
周期表における2a、3a族の元素を複数個混合させ得
る。本発明に示す如く、加熱中に磁界を加えて分子配列
をより統一化することにより、最終完成化合物中に、ボ
イドおよび結晶粒界の障壁の高さを低くすること等の存
在をより除去することができ、ひいてはTcオンセット
、Tco をより高温化できるものと推定される。
【0038】本発明においては、タ−ゲットの裏面に磁
界発生源を有せしめた。しかし磁石は図2における上下
のタ−ゲット間の空間を囲んで筒状に電磁石によりその
空芯部を設けることにより成就させてもよい。またタ−
ゲット方向と同じ向きにNSを有する磁界ではなく、タ
−ゲット方向と垂直(第2図では左向方向) にNSを
設けて一対のタ−ゲット間に磁界を加えてもよい。また
この磁界を回転磁界としてもよい。
【0039】本発明において用いられる超伝導材料は図
1に示した構造のみならず、外部磁界に応答するすべて
の超伝導材料に対して有効である。このことより磁性超
伝導材料に対しても有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられる酸化物超伝導材料の結晶構
造の1例
【図2】本発明に用いられた磁場印加スパッタ装置の概

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被形成面上に薄膜状を有して設けられた酸
    化物超伝導材料で、前記被形成面と概略平行に酸化物超
    伝導材料のc軸が配列していることを特徴とする酸化物
    超伝導材料。
  2. 【請求項2】請求項1において、超伝導材料は(A1−
    xBx)yCuzOw,x=0.1〜1,y=2.0〜
    4.0,z=1.0 〜4.0,w=4.0 〜10.
    0を有し、AはY(イットリウム),Gd(ガドリニウ
    ム),Yb( イッテルビウム),Eu( ユ−ロピウ
    ム),Tb( テルビウム),Dy(ジスプロシウム)
    ,Ho( ホルミウム),Er( エルビウム),Tm
    ( ツリウム),Lu( ルテチウム),Sc(スカン
    ジウム) およびその他のランタノイドより選ばれた1
    種または複数種の元素よりなり、BはBa( バリウム
    ),Sr  ( ストロンチウム),Ca( カルシウ
    ム) より選ばれた1種または複数種の元素を有するこ
    とを特徴とする酸化物超伝導材料。
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