JP2683689B2 - 酸化物超伝導薄膜作製方法 - Google Patents

酸化物超伝導薄膜作製方法

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Description

【発明の詳細な説明】 「発明の利用分野」 本発明は、酸化物セラミック系超伝導(超電導ともい
うが、ここでは超伝導と記す)材料膜を形成する際、ス
パッタ法で形成せんとするものである。本発明は一対の
ターゲットを対向して配設して、それぞれターゲット間
に磁界を加える。そしてこの磁場中に被形成面を配設
し、酸化物超伝導材料の結晶を被形成面に垂直または平
行に配向せしめ、酸化物超伝導材料の結晶異方性を用い
たディバイスの製造を容易にしやすくせしめるととも
に、大きな臨界電流密度を得んとするものである。 「従来の技術」 近年、セラミック系の超伝導材料が注目されている。
この材料は最初IBMのチューリッヒ研究所よりBa−La−C
u−O(バラクオ)系酸化物高温超伝導体として報告さ
れ、さらにYBCO(YBa2CuO6)系が知られてきた。し
かしこれらはそれぞれの酸化物粉末を混合し焼成してタ
ブレットにするのみであるため、Tcオンセットが90Kが
得られても薄膜にすることが十分にはできなかった。さ
らに被形成面に対して所定の方向に配向させた結晶粒を
有する膜をより低い温度で作る手段はまったく知られて
いなかった。 「従来の問題点」 これらタブレット化した酸化物多結晶構造の超伝導材
料はその臨界電流密度が小さい。これを解決するために
は、すべての結晶粒のab面(C面ともいいc軸方向に垂
直な面)を互いに同一とするべく配向させることが求め
られている。 さらに、酸化物超伝導材料のTco(抵抗が零となる温
度)をより高くし、望むべくは液体窒素温度(77K)ま
たはそれ以上の温度で動作せしめ、ひいては薄膜構造で
90K以上の温度のTcoを有することが強く求められてい
た。 かかる目的のために、本発明人により加熱処理中に磁
界を加えて超伝導材料を作製する『超電導材料の作製方
法』(昭和62年3月27日 特願昭62−75205)がある。 「問題を解決すべき手段」 本発明はかかる発明をさらに発展させ、酸化物超伝導
材料の薄膜をスパッタ法を用いて作る際、2つのターゲ
ットを互いに離間して対向させる。そしてこのターゲッ
ト間に磁界を印加する。この磁場中に被形成面を有する
ターゲットをこの磁界中に平行または垂直に配設せし
め、この磁界と被形成面とを直接接せしめることにより
成膜中の結晶配向をせしめんとしたものである。 本発明は、動作状態に冷却保持しても基板と酸化物超
伝導薄膜との熱膨張係数の差でクラック等を発生させな
いため、薄膜の形成温度それ自体を室温〜500℃の低い
温度とし、かかる温度でも結晶軸を所定の方向に配向せ
しめた多結晶または単結晶を作製する。 さらに酸化物超伝導材料の薄膜を作製するに際し、第
1図に示した如き、変形ペルブスカイト構造を有する結
晶のa,bまたはc軸を用途に合わせて有すべき方向に平
行または概略平行にスパッタを行う等のプラズマ発生用
に用いた磁界に被形成面を直接接せしめて用い、その磁
界により、結晶の成長面を一定方向に配設して、マグネ
ティック・アキシアル成長をさせんとしたものである。
さらに単結晶を成長させる場合はマグネティック・エピ
タキシァル成長をさせるものである。その結果、薄膜の
形成中0.1T以上好ましくは0.2〜3Tの強い磁場を用いた
プラズマ発生に用いた磁界を同時に被形成面上に印加す
ることにより、より低温、好ましくは室温〜500℃の被
形成面での配向成膜が可能となった。それは同時にこの
プラズマにより作られた活性酸素または活性酸素を含む
気体中でターゲットより飛翔した反応性気体または反応
性微粒子を互いにプラズマ反応せしめつつ、被形成面上
にて反応生成物の酸化物超伝導材料を結晶軸を互いに一
致させつつ膜形成をさせる。かくすることにより、例え
ばc面(ab軸に平行の面即ちab面)方向での臨界電流密
度を1×105A/cm2以上(この場合基板の面に平行方向に
ab面ができる)にまで向上させんとするものである。 本発明に用いる代表的な超伝導材料は元素周期表III
a族およびII a族の元素および銅を用いた酸化物であ
る。尚、本明細書における元素周期表は理化学辞典(岩
波書店 1963年4月1日発行)によるものである。本発
明の超伝導性材料は(A1-x Bx)yCuzOw x=0.1〜1,y=
2.0〜4.0好ましくは2.5〜3.5,z=1.0〜4.0好ましくは1.
5〜3.5,w=4.0〜10.0好ましくは6〜8で一般的に示し
得るものである。その代表例はAB2Cu3O6で示される
変形ペロブスカイト構造を有する材料である。Aはイッ
トリウム族より選ばれた元素およびその他のランタノイ
ドより選ばれた元素のうちの1種類または複数種類を用
いている。イットリウム族とは、理化学辞典(岩波書店
1963年4月1日発行)によればY(イットリウム),G
d(ガドリニウム),Yb(イッテルビウム),Eu(ユーロ
ピウム),Tb(テルビウム),Dy(ジスプロシウム),Ho
(ホルミウム),Er(エルビウム),Tm(ツリウム),Lu
(ルテチウム),Sc(スカンジウム)およびその他のラ
ンタノイドを用いる。 またBはBa(バリウム),Sr(ストロンチウム),Ca
(カルシウム)より選ばれた元素のうち1種類または複
数種類を用いている。 本発明に示される酸化物超伝導材料は、第1図にその
結晶構造が示されているが、変形ペロブスカイト構造を
有する。そして銅(2)とその周辺の酸素(5)とによ
る平面と、その他の銅(3)とその周辺に位置する酸素
(6),酸素ベイカンシ(7)と銅(2′)と酸素
(5′)とによる他の平面とを有する。元素周期表III
a族の元素(1)例えばY,元素周期表II a族の元素例え
ばBa(4)とを有する。 本発明人は、超伝導を発生するメカニズムとして、層
構造を有する酸素(5),(5′)とその中心にある銅
(2),(2′)との相互作用により、対をなす電子
(電子対)がその面(ab軸で作られる面即ちc面と平行
の面)を移動するとしている。さらにその対をなす電子
が生成される原因として、これまではBCS理論に基づき
フォノンとの相互作用とされていた。しかし、本発明人
はかかる理由として、この層構造を挟む上下の酸素ベイ
カンシ(7)同士(他方は図面の上または下側に位置す
る分子中に存在する)の相互作用またはこれらとスクリ
ュー磁性体である希土類元素(1)との相互作用による
マグノンという準粒子を仲立ちとして、スピンが反対向
きの電子を対を構成して形成することができることを仮
定している。即ち図面におけるc軸方向にマグノンのゆ
らぎがあり(ab面に垂直方向でありマグノンのゆらぎを
最もよく電子対に反映させやすい)このマグノンはスピ
ンの向きの互いに反対の電子対の一方を引き寄せんとす
ると他方と反発する。かかる力が働き、電子対がそれぞ
れの方向に動かんとすると、このマグノンは酸素ベイカ
ンシ(7)のゆらぎにより逆方向にゆらぐ。このためこ
のゆらぎにより1対の電子のそれぞれに逆向きの力が働
く。これを繰り返すことにより、マグノンがまったく表
舞台にでることなく影武者的働きをして層構造を有する
面((2),(5)で作られる面と(2′),(5′)
で作られる面)でのそれぞれの電子対のa軸−b軸に平
行方向に電子対の移動をさせ超伝導をさせるものと考え
ることができる。また酸素ベイカンシのゆらぎはフォノ
ンのゆらぎであるともとらえることができ、これまでの
BCS理論を補完する形でフォノンがマグノンを介して間
接的に電子対を構成させていると考えることができる。 この動作原理で示す磁界が大きな効果を及ぼすのであ
るから、成膜中に外部よりターゲット間に存在するプラ
ズマ雰囲気中に磁界を同時に積極的に印加し、この強い
磁界により反磁性を有する微粒子を磁界の向きに従って
大部分好ましくはすべての結晶を所定の方向に成膜時に
配設させ得る。 このため、本発明は一対のターゲットを離間して対向
させて設け、この間にアルゴンと酸素との混合気体を用
いたプラズマを生ぜしめる。そしてこのプラズマを用い
てターゲットをスパッタし、酸化物超伝導材料を被形成
面上に形成する。この時、それぞれのターゲット間の空
間に磁界を加える。そして一方がN、他方がSとするよ
うに加える。するとこのターゲット間の空間ではターゲ
ット表面と垂直に磁界が加わり、被形成面の酸化物超伝
導薄膜もこの磁界にc軸を一致させて成膜しやすくな
る。 そして薄膜を構成する多結晶のそれぞれの結晶軸を互
いに一致または概略一致せしめた多結晶膜を成膜するこ
とができる。好ましくはこの成長する面とその配向軸が
一致すべき結晶方位を有する基板を用いることにより、
低温でマグネティック・エピタキシァル成長即ち単結晶
薄膜の形成をさせる。 かくして酸化物超伝導材料を単結晶構造を有しかつ50
0℃以下のより低い温度で作り得る。第1図のc面(ab
軸と平行の面)に対し、電流がそれと垂直方向(c軸方
向)に比べて2桁以上も流れやすい。このため、多結晶
であっても結晶方位がバラバラな多結晶を一方向に結晶
軸を配設することが高い臨界電流密度を得るためにきわ
めて重要である。 「作用」 かくすることにより、多結晶を呈する1つの結晶粒を
大きくでき、ひいては隣同志の結晶が互いに同一結晶軸
を有するため、その結晶粒界でのバリア(障壁)をより
消失させ、単結晶とし得る構成とせしめた。そしてそれ
ぞれの結晶をすべてab面(c軸に垂直な面)に合わせる
ことが可能となる。その結果、臨界電流密度をこれまで
の結晶方位がバラバラの場合の102A/cm2(77K)より、
本発明方法によってab面に平行に電流を流すと104〜106
A/cm2(77Kにて測定)にまで増し、単結晶と同等または
約1/5程度にまで近づけることが可能となった。そして
酸化物超伝導材料の理想である大面積の単結晶構造の薄
膜をより作りやすくせしめた。 また、この磁界による結晶の配列方向に合わせて被形
成面を構成する基板の結晶軸を合わせることも有効であ
る。例えばMgO(酸化マグネシウム),SrTiO3(チタン酸
ストロチウム),YSZ(イットリウム・スタビライズト・
ジルコン)において(100)の結晶基板を用い、かつ被
形成面に垂直方向に磁界を加えて成膜し、ab面を被形成
面に平行に形成することができる。また(110)を有す
るこれらの結晶基板に用い、被形成面に平行に磁界を加
えて形成すると、ab面を被形成面に垂直方向に成膜また
は成膜後の熱・磁界アニールで得ることができる。そし
て、単結晶または多結晶を含むより単結晶に近い薄膜を
得ることができる。 以下に実施例を示し、さらに本発明を説明する。 「実施例1」 第2図は本発明の酸化物超伝導材料を作製するための
スパッタ装置の概要を示す。 第2図において対向した一対のターゲット(20),
(20′),磁界発生空間(4),ドーピング系(5),
排気系(30)を有する。 磁気回路は磁石(7)をNとし、磁石(7′)をSと
した。そしてそれらは磁路(33),(33′)および磁場
発生用コイル(21)とを用いて磁場発生空間を除いて閉
磁路を構成させた。そして磁界(31)がより強く、好ま
しくは0.1T以上となるようにした。 ドーピング系はアルゴン、酸素およびその他の添加用
元素を有する気体を導入せしめている。排気系(30)は
ターボ分子ポンプ(12),圧力調整バルブ(13),ロー
タリーポンプ(14)よりなる。基板(1),(1′)は
裏面(3)をヒータを兼ねたホルダ(図示せず)に密接
させて配設している。この基板(1),(1′)は室温
より最高800℃の温度まで加熱せしめ得る。 しかし本発明の原理を用いた装置においては、室温よ
り500℃までの温度で十分な膜厚が得られた。この図面
では複数の基板(1),(1′)の被形成面は対向する
ターゲット(20),(20′)間の磁界(31)に平行に配
設した場合を示す。 被膜形成は、一般に室温で行った。ターゲット(2
0),(20′)間の距離は10〜25cmとし、その間の磁界
(0.3T)の存在する領域に基板を配設している。 ターゲット(5),(5′)は(A1-x Bx)yCuzOwXv
x=0.1〜1.0,y=2.0〜4.0,z=2.0〜4.5,w=4.0〜8.0で
示される酸化物超伝導材料をプレスして設けている。こ
のターゲットは形成後、その化学量論比を合わせるた
め、銅を20%程度多くしている。このいわゆるターゲッ
ト(5),(5′)の裏面側はパッキングプレート
(6),(6′),マグネット(7),(7′),冷却
水の入口(8),冷却水の出口(8′),シールド板
(17),(10′)よりなる。これらはテフロン絶縁体
(11)によりスパッタ装置本体より電気的に分離されて
いる。そしてこのターゲット(20),(20′)に対して
電流導入端子(10),(10′)に負の高電圧(基板を接
地電極とした場合)が印加されるようになっている。基
板を基準とし、一方に負の高電圧、他方に正の高電圧と
し、相補の交流バイヤスを加えてもよい。 「実験例1」 ターゲット(5),(5′)としてYBa2Cu33.6O6
を用いた。ターゲットと基板との距離は20cmとした。
基板はターゲット間の中央部に10cm口を6枚配設した。
アルゴンの圧力は4×10-1Pa、酸素量5×10-3Paとし
た。DCスパッタの出力は500W,1KWとした。このターゲッ
トは矩形を有し、一辺が30cmのものを用いた。基板
(1),(1′)は室温とした。基板(1),
(1′),近傍の磁界(31)は0.3Tとした。 かかる条件を用いて、基板(1),(1′)の被形成
面上に10〜100A/分例えば40A/分の成膜速度にて酸化物
超伝導材料(2)を形成した。この後これら全体とこの
反応室(4)内にこれと連結した別室(図面では示して
いないが左または右側に位置している)に磁界印加プラ
ズマ酸化アニールを行った。プラズマ酸素中200〜450℃
でアニール(8時間)を行い、その後徐冷した。酸化物
超伝導材料としてのTco 96Kを臨界電流密度として3×
105A/cm2(77Kで測定)を作ることができた。 「実験例2」 ターゲットとして一方はYBaCu34O6とし他方をY
bSr2Cu34O6を用いた。そして成膜後はY0.5Yb0.5
BaSrCu3O6が得られるようにした。アルゴンを4×1
0-1Paとし、酸素を1×10-2Paとした。第3図に図示さ
れている以外は第2図と同じである。 この場合、磁石(7),(7′)は永久磁石(希土類
磁石)を用いた。そしてこの磁石は、磁界発生領域
(4)以外を発散磁界(31′)とした。このため希土類
磁石を用いても0.01Tしか得られなかった。それでもこ
の磁界の影響を得られた酸化物超伝導材料は有してい
た。 図面に図示していない部分は第2図と同じである。か
くしてY0.5Yb0.5Ba2Cu3O6を作ることができ、全体
の90%もの多結晶軸は被形成面に平行に概略c軸(<c
軸±150゜以内)を得た。 「実施例2」 第4図に他の実施例を示す。 この実施例は第2図において基板(1),(1′)を
ホルダ(4)の上下に設けているが、他の表面の被形成
面は磁界(31)と垂直とせしめた。すると成膜された酸
化物超伝導材料(2),(2′)はc軸を基板と垂直方
向に作ることができた。 磁界は領域(4)以外の磁場を閉磁路とし磁界発生手
段(超伝導コイル)(21)により0.6Tを作ることがで
き、薄膜も3μmもの厚さを得た。 成分材料としてYBaSrCu3O6となるように用いた。
かくして被形成面に垂直にc軸を有し、かつ酸化物超伝
導薄膜のab面を被形成面に平行に作ることができた。そ
の結果、基板例えばガラス、アルミナ、ZrO2等の多結晶
またはアモルファス構造の被形成面上に形成された超伝
導材料薄膜に対し、臨界電流密度は1.7×105A/cm2を得
た。Tcoとして93Kを得た。 「実施例3」 実施例1において、基板を単結晶のMgO(100)または
SrTiO3(100)とした。そして成膜中磁場を被形成面上
にて2Tとなるように加え、基板温度を450℃とした。す
るとこの基板上には1cm2以上の単結晶薄膜を厚さが3.5
μmでも得ることができた。臨界電流密度として2.7×1
06A/cm2(77K)を得、Tcoは98Kであった。 「実施例4」 実施例2において、基板を単結晶MgO(110),SrTiO3
(110)とした。そして磁界を被形成面上で2Tとなるよ
うに加え基板温度を450℃とした。するとこの基板上に5
mm2に近い単結晶薄膜を3μmの厚さにて得ることがで
きた。このab面と平行な面方向で1.9×106A/cm2を得
た。Tcoは97Kであった。 「効果」 本発明により、これまでまったく不可能とされている
液体窒素温度以上の温度で動作する酸化物超伝導材料の
薄膜をその結晶軸を合わせて作ることができるようにな
った。基板がガラス、酸化珪素、窒化珪素等のアモルフ
ァス構造の表面に対しても配向した多結晶の酸化物超伝
導薄膜を作ることができた。そして基板結晶軸と一致し
た方向に結晶面を成長させる場合は、その温度が室温〜
500℃の基板温度でも配向した成膜が可能となったた
め、半導体集積回路の電極部で半導体と直接酸化反応を
行わせることなくコンタクトが可能となり、リード線と
しての使用が初めて可能となった。 さらにこの到達材料の化合物における多結晶構造間で
層構造をより一致させやすくするため、元素周期表にお
けるII a、III a族の元素を複数個混合させ得る。本発
明に示す如く、加熱中に磁界を加えて分子配列をより統
一化することにより、最終完成化合物中に、ボイドおよ
び結晶粒界の障壁の高さを低くすること等の存在をより
除去することができ、ひいてはTcオンセット、Tcoをよ
り高温化できるものと推定される。 本発明においては、ターゲットの裏面に磁界発生源を
有せしめた。しかし磁石は第2図における上下のターゲ
ット間の空間を囲んで筒状に電磁石によりその空芯部を
設けることにより成就させてもよい。またターゲット方
向と同じ向きにNSを有する磁界ではなく、ターゲット方
向と垂直(第2図では左向方向)にNSを設けて一対のタ
ーゲット間に磁界を加えてもよい。またこの磁界を回転
磁界としてもよい。 本発明において用いられる超伝導材料は第1図に示し
た構造のみならず、外部磁界に応答するすべての超伝導
材料に対して有効である。このことより磁性超伝導材料
に対しても有効である。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明に用いられる酸化物超伝導材料の結晶構
造の1例を示す。 第2図は本発明に用いられた磁場印加スパッタ装置の概
要を示す。 第3図および第4図は本発明に用いられた第2図の装置
の一部を示す。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.互いに対向したターゲット間に配置した被形成面上
    にスパッタ法により酸化物超伝導薄膜を成膜する方法で
    あって、 前記被形成面には成膜される酸化物超伝導薄膜の結晶軸
    の配向方向の磁界が加えられており、 成膜される銅の酸化物の酸化物超伝導薄膜の結晶軸を前
    記磁界の向きによって一定方向に配向させることを特徴
    とする酸化物超伝導薄膜作製方法。
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