JPH04314769A - 記録液 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、全体が圧電素材で作製
されたインクジェットヘッドを用いるインクジェット記
録用の記録液に関する。

【０００２】

【従来の技術】インクジェット記録は、低騒音で高速印
字が可能な記録方法であり、最近急速に普及しつつある
記録方法である。このようなインクジェット記録は、記
録液を加圧あるいは加熱といった方法により小液滴とし
てインクジェットヘッドから吐出し、これを紙等の被記
録部材に付着させて記録を行うものである。

【０００３】従来インクジェット記録用の記録液は、液
媒体として水、着色剤として水溶性染料、湿潤剤、およ
びアルカリ性物質等から構成されている。

【０００４】

【発明の解決しようとする課題】このうち湿潤剤は、イ
ンクジェットヘッドのノズルの目詰まりを防止するため
に添加されているものであるが、記録液の速乾性を低下
させる、すなわち被記録部材上の印字物が速やかに乾燥
しないという問題をまねいていた。そこで一般的に記録
液の速乾性を向上させるため、記録液にはアルカリ性物
質が添加されているが、アルカリ性物質はｐＨが高く人
体に有害であるという課題があった。さらに、記録剤に
水溶性染料を使用しているため印字物の耐水性、耐光性
に劣るという課題もあった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の記録液は、液媒
体として水と混合可能な非水系媒体、分散剤として水溶
性高分子、記録剤として顔料、および有機系塩基性物質
を含有することを特徴とするものである。

【０００６】水と混合可能な非水系媒体は、極性の大き
い有機溶媒が好ましく、たとえばＮ−メチルピロリドン
、Ｎ，Ｎ−ジメチルフォルムアミド、ジメチルスルフォ
キシド、エチレングリコ−ル、ジエチレングリコ−ルモ
ノメチルエ−テル、トリプロピレングリコ−ルモノメチ
ルエ−テル、メチルセロソルブ等の誘電率の高いものが
挙げられる。これらの非水系媒体は、分散剤である水溶
性高分子を溶解し、顔料を分散させることにより均質な
記録液を与え、さらに表面張力が小さいので被記録部材
である紙への吸収速度を速くする。

【０００７】水溶性高分子は、極性の大きいものが好ま
しく、たとえばポリビニルピロリドン、ポリビニルオキ
サゾリドン、ポリビニルアルコ−ル、ポリアクリル酸等
が挙げられる。これらの水溶性高分子は、顔料の分散性
を向上させ、さらに被記録部材である紙上で顔料の拡散
を抑制することにより印字品質を向上させる。

【０００８】また、水溶性高分子としては、融点が５０
℃以上のものが好ましい。このような水溶性高分子を使
用することにより、印字した後も室温で顔料を吸着し固
体状態を安定して保持することが容易になる。

【０００９】顔料としては有機顔料あるいは無機顔料を
使用することができる。有機顔料としては、カ−ボンブ
ラック、銅フタロシアニン、キナクリドン、ベンジジン
イエロ−Ｇ、ファ−ストイエロ−Ｇ、ジスアゾイエロ−
ＡＡＡ、フラバンスロインイエロ−、ペリレンバ−ミリ
オン、ナフト−ルカミンＦＢＢ、キナクリドンマゼンタ
、無金属フタロシアニンブル−、銅フタロシアニン、フ
ァ−ストスカイブル−、アルカリブル−Ｇ、アニリンブ
ラック等が挙げられる。無機顔料としては黄鉛１０Ｇ、
カドミウムイエロ−、チタンイエロ−、ベンガラ、モリ
ブテ−トオレンジ、鉛丹、紺青、コバルトブル−、群青
、鉄黒等が挙げられる。また、ノズルの目詰まりを防止
するため、顔料の平均粒径は１μｍ以下のものが好まし
い。

【００１０】有機系塩基性物質としては、トリエチルア
ミン、ジエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミ
ン、１，８−ジアザビシクロ（５，４，０）ウンデセン
−１、ピリジン等のアミン類が挙げられる。これらの有
機系塩基性物質は、非水系媒体との相乗作用により、被
記録部材である紙の繊維材料、サイズ剤材料、あるいは
表面処理剤材料の少なくとも一つ以上を化学的に溶解し
、これらの材料を速やかに腐食することにより、記録液
の浸透を速やかに行うことができる。

【００１１】

【実施例】以下、実施例を基に本発明の記録液について
さらに詳しく説明する。ただし、本発明は実施例に限定
されるものではない。下記実施例において部は重量部を
表す。

【００１２】実施例１ トリプロピレングリコ−ルモノメチルエ−テルが１００
部、ポリビニルピロリドンが５部、カ−ボンブラックが
５部（平均粒径０．３μｍ）、１，８−ジアザビシクロ
（５，４，０）ウンデセン−１が５部、の混合溶液を遊
星ボ−ルミルで６０分間、粉砕・分散して黒色の記録液
を調製した（２５℃における粘度１４ｃｐ）。全体が圧
電素材で作製されたインクジェットヘッドにこの記録液
を搭載し、数種類の普通紙に印字した。印字物の乾燥速
度は非常に迅速で３秒以下で指触に耐え得る状態となっ
た。印字物の周辺形状は滑らかで滲みやフェザリングは
認められなかった。また、数種類の普通紙上での印字物
は耐光性、耐水性に極めて優れ、色調が鮮明で反射濃度
が高かった。さらに、この記録液は長期保存しても顔料
粒子の凝集や沈降は認められず安定であった。

【００１３】実施例２ Ｎ−メチルピロリドンが１００部、ポリビニルオキサゾ
リドンが５部、銅フタロシアニンが５部（平均粒径０．
２μｍ）、ジエチレントリアミンが５部、の混合溶液を
遊星ボ−ルミルで６０分間、粉砕・分散して青色の記録
液を調製した（２５℃における粘度１３ｃｐ）。この記
録液を用いて実施例１と同様の方法で印字を行ったとこ
ろ、印字物は速やかに乾燥した。また、実施例１と同様
に優れた印字結果が得られ、記録液は長期間安定であっ
た。

【００１４】実施例３ ジエチレングリコ−ルモノメチルエ−テルが１００部、
ポリビニルピロリドンが５部、キナクリドンが５部（平
均粒径０．３μｍ）、テトラエチレンペンタミンが５部
、の混合溶液を遊星ボ−ルミルで６０分間、粉砕・分散
して赤色の記録液を調製した（２５℃における粘度１２
．５ｃｐ）。この記録液を用いて実施例１と同様にして
印字を行ったところ、印字物は速やかに乾燥した。また
、実施例１と同様に優れた印字結果が得られ、記録液は
長期間安定であった。

【００１５】実施例４ トリプロピレングリコ−ルが１００部、ポリビニルアク
リル酸が５部、ベンジジンイエロ−が５部（平均粒径０
．４μｍ）、１，８−アザビシクロ（５，４，０）ウン
デセン−１が５部、の混合溶液を遊星ボ−ルミルで６０
分間、粉砕・分散して黄色の記録液を調製した（２５℃
における粘度１６ｃｐ）。この記録液を用いて実施例１
と同様にして印字を行ったところ、印字物は速やかに乾
燥した。また、実施例１と同様に優れた印字結果が得ら
れ、記録液は長期間安定であった。

【００１６】比較例１ 蒸留水７６．５部、グリセリン４．０部、Ｋａｙａｋｕ
　　Ｄｉｒｅｃｔ　　Ｓｐｅｃｉａｌ　　ＢｌａｃｋＡ
ＸＮ　　　１．５部、ジエチレントリアミン１５部、ジ
エチレングリコ−ル３．０部、を混合して得られたアル
カリ性の水性インク（２５℃における粘度２．１ｃｐ）
を用いて実施例１と同様にして印字を行ったところ、指
触乾燥に要する時間は４秒であった。

【００１７】比較例２ トリプロピレングリコ−ルモノメチルエ−テル１００部
、ポリビニルピロリドン５部、カ−ボンブラック５部（
平均粒径０．３μｍ）の混合溶液を遊星ボ−ルミルを用
いて、粉砕・分散して黒色の記録液を得た（２５℃にお
ける粘度１３ｃｐ）。この記録液を用いて実施例１と同
様にして印字を行ったところ、指触乾燥に要する時間は
５秒以上であった。

【００１８】

【発明の効果】上記のように本発明の記録液は、普通紙
上での指触乾燥に要する時間が短く、速乾性に優れる。 しかも有機系塩基性物質を使用しているので人体への有
害性も少ない。また、印字物は色調が鮮明で反射濃度が
高く、耐光性、耐水性にも極めて優れている。さらに、
本発明の記録液は長期間の保存も可能である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　液媒体として水と混合可能な非水系媒
   体、分散剤として水溶性高分子、記録剤として顔料、お
   よび有機系塩基性物質を含有することを特徴とする記録
   液。