JPH0431448Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はカセツトこんろに使用するガスボンベ
を着脱する装置に関するものである。

（従来の技術） この種のガスボンベは略Ｌ字型のサイホン管を
内蔵し、使用状態でサイホン管内端が気化ガス内
へ突出するように横置きされ、そのため位置決め
切欠をフランジに設けている。またガスを吐出さ
せるにはバルブノズルを押込む必要があるが、そ
のため従来のカセツトこんろではガスボンベを後
端から前へ押付ける着脱レバー及びリンク機構が
必要であつた。該機構によるボンベ交換操作は複
雑であり、無理に操作される可能性もあるので破
損乃至ガス洩れのおそれも存在した。

（技術的課題） 本考案の課題は前記の問題を解決するため機構
を単純化し、ガスボンベの取付け、取外しを容易
化するとともに、誤操作のおそれのない確実なセ
ツトを可能にすることにある。

（技術的手段） 前記課題を達するため本考案は、ガスボンベ１
のバルブノズル２を嵌合させるためにガバナー３
側に設けられた略筒状の受け口４の外周に、手動
操作される係合板７を前後動可能かつ回動可能に
嵌装し、係合板７に設けたピン８と係合可能であ
り、かつ係合板７の回動によりガスボンベ１を前
記バルブノズル２に抗して引寄せるためのらせん
状の斜辺部９ｂを有するカム溝９を受け口４の外
周面に設けとともに、最大引寄せ位置でピン８を
係止するための略周方向の係合部９ａを斜辺部９
ｂの先端部に連続的に設け、前記係合板７に作用
して、ガスボンベ１をガバナー３から押戻すため
のばね１０を設け、さらにガスボンベ１のフラン
ジ２に設けられた複数の係合口５₁，５₂と係合し
て、ガスボンベ１を係合板７と一体的に移動可能
とするための複数のガイド突起７₁，７₂を係合板
７に設けたものである。

（実施例） 図示により説明すると、ガスボンベ１はサイホ
ン管１１に通ずるバルブノズル２を有し、これが
内蔵の閉弁ばね１２に抗して押込まれるとガスを
吐出する。他方ガバナー３はこんろ本体１３の一
側に配置され、ボンベ受け部１４に横置きセツト
するガスボンベ１のバルブノズル２を結合させる
筒状受け口４の回りに、上下２箇所のガイド突起
７₁，７₂を設けた係合板７を前後動可能に有す
る。

ガイド突起７₁，７₂はガスボンベ１のフランジ
５に形成された２箇所の係合口５₁，５₂と係合し
てガスボンベ１をガバナー３側へ取付ける係合手
段６を構成しており、正しくセツトされたときの
みガイド突起７₁，７₂と係合するように、上側７
_１が下側７₂より幅広でしかも下側係合口５₂に誤
まつて係合しないように設定されている。なお係
合口５₁，５₂は切欠状でも窓状でも良い。さらに
係合板７はガイド突起７₁，７₂の基部に、係合口
５₁，５₂の口縁を係入させる溝１５を有し、また
中心に設けた軸孔１６で受け口４に嵌挿しこんろ
本体１３の側方へ突出するハンドル１７により外
部操作可能に形成されており、軸孔１６に突設し
たピン１８を受け口４外面に凹設したカム溝９に
係合させることによりハンドル１７の回動で前後
動するように斜辺部９ｂをカム溝９に設け、その
前後にピン８を停止させる係合部９ａ、導入部９
ｃを設けている。１８は受け口４にねじ１９によ
り締着されたキヤツプで、ガバナー３側と係合板
７との間に縮設された係合ばね１０によつて加圧
された係合板７の抜止めをしており、該ばね１０
は、係合板７を元の位置に戻す。なおハンドル１
７は必須という訳ではなく、第２図に鎖線で示す
ように係合板７のみでも良い。

各図中２０はガスボンベ１の補助固定手段であ
る磁石、２１は器具栓摘み、２２はガスボンベの
受け部１４を覆うカバー、２３はバーナーを示
す。

ガスボンベ１を取付けるにはカバー２２を開
き、ガスボンベ１の係合口５₁，５₂の位置を確認
し、まずバルブノズル２を受け口４に当てがう。
係合口５₁，５₂の部分をガイド突起７₁，７₂に係
合させ、この状態より例示のハンドル１７を図に
於て下方へ回すとピン８がカム溝９の斜辺部９ｂ
に沿つて進行するに伴ない、係合板７はガスボン
ベ１と共に回りながら前進し、係合部９ａに至つ
て固定され、このときガスボンベ１はガバナー３
方向へ引寄せられ、逆にバルブノズル２は押込ま
れるのでガスをガバナー３内に吐出する状態にあ
る。また本体部分はボンベ受け部１４の磁石２０
に吸着する。

ハンドル１７を設けない場合はガスボンベ１を
押込みながらカムにより回転させ、係合口５₁，
５₂の部分をガイド突起７₁，７₂に係合させるこ
とになる。ガスボンベ１の取外しは、ハンドル１
７又は係合板７をもつてカム溝斜辺部９ｂの方向
に若干回し戻すとばね１０により復帰し、さらに
ボンベを僅かに回し戻せばガイド突起７₁，７₂か
ら係合口５₁，５₂が外れてガスの吐出も停止す
る。

（考案の作用） 本考案に係るボンベ着脱装置では、ガスボンベ
１は、フランジ５の複数の係合口５₁，５₂が係合
板７の複数のガイド突起７₁，７₂と係合すること
により、係合板７と一体的に移動可能に取付けら
れる。前記係合板７を回動させると、そのピン８
がカム斜辺部９ｂに案内され、ばね１０に抗して
前進し、前記限界でピン８が係合部９ａに係止す
る。その結果ガスボンベ１は係合板７によりバル
ブノズル２が受け口４に押し込まれ、ガスの吐出
しが可能な使用状態にセツトされる。

（考案の効果） 従つて本考案によれば、ガスボンベ１は係合板７
に係合させるだけで取付けられ、この係合板７を
回動させると、カム機構によりバルブノズル２を
開くことができる。それ故、ボンベ装着と開弁通
ガスの操作が共に簡単に、しかし意識して確実に
行なわれるので、誤操作のおそれもなく、また従
来のように長大なリンクを有する機構が不用とな
り、コスト低下、重量軽減に寄与するので実用上
の効果が顕著である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案のカセツトこんろ用ボンベ着脱装
置の一実施例を示すもので、第１図は要部断面説
明図、第２図は斜視図、第３図はカセツトこんろ
の一部切欠上面図である。 １……ガスボンベ、２……バルブノズル、３…
…ガバナー、４……受け口、５……フランジ、５
_１，５₂……係合口、６……係合手段、７……係合
板、７₁，７₂……ガイド突起、８……ピン、９…
…カム溝、１０……ばね。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガスボンベ１のバルブノズル２を嵌合させるた
   めにガバナー３側に設けられた略筒状の受け口４
   の外周に、手動操作される係合板７を前後動可能
   かつ回動可能に嵌装し、係合板７に設けたピン８
   と係合可能であり、かつ係合板７の回動によりガ
   スボンベ１を前記バルブノズル２に抗して引寄せ
   るためのらせん状の斜辺部９ｂを有するカム溝９
   を受け口４の外周面に設けとともに、最大引寄せ
   位置でピン８を係止するための略周方向の係合部
   ９ａを斜辺部９ｂの先端部に連続的に設け、前記
   係合板７に作用して、ガスボンベ１をガバナー３
   から押戻すためのばね１０を設け、さらにガスボ
   ンベ１のフランジ２に設けられた複数の係合口５
   _１，５₂と係合して、ガスボンベ１を係合板７と一
   体的に移動可能とするための複数のガイド突起７
   _１，７₂を係合板７に設けたカセツトこんろ用ボン
   ベ着脱装置。