JPH04313964A - 映像信号処理回路 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は映像信号を、たとえばガ
ンマ補正などにより非線形処理する映像信号処理回路に
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の映像信号処理回路であるガンマ補
正回路の一例の回路図を図７に示す。５は入力端子、６
，７，８，９，１０は抵抗Ｒ１　，Ｒ２　，Ｒ３　，Ｒ
４　，Ｒ５　、１１，１２，１３はダイオードＤ１　，
Ｄ２　，Ｄ３　、１４，１５，１６は折点設定用の可変
電圧Ｅ１　，Ｅ２　，Ｅ３、１７は出力端子である。

【０００３】次に動作について説明する。可変電圧Ｅ１
　，Ｅ２，Ｅ３　の関係はＥ１　＜Ｅ２　＜Ｅ３　であ
るとする。入力電圧ＶＩＮが非常に小さく、ＶＩＮ≦Ｅ
１　ときはすべてのダイオードがＯＦＦであるので、出
力端子電圧ＶＯＵＴ　は｛Ｒ５　／（Ｒ４　＋Ｒ５　）
｝・ＶＩＮとなる。出力電圧がＥ１　［Ｖ］を越えると
ダイオード１１が導通し、抵抗６が抵抗１０と並列に接
続され、入出力特性の傾きが折れ点からゆるやかになる
。さらに入力電圧が増加していくと、ダイオード１２，
ダイオード１３が次々と導通していき、抵抗１０と並列
に接続される抵抗が増えていくので、入力電圧と出力電
圧の関係は図８に示すように折れ線状の入出力特性とな
る。

【０００４】一方、映像信号のディスプレイ装置である
ブラウン管は、入力電圧と輝度の関係が図９に示すよう
なガンマ特性と呼ばれる非線形特性となっている。この
特性を補正するのがガンマ補正回路で、図７および図８
に示したような回路をテレビカメラなどに設けて、総合
的な入出力特性が直線的になるように補正している。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ガンマ補正回路は入力
電圧と輝度の関係を直線的なものにするうえでは非常に
有効な手段であるが、以下に示すような問題点があった
。

【０００６】入力信号が図１０に示すような正弦波で、
周波数が映像信号の低域（周波数ｆ１　）であるとする
。 この信号をガンマ補正回路に入力するとガンマ補正特性
により、正弦波のおよそ負の半サイクルが伸長され、正
の半サイクルが圧縮され図１１のような出力信号が得ら
れる。入力信号と出力信号のスペクトラムをそれぞれ図
１２と図１３に示す。

【０００７】入力信号のスペクトラムでは基本波成分ｆ
１　だけが存在するのに対し、出力信号のスペクトラム
では信号波形が上下非対称となるため、偶数波成分を多
く含む幅広い帯域で高調波が発生する。近年、テレビカ
メラの信号処理においてもディジタル信号処理技術が用
いられるようになってきており、その初段で標本化をす
る必要がある。帯域幅ｆＢ　の映像信号をサンプリング
周波数ｆＳ　で標本化すると、信号スペクトラムは図１
４のように映像信号成分のほかに、サンプリング周波数
の整数倍を中心として±ｆＢ　の信号成分が存在する。 ディジタル信号処理をしたのち、ローパスフィルターで
映像信号成分のみを取り出せば、信号処理された映像信
号が得られる。

【０００８】ところがガンマ補正などの非線形処理をす
ると先に述べたように高調波成分が発生し、そのためサ
ンプリング周波数から降りてくる下側帯波成分の帯域が
拡がって映像信号帯域に混入し、いわゆる折り返し歪が
発生する。とくに、映像信号の高域成分においては混入
する下側帯波成分の次数が低いので歪は大きなものとな
り、画質を大幅に劣化させていた。

【０００９】この発明は、以上のような事情に鑑みてな
されたもので、映像信号を非線形処理する際発生するい
わゆる折り返し歪を極力小さく抑えることにより、画質
の劣化を防止する映像信号処理回路を提供することを目
的としている。

【００１０】

【課題を解決するための手段】この発明は、以上のよう
な従来例の問題点を解消するためになされたもので、映
像信号を伝達する系の総合的な入出力特性を、補正する
ために挿入する映像信号処理回路において、映像信号を
ガンマ補正などにより非線形処理する非線形信号処理回
路と、前記非線形信号処理回路出力に接続された高域減
衰特性を有するフィルターと、非線形処理しない映像信
号の高域成分を強調する高域強調回路と、前記フィルタ
ー出力と前記高域強調回路出力を加算する加算器を設け
ることにより、前記目的を達成しようとするものである
。

【００１１】

【作用】以上のような構成としたこの発明に係る映像信
号処理回路は、映像信号を、非線形信号処理回路でガン
マ補正を行い、高域での高調波成分をフィルターで減衰
させて、折り返し歪を小さく抑え、かつ、フィルターを
通過することにより若干振幅の小さくなった高域成分は
、基本波のみを高域強調して加算することで補正し、総
合的な周波数特性を平坦にすることができる。

【００１２】

【実施例】以下に、この発明の一実施例を図面に基づい
て説明する。

【００１３】（構成）図１に本発明の実施例のブロック
図を示す。１はガンマ補正などの非線形処理をする非線
形信号処理回路、２は高域減衰特性を有するフィルター
、３は高域強調回路、４は加算器である。

【００１４】（動作）次に動作について説明する。映像
信号帯域上限の周波数ｆＢ　である正弦波信号が、非線
形信号処理回路１に入力されると従来例と同様にガンマ
補正され、図２に示す信号波形、図３に示すスペクトラ
ムとなる。図３に示すスペクトラムのうち第２高調波以
上を、例えば図４に示すカットオフ周波数ｆＢ　のロー
パス特性のフィルター２で減衰させると主に基本波成分
が残り、図５に示す正弦波が再び得られる。ここで、こ
の正弦波の振幅は低周波信号をガンマ補正した場合の振
幅よりも若干小さくなるので、高域強調回路３で基本波
成分のみを強調して加算器４で加算することにより補正
し、総合的な周波数特性を平坦とすることができる。

【００１５】以上の構成により、映像信号の低域であれ
ば高調波もフィルター２を通過するので従来と同様にガ
ンマ補正が行われ、高域になるにつれ高調波が減衰し、
信号波形が正弦波に近くなっていくものである。従って
、映像信号帯域外に大きな高調波成分が発生せず、折り
返し歪を無視できるレベルに抑えることができるもので
ある。

【００１６】なお、上記実施例ではフィルター２の特性
を、映像信号帯域上限のｆＢ　をカットオフ周波数とす
る急峻なローパス特性とした場合について説明したが、
図６のような単調下降特性としたものでもよく、折り返
し歪の原因となる高調波成分を減衰させる特性のもので
あれば上記実施例と同様の効果を奏する。

【００１７】また、上記実施例では非線形の信号処理回
路としてガンマ補正回路を用いた例について説明したが
、ビデオテープレコーダーのノンリニアエンファシス回
路に本発明を実施すればＦＭ変復調に伴うモアレを低減
させることができる等、他の非線形信号処理回路に応用
しても上記実施例と同様の効果が期待できる。

【００１８】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば映
像信号の低域成分は非線形信号処理をし、高域成分は歪
むことなく伝送するので映像信号帯域外に大きな高調波
成分が発生せず、折り返し歪を無視できるレベルに抑え
られる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例のブロック図

【図２】実施例のガンマ補正回路の出力信号波形図

【図
３】実施例のガンマ補正回路の出力信号スペクトラム図

【図４】実施例のフィルターの周波数特性図

【図５】実
施例のフィルターの出力信号波形図

【図６】他の実施例
におけるフィルターの周波数特性図

【図７】従来例のガ
ンマ補正回路図

【図８】従来例のガンマ補正回路の入出力特性図

【図９
】ブラウン管の入力電圧−輝度特性図

【図１０】ガンマ
補正回路の入力信号波形図

【図１１】ガンマ補正回路の
出力信号波形図

【図１２】ガンマ補正回路の入力信号ス
ペクトラム図

【図１３】ガンマ補正回路の出力信号スペ
クトラム図

【図１４】映像信号の標本化後の帯域特性図

【符号の説明】

１　　非線形信号処理回路 ２　　フィルター ３　　高域強調回路 ４　　加算器

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　映像信号を伝達する系の総合的な入出
   力特性を、補正するために挿入する映像信号処理回路に
   おいて、映像信号をガンマ補正などにより非線形処理す
   る非線形信号処理回路と、前記非線形信号処理回路出力
   に接続された高域減衰特性を有するフィルターと、非線
   形処理しない映像信号の高域成分を強調する高域強調回
   路と、前記フィルター出力と前記高域強調回路出力を加
   算する加算器とより成ることを特徴とする映像信号処理
   回路。