JPH04312738A - 薄膜冷陰極 - Google Patents

薄膜冷陰極

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JPH04312738A
JPH04312738A JP3077807A JP7780791A JPH04312738A JP H04312738 A JPH04312738 A JP H04312738A JP 3077807 A JP3077807 A JP 3077807A JP 7780791 A JP7780791 A JP 7780791A JP H04312738 A JPH04312738 A JP H04312738A
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信治 岡本
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    • H01J1/30Cold cathodes, e.g. field-emissive cathode
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    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば平面ディスプレ
イ,撮像管,真空管,分析装置などに利用され得る電子
発生源に関し、特に薄膜冷陰極に関する。
【0002】
【発明の概要】本発明は、平面ディスプレイ,撮像管,
真空管,分析装置などのように電子発生を必要とする装
置に使用される冷陰極に関するものである。
【0003】本発明の冷陰極は、従来の冷陰極がもつ放
出電流の変動や経時変化による不安定な動作および短い
寿命などの問題を解決するため、薄膜積層構造を有する
。本発明の薄膜冷陰極においては、交流電圧を印加する
ことによって、絶縁性薄膜により片側絶縁された誘電体
薄膜内あるいは半導体薄膜内に電子を注入し、この電子
を用いてホットエレクトロンを発生させる。このホット
エレクトロンを利用することにより、長期間安定に電子
を発生させることができる長寿命型の冷陰極である。 また、複雑な工程なしに製作できる平面あるいは曲面形
状の冷陰極である。
【0004】
【従来の技術】従来、冷陰極素子は電界放出型,トンネ
ル型,なだれ型などに分類される。電界放出型は、円錐
状のエミッターチップからゲート膜による電界により電
子を取り出す方式、トンネル型は、薄い絶縁膜のトンネ
ル効果によって電子を取り出す方式、なだれ型は、pn
接合部に流れるダイオード電流の一部を陽極によって取
り出す方式である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】電界放出型の冷陰極素
子では、円錐状のエミッターチップが吸着分子のイオン
衝撃による損傷を受けることがあり、これを防止するた
め超高真空状態で電子を取り出す必要がある。また、電
流容量を大きくとるための多数のチップを必要とし複雑
な微細加工技術も必要である。トンネル型では、トンネ
ル効果を発生させる必要からかなり薄い絶縁膜を形成し
なければならないが、その製作が難しく特性が不安定で
あり劣化する。なだれ型は、pn接合によるダイオード
電流からの電子の取り出し効率が低く、電界放出型と同
様に点状に電流放出が行われてしまうため面状の電流放
出を得るために集積化しなければならず、大面積化には
不向きであった。
【0006】このように、従来の冷陰極素子は、いずれ
も放出電流の変動や経時変化が大きいために安定した動
作が得られず、その上寿命が短く、方式によっては複雑
な製作工程を必要とするため、製造歩留りが悪く、製造
コストの上昇を招いていた。
【0007】本発明は、このような従来型の問題点を解
決することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、誘電体薄膜と
、該誘電体薄膜の一面に設けられた絶縁性薄膜と、前記
誘電体薄膜の他面に設けられた第1の電極と、前記絶縁
性薄膜の前記誘電体薄膜側と反対側の面に設けられた第
2の電極とを含むことを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明の冷陰極においては、上部電極が負極の
場合、電子の注入を行って絶縁薄膜と誘電体薄膜の接合
部に電荷が蓄積される。逆に、上部電極が正極の場合、
外部印加電圧による見かけの電界よりも半サイクル前に
蓄積された電子により形成された空間電荷により誘電体
薄膜内の電界が高くなり、ホットエレクトロンが発生し
、上部電極の仕事関数φM 以上のエネルギーをもつホ
ットエレクトロンが放出電流として取り出される。この
ホットエレクトロンを利用することによって気体分子の
吸着の影響も小さく、従来の電界放出型における超高真
空を必要とせず、放出電流の変動が少なく長寿命の冷陰
極が得られる。また、従来のトンネル型のような非常に
膜厚の薄い薄膜を必要とする構造と異なり、薄膜を積層
する構造のため、製作も容易であり、大面積化も可能で
ある。
【0010】
【実施例】本発明の一実施例について図面を参照して説
明する。
【0011】図1は本発明の薄膜冷陰極を電子源として
適用したディスプレイの構成を示す概略断面図である。 図1において符号1はガラスなどの基板である。この基
板1の主面(図1における右側面)上にはITO(錫添
加酸化インジウム)などの第2の電極としての下部電極
2が所定の膜厚で設けられている。この下部電極2の表
面上には絶縁性薄膜3が所定の膜厚で設けられている。 この絶縁性薄膜3を形成する材料としては、例えば酸化
タンタル,酸化ケイ素,窒化ケイ素,チタン酸塩などの
絶縁材料や抵抗の高い半導体材料が用いられる。この絶
縁性薄膜3の上には冷陰極の動作時にホットエクトロン
を発生し得る硫化物,酸化物,砒化物などの誘電体薄膜
4が所定の膜厚で設けられている。この誘電体薄膜4の
上にはAu,Alなどの金属からなる第1の電極として
の上部電極5が所定の膜厚でかつ所定のパターン形状で
設けられている。これら基板1と、下部電極2と、絶縁
性薄膜3と、誘電体薄膜4と上部電極5とは冷陰極を構
成している。この冷陰極の各膜の形成には蒸着法,スパ
ッタ法などの通常の物理的方法あるいはCVD法などの
通常の化学気相法などを用いることができる。
【0012】上記冷陰極に対向する陽極は、ガラスなど
の基板6とこの基板6の主面(図1における左側面)上
に設けられたITOなどの透明材料からなる電極7とこ
の電極7上に塗布して設けられた蛍光体8とから構成さ
れている。
【0013】陽極側の電極7と陰極側の上部電極5との
間には直流電源が配設され、陰極側の上部電極5と下部
電極2との間には交流電源が配設されている。
【0014】次に、図1に示した平面ディスプレイの製
造方法の一例を説明する。
【0015】まず、下部電極2として約0.2μmの厚
さの透明電極ITO薄膜を蒸着法あるいはスパッタ法に
よりガラス基板1上に形成する。この上に、絶縁性薄膜
として厚さ約0.3〜0.5μmのTa2 O5 を、
続いて誘電体薄膜4として厚さ約0.3〜0.5μmの
ZnSをそれぞれ蒸着法あるいはスパッタ法により形成
する。最後に上部電極5として約0.03μm以下の厚
さのAuあるいはAlを蒸着する。なお、必要に応じて
、この上部電極5および下部電極2に対して通常のリソ
グラフィ技術によるパターニングを施してもよい。
【0016】このような構成の平面ディスプレイを動作
させるには、まず冷陰極に交流電圧を加えホットエレク
トロンを発生させる。すなわち、交流電圧の半サイクル
内に上部電極から絶縁性薄膜によって片側絶縁した誘電
体薄膜内に電子を注入し、次の半サイクル内に注入した
この電子を用いて誘電体薄膜内あるいは半導体薄膜内に
ホットエレクトロンを発生させる。この冷陰極と対向す
る陽極には数百から数キロボルトの直流電圧を加え、冷
陰極からのホットエレクトロンを取り出し、このホット
エレクトロンにより蛍光体を励起発光させる。
【0017】ここで、この冷陰極の動作を図2を参照し
て説明すると、上部電極が図2における(a)の負極の
場合、電子の注入を行って絶縁性薄膜と誘電体薄膜の接
合部に電荷を蓄積する。上部電極が図2における(b)
の正極の場合、外部印加電圧による見かけの電界よりも
半サイクル前に蓄積した電子により形成した空間電荷に
より誘電体薄膜内の電界を高くし、ホットエレクトロン
を発生させ、上部電極の仕事関数φM 以上のエネルギ
ーをもつホットエレクトロンを放出電流として取り出す
ことができる。
【0018】図3は、図1の構造をもつ冷陰極を含む平
面ディスプレイにおいて蛍光体にP22(ZnS:Ag
)を、絶縁薄膜にTa2 O5 を、誘電体薄膜にZn
Sをそれぞれ用い、冷陰極駆動のための正弦波電圧の周
波数を5kHzとし、陽極電圧を4〜5kVとしたとき
の輝度−交流電圧特性の一例を示す。
【0019】なお、上記実施例では、平面形状の冷陰極
を示したが、例えば曲面形状の冷陰極であってもよい。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の冷陰極に
よれば、このホットエレクトロンを利用することによっ
て気体分子の吸着の影響も小さく、従来の電界放出型に
おける超高真空を必要とせず、放出電流の変動が少なく
長寿命の冷陰極が得られる。また、従来のトンネル型の
ような膜厚の非常に薄い薄膜を必要とする構造と異なり
、薄膜を積層する構造のため、製作も容易であり、大面
積化も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷陰極を電子源とした平面ディスプレ
イを示す概略構成図である。
【図2】本発明の冷陰極の動作を表わすエネルギーバン
ドを示す図である。
【図3】図1に示した冷陰極を電子源に用いて蛍光体を
発光させたときの輝度−交流電圧特性を示す図である。
【符号の説明】
1  基板 2  下部電極 3  絶縁性薄膜 4  誘電体薄膜 5  上部電極 6  基板 7  電極 8  蛍光体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  誘電体薄膜と、該誘電体薄膜の一面に
    設けられた絶縁性薄膜と、前記誘電体薄膜の他面に設け
    られた第1の電極と、前記絶縁性薄膜の前記誘電体薄膜
    側と反対側の面に設けられた第2の電極とを含むことを
    特徴とする薄膜冷陰極。
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