JPH04309795A - 耐食性に優れたアルミニウム製熱交換器 - Google Patents

耐食性に優れたアルミニウム製熱交換器

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JPH04309795A
JPH04309795A JP9785091A JP9785091A JPH04309795A JP H04309795 A JPH04309795 A JP H04309795A JP 9785091 A JP9785091 A JP 9785091A JP 9785091 A JP9785091 A JP 9785091A JP H04309795 A JPH04309795 A JP H04309795A
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JP
Japan
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brazing
fin
fillet
heat exchanger
tube
Prior art date
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Pending
Application number
JP9785091A
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English (en)
Inventor
Chiaki Ara
荒 千明
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Furukawa Aluminum Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Aluminum Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐食性の改善されたろう
付接合によるアルミニウム製熱交換器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般にろう付により組み立てられるアル
ミニウム製熱交換器(本明細書では、アルミニウム材又
はアルミニウム合金材いずれを用いているものも包含す
る。)は、例えば冷媒の流路を形成するチューブと空気
側の冷却フィンからなり、通常、フィンにブレージング
シートを用いてろう付により接合している。このような
熱交換器、具体的には図1に示すようなサーペンタイン
タイプのカークーラー用コンデンサーやエバポレーター
では、ブレージングシートにA3003合金(Al−0
.15wt%、Cu−0.12wt%Mn)や犠牲防食
を目的にA3003合金に1wt%程度のZnを添加し
た合金を芯材とし、ろう材としてはA4343合金(A
l−7.5wt%Si)を皮材としたクラッド板を用い
、チューブはA1050の純アルミニウム(純度99.
5wt%以上の純Al)を熱間押出で図2に示すような
多穴形材に成形後、溶射やメッキ処理により外表面にZ
nを被覆して用い、このチューブを図3に示す如く蛇行
状に折り曲げて、チューブ間に波型に成形したフィンを
装着してろう付により接合する。
【0003】また最近では、図4に示すような複数のチ
ューブを並列状に配置するとともに、隣接したチューブ
間にフィンを配置しかつ各チューブの両端が一対のアル
ミニウム製中空ヘッダーに連通接続されてなるパラレル
フローまたはマルチフロータイプと称するコンデンサー
が普及してきているが、チューブとフィンの構成合金組
成はサーペンタインタイプと同様である。このような熱
交換器ではろう付加熱によりチューブ表面にZnの拡散
層を形成して犠牲防食による耐食性の向上を図っている
。チューブ表面に被覆するZnは、ろう付加熱により溶
融してチューブ材内部へ拡散してチューブ表面にZn−
Alの合金層を形成する。この合金層をZn拡散層と称
し、Znを被覆したチューブの全周囲に形成しており、
Zn濃度はチューブ表面部で高く内部へ行くに従い低下
する分布となる。このZn拡散層の厚さは加熱条件で異
なるが、通常のろう付条件では約100μm前後になる
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したフィン材にZ
nを添加するなどして電位的に卑にして犠牲防食を図る
方法において、表面にZnを被覆したチューブを用いる
場合でもZn拡散層が溶出した後の防食を目的に、電位
を卑にしたフィンが用いられる。発明者らはこのような
熱交換器を腐食環境に置き耐食試験を行ったところ、フ
ィンが形状を保っているのにも係らずチューブとの接合
部から剥がれ脱落する現象を認めた。防食作用を発揮す
る以前にフィンが脱落したのでは防食効果は得られず、
チューブ表面のZn拡散層だけの効果に止まることによ
る不利益を生じる。
【0005】
【課題を解決するための手段】従来、Al−Si合金の
ろう材は自然電極電位(以下単に電位という。)につい
てみて貴であることから、ろう付接合部は腐食環境にあ
っても最後まで残存すると考えられてきた。したがって
このようなフィンの脱落は全く予想外のことであった。 発明者らは、その原因について種々検討を重ねた結果、
Znはろう付加熱によりチューブ表面に拡散層を形成す
ると同時にろう付加熱で溶融したろう材が図5に示すよ
うなチューブとフィンの接合部で形成するろう溜まり(
以下フィレットと称する)にもZnが拡散していること
から、フィレットが従来考えられているよりも電位的に
卑となっていることを見い出した。
【0006】従って、フィレットの電位をフィンよりも
相対的に貴にすることにより、フィレットはフィンが犠
牲陽極効果により腐食してその機能を失うまで残存し、
熱交換器としての耐食寿命を延長することが可能となる
事実を見い出した。本発明はこの知見に基づいてなされ
たものである。
【0007】すなわち本発明は、冷媒の流路となるチュ
ーブの外表面にZnを被覆形成後ろう付されるアルミニ
ウム合金製の熱交換器において、ろう付後のフィレット
の電位をフィンの電位よりも貴にすることを特徴とする
熱交換器を提供するものである。
【0008】本発明において、ろう付後のフィレットの
電位をフィンの電位よりも貴にするには種々の方法があ
り、例えば、チューブ表面に被覆するZn溶射層などの
濃度を低減してフィンの電位と相対的に貴とする方法、
フィン材中に添加するZn量を多くする方法、ろう付加
熱により溶融してフィレットを形成するろう材中に電位
を貴とする元素としてCuを添加する方法がある。この
場合、ろう材としては、A4343を一例とするAl−
Si系合金が用いられる。
【0009】
【実施例】次に本発明を実施例に基づきさらに詳細に説
明する。
【0010】実施例1(チューブ表面に被覆するZn濃
度を変えた場合) チューブ材として用いるA1050合金は熱間押出によ
り多穴形材形状に成形し、押出直後にZn溶射によりZ
nを被覆する方法とし、チューブ表面の拡散Zn濃度は
表1に示す7水準とした。フィン材は芯としてA300
3合金にZnを1.5wt%添加した合金を用い、ろう
材となる皮材はA4343合金として両者をクラッド圧
延してブレージングシートを製造しコルゲート加工によ
り波型に成形した。
【0011】以上で製造したチューブ材とフィン材の各
組合せで熱交換器コアを作製するのに当たり、フラック
スにフッ化カリウム及びフッ化アルミニウムの混合物を
5wt%の濃度で付着し、次いでろう付は露点が−40
℃のN2 ガス雰囲気中で3分間保持するNBろう付法
で行った。
【0012】電位は、25℃のNaCl水溶液中で飽和
カロメル電極基準で測定する方法とし、各コアでのフィ
レットとフィンの測定結果をチューブへの拡散Zn濃度
ごとに表1に示す。先ず組合せNo.1からNo.3は
チューブ表面の拡散Zn濃度を低下して、本発明である
フィレットの電位をフィンよりも貴にした場合には、貫
通孔食寿命は2000時間以上となり効果を示している
。これに対して比較のNo.6とNo.7にてチューブ
表面の拡散Zn濃度が高く、フィレットの電位をフィン
よりも卑にした場合の貫通孔食寿命は1500時間に止
まった。
【0013】ここで、比較の組合せでNo.7の方が貫
通孔食寿命が長いのは、両者ともフィレットの方が卑な
ためフィンが脱落し、チューブ表面の拡散Zn濃度に貫
通孔食寿命が支配されたためである。
【0014】
【表1】
【0015】実施例2(フィン材のZn添加量を種々変
えた場合) チューブ材として用いるA1050合金は熱間押出によ
り多穴形材形状に成形し、押出直後にZn溶射によりZ
nを被覆する方法とし、Zn濃度はチューブ表面の拡散
Zn濃度として1.5wt%一定になるようにした。フ
ィン材は、芯とするA3003合金へのZn添加量を表
2に示す5水準とした合金とし、ろう材となる皮材はA
4343合金として、各組合せをクラッド圧延してブレ
ージングシートを製造し、コルゲート加工により波型に
成形した。
【0016】以上で製造したチューブとフィン材の各組
合せで熱交換器コアを作製するのに当たり、フラックス
にフッ化カリウム及びフッ化アルミニウムの混合物を5
wt%の濃度で付着し、次いでろう付は露点が−40℃
のN2ガス雰囲気中で3分間保持するNBろう付法で行
った。
【0017】電位は、25℃のNaCl水溶液中で飽和
カロメル電極基準で測定する方法とし、各コアでのフィ
レットとフィンの測定結果をフィン芯材への添加Zn量
ごとに表2に示す。先ず組合せNo.8からNo.10
は、フィン芯材への添加Zn量を多くして、本発明であ
るフィレットの電位をフィンよりも貴にした場合には、
貫通孔食寿命は2000時間以上となり効果を示してい
る。 対して比較のNo.11とNo.12にてフィン芯材へ
の添加Zn量を少なくし、フィレットの電位をフィンよ
りも卑にした場合の貫通孔食寿命は1400時間から1
500時間に止まった。
【0018】ここで、比較のNo.11とNo.12に
てフィン芯材へのZn添加量が異なるにも係らず貫通孔
食寿命が同じなのは、両者ともフィレットの方が電位的
に卑なためにフィンが脱落し、チューブ表面の拡散Zn
濃度に貫通孔食寿命が支配されたためである。
【0019】
【表2】
【0020】実施例3(ろう材のCu添加量を種々変え
た場合) チューブ材として用いるA1050合金は熱間押出によ
り多穴形材形状に成形し、押出直後にZn溶射によりZ
nを被覆する方法とし、Zn濃度はチューブ表面の拡散
Zn濃度として1.5wt%一定になるようにした。フ
ィン材は、芯とするA3003へのZn添加量は1.5
wtとし、ろう材となる皮材はA4343にCuを表3
に示す6水準添加した合金として、各組合せをクラッド
圧延してブレージングシートを製造し、コルゲート加工
により波型に成形した。
【0021】以上で製造したチューブとフィン材の各組
合せで熱交換器コアを作製するのに当たり、フラックス
にフッ化カリウム及びフッ化アルミニウムの混合物を5
wt%の濃度で付着し、次いでろう付は露点が−40℃
のN2ガス雰囲気中で3分間保持するNBろう付法で行
った。
【0022】電位は、25℃のNaCl水溶液中で飽和
カロメル電極基準で測定する方法とし、各コアでのフィ
レットとフィンの測定結果をフィン皮材への添加Cu量
ごとに表3に示す。先ず組合せNo.13からNo.1
7は、フィン皮材へCuを添加することにより、本発明
であるフィレットの電位をフィンよりも貴にした場合に
は、貫通孔食寿命は2000時間以上となり効果を示し
ている。これに対して比較のNo.18はCuを添加せ
ずに、フィレットの電位をフィンよりも卑にした場合の
貫通孔食寿命は1500時間に止まった。
【0023】
【表3】
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、アルミニウム製熱交換
器において、ろう付組立後のフィレットの優先的な腐食
を防止することにより、熱交換器の耐食性を向上するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】サーペンタインタイプコンデンサーの一例を示
す正面図である。
【図2】熱交換器チューブの一例を示す斜視図である。
【図3】サーペンタインタイプコンデンサーの部分を示
す斜視図である。
【図4】パラレルフロータイプコンデンサーの一例を示
す正面図である。
【図5】熱交換器におけるチューブとフィンの接合部の
部分を示す断面図である。
【符号の説明】
1  チューブ(折り曲げ部) 2  チューブ(平坦部) 3  フィン 4  冷媒出入口金具 5  中空ヘッダー 6  フィレット

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  冷媒の流路となるチューブの外表面に
    Znを被覆形成後ろう付されるアルミニウム製の熱交換
    器において、ろう付後のフィレットの自然電極電位をフ
    ィンの自然電極電位よりも貴にすることを特徴とする耐
    食性に優れたアルミニウム製熱交換器。
JP9785091A 1991-04-04 1991-04-04 耐食性に優れたアルミニウム製熱交換器 Pending JPH04309795A (ja)

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JP9785091A JPH04309795A (ja) 1991-04-04 1991-04-04 耐食性に優れたアルミニウム製熱交換器

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004040038A1 (en) * 2002-10-30 2004-05-13 Showa Denko K.K. Heat exchanger, heat exchanger tube member, heat exchanger fin member and process for fabricating the heat exchanger
WO2018225477A1 (ja) * 2017-06-09 2018-12-13 株式会社デンソー 積層型熱交換器、および、その積層型熱交換器の製造方法
JP2019004140A (ja) * 2017-06-09 2019-01-10 株式会社デンソー 積層型熱交換器、および、その積層型熱交換器の製造方法

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