JPH0430965Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、予約タイマー機構を備える炊飯
器、特にその予約時刻入力手段の改良に関するも
のである。

［従来の技術］ 炊飯を司る加熱制御手段と、所要の炊飯完了時
刻を入力する予約時刻入力手段と、予約された炊
飯完了時刻を記憶する記憶手段と、現在時刻を計
時する計時手段と、予約された炊飯完了時刻と現
在時刻とを比較演算して前記加熱制御手段の作動
をもたらすタイマー手段とを備える従来のこの種
の炊飯器としては、24時間制の予約時刻入力手段
を一個もしくは二個設けたものがある。

このような炊飯器による予約炊飯は、予約時刻
入力手段によつて、所要の炊飯完了時刻を入力し
た後に、予約タイマー機構をスタートさせること
により行われ、予約された時刻には炊飯が完了す
る。

［考案が解決しようとする問題点］ ところが、かかる従来の炊飯器にあつては、そ
こに設けられている予約時刻入力手段が、午前、
午後の両時間帯にわたる24時間制の予約時刻入力
手段であることから、時刻の入力に際し、誤つ
て、入力時刻を希望予約時刻より進ませてしまつ
た場合には、再度24時間後の時刻セツトを行うこ
とが必要になり、これがため、予約時刻入力手段
の操作性が悪く、使い難いという問題があつた。

また、一個の予約時刻入力手段を設けた炊飯器
では、朝食予約から夕食予約へ予約時刻を変更す
る場合その他の予約時刻の変更の度毎に、予約時
刻入力手段を操作しなければならない煩わしさが
あり、さらに、二個の予約時刻入力手段を設けた
炊飯器では、それらのいずれもが、24時間の時間
帯の予約セツト式であり、両者ともに、午前及び
午後の予約に共用できることから、それぞれの予
約時刻入力手段の名称を、「タイマー１」「タイマ
ー２」、「メモリー１」「メモリー２」などとして
おり、この故に、ユーザは、朝食予約及び夕食予
約を、いずれの予約時刻入力手段にて行つたかを
直ちには判別することができないという問題があ
つた。

この考案は、従来技術の係る問題を有利に解決
するものであり、極めて使い易く、かつ、予約時
刻入力手段を操作することなく、二種類の予約時
刻を使い分けることができ、しかも、予約時刻入
力手段を、「朝食予約」「夕食予約」、「午前予約」
「午後予約」などと表示してユーザの判別を容易
ならしめることができる炊飯器を提供するもので
ある。

［問題点を解決するための手段］ この考案の炊飯器は、特に、予約時刻入力手段
を二個設け、それらのいずれか一方を、午前の特
定の時間帯の炊飯完了時刻だけを入力可能な朝食
用入力手段とするとともに、他方を、午後の特定
の時間帯の炊飯完了時刻だけを入力可能な夕食用
入力手段とするものである。

［作用］ この炊飯器では、例えば、朝食用入力手段での
入力時間帯を、午前４時から午前10時とし、夕食
用入力手段での入力時間帯を、午後４時から午後
10時とした場合には、それらでの予約時刻の入力
ミスによつて、予約時刻を希望時刻より進ませて
しまつたときでも、入力手段を６時間進ませるだ
けで、予約時刻を、極めて簡単に、希望時刻に合
わせることができる。

またここでは、二個の入力手段によつて朝食予
約及び夕食予約をそれぞれ行うことにより、予約
入力手段を操作することなく、日に二回の予約炊
飯を毎日同じ時刻に行うことができ、しかも、そ
れぞれの入力手段を、例えば、「朝食予約」及び
「夕食予約」として区別することにより、いずれ
の入力手段によつて何を予約しているかを直ちに
判別することができ、予約炊飯の操作ミスを有効
に除去することができる。

［実施例］ 以下にこの考案を図示例に基づいて説明する。

第１図はこの考案の一実施例を示すブロツク線
図であり、図中１は朝食用入力手段を、２は朝食
用入力手段１とは並列に設けた夕食用入力手段を
それぞれ示す。

ここでは、朝食用入力手段１によつて入力され
た、午前の特定の時間帯の炊飯完了時刻、例え
ば、午前４時から午前10時までの間の所要時刻
と、夕食用入力手段２によつて入力された、午後
の特定の時間帯の炊飯完了時刻、例えば、午後４
時から10時までの間の所要時刻とを、両入力手段
１，２に接続した記憶手段３よつて記憶する。

そして、この記憶手段３から、いずれか一方の
予約時刻信号を入力される一方、現在時刻を常時
計時する計時手段４から現在時刻信号を入力され
るタイマー手段５は、それらの両信号の比較演算
を行い、希望の予約時刻に炊飯が完了するよう
に、加熱制御手段６の作動を開始させる。

第２図はこの考案の適用例を示す図であり、こ
こでは、押ボタンスイツチ型式の朝食用入力手段
１及び夕食用入力手段２をそれぞれ配設した予約
操作部７を設けるとともに、現在時刻もしくは予
約時刻のいずれか一方を選択的に表示する時刻表
示部８を設け、さらに、予約タイマー機構の作動
を開始させる、これもまた押ボタンスイツチ型式
のスタートスイツチ９を設ける。

ここにおいて、朝食の所要炊飯完了時刻の入力
は、「朝食」と表示された朝食用入力手段１を、
時刻表示部８に表示される予約時刻が所要の時刻
となるまで押し続けることにて行い、夕食の炊飯
完了時刻の入力は、「夕食」と表示された夕食用
入力手段２を同様にして押し続けることにて行
う。なお、ここで、いずれの入力手段１，２をも
押さない場合には、時刻表示部８には、計時手段
４にて常時計時されている現在時刻が表示され
る。

このようにして予約時刻の入力を終了した後に
おいて、朝食の予約炊飯を行う場合には、スター
トスイツチ９を、例えば一回押すことによつて、
また夕食の予約炊飯を行う場合には、そのスター
トスイツチ９を、これも例えば二回押すことによ
つて、それぞれ、予約タイマー機構を作動させる
とともに、タイマー手段５で現在時刻と比較演算
される予約時刻を、朝食用または夕食用の予約時
刻とし、それ以降は、タイマー手段５の作用に基
づき、第１図で述べたところと同様にして加熱制
御手段６の作動を制御する。

従つてここでは、入力時間帯を、特定した朝食
用入力手段１と夕食用入力手段２とを使い分ける
ことにより、希望予約時刻を、それの入力ミスが
ない場合はもちろん、たとえあつた場合でも、極
めて簡単に入力することができる他、入力手段
１，２を全く操作することなく予約された所定の
時刻に、日に二回の予約炊飯を行うことができ、
さらには、それぞれの入力手段１，２をわかり易
く区別して予約炊飯の操作ミスを有効に除去する
ことができる。

以上この考案を図示例に基づいて説明したが、
朝食用及び夕食用の入力手段での入力時間帯は、
所要に応じて適宜に増減し得ることはもちろんで
ある。

［考案の効果］ この考案は、以上に述べたように、予約時刻入
力手段を二個設け、それらの一方を朝食用入力手
段、他方を夕食用入力手段とすることにより、予
約時刻入力手段の操作性を著しく高めることがで
きるとともに、二種類の予約時刻を、予約時刻入
力手段を操作することなく使い分けることがで
き、またそれぞれの入力手段にて入力されている
予約時刻を、適宜なる表示をもつて明確に区別す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例を示すブロツク線
図、第２図はこの考案の適用例を示す図である。 図において、１は朝食用入力手段、２は夕食用
入力手段、３は記憶手段、５はタイマー手段、６
は加熱制御手段をそれぞれ示し、７は予約操作
部、８は時刻表示部、９はスタートスイツチをそ
れぞれ示す。なお、図中、同一符号は同一、又は
相当部分を示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 時刻表示部と前記時刻表示部に表示される時刻
   を変更する予約操作部とを含み、前記時刻表示部
   に前記予約操作部を操作するごとに早い時刻より
   順次時刻を表示させることにより該表示時刻を所
   望の炊飯完了時刻として選択し、かつ入力する予
   約時刻入力手段と、予約された炊飯完了時刻を記
   憶する記憶手段と、炊飯を司る加熱制御手段と、
   現在時刻を計時する計時手段と、入力された炊飯
   完了時刻と現在時刻とを比較演算して前記加熱制
   御手段の作動を制御するタイマー手段とを備える
   炊飯器において、 前記予約時刻入力手段を２個設け、一方を午前
   ４時から午前10時までの時間帯のみに炊飯完了時
   刻を入力可能な朝食用入力手段とし朝食予約を行
   い、他方を午後４時から午後10時までの時間帯の
   みに炊飯完了時刻を入力可能な夕食用入力手段と
   し夕食予約を行うことを特徴とする炊飯器。