JPH04305910A - コイルを有するプリント基板およびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はコイルを有するプリント
基板およびその製造方法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、コイルを有するプリント基板とし
て、絶縁基板の表面に形成された導体部に、トロイダル
状（蚊取線香状）の導体パターンからなるコイル部を平
面状に形成するものがある。

【０００３】しかしながら、このようなコイルを有する
プリント基板は、磁心の挿入が困難であり、巻数が多く
なるとコイルを形成する導体パターンも大きくなり、従
って基板面に大きなスペースを占めるという問題があっ
た。

【０００４】また、多層プリント基板において、各層に
円形の導体パターンを重ねて形成し、これらを順次接続
したものも提案されている（例えば実開昭６３−１５７
９０６号）。

【０００５】しかしながら、このようなコイルを有する
プリント基板においては、単層の場合にはコイルを形成
することができず、また多層の場合も巻数が基板の積層
数に限定されるという難点があった。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
従来例の問題点を解決するためになされたもので、基板
の積層数に関係なく、かつ、小さいスペースにコイルが
形成でき、磁心の挿入および巻数の調整が可能なコイル
を有するプリント基板、およびこのようなプリント基板
を容易に製造できる製造方法を得ることを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】このため、本発明に係る
コイルを有するプリント基板およびその製造方法は、下
記によって、前記の目的を達成しようとするものである
。

【０００８】（１）導体部を有する絶縁基板と、この絶
縁基板に形成されたスルーホールと、このスルーホール
の内周部に形成されたスパイラル状導体部からなるコイ
ル部とを備えたコイルを有するプリント基板。

【０００９】（２）導体部を有する絶縁基板と、この絶
縁基板に形成されたスルーホールと、このスルーホール
の内周部に形成されためねじ部と、このめねじ部に沿っ
て形成されたスパイラル状導体部からなるコイル部とを
備えたコイルを有するプリント基板。

【００１０】（３）導体部を有する絶縁基板と、この絶
縁基板に互に隣接する所望の間隔で形成された２箇所の
スルーホールと、このスルーホールの内周部に互に異な
る所望の巻きピッチで形成されたスパイラル状導体部か
らなるコイル部とを備え、この２箇所のコイル部に磁心
を挿通してトランスを形成したコイルを有するプリント
基板。

【００１１】（４）導体部を有する絶縁基板と、この絶
縁基板に形成されたスルーホールと、このスルーホール
の内周部に形成されたスパイラル状導体部からなるコイ
ル部と、前記絶縁基板の上下面に対向してそれぞれ設け
られた互に所望の面積を有する導体部からなる電極板と
を備え、この電極板と前記コイル部とでフィルタ回路パ
ターンを形成したコイルを有するプリント基板。

【００１２】（５）導体部を有する絶縁基板に、めねじ
部を有するスルーホールを形成し、このスルーホールの
内周部に導体めっき部を形成した後、導体めっき部の山
部を除去し、スパイラル状導体部からなるコイル部を形
成するようにしたコイルを有するプリント基板の製造方
法。

【００１３】

【作用】本発明のコイルを有するプリント基板は、導体
部を有する絶縁基板に、めねじ部を有するスルーホール
を形成し、このスルーホールの内周部に導体めっき部を
形成した後、導体めっき部の山部を除去して、スパイラ
ル状導体部からなるコイル部をスルーホールの内周部に
形成することにより製造される。

【００１４】このようにして製造されたプリント基板の
コイル部はスルーホールの内周部に形成されるので、非
常にスペースファクタのよいコイルが簡単に得られると
ともに、磁心の挿入が容易であり、隣接して設けられた
２箇所の巻数の異なるスパイラル状のコイルに共通の磁
心を挿通することによってコンパクトなトランス回路が
形成される。また更に、スルーホール内周部に形成され
たコイル部と、プリント基板の上下面に対向して設けら
れた互に所望の面積を有する電極板とでコイルとコンデ
ンサが形成されてフィルタパターンが形成される。この
スルーホール内周部に形成されるコイルの巻数はスパイ
ラル状導体部のピッチを任意に変えることにより、調整
が可能であり、従って所望のトランスやフィルタパター
ンがきわめて容易にかつコンパクトに形成される。

【００１５】

【実施例】以下に、本発明の第１の実施例を図に基づい
て説明する。 （構成）図１は第１の実施例のプリント基板のコイル部
を示す要部構成断面図である。

【００１６】図１において、１はプリント基板で、ガラ
ス繊維強化エポキシ樹脂等の絶縁基板２の上下の表面に
銅箔等の導体部３，４が形成されている。絶縁基板（以
下基板という）２には導体部３，４を通してスルーホー
ル５が形成されている。

【００１７】スルーホール５の内周部５ａにはスパイラ
ル状にめねじ部６が形成されており、このめねじ部６に
沿ってスパイラル状導体部からなるコイル部７が形成さ
れている。コイル部７は、スルーホール５の開口部に形
成されたランド部８を介して導体部３，４に接続してい
る。

【００１８】（動作）以上の構成に基づいて動作を説明
する。スルーホール５の内周部５ａに形成されたコイル
部７はその径と巻数の調整により所望のインダクタンス
（Ｌ）として回路を構成する。

【００１９】これによって、非常にコンパクトにかつ所
望するインダクタンスを備えた回路パターンをプリント
基板上にきわめて容易に形成することができる。

【００２０】次に、第２の実施例の要部構成断面図を図
２に示す。なお、図中上記実施例と同一または相当部分
は同一符号で表す。図２において、１Ａはコイルを有す
るプリント基板、７Ａ，７Ｂは隣接して配設されたスル
ーホール５，５の内周部５ａに設けられたそれぞれ所望
の異なった巻きピッチを有するスパイラル状のコイル部
、１０はコイル部７Ａと７Ｂに挿通されるＵ字形の磁心
であり、１０ａはコイル部７Ａ，７Ｂに挿通された磁心
１０の端面と密接して環状磁心を形成する棒状磁心であ
る。そして、コイル部７Ａ，７ＢとＵ字形の磁心１０お
よび棒状磁心１０ａとでトランスＴが形成される。

【００２１】以上の構成において、プリント基板１Ａの
回路パターンに非常にコンパクトにかつ容易に所望のト
ランスＴを形成することができる。なお、磁心はＵ字形
状のものを上下からスルーホール５の中間で当接させる
構成としてもよい。

【００２２】更に、図３ないし図５にこの発明の第３の
実施例を示す。図３は第３の実施例のコイルを有するプ
リント基板の要部構成平面図と縦断面図、図４および図
５は上記実施例の要部回路パターン構成斜視図である。 なお、図中第１の実施例と同一または相当部分は同一符
号で表す。

【００２３】図３ないし図５において、３ａと４ａはコ
イル部７を有するスルーホール５に近接して基板２の上
下面の回路パターン導体部３，４と接続され、互に対向
する位置に所望の面積を備えて形成された電極板であり
、３ｂと４ｂは互に対向する他の電極板である。この２
組の電極板３ａ，４ａと３ｂ，４ｂとは、図４に示すよ
うにスルーホール５の両側に振り分けに設けられ、一方
は電極３ａの一端とコイル部７の一端とが、また他方は
コイル部７の他端と電極４ｂの一端とが接続され、電極
３ｂと４ａはグランドパターンに接続されて接地されて
いる。

【００２４】また、図５は近接して配設された２箇所の
スルーホール５の内周部にそれぞれ所望のコイル部７が
設けられ、この２箇所のコイル部７同士の中間の基板２
の上下に互に対向して１組の電極３ａ，４ａが設けられ
て、電極４ａの両端はそれぞれのコイル部７の一端に接
続され、電極３ａの一端は一方のコイル部７の他端に、
そしてこの電極３ａの他端はグランドパターンに接続さ
れて接地されている。

【００２５】このようにして、電極３ａ，４ａおよび３
ｂ，４ｂで形成されるコンデンサＣとコイル部７で形成
されたＬとからなる所望のフィルタパターンがコンパク
トにしかもきわめて容易にコイルを有する基板１Ａに形
成される。

【００２６】また、更に、図６および図７の要部構成断
面図に基づいて、コイルを有するプリント基板の製造方
法を説明する。なお、図中従来例と同一または相当部分
は同一符号で表す。

【００２７】プリント基板１の製造方法は、まず図２に
示すように、導体部３，４を有する絶縁基板２に、タッ
ピングスクリュウ等により、めねじ部６を有するスルー
ホール５を形成する。

【００２８】次に図３に示すように、スルーホール５の
内周部および開口部の周辺部に、無電解銅めっき等によ
り導体めっき部９を形成する。

【００２９】その後ドリル加工等により、めねじ部６お
よび導体めっき部９の山部を切削除去し、めねじ部６の
谷部に残留する導体めっき部９により、スパイラル状導
体部からなるコイル部７を形成し、図１のプリント基板
１を製造する。

【００３０】こうして製造されるプリント基板１は、コ
イル部７がスルーホール５の内面に形成されているため
、磁心の挿入が容易である。また巻数はめねじ部６のピ
ッチを変えることにより調整できる。めねじ部６の谷部
に形成されたコイル部７は熱ストレスによっても剥離し
にくい。

【００３１】さらに巻数を多くするためには、スルーホ
ール５形成部を厚くしたり、あるいはコイル部７を形成
したスルーホール５にプリプレグを詰めて硬化させ、再
度小径のスルーホールを形成してコイル部を形成するこ
とができる。

【００３２】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
プリント基板のスルーホールの内周部にスパイラル状導
体部からなるコイル部を形成したので、基板の単層，多
層に関係なく小さいスペースにきわめて容易に所望のコ
イルが形成でき、これによって回路パターンにコンパク
トにコイルを組み込むことができるばかりでなく、この
コイルを用いて、所望のトランスやフィルタパターンを
きわめてコンパクトにかつ容易に形成して多様な回路パ
ターンをプリント基板上に設けることができる。

【００３３】また、本発明のプリント基板の製造方法は
、めねじ部を有するスルーホールに導体めっき部を形成
した後、その山部を除去するようにしたので、上記のよ
うなコイルを有するプリント基板をきわめて容易に製造
することができる。この結果、多様な回路パターンを備
えるプリント基板を低価格で提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１の実施例のプリント基板のコイル部を示す
要部構成断面図である。

【図２】第２実施例のプリント基板の要部構成断面図で
ある。

【図３】第３の実施例のプリント基板の要部構成平面図
とその縦断面図である。

【図４】第３の実施例のプリント基板の要部回路パター
ン構成斜視図である。

【図５】同じく第３の実施例のプリント基板の要部回路
パターン構成斜視図である。

【図６】コイルを有するプリント基板の製造工程の要部
構成断面説明図である。

【図７】同じくコイルを有するプリント基板の製造工程
の要部構成断面説明図である。

【符号の説明】

１Ａ　　　　コイルを有するプリント基板２　　　　絶
縁基板 ３ａ，３ｂ，４ａ，４ｂ　　パターン電極５　　　　ス
ルーホール ６　　　　スパイラル状導体部 ７　　　　コイル部 なお、図中同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　導体部を有する絶縁基板と、この絶縁
   基板に形成されたスルーホールと、このスルーホールの
   内周部に形成されたスパイラル状導体部からなるコイル
   部とを備えたことを特徴とするコイルを有するプリント
   基板。
2. 【請求項２】　　導体部を有する絶縁基板と、この絶縁
   基板に形成されたスルーホールと、このスルーホールの
   内周部に形成されためねじ部と、このめねじ部に沿って
   形成されたスパイラル状導体部からなるコイル部とを備
   えたことを特徴とするコイルを有するプリント基板。
3. 【請求項３】　　導体部を有する絶縁基板と、この絶縁
   基板に互に隣接する所望の間隔で形成された２箇所のス
   ルーホールと、このスルーホールの内周部に互に異なる
   所望の巻きピッチで形成されたスパイラル状導体部から
   なるコイル部とを備え、この２箇所のコイル部に磁心を
   挿通してトランスを形成することを特徴とするコイルを
   有するプリント基板。
4. 【請求項４】　　導体部を有する絶縁基板と、この絶縁
   基板に形成されたスルーホールと、このスルーホールの
   内周部に形成されたスパイラル状導体部からなるコイル
   部と、前記絶縁基板の上下面に対向してそれぞれ設けら
   れた互に所望の面積を有する導体部からなる電極板とを
   備え、この電極板と前記コイル部とでフィルタ回路パタ
   ーンを形成することを特徴とするコイルを有するプリン
   ト基板。
5. 【請求項５】　　導体部を有する絶縁基板に、めねじ部
   を有するスルーホールを形成し、このスルーホールの内
   周部に導体めっき部を形成した後、導体めっき部の山部
   を除去し、スパイラル状導体部からなるコイル部を形成
   することを特徴とするコイルを有するプリント基板の製
   造方法。