JPH04305450A - 防曇性表面を有するハードコート層の形成方法 - Google Patents

防曇性表面を有するハードコート層の形成方法

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JPH04305450A
JPH04305450A JP3069899A JP6989991A JPH04305450A JP H04305450 A JPH04305450 A JP H04305450A JP 3069899 A JP3069899 A JP 3069899A JP 6989991 A JP6989991 A JP 6989991A JP H04305450 A JPH04305450 A JP H04305450A
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JP
Japan
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curable resin
ultraviolet curable
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film
hard coat
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JP3069899A
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Kazuhide Hayama
和秀 葉山
Noritaka Hosokawa
範孝 細川
Takao Yazaki
高雄 矢崎
Masataka Noro
野呂 正孝
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基材表面に防曇性を有
するハードコート層を形成する方法に関するものである
。とくに本発明は、防曇性フィルムおよびその製造方法
に関するものである。さらに詳しくは本発明は、自動車
窓ガラスの内側や鏡に貼り付けることにより、長期にわ
たり水滴の付着による曇りを防止でき、且つ傷の付きに
くい防曇性フィルムおよびその製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術および課題】ガラスや鏡、または合成樹脂
フィルム等は、その表面温度が露点以下になると空気中
の水蒸気がその表面に凝結して細かい水滴となって付着
し、透明度が低下し、いわゆる曇り現象が起こる。その
ため、例えば自動車の窓ガラスや風呂場に設置された鏡
等は、付着した水滴を度々拭きとる必要がある。このよ
うな曇りの防止手段としては、これらの物体の表面を親
水性にして、水との接触角を0°に近くする方法があり
、具体的には、これらの物体の表面に界面活性剤をスプ
レー塗布する方法があるが、防曇性の持続期間が短いと
いう欠点がある。そこで、自動車の窓ガラスや鏡に防曇
性を有する透明な合成樹脂フィルムを貼り付ける方法が
提案された(特開昭55−130769)。この防曇性
を有する透明な合成樹脂フィルムは、合成樹脂ベースに
界面活性剤を混練したり(特開昭54−158477)
、表面に界面活性剤を塗布して得られる(特開昭56−
139955)が、防曇性の持続性はまだ十分ではなか
った。このため、エチレン性不飽和二重結合を有する界
面活性剤や親水性モノマーを塗布または転写した後、こ
のものに電子線を照射し、高分子量化することによる防
曇性の持続性の向上が提案された(特開昭56−125
435、同63−27840、同63−287577)
。しかし、この方法を用いても、まだ表面層が脱落しや
すく防曇効果が一時的とならざるを得ず、さらに表面を
清掃しようとすると表面に傷が付き易いという欠点があ
る。一方、合成樹脂表面の傷付き防止のため紫外線硬化
型のハードコート剤を使用することが考えられるが、通
常のハードコート剤は防曇性がなく、界面活性剤をハー
ドコート層に練り込んでも十分な防曇性能が得られない
。さらに、ハードコート層の上に界面活性剤を塗布した
り、また紫外線硬化性界面活性剤を塗布後紫外線照射す
る方法が考えられるが、この方法でもハードコート層と
防曇層との間になんら化学結合が存在しないため、表面
層が脱落しやすく防曇効果は一時的とならざるを得ない
。本発明は、上記のような従来の課題を解決し、防曇効
果の持続性があり、且つ傷付きにくい防曇性表面を有す
るハードコート層を基材の表面に形成させる方法、とく
に防曇性フィルムの製造方法を提供することを目的とす
るものである。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
の結果、上記のような従来の課題を解決することができ
た。すなわち本発明は、基材の表面に、硬化してハード
コート性を発現する未硬化の紫外線硬化性樹脂およびさ
らにその上に防曇性を有する紫外線硬化性樹脂を積層し
、これに紫外線を照射して2層を同時に硬化させること
を特徴とする、防曇性表面を有するハードコート層の形
成方法を提供するものであり、基材として合成樹脂フィ
ルムを使用するときは、傷の付きにくい防曇性フィルム
を製造することができる。
【0004】以下に本発明をさらに詳細に説明する。 (硬化してハードコート性を発現する未硬化の紫外線硬
化性樹脂)本発明に使用する硬化してハードコート性を
発現する未硬化の紫外線硬化性樹脂は、通常、分子内に
アクリロイル基を少なくとも3個以上含む化合物を30
重量%以上、好ましくは50〜100重量%含有するも
のがよい。この紫外線硬化性樹脂に含有される分子内に
アクリロイル基を3個以上含む化合物としては、トリメ
チロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプ
ロパンテトラアクリレート、トリス(アクリロキシエチ
ル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールトリアク
リレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、
ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタ
エリスリトールヘキサアクリレート等のような多官能ア
クリレートや、グリシジル(メタ)アクリレートを含む
共重合体へのアクリル酸付加体、(メタ)アクリル酸を
含む共重合体へのグリシジルアクリレート付加体、水酸
基含有(メタ)アクリル酸エステルを含む共重合体への
ポリイソシアネートと水酸基含有アクリル酸エステル付
加物の付加体等の(メタ)アクリル酸エステル共重合体
の側鎖にアクリロイル基を有する化合物、スチレン・無
水マレイン酸共重合体への水酸基含有アクリル酸エステ
ルの付加体、アクリロイル基を3個以上有するアクリル
系モノマーとピペラジンの付加重合体等のアクリル系ポ
リマー等が挙げられる。さらに、これら多官能アクリレ
ートとアクリル系ポリマーの2種以上の混合物も用いる
ことができる。これらの分子内にアクリロイル基を少な
くとも3個以上含む化合物を30重量%以上含有するこ
とにより、ハードコート性が発現される。30重量%未
満では、ハードコート性が十分ではなく傷の付き易いも
のとなる。
【0005】本発明に使用する硬化してハードコート性
を発現する未硬化の紫外線硬化性樹脂には、分子内のア
クリロイル基数が2個以下の化合物を70重量%以下の
割合で配合することができる。例えば、テトラヒドロフ
ルフリルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、
ベンジルアクリレート、メトキシエチルアクリレート、
エトキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレ
ート、フェノキシエチルアクリレート、ジシクロペンテ
ニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルア
クリレート、ジシクロペンタニルアクリレート等の単官
能アクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−
ヘキサンジオールジアクリレート、トリシクロデカンジ
メタノールジアクリレート等の2官能アクリレート、ビ
スフェノールA型エポキシ樹脂へのアクリル酸付加物で
あるエポキシアクリレート、トリレンジイソシアネート
、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソ
シアネート等のポリイソシアネートと、ポリプロピレン
グリコール、ポリテトラメチレングリコール、アジピン
酸とエチレングリコールとの縮重合体等のポリオールと
を反応させて得られるイソシアネートプレポリマーに、
ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルア
クリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、
ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等の水酸基
含有アクリル酸エステルを付加させて得られるウレタン
アクリレート等のアクリル系オリゴマー、およびこれら
アクリロイル基数が2個以下の化合物を配合し、または
配合しない紫外線硬化性樹脂に溶解するポリウレタン樹
脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂
等の熱可塑性樹脂等を挙げることができる。
【0006】(防曇性を有する紫外線硬化性樹脂)本発
明で使用する防曇性を有する紫外線硬化性樹脂は、分子
内に防曇効果を有する基およびアクリロイル基を少なく
とも各々1個以上含む化合物を主体とするものである。 防曇効果を有する基としては、例えばポリオキシエチレ
ン基の非イオン系、カルボン酸塩の陰イオン系、4級ア
ンモニウム塩の陽イオン系等が挙げられる。非イオン系
のポリオキシエチレン基とアクリロイル基を少なくとも
各々1個以上含む化合物としては、例えばポリエチレン
グリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコール
モノ(メタ)アクリレートとグリシジル(メタ)アクリ
レートを含む共重合体へのアクリル酸付加体、ポリエチ
レングリコールモノ(メタ)アクリレートと(メタ)ア
クリル酸を含む共重合体へのグリシジルアクリレート付
加体、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
トと水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルを含む共重
合体へのポリイソシアネートと水酸基含有アクリル酸エ
ステル付加物の付加体等が挙げられる。
【0007】陰イオン系のカルボン酸塩とアクリロイル
基を少なくとも各々1個以上含む化合物としては、例え
ば(メタ)アクリル酸を共重合成分に含む(メタ)アク
リル酸エステル共重合体のカルボン酸の一部を、グリシ
ジルアクリレート、または水酸基含有アクリル酸エステ
ル、またはハロゲン化アクリル酸エステル(クロロメチ
ルアクリレート、クロロエチルアクリレート、ブロモブ
チルアクリレート等)と反応した後、残存するカルボキ
シル基の全部または一部を塩基(水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、アンモニア等)で中和した化合物や、ス
チレン・無水マレイン酸共重合体の酸無水物の一部を水
酸基含有アクリル酸エステルと反応した後、残存するカ
ルボキシル基の全部または一部を塩基で中和した化合物
等が挙げられる。
【0008】陽イオン系の4級アンモニウム塩とアクリ
ロイル基を少なくとも各々1個以上含む化合物としては
、例えば3級窒素含有アクリル酸エステル(N,N−ジ
メチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチルア
ミノエチルアクリレート、アクリロイル基を3個以上有
するアクリル系モノマーとピペラジンの付加重合体等)
に、酸(塩酸、リン酸、蟻酸、酢酸等)およびエポキシ
基含有化合物(グリシジル(メタ)アクリレート、アリ
ルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジル
エーテル、フェニルグリシジルエーテル等)、または共
有結合したハロゲン含有化合物(メチルクロライド、エ
チルクロライド、塩化アリル、クロロメチルスチレン、
クロロメチル(メタ)アクリレート、クロロエチル(メ
タ)アクリレート、ブロモブチル(メタ)アクリレート
、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート等)を反応した化合物、3級窒素含有化合物(N
,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N
,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N
,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、
N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミ
ド、N,N−ジメチルアミノメチルスチレン等の3級窒
素含有重合性単量体を共重合成分に含む共重合体、トリ
メチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミ
ン、および前記3級窒素含有重合性単量体等)に、酸お
よびグリシジルアクリレート、またはハロゲン化アクリ
ル酸エステルを反応した化合物等が挙げられる。
【0009】(光重合開始剤およびその他の添加剤)次
に、本発明の硬化してハードコート性を発現する未硬化
の紫外線硬化性樹脂および防曇性を有する紫外線硬化性
樹脂は、光重合開始剤を添加して用いられる。光重合開
始剤としては、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイン
エチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベ
ンゾインブチルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、
ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチ
ルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフ
ェニルケトン、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、N
,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、2−クロロ
チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等が
挙げられ、これらの光重合開始剤は2種以上を適宜に併
用することもできる。光重合開始剤の使用量は、前記各
紫外線硬化性樹脂100重量部に対して0.1〜10重
量部、好ましくは、1〜5重量部である。
【0010】また、本発明の硬化してハードコート性を
発現する未硬化の紫外線硬化性樹脂および防曇性を有す
る紫外線硬化性樹脂には、必要に応じて、例えば粘度を
調整する目的で溶剤(例えば水、メタノール、エタノー
ル、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノ
ール、sec−ブタノール、ジアセトンアルコール、メ
チルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ
、ブチルカルビトール等のアルコール類、ジオキサン、
テトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトン、メチル
エチルケトン等のケトン類、セロソルブアセテート等の
エステル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族
類等)も添加することができる。また、貯蔵時の熱によ
る重合を禁止する目的で熱重合禁止剤(例えば、ハイド
ロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、カテコ
ール、p−t−ブチルカテコール、フェノチアジン等)
も添加することができる。さらに塗膜物性を改良する目
的で、紫外線吸収剤(例えばベンゾトリアゾール系紫外
線吸収剤)、紫外線安定剤(例えばヒンダードアミン系
紫外線安定剤)、酸化防止剤(例えばヒンダードフェノ
ール系酸化防止剤)も添加でき、同じく塗膜物性の改良
のため、ブロッキング防止剤、スリップ剤、レベリング
剤等のこの種の紫外線硬化性樹脂に配合される種々の添
加剤も配合することができる。
【0011】(積 層)本発明に使用する硬化してハー
ドコート性を発現する未硬化の紫外線硬化性樹脂は、基
材の表面、通常、ポリエチレン、ポリプロピレン、(メ
タ)アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステ
ル樹脂等の透明なフィルムまたはシート上に、目的に応
じ1〜50μmの厚みに塗布される。この硬化してハー
ドコート性を発現する未硬化の紫外線硬化性樹脂上に、
0.01〜5μmの厚みの防曇性を有する紫外線硬化性
樹脂を、塗布または転写して積層する。転写法により積
層する場合は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエ
ステル、ポリカーボネート等の紫外線が透過する厚さ1
0〜200μmの透明なフィルム(支持フィルム)に塗
布した防曇性を有する紫外線硬化性樹脂層を積層して行
う。各々の紫外線硬化性樹脂組成物の塗布は、エアーナ
イフコート、ブレードコート、バーコート、グラビアコ
ート、カーテンコート、ロールコート等の均一かつ平滑
に塗工できる塗工機械で行えばよく、塗工後、溶剤は加
熱乾燥することにより除去される。得られた積層体に、
キセノンランプ、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀
灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク灯、タング
ステンランプ等のランプを用い紫外線を照射することに
より、2層が同時に紫外線硬化し2層間に化学結合が形
成され、持続性のよい防曇性を有し、且つ傷の付きにく
い紫外線硬化樹脂が得られる。転写法を用いる場合は、
得られた積層体に、そのまま支持フィルムの裏面より紫
外線を照射して硬化させた後、該フィルムを剥離する方
法が好ましい。硬化後支持フィルムが剥離しにくい場合
は、シリコン樹脂やフッ素樹脂のような離型剤を塗った
フィルムを用いることができる。
【0012】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。なお、例中の部および%は、重量部および重量
%をそれぞれ意味する。 実施例 1 (硬化してハードコート性を発現する未硬化の紫外線硬
化性樹脂の調製)メチル(メタ)アクリレート70部、
グリシジル(メタ)アクリレート30部、およびトルエ
ン100部に、アゾビスイソブチロニトリル0.3部を
添加し、80℃で6時間重合反応を行い、メタアクリル
酸エステル共重合体の50%トルエン溶液を得た。この
もの100部にジペンタエリスリトールヘキサアクリレ
ート50部、トルエン75部、ベンジルジメチルケター
ル2部を溶解混合し、紫外線硬化性樹脂(I)を得た。 (防曇性を有する紫外線硬化性樹脂の調製)次にスチレ
ン・無水マレイン酸共重合体100部(無水マレイン酸
として0.5モル)、ヒドロキシエチルアクリレート3
8.7部(0.33モル)、2−メチルイミダゾール0
.4部、およびメチルイソブチルケトン150部を11
0℃で4時間反応を行った。これを水冷した後、水酸化
カリウム37.3部(0.67モル)を水250部に溶
解したものを滴下し、さらに40℃で3時間反応した。 さらに減圧下60℃で水150部を添加しながらメチル
イソブチルケトン150部を留去し、ベンジルジメチル
ケタール3部を加えた後、水/イソプロピルアルコール
(1/1重量比)で10%に希釈し防曇性を有する紫外
線硬化性樹脂(A)を得た。紫外線硬化性樹脂(I)を
、透明な100μmのポリエチレンテレフタレート(P
ET)フィルムに、バーコーターを用いて乾燥後の塗膜
厚が10μmとなるように塗布し、80℃で2分間加熱
乾燥した。次いでこの紫外線硬化性樹脂層の上に、防曇
性を有する紫外線硬化性樹脂(A)をバーコーターを用
いて乾燥後の塗膜圧が0.1μmとなるように塗布し、
80℃で2分間加熱乾燥して紫外線硬化性樹脂を積層し
た。この積層した紫外線硬化性樹脂層に、出力2kw、
出力密度80w/cmの高圧水銀灯を、試料通過方向と
垂直に設置した照射装置を用い、光源下9cmの位置で
コンベアスピード2m/分の条件で紫外線を照射して、
積層した2層の紫外線硬化性樹脂を同時に硬化させた。 この硬化した樹脂塗布面をタオル地の布で強く50回擦
ったが、傷付きは認められなかった。また、この樹脂の
防曇性を評価するために、水を入れたビーカーの上部を
塗布面を下にしたフィルムで覆い、曇り促進のためにビ
ーカーを50℃の恒温水槽中に入れ、水蒸気に基づく水
滴の付着による曇りの状況を観察した。その結果、6カ
月経過した後も曇りは認められなかった。
【0013】実施例2 メチルメタアクリレート90部、グリシジルメタアクリ
レート10部、およびトルエン105部に、アゾビスイ
ソブチロニトリル0.3部を添加し、80℃で6時間重
合反応を行った。これを110℃に昇温した後、アクリ
ル酸5部、テトラメチルアンモニウムブロマイド0.5
部、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.05部を添
加し、110℃で6時間反応し、側鎖にアクリロイル基
を有するメタアクリル酸エステル共重合体の50%トル
エン溶液を得た。このもの100部にジペンタエリスリ
トールヘキサアクリレート25部、トルエン75部、ベ
ンジルジメチルケタール2部を溶解混合し、紫外線硬化
性樹脂(II)を得た。紫外線硬化性樹脂(II)を、
コロナ放電処理した透明な100μmのポリプロピレン
フィルムに、バーコーターを用いて乾燥後の塗膜厚が1
0μmとなるように塗布し、80℃で2分間加熱乾燥し
た。 次いで実施例1で得られた防曇性を有する紫外線硬化性
樹脂(A)を20μmの透明なポリプロピレンフィルム
にバーコーターを用いて、乾燥後の塗膜厚が0.1μm
となるように塗布し、80℃で2分間加熱乾燥したもの
を前記紫外線硬化性樹脂層(II)に転写して積層した
後、フィルムの裏面より実施例1と同様にして、紫外線
を照射して、2層の紫外線硬化性樹脂を同時に硬化させ
た。 次いで、20μmのポリプロピレンフィルムを剥離して
得られた硬化塗膜について実施例1と同様にして表面傷
付き性、および防曇性(6カ月後)について評価したと
ころ、共に良好であった。
【0014】実施例3 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート50部、ジ
ペンタエリスリトールペンタアクリレート50部、ベン
ジルジメチルケタール3部を溶解混合して紫外線硬化性
樹脂(III)を得た。次に、N,N−ジメチルアミノ
エチルメタアクリレート80部(0.51モル)、メチ
ルメタアクリレート10部、シクロヘキシルメタアクリ
レート10部、およびイソプロピルアルコール100部
に、アゾビスイソブチロニトリル0.5部を添加し、8
0℃で6時間重合反応を行った。これを水冷した後、3
6%塩酸15.5部(0.15モル)および水126部
を滴下し、さらに70℃でグリシジルアクリレート21
.7部(0.15モル)を添加し、6時間反応を行った
。このものにベンジルジメチルケタール4部を加えた後
、水/イソプロピルアルコール(1/1重量比)で10
%に希釈し、防曇性を有する紫外線硬化性樹脂(B)を
得た。 紫外線硬化性樹脂(III)を、コロナ放電処理した透
明な100μmの厚さのポリプロピレンフィルムに、バ
ーコーターを用いて乾燥後の塗膜厚が10μとなるよう
に塗布した。次いで防曇性を有する紫外線硬化性樹脂(
B)を20μmの厚さの透明なポリプロピレンフィルム
に、バーコーターを用いて乾燥後の塗膜厚が0.2μm
となるように塗布し、80℃で2分間加熱乾燥したもの
を、前記紫外線硬化性樹脂層(III)に転写積層した
後、フィルムの裏面より実施例1と同様に紫外線を照射
して、2層の紫外線硬化性樹脂を同時に硬化させた。次
いで、20μmのポリプロピレンフィルムを剥離して得
られた硬化塗膜について、実施例1と同様にして表面傷
付き性、および防曇性(6カ月後)について評価したと
ころ、共に良好であった。以上の各実施例で得られたフ
ィルムの樹脂硬化面を上にし、鏡に貼り合わせ、風呂場
で使用したところ、6カ月後においても曇り現象および
傷付きの認められない鏡が得られた。また、自動車の窓
ガラスの内側に貼ったところ、6カ月後においても雨の
日、冬季ともに窓に曇り現象が認められず、また傷付き
も認められなかった。
【0015】比較例 1 実施例1で得られた紫外線硬化性樹脂(I)を透明な1
00μmのPETフィルムにバーコーターを用いて乾燥
後の塗膜厚が10μmとなるように塗布し、80℃で2
分間加熱乾燥した後、紫外線を照射して紫外線硬化樹脂
層を得た。この硬化層の上に、同じく実施例1で得られ
た防曇性を有する紫外線硬化性樹脂(A)をバーコータ
ーを用いて乾燥後の塗膜厚が0.1μmとなるように塗
布し、80℃で2分間加熱乾燥した後、再度紫外線を照
射して2層からなる紫外線硬化樹脂層を得た。次いで、
得られた硬化塗膜について実施例1と同様にして表面傷
付き性、および防曇性(6カ月後)について評価したと
ころ、表面傷付き性は良好であったが、防曇性は、1カ
月で著しく低下し効果を失った。
【0016】
【発明の効果】本発明は、硬化してハードコート性を発
現する未硬化の紫外線硬化性樹脂層と防曇性を有する紫
外線硬化性樹脂層とを同時に硬化させることにより、両
層間に化学結合が形成されるために、持続性のよい防曇
性を有し、且つ傷の付きにくい防曇性のハードコート層
を基材上に形成することができる。また、基材として合
成樹脂フィルムを使用するときは、傷の付きにくい防曇
性フィルムを提供することができる効果がある。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  基材の表面に、硬化してハードコート
    性を発現する未硬化の紫外線硬化性樹脂およびさらにそ
    の上に防曇性を有する紫外線硬化性樹脂を積層し、これ
    に紫外線を照射して2層を同時に硬化させることを特徴
    とする、防曇性表面を有するハードコート層の形成方法
  2. 【請求項2】  基材が透明な合成樹脂フィルムである
    、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】  硬化してハードコート性を発現する未
    硬化の紫外線硬化性樹脂が、分子内にアクリロイル基を
    少なくとも3個以上含む化合物を30重量%以上含有す
    るものである、請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】  防曇性を有する紫外線硬化性樹脂が、
    分子内に防曇効果を有する基およびアクリロイル基を少
    なくとも各々1個以上含む化合物を主体とするものであ
    る、請求項1または2に記載の方法。
  5. 【請求項5】  積層方法が、硬化してハードコート性
    を発現する未硬化の紫外線硬化性樹脂上に、透明フィル
    ムに塗布した防曇性を有する紫外線硬化性樹脂層を積層
    し、これに紫外線を照射して2層を同時に硬化させた後
    、該フィルムを剥離することを特徴とする、請求項1な
    いし4のいずれか1項に記載の方法。
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