JPH04303650A - 積層体の製造方法 - Google Patents

積層体の製造方法

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JPH04303650A
JPH04303650A JP3093170A JP9317091A JPH04303650A JP H04303650 A JPH04303650 A JP H04303650A JP 3093170 A JP3093170 A JP 3093170A JP 9317091 A JP9317091 A JP 9317091A JP H04303650 A JPH04303650 A JP H04303650A
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copolymer
acid anhydride
ethylene
laminate
odor
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JP3093170A
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Katsuaki Tsutsumi
堤 克明
Shintaro Inasawa
伸太郎 稲沢
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Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリオレフィン系樹脂を
含む積層体の製造法に関わり、特に食品等の包装材料に
適した臭いが少なく層間接着力に優れた積層体の製造法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン系樹脂を含む積層体は、
コスト、取扱性、生産性、ヒートシール性等の包材とし
ての特性に優れるため、従来より各種の包装材料として
使用されている。しかしポリオレフィン系樹脂は本来無
極性なため、異種材料との積層にあたっては、グラフト
重合による変性、基材のフレーム処理、コロナ放電処理
、アンカーコート剤の使用等の対策が必要であった。
【0003】押出ラミネート成形によって該積層体を得
ようとする場合、基材にアンカーコート剤と称する一種
の接着剤を塗布した上でポリオレフィン系樹脂を押出コ
ーティングする技術がしばしば利用される。アンカーコ
ート剤の使用は、溶剤による作業環境汚染、溶剤の回収
、作業性、コスト、安全性等の点で問題がある上に、こ
れだけで十分な接着性を付与することは難しく、樹脂を
非常な高温(300℃以上、一般には315〜320℃
)で成形して樹脂表面を酸化した上で積層することがし
ばしば必要になった。このためポリオレフィン系樹脂が
劣化してその臭いが強く、食品包材として利用する際に
は問題点を生ずることがあった。特に近年、包装材料に
おいて臭い、味等の点に関して市場の要求が厳しくなっ
ており、従来の方法で製造した積層体では使用できない
例が増えてきている。この対応策として低温(280℃
以下)で成形することにより臭いの問題はある程度解決
されるが、基材との接着性が十分でないため良好な積層
体を得ることは困難であった。
【0004】基材との接着性を確保するため、ポリオレ
フィン系樹脂としてエチレンと極性コモノマーとの共重
合体を利用することも広く実施されている。該共重合体
としては、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチ
レン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共
重合体、エチレン−アクリル酸エチル−無水マレイン酸
共重合体等が利用されているが、これらの共重合体はコ
モノマー成分に由来する強い臭気を有しており、低温で
成形したとしても、食品用途に利用できる積層体を製造
することは困難である。これらの共重合体を溶剤等で洗
浄し、臭いの原因となり得る物質を除去することにより
ある程度積層体の用途範囲を広げることができる。
【0005】しかしこの方法は溶剤洗浄及び回収等にか
なり大型の設備を必要とし、共重合体の製造コストが大
幅にアップするため効率的な方法とは言えない。
【0006】また本発明者らは以前、エチレン−無水マ
レイン酸共重合体を利用し280℃以下の温度で押出ラ
ミネート成形することによる臭気の少ない積層体の製造
方法を提案した(特願平1−306131)。この方法
によれば臭気が少なく接着性もかなり良好な積層体が製
造可能であり、一般的な要求に対してはこれを満たすこ
とができる。しかし一部の用途においては更に大きな接
着強度が要求される分野があり(重量物、液体の運搬用
の包材等)、この要求に対しては不十分な積層体しか提
供し得なかった。
【0007】押出ラミネート成形以外の積層体を得る製
造方法のうち、ドライラミネーション法によれば、良好
な積層体の製造は可能である。しかし該製造方法は作業
性、製造コストあるいは使用する溶剤に関する問題の点
で押出ラミネート法に比較して不利であり、効率的な製
造方法とは言えない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】臭いが少なくかつ層間
の接着力が非常に強い、食品包材として広範囲に使用可
能なポリオレフィン系樹脂を含む積層体の効率的な製造
方法は確立していない。該製造方法を確立するのが本発
明の目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点の解決のため種々の製造方法を検討した結果、本質的
にエチレンとラジカル重合性不飽和結合を有するカルボ
ン酸無水物からなる共重合体またはこれとポリオレフィ
ン系樹脂との混合物を押出ラミネート成形によって28
0℃〜300℃の温度で基材上に押出コーティングする
ことにより、目的とする積層物が効率的に製造できるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】本発明の製造方法に使用する熱可塑性樹脂
は、少なくともエチレンとラジカル重合性酸無水物から
なる共重合体または該共重合体とポリオレフィン系樹脂
の混合物である。該共重合体または該混合物は基本的に
は通常のポリオレフィン系樹脂と類似の性質を有するが
、金属、紙等の基材との接着性に優れ、かつ成形後の臭
いも少ないため食品包装材料等に使用する積層体の製造
に適している。
【0011】本発明において、本質的にエチレンとラジ
カル重合性酸無水物からなる共重合体とは、エチレンと
該酸無水物および他の重合性モノマーとのラジカル共重
合体で高圧法のランダム共重合体である。ポリエチレン
を酸無水物とラジカル開始剤によって変性したような、
いわゆるグラフト共重合体は、変性量をあまり高くでき
ない欠点があり押出ラミネート適性が不足するため本発
明では対象としない。
【0012】ラジカル重合性酸無水物とは、分子中にラ
ジカル重合可能な不飽和結合と酸無水物基を各々1個以
上有し、重合により酸無水物基を重合体中に導入できる
ような化合物を示す。酸無水物としては環状のものが好
ましく、化合物の具体的な例を示せば、無水マレイン酸
、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水エンディッ
ク酸、ドデセニル無水コハク酸等を挙げることができ、
このうち無水マレイン酸、無水イタコン酸が特に好まし
い。場合によってはこれらのうち2種類以上を併用して
用いることも可能である。これらのラジカル重合性酸無
水物は、単独重合性は比較的乏しいので臭気の原因とな
るオリゴマー等を生成しにくいため、共重合体とした際
に臭いが強くなることは少ない。
【0013】該共重合体中のラジカル重合性酸無水物に
由来する単位の含有量は0.1〜10重量%の範囲であ
る必要がある。該含有量が0.1重量%未満では基材と
の接着性が低く、10重量%以上では該共重合体の製造
が非常に困難であることに加え、ポリオレフィン系樹脂
と混合して使用する場合に樹脂との相溶性が悪化し良好
な積層体が得られない。該共重合体のMFR(JIS−
K−7210、190℃)は0.1〜500の範囲であ
れば特に制限はないが、最終的に押出ラミネート成形に
使用する樹脂のMFR(190℃)としては1〜80の
範囲内でなければならない。MFR(190℃)が1未
満では本発明の特徴とする低温での成形が困難であり、
良好な積層体が得られない。MFR(190℃)が80
を越すと溶融張力の不足によりやはり成形性が悪化する
【0014】本発明に係わる共重合体はエチレンとラジ
カル重合性酸無水物以外に他のコモノマーを共重合して
得られる、3成分以上からなる多元共重合体であっても
よい。ここで他のコモノマーとして利用できる化合物と
しては、エステル系化合物、アミド系化合物、酸系化合
物、エーテル系化合物、炭化水素系化合物等、多くの化
合物が挙げられる。
【0015】具体的な例を挙げれば、エステル系化合物
としては酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、
(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸
ラウリル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アク
リル酸アリル、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(
メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、(メ
タ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸アリ
ル、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサン
ジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、フマル酸ジメチル、フマル酸ジ
エチル、フマル酸ジプロピル、フマル酸ジブチル、マレ
イン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジプ
ロピル、マレイン酸ジブチル等を挙げることができる。 アミド系化合物としてはアクリルアミド、N−メチルア
クリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−プロピ
ルアクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、N−ヘ
キシルアクリルアミド、N−オクチルアクリルアミド、
N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルア
クリルアミド、N,N−ジプロピルアクリルアミド、N
,N−ジブチルアクリルアミド、N,N−ジヘキシルア
クリルアミド、N,N−ジオクチルアクリルアミド、メ
タアクリルアミド、N−メチルメタアクリルアミド、N
−エチルメタアクリルアミド、N−プロピルメタアクリ
ルアミド、N−ブチルメタアクリルアミド、N−ヘキシ
ルメタアクリルアミド、N−オクチルメタアクリルアミ
ド、N,N−ジメチルメタアクリルアミド、N,N−ジ
エチルメタアクリルアミド、N,N−ジプロピルメタア
クリルアミド、N,N−ジブチルメタアクリルアミド、
N,N−ジヘキシルメタアクリルアミド、N,N−ジオ
クチルメタアクリルアミド、エーテル系化合物としては
メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピ
ルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキシルビ
ニルエーテル、オクチルビニルエーテル、オクタデシル
ビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等を挙げるこ
とが出来る。酸系化合物としては、アクリル酸、メタア
クリル酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコ
ン酸、フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチル、フマ
ル酸モノブチル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モ
ノエチル、マレイン酸モノブチル等を例示することが出
来る。炭化水素系化合物としてはスチレン、ノルボルネ
ン、ブタジエン等を例示する事が出来る。また、それ以
外にも、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、ア
クロレイン、クロトンアルデヒド、トリメトキシビニル
シラン、塩化ビニル、塩化ビニリデン等を例示すること
が出来る。必要に応じてこれらのモノマーを2種以上併
用してもよい。
【0016】本発明の目的である臭いの少ない積層体を
得るためには、該コモノマー類に由来する単位が共重合
体中の5重量%を越えてはならない。好ましくは、該重
量割合が2%以下であり、さらに好ましくは該コモノマ
ーは使用せず、エチレンとラジカル重合性酸無水物のみ
から得られる共重合体を利用するのがよい。ラジカル重
合性酸無水物以外のコモノマーに由来する単位が5重量
%を越えると、該コモノマーに由来する臭いが顕著とな
り、良好な積層体としての条件を満たさない。該コモノ
マーが臭いの原因となり得るのは、これらのコモノマー
が重合系内でオリゴマー等を生成しやすく、これが分離
工程で除去しにくいとともに強い臭気を有するからであ
る。
【0017】本発明に係わる共重合体の製造にあたって
は、高圧法低密度ポリエチレンの製造設備を利用するの
が適当である。すなわち、管型反応基または槽型反応基
を用い、1000気圧以上に圧縮したエチレンとラジカ
ル重合性酸無水物を反応基内に注入すると共に、別配管
で基内に注入した、有機過酸化物に代表されるラジカル
開始剤によって重合し共重合体を得る。共重合体は複数
個の分離器により未反応モノマーを分離した後、押出機
によってペレット化される。
【0018】本発明において、該共重合体と混合して利
用し得るポリオレフィン系樹脂とは、実質的にはエチレ
ン、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン
−1、3−メチルブテン−1、4−メチルペンテン−1
等のα−オレフィンのホモ重合体および共重合体を示し
、具体的には、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレ
ン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチ
レン−プロピレン共重合体、ポリブテン、エチレン−ブ
テン−1共重合体、ポリ4−メチル−ペンテン−1等お
よびこれらの混合物を表わす。
【0019】共重合体とポリオレフィン系樹脂の混合割
合は、共重合体中の酸無水物量によって変わり得るが、
一般的には樹脂全体に占める共重合体の割合が1重量%
以上、好ましくは3〜70重量%、さらに好ましくは5
〜50重量%の範囲である。ただし、混合樹脂全体に対
するラジカル重合性酸無水物に由来する単位の割合は0
.1重量%以上になっていることが好ましい。該割合が
0.1重量%未満だと、本発明の特徴である接着性が不
足する可能性がある。
【0020】共重合体とポリオレフィン系樹脂の混合に
際しては従来から熱可塑性樹脂の混合に用いられている
種々の混合装置、すなわち各種押出機、バンバリーミキ
サー、ニーダー、ロール等が利用できる。場合によって
は、両者を溶融混合せずにドライブレンドしただけで直
接成形機にかけることも可能である。
【0021】本発明に係わる共重合体および該共重合体
とポリオレフィン系樹脂との混合物には、該共重合体の
特徴を損なわない範囲で各種の添加剤、配合剤を使用す
ることが可能である。添加剤、配合剤の例を示せば、酸
化防止剤(耐熱安定剤)、紫外線吸収剤(光安定剤)、
帯電防止剤、防曇剤、難燃剤、滑剤(スリップ剤、アン
チブロッキング剤)、無機および有機充填剤、補強材、
着色剤(染料、顔料)、発泡剤、架橋剤、香料等が挙げ
られる。
【0022】該共重合体層と接着する隣接層すなわち基
材としては、金属、プラスチック、紙等、種々の材料が
使用可能である。具体的には、鉄、銅、ブリキ、アルミ
ニウム、ステンレス等の金属板、箔、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリスチレン、ナイロン、ポリエステル
、セロハン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポ
リ塩化ビニリデン等のプラスチックによるフィルム(延
伸フィルム、金属蒸着フィルムを含む)、シート、不織
布、さらに上質紙、クラフト紙、グラシン紙等の紙に積
層して積層体が製造できる。
【0023】本発明で言うところの押出ラミネート成形
とは、押出機とTダイスを用い、熱可塑性樹脂の溶融膜
を基材上にコーティングし、冷却しながら引き取る成形
方法を意味する。成形にあたっては、複数台数の押出機
と共押出Tダイスを用い、1種類または2種類以上の樹
脂を同時に基材上にコーティングすることも可能である
。また、1種類または2種類の基材を使用して基材間に
樹脂を押し出すサンドラミネーション、2台以上の押出
機とTダイスを直列に使用して多層積層体を得るタンデ
ムラミネーション等の方法も含む。
【0024】押出ラミネート成形にあたっては、280
℃〜300℃(ダイス直下の樹脂温度)の範囲の温度で
成形することが必要である。これは、成形時の熱劣化に
よる臭いの悪化をできるだけ少なくするとともに高接着
性を確保するためである。280℃以下の成形の場合、
臭気に関しては非常に良好な積層体が製造できるが、さ
きに述べたように接着力のレベルが限定されるので用途
によっては接着力不足となることがある。300℃以上
の成形では樹脂の劣化臭が認められるため食品包装材料
としては不適当である。
【0025】以上の方法によって得られた積層体は、層
間の接着力が非常に強く、外観、臭い等も優れるため、
各種包装材料、容器として種々の用途に利用可能な積層
体である。
【0026】以下、実施例によって本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるもので
はなく、種々の態様をとり得る。
【0027】
【実施例】(実施例1)エチレンと無水マレイン酸との
共重合体を槽型反応器を有する高圧法ポリエチレン製造
設備を用いて製造した。重合圧力は1850Kg/cm
2、重合温度は200℃であり、無水マレイン酸をメチ
ルエチルケトンに溶解して約30%濃度の溶液として二
次圧縮機の吸入ラインに高圧ポンプで圧入した。ラジカ
ル開始剤はターシャリブチルパーオキシピバレートを用
い、重合体は反応後、高圧分離機、低圧分離機で未反応
モノマーを分離し押出造粒設備によりペレット化した。 得られた共重合体は、MFR(190℃)8.6g/1
0分、無水マレイン酸に由来する単位2.2重量%であ
った。 なお共重合体組成は赤外吸収スペクトルによって決定し
た。該共重合体を、MFR(190℃)7.0g/10
分、密度0.9165g/ccである低密度ポリエチレ
ンと、20/80の重量割合になるよう混合した。混合
にあたっては、両者をタンブラーでドライブレンドした
後、50mmφの単軸押出機を用い、170℃で溶融混
練りしペレット化した。混合物のMFR(190℃)は
7.3g/10分、無水マレイン酸に由来する単位は0
.43重量%であった。該混合物を、押出機90mmφ
、ダイス幅750mmのラミネーターで厚み30μのア
ルミニウム箔に積層した。押出温度は290℃、押出機
のスクリュウ回転数は60rpm、引取り速度は80m
/分であり、得られた積層体のトータル厚みは60μで
あった。得られた積層体を、23℃、相対湿度50%の
状態で24時間状態調整した後、15mm幅の短冊状に
切断し層間の180度剥離強度を測定した。300mm
/分の速度で剥離した場合、600g/15mm幅の強
度を示し、優れた層間接着力を有していることがわかっ
た。次に積層体を適当な大きさに切断し、樹脂層を内層
とする密封袋を製造し(内容積おおよそ500cc)、
40℃で30分間加熱した後、袋を開封して臭いを官能
で評価した。評価にあたっては、事前のテストで選別し
たパネラー6名に対し、食品包材として実績のある低臭
低密度ポリエチレン(昭和電工製、L156、310℃
成形品)を同じように製袋し、同様に処理したものと相
対的な評価を行なった。パネラー6名のうち3名が本発
明による積層体の方が臭いが少ないと回答し、残りの3
名は同等であると評価した。以上の結果から、本発明に
よる製造法で得た積層体は層間接着力が非常に強く、臭
気もかなり良いレベルにあることがわかり、種々の用途
に利用可能な良好な積層体である。
【0028】(実施例2)重合温度が230℃、開始剤
がターシャリブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエ
ートとした以外は実施例1と同様にして製造した、MF
R(190℃)105g/10分、無水マレイン酸に由
来する単位1.5重量%であるエチレン−無水マレイン
酸共重合体とMFR(190℃)5.0g/10分、密
度0.9220g/ccの直鎖状低密度ポリエチレンお
よびプロピレン含量32重量%、MFR(230℃)1
.8g/10分のエチレン−プロピレン共重合体とを1
0/70/20の重量比率で実施例1の方法で混合する
ことにより混合物を得た。混合物のMFR(190℃)
は5.8g/10分、無水マレイン酸に由来する単位は
0.16重量%であった。以下、成形温度が295℃で
あることを除いて実施例1の方法によりアルミニウム箔
に対する接着力と臭いを評価した。本積層体は、580
g/15mm幅の剥離強度を有し、L156とほぼ同等
の臭いであることがわかった。すなわち、種々の用途に
利用可能な良好な積層体である。
【0029】(実施例3)無水イタコンを酢酸エチル溶
液として系内に注入した以外は実施例1と同様な方法に
よりエチレンと無水イタコン酸の共重合体を製造した。 重合体のMFR(190℃)は12g/10分、無水イ
タコン酸に由来する単位は0.85重量%であった。該
共重合体を285℃で、20μのポリエチレンテレフタ
レートフィルム上に実施例1の方法で押出コーティング
し積層体を得た。さらに実施例1で示した方法によって
接着力と臭いを評価した。該積層体は500g/15m
m幅の剥離強度を有し、L156と同等の臭気であった
【0030】(比較例1)実施例1と同様の評価を押出
ラミネート成形温度260℃で実施した。アルミニウム
箔との層間接着力は390g/15mm幅であり一般の
使用には問題なかったが、重量物の包装(10kg米袋
)に用いた場合接着力の不足から破袋するトラブルを生
じた。
【0031】(比較例2)実施例1と同様の評価を押出
ラミネート成形温度310℃で実施した。アルミニウム
箔との層間接着力は650g/15mm幅であり問題な
かったが、臭気がかなり感じられ、フレーバーを問題に
するような食品の包装材料としては使用が制限されるこ
とがわかった。
【0032】(比較例3)L156単独でアルミニウム
箔との積層体を製造した。この場合310℃で成形して
もアルミニウム箔との接着力が十分でなく(140g/
15mm幅)、アンカーコート剤を利用する必要が生じ
た。成形温度を330℃にアップしたところ接着力は改
良されたが(300g/15mm幅)熱劣化に基づく臭
いが強くなり、食品包材として使用不可能であった。成
形温度を290℃にした場合、アルミニウム箔と全く接
着しなかった。
【0033】
【発明の効果】本発明による製造方法を利用することに
より、包装材料として広範囲に使用可能な積層体が効率
的に製造できる。該積層体は臭気が少なく、層間の接着
力が非常に大きいためフレーバーを問題にするような食
品、重量物等種々の包装に適している。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  本質的にエチレンとラジカル重合性不
    飽和結合を有するカルボン酸無水物からなる共重合体ま
    たはこれとポリオレフィン系樹脂との混合物を押出ラミ
    ネート成形によって280℃〜300℃の温度で基材上
    に押出コーティングすることを特徴とする積層体の製造
    方法。
  2. 【請求項2】  混合物中の共重合体の割合は少なくと
    も1重量%以上であって、かつ混合物中のラジカル重合
    性酸無水物に由来する単位の割合が少なくとも0.1重
    量%である請求項1の積層体の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0597695A1 (en) * 1992-11-13 1994-05-18 W.R. Grace & Co. Compositions for inhibiting microbial growth
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