JPH04301526A - 赤色光源検出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】　　この発明は、自動車のブレー
キランプ，信号機の赤色灯，緊急自動車の赤色ランプ等
の赤色光源を検出する赤色光源検出装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、自動車に赤色光源検出装置を搭載
し、前方の自動車のブレーキランプを検出してその画像
の大きさの変化から自車の前方車両への接近を運転者に
警告し、前方の信号機の赤色灯を検出してこの赤色灯の
消灯から信号機の変化を検知し、運転者に発進可能を報
知し、或いは後方から接近してくる緊急自動車の赤色ラ
ンプを検出して退避指令を発するなどの種々の制御を行
なうことが考えられている。

【０００３】そして、この種の赤色光源検出装置は、例
えば図３，図４に示すように構成されている。即ち、白
黒用テレビジョンカメラ１のレンズ２の前側に赤色フィ
ルタ３が取り付けられ、フィルタ３を通して得られる画
像の濃度の高い部分を処理部４により増幅強調し、これ
を赤色光源として検出している。

【０００４】このような赤色光源検出装置が自動車５に
搭載され、運転者に対して上記した警告，報知，指令な
どを与えるように構成されている。

【０００５】ところで、光源のスペクトルが図５中の実
線に示すようにほぼ青，緑，赤からなる場合、赤色フィ
ルタ３を通ったあとのスペクトルは図６中の実線に示す
ようになり、赤色帯域以外の成分が除去されるため、こ
のようなスペクトルの光源であれば、赤色フィルタ３に
よって赤色成分だけを抽出できる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかし、図５中の破線
に示すように、全帯域にわたって一様なスペクトルを持
つ太陽光などの白色光源の場合、赤色フィルタ３を通っ
たあとのスペクトルは図６中の破線に示すように赤色帯
域において高い輝度を示すため、処理部４によりこのよ
うな白色光源を赤色光源として誤って検出することがあ
り、赤色光源のみを正確に検出できないという問題点が
ある。

【０００７】そこでこの発明は、上記のような問題点を
解消するためになされたもので、赤色光源のみを正確に
検出できるようにすることを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この発明に係る赤色光源
検出装置は、ケースの前面開口部に設けられたひとつの
レンズと、前記ケース内に設けられ透過側の撮像面及び
反射側の撮像面に前記レンズからの入射光を分岐するハ
ーフミラーと、前記ケース内の一方の前記撮像面の前側
に設けられた赤色フィルタと、前記ケース内の他方の前
記撮像面の前側に設けられた前記赤色フィルタと帯域の
異なる他色フィルタと、前記両撮像面上の画像の対応す
る画素の濃度を順次比較し前記赤色フィルタを通した画
像にだけ含まれる赤色光源像を特定する処理部とを備え
たことを特徴としている。

【０００９】

【作用】この発明においては、ハーフミラーにより入射
光が分岐され、赤色フィルタを通した画像と、他色フィ
ルタを通した画像が得られ、これら両画像の対応する画
素の濃度が処理部により順次比較されることによって、
赤色フィルタを通した画像だけ含まれる赤色光源が特定
されるため、他色フィルタを通した画像のみ含まれる成
分、及び赤色フィルタ，他色フィルタをそれぞれ通した
両画像に共通して含まれる成分が赤色光源以外の光源像
として除去され、赤色光源像のみが抽出される。

【００１０】

【実施例】図１はこの発明の赤色光源検出装置の一実施
例の断面図である。

【００１１】図１に示すように、一端が開口した長筒体
１１ａのほぼ中央部に、内部がこの長筒体１１ａに連通
して短筒体１１ｂが一体に直角に接合され、断面Ｔ字状
のケース１１が構成され、このケース１１の開口部にレ
ンズ１２が設けられ、ケース１１内の中央部にハーフミ
ラー１３が設けられ、このハーフミラー１３によってレ
ンズ１２からの入射光が長筒体１１ａの底部方向と短筒
体１１ｂの底部方向とに分岐されるようになっている。

【００１２】さらに、長筒体１１ａ及び短筒体１１ｂの
底部には２次元ＣＣＤ撮像素子がそれぞれ配設されて撮
像面１４ａ，１４ｂが形成され、ケース１１内のハーフ
ミラー１３と撮像面１４ａとの間には赤色フィルタ１５
が設けられると共に、ケース１１内のハーフミラー１３
と撮像面１４ｂとの間には赤色フィルタ１５と帯域の異
なる他色フィルタとして青色フィルタ１６が設けられて
おり、処理部１７により、両フィルタ１５，１６を介し
て撮像面１４ａ，１４ｂ上の画像に対応する画素の濃度
の差が順次に導出され、青色フィルタ１６を通した画像
にのみ含まれる成分及び両フィルタ１５，１６をそれぞ
れ通した両画像に共通して含まれる成分が、赤色光源以
外の光源像であるとして除去され、赤色光源像のみが抽
出され、赤色光源が検出される。

【００１３】いま、赤色フィルタ１５を通した画像が例
えば図２（ａ）に示すようであり、青色フィルタ１６を
通した画像が例えば図２（ｂ）に示すようであったとす
る。ただし、図２（ａ），（ｂ），（ｃ）中の斜線は画
像中の濃度の高い部分を示している。

【００１４】白色光源のスペクトルが全帯域にわたりほ
ぼ一様であるため、赤色フィルタ１５及び青色フィルタ
１６のいずれを通しても白色光源の像が得られ、図２（
ａ），（ｂ）に示す円形の部分が白色光源の像に該当す
る。

【００１５】一方、赤色光源の像は赤色フィルタ１５を
通した画像にだけ含まれ、青色フィルタ１６を通した画
像には赤色光源の像は含まれず、図２（ａ）に示す四角
形の部分が赤色光源の像に該当する。

【００１６】従って、処理部１７により図２（ａ）に示
す画像と図２（ｂ）に示す画像との対応する各画素の濃
度の差をとることによって、図２（ｃ）に示すように、
赤色光源の像だけを抽出することができ、従来のように
白色光源の像を赤色光源の像として誤って検出すること
を防止できる。

【００１７】このとき、図２（ａ），（ｂ）の画像の画
素ごとの濃度差をとった場合、赤色フィルタ１５を通し
た白色光源の像と青色フィルタ１６を通した白色光源の
像の濃度が通常異なるため、濃度差はゼロにはならない
が、図２（ａ）に示す画像に比べて濃度が変化する領域
と変化しない領域とが生じ、変化する領域が赤色，青色
フィルタ１５，１６を通した画像に共通に含まれる白色
光源の像に相当し、変化しない領域が赤色フィルタ１５
を通した画像にだけ含まれる赤色光源の像に相当するこ
とがわかることから、もとの画像に較べて濃度が変化す
るか否かによって赤色光源の像だけを抽出することがで
きる。

【００１８】さらに、このようにして抽出した赤色フィ
ルタ１５を通した画像中の赤色光源の像の時間的な大き
さの変化を見ることにより、例えば前方の車両のブレー
キランプの像の大きさの時間的な変化がわかり、自車の
前方車両への接近を運転者に警告することが可能になり
、同様に緊急自動車の赤色ランプの像の大きさの時間的
変化から、後方からの緊急自動車の接近による退避指令
を運転者に発することが可能になる。

【００１９】また、抽出した赤色光源が信号機の赤色灯
である場合には、信号停止中に検出した赤色光源像がな
くなったときに信号機が赤から青に変化したことがわか
り、発進可能を報知することができる。

【００２０】従って、レンズ１２及び赤色フィルタ１５
を通して得られる画像と、同一のレンズ及び青色フィル
タ１６を通して得られる画像の各画素の濃度の差をとる
ことにより、赤色フィルタ１５を通した画像にだけ含ま
れる赤色光源像を特定でき、従来のように白色光源を赤
色光源と誤って検出することを防止でき、赤色光源のみ
を正確に検出することが可能になり、自車の前方車両へ
の接近警告，緊急自動車の接近による退避指令や信号停
止状態からの発進可能の報知などの制御を自動的にかつ
精度よく行なうことができる。

【００２１】なお、上記実施例は、赤色フィルタ１５を
通した画像と青色フィルタ１６を通した画像の各画素の
濃度差をとる場合について説明したが、両画像の濃度の
比をとり、この比が所定のしきい値よりも大きいか小さ
いかによっても赤色光源の像かそうでないかを検出する
ことができるため、両画像の対応する画素の濃度の比較
をして、両画像の対応する画素の濃度の比をとるように
しても、この発明を同様に実施することができる。

【００２２】また、上記実施例では、他色フィルタとし
て青色フィルタ１６を用いたが、特にこれに限られるも
のではなく、赤色フィルタと帯域の異なるフィルタであ
ればよい。

【００２３】

【発明の効果】以上のように、この発明の赤色光源検出
装置によれば、ハーフミラーにより入射光が分岐され、
赤色フィルタを通した画像と他色フィルタを通した画像
が得られ、これら両画像の対応する画素の濃度が処理部
により順次比較されるため、赤色フィルタを通した画像
にだけ含まれる赤色光源像を正確に抽出することができ
、従来のように白色光源の像を赤色光源の像として誤っ
て検出することを防止でき、車載した場合に、自車の前
方車両への接近警告，緊急自動車の接近による退避指令
や信号停止状態における発進可能の報知などの制御を自
動的にかつ精度よく行なうことができ、従来に比べ車載
時の上記各制御の信頼性を向上することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の赤色光源検出装置の一実施例の断面
図である。

【図２】図１の動作説明図である。

【図３】従来の赤色光源検出装置の概略図である。

【図４】図３の使用状態の側面図である。

【図５】図３の動作説明図である。

【図６】図３の動作説明図である。

【符号の説明】

１１　　ケース １２　　レンズ １３　　ハーフミラー １４ａ，１４ｂ　　撮像面 １５　　赤色フィルタ １６　　青色フィルタ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　ケースの前面開口部に設けられたひと
   つのレンズと、前記ケース内に設けられ透過側の撮像面
   及び反射側の撮像面に前記レンズからの入射光を分岐す
   るハーフミラーと、前記ケース内の一方の前記撮像面の
   前側に設けられた赤色フィルタと、前記ケース内の他方
   の前記撮像面の前側に設けられた前記赤色フィルタと帯
   域の異なる他色フィルタと、前記両撮像面上の画像の対
   応する画素の濃度を順次比較し前記赤色フィルタを通し
   た画像にだけ含まれる赤色光源像を特定する処理部とを
   備えたことを特徴とする赤色光源検出装置。