JPH0430090Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、容器に関するものであるが、特に食
べ物を収納し包装する容器と食用時にそのまま食
べることができる容器とを併用させた包装兼備の
食べ物容器に関するものである。本案容器は、容
器産業は勿論のこと食品産業の分野にも広く利用
することができる。

〔従来の技術〕

従来、おにぎり、焼ソバ、サンドイツチ、ホツ
トドツク等の食べ物は、サランラツプ等の包装紙
で包み、更にパツク等に収納して市販化されてい
るのが一般的である。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、上記の食べ物を上述のように包
装することは、手間がかかるばかりか包装されて
いる食べ物がベトつき、更に食用時には別の容器
に移さなければならないなど多くの不便、不都合
が生じていた。更に、ホツトドツクやソーセージ
などの棒状の食べ物については、包装パツクや食
器なども種々の不便、不都合があつた。

そこで、本考案は、上記事情に鑑みてなされた
もので、従来のパツク式容器の不便、不都合を解
決するものである。すなわち、本考案が解決しよ
うとする課題は、食べ物の包装容器と食べ物容器
とを併用した容器にしようとする点と、同一形状
に成型加工したものを簡単にパツクできる容器に
しようとする点と、にある。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、上記の課題を解決するために開発も
のであつて、カツプ形状でかつ同一形状に成型加
工した２個の容器と、該容器の上面縁に係止片お
よび係止穴を左右対象でかつ各対向の位置になる
ように形成した縁面部と、前記容器の底部を安定
させる縁面を形成した底縁部とから成り、前記縁
面部に形成した係止片にコ字状かつ弾性を付与し
た切欠部を設け前記容器の各係止片を各係止穴に
係止しかつ着脱を自在にすることによつて、 これらの課題をすべて解決することができる。

すなわち、本考案の課題を解決するための手段
は、カツプ形状でかつ同一形状に成型加工でき
る容器にすること、成型加工された２個の容器
が包装容器と食べ物容器とに併用できるようにす
ること、２個の同型容器が包装パツクができる
と共に、シールもできるようにすること、容器
のシール部の着脱が簡単容易にできるよにするこ
と、安価でしかも量産可能とな素材を用いるよ
うにすること、などにある。

〔作用〕

本考案による容器は、同一形状に成型加工され
ると共に係止部が反対位置に設けてあるので、蓋
部になる容器をパツクする場合は食べ物を入れた
容器とは反対方向に重ねあわせるだけで簡単にパ
ツクすることができる。つまり、２個の容器は同
一形状に成型されているから両容器の縁部を反対
方向に対向して重ね合わせ、更に係止具を介して
係止すれば、弾性を有する切欠部により抜けなく
なり、両容器は簡単容易にパツクされ、外す時は
弾性力に抗して切欠部を押えれば簡単容易に外れ
ることになる。

〔実施例〕

以下、図面に従つて本考案の一実施例について
説明する。

第１図は、本考案の包装兼備の食べ物容器を示
したものであり、１はその容器本体（容器）であ
る。容器本体１は、カツプ形状に成型加工されて
おり、収納部７の上面には縁面部２が下面には底
縁部６が形成されている。３は縁面部２の一側面
に設けた係止片であり、５は係止片３に対向させ
るために反対側の縁面部２に設けた係止穴であ
る。４は係止片３に設けたコ字状の切欠部であり
弾性力を付与され、係止片３を係止穴５に差し込
んだ際に切欠部４が元に戻り抜けないようにした
ものである。この容器本体１は、同形状に成型加
工されているので、左右２個の容器本体１，１の
縁面部２を重ね合わせて、各係止片３を各係止穴
５に差し込み切欠部４を外側に出せば、両容器本
体１，１は簡単にパツクシールできる。なお、容
器本体１は、紙質、ビニール、発砲スチール等成
型加工が可能である素材であれば、いかなる素材
でも同一効果が得られる。

次に、本考案から成る容器の使用方法について
説明する。まず、第１図イに示した同形状の容器
本体１を２個用意し、一方の容器本体１の収納部
７に食べ物Ａを収納する。次に、食べ物Ａが入つ
ている容器本体１の縁面部２に他の容器本体１の
縁面部２を重ね合わせ、同時に各係止片３を各係
止穴５に差し込み、更に各係止片３の切欠部４を
外側に出す。そうすれば、ロ図に示すような状態
で、食べ物Ａが両容器本体１，１内に収納されパ
ツクシールすることができる。次に、食用時にパ
ツク内の食べ物Ａを食べる場合であるが、まず、
両容器本体１，１の係止片３によつてシールされ
ている切欠部４を押し込み係止穴５から係止片３
を取りはずして、食べ物Ａが収納されている容器
本体１と他の容器本体１とを分離させる。そうす
れば、食べ物Ａが収納されている容器本体１の方
は食べ物容器としてそのまま使用することができ
る。その際、そのまま手に持つて食べることもで
きるが、底縁部６が形成されているので、食卓上
に置いて食べることもできる。また、他の容器本
体１も同形状に形成加工されているので、食器代
りにも利用することができる。更に、１個の容器
本体１のみを食べ物容器として使用することもで
きる。この容器本体１は特にホツトドツクやソー
セージ等棒状の食べ物Ａには最適である。

〔考案の効果〕

本考案は、以上のように構成されているので、
包装容器と食べ物容器とを併用することができ、
しかも両容器が同一形状に成型加工されているの
で、加工面や取扱面が簡便容易となり、更に外観
や体裁がスマートにもなり、また再利用も可能と
なるなどの多くの具体的な効果からして、製造
面、取扱面、利用面、経済面等あらゆる面から見
ても実用性がある斬新でユニークな包装兼備の食
べ物容器を提供することができる。なお、本考案
から成る容器が食べ物に限定されることなく、い
かなる収納物にも応用できることは言うまでもな
い。

【図面の簡単な説明】

第１図イ，ロは本考案の包装兼備の食べ物容器
とその使用状態を示した斜視図である。 １……容器本体（容器）、２……縁面部、３…
…係止片、４……切欠部、５……係止穴、６……
底縁部、７……収納部、Ａ……食べ物。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. カツプ形状でかつ同一形状に成型加工した２個
   の容器と、該容器の上面縁に係止片および係止穴
   を左右対象でかつ各対向の位置になるように形成
   した縁面部と、前記容器の底部を安定させる縁面
   を形成した底縁部とから成り、前記縁面部に形成
   した係止片にコ字状かつ弾性を付与した切欠部を
   設け前記容器の各係止片を各係止穴に係止しかつ
   着脱を自在にしたことを特徴とする包装兼備の食
   べ物容器。