JPH04293602A - 空気入りタイヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は軽量化を図るとともに転
がり抵抗を減じ車両の燃費を低減しうる空気入りタイヤ
に関する。

【０００２】

【従来の技術】空気入りタイヤにおいて走行時における
転がり抵抗を減じるにはタイヤ内圧を高めるのが有効で
あることが知られている。これはタイヤ内圧が高まるこ
とによって、接地面積が減じかつ接地時におけるトレッ
ド部の変形量が少なくなるからである。

【０００３】従来、高内圧で使用されるタイヤにあって
は、タイヤの軸方向断面形状を真円に近い形状に、即ち
偏平率を１に近づけることにより、内圧によるタイヤ内
部歪を出来るだけ均一化させていた。又タイヤ内部歪が
均一化することによりカーカスの強度を効率よく利用す
ることが出来、又カーカスの強度を下げることが可能と
なるためタイヤ重量の軽減をも図りうるのである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、近年環境改善
の見地から排気ガスを一段ときつく規制することが提唱
され、タイヤにあっても転がり抵抗を小さくし燃費の節
減を図ることが要請されるようになった。

【０００５】従来、高内圧のタイヤは図４に示す如く、
トレッド部ａタイヤ赤道面点を通りかつタイヤ断面高さ
ｈの略０．５倍の半径を有する単一の円弧からなるトレ
ッド面ｂによって形成され、しかもそのトレッド巾ｄは
タイヤ巾ｗの０．９倍以上の広巾に形成していた。しか
し前記した如くトレッド部ａを広巾にかつトレッド表面
を単一の半径ｒからなる円弧によって形成した場合には
、トレッド部ａにおける接地領域が安定し又その接地領
域における圧力の分布もバラツキが大となるため、走行
中に接地領域においてすべりが生じることにより転がり
抵抗が増すという問題がある。

【０００６】発明者らはタイヤの軸方向断面における外
面形状を規制するとともに、トレッド巾を従来のものよ
り狭くする一方、その外面を３種類のしかもそれぞれ大
巾に異なる半径の円弧で形成することにより転がり抵抗
を減じうることを見出し本発明を完成させたのである。

【０００７】本発明は、転がり抵抗を減じかつタイヤの
重量の軽減を可能とすることによって、燃費を節減しう
る空気入りタイヤの提供を目的としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、偏平率が０．
９５以上かつ１．０５以下でありかつトレッド部からサ
イドウォール部を通りビード部のビードコアの周りを折
返すカーカスを具える空気入りタイヤであって、該タイ
ヤに標準内圧を付加した状態において、タイヤの接地面
におけるタイヤ軸方向外縁点間の長さであるトレッド巾
をタイヤ断面巾の０．４５倍以上かつ０．５５倍以下と
するとともに、タイヤ外面は子午線断面において、タイ
ヤ赤道点を通る半径（Ｒ１）の円弧からなりかつトレッ
ド面に沿う第１の円弧と、半径（Ｒ３）の円弧からなり
かつバットレス面に沿う第３の円弧と、半径（Ｒ２）の
円弧からなりかつ前記第１、第３の円弧に滑らかに連な
るとともに前記外縁点を含んでのびる第２の円弧とを具
え、しかも半径（Ｒ１）は半径（Ｒ２）の４倍よりも大
かつ半径（Ｒ３）は半径（Ｒ１）よりも大しかも半径（
Ｒ２）の６倍よりも大とした空気入りタイヤである。

【０００９】

【作用】偏平率が０．９５〜１．０５の範囲、即ち断面
が真円に近い空気入りタイヤであるため、内圧を加える
ことによって生じるタイヤ歪が均等となり、従って内圧
を高く設定できるためトレッド部の接地面積が小かつ安
定することによって転がり抵抗を減じうる。

【００１０】又トレッド巾をタイヤ断面巾の０．４５倍
〜０．５５倍以下としている。偏平率が略１．０である
従来の真円断面のタイヤにあっては図４に示す如くトレ
ッド巾はタイヤ断面巾の０．９５倍程度とした広巾に形
成されている。本願では、トレッド巾を狭くすることに
より断面形状を真円に近づけることが容易となり、かつ
タイヤ軸方向の接地巾を狭くすることが出来る。

【００１１】さらにトレッド面に沿う第１の円弧の半径
Ｒ１は、該第１の円弧に滑らかに連なる第２の円弧の半
径Ｒ２の４倍以上としたため、前記第１、第２の円弧に
よってトレッド面は、バットレス面と明確に区分でき、
従ってトレッド面における接地面のタイヤ軸方向の巾寸
度を明確に規制することが出来る。従って図２の如く接
地面Ｓをタイヤ軸方向に拡がりのない矩形状に形成でき
タイヤ赤道Ｃ上とトレッド端縁Ｅ近傍とにおける回転速
度のズレが僅少であり、図４、図５に示す従来の形状の
ものに比べて転がり抵抗を一層小さくすることが出来る
。

【００１２】さらに第３の円弧の半径Ｒ３を第２の円弧
の半径Ｒ２の６倍よりも大とすることによってバットレ
ス部の断面厚さを薄くできタイヤの重量を軽減すること
が可能となる。

【００１３】このように本願は前記した構成が有機的に
結合することにより、転がり抵抗を減じかつタイヤ重量
の軽減が可能となり車両の省エネルギー化に寄与しうる
のである。

【００１４】

【実施例】以下本発明の一実施例を図面に基づき説明す
る。図１、２において空気入りタイヤ１はタイヤ半径方
向の断面高さＨに対するタイヤの軸方向最大巾であるタ
イヤ断面巾ＷＢの比である偏平率が０．９５以上かつ１
．０５以下であり、真円又は真円に略近い断面形状を具
える。又空気入りタイヤ１はトレッド部２の両端からタ
イヤ半径方向内方に向けてのびるサイドウォール部３、
３と該サイドウォール部３、３の半径方向内端に設けら
れるビード部４、４とを有しており、さらに前記トレッ
ド部２からサイドウォール部３を通りビード部４のビー
ドコア５の周りを折返すカーカス６を具える。

【００１５】カーカス６は本実施例ではビードコア５の
周りをタイヤ軸方向内側から外側に向かって巻上げられ
る２枚のカーカスプライからなり、カーカスプライはナ
イロン、ポリエステル、芳香族ポリアミド等の有機繊維
からなるカーカスコードをタイヤ赤道に対して５〜４５
°傾けたバイアス配列をなす。なお２枚のカーカスプラ
イの各コードは互いに交差する向きに配される。

【００１６】トレッド部２のタイヤの接地面Ｓ（図２に
示す）におけるタイヤ軸方向外縁Ｅ、Ｅ間の長さである
トレッド巾ＷＴを前記タイヤ断面巾ＷＢの０．４５倍以
上かつ０．５５倍以下としている。トレッド巾ＷＴがタ
イヤ断面巾ＷＢの０．４５倍未満では接地面Ｓの面積が
小となる結果、接地圧が大となり耐摩耗性に劣り、又前
記端縁Ｅにおける肩落ち摩耗により耐久性が低下する。 逆に０．５５倍をこえると、接地面ｓが図５に示す如く
タイヤ軸方向にのび、トレッド面における半径差により
接地面ｓにすべりが生じ転がり抵抗が増大する。

【００１７】空気入りタイヤ１のタイヤ半径方向外側に
向くタイヤ外面７は、前記トレッド部２がなし、トレッ
ド巾ＷＢによって位置付けされるトレッド面９と、該ト
レッド面９の両側で該トレッド面９に接続するバットレ
ス面１０とに区分でき、該タイヤ外面７は、タイヤ子午
線断面において、タイヤ赤道Ｃ上の点を通る半径Ｒ１の
円弧からなりかつトレッド面９に沿う第１の円弧Ｋ１と
、半径Ｒ３の円弧からなりかつバットレス面１０に沿う
第３の円弧Ｋ３と、半径Ｒ２の円弧からなりかつ第１、
第３の円弧Ｋ１、Ｋ３に滑らかに連なるとともに前記外
縁Ｅ点を含んでのびる第２の円弧Ｋ２とによって、形成
される。

【００１８】又第１の円弧Ｋ１の半径Ｒ１は第２の半径
Ｒ２の４倍よりも大としている。このように半径Ｒ１を
半径Ｒ２に対して４倍以上大とすることによってトレッ
ド面９をバットレス面１０に対して明確に区分すること
が出来、接地面Ｓがバットレス面１０に及ぶのを阻止し
、該接地面Ｓの拡がりを安定させる。前記半径Ｒ１が半
径Ｒ２の４倍未満では、タイヤが着地した際に接地面Ｓ
がバットレス部に及ぶこととなりタイヤ軸方向の接地巾
が大となる結果、接地面Ｓにおける中央部と、縁部とに
おいて周長さの差が大となることによって、走行時にす
べりが生じ転がり抵抗が増大する。

【００１９】なお第１の円弧Ｋ１の前記半径Ｒ１の長さ
は、タイヤ断面高さＨの０．６倍以上かつ３．０倍以下
好ましくは０．８倍以上２．０倍以下とするのが好まし
い。半径Ｒ１が断面高さＨの０．６倍未満では接地面Ｓ
が小となり接地圧が高くなる結果、摩耗が大きく耐久性
に劣る一方、３．０倍をこえると操縦安定性が低下する
おそれがある。

【００２０】又トレッド部２のトレッド面９及びバット
レス面１０を形成する表面のゴム層のゴム硬度はＪＩＳ
Ａ硬度で５５〜７０°の範囲とするのが好ましい。

【００２１】さらに第３の円弧Ｋ３の半径Ｒ３は、前記
第２の円弧Ｋ２の半径Ｒ２の６倍未満ではバットレスに
おけるゴム厚さＴ３が厚くなりタイヤの重量が増大する
。

【００２２】

【具体例】タイヤサイズが１．２５−１４　　４Ｐ．Ｒ
．でありかつ図１に示す構成を有するタイヤ（実施例１
、２）について表１に示す仕様にて試作するとともにそ
の性能をテストした。なお図４に示す従来の構成のタイ
ヤについてもテストを行いその性能を比較した。

【００２３】

【表１】

【００２４】図３に示すグラフにおいては、実施例１、
２及び比較例ともにタイヤ１ケ当たり８５ｋｇｆの荷重
を加えるとともに、 ａ１、ａ２、ａ３はタイヤ内圧２ｋｇｆ／ｃｍ２　ｂ１
、ｂ２、ｂ３はタイヤ内圧６ｋｇｆ／ｃｍ２　ｃ１、ｃ
２、ｃ３はタイヤ内圧８ｋｇｆ／ｃｍ２　の条件により
行った。

【００２５】テストの結果、実施例１、２のものは比較
例のものに比べて転がり抵抗が小であることを確認でき
た。

【００２６】

【発明の効果】叙上の如く本発明の空気入りタイヤは、
前記構成を具えることにより、タイヤ内圧を高めること
ができかつ接地面を限定しうるため転がり抵抗を減じう
る。又タイヤの厚みを小としうるためタイヤ重量の軽減
が可能となり車両の燃費節減に寄与しうる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す断面図である。

【図２】その接地面を示す平面図である。

【図３】速度と転がり抵抗との関係を示すグラフである
。

【図４】従来のタイヤを示す断面図である。

【図５】その接地面を示す平面図である。

【符号の説明】

２　　トレッド部 ３　　サイドウォール部 ４　　ビード部 ５　　ビードコア ６　　カーカス ７　　タイヤ外面 ９　　トレッド面 １０　　バットレス面 Ｃ　　タイヤ赤道 Ｅ　　外縁 Ｈ　　断面高さ Ｋ１　　第１の円弧 Ｋ２　　第２の円弧 Ｋ３　　第３の円弧 Ｒ１、Ｒ２、Ｒ３　　半径 Ｓ　　接地面 ＷＢ　　タイヤ断面巾 ＷＴ　　トレッド巾

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】偏平率が０．９５以上かつ１．０５以下で
   ありかつトレッド部からサイドウォール部を通りビード
   部のビードコアの周りを折返すカーカスを具える空気入
   りタイヤであって、該タイヤに標準内圧を付加した状態
   において、タイヤの接地面におけるタイヤ軸方向外縁点
   間の長さであるトレッド巾をタイヤ断面巾の０．４５倍
   以上かつ０．５５倍以下とするとともに、タイヤ外面は
   子午線断面において、タイヤ赤道点を通る半径（Ｒ１）
   の円弧からなりかつトレッド面に沿う第１の円弧と、半
   径（Ｒ３）の円弧からなりかつバットレス面に沿う第３
   の円弧と、半径（Ｒ２）の円弧からなりかつ前記第１、
   第３の円弧に滑らかに連なるとともに前記外縁点を含ん
   でのびる第２の円弧とを具え、しかも半径（Ｒ１）は半
   径（Ｒ２）の４倍よりも大かつ半径（Ｒ３）は半径（Ｒ
   １）よりも大しかも半径（Ｒ２）の６倍よりも大とした
   空気入りタイヤ。