JPH04291135A - 紙中の構成パルプ定量法 - Google Patents

紙中の構成パルプ定量法

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JPH04291135A
JPH04291135A JP3057223A JP5722391A JPH04291135A JP H04291135 A JPH04291135 A JP H04291135A JP 3057223 A JP3057223 A JP 3057223A JP 5722391 A JP5722391 A JP 5722391A JP H04291135 A JPH04291135 A JP H04291135A
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Yasuto Otani
大谷 慶人
Kazuhiko Sakamoto
和彦 坂本
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紙中の構成パルプ定量
法に関するものであり、さらに詳しくは、紙または古紙
に含まれる複数のパルプの種類を識別し、且つ定量する
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、紙は、製品として一度市中に出回
った後、その1部は回収され、そのほとんどが製紙用原
料として再度利用されている。日本国内のパルプ原料は
、その半数がこのような古紙に依存している。最近では
、オフィスのOA古紙(コピー用紙、プリンター用紙等
)が都市ゴミの元凶とされており、その回収・再使用が
求められている。このような古紙は、回収されたうちの
約99%以上がパルプ用原料となる。そのため、古紙の
再利用には、回収段階で混入する異物のような、パルプ
原料となり得る以外のものを除く選別作業を行うことが
必要である。さらに、古紙中のパルプの種類によって、
再生工程のコストや完成パルプ製品の品質が大きく変動
する。例えば、上級古紙には、中質紙および中質コート
紙が混入する。このような紙は機械パルプを含むために
、完成パルプ製品では、白色度の低下や褪色が見られる
。また、再生工程においては処理薬品(漂白薬品、填料
、抄紙薬品等)の使用量が増加してしまう。さらに、新
聞古紙中に含まれるチラシは、上質紙、上質コート紙、
中質紙、中質コート紙で構成されるが、このことは、化
学パルプ量と填料が増加するために、完成パルプ製品の
品質、例えば白色度、紙の密度、印刷性等の変動をもた
らしている。従って、回収した古紙から異物を取り除く
ことおよびパルプの種類に応じて古紙を選別することが
必要である。もし、古紙中に存在するパルプの成分量が
分かれば、それに応じた対策が取れ、安定した品質の完
成パルプ製品を得ることが可能となる。このための選別
作業としては、従来、人的、すなわち肉眼で識別するこ
とによって行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、パルプ
の種類は、木材パルプと非木材パルプの大きく2つに分
類され、さらに木材パルプは、機械パルプと化学パルプ
とに分類され、また機械パルプには、砕木パルプ、サー
モメカニカルパルプ等があり、また化学パルプには、ク
ラフトパルプ、サルファイトパルプ等がある。これらは
さらに広葉樹、針葉樹の樹種に応じて細分化される。多
くの場合、紙は、種々のパルプを混合して製造されるた
めに、製造後の紙の構成パルプの識別および定量は、肉
眼では極めて困難である。本発明者らは、上記のような
従来の課題を解決し、紙または古紙に含まれる複数のパ
ルプの種類を迅速に識別し且つ定量する方法を提供する
ことを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討の
結果、上記のような課題を解決することができた。すな
わち本発明は、0.8〜2.6μmの波長における光吸
収スペクトルを測定し、これを微分することにより得ら
れたパルプ成分に固有な吸収波長を用いて、比色定量を
行い、紙を構成する複数のパルプ成分を識別定量するこ
とを特徴とする、紙中の構成パルプ定量法を提供するも
のである。
【0005】以下に、本発明をさらに詳細に説明する。 近赤外光は、食品や飼料の水分や蛋白質の測定等に用い
られている。紙パルプの分野でも、最近、パルプシート
中の広葉樹、針葉樹パルプ比率測定の例が報告された(
Tappiジャーナル、73巻、10号、257頁(1
990年))。しかし、この報告は、広葉樹、針葉樹パ
ルプの単純な2成分系の報告であり、我々が目的とする
多成分系の紙、とくに古紙中の構成パルプの識別定量に
は不十分であった。本発明では、多成分系で考えられる
変動因子、例えばパルプ以外の成分(インキ、填料、デ
ンプン、サイズ剤、水分等)の影響を注意深く考慮して
、パルプ構成成分、とくに古紙中のパルプ成分の定量を
可能にした。本発明で用いることのできる測定光は、波
長0.8μm〜2.6μmの範囲の1つ以上の波長光で
ある。 この領域の光は、一般に近赤外光と呼ばれるものであり
、これは化合物に特有な吸収スペクトルを与え、化合物
の同定、定量に用いることができることが知られている
(油化学31巻、4号、5〜10頁(1980年)およ
び日本食品工業学会誌、27巻、9号、464〜472
頁(1980年))。測定光として、0.8μm以下の
波長では、成分特有の吸収が小さく、また2.6μm以
上では、紙に含まれる水分の影響を受けすぎる。
【0006】本発明によって、機械パルプ、化学パルプ
、広葉樹パルプ、針葉樹パルプ、木材パルプ、非木材パ
ルプ、砕木パルプ、サーモメカニカルパルプ、リファイ
ナーグランドウッドパルプ、クラフトパルプ、サルファ
イトパルプ等の識別定量を行うことができる。本発明の
紙中の構成パルプ定量法では、まず、パルプの成分の種
類それぞれに固有な吸収波長(以下、固有波長とする)
を求める。一般的に、近赤外光の吸収スペクトルは非常
に複雑で解析は困難である。本発明方法においては、複
雑な吸収スペクトルを微分し、微分スペクトルを得るこ
とによって、吸収スペクトルの中から固有波長を抽出す
ることができる。微分スペクトルは、1次〜n次微分ス
ペクトルまで求めることは可能であるが、本発明では、
限定する訳ではないが、通常2次微分までの微分スペク
トルを用いる。微分スペクトルでは、試料の表面性状や
色により生じる、定量を妨害する近赤外光の吸収を消去
することができる。微分する前のスペクトルと同様に、
微分後の各ピークは成分量に比例するため、正確な定量
が可能である。また、固有波長は1種類のみでも定量性
は良好であるが、2種類以上の固有波長を用いて、さら
に定量性を増すことも好適である。以下に、各パルプ成
分の種類の固有波長の1例を以下に示す。機械パルプ=
2378、2160μm、砕木パルプ=2168、12
80μm、サーモメカニカルパルプ=2166、180
4μm、化学パルプ=2386、1654μm、広葉樹
化学パルプ=1696、2370μm、針葉樹化学パル
プ=1692、1984μm。
【0007】このように求めた固有波長で、比色定量を
行う。ここで、比色定量とは、ある成分の光学的吸収強
度は、その成分の濃度に比例するという、ランバート・
ベール(Lambert Beer)の法則に基づき、
予め成分量と、光学的吸収強度との関係を求めておき、
未知試料の光学的測定から目的とする成分量を求めると
いうことを意味する。実際には、各パルプ成分の配合率
の既知のパルプ製品や古紙等を固有波長毎に繰り返し分
析し、得られたデータを用いて、固有波長におけるパル
プ成分量と光学的吸収強度との相関を求める。その方法
としては、統計的手法を用いるのが好適である。例えば
、重回帰分析、PLS回帰分析、主成分回帰分析等の回
帰分析等を用いることができる。通常、重回帰分析を用
いるが、3つの分析法では基本的に類似の結果が得られ
る。これによって、パルプ成分量と光学的吸収強度との
相関式が得られる。相関式を用いれば、単に固有波長で
光学的吸収強度を測定するだけで紙中の構成パルプを定
量することができる。最適な相関式は、用いる原料の違
いに応じて少しずつ異なるため、そのつど求めるのがよ
い。
【0008】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明する。 実施例1 新聞紙モデルとして、機械パルプ20〜80重量%(そ
の内訳は、砕木パルプ0〜100重量%、サーモメカニ
カルパルプ0〜100重量%)および化学パルプ80〜
20重量%(その内訳は、広葉樹化学パルプ0〜100
重量%、針葉樹化学パルプ0〜100重量%)の範囲で
、様々に配合比を変えて混合シートを300枚調製した
。各パルプは、2〜3種類の樹種のものを用いた。各シ
ートには、新聞インキ(凸版インキ:オフセットインキ
=4:6または1:1または6:4)をシートに対して
0〜0.8重量%塗布した。配合比の異なるシート毎に
近赤外光吸収スペクトルをNIRS6500(NIRS
システム社製)およびUV3101PC(島津製作所社
製)の分光器を用いて測定(主に前者を使用)し、2次
微分し、微分スペクトルを求めた。微分スペクトルより
、固有波長は、機械パルプは、2.37μm、砕木パル
プ2.45μm、サーモメカニカルパルプ2.16μm
、化学パルプ2.37μm、広葉樹化学パルプ1.69
μm、針葉樹化学パルプ2.36μmであった。この固
有波長毎の吸光度と、パルプ成分量との相関式を重回帰
分析により求めた。その結果を以下に示す。なお、(O
D)nは、波長nμmにおける吸光度を意味する。
【0009】
【数1】機械パルプ(%)=171.1−14765.
9(OD)2.37
【0010】
【数2】砕木パルプ(%)=186.9−19141.
2(OD)2.45
【0011】
【数3】サーモメカニカルパルプ(%)=164.4−
64110.5(OD)2.16
【0012】
【数4】化学パルプ(%)=−71.1+14765.
9(OD)2.37
【0013】
【数5】広葉樹化学パルプ(%)=305.4−336
57.8(OD)1.69
【0014】
【数6】針葉樹化学パルプ(%)=559.4−482
29.6(OD)2.36
【0015】各相関式の重相関係数と標準誤差は、それ
ぞれ(−0.98と2.7)、(−0.89と5.0)
、(−0.86と4.7)、(−0.98と2.7)、
(−0.85と5.8)および(−0.58と4.7)
であった。上記の試料とは別に、適当に各パルプの構成
比を変え、さらに上記の新聞インキを塗布した検定用試
料のパルプシートを100枚調製し、上記の相関式の検
定を行った。その結果、上記の各相関式の重相関係数と
標準誤差はそれぞれ(−0.96と3.5)、(−0.
84と6.1)、(−0.83と5.8)、(−0.9
6と3.5)、(−0.82と6.6)および(−0.
82と6.1)であった。これらの結果より、機械パル
プと化学パルプで良好な相関式が得られた。他のパルプ
については、相関は見られるものの、それほど高い相関
ではなかった。
【0016】実施例2 実施例1で調製した試料を用いて、配合比の異なるシー
ト毎に近赤外光スペクトルをNIRS6500(NIR
Sシステム社製)を用いて測定し、2次微分し、微分ス
ペクトルを求めた。固有波長は、各パルプにおいて2つ
以上求めた。すなわち、機械パルプは、1.65、2.
38μm、砕木パルプ1.28、1.26、2.17μ
m、サーモメカニカルパルプ1.25、1.80、2.
16μm、化学パルプ2.16、2.37μm、広葉樹
化学パルプ1.69、2.25、2.31、2.37μ
m、針葉樹化学パルプ1.32、1.69、1.98μ
mとした。この固有波長毎の吸光度と、パルプ成分量と
の相関式を重回帰分析により求めた。その結果を以下に
示す。なお、(OD)nは、波長nμmにおける吸光度
を意味する。
【0017】
【数7】機械パルプ(%)=98.5−15372.0
(OD)2.38+7641.2(OD)1.65
【0
018】
【数8】砕木パルプ(%)=−203.7+94604
.5(OD)2.17+83231.8(OD)1.2
8−101192.9(OD)1.26
【0019】
【数9】サーモメカニカルパルプ(%)=415.2−
90704.8(OD)2.16+94625.3(O
D)1.80+131152.8(OD)1.25
【0
020】
【数10】化学パルプ(%)=26.4+6781.3
(OD)2.37+8040.5(OD)2.16
【0
021】
【数11】広葉樹化学パルプ(%)=404.1−68
70.8(OD)1.69+42406.2(OD)2
.37−2623.5(OD)2.25−11816.
8(OD)2.31
【0022】
【数12】針葉樹化学パルプ(%)=−696.5+6
9167.7(OD)1.69+9211.6(OD)
1.98−8192.1(OD)1.32
【0023】各相関式の重相関係数と標準誤差は、それ
ぞれ(−0.99と1.2)、(−0.98と1.3)
、(−0.99と1.4)、(−0.99と1.2)、
(−0.98と1.0)および(−0.98と1.3)
であった。さらに実施例1で用いた検定用試料によって
、上記相関式の検定を行った。その結果、上記の各相関
式の重相関係数と標準誤差はそれぞれ(−0.99と1
.5)、(−0.95と3.5)、(−0.96と3.
4)、(−0.99と1.5)、(−0.95と3.8
)および(−0.94と4.1)であった。これらの結
果より、固有波長を2つ以上設定することによって、非
常に高い相関が得られることが判る。
【0024】実施例3 実施例1で調製した試料を用いて、配合比の異なるシー
ト毎に近赤外光スペクトルをNIRS6500(NIR
Sシステム社製)を用いて測定し、2次微分し、微分ス
ペクトルを求めた。固有波長は、各パルプにおいて2つ
以上求め、各固有波長の吸光度の比を用いて、相関式を
求めた。すなわち、機械パルプは、2.38/1.88
μm、砕木パルプ2.16/1.81と2.45/1.
32μm、サーモメカニカルパルプ2.16/1.53
と1.51/2.06μm、化学パルプ2.38/1.
88μm、広葉樹化学パルプ1.69/1.74と2.
36/1.80μm、針葉樹化学パルプ1.69/1.
74と1.25μmとした。この固有波長の吸光度の比
と、パルプ成分量との相関式を重回帰分析により求めた
。その結果を以下に示す。なお、(OD)n/mは、波
長nμmの吸光度/波長mμmの吸光度を意味する。
【0025】
【数13】機械パルプ(%)=118.5−612.0
(OD)2.38/1.88
【0026】
【数14】砕木パルプ(%)=−175.7−356.
4(OD)2.16/1.81−47.8(OD)2.
45/1.32
【0027】
【数15】サーモメカニカルパルプ(%)=191.6
−272.1(OD)2.16/1.53+39.4(
OD)1.51/2.06
【0028】
【数16】化学パルプ(%)=−18.5+621.0
(OD)2.38/1.88
【0029】
【数17】広葉樹化学パルプ(%)=321.3−47
8.4(OD)1.69/1.74−54742.4(
OD)2.36/1.80
【0030】
【数18】針葉樹化学パルプ(%)=−451.1+5
38.0(OD)1.69/1.74−54742.4
(OD)1.25
【0031】各相関式の重相関係数と
標準誤差は、それぞれ(−0.99と0.8)、(−0
.98と2.0)、(−0.98と2.0)、(−0.
99と0.8)、(−0.98と1.0)および(−0
.98と1.0)であった。さらに実施例1で用いた検
定用試料によって、上記相関式の検定を行った。その結
果、上記の各相関式の重相関係数と標準誤差はそれぞれ
(−0.98と1.2)、(−0.96と3.3)、(
−0.96と3.1)、(−0.99と1.2)、(−
0.96と3.4)および(−0.95と3.5)であ
った。これらの結果より、2つ以上の固有波長の吸光度
の比によっても、非常に高い相関が得られることが判る
【0032】実施例4 上質紙モデルとして、機械パルプ0〜20重量%(その
内訳は、砕木パルプ100〜0重量%、サーモメカニカ
ルパルプ0〜100重量%)および化学パルプ100〜
80重量%(その内訳は、広葉樹化学パルプ60〜10
0重量%、針葉樹化学パルプ40〜0重量%)の範囲で
、様々に配合比を変えて混合シートを200枚調製した
。各パルプは、2〜3種類の樹種のものを用いた。各シ
ートに、その重量に対して、トナーインキ0〜0.5重
量%、コートカラー0〜0.5重量%および澱粉0〜2
重量%を塗布した。配合比の異なるシート毎に近赤外光
スペクトルをNIRS6500(NIRSシステム社製
)を用いて測定し、2次微分し、微分スペクトルを求め
た。固有波長は、各パルプにおいて2つ以上求めた。 すなわち、機械パルプは、2.14、2.34、2.3
8μm、砕木パルプ1.27、1.28、2.14μm
、サーモメカニカルパルプ1.23、1.81、2.1
5μm、化学パルプ2.14、2.34、2.38μm
、広葉樹化学パルプ1.70、2.22、2.35μm
、針葉樹化学パルプ1.68、2.25、2.36μm
とした。この固有波長毎の吸光度と、パルプ成分量との
相関式を重回帰分析により求めた。その結果を以下に示
す。なお、(OD)nは、波長nμmにおける吸光度を
意味する。
【0033】
【数19】機械パルプ(%)=69.8−12109.
9(OD)2.38−2465.5(OD)2.14+
9542.2(OD)2.34
【0034】
【数20】砕木パルプ(%)=−172.4+8554
6.8(OD)2.14+78524.6(OD)1.
27−99683.1(OD)1.28
【0035】
【数21】サーモメカニカルパルプ(%)=385.1
+10422.3(OD)1.81−66457.8(
OD)2.15+151323.7(OD)1.23

0036】
【数22】化学パルプ(%)=26.4+6781.3
(OD)2.37+8040.5(OD)2.14−4
835.3(OD)2.34
【0037】
【数23】広葉樹化学パルプ(%)=404.1−68
70.8(OD)1.70+42406.2(OD)2
.35−2623.3(OD)2.22
【0038】
【数24】針葉樹化学パルプ(%)=288.4+55
40.5(OD)1.68+38642.6(OD)2
.25−4638.5(OD)2.36
【0039】各相関式の重相関係数と標準誤差は、それ
ぞれ(−0.99と0.9)、(−0.98と2.8)
、(−0.97と3.1)、(−0.99と1.0)、
(−0.96と2.6)および(−0.96と2.7)
であった。上記の試料とは別に、適当に各パルプの構成
比を変え、さらに上記と同様にトナーインキ、コートカ
ラー、澱粉を塗布した、検定用試料の混合シートを、5
0枚調製し、上記の相関式の検定を行った。その結果、
上記の各相関式の重相関係数と標準誤差はそれぞれ(−
0.98と1.1)、(−0.94と4.2)、(−0
.95と4.5)、(−0.98と1.4)、(−0.
95と4.1)および(−0.95と3.9)であった
。これらの結果より、上質紙においても、非常に高い相
関が得られることが判る。
【0040】実施例5 パルプ成分の配合比既知の新聞紙を4種類集め、それぞ
れ離解し脱インキしてパルプシートを調製した。このシ
ートを実施例2で求めた固有波長および相関式で構成す
るパルプ量を測定した。その結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】表1から、本発明により測定した各パルプ
成分の測定値は、実際の配合値とよく一致しているのが
判る。
【0043】
【発明の効果】本発明によって、紙または古紙に含まれ
る複数のパルプの種類を、迅速に識別し且つ定量するこ
とができ、それによって、古紙処理等における最適の操
業条件の設定、目的パルプ品質の設定、薬品の最適添加
率、最適な装置の選択、原料品質変動の補償等が可能と
なる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  0.8〜2.6μmの波長における光
    吸収スペクトルを測定し、これを微分することにより得
    られたパルプ成分に固有な吸収波長を用いて、比色定量
    を行い、紙を構成する複数のパルプ成分を識別定量する
    ことを特徴とする、紙中の構成パルプ定量法。
  2. 【請求項2】  1つ以上のパルプ成分に固有な吸収波
    長における光学的吸収強度と、パルプ成分量との相関関
    係を、回帰分析法により求めて、紙を構成する複数のパ
    ルプ成分を識別定量する、請求項1に記載の定量法。
  3. 【請求項3】  2つ以上のパルプ成分に固有な吸収波
    長における光学的吸収強度の比と、パルプ成分量との相
    関関係を、回帰分析法により求めて、紙を構成する複数
    のパルプ成分を識別定量する、請求項1に記載の定量法
  4. 【請求項4】  対象とする紙が、古紙である、請求項
    1ないし3のいずれか1項に記載の定量法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH10500215A (ja) * 1994-05-18 1998-01-06 エカ ノーベル アクチェボラーグ パルプ及び紙中の作用化学薬品の量的測定の方法と手段
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JP2020002501A (ja) * 2018-06-28 2020-01-09 大王製紙株式会社 古紙梱包品からの古紙パルプ製造方法及び製造装置

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