JPH0428913B2 - - Google Patents

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JPH0428913B2
JPH0428913B2 JP19248783A JP19248783A JPH0428913B2 JP H0428913 B2 JPH0428913 B2 JP H0428913B2 JP 19248783 A JP19248783 A JP 19248783A JP 19248783 A JP19248783 A JP 19248783A JP H0428913 B2 JPH0428913 B2 JP H0428913B2
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JP
Japan
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housing
gear
oil
ring gear
tapered
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Application number
JP19248783A
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English (en)
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JPS6085284A (ja
Inventor
Shigehiro Nozue
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Taiho Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Taiho Kogyo Co Ltd
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Publication date
Application filed by Taiho Kogyo Co Ltd filed Critical Taiho Kogyo Co Ltd
Priority to JP19248783A priority Critical patent/JPS6085284A/ja
Publication of JPS6085284A publication Critical patent/JPS6085284A/ja
Publication of JPH0428913B2 publication Critical patent/JPH0428913B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C15/00Component parts, details or accessories of machines, pumps or pumping installations, not provided for in groups F04C2/00 - F04C14/00
    • F04C15/0088Lubrication
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C2/00Rotary-piston machines or pumps
    • F04C2/08Rotary-piston machines or pumps of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing
    • F04C2/10Rotary-piston machines or pumps of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of internal-axis type with the outer member having more teeth or tooth-equivalents, e.g. rollers, than the inner member
    • F04C2/102Rotary-piston machines or pumps of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of internal-axis type with the outer member having more teeth or tooth-equivalents, e.g. rollers, than the inner member the two members rotating simultaneously around their respective axes

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Details And Applications Of Rotary Liquid Pumps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は回転型オイルポンプに関するものであ
る。
従来技術と問題点 回転型オイルポンプは、オイル吸込口及びオイ
ル吐出口を有するハウジングと、該ハウジングの
内壁に摺接しながらハウジング内で回転する回転
体とを備えており、該回転体の回転に伴つてオイ
ル吸込口からハウジング内のポンプ作動空間内に
吸込んだオイルをオイル吐出口から吐出するよう
になつている。この種の回転型オイルポンプの代
表的なものとして、トロコイド型オイルポンプ、
ギヤ型オイルポンプ及びクレセント型オイルポン
プが広く知られている。
トロコイド型オイルポンプにおいては、ハウジ
ング内に第一回転体であるリングギヤが回転自在
に設けられ、リングギヤ内には該リングギヤの内
側トロコイド歯と噛み合う第2回転体であるギヤ
ロータが偏心状態で回転可能に設けられ、該ギヤ
ロータとリングギヤとハウジングの内壁とによつ
てポンプ作動空間が区画形成され、ギヤロータを
回転駆動すると、リングギヤが同方向に回転しつ
つオイルの吸入及び吐出を繰り返す。
この種のトロコイド型ポンプの場合、リングギ
ヤの両端面と外周面とが通常アルミニウム合金等
で作られているハウジングの内壁に摺接し、ま
た、ギヤロータの両端面がハウジングの内壁に摺
接する。したがつて、従来はこれら摺接面とハウ
ジングの内壁との間に適当なクリアランスを設け
てオイル潤滑を行なうようにしているが、従来の
ハウジングの内壁及びリングギヤ、ギヤロータ等
の摺接面は凹凸のない滑らかな面に仕上げられて
いるにもかかわらず、前記クリアランス内で油膜
切れを起こし、このため主としてハウジングの内
壁が摩耗し、あるいは回転方向に溝状のキズが発
生し、その結果、ポンプ効率の低下やガタつきに
よる騒音の発生等を招いている。このことは特に
自動車用内燃機関の回転型オイルポンプの如く毎
分数千回転という高速の条件下で使用されるポン
プで著しい。
ギヤ型オイルポンプにおいては、ハウジング内
に互いに外接状態で噛み合う2つのギヤロータが
設けられており、両ギヤロータの回転によつてハ
ウジング内のポンプ作動空間内へのオイルの吸入
及び吐出が行われれる。
このギヤ型オイルポンプの場合、ギヤロータの
両端面と歯先部とがハウジングの内壁に摺接する
が、従来のこの種のポンプにおいては、ハウジン
グの内壁、ギヤロータの両端面及び歯先面は凹凸
のない滑らかな面に仕上げられているため、通常
アルミ合金等で作られているハウジングの内壁と
ギヤロータとの間で油膜切れが起こり、このた
め、ハウジングの内壁が主として摩耗し、あるい
は回転方向に溝状のキズが発生し、その結果、ポ
ンプ効率の低下やガタつきによる騒音の発生等を
招くこととなつている。
更に、クレセント型オイルポンプにおいては、
ハウジング内に第1回転体であるリングギヤが回
転自在に設けられ、リングギヤ内に、該リングギ
ヤの内歯と噛み合う第2回転体であるギヤロータ
が偏心状態で回転可能に設けられ、リングギヤと
ギヤロータとが離れる領域にハウジングの一部を
なす三ケ月状部材を設けてリングギヤとギヤロー
タとをこの三ケ月状部材に摺接させ、ギヤロータ
を回転駆動することによつてリングギヤを同方向
に回転させつつオイルの吸入及び吐出を繰り返す
ようになつている。
この種のポンプの場合、リングギヤの両端面及
び外周面がハウジングの内壁に摺接し、ギヤロー
タの両端面がハウジングの内壁に摺接し、更に、
リングギヤ及びギヤロータの歯先面が三ケ月状部
材の内・外側壁面に摺接するが、従来のこの種の
ポンプにおいてはハウジングの内壁、三ケ月状部
材の内・外側壁面、リングギヤの両端面及び外周
面、ギヤロータの両端面、並びにリングギヤ及び
ギヤロータの歯先面が凹凸のない滑らかな面に仕
上げられているため、通常アルミ合金等で作れて
いるハウジング、三ケ月状部材等とリングギヤ、
ギヤロータ等との間で油膜切れが起こり、このた
め、主としてハウジング、三ケ月状部材等が摩耗
し、あるいは回転方向に溝状のキズが発生し、そ
の結果、ポンプ効率の低下、、ガタつきによる騒
音の発生等を招いている。このように従来のこの
種のポンプは油膜切れ等による欠点を有し、長期
に亘つて安定した性能を保持することができなか
つた。
発明の目的 本発明は、上記問題点に鑑み、ハウジング及び
回転体の摩耗を低減させるとともにキズの発生を
防止し、もつて、ポンプ効率の低下や騒音の発生
を防止することができる回転型オイルポンプを提
供することを目的とする。
発明の構成 上記目的を達成するため、本発明は、ハウジン
グの内壁と、該内壁に摺接する回転体の摺接面と
のいずれか一方にテーパードランドを連設するこ
とによりハウジングの内壁と回転体の摺接面との
間にくさび形油膜層を形成するようにし、更に、
前記テーパードランド表面に硬質表面層を形成す
ることにより、ハウジング及び回転体の摩耗の低
減並びにキズ発生の防止を図つたことを特徴とす
る。
実施例 以下、図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。
第1図ないし第5図は本発明をトロコイド型オ
イルポンプに適用した場合の第一実施例を示すも
ので、第1図を参照すると、ポンプのハウジング
10はシリンダ状の内壁21を有するセンタハウ
ジング20と、センタハウジング20の両開口端
部にそれぞれ密着したフロント側、リア側サイド
プレート30,40とからなつている。センタハ
ウジング20、フロントサイドプレート30及び
リアサイドプレート40は図示しないボルトで締
結固定されている。なお、フロントサイドプレー
ト30若しくはリアサイドプレート40をセンタ
ハウジング20と一体に形成するようにしてもよ
い。
フロントサイドプレート30にはオイル吸込穴
31が形成されており、リアサイドプレート40
にはオイル吐出穴41が形成されている。
センタハウジング20内には、第2図にも示す
ように、内側にトロコイド歯51を有するリング
ギヤ50が回転自在に嵌挿されており、リングギ
ヤ50の内側にはトロコイド歯51と噛み合うト
ロコイド歯61を外周に備えたギヤロータ60が
偏心状態で回転可能に設けられている。トロコイ
ド歯51,61の歯数はここでは5つと6つであ
るが、例えば4つと5つであつてもよい。
ギヤロータ60の中心孔62にはドライブシヤ
フト70が挿入され、ドライブシヤフト70及び
ギヤロータ60はキー結合によつて固定されてい
る。これはキー結合に限られず例えばカシメ構造
であつてもよい。ドライブシヤフト70はリアサ
イドプレート40に回転自在に支持されており、
一端が外部に延びて図示しない駆動源に連結でき
るようになつている。
駆動源からの駆動力によりドライブシヤフト7
0を介してギヤロータ60を第2図中矢印n方向
に回転させると、ギヤロータ60の各トロコイド
歯61とリングギヤ50の各トロコイド歯51と
が常時接触状態を保つたまま、リングギヤ50が
同方向に6分の5の回転数で回転する。この結
果、リングギヤ50とギヤロータ60との間に形
成される空間V1が回転方向に移動しつつ容積の
増加と減少とを繰り返し、この作用によつて、オ
イルがオイル吸込穴31から空間V1内に吸い込
まれた後、オイル吐出穴41から吐出される。
ギヤロータ60及びリングギヤ50の回転時に
おいて、リングギヤ50の外周面52はセンタハ
ウジング20の内壁21に対し摺動し、リングギ
ヤ50の両端面53,54及びギヤロータ60の
両端面63,64はそれぞれフロントサイドプレ
ート30の内壁32及びリアサイドプレート40
の内壁42に対し摺動する。
リングギヤ50の外周面52とセンタハウジン
グ20の内壁21との間には通常0.05〜0.20mm程
度のクリアランスが形成され、また、リングギヤ
50の両端面53,54及びギヤロータ60の両
端面64,64とフロント及びリアサイドプレー
ト30,40の内壁32,42との間には通常
0.03〜0.10mm程度のクリアランスが形成される。
従つて、リングギヤ50及びギヤロータ60はハ
ウジング10内で多少遊動し得る。このため、上
記クリアランスへのオイル補給が不十分な場合に
はこれらリングギヤ50及びギヤロータ60がハ
ウジング10に直接金属接触する。
このため、この第1実施例においては、第2図
ないし第4図に示されるように、リングギヤ50
の両端面53,54及びギヤロータ60の両端面
63,64にそれぞれテーパードランド55,6
5が周方向に連設されている。テーパードランド
55,65は基本的にはそれぞれリングギヤ50
及びギヤロータ60の回転方向(矢印n方向)に
対して下り 勾配を有する傾斜面55a,65a
と、この傾斜面55a,65aの頂部55b,6
5bから中心軸線と平行に延びる垂直面55c,
65cとからなつており、テーパードランド5
5,65の頂部55b,65bの稜線(等高線)
は、ここでは、第2図に示される如く、それぞれ
リングギヤ50及びギヤロータ60の中心O1
O2から放射状に延びている。
テーパードランド55,65の縦断面形状は実
質的に同一であるため、一方のテーパードランド
55のみについて第5図を参照してその好ましい
形状を説明する。
テーパードランド55の傾斜面55aは頂部5
5b側の緩傾斜面55a1と裾側の急傾斜面55a2
とからなつている。急傾斜面55a2はリングギヤ
50の中心軸線に垂直な水平線に対して傾斜角β
を有しており、この傾斜角βはO<β<90°の範
囲で適宜に選定される。一方、緩傾斜面55a1
リングギヤ50の中心軸線に垂直な水平線に対し
て傾斜角αを有しており、この傾斜角αはO°<
α<βの範囲で適宜に選定される。また、テーパ
ードランド55の任意断面における矢印n方向の
全長をl1とし、このとき緩傾斜面55a1の矢印n
方向の全長をl2とすると、テーパードランド55
の全長l1はその断面位置におけるリングギヤ50
の円周の例えば24分の1程度の長さに形成され、
緩傾斜面55a1の全長l2はO<l2<0.6l1の関係を
満たすように形成される。更に、緩傾斜面55a1
と急傾斜面55a2との境界部55a3には半径が例
えば40〜50μm程度の丸みが与えられ、一方、頂
部55bには半径が例えば5〜10μm程度の丸み
が与えられる。また、テーパードランド55の中
心軸線方向の全高hは4〜6μm程度に設定され
る。全高hは50μmを越えない範囲で選定できる
が、油洩れの点でより好ましくは10μm以下であ
る。
従つて、リングギヤ50がハウジング10内で
矢印n方向に回転した場合、リングギヤ50の両
端面53,54に形成されている各テーパードラ
ンド55とフロント及びリアサイドプレート3
0,40の内壁面32,42との間にそれぞれく
さび形の油膜層が形成され、被圧縮流体であるオ
イルは常時テーパードランド55の傾斜面55a
とフロント及びリアサイドプレート30,40の
内壁面32,42との間の〓間のくさび作用によ
つて該壁32,42とのテーパードランド55の
頂部55bとの間に導かれるため、油膜切れを起
こすことがなくなる。
ギヤロータ60とフロント及びリアサイドプレ
ート30,40の内壁面32,42との間におい
ても同様なくさび形油膜形成作用が行なわれる。
特に、第5図に示すように、テーパードランド
55の頂部55bや境界部55a3に丸みをもたせ
た場合にはより一層油膜切れの発生を防止できる
こととなる。しかも、テーパードランド55の傾
斜面55aに緩傾斜面55a1を設けた場合には油
膜層の油膜圧力が一層高まるので、金属接触防止
作用は一層確実に行われることとなる。
ここでは、ハウジング10はアルミ合金で作ら
れている。一方、リングギヤ50及びギアロータ
60はS15C等の低炭素鋼若しくはねずみ鋳鉄等
から作られており、テーパードランド55の表面
には、第5図に模式的に示すように、それ自体周
知の軟窒化処理による窒化層55dが形成されて
いる。図示はしていないが、他方のテーパードラ
ンド65の表面にも同様の窒化層が形成されてい
る。
テーパードランド55,65の表面に軟窒化処
理による窒化層が形成されているため、ハウジン
グ10、リングギヤ50及びギアロータ60は一
層摩耗しにくいものとなる。
第6図及び第7図は本発明の第2実施例を示す
ものである。第6図及び第7図において、第1図
ないし第5図中の構成要素と同一の構成要素には
同一の参照符号が付してある。
この第2実施例におけるトロコイド型オイルポ
ンプの基本的構成は上記第1実施例と同様である
が、リングギヤ50及びギヤロータ60の両端面
(図においては一方の端面54,64のみ示され
ている。)に設ける各テーパードランド55,6
5の形状が上記第1実施例と異なつている。
すなわち、この第2実施例においては、各テー
パードランド55,65の頂部55b,65bの
両側に同一形状の傾斜面55a,65aが対称的
に設けられている。この第2実施例においても、
テーパードランド55の表面に軟窒化処理による
窒化層55dが形成されており、他方のテーパー
ドランド65にも同様の窒化層が形成されてい
る。
この第2実施例の場合、ギヤロータ60が正・
逆回転される場合、すなわち、トロコイド型オイ
ルポンプによるオイルの吸入−吐出方向を切り替
えて使用する場合に、いずれの方向の回転に対し
ても、有効にギヤロータ60、リングギヤ50等
及びハウジング10の金属接触による摩耗を防止
することができるようになる。
第8図及び第9図は本発明の第3実施例を示す
ものである。第8図及び第9図において、第1図
ないし第5図中の構成要素と同一の構成要素には
同一の参照符号が付してある。
この第3実施例におけるトロコイド型オイルポ
ンプの基本的構成は上記第1実施例と同様である
が、リングギヤ50及びギヤロータ60の両端面
(図においては一方の端面54,64のみ示され
ている。)に設ける各テーパードランド55,6
5の形状が上記第1実施例と異なつている。
すなわち、この第3実施例においては、各テー
パードランド55,65の頂部55b,65bの
稜線がそれぞれリングギヤ50及びギヤロータ6
0の中心O1,O2からの放射方向に対してずれた
方向に延びている。更に詳しく説明すると、ギヤ
ロータ60における各テーパードランド65の頂
部65bの稜線はそれぞれギヤロータ60の中心
孔62の内周に対して接線方向に延びており、ま
た、リングギヤ50における各テーパードランド
55の頂部65bの稜線はそれぞれ中心O2を中
心とする図示しない円に対して接線方向に延びて
いる。テーパードランド55,65の表面には軟
窒化処理による窒化層が形成されている。
この第3実施例の場合、各テーパードランド5
5,65の傾斜面55a,65aの放射方向断面
の高さが内方側から外周側に向かつて徐々に高く
なるため、遠心力によるオイルの放射方向への飛
散を抑制することができるようになり、より一層
多くのオイルを各テーパードランド55,65の
傾斜面55a,65aに保育させることができる
ようになる。しかも、各テーパードランド55,
65の頂部55b,65bの稜線の長さが長くな
るため、頂部55b,65bとハウジング内面と
の間のくさび形断面を稜線長さの増大分だけ増大
させることができるようになる。従つて、くさび
形油膜層による潤滑をより効果的に行わせること
ができるようになる。
第10図は本発明の第4実施例を示すものであ
る。この第4実施例におけるトロコイド型オイル
ポンプの基本的構成は上記第1実施例と同様であ
るが、リングギヤ及びギヤロータの両端面にテー
パードランドを連設する代りに、フロントサイド
プレート及びリヤサイドプレートの内壁面(図に
おいてはリヤサイドプレート40の内壁面42の
み示されている。)にそれぞれテーパードランド
を周方向に連設したものとなつている。リヤサイ
ドプレート40の内壁41において、各テーパー
ドランド44はドライブシヤフト貫通穴43の内
周から図示しないセンタハウジングの内周までの
区間に亘つて延びており、各テーパードランド4
4の頂部44bの稜線は貫通穴43の中心O2
向かつて放射状に延びている。各テーパードラン
ド44の傾斜面44bは頂部44bから図示しな
いギヤロータの回転方向(矢印n方向)に向かつ
て上り勾配となつている。なお、テーパードラン
ド44の断面形状は第5図及び第7図に示すよう
な態様であつてもよい。また、頂部44bの稜線
は貫通穴43の内周に対し接線をなすように形成
してもよい。
フロントサイドプレート及びリヤサイドプレー
トはS15C等の低炭素鋼若しくはねずみ鋳鉄等で
作られており、テーパードランドの表面には軟窒
化処理による窒化層が形成されている。
この第4実施例においても上記第1ないし第3
実施例と同様の作用効果が得られるが、この第4
実施例の場合、テーパードランドを形成する面の
数が第1ないし第3実施例の場合の半分になるの
で、加工工数の低減化を図ることができる。
第11図は本発明の第5実施例を示すもので、
この第5実施例におけるトロコイド型オイルポン
プの基本的構成は上記第1実施例と同様である
が、この第5実施例は、リングギヤ50の外周面
52にテーパードランド56を周方向に連設した
ものとなつている。各テーパードランド56の頂
部56bの稜線はリングギヤ50の中心軸線方向
と平行に延びており、各テーパードランド56の
傾斜面56aは頂部56bからギヤロータの回転
方向(矢印n方向)に向かつて下り勾配となつて
いる。各テーパードランド56の断面形状は第5
図及び第7図に示すような態様であつてもよく、
また、頂部56bの稜線は周方向に傾斜角をもつ
ように形成してもよい。
ここでは、リングギヤ50はS15C等の低炭素
鋼若しくはねずみ鋳鉄等で作られており、テーパ
ードランド56の表面には軟窒化処理による窒化
層が形成されている。
第12図は本発明の第6実施例を示すもので、
この第6実施例におけるトロコイド型オイルポン
プの基本的構成は上記第1実施例と同様である
が、この第6実施例はセンタハウジング20の円
筒状内壁21にテーパードランド22を周方向に
連設した点が第1実施例と異なる。各テーパード
ランド22の頂部22bの稜線は軸線方向と平行
に延びており、各テーパードランド22の傾斜面
22aは頂部22bから図示しないリングギヤの
回転方向(矢印n方向)に向かつて上り勾配とな
つている。各テーパードランド22の断面形状は
第5図及び第7図に示すような態様であつてもよ
く、また、各頂部22bの稜線は周方向に傾斜角
をもつように形成してもよい。
ここでは、センタハウジング20はS15C等の
低炭素鋼若しくはねずみ鋳鉄等で作られており、
テーパードランド22の表面には軟窒化処理によ
る窒化層が形成されている。
第13図は本発明の第7実施例を示すもので、
この第7実施例は第1実施例と第5実施例とを組
み合せた態様となつている。図において、第1図
ないし第5図及び第11図と共通の符号を付した
ものは第1及び第5実施例と共通の構成要素であ
る。この第7実施例においては、リングギヤ50
及びギヤロータ60の両端面(図においてそれぞ
れの一方の端面54,64のみ示されている。)
にそれぞれテーパードランド55,65が周方向
に連設され、且つ、リングギヤ50の外周面52
にテーパードランド56が周方向に連設されてい
る。矢印nはリングギヤ50及びギヤロータ60
の回転方向を示す。
ここでは、リングギヤ50及びギアロータ60
はS15C等の低炭素鋼若しくはねずみ鋳鉄等で作
られており、それぞれのテーパードランド55,
65,56の表面には軟窒化処理による窒化層が
形成されている。
この第7実施例の場合、ハウジング10とギヤ
ロータ60、リングギヤ50等との間の全ての摺
動〓間にくさび形油膜層が形成され、且つ、各テ
ーパードランド55,65,56の表面に軟窒化
による窒化層が形成されているため、ハウジング
10とギヤロータ60、リングギヤ50等との間
の摩耗は最も効果的に防止される。
なお、第7実施例以外の態様として上記第1〜
第6実施例の態様を種々選択して適宜に組み合せ
ることができることは明らかである。
第14図及び第15図は本発明をギヤ型オイル
ポンプに適用した場合の本発明の第8実施例を示
すものである。第14図を参照すると、ポンプの
ハウジング110はセンタハウジング120、フ
ロントサイドプレート130及びリヤサイドプレ
ート140からなつており、これらは図示しない
ボルトによつて締結固定されている。
回転体である2つのギヤロータ150,160
のうちの一方は第15図にも示されているよう
に、ドライブシヤフト170に固定されており、
他方はアイドルシヤフト180に固定されてい
る。センタハウジング120にはオイル吸込穴1
21とオイル吐出穴122とが形成されている。
ドライブシヤフト170を回転駆動源(図示せ
ず)によつて第5図中矢印m方向に回転させる
と、ギヤロータ150,160が互いに噛み合つ
てそれぞれ矢印m方向及び矢印n方向に回転す
る。このとき、ギヤロータ150の両端面15
1,152及びギヤロータ160の両端面16
1,162はフロントサイドプレート130の内
壁131及びリヤサイドプレート140の内壁1
41に対しそれぞれ通常0.03〜0.10mm程度のクリ
アランスをもつて摺動し、一方、ギヤロータ15
0,160の歯先部はセンタハウジング120の
2つの弧状内壁123,124に対し通常0.05〜
0.20mm程度のクリアランスをもつて摺動する。こ
の場合、ギヤロータ150,160はハウジング
110内で多少遊動し得るため、上記クリアラン
スへのオイル補給が不十分な場合にはギヤロータ
150,160とハウジング110との間で金属
接触が生じ、ハウジング110やギヤロータ15
0,160が摩耗し、或いは回転方向に沿つた溝
状のキズが発生する等の原因となる。
そこで、この第8実施例においては、ギヤロー
タ150の両端面151,152にそれぞれテー
パードランド153が周方向に連設され(図にお
いては一方の端面152についてのみ示されてい
る。)、ギヤロータ160の両端面161,162
にそれぞれテーパードランド163が周方向に連
設され(図においては一方の端面162について
のみ示されている。)、更に、センタハウジング1
20の2つの弧状内壁123,124にそれぞれ
テーパードランド125,126が周方向に連設
されている。
ギヤロータ150の各テーパードランド153
の頂部153bの稜線はギヤロータ150の回転
中心O1から放射状に延びており、各テーパード
ランド153の傾斜面153aは頂部153bか
ら矢印m方向に向かつて下り勾配となつている。
また、ギヤロータ160の各テーパードランド1
63の頂部163bの稜線はギヤロータ160の
回転中心O2から放射状に延びており、各テーパ
ードランド163の傾斜面163aは頂部163
bから矢印n方向に向かつて下り勾配となつてい
る。
一方、センタハウジング120における各テー
パードランド125,126の頂部125b,1
26bはそれぞれ中心軸線方向と平行に延びてお
り、各テーパードランド125,126の傾斜面
125a,126aはそれぞれ矢印m,n方向に
向かつて上り勾配となつている。
この第8実施例の場合、ギヤロータ150,1
60とハウジング110との間の全ての摺動〓間
にくさび形油膜層が形成されるため、ギヤロータ
150,160とハウジング110との金属接触
が最も効果的に防止されることとなる。
また、ここでは、ギアロータ150,160及
びセンタハウジング120はS15C等の低炭素鋼
若しくはねずみ鋳鉄等で作られており、それぞれ
のテーパードランド153,163,125,1
26の表面には軟窒化処理による窒化層が形成さ
れているので、ギヤロータ150,160とハウ
ジング110との間の接触摩耗が一層効果的に防
止されることとなる。
なお、この第8実施例における各テーパードラ
ンド153,163,125,126の断面形状
は第5図及び第7図に示されるような態様であつ
てもよく、また、各テーパードランド153,1
63の稜線は第3実施例の如くシヤフト取付け穴
154,164の内周に対し接線をなすように形
成することができる。
更に、この第8実施例の変形例として、ギヤロ
ータ150,160の両端面151,152,1
61,162にテーパードランドを設ける代り
に、フロントサイドプレート130及びリアサイ
ドプレート140の内壁131,141にそれぞ
れテーパードランドを周方向に連設するようにし
てもよい。この場合、フロントサイドプレート1
30及びリアサイドプレート140をS15C等の
低炭素鋼若しくはねずみ鋳鉄等で作り、テーパー
ドランド表面に軟窒化処理による窒化層を形成す
ればよい。また、ギヤロータ150,160の両
端面151,152,161,162のみ、セン
タハウジング120の弧状内壁123,124の
み、或いはフロントサイドプレート130及びリ
アサイドプレート140の内壁131,141の
みにそれぞれテーパードランドを形成して該テー
パードランド表面に軟窒化処理による窒化層を形
成するようにしても、本発明の所期目的は達成さ
れる。
第16図及び第17図は本発明をクレセント型
オイルポンプに適用した場合の本発明の第9実施
例を示すもので、第16図を参照すると、ポンプ
のハウジング210はセンタハウジング220、
フロントサイドプレート230、リヤサイドプレ
ート240及び後述する三ケ月状部材250から
なつており、センタハウジング220、フロント
サイドプレート230、及びリヤサイドプレート
240は図示しないボルトによつて締結固定さ
れ、三ケ月状部材250はここではリアサイドプ
レート240と一体に形成されている。
センタハウジング220はシリンダ状内壁22
1を有しており、センタハウジング220の内側
には第1の回転体であるリングギヤ260が回転
自在に嵌挿され、リングギヤ260の内側には、
リングギヤ260の内歯261と噛み合う第2回
転体であるギヤロータ270が偏心状態で回転可
能に設けられている。ギヤロータ270に固定さ
れたドライブシヤフト280はリヤサイドプレー
ト240を貫通して外部に延びている。第17図
において符号231はフロントサイドプレート2
30に設けられたオイル吸込穴231を示してお
り、符号241はリアサイドプレート240に設
けられたオイル吐出穴を示している。
ドライブシヤフト280は第17図中矢印n方
向に回転させると、ギヤロータ270はリングギ
ヤ260に部分的に噛み合つたまま中心O2の回
りを回転し、リングギヤ260は中心O1の回り
を回転する。この間、リングギヤ260の両端面
262,263はフロントサイドプレート230
の内壁232及びリヤサイドプレート240の内
壁242に対し、それぞれ通常0.03〜0.10mm程度
のクリアランスをもつて摺動し、また、リングギ
ヤ260の外周面及び内歯261の歯先面は、セ
ンタハウジング220の内壁221及び三ケ月状
部材250の外側壁面251に対しそれぞれ通常
0.05〜0.20mm程度のクリアランスをもつて摺動す
る。一方、ギヤロータ270の両端面271,2
72はフロントサイドプレート230の内壁23
2及びリアサイドプレート240の内壁242に
対し、それぞれ通常0.03〜0.10mm程度のクリアラ
ンスをもつて摺動し、また、ギヤロータ270の
外歯273の歯先面は三ケ月状部材250の内側
壁面252に対し通常0.05〜0.20mm程度のクリア
ランスをもつて摺動する。この場合、ギヤロータ
270及びリングギヤ260はハウジング210
内で多少遊動し得るため、上記クリアランスへの
オイル補給が不十分な場合にはリングギヤ26
0、ギヤロータ270等とハウジング210との
間で金属接触が生じ、ハウジング210、リング
ギヤ260及びギヤロータ270が摩耗し、或い
は回転方向に沿つて溝状のキズが発生する等の原
因となる。
そこで、この第9実施例においては、リングギ
ヤ260の両端面262,263にそれぞれテー
パードランド265が周方向に連設され(図にお
いては一方の端面263についてのみ示されてい
る。)ギヤロータ270の両端面271,272
にそれぞれテーパードランド274が周方向に連
設され(図においては一方の端面272について
のみ示されている。)、また、リングギヤ260の
外周面264にはテーパードランド266が周方
向に連設され、更に、三ケ月状部材250の外側
壁面251と内側壁面252とにそれぞれテーパ
ードランド253,254が形成されている。
ここでは、リングギヤ260、ギアロータ27
0、リアサイドプレート240及び三ケ月状部材
250はS15C等の低炭素鋼若しくはねずみ鋳鉄
等で作られており、それぞれのテーパードランド
265,266,274,253,254の表面
には軟窒化処理による窒化層が形成されている。
リングギヤ260の両端面262,263の各
テーパードランド265の頂部265bの稜線は
中心O1から放射状に延びており、各テーパード
ランド265の傾斜面265aは頂部265bか
ら矢印n方向に向かつて下り勾配となつている。
ギヤロータ270の両端面271,272の各テ
ーパードランド274の頂部274bは中心O2
から放射状に延びており、各テーパードランド2
74の傾斜面274aは頂部274bから矢印n
方向に向かつて下り勾配となつている。また、リ
ングギヤ260の外周面264の各テーパードラ
ンド266の頂部266bは中心軸線方向に平行
に延びており、各テーパードランド266の傾斜
面266aは頂部266bから矢印n方向に向か
つて下り勾配となつている。更に、三ケ月状部材
250の外側壁面251の各テーパードランド2
53の頂部253bの稜線は中心軸線と平行に延
びており、各テーパードランド253の傾斜面2
53aは頂部253bに向かつて矢印n方向に上
り勾配となつている。また、三ケ月状部材250
の内側壁面252の各テーパードランド254の
頂部254bは中心軸線と平行に延びており、各
テーパードランド254の傾斜面254aは頂部
254bに向かつて矢印n方向に上り勾配となつ
ている。
この第9実施例の場合、リングギヤ260、ギ
ヤロータ270等とハウジング210との間の全
ての摺動〓間にくさび形油膜層が形成されるた
め、リングギヤ260、ギヤロータ270等とハ
ウジング210との金属接触が最も効果的に防止
されることとなる。また、テーパードランド26
5,266,274,253,254の表面には
軟窒化処理による窒化層が形成されているので、
リングギヤ260、ギヤロータ270等とハウジ
ング210との間の摩耗やキズの発生が一層良好
に防止されることとなり、回転体とハウジングの
クリアランスを小さくしててもよいという副次効
果も奏する。これにより、油の洩れ量を少なくで
き、ポンプ効率を高めることができる。このクリ
アランスは例えばサイドプレート側で従来のクリ
アランスから20μm程度まで減少させてもよく、
内燃機関のオイルポンプの如く加工精度が良い場
合は、10〜5μm程度まで減少させてもよい。また
加工精度とコストが許せば、クリアランスを最小
油膜厚さ(約1μm程度)まで小さくすることがで
きる。
なお、この第9実施例における各テーパードラ
ンド253,254,265,266,274の
断面形状は第5図及び第7図に示されるような態
様であつてもよく、また、リングギヤ260の両
端面262,263及びギヤロータ270の両端
面271,272に設けられる各テーパードラン
ド265,274の頂部265b,274bの稜
線は基準円の接線をなすように形成してもよい。
更に、この第9実施例の変形例として、リング
ギヤ260の両端面262,263及びギヤロー
タ270の両端面271,272にそれぞれテー
パードランド265,274を設ける代わりに、
フロントサイドプレート230及びリアサイドプ
レート240の内壁232,242にそれぞれテ
ーパードランドを周方向に連設して該テーパード
ランド表面に軟窒化処理による窒化層を形成する
ようにしてもよい。また、リングギヤ260の外
周面264にテーパードランド266を設ける代
りに、センタハウジング220のシリンダ状内壁
221にテーパードランドを周方向に連設して該
テーパードランド表面に軟窒化処理による窒化層
を形成するようにしてもよい。
更にまた、リングギヤ260及びギヤロータ2
70の両端面のみ、フロント及びリアサイドプレ
ート230,240の内壁面のみ、リングギヤ2
60の外周面のみ、又は、センタハウジング22
0の内壁のみにそれぞれテーパードランドを設け
て該テーパードランド表面に軟窒化処理による窒
化層を形成するようにしても、本発明の所期目的
は達成される。
第18図は、本発明によるハウジングの摩耗防
止効果の試験結果を示すもので、図において、A
はトロコイド型オイルポンプの試験結果、Bはギ
ヤ型オイルポンプの試験結果、Cはクレセント型
オイルポンプの試験結果をそれぞれ示し、また、
図において(1)は回転体とハウジングとの間の摺動
〓間にテーパードランドによるくさび形油膜層を
形成しない従来構造の場合と試験結果を示し、(2)
は回転体の両端面にテーパードランドを形成する
とともに該テーパードランドの表面に軟窒化処理
による窒化層を形成した本発明の実施態様による
試験結果を示し、(3)は回転体の外周面にを形成す
るとともに該テーパードランドの表面に軟窒化処
理による窒化層を形成した本発明の別の実施態様
による試験結果を示し、(4)は回転体の両端面及び
回転体の外周面の双方にテーパードランドを形成
するとともに各テーパードランドの表面に軟窒化
処理による窒化層を形成した本発明の更に別の実
施態様による試験結果を示す。
試験条件は、それぞれギヤロータの回転数:
3000rpm、ポンプ運転時間:100Hr、運転中の油
温:80℃、油種:SAE30、ギヤロータの材質:
S15C、ハウジングの材質:ADC12(アルミニウ
ム合金)である。また、回転体の両端面とハウジ
ングの内壁との間のクリアランスは0.05mm、回転
体の外周面とハウジングの内壁との間のクリアラ
ンスは0.12mmのものを使用した。軟窒化処理は脱
脂、洗浄の後、予熱して塩浴に浸漬した後取出
し、冷却、洗浄を経て形成される。浸漬では塩浴
温度570℃、浸漬時間90分の条件で行なつた。
第18図から明らかなように、従来構成(1)の場
合に比べて本発明構成(2)〜(4)の場合のハウジング
の摩耗量が減少する。特に構成(4)の場合の摩耗防
止効果は著しい。
その他、浸硫処理層、浸炭窒化処理層、浸炭処
理層、低炭素クローム鋼への焼入れ処理層等を実
施してみたところ、いずれの場合も効果が認めら
れた。これらの処理層は先の窒化層とともに硬質
表面層としてとらえることができる。なお、硬質
表面層としては軟窒化処理による窒化層とするの
が最も好ましい。
発明の効果 以上の試験結果からも明らかなように、本発明
によれば、回転型オイルポンプのハウジングと回
転体との間の摺動〓間にテーパードランドによる
くさび形油膜層を形成することによつてハウジン
グと回転体との間の油膜切れを効果的に防止でき
るようになるため、ハウジングや回転体の金属接
触を低減させることができるようになる。また、
テーパードランドの表面には硬質表面層を形成せ
しめているのでハウジングと回転体との間の摩耗
をより一層効果的に低減させることができるよう
になり、回転方向の溝状のキズの発生を減少させ
ることができるようになる。その結果、ポンプ効
率の低下や騒音の発生を防止できるようになると
ともに、ポンプ内の焼付きの発生を防止できるよ
うになり、長期に亘つて安定したポンプ性能を保
持する回転型オイルポンプを提供できることとな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明をトロコイド型オイルポンプに
適用した場合の本発明の第1実施例を示す縦断面
図、第2図は第1図中−線に沿う断面図、第
3図は第1図に示す第1実施例におけるギヤロー
タの側面図、第4図は第1図に示す第1実施例に
おけるリングギヤの側面図、第5図は第2図中
−線に沿う拡大断面図、第6図は本発明をトロ
コイド型オイルポンプに適用した場合の本発明の
第2実施例を示す要部平面図、第7図は第6図中
−線に沿う拡大断面図、第8図は本発明をト
ロコイド型オイルポンプに適用した場合の本発明
の第3実施例を示す要部平面図、第9図は第8図
に示す第3実施例の要部斜視図、第10図は本発
明をトロコイド型オイルポンプに適用した場合の
本発明の第4実施例を示す要部底面図、第11図
は本発明をトロコイド型オイルポンプに適用した
場合の本発明の第5実施例を示す要部断面図、第
12図は本発明をトロコイド型オイルポンプに適
用した場合の本発明の第6実施例を示す要部平面
図、第13図は本発明をトロコイド型オイルポン
プに適用した場合の本発明の第7実施例を示す要
部断面図、第14図は本発明をギヤ型オイルポン
プに適用した場合の本発明の第8実施例を示す縦
断面図、第15図は第14図中−線に沿
う断面図、第16図は本発明をクレセント型オイ
ルポンプに適用した場合の本発明の第9実施例を
示す縦断面図、第17図は第16図中−
線に沿う断面図、第18図は本発明によるハウジ
ングの摩耗防止効果を従来技術と比較して示すグ
ラフである。 10,110,210……ハウジング、50,
60,150,160,260,270……回転
体、31,121,231……オイル吸込穴、4
1,122,241……オイル吐出穴、22,4
4,55,56,65,125,126,15
3,163,253,254,265,266,
274……テーパードランド、55d……窒化
層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 オイル吸込穴及びオイル吐出穴を有するハウ
    ジングと、該ハウジングの内壁に摺接しながらハ
    ウジング内で回転する回転体とを備え、該回転体
    の回転に伴つてオイル吸込穴からハウジング内の
    ポンプ作動空間内にオイルを吸い込んでオイル吐
    出穴から吐出する回転型オイルポンプにおいて、 前記ハウジングの内壁と該内壁に摺接する前記
    回転体の摺接面とのいずれか一方にテーパードラ
    ンドを連設することによりハウジングの内壁と回
    転体の摺接面との間にくさび形油膜層を形成する
    ようにし、該テーパードランドの表面に硬質表面
    層を形成したことを特徴とする回転型オイルポン
    プ。 2 特許請求の範囲第1項に記載の回転型オイル
    ポンプにおいて、前記硬質表面層は軟窒化処理に
    よる窒化層であることを特徴とする回転型オイル
    ポンプ。
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