JPH04288997A - 鍛造プレスのクッション装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】本発明は、鍛造プレスのクッション装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】鍛造プレスとして、例えば、図２に示す
ように、上側のクランク軸３１の回転によってリンク機
構３２を介してアウタラム昇降用ピストン３３を下降さ
せ、該ピストン３３はアウタラム３４に形成したアウタ
ラム油圧室３５に上下摺動自在に嵌入されていて、前記
ピストン３３の下降によりアウタラム油圧室３５内の作
動油を介してアウタラム３４が押下げられて上金型３６
が下金型３７に押付けられて密着し、金型３８が閉塞さ
れ、該金型３８内の材料を一次加工し、一方、下側のク
ランク軸３９の回転によってコンロッド４０、ロアラム
昇降用ピストン４１及びロアラム油圧室４２内の作動油
を介してロアラム４３が押上げられ、これにより、ベッ
ド４４に形成したシリンダ室４５内のポンチ用ピストン
４６を介して下ポンチ４７が、閉塞された金型３８内に
押込まれると同時に、シリンダ室４５内の作動油が油路
４８を介してアウタラム３４内に形成したシリンダ室４
９に供給されて該シリンダ室４９内のポンチ用ピストン
５０を介して上ポンチ５１が金型３８内に押込まれて、
金型３８内の材料を該金型３８の残余空間部分に充満さ
せるようにした閉塞鍛造プレスがある。

【０００３】ところで、上下金型３６，３７　を相互に
圧接させる場合、プレスの弾性変形のみで型締め力を得
ようとすると、アウタラム３４の上下方向のアジャスト
を正確に行い、且つ、上下金型３６，３７　の圧接量を
適切にしてやらないと、型締め力不足が発生したり、プ
レスにオーバーロードが作用したりする不具合が発生す
ることから、アウタラム３４のアジャストを容易に行え
、安定した型締め力を発生させるためにクッション装置
が必要となる。

【０００４】そこで、図２中に示すような、油圧・エア
対抗方式のハイドロクッション装置５２が提案されてい
る。このハイドロクッション装置５２は、シリンダ５３
内に上部の油圧室５４と該油圧室５４より面積の大なる
下部のエア室５５とを備えると共に、エア室５５にはピ
ストン５６が、油圧室５４にはピストン５６と一体のピ
ストンロッド５７が夫々摺動自在に備えられていて、油
圧室５４とエア室５５との力を対抗させるようにしてい
る。そして、油圧室５４は油路５８を介してアウタラム
油圧室３５に連通されていて、上下金型３６，３７　の
圧接時に所定の型締め力を得るべく、アウタラム油圧室
３５内の作動油が所定の圧力以上になると該作動油が油
路５８を介して油圧室５４に流れてクッション作用を得
るようになっている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】前記従来のような油圧
・エア対抗式のハイドロクッション装置にあっては、ア
ウタラム３４のクッション時に、クッション力を一定の
範囲内に保つためには、エア室５５のエア圧の大幅な上
昇を抑えてやる必要があり、そのために、ピストンロッ
ド５７を大きくしてピストン５６のストロークを小さく
してやると、その結果、ピストン５６も大きくなり、し
たがって、ピストン５６及びピストンロッド５７の慣性
重量が大きくなり、アウタラム３４の作動速度の速い鍛
造プレスでは、クッション装置５２の応答性が悪くなる
という欠点があった。

【０００６】そこで本発明は、応答性の良いクッション
装置を提供することを主目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明が前記目的を達成
するために講じた技術的手段は、ピストン３　の往復運
動により作動油を介してラム１　を作動させて一対の金
型４，５　を圧接、離反させるようにした鍛造プレスに
おいて、前記一対の金型４，５　の圧接時に、ピストン
３　とラム１　との間の作動油が所定の圧力まで上昇し
たときに開路する開閉弁７　を備えて該作動油を逃がす
圧油逃がし路６　を設け、この逃がされた作動油を蓄え
るアキュムレータ８　を該圧油逃がし路６　に接続し、
このアキュムレータ８　に蓄えた作動油を鍛造終了後の
金型４，５　の離反時にピストン３　とラム１　との間
に戻すための圧油戻し路１５を設けると共に、この圧油
戻し路１５に、アキュムレータ８　側の圧力とラム１　
側の圧力との圧力差が、鍛造前の差圧をこえるときに開
路し、鍛造前の差圧以下であるときに閉路する差圧作動
式のチャージ回路１６を介装した点にある。

【０００８】

【作用】ピストン３　により作動油を介してラム１　が
作動されて一対の金型４，５　が圧接され、ピストン３
　とラム１　との間の作動油が所定の圧力以上に上昇す
ると、ピストン３　、ラム１　間の作動油を所定の圧力
に保つべく、開閉弁７　が開路されて圧油逃がし路６　
を介して作動油が逃がされ、この逃がされた作動油はア
キュムレータ８に蓄えられる。また、鍛造終了後金型４
，５　が離反する際には、ピストン３　とラム１　との
間に容積減少分の作動油がアキュムレータ８　から圧油
戻し路１５を介して戻される。この時、差圧作動式のチ
ャージ回路１６によって、ピストン３　とラム１　との
間には鍛造前の設定圧に保たれるように作動油がチャー
ジされる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例を図１に示す図面に基
づいて説明する。図において、１はアウタラム、２　は
アウタラム油圧室、３　はアウタラム昇降用ピストン、
４　は上金型、５　は下金型である。前記アウタラム油
圧室２　には圧油逃がし路６　が接続されており、この
圧油逃がし路６　の中途部にはロジック弁　（開閉弁）
　７　が備えられると共に、該圧油逃がし路６　にはア
キュムレータ８　が接続されている。また、ロジック弁
７　とアキュムレータ８　との間の圧油逃がし路６中に
はアキュムレータ８のチャージ用の油圧ポンプ９　の吐
出油路１０が接続されていて常時油圧ポンプ９　から作
動油が供給されるようになっていると共に、この吐出油
路１０の接続点にドレン油路１１が接続され、ドレン油
路１１にはアキュムレータ８　のチャージ圧設定用リリ
ーフ弁１２が設けられている。また、吐出油路１０には
前記ロジック弁７　に背圧を付与するパイロット油路１
３が接続され、上下金型４，５　が圧接される前、すな
わち鍛造前（プリロード時）では、パイロット油路１３
の圧力及びスプリング１４によりロジック弁７　は閉路
されている。そして、アウタラム１　が下死点に到達し
て上下金型４，５　が圧接し、その後アウタラム油圧室
２　内の作動油がパイロット油路１３の圧力及びスプリ
ング１４に打勝つ所定の圧力まで上昇すると、ロジック
弁７　が開路してアウタラム油圧室２　内の作動油が、
該アウタラム油圧室２　内の圧力を一定に保つべく圧油
逃がし路６　を介して逃がされ、この逃がされた作動油
はアキュムレータ８　に蓄えられる。そして、アウタラ
ム１　のクッション時にアウタラム油圧室２　の作動油
がロジック弁７　を介して逃がされる構成であるので、
慣性重量はロジック弁７　のピストンのみであり、作動
速度の速いアウタラム１　でも、クッション時に、極短
時間で大容量の作動油を逃がし得、従来のものに比して
応答性がはるかに良くなる。

【００１０】また、前記アキュムレータ８　は圧油戻し
路１５によって、ロジック弁７　とアウタラム油圧室２
　との間の圧油逃がし路６　に接続されている。この圧
油戻し路１５の中途部には差圧作動式のチャージ回路１
６が介装されている。このチャージ回路１６は圧油戻し
路１５中に設けたロジック弁１７と、該ロジック弁１７
とアウタラム油圧室２との間の圧油戻し路１５中に油路
１８を介して接続されたリリーフ弁１９とを備え、前記
ロジック弁１７に背圧を付与するパイロット油路２０が
ロジック弁１７とアキュムレータ８　との間の圧油戻し
路１５に接続され、前記パイロット油路２０には絞り弁
２１が介装されると共に、パイロット油路２０は該絞り
弁２１とロジック弁１７背圧側との間で分岐されてリリ
ーフ弁１９に接続されている。

【００１１】そして、リリーフ弁１９の作動圧力の設定
値は鍛造前のアキュムレータ１８とアウタラム油圧室２
　との圧力差とされていて、アキュムレータ８　とアウ
タラム油圧室２　との圧力差が、鍛造前の差圧をこえる
時には、リリーフ弁１９が開路されて、パイロット油路
２０の背圧側の圧力が低圧となってロジック弁１７が開
路され、アキュムレータ８　とアウタラム油圧室２　と
の圧力差が鍛造前の差圧以下である時には、リリーフ弁
１９が閉路されてロジック弁１７が閉路されるようにな
っている。したがって、鍛造終了後アウタラム１　が上
昇する際に、アウタラム油圧室２　の容積減少分に略相
当する量の作動油がアキュムレータ８　からアウタラム
油圧室２　に戻されて作動油がアウタラム油圧室２　に
チャージされる。そして、このとき、前記差圧作動式チ
ャージ回路１６によってアキュムレータ８　の高圧油が
直接アウタラム油圧室２　にャージされるのが防止され
て、アウタラム油圧室２　が鍛造前の低圧のプリロード
圧に保たれる。

【００１２】また、油圧戻し路１５の、前記ロジック弁
１７よりもアウタラム油圧室２　側には油圧ポンプ２２
の吐出油路２３が接続され、この油圧ポンプ２２はアウ
タラム油圧室２　に最初に作動油をチャージするもので
あり、また、アキュムレータ８　によるアウタラム油圧
室２へのチャージ不足を補う。また、前記吐出油路２３
の接続点よりアウタラム油圧室２　側の圧油戻し路１５
中にはドレン油路２４が接続され、ドレン油路２４には
プリロード圧設定用のリリーフ弁２５が設けられると共
に、該リリーフ弁２５とタンクとの間には切換弁２６が
設けられており、この切換弁２６はアウタラム１　が上
死点に在る場合に開位置２７とされてドレン油路２４を
開路し、その他の場合に閉位置２８とされてドレン油路
２４を閉路する。

【００１３】なお、図１中に油圧回路各部の圧力設定の
一例を示す。また（　）　内数値は他の例の圧力設定数
値を示す。

【００１４】

【発明の効果】本発明によれば、ラム１　のクッション
時に、ラム１　とピストン３　との間の作動油を圧油逃
がし路６　から開閉弁７　を介して逃がすようにしてい
ることから、従来の油圧・エア対抗方式のハイドロクッ
ション装置に比較してクッション時の応答性がはるかに
良くなる。また、開閉弁７　で作動油を逃がすだけであ
れば、鍛造終了後に、ラム１　とピストン３　との間に
容積減少分の作動油をチャージするのに大容量の油圧ポ
ンプが別途必要とされるが、本発明では、逃がした作動
油をアキュムレータ８　に蓄えておき、鍛造終了後に差
圧作動式のチャージ回路１６を介してラム１　とピスト
ン３　との間に戻してやることが可能であり、大容量の
油圧ポンプを設ける必要もなくなり、また、チャージ回
路１６によってラム１　とピストン３　との間に必要以
上の高圧油がチャージされるのが防止でき、ラム１　と
ピストン３　との間の作動油を鍛造前の設定圧に保つこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のクッション装置を示す油圧回路である
。

【図２】従来例を示す鍛造プレスの概略図である。

【符号の説明】

１　　アウタラム ３　　ピストン ４　　上金型 ５　　下金型 ６　　圧油逃がし路６ ７　　ロジック弁（開閉弁） ８　　アキュムレータ １５　　圧油戻し路 １６　　差圧作動式チャージ回路

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　ピストン（３）　の往復運動により作
   動油を介してラム（１）　を作動させて一対の金型（４
   ）（５）を圧接、離反させるようにした鍛造プレスにお
   いて、前記一対の金型（４）（５）の圧接時に、ピスト
   ン（３）　とラム（１）　との間の作動油が所定の圧力
   まで上昇したときに開路する開閉弁（７）　を備えて該
   作動油を逃がす圧油逃がし路（６）　を設け、この逃が
   された作動油を蓄えるアキュムレータ（８）　を該圧油
   逃がし路（６）　に接続し、このアキュムレータ（８）
   　に蓄えた作動油を鍛造終了後の金型（４）（５）の離
   反時にピストン（３）　とラム（１）　との間に戻すた
   めの圧油戻し路（１５）を設けると共に、この圧油戻し
   路（１５）に、アキュムレータ（８）　側の圧力とラム
   （１）　側の圧力との圧力差が、鍛造前の差圧をこえる
   ときに開路し、鍛造前の差圧以下であるときに閉路する
   差圧作動式のチャージ回路（１６）を介装したことを特
   徴とする鍛造プレスのクッション装置。