JPH0428891Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、例えば駐車場などにロープまたは
チエン等を張り渡して臨時に場内を区画する場合
などに用いられ、下端を開放した筒形の支柱を地
表上に固設した支柱支持座板に嵌合して、着脱自
在に立設するようにした柵用支柱に関する。

従来の技術 地表上に支柱を支持するための座板を固設して
おいて、この座板を介して着脱を自在にした支柱
を立設するようにした従来のこの種の柵用支柱に
は、下端を開放した筒形の支柱の下部内面に、直
径方向に向い合う断面Ｌ字形の掛止爪を突出さ
せ、支柱支持座板に上記掛止爪が嵌合する周溝と
嵌込み用切欠部を形成すると共に、上記周溝内の
上記掛止爪の回動位置に、円周方向に沿つて楔形
をなして掛止爪の回動位置をクランプ止めするカ
ムを形成したものがある。

考案が解決しようとする問題点 上記のようにして掛止爪と楔形のカムとの係合
により支柱を起立状態に保持するようにした柵用
支柱には、支柱を逆回転させることによつて簡単
に弛み、座板から外れてしまうおそれがある。そ
して、支柱の上記逆回転を阻止するようにして、
座板との間に閂状に作用する施錠杆を備えた施錠
器具を支柱に取り付けた場合には、製品毎に、ま
た使用の都度に上記楔形のカムと掛止爪の緊締ク
ランプ位置がばらついて一定せず、施錠杆による
閂作用にがたつきを生じ易いので、その付設が構
造上難しいという欠点があり、座板に対する支柱
の着脱が簡単にでき、かつ、起立状態を強固に保
持されるようにした柵用支柱の開発が望まれてい
た。

問題点を解決するための手段 そこで本考案は、下端を開放した筒形の支柱の
下部内面に、直径方向に向い合う一対の抜止めピ
ンを突出させるとともに、該下部内面に沿つて昇
降する施錠杆を備えた支柱の施錠器具を設ける一
方、地表上に固設されて上記支柱の下部内面と着
脱自在に嵌合する支柱支持座板に、前記抜止めピ
ンを嵌合する周溝と嵌込み用切欠部とを形成し、
上記周溝内の適宜の位置に、前記抜止めピンの回
動位置を定める回止め突起と、上記嵌込み用切欠
部から周溝内へ嵌合する抜止めピンの逆方向への
回動を阻止する逆回止め突起とを設け、上記嵌込
み用切欠部に隣接して前記施錠器具の施錠杆を嵌
合する施錠穴を形成した柵用支柱を提供するもの
である。

作 用 上記のように構成した本考案支柱は、支柱側に
設けた抜止めピンを、支柱座板側に形成した嵌込
み用切欠部から周溝内へ入れて回動すると、該抜
止めピンが一定の回動位置で回止め突起に当接
し、その位置で、施錠器具の施錠杆の昇降位置と
座板側に形成した施錠穴の位置とが一致する。ま
た周溝内における上記抜止めピンの回動すなわち
支柱の回転は、逆回止め突起によつて阻止され着
脱時それぞれに右または左の一方回りに限られ
る。

実施例 以下に本考案の実施例を図面について説明す
る。

図においてＡは中空円筒形の支柱、Ｂは地表
GL上にねじ止め（図示省略）により固設されて、
着脱自在に支柱Ａの下端を嵌合する支柱支持座
板、１は下端を開放した支柱Ａの下部内面に直径
方向に向い合わせて突出する一対の抜止めピン、
２は支柱Ａの下部内面に取り付けられて、支柱表
面に臨出する操作軸（図示省略）の回転により施
錠杆３を該下部内面に沿わせて昇降する従来公知
の支柱の施錠器具、４は支柱支持座板Ｂの上面一
側に形成した上記抜止めピン１の嵌込み用切欠
部、５はこの切欠部４に連らねて座板Ｂの周面に
形成した周溝、６はこの周溝５の適宜の位置に設
けた前記抜止めピン１の回止め突起、７は上記回
止め突起６に対向するようにして嵌込み用切欠部
４の一側に連らねて周溝５内に沿けた逆回止め突
起、８は嵌込み用切欠部４に隣接して座板Ｂの上
面に形成した施錠穴で、この施錠穴８は、周溝５
内で回動する抜止めピン１が回止め突起６に当接
した位置で、前記施錠器具２の施錠杆３の昇降位
置と一致する位置に設けられている。ａは抜止め
ピン１の周溝５内における回動角を表わす。

上記のように構成したこの柵用支柱は、図示の
立設状態から施錠器具２の操作軸を開錠方向に回
わすと下降している施錠杆３が上昇して施錠穴８
から脱出し、支柱Ａの回転が可能になる。次いで
支柱Ａを第２図反時計回りに回わすと、周溝５内
で抜止めピン１が回動角ａを回転し、逆回止め突
起７に当接した位置で嵌込み用切欠部４と一致
し、支柱Ａを垂直に持ち上げることによつて支柱
支持座板Ｂとの係合を脱し、撤去することができ
る。また、立設するときは、上記の操作を逆に行
うことによつて施錠状態のもとに立設できる。

考案の効果 前記のように構成し、上記のように用いられる
ようにした本考案によれば、支柱支持座板Ｂの嵌
込み用切欠部４から周溝５内へ嵌入させた支柱Ａ
の抜止めピン１が回動角ａを回動して回止め突起
６に当接することによつて、支柱の施錠器具２の
施錠杆３の昇降位置と施錠穴８とが一致するの
で、常に施錠位置を一定させることができる。し
たがつて、施錠杆３と施錠穴８のクリアランスを
最小にしてがたつきの少ない閂的な支柱の立設が
可能になる。また、抜止めピン１の回動が周溝５
内に設けた回止め突起６と逆回止突起７とによつ
て一定の回動角ａを有することになるので、固設
された支柱支持座板Ｂに対する支柱Ａの着脱操作
が誰にでも円滑に、かつ、着実に簡単にできると
いう実用的効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例をその使用状態と共に
示す一部切欠立面図、第２図は第１図のＸ−
X′矢視に沿つた一部切欠拡大断面図である。 Ａ……支柱、１……抜止めピン、２……施錠器
具、３……施錠杆、Ｂ……支柱支持座板、４……
嵌込み用切欠部、５……周溝、６……回止め突
起、７……逆回止め突起、８……施錠穴、ａ……
回動角、GL……地表。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下端を開放した筒形の支柱Ａの下部内面に、直
   径方向に向い合う一対の抜止めピン１を突出させ
   るとともに、該下部内面に沿つて昇降する施錠杆
   ３を備えた支柱の施錠器具２を設ける一方、地表
   GL上に固設されて上記支柱Ａの下部内面と着脱
   自在に嵌合する支柱支持座板Ｂに、前記抜止めピ
   ン１を嵌合する周溝５と嵌込み用切欠部４とを形
   成し、上記周溝５内の適宜の位置に、前記抜止め
   ピン１の回動位置を定める回止め突起６と、上記
   嵌込み用切欠部４から周溝５内へ嵌合する抜止め
   ピン１の逆方向への回動を阻止する逆回止め突起
   ７とを設け、上記嵌込み用切欠部４に隣接して前
   記施錠器具２の施錠杆３を嵌合する施錠穴８を形
   成したことを特徴とする柵用支柱。